JP6000142B2 - 回転機械、及びこれを備えているガスタービン - Google Patents

回転機械、及びこれを備えているガスタービン Download PDF

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Description

本発明は、軸線を中心として回転するロータと、このロータの囲むケーシングとを備えている回転機械、及びこれを備えているガスタービンに関する。
回転機械の一種として、軸線を中心として回転して気体を圧縮するロータと、このロータを囲むケーシングと、を備えている圧縮機がある。圧縮機には、ロータにより圧縮された気体の一部を外部に導くための抽気構造を採用したものがある。
例えば、以下の特許文献1には、このような抽気構造を採用している圧縮機が開示されている。この圧縮機のケーシングには、気体の主流路と連通している抽気室と、この抽気室内の気体を外部に導く配管とが形成されている。抽気室は、ロータを中心として環状の空間である。また、配管は、ロータを基準にして径方向外側に向かって抽気室から延びている。
特開2012−180749号公報
上記特許文献1に記載の圧縮機のように、抽気構造を採用している回転機械では、流体の主流路からケーシング外へ流体を導く過程での流体の圧力損失ができる限り小さいことが望まれている。例えば、回転機械としての圧縮機には、起動をスムーズに行うために抽気するものが存在する。この種の圧縮機では、気体の圧力損失が大きい場合、目的の抽気流量を確保することが難しく、スムーズに圧縮機を起動できない。
そこで、本発明では、抽気する流体の圧力損失を減らすことができる回転機械、及びこれを備えているガスタービンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための発明に係る一態様としての回転機械は、
軸線を中心として回転するロータと、前記ロータを囲み、該ロータと共に流体の主流路を画成するケーシングと、を備え、前記ケーシングには、前記軸線を中心として環状の空間を成し、前記主流路と連通する抽気室と、該抽気室から前記軸線を基準にして径方向外側に向かって延びて、該抽気室内の前記流体を外部に導く抽気ノズルと、が形成され、
前記抽気ノズルの内周面で前記軸線を中心とする周方向の一方側の第一面と該周方向の他方側の第二面とのうち、前記第一面が前記抽気室の径方向外側面から前記径方向外側に向かうに連れて次第に前記周方向で前記第二面に近づく向きに延びる方向変換緩和部である第一方向変換緩和部を有し、前記第二面が前記抽気室の前記径方向外側面から前記径方向外側に向かうに連れて次第に前記周方向で前記第一面に近づく向きに延びる方向変換緩和部である第二方向変換緩和部を有し、環状の前記抽気室内では、前記ロータの回転により、前記周方向の他方側に向かって前記流体が前記軸線を中心として旋回し、又は、前記ロータは、前記軸線を中心として前記周方向の他方側に向かって回転し、前記第一面の前記第一方向変換緩和部で前記径方向外側に向かうに連れて前記第二面に近づく量は、該第二面の前記第二方向変換緩和部で該径方向外側に向かうに連れて該第一面に近づく量よりも大きい、ことを特徴とする。
当該回転機械では、抽気室内を周方向に流れる流体が抽気ノズルに流入する過程で、この流体が壁面から剥離することを抑えることができ、この流体の圧力損失を小さくすることができる。
上記目的を達成するための発明に係る他の態様としての回転機械は、
軸線を中心として回転するロータと、前記ロータを囲み、該ロータと共に流体の主流路を画成するケーシングと、を備え、前記ケーシングには、前記軸線を中心として環状の空間を成し、前記主流路と連通する抽気室と、該抽気室から前記軸線を基準にして径方向外側に向かって延びて、該抽気室内の前記流体を外部に導く抽気ノズルと、が形成され、
前記抽気ノズルの内周面で前記軸線を中心とする周方向の一方側の第一面と該周方向の他方側の第二面とのうち、少なくも一方の面が前記抽気室の径方向外側面から前記径方向外側に向かうに連れて次第に前記周方向で他方の面に近づく向きに延びる方向変換緩和部を有し、前記方向変換緩和部は、前記軸線が延びる軸方向の幅が前記ロータを基準にした前記径方向外側よりも径方向内側の方が広い、ことを特徴とする。
ここで、前記他の態様としての前記回転機械において、環状の前記抽気室内では、前記ロータの回転により、前記周方向の他方側に向かって前記流体が前記軸線を中心として旋回し、前記一方の面は、前記抽気ノズルの内周面で前記周方向の前記一方側の前記第一面であってもよい。
また、前記他の態様としての前記回転機械において、前記ロータは、前記軸線を中心として前記周方向の他方側に向かって回転し、前記一方の面は、前記抽気ノズルの内周面で前記周方向の前記一方側の前記第一面であってもよい。
また、前記一方の面が前記第一面である前記回転機械において、前記抽気ノズルの内周面で前記周方向の前記他方側の前記第二面は、前記抽気室の前記径方向外側面から前記径方向外側に向かうに連れて次第に前記周方向で前記第一面に近づく向きに延びている方向変換緩和部を有してもよい。
基本的に、抽気室内を流体が周方向の他方側に向かって流れる場合でも、抽気する流体の流量が多くなると、抽気ノズルを基準にして周方向の他方側には、周方向の一方側に向かう流れが部分的に生じ、この流れの流体も抽気ノズル内に流入する場合がある。当該回転機械では、抽気室内の一部で周方向の一方側に向かって流れる流体が抽気ノズル内に流入する場合でも、剥離による流体の圧力損失を小さくすることができる。
また、前記第二面にも前記方向変換部を有している前記回転機械において、前記第一面の前記方向変換緩和部で前記径方向外側に向かうに連れて前記第二面に近づく量は、該第二面の前記方向変換緩和部で該径方向外側に向かうに連れて該第一面に近づく量よりも大きくてもよい。
また、前記一態様としての前記回転機械において、前記方向変換緩和部は、前記軸線が延びる軸方向の幅が前記ロータを基準にした前記径方向外側よりも径方向内側の方が広くてもよい。
当該回転機械では、抽気ノズルにおける抽気室側の開口部の面積がより大きくなるため、抽気室から抽気ノズルへ流体が流れ込む過程での流体の流速を低下させることができる。このため、当該回転機械では、流体の圧力損失をより小さくすることができる。
また、以上のいずれかの前記回転機械において、前記方向変換緩和部は、前記流体の流路側に向かって凸形状の滑らか曲面であってもよい。
当該回転機械では、抽気室から抽気ノズルへ流体が流れ込む過程での流体の剥離をより抑えることができる。
また、前記第一態様としての前記回転機械において、前記抽気ノズルは、該抽気ノズルの軸線が、前記径方向外側に向かうに連れて次第に前記周方向の前記他方側に向かって傾斜していてもよい。
また、以上のいずれかの前記回転機械において、前記ロータが回転することで前記流体としての気体を圧縮する圧縮機を成してもよい。
上記目的を達成するための発明に係る一態様としてのガスタービンは、
前記ロータが回転することで前記流体としての空気を圧縮する圧縮機を成す、以上のいずれかの前記回転機械と、前記回転機械で圧縮された圧縮空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、前記燃焼器からの前記燃焼ガスで駆動するタービンと、を備えていることを特徴とする。
本発明では、抽気室内を周方向に流れる流体が抽気ノズルに流入する過程で、この流体が壁面から剥離することを抑えることができる。よって、本発明によれば、この流体の圧力損失を小さくすることができる。
本発明に係る第一実施形態におけるガスタービンの要部切欠側面図である。 本発明に係る第一実施形態における圧縮機の要部断面図である。 図2におけるIII‐III線断面図である。 図3におけるIV‐IV線断面図である。 比較例における圧縮機の断面図である。 本発明に係る第一実施形態の第一変形例における抽気ノズルを示し、同図(a)は抽気ノズルの縦断面図であり、同図(b)は同図(a)のB‐B線断面図であり、同図(c)は同図(a)のC‐C線断面図である。 本発明に係る第一実施形態の第二変形例における圧縮機の断面図である。 本発明に係る第二実施形態における圧縮機の断面図である。 本発明に係る第二実施形態の変形例における圧縮機の断面図である。
以下、本発明に係る回転機械を備えているガスタービンの各種実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
「第一実施形態」
本発明に係る回転機械を備えているガスタービンの第一実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
本実施形態のガスタービンは、図1に示すように、外気Aoを圧縮して圧縮空気Aを生成する圧縮機10と、燃料供給源からの燃料Fを圧縮空気Aに混合して燃焼させて燃焼ガスGを生成する複数の燃焼器2と、燃焼ガスGにより駆動するタービン3と、を備えている。なお、以下では、圧縮空気Aを単に空気Aと言うこともある。
圧縮機10及びタービン3は、いずれも、回転軸線Arを中心として回転するロータ11,4と、このロータ11,4を覆う筒状のケーシング20,5とを有している。圧縮機ロータ11及びタービンロータ4は、同一の回転軸線Arを中心として回転するもので、相互に連結されている。筒状の圧縮機ケーシング20は、圧縮機ロータ11と共同して、空気Aが流れる主流路21を形成する。また、筒状のタービンケーシング5は、タービンロータ4と共同して、燃焼ガスGが流れる主流路6を形成する。複数の燃焼器2は、回転軸線Arを中心として、周方向Dcに互いに等間隔でタービンケーシング5に固定されている。
なお、以下では、回転軸線Arが延びている方向を軸方向Daとする。また、回転軸線Arを基準にした径方向を単に径方向Drと言い、この径方向Drで回転軸線Arから遠ざかる側を径方向外側と言い、この径方向Drで回転軸線Arに近づく側を径方向内側という。また、軸方向Daであって、タービン3を基準にして圧縮機10側を上流側、圧縮機10を基準にしてタービン3側を下流側という。
圧縮機10は、多段式軸流圧縮機である。よって、圧縮機ロータ11は、回転軸線Arを中心として軸方向Daに延びているロータ本体14と、このロータ本体14の外周に固定され軸方向Daに並んでいる複数の動翼段15と、を有している。圧縮機ケーシング20の内周側には、各動翼段15の上流側の位置に静翼段25が固定されている。
1つの静翼段25は、複数の静翼26を有している。これら複数の静翼26は、回転軸線Arを中心として周方向Dcに並んで、1つの静翼段25を構成する。また、1つの動翼段15は、複数の動翼16を有している。これら複数の動翼16は、回転軸線Arを中心として周方向Dcに並んで、1つの動翼段15を構成する。
圧縮機ケーシング20には、図2及び図3に示すように、回転軸線Arを中心として環状の空間を成す抽気室23と、主流路21と抽気室23とを連通させる連通路22と、抽気室23内の空気Aを外部に導くための複数の抽気ノズル30と、が形成されている。本実施形態では、以上の抽気室23と連通路22と複数の抽気ノズル30とで抽気構造を構成している。連通路22は、回転軸線Arを中心として環状を成し、径方向外側に向かって切り込まれたスリットであり、抽気室23の径方向内側に形成されている。連通路22の主流路21側の開口は、軸方向Daにおいて、軸方向Daで隣接する静翼段25と動翼段15との間の位置に形成されている。複数の抽気ノズル30は、回転軸線Arを中心として周方向Dcに並んでいる。この抽気ノズル30は、抽気室23から径方向外側に向かって延びている。各抽気ノズル30には、この抽気ノズル30からの空気Aを目的の場所に導く抽気配管8が接続されている。この抽気配管8には、抽気する空気流量を調節する流量調節弁9が設けられている。
図3及び図4に示すように、抽気ノズル30の内周面で、周方向Dcの一方側の第一面31と、周方向Dcの他方側の第二面32とのうち、第一面31には、方向変換緩和部33が形成されている。この方向変換緩和部33は、抽気室23の径方向外側面24から径方向外側に向かうに連れて次第に第二面32に近づく向きに延びている面である。この面は、空気の流路側に向かって凸形状の、より正確には、径方向内側向きの成分と第二面32に近づく向きの成分とを有する向きに向かって凸形状の滑らかな曲面である。なお、本実施形態において、第一面31とは、抽気ノズル30の内周面で、法線の向き成分中に周方向Dcの他方側の成分を含む面を言い、第二面32とは、抽気ノズル30の内周面で、法線の向き成分中に周方向Dcの一方側の成分を含む面を言う。
圧縮機ロータ11は、回転軸線Arを中心として周方向Dcの他方側に向かって回転する。また、環状の連通路22及び抽気室23内では、空気Aが回転軸線Arを中心として周方向Dcの他方側に向かって、つまり圧縮機ロータ11が回転する側に向かって旋回する。
次に、比較例の抽気構造の作用を説明しつつ、本実施形態の抽気構造の作用について説明する。
比較例における抽気構造は、図5に示すように、本実施形態の抽気構造と同様、回転軸線Arを中心として環状の空間を成す抽気室23と、主流路21と抽気室23とを連通させる連通路22と、抽気室23内の空気を外部に導くための複数の抽気ノズル30xと、を有している。これら抽気室23、連通路22及び複数の抽気ノズル30xは、いずれも圧縮機ケーシング20xに形成されている。この比較例の抽気室23の形状は本実施形態の抽気室23の形状と同一であり、この比較例の連通路22の形状も、本実施形態の連通路22の形状と同一である。但し、この比較例の抽気ノズル30xの形状が本実施形態の抽気ノズル30の形状と異なっている。
比較例の抽気ノズル30xは、ノズル軸線Anを中心として円筒状である。このノズル軸線Anは、回転軸線Arに対して垂直な径方向Drを向いている。このため、この抽気ノズル30xの内周面も、ノズル軸線Anを中心として円筒状であり、周方向Dcの一方側の第一面31x及び他方側の第二面32xが、いずれも、これらの面31x,32xとつながっている抽気室23の径方向外側面24の接線方向に対して垂直である。
抽気室23内をこの抽気室23の径方向外側面24に沿って周方向Dcの他方側に向かって流れてきた圧縮空気Aは、この抽気ノズル30xの抽気室23側開口に至ると、この径方向外側面24及び抽気ノズル30xの第一面31xから剥離する。この結果、この圧縮空気Aは、抽気ノズル30x内で第一面31x側で且つ抽気室23側の領域に渦流を形成する。このように、抽気室23内から抽気ノズル30x内に圧縮空気Aが流入する過程で壁面から剥離すると、圧縮空気Aの圧力損失が極めて大きくなる。特に、抽気する空気流量を調節する流量調節弁9を全開にする等で、流量を増加させる場合には、この傾向が顕著で、目的の流量が得られない可能性がある。
一方、本実施形態の抽気構造では、前述したように、抽気ノズル30の内周面で、周方向Dcの一方側の第一面31に、抽気室23の径方向外側面24から径方向外側に向かうに連れて次第に第二面32に近づく向きに延びている方向変換緩和部33が形成されている。このため、抽気室23内をこの抽気室23の径方向外側面24に沿って周方向Dcの他方側に向かって流れてきた圧縮空気Aは、この抽気ノズル30の抽気室23側開口に至っても、第一面31中の方向変換緩和部33に沿って流れ、抽気室23の径方向外側面24及び抽気ノズル30の第一面31からほとんど剥離することなく、抽気ノズル30内に流入する。しかも、本実施形態では、第一面31中の方向変換緩和部33が、流路側に向かって凸形状の、言い換えると、径方向内側向きの成分と第二面32に近づく向きの成分とを有する向きに向かって凸形状の滑らかな曲面であるため、抽気室23の径方向外側面24に沿って流れてきた圧縮空気Aの剥離が実質的にないと言える。
よって、本実施形態の抽気構造では、圧縮空気Aの圧力損失を比較例よりも遥かに小さくすることができる。このため、本実施形態の抽気構造では、抽気する圧縮空気Aの流量として目的の流量を確実に得ることができる。
また、本実施形態では、ガスタービンの起動時、つまり圧縮機10の起動時、圧縮機10の起動をスムーズに行うために、圧縮機10から抽気する圧縮空気Aの流量を多くする。この際、本実施形態では、前述したように、抽気する圧縮空気Aの流量として目的の流量を確実に得ることができるので、スムーズに圧縮機10を起動することができる。
「第一実施形態の第一変形例」
次に、第一実施形態の第一変形例について、図6を用いて説明する。なお、本変形例、さらに、以下で説明する各変形例及び実施形態の圧縮機は、いずれも、第一実施形態の圧縮機10に対して抽気ノズルの形状のみが異なっており、その他の構成は第一実施形態の圧縮機と同一である。よって、以下では、主として抽気ノズルについて説明する。
本変形例の抽気ノズル30aの内周面で、周方向Dcの一方側の第一面31aにも、第一実施形態と同様、図6(a)に示すように、抽気室23の径方向外側面24から径方向外側に向かうに連れて次第に第二面32aに近づく向きに延びている面である方向変換緩和部33aが形成されている。
但し、本変形例における方向変換緩和部33aは、図6(b)及び同図(c)に示すように、径方向外側における軸方向Daの幅Woよりも径方向内側における軸方向Daの幅Wiの方が広い。このため、本変形例の抽気ノズル30aの流路面積は、最も径方向内側である抽気室23側の開口部が最も大きく、径方向外側に向かうに連れて次第に小さくなる。なお、同図(b)は同図(a)のB‐B線断面図であり、同図(c)は同図(a)のC‐C線断面図である。
以上、本変形例の抽気ノズル30aは、第一実施形態の抽気ノズル30に比べて、抽気室23側の開口部の面積が大きいため、抽気室23から抽気ノズル30aへ圧縮空気Aが流れ込む過程での圧縮空気Aの流速を低下させることができる。このため、本変形例では、第一実施形態よりも、圧縮空気Aの圧力損失を小さくすることができる。
「第一実施形態の第二変形例」
次に、第一実施形態の第二変形例について、図7を用いて説明する。
本変形例の抽気ノズル30bの内周面で、周方向Dcの一方側の第一面31bには、第一実施形態と同様、抽気室23の径方向外側面24から径方向外側に向かうに連れて次第に第二面32bに近づく向きに延びている面である方向変換緩和部33bが形成されている。さらに、本変形例では、抽気ノズル30bの内周面で、周方向Dcの他方側の第二面32bにも、抽気室23の径方向外側面24から径方向外側に向かうに連れて次第に第一面31bに近づく向きに延びている面である方向変換緩和部35bが形成されている。
第一面31bの方向変換緩和部33b及び第二面32bの方向変換緩和部35bは、いずれも、径方向内側向きの成分と、第一面31bと第二面32bとのうち相手側の面に近づく向きの成分とを有する向きに向かって凸形状の滑らか曲面である。但し、第一面31bの方向変換緩和部33bの曲率半径R1は、第二面32bの方向変換緩和部35bの曲率半径R2よりも大きい。言い換えると、第一面31bの方向変換緩和部33bで径方向外側に向かうに連れて第二面32bに近づく量は、第二面32bの方向変換緩和部35bで径方向外側に向かうに連れて第一面31bに近づく量よりも大きい。
本変形例でも、環状の連通路22及び抽気室23内では、圧縮空気Aが回転軸線Arを中心として基本的に周方向Dcの他方側に向かって、つまり圧縮機ロータ11が回転する側に向かって流れる。このため、本変形例でも、基本的に、抽気室23内を周方向Dcの他方側に向かって流れてきた圧縮空気Aが抽気ノズル30b内に流入する。しかしながら、抽気する圧縮空気Aの流量を多くすると、抽気室23内の抽気ノズル30b近傍であって、この抽気ノズル30bを基準にして周方向Dcの他方側には、周方向Dcの一方側に向かう流れが部分的に生じ、この流れの圧縮空気Aも抽気ノズル30b内に流入する場合がある。
そこで、本変形例では、抽気室23内の一部で周方向Dcの一方側に向かって流れる圧縮空気Aが抽気ノズル30b内に流入する過程で、剥離による圧縮空気Aの圧力損失を小さくするため、抽気ノズル30bの内周面中の第二面32bにも、方向変換緩和部35bを形成している。但し、本変形例では、周方向Dcの他方側に向かって流れる圧縮空気Aが抽気ノズル30b内に流入する流量に対して、周方向Dcの一方側に向かって流れる圧縮空気Aが抽気ノズル30b内に流入する流量が少ないため、第二面32bの方向変換緩和部35bの曲率半径R2が第一面31bの方向変換緩和部33bの曲率半径R1よりも小さい。
なお、本変形例における第二面32b中の方向変換緩和部35bも、第一実施形態の第一変形例における第一面31a中の方向変換緩和部33aと同様、径方向外側における軸方向Daの幅よりも径方向内側における軸方向Daの幅の方を広くしてもよい。
「第二実施形態」
次に、第二実施形態について、図8を用いて説明する。
本実施形態の抽気ノズル30cは、ノズル軸線Anを中心として円筒状で、このノズル軸線Anが径方向外側に向かうに連れて次第に周方向Dcの他方側に向かって傾斜している。このため、抽気ノズル30cの内周面も、ノズル軸線Anを中心として円筒状であり、この内周面で周方向Dcの一方側の第一面31cは、抽気室23の径方向外側面24から径方向外側に向かうに連れて次第に第二面32cに近づく向きに延びている面であり、方向変換緩和部を成している。
よって、本実施形態でも、第一実施形態と同様、抽気室23内をこの抽気室23の径方向外側面24に沿って周方向Dcの他方側に向かって流れてきた圧縮空気Aは、この抽気ノズル30cの抽気室23側開口に至っても、方向変換緩和部を成す第一面31cに沿って流れ、抽気室23の径方向外側面24及び抽気ノズル30cの第一面31cからほとんど剥離することなく、抽気ノズル30c内に流入する。このため、本実施形態の抽気構造でも、圧縮空気Aの圧力損失を小さくすることができる。
また、本実施形態では、通常のパイプを抽気ノズル30cとして利用できるので製作コストを抑えることができる。
以上のように、方向変換緩和部は、抽気室23の径方向外側面24から径方向外側に向かうに連れて次第に周方向Dcで抽気ノズルの対向面(他方の面又は第二面)に近づく向きに延びていれば、回転軸線Arに対して垂直な仮想面による断面形状が第一実施形態及びその変形例のように曲線でも、本実施形態のように直線であってもよい。
「第二実施形態の変形例」
次に、第二実施形態の変形例について、図9を用いて説明する。
本変形例の抽気ノズル30dは、第二実施形態の抽気ノズル30cにおける内周面であって、抽気室23の径方向外側面24に隣接する部分を曲面36dに形成したものである。この曲面36dは、径方向内側向きの成分と、抽気ノズル30dの内周面中で対向する部分側に近づく向きの成分とを有する向きに向かって凸形状の滑らか曲面である。よって、この抽気ノズル30dの内周面で周方向Dcの一方側の第一面31dにおける抽気室23の径方向外側面24に隣接する部分、及び、周方向Dcの他方側の第二面32dにおける抽気室23の径方向外側面24に隣接する部分は、いずれも曲面36dである。
したがって、本変形例では、第二実施形態よりも、抽気室23の径方向外側面24に沿って流れてきた圧縮空気Aが抽気ノズル30d内に流入する過程での剥離を抑えることができる。
「その他の変形例」
以上では、抽気ノズルの径方向外側部分の断面形状がいずれも環状であるが、この断面形状は長方形(正方形を含む)や平行四辺形、他の多角形等であってもよい。
また、以上では、圧縮機ロータ11の回転方向と、抽気室23及び連通路22内での圧縮空気Aの旋回方向とが一致しているが、静翼26の向きによっては、圧縮機ロータ11の回転方向に対して抽気室23及び連通路22内での圧縮空気Aの旋回方向が逆向きになる場合も考えられる。この場合、抽気ノズルの内周面で、抽気室23内の圧縮空気Aの旋回の方向と逆側の面を第一面とし、少なくともこの第一面に方向変換緩和部を形成することが好ましい。
また、以上の各実施形態及び各変形例は、いずれも、ガスタービン用の圧縮機10に本発明を適用した例であるが、ガスタービン用ではない圧縮機に本発明を適用してもよい。また、以上の各実施形態及び変形例は、いずれも、軸流圧縮機であるが、回転式であれば、如何なるタイプの圧縮機でもよく、例えば遠心圧縮機に本発明を適用してもよく、さらに、ケーシングとロータとを備えている回転機械であれば、圧縮機以外の回転機械に本発明を適用してもよい。
2:燃焼器、3:タービン、8:抽気配管、9:流量調節弁9、10:圧縮機、11:圧縮機ロータ、14:ロータ本体、15:動翼段、16:動翼、20:圧縮機ケーシング、21:主流路、22:連通路、23:抽気室、24:(抽気室の)径方向外側面、25:静翼段、26:静翼、30,30a,30b,30c,30d:抽気ノズル、31,31a,31b,31c,31d:第一面、32,32a,32b,32c,32d:第二面、33,33a,33b,35b:方向変換緩和部

Claims (10)

  1. 軸線を中心として回転するロータと、
    前記ロータを囲み、該ロータと共に流体の主流路を画成するケーシングと、
    を備え、
    前記ケーシングには、前記軸線を中心として環状の空間を成し、前記主流路と連通する抽気室と、該抽気室から前記軸線を基準にして径方向外側に向かって延びて、該抽気室内の前記流体を外部に導く抽気ノズルと、が形成され、
    前記抽気ノズルの内周面で前記軸線を中心とする周方向の一方側の第一面と該周方向の他方側の第二面とのうち、前記第一面が前記抽気室の径方向外側面から前記径方向外側に向かうに連れて次第に前記周方向で前記第二面に近づく向きに延びる方向変換緩和部である第一方向変換緩和部を有し、
    前記第二面が前記抽気室の前記径方向外側面から前記径方向外側に向かうに連れて次第に前記周方向で前記第一面に近づく向きに延びる方向変換緩和部である第二方向変換緩和部を有し、
    環状の前記抽気室内では、前記ロータの回転により、前記周方向の他方側に向かって前記流体が前記軸線を中心として旋回し、又は、前記ロータは、前記軸線を中心として前記周方向の他方側に向かって回転し、
    前記第一面の前記第一方向変換緩和部で前記径方向外側に向かうに連れて前記第二面に近づく量は、該第二面の前記第二方向変換緩和部で該径方向外側に向かうに連れて該第一面に近づく量よりも大きい、
    ことを特徴とする回転機械。
  2. 軸線を中心として回転するロータと、
    前記ロータを囲み、該ロータと共に流体の主流路を画成するケーシングと、
    を備え、
    前記ケーシングには、前記軸線を中心として環状の空間を成し、前記主流路と連通する抽気室と、該抽気室から前記軸線を基準にして径方向外側に向かって延びて、該抽気室内の前記流体を外部に導く抽気ノズルと、が形成され、
    前記抽気ノズルの内周面で前記軸線を中心とする周方向の一方側の第一面と該周方向の他方側の第二面とのうち、少なくも一方の面が前記抽気室の径方向外側面から前記径方向外側に向かうに連れて次第に前記周方向で他方の面に近づく向きに延びる方向変換緩和部を有し、
    前記方向変換緩和部は、前記軸線が延びる軸方向の幅が前記ロータを基準にした前記径方向外側よりも径方向内側の方が広い
    ことを特徴とする回転機械。
  3. 請求項2に記載の回転機械において、
    環状の前記抽気室内では、前記ロータの回転により、前記周方向の他方側に向かって前記流体が前記軸線を中心として旋回し、
    前記一方の面は、前記抽気ノズルの内周面で前記周方向の前記一方側の前記第一面である、
    ことを特徴とする回転機械。
  4. 請求項2に記載の回転機械において、
    前記ロータは、前記軸線を中心として前記周方向の他方側に向かって回転し、
    前記一方の面は、前記抽気ノズルの内周面で前記周方向の前記一方側の前記第一面である、
    ことを特徴とする回転機械。
  5. 請求項3又は4に記載の回転機械において、
    前記抽気ノズルの内周面で前記周方向の前記他方側の前記第二面は、前記抽気室の前記径方向外側面から前記径方向外側に向かうに連れて次第に前記周方向で前記第一面に近づく向きに延びている方向変換緩和部を有する、
    ことを特徴とする回転機械。
  6. 請求項5に記載の回転機械において、
    前記第一面の前記方向変換緩和部で前記径方向外側に向かうに連れて前記第二面に近づく量は、該第二面の前記方向変換緩和部で該径方向外側に向かうに連れて該第一面に近づく量よりも大きい、
    ことを特徴とする回転機械。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の回転機械において、
    前記方向変換緩和部は、前記流体の流路側に向かって凸形状の滑らか曲面である、
    ことを特徴とする回転機械。
  8. 請求項1に記載の回転機械において、
    前記抽気ノズルは、該抽気ノズルの軸線が、前記径方向外側に向かうに連れて次第に前記周方向の前記他方側に向かって傾斜している、
    ことを特徴とする回転機械。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の回転機械において、
    前記ロータが回転することで前記流体としての気体を圧縮する圧縮機を成す、
    ことを特徴とする回転機械。
  10. 前記ロータが回転することで前記流体としての空気を圧縮する圧縮機を成す請求項1から8のいずれか一項に記載の回転機械と、
    前記回転機械で圧縮された圧縮空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、
    前記燃焼器からの前記燃焼ガスで駆動するタービンと、
    を備えていることを特徴とするガスタービン。
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