JP2006089142A - 容器の殺菌方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器を速やかに殺菌する。
【解決手段】容器の表面に、殺菌剤加熱ミストガスを凝縮付着させて容器表面の殺菌を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、飲料用ボトル等の容器を殺菌する方法に関する。
無菌充填機に適用するボトル等の容器を殺菌する方法として、例えば特許第2851373号の公報に開示されているように過酢酸水溶液や過酸化水素を容器に噴霧して殺菌する方法が知られている。また、特開平3−224469号公報にはチャンバ内に噴霧された過酸化水素を加熱して気化させ、その後に空気中で過酸化水素を凝結させて殺菌剤ミストを形成し、このミストを容器と接触させて殺菌を行う方法が開示されている。
特許第2851373号公報 特開平3−224469号公報
PETボトル等の無菌充填システムとして、ボトルの成形から内容物の充填までを同一のライン上で一貫して行うインライン型のシステムがある。このシステムでは毎分500〜1000本程度の処理能力が望まれており、これを達成するためには、ボトルの殺菌に要する時間の短縮が課題とされている。ところが従来の過酸化水素水を噴霧する方法では、高濃度の過酸化水素を使用しているため、殺菌能力は十分であるものの、プラスチック製の容器の表層へ過酸化水素が吸着、浸透し、その除去に手間がかかって殺菌工程を短縮できない。
本発明は、各種の容器を高速かつ確実に殺菌できる殺菌方法を提供することを目的とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の殺菌方法では、容器の表面に、殺菌剤加熱ミストガスを凝縮付着させて容器表面の殺菌を行うことを特徴とする。また、請求項1に記載の容器の殺菌方法において、殺菌剤を気化させてガス状態とし、このガスを所定温度に加熱してミストガスを作り、このミストガスを容器の表面に接触させることを特徴とする。また、請求項1又は2に記載の容器の殺菌方法において、加熱した容器に殺菌剤加熱ミストガスを接触させることを特徴とする。
殺菌剤のミストは、殺菌剤の滴を一旦気化した後に凝結して生成されるので、濃度が高く、効率のよい殺菌が行える。ミストの導入後、容器を加熱することにより殺菌効果が向上すると同時に、殺菌剤成分の容器内への浸透が抑制されて殺菌成分が容器の表面に浮かび易くなる。しかも、容器の内部空間に漂っているミストを排出させることにより、殺菌効果の面からみて余剰な殺菌剤の容器内面への付着を防止し、容器への殺菌剤の浸透をさらに効果的に抑えることができる。そして、ミスト排出後に容器を洗浄することにより、容器に吸着、浸透した殺菌剤を洗い流して殺菌剤の残留濃度を最小限度まで低下させることができる。
本発明の殺菌方法は、前記ミストの導入に先立って前記容器を予備加熱する工程を備えてもよい。予備加熱を行うことにより、ミストの導入当初から高い殺菌効果を発揮させることができ、短時間で効率よく殺菌を行える。容器への殺菌剤成分の浸透をより効果的に抑えることができる。
前記予備加熱工程では、前記容器の全体の加熱に加えて、前記容器の口部(1a)を別に加熱してもよい。または、前記予備加熱工程では、前記容器内に熱風を送り込んで前記容器の全体を加熱するとともに、当該容器の口部(1a)を別に加熱してもよい。口部は他の部分と比較して温度が上がりにくいため、この部分を別に加熱することにより、予備加熱の効果をさらに効果的に引き出すことができる。容器内への熱風の供給は、容器内に挿入されたノズルから行うことが好ましい。口部の加熱は、例えば口部の外側から熱風を吹き付ける方法により行うことができる。
本発明の殺菌方法では、前記ミストの導入後、前記ミストの排出を開始するまでの間に所定の保持時間を設けてもよい。保持時間を設けることにより、ミストを容器内面に満遍なく接触させて確実に殺菌を行える。なお、保持時間は、ミストを導入する工程からミストを排出する工程への容器の搬送時間として兼用できる。
前記ミストの排出後、前記容器の洗浄を開始するまでの間に所定の待機時間を設けてもよい。このようにすれば、容器の表面に殺菌剤を確実に浮き上がらせて洗浄効果を高めることができる。待機時間は、ミストの排出する工程から洗浄する工程までの容器の搬送時間として兼用できる。
本発明の殺菌方法においては、前記ミストが導入された容器に熱風を送り込んで前記容器の加熱と前記ミストの排出とを行うようにしてもよい。このようにすれば、ミストの排出と容器の加熱とを効率よく行える。
前記洗浄する工程では、加温された洗浄液を前記容器内に導入してもよい。洗浄液を加温しておけば、その熱により殺菌剤の容器表面への染み出しを促して高い洗浄効果を得ることができる。
本発明の容器の加熱方法としては、容器(1)内に挿入されたノズル(2)から熱風を送り込んで前記容器の全体を加熱するとともに、当該容器の口部(1a)を別に加熱する方法を採用することができる。
この加熱方法によれば、容器内に挿入されたノズルから容器内へ確実に熱風を導入できる。また、温度の上がりにくい口部を別に加熱することにより、容器の全体を所望の温度まで確実かつ迅速に加熱できる。従って、本発明の殺菌方法における予備加熱工程でこの加熱方法を適用すれば、殺菌処理の高速化に貢献できる。
本発明の殺菌方法によれば、殺菌剤ミストが導入された容器を加熱してミストによる殺菌効果を高めつつ容器への殺菌剤成分の浸透を抑制するとともに、容器内に漂っている余分な殺菌剤のミストを強制的に排出して殺菌剤成分の容器内への浸透をさらに効果的に防止し、その後に容器を洗浄して容器に吸着、浸透した殺菌剤を洗い流しているので、殺菌剤の残留濃度を最小限度に抑えつつ、容器の内面を短時間で確実に殺菌することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る飲料用ボトルの殺菌手順の概要を示している。この殺菌方法では、まず図1(a)に示すように、ボトル1の口部1aから内部へノズル2が挿入され、そのノズル2から熱風が送り込まれてボトル1が予備加熱される。同時に、ボトル1の口部1aの外周にはノズル3,3が設置され、それらのノズル3から熱風が口部1aに吹き付けられて口部1aがさらに加熱される。これは、ノズル2からの熱風のみでは口部1aが十分に加熱されないおそれがあるためである。ノズル2からの熱風のみで口部1aを十分に加熱できるときはノズル3を省略してよい。ノズル2をボトル1内に挿入するのは、熱風をボトル1内に確実に送り込むためである。ノズル2の挿入量は熱風の流量、口部1aの口径等に応じて適宜変更してよいが、図2に示すようにボトル1の口部1aと胴部1cとの間に設けられたボトル径の遷移領域1bにノズル2の先端を位置させるとよい。遷移領域1bは、口部1aの下端からボトル径が最大径の例えば70%まで拡大する範囲として定義できる。予備加熱は、ボトル1の内面が40°C以上となるように行うことが望ましい。
予備加熱されたボトル1はミスト供給工程へと搬送される。ミスト供給工程では、殺菌剤のミストがノズル4からボトル1の内部へと供給される。殺菌剤のミストは例えば図3に示すミスト発生装置33により生成される。この発生装置33は、殺菌剤としての過酸化水素(H22)の水溶液を滴状にして供給する殺菌剤供給部35と、この殺菌剤供給部35から供給された過酸化水素の水溶液をその沸点以上に加熱して気化させる気化部36とを備える。殺菌剤供給部35にはスプレー35aが設けられる。スプレー35aには殺菌剤供給口35b及び圧縮空気供給口35cが設けられ、それら供給口35b、35cは図示しない過酸化水素供給源又は噴霧用圧縮空気供給源にそれぞれ接続されている。
供給口35b、35cから供給される過酸化水素の水溶液と圧縮空気とが二流体スプレー35aの内部で混ざり合うことにより、そのスプレー35aとエクステンションパイプ35eを介して接続されたノズル35dから気化部36の気化管37内に過酸化水素の水溶液がスプレーされる。気化管37は例えばアスベストリボンからなる外筒37aと、気化管37の内壁を形成するサニタリパイプからなる内筒37bと、外筒37a及び内筒37bとの間に設けられた加熱手段としてのヒーター37cとを有している。気化管37の下端の吐出口37dに上述したノズル4が接続される。
気化管37の内部に供給された滴状の過酸化水素はヒーター37cの熱で気化される。気化された過酸化水素は、ノズル4を経てボトル1の近傍に導かれるまでの間の温度降下により再び液化する。これにより、二流体スプレー35aにて生成される過酸化水素の滴よりも微細な過酸化水素のミストが生成される。このミスト化された過酸化水素がボトル1の内部に導入されることにより、ボトル1の内面が過酸化水素と接触して殺菌される。なお、容量500mlのボトル1本に対する過酸化水素ミストの付着量は、35重量%過酸化水素溶液に換算して5μl〜100μlの範囲が好ましい。すなわち、過酸化水素を35重量%含んだ過酸化水素溶液を5μl〜100μlの範囲でボトル内に供給したときと同等の過酸化水素がボトル1内に付着するようにミストの量を設定することが好ましい。ミストの吹き込み時間はボトル1本に対して0.1秒〜1秒の範囲が好ましい。生成されるミスト中に含まれる過酸化水素の濃度は35重量%以上が望ましい。殺菌剤は過酸化水素に限らず、殺菌作用を有する各種の薬液を使用できる。
ミストの供給後は熱風供給工程へとボトル1が搬送される。搬送中、ボトル1はその内部に殺菌剤ミストが導入された状態で所定時間保持される。熱風供給工程では、ボトル1の内部にノズル5が挿入され、そのノズル5から熱風が送り込まれる。熱風によりボトル1は内面から加熱され、殺菌剤ミストによる殺菌効果が高めるとともに、過酸化水素のボトル1への浸透が抑制されて過酸化水素がボトル1の内面に浮かび易くなる。さらに、ボトル1の内部に漂っているミストが熱風によりボトル1外へ排出される。この時点では、ボトル1の内面に付着した殺菌剤ミストにより既に殺菌が十分に行われているので、ボトル1の内部空間に漂っているミストを排出しても殺菌効果は損なわれず、むしろ余分なミストを早期に排出することにより、ボトル1の内面への過酸化水素の過剰な浸透を抑え、後工程における洗浄を短時間で済ませられる利点が生じる。
殺菌剤ミストの導入後、熱風の吹き込みを開始するまでの保持時間は1.0〜10秒の範囲が好ましい。熱風の吹き込みは、ボトル1の内部に漂っているミストをすべて排出できる範囲で行えばよく、時間にして1秒程度で十分である。熱風の温度がボトル1の耐熱温度(例えば60°C)以上の場合、熱風の吹き込み時間があまり長いとボトル1が耐熱温度を超えて加熱され、変形等が生じることがあるので注意を要する。ノズル5は予備加熱工程と同じくボトル径の遷移領域1bまで挿入することが望ましい。
熱風の供給後は洗浄工程へとボトル1が搬送される。搬送中、ボトル1は加熱された状態で所定時間保持される。そして、搬送の最後にボトル1は上下に反転される。洗浄工程ではボトル1の内部にノズル6が挿入され、そのノズル6から加熱された無菌水が洗浄液として送り込まれる。これにより、ボトル1の内面に付着した過酸化水素が洗い流される。ノズル6は予備加熱工程や熱風供給工程と同様にボトル1の内部の遷移領域1bと重なる位置まで挿入することが望ましい。
熱風の供給停止後、無菌水の供給を開始するまでの待機時間は0.1〜10秒の範囲が好ましい。無菌水は常温でもよいが、加熱した方が洗浄効率が向上して好ましい。洗浄液の温度は40°C〜80°Cの範囲が望ましい。上述した熱風供給工程においてボトル1への過酸化水素の浸透が抑制されているので、無菌水による洗浄は短時間で完了できる。例えば500mlのボトルであれば3秒間程度で完了できる。
図4は上述した殺菌方法を利用した無菌充填システムの一例を示している。この無菌充填システムは無菌チャンバー10を有している。ボトル1への飲料物の充填に先だって無菌チャンバー10の内部には所定の殺菌処理が施される。その後、フィルタにて濾過された無菌エアーがチャンバー10内に常時供給され、チャンバー10内が陽圧(大気圧よりも高い状態)に保たれる。
無菌チャンバー10にはボトル1の導入口11及び排出口12が設けられる。不図示のボトル成形機にて成形されたボトルは搬送ライン13に沿って搬送されて導入口11からチャンバー10内へ取り込まれ、さらにターンテーブル14を介して外面殺菌機15に供給される。外面殺菌機15はターンテーブル15aによって搬送されるボトル1の外面に殺菌剤(過酸化水素)のミストを接触させてボトル1の外面を殺菌する。ターンテーブル15aの旋回経路の一部には予備加熱ゾーン15bが設けられる。ゾーン15bではボトル1の内部に図1(a)のノズル2が挿入され、そのノズル2がボトル1と同期して移動しつつボトル1の内部に熱風が送られてボトル1が予備加熱される。必要であればゾーン15bには口部1aを加熱するためのノズル3も設けられる。
外面殺菌機15にて外面が殺菌されたボトル1は次に内面殺菌機16のターンテーブル16aへと移される。ターンテーブル16aの旋回経路の一部には保持ゾーン16bが設けられ、そのゾーン16bを通過することによりボトル1が所定時間保持される。保持ゾーン16bを通過したボトル1は内部殺菌ゾーン16cへ導かれる。内部殺菌ゾーン16cには過酸化水素ミストを供給するノズル4(図1(b)参照)が設けられ、そのノズル4からボトル1の内部へと過酸化水素ミストが供給される。内部殺菌ゾーン16cを通過したボトル1は熱風供給機17のターンテーブル17aへと移される。
ターンテーブル17aの旋回経路には保持ゾーン17b及び熱風吹き込みゾーン17cが設けられる。この保持ゾーン17bを通過することにより、ボトル1はその内部に過酸化水素ミストが吹き込まれた状態で所定時間保持される。熱風吹き込みゾーン17cでは、ボトル1の内部に図1(c)のノズル5が挿入され、そのノズル5がボトル1と同期して移動しつつボトル1の内部に熱風が送られてボトル1が加熱されつつ内部の過酸化水素ミストが排出される。
熱風吹き込みゾーン17cを通過したボトル1はターンテーブル18を介して洗浄機19のターンテーブル19aへと移される。なお、熱風吹き込みゾーン17cと、ターンテーブル18から洗浄機19へのボトル1の受け渡し地点までの間は保持反転ゾーン18aが設けられている。ボトル1が保持反転ゾーン18aを通過することにより、熱風吹き込みから洗浄開始までの間に所定の待機時間が確保される。また、保持反転ゾーン18aを通過する間にボトル1は上下に反転される。
洗浄機19のターンテーブル19aに移されたボトル1には図1(d)のノズル6が挿入され、そのノズル6がボトル1と同期して移動しつつボトル1の内部に加熱された無菌水が送られてボトル1の内部が洗浄される。
洗浄機19にて洗浄されたボトル1は、続いて搬送用ターンテーブル群20を経由して充填機21のターンテーブル21aへと移される。このターンテーブル21aに沿ってボトル1が搬送される間にボトル1の内部に飲料が充填される。飲料が充填されたボトル1は蓋締め機22へと導かれる。蓋締め機22は不図示のキャップをボトル1の口部1aにねじ込んでボトル1を密封する。なお、蓋締め機22には、無菌チャンバ10の外部に設置されたキャップフィーダ23からキャップ殺菌機24を介して殺菌されたキャップが供給される。蓋締め機22にて密封されたボトル1は搬送ライン25によって排出口12から無菌チャンバー10の外部へと搬出される。
なお、本発明は以上の実施形態に限定されず、種々の形態にて実施できる。ボトル1からのミストの排出と、ボトル1の加熱とはそれぞれ別の手段にて行ってもよい。例えば、ボトル1の内部から空気を吸引してミストを排出するとともに、ボトル1をその外部に設置された熱源からの輻射熱等によって加熱してもよい。ノズル2の口部内面と対向する位置に熱風の噴出口を設けて口部1aを胴部1c等とは別に加熱できるようにしてもよい。本発明は飲料用のボトル1に限らず、各種の容器の殺菌に使用できる。予備加熱は省略してもよい。殺菌剤ミストの供給停止後、直ちに熱風供給を開始してもよい。熱風供給によりミストを除去した後、直ちに洗浄を開始してもよい。
容量500mlのPETボトル(ポリエチレンテレフタレート製のボトル)を対象として、次の手順に従って細部の条件を変えながら殺菌処理を行った。
1.内径10mmのノズルから毎分0.1m3の熱風をボトルの内部に供給してボトルを予備加熱した。熱風の温度はノズルの先端付近で105°C〜125°Cに設定し、ノズルのボトル内への挿入量は30mmに設定した。同時に、内径50mmのノズルから85°Cの熱風を毎分0.1m3の流量でボトルの口部に向けて吹き付けた。なお、口部加熱用のノズルの本数はボトル1本に対して2本とした。各ノズルからの熱風の吹き付け時間は3秒間に設定した。熱風吹き込み完了後のボトル内の温度は50°Cに達していた。
2.熱風吹き込みの停止後1秒間ボトルを放置し、続いて過酸化水素ミストをボトル内に0.6秒間吹き込んだ。過酸化水素のボトル内面への付着量は35重量%過酸化水素溶液に換算して15〜40μlとした。
3.ミストの吹き込み完了後、ボトルを0.5〜3.5秒間放置した。その後、ボトル内にノズルを挿入して熱風を1秒間吹き込んだ。ノズルの内径、挿入量、熱風の温度及び流量は予備加熱時と同様である。
4.熱風の吹き込み後、ボトルを1〜3.5秒間放置した。その後、ボトルを反転し、内径6mmのノズルをボトルの内部に挿入して70°Cに加熱された無菌水を3秒間送り込みボトル内部を洗浄した。無菌水の流量は毎分8.5リットルとした。
また、一部の工程を省略して殺菌処理を行った。
各殺菌条件のそれぞれについて、103、104、105の枯草菌芽胞を付着させたボトルを5本ずつ殺菌処理し、ボトル内にトリプトソイブイヨン培地を無菌的に分注し、培養、殺菌性の有無を評価した。各殺菌条件における試験結果から確率論的に最確数(MPN:most probable number)で生残菌数を算出し、付着菌数と生残菌数との対数値を次の式により求めて殺菌効果を評価した。
殺菌効果=log(付着菌数/生残菌数)
テスト結果の一覧を次表に示す。
Figure 2006089142
なお、残留判定、殺菌判定及び総合判定はそれぞれ4段階に分けて評価し、最も良好なものから順に◎、○、△、×で示している。
以上の表から次の点が確認できる。
条件3と条件7とは、過酸化水素ミストの付着量が同一で予備加熱の有無が異なっている。また、条件2と条件6とでは、過酸化水素の残留濃度が同じであり、予備加熱の有無が異なっている。これらの結果から、予備加熱を行ってから過酸化水素ミストを供給する方が殺菌効果が高いことがわかる。但し、ミスト吹き付け後の保持時間を長くすれば、殺菌効果は実用上十分なレベルまで改善される。
次に、条件2と条件8又は条件3と条件9とを比較すると、過酸化水素の残留量又は過酸化水素ミストの付着量が同じでも、過酸化水素ミストをボトル内に導入した後、熱風の送り込みを開始するまでの保持時間が短いと殺菌効果が損なわれることがわかる。
条件10,11ではミスト導入後の熱風吹き込みを省略している。条件3と条件10とを比較すると、過酸化水素ミストの付着量が同一でも熱風吹き込みが省略されると過酸化水素の残留濃度が上昇することがわかる。条件2と条件11とを比較すると、過酸化水素ミストの残留濃度が同一の場合、熱風吹き込みが省略されると殺菌効果が不足することがわかる。
予備加熱工程におけるボトル口部の加熱の効果をみるため、条件3では口部を外側から加熱せず、条件5ではボトルの口部を外部から加熱した。これらの比較から明らかなように、口部を別に加熱すれば殺菌効果が上昇する。
本発明の一実施形態に係る飲料用ボトルの殺菌手順の概要を示す図。 ボトル内へノズルを挿入した状態を示す図。 殺菌剤のミストを生成するための装置を示す図。 本発明の一実施形態に係る無菌充填システムの平面図。
符号の説明
1 ボトル(容器)
1a 口部
2 予備加熱用のノズル
3 口部の加熱用のノズル
4 ミスト供給用のノズル
5 ミスト排出用のノズル
6 洗浄液供給用のノズル
10 無菌チャンバー
15 外面殺菌機
15b 予備加熱ゾーン
16 内面殺菌機
16c 内部殺菌ゾーン
17 熱風供給機
19 洗浄機
21 充填機
22 蓋締め機
23 キャップフィーダ
24 キャップ殺菌機
35 殺菌剤供給部
35a 二流体スプレー

Claims (4)

  1. 容器の表面に、殺菌剤加熱ミストガスを凝縮付着させて容器表面の殺菌を行うことを特徴とする容器の殺菌方法。
  2. 請求項1に記載の容器の殺菌方法において、殺菌剤を気化させてガス状態とし、このガスを所定温度に加熱してミストガスを作り、このミストガスを容器の表面に接触させることを特徴とする容器の殺菌方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の容器の殺菌方法において、加熱した容器に殺菌剤加熱ミストガスを接触させることを特徴とする容器の殺菌方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の容器の殺菌方法において、前記殺菌剤加熱ミストガスを容器内に導入した後、前記殺菌剤加熱ミストガスの排出を開始するまでの間に所定の保持時間を設けることを特徴とする容器の殺菌方法。
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