JP4536346B2 - Petボトルの殺菌方法及び装置 - Google Patents

Petボトルの殺菌方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、PETボトル過酸化水素と接触させて殺菌する方法及び装置に関する。
従来の飲料用ボトルの無菌充填システムにおいては、例えば特許文献1〜3に示すように、過酢酸水溶液や過酸化水素等の殺菌剤をボトルと接触させて殺菌させる殺菌方法が採用されている。これらの殺菌方法ではボトルに残留した殺菌剤を除去するため、無菌水による洗浄工程が殺菌工程に続けて設けられている。例えば特許文献3に記載された殺菌方法では、飲料用ボトルを過酸化水素のミストと接触させて殺菌した後、上下に反転させたボトルの口部から内部に無菌水を数秒間導入してボトル内部を洗浄し、その後、反転状態のままボトルを保持して洗浄水を排水している。
特許第2851373号公報 特許第3080347号公報 特開2001−39414号公報
従来の殺菌方法では、一定の限界はあるものの、洗浄液の流量が大きいほど洗浄効果が高まる傾向がある。特に、ボトルがPET(ポリエチレンテレフタレート)のように過酸化水素の吸着や浸透を伴う素材で構成されている場合には、ボトルに浸み込んだ過酸化水素を除去するために大量の洗浄液を使用する必要がある。このため、殺菌条件によっては洗浄液の消費量が膨大となるおそれがある。また、ボトル内に導入された洗浄液にはたとえ微量でも過酸化水素の成分が混ざっており、その排出に際しては一定の排水処理が必要不可欠となる。従って、大量の洗浄液を使用すれば排水処理の負担が大きくなり、殺菌に要するコストを圧迫するおそれもある。
そこで、本発明は洗浄液の消費量を抑えつつ高い殺菌効果を得ることが可能な殺菌方法及びその方法に適した殺菌装置を提供することを目的とする。
以下、本発明の殺菌方法及び装置について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の殺菌方法は、PETボトル(1)を過酸化水素と接触させて該PETボトルを殺菌する工程(S11)と、前記過酸化水素にて殺菌された前記PETボトルに対して前記過酸化水素を除去するための洗浄液を供給する工程(S13)と、前記洗浄液の供給を停止して前記PETボトルに前記洗浄液が接触した状態を保持する工程(S14)と、前記PETボトルと接触した状態で残留している前記洗浄液を前記PETボトルから除去する工程(S15;S16)とを備え、前記洗浄液を除去する工程では、前記PETボトルに対してさらなる洗浄液を供給し、その洗浄液の供給停止後に前記PETボトルに対して無菌化されたエアを吹き付けることにより、上述した課題を解決する。
この殺菌方法によれば、洗浄液の供給停止後、PETボトルに洗浄液が接触した状態を保持することにより、PETボトル内に浸透した過酸化水素を洗浄液にてPETボトルの表面に吸い出すことができる。そして、過酸化水素が混ざった状態でPETボトルに残留している洗浄液を除去することにより過酸化水素の残留を防止することができる。保持する工程において洗浄液の供給を停止しているので、洗浄液の使用量を一定とすれば、洗浄液を連続して供給する場合と比較してPETボトルと洗浄液との接触時間を長く確保できる。このため、PETボトル内に吸着された過酸化水素をより多く除去して洗浄効果を高めることができる。従って、洗浄効率が向上する。
本発明における洗浄液の除去は、PETボトルに付着している洗浄液を、自然乾燥又は重力のみによる自然排水と比して効率的にPETボトルから取り除くためにPETボトルに対して操作を施すことを意味する。そのため、前記洗浄液を除去する工程では、前記PETボトルに対してさらなる洗浄液を供給し、その洗浄液の供給停止後にPETボトルに対して無菌化されたエアを吹き付けている。保持する工程に続いてさらなる洗浄液を供給する場合、前記洗浄液を供給する工程で供給される洗浄液の量を前記除去する工程で供給される洗浄液の量よりも多くしてもよい。前記殺菌する工程にて前記PETボトルの内面を前記過酸化水素と接触させる場合、前記洗浄液を供給する工程から前記保持する工程を経て前記除去する工程を終えるまでの間は前記PETボトルが上下に反転されていてもよい。さらに、PETボトルを加振する等してPETボトルに付着している洗浄液の除去を図ってもよい。
また、本発明の殺菌装置は、所定の搬送経路に沿って搬送されるPETボトル(1)を過酸化水素と接触させて該PETボトルを殺菌する殺菌装置において、前記搬送経路上に、前記過酸化水素にて殺菌された前記PETボトルに対して前記過酸化水素を除去するための洗浄液を供給する洗浄区間(A)と、前記洗浄液の供給を停止して前記PETボトルに前記洗浄液が接触した状態を保持する保持区間(B)と、前記PETボトルと接触した状態で残留している前記洗浄液を前記PETボトルから除去する除去区間(C;D)とが設けられ、前記除去区間では、前記PETボトルに対してさらなる洗浄液が供給され、その洗浄液の供給停止後に前記PETボトルに対して無菌化されたエアが吹き付けられることにより、上述した課題を解決する。
この殺菌装置によれば、PETボトルがその搬送に伴って洗浄区間、保持区間及び除去区間を順次通過することにより、上述した殺菌方法に従ってPETボトル内に残留している過酸化水素が洗浄される。
本発明の殺菌装置において、前記除去区間では前記PETボトルに対してさらなる洗浄液が供給され、その洗浄液の供給停止後に前記PETボトルに対して無菌化されたエアが吹き付けられてもよい。前記洗浄区間で各PETボトルに供給される洗浄液の量が、前記除去区間で各PETボトルに供給される洗浄液の量よりも多く設定するとよい。前記PETボトルの内面が前記過酸化水素と接触する場合、前記洗浄区間から前記保持区間を経て前記除去区間が終わるまでの間は、前記PETボトルが上下に反転されていてもよい。
以上に説明したように、本発明によれば、洗浄液の供給を停止してPETボトルに洗浄液が接触した状態を保持することにより、PETボトル内に浸透した過酸化水素を洗浄液にてPETボトルの表面に十分に吸い出し、その吸い出された過酸化水素が混ざっている洗浄液をPETボトルから除去することにより、洗浄液の使用量を抑えつつ過酸化水素の残留を確実に防止して洗浄効率を高めることができる。
本発明を実施するための形態の説明に先立って、本発明の一形態を理解するための参考となる2つの殺菌方法を説明する。
(第1の殺菌方法)
図1は、飲料用のPETボトルの内面殺菌に関する第1の殺菌方法を示している。この殺菌方法では、まず、予備加熱処理が行われる(ステップS11)。予備加熱では、ボトル1の口部1aから内部へノズル2が挿入され、そのノズル2から熱風が送り込まれてボトル1が予備加熱される。同時に、ボトル1の口部1aの外周にはノズル3が設置され、それらのノズル3から熱風が口部1aに吹き付けられて口部1aがさらに加熱される。また、予備加熱処理と並行して過酸化水素のミストをボトル1内に導入する処理も行われる。ミストの導入は、予備加熱のために供給される熱風にミストを混ぜることによって実現される。
図2は予備加熱及びミスト供給処理に使用される装置の概略を示す。この装置は、ブロワ(又はポンプ)11から送られる空気をフィルタ12で濾過した後にヒータ13で加熱し、その加熱された空気をノズル2からボトル1の内面に供給してボトル1を予備加熱する熱風供給装置14として構成されている。予備加熱の温度は、ボトル1の内面が40°C以上となるように行うことが望ましい。予備加熱におけるボトル1の内面温度は55°C〜60°Cの範囲がさらに望ましい。ヒータ13からノズル2に向かう熱風には、ミスト供給部15から送られる、過酸化水素を主成分とする過酸化水素のミストが混ぜられる。このため、ノズル2から供給される熱風には過酸化水素ミストが含まれることとなり、ボトル1が予備加熱されると同時にその内面が過酸化水素ミストによって殺菌される。なお、ボトル1の周囲には、これを取り囲むように別のノズル16が配置され、そのノズル16にはミスト供給部15から過酸化水素ミストが送られる。これにより、ボトル1の外面も同時に殺菌される。
ミスト供給部15は図3に示すミスト発生装置33を含んでいる。発生装置33は、殺菌剤としての過酸化水素(H22)の水溶液を滴状にして供給する過酸化水素供給部35と、この過酸化水素供給部35から供給された過酸化水素の水溶液をその沸点以上に加熱して気化させる気化部36とを備える。過酸化水素供給部35にはスプレー35aが設けられる。スプレー35aには過酸化水素供給口35b及び圧縮空気供給口35cが設けられ、それら供給口35b、35cは図示しない過酸化水素供給源又は噴霧用圧縮空気供給源にそれぞれ接続されている。
供給口35b、35cから供給される過酸化水素の水溶液と圧縮空気とが二流体スプレー35aの内部で混ざり合うことにより、そのスプレー35aとエクステンションパイプ35eを介して接続されたノズル35dから気化部36の気化管37内に過酸化水素の水溶液がスプレーされる。気化管37は例えばアスベストリボンからなる外筒37aと、気化管37の内壁を形成するサニタリパイプからなる内筒37bと、外筒37a及び内筒37bとの間に設けられた加熱手段としてのヒータ37cとを有している。気化管37の下端の吐出口37dに上述したノズル2が接続される。
気化管37の内部に供給された滴状の過酸化水素はヒータ37cの熱で気化される。気化された過酸化水素は、ノズル2を経てボトル1の近傍に導かれるまでの間の温度降下により液化して凝結する。これにより、二流体スプレー35aにて生成される過酸化水素の滴よりも微細な過酸化水素のミストが生成される。このミスト化された過酸化水素がボトル1の内部に導入されることにより、ボトル1の内面が過酸化水素と接触して殺菌される。
なお、容量500mLのボトル1本に対する過酸化水素ミストの付着量は、35重量%過酸化水素溶液に換算して20μL以上あればよく、20μL〜100μLの範囲が好ましい。すなわち、過酸化水素を35重量%含んだ過酸化水素溶液を20μL〜100μLの範囲でボトル内に供給したときと同等の過酸化水素がボトル1内に付着するようにミストの量を設定することが好ましい。また、容量2000mLのボトルの場合は、同様に50μL以上あればよく、50μL〜200μLの範囲が好ましい。ミストの吹き込み時間はボトル1本に対して0.1秒〜10秒の範囲が好ましい。生成されるミスト中に含まれる過酸化水素の濃度は35重量%以上が望ましい。
図1に戻って、ミストの供給後はエアリンス処理が行われる(ステップS12)。エアリンス処理では、ボトル1の内部にノズル5が挿入された状態、又は挿入されない状態で、そのノズル5から無菌化された熱風が送り込まれる。熱風によりボトル1は内面から加熱され、過酸化水素ミストによる殺菌効果が高まるとともに、過酸化水素のボトル1への吸着や浸透が抑制されて過酸化水素がボトル1の内面に浮かび易くなる。さらに、ボトル1の内部に漂っているミストが熱風によりボトル1外へ排出される。この時点では、ボトル1の内面に付着した過酸化水素ミストにより既に殺菌が十分に行われているので、ボトル1の内部空間に漂っているミストを排出しても殺菌効果は損なわれず、むしろ余分なミストを早期に排出することにより、ボトル1の内面への過酸化水素の過剰な吸着や浸透を抑えることができる。
熱風の吹き込みは、ボトル1の内部に漂っているミストをすべて排出できる範囲で行えばよく、時間にして1秒〜10秒程度で十分である。熱風の温度がボトル1の耐熱温度以上の場合、熱風の吹き込み時間があまり長いとボトル1が耐熱温度を超えて加熱され、変形等が生じることがあるので注意を要する。熱風に代え、常温の空気を吹き込んでミストを排出してもよい。
エアリンス処理後には続いて洗浄処理が行われる(ステップS13)。洗浄処理ではボトル1が上下に反転され、ボトル1の内部にノズル7が挿入され、そのノズル7から加熱された無菌水が洗浄液として送り込まれる。これにより、ボトル1の内部に残留している過酸化水素が洗い流される。無菌水は常温でもよいが、加熱した方が洗浄効率が向上して好ましい。洗浄液の温度は40°C〜80°Cの範囲が望ましい。洗浄時間は例えば500mLのボトルであれば1〜10秒程度でよい。この際の洗浄液の流量は5〜15L/min.でよい。
ボトル1内に所定の洗浄時間だけ洗浄液を導入した後は洗浄液の供給を停止し、所定の保持時間だけボトル1を保持する保持処理が行われる(ステップS14)。保持時間も1〜10秒程度で十分である。洗浄処理から保持処理に至る間、ボトル1は反転状態で保持されているため、ボトル1内に導入された無菌水はボトル1の開口部から逐次排水される。しかしながら、幾らかの無菌水はボトル1の内面に付着したまま残る。このように無菌水がボトル1の内面に付着した状態で一定時間ボトル1を保持することにより、ボトル1に吸着された殺菌成分がボトル1の内面に付着している洗浄液に吸い出される。
そして、保持時間の終了後はノズル7から洗浄液として再び無菌水をボトル1内に導入する洗浄処理が行われる(ステップS15)。この無菌水の導入によりボトル1の内面に付着していた洗浄液が除去、すなわち洗い流される。なお、ここで使用される無菌水の温度及び流量はステップS13の洗浄処理における無菌水の温度及び流量と同じでもよいし、異なってもよい。ステップS15では保持処理で残されていた無菌水をボトル1の外部に確実に除去できればよい。ステップS15の洗浄時間は例えば500mLの飲料ボトルの場合において1〜10秒程度で十分である。ステップS13の洗浄処理とステップS15の洗浄処理とでは、前者で使用する洗浄液の量を後者で使用する洗浄液の量よりも多くすることが望ましい。例えばノズル7から供給する洗浄液の流量が一定であれば、ステップS13の処理時間をステップS15のそれよりも長く設定することが好ましい。最初の洗浄処理の方がボトル1内における過酸化水素の残留量が多いため、最初の洗浄処理で十分な洗浄液を供給しないと保持処理の効果を十分に奏し得ないおそれがある。
以上のように洗浄液を所定時間供給した後にその供給を停止し、ボトル1を反転したまま水切りをして殺菌処理を終える。このような殺菌方法によれば、最初の洗浄処理でボトル1の内面に付着している過酸化水素の大半を洗い流し、続く保持処理でボトル1内に浸透している過酸化水素を表面(内面)に付着した洗浄液に吸収させ、二度目の洗浄処理で、過酸化水素が混ざっている洗浄液を洗い流すことができる。従って、洗浄液の使用量が同じであれば、保持処理を省略して洗浄液を連続して供給する場合と比較して高い洗浄効果が得られ、それにより洗浄効率が向上する。
(第2の殺菌方法)
図4は飲料用のPETボトルの内面殺菌に関する第2の殺菌方法を示している。この殺菌方法では、ステップS11〜S14までは図1と同一の手順で処理が進められる。しかしながら、ステップS14の保持処理の後は、図1のステップS15の洗浄処理に代えてステップS16のエアブロー処理が行われる。エアブロー処理では、ノズル7からボトル1内に無菌化されたエアを吹き込む。これにより、ボトル1の内面に残留している過酸化水素を含んだ洗浄液がボトル1内に効率よく排出される。エアブローの継続時間は例えば1〜10秒でよい。また、供給するエアの圧力は0.05KPa〜0.7MPa、ノズル一本あたりの風量にして10〜1000L/min.でよい。
以上のようなエアブロー処理によっても、保持処理後にボトル1の内面に付着している洗浄液を効率よく排出して洗浄効率を高めることができる。
(本発明の実施形態)
図5は本発明の殺菌方法を実施するためのPETボトル用の殺菌装置のうち、上述した図1のステップS13〜S15及び図4のステップS16を実施する洗浄セクションの概略を示している。この殺菌装置20はボトル1に内容物を充填して密封する無菌充填システムの無菌チャンバの充填部よりも前工程側に設けられるものであり、ターンテーブル21と、これに接する小径の搬入ホイール22及び排出ホイール23とを備えている。これらのターンテーブル21及びホイール22、23は不図示の駆動機構により図中の矢印で示した方向に互いに同期した速度で回転している。
搬入ホイール22よりも前工程側には図1のステップS11〜S13、すなわち予備加熱、ミスト導入及びエアリンスをそれぞれ実行する殺菌セクションが設けられている。殺菌セクションを経由したボトル1は搬入ホイール22の外周に保持されて搬入位置P1まで搬送され、そこで搬入ホイール22の外周からターンテーブル21の外周に受け渡される。ターンテーブル21によってボトル1は搬出位置P2まで搬送され、そこでターンテーブル21から搬出ホイール23の外周へボトル1が受け渡される。搬出ホイール23に渡されたボトル1は不図示の充填セクションへ送られる。
ターンテーブル21の外周においては、図6に示したようにボトル1が例えばネックグリップ機構のような適当な支持手段により上下に反転した姿勢で支持される。また、上下に反転したボトル1の内部にはノズル7が挿入される。ノズル7はボトル1と1:1に対応するように設けられており、各ノズル7はターンテーブル21に取り付けられてボトル1と一体的にターンテーブル21の周方向に移動する。また、各ノズル7は配管24を介してマニホールドブロック25と接続されている。マニホールドブロック25はターンテーブル21と同軸の円盤状に形成されており、ターンテーブル21と一体に回転する。マニホールドブロック25には各ノズル7と1:1に対応付けて案内路25aが設けられ、その案内路25aの一端は管路24を介してノズル7と通じている。案内路25aの他端はマニホールドブロック25の下面に開口する。マニホールドブロック25の下方には固定リング26が設けられている。固定リング26は回転不能であり、ターンテーブル21の回転に対して一定位置に静止する。固定リング26の上面はマニホールドブロック25に対して摺動可能に接触する。固定リング26には洗浄液又はエアを導入するための導入路27が形成されている。図5にも示したように、導入路27の入口側は分配管30A、又は30Bを介して洗浄液供給装置28又はエア供給装置29と接続されている(図6では分配管30Aのみ示す)。
図5に示すように、ターンテーブル21によるボトル1の搬送経路は、搬入位置P1から搬出位置P2に向かって、洗浄区間A、保持区間B、洗浄区間C、及びエアブロー区間Dに分けられている。固定リング26の上面には、洗浄区間A及びCに対応して洗浄液供給溝31Aが形成され、エアブロー区間Dに対応してエア供給溝31Bが形成されている。図6に示すように、洗浄液供給溝31Aは導入路27を介して分配管30Aと接続されている。図示を省略したが、エア供給溝31Bも同様に導入路27を介して分配管30Bと接続されている。さらに、各供給溝31A、31Bはマニホールドブロック25の案内路25の開口部と対向するように設けられている。従って、案内路25の開口部が洗浄区間A及びCに位置する間は洗浄液供給装置28から分配管30A及び導入路27を介して洗浄液供給溝31Aまで導かれた洗浄液がさらに案内路25及び管路24を介してノズル7に導かれ、案内路25の開口部がエアブロー区間Dに位置する間はエア供給装置29から分配管30B及び導入路27を介してエア供給溝31Bまで導かれたエアがさらに案内路25及び管路24を介してノズル7に導かれる。案内路25が保持区間Bに位置する間は洗浄液及び圧縮エアのいずれもノズル7に対して供給されない。また、搬出位置P2と搬入位置P1との間の空送区間Eは保持区間Bと同じである。
なお、上記では洗浄液とエアとを同一のノズル7から供給しているが、マニホールドブロック25に各ボトルに対して2本ずつ案内路25を設け、それらの案内路25を別々のノズルに接続することにより、洗浄液とエアとを互いに異なるノズルからボトル内に供給してもよい。
以上の殺菌装置20によれば、ターンテーブル21に搬入されたボトル1がターンテーブル1の回転に伴って洗浄区間A、保持区間B、洗浄区間C、及びエアブロー区間Dを順次通過することにより、各ボトル1には図1のステップS13〜S15の洗浄処理、保持処理及び洗浄処理が順次施され、さらには二度目の洗浄処理に続いて図4のステップS16のエアブロー処理が施される。なお、各処理の継続時間は各区間の長さとターンテーブル21の回転速度とによって適宜に変化させることができる。本形態においては、洗浄区間Aにて洗浄液を供給する工程が、保持区間Bにて保持する工程が、洗浄区間C及びエアブロー区間Dにて除去する工程がそれぞれ実現され、洗浄区間C及びエアブロー区間Dが除去区間に相当する。
本発明は上述した実施形態に限定されず、種々の形態にて実施することができる。例えば、予備加熱過酸化水素ミストの供給とは別工程で行ってもよい。過酸化水素PETボトルと接触させる方法は、過酸化水素をミスト化して接触させる例に限らず、適宜の方法でPETボトル過酸化水素と接触させてよい。過酸化水素にて殺菌した後のエアリンス処理(ステップS12)は省略してもよい。洗浄液は無菌水に限らない。PETボトルの用途や殺菌の目的に応じて適宜に洗浄液を選択してよい。洗浄液によるPETボトルの洗浄は、洗浄液を流しつつ行うものに限定されない。洗浄タンク等に蓄えられた洗浄液にPETボトルを漬けて過酸化水素を洗浄してもよし、PETボトル内に洗浄液を充填してPETボトル内を洗浄してもよい。洗浄液をミスト化又は水滴化してPETボトルに供給することにより洗浄液をPETボトルと接触させてもよい。
本発明はボトルの内面殺菌に限らず外面殺菌にも適用できる。すなわち、外面に残留する過酸化水素を本発明に従って洗浄してもよい。食品用PETボトル以外にも殺菌の必要がある限りは本発明を利用してよい。
殺菌対象として容量500mLの飲料用PETボトルを用意し、その供試ボトルの内部に濃度6mg/L、100°Cの過酸化水素ガスを250L/min.の流量で3.3秒間導入してボトル内部を殺菌し、その後、75°Cの無菌エアをボトル内に2.3秒間導入してエアリンス処理を施した。その後、以下の実施例及び比較例に従ってボトル内部を洗浄した。洗浄後はボトルを反転状態で1分間経過してからボトルの反転を解除し、そのボトル内に常温の水を充填してさらに1分間放置した時点で水中の過酸化水素の残留濃度を測定した。各実施例及び比較例の結果を表1に示す。なお、いずれの例においても殺菌効果は十分であることが確認されている。
(実施例1)
上下に反転されたボトルの内部に65°Cの無菌水を10ml/min.の流量で所定時間(t1)供給して図1の洗浄処理を実施し、続いて洗浄液の供給を停止した状態でボトルを反転させたまま所定時間(t2)保持して図1の保持処理を実施し、その後、同一温度の無菌水をボトル内に所定時間(t3)同一流量で供給して図1の二度目の洗浄処理を実施した。処理時間t1〜t3はそれぞれt1=3秒、t2=2秒、t3=1秒とした。二度目の洗浄処理の終了後、ボトル内部に無菌化されたエアを所定時間(t4)供給して図2のエアブロー処理(S16)を実施した。処理時間t4は1秒とした。エアブロー処理時のエア圧力は0.2MPa、流量は100L/min.、温度は30°Cにそれぞれ設定した。
(実施例2)
実施例2に対して、処理時間t1を1秒、t3を3秒に変更した他は実施例1と同様である。
(比較例)
実施例1に対して最初の洗浄処理の処理時間t1を5秒とし、保持処理、二度目の洗浄処理及びエアブロー処理を省略した。
Figure 0004536346
以上の結果において、各実施例は洗浄時間が比較例よりも短い、言い換えれば洗浄液の使用量(洗浄を二度行う場合は合計量)が比較例よりも少ないにも拘わらず残留濃度が比較例よりも低下しており、本発明の洗浄効率の優位性が確認された。また、実施例1、2の比較によれば最初の洗浄処理の時間を長くとった方が洗浄液の残留濃度は低くなっている。
第1の殺菌方法における殺菌手順を図解した説明図。 予備加熱と過酸化水素ミストの供給とを同時に行うための装置を示す図。 過酸化水素ミストを発生させる装置の概要を示す図。 第2の殺菌方法における殺菌手順を図解した説明図。 本発明の実施形態における殺菌装置の概略を示す平面図。 殺菌装置の縦断面図。
1 PETボトル
2 予備加熱用及びミスト供給用のノズル
5 エアリンス用のノズル
7 無菌水供給用のノズル
11 ポンプ
12 フィルタ
13 ヒータ
14 予備加熱及びミスト供給用のノズル
15 ミスト供給部
16 外面殺菌用のノズル
20 殺菌装置
33 ミスト発生装置
35 過酸化水素供給部
35a 二流体スプレー
36 気化部
37c ヒータ
37d 吐出口
A 洗浄区間
B 保持区間
C 洗浄区間
D エアブロー区間
E 空送区間

Claims (6)

  1. PETボトル過酸化水素と接触させて該PETボトルを殺菌する工程と、
    前記過酸化水素にて殺菌された前記PETボトルに対して前記過酸化水素を除去するための洗浄液を供給する工程と、
    前記洗浄液の供給を停止して、前記PETボトルに前記洗浄液が接触した状態を保持する工程と、
    前記PETボトルと接触した状態で残留している前記洗浄液を前記PETボトルから除去する工程と、を備え、
    前記洗浄液を除去する工程では、前記PETボトルに対してさらなる洗浄液を供給し、その洗浄液の供給停止後に前記PETボトルに対して無菌化されたエアを吹き付けることを特徴とするPETボトルの殺菌方法。
  2. 前記洗浄液を供給する工程で供給される洗浄液の量が、前記除去する工程で供給される洗浄液の量よりも多いことを特徴とする請求項1に記載のPETボトルの殺菌方法。
  3. 前記殺菌する工程では、前記PETボトルの内面を前記過酸化水素と接触させ、
    前記洗浄液を供給する工程では、前記PETボトルの内面に前記洗浄液が供給され、
    前記洗浄液を供給する工程から前記保持する工程を経て前記除去する工程を終えるまでの間は前記PETボトルが上下に反転されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のPETボトルの殺菌方法。
  4. 所定の搬送経路に沿って搬送されるPETボトル過酸化水素と接触させて該PETボトルを殺菌する殺菌装置において、前記搬送経路上に、前記過酸化水素にて殺菌された前記PETボトルに対して前記過酸化水素を除去するための洗浄液を供給する洗浄区間と、前記洗浄液の供給を停止して前記PETボトルに前記洗浄液が接触した状態を保持する保持区間と、前記PETボトルと接触した状態で残留している前記洗浄液を前記PETボトルから除去する除去区間と、が設けられ、
    前記除去区間では、前記PETボトルに対してさらなる洗浄液が供給され、その洗浄液の供給停止後に前記PETボトルに対して無菌化されたエアが吹き付けられることを特徴とするPETボトルの殺菌装置。
  5. 前記洗浄区間で各PETボトルに供給される洗浄液の量が、前記除去区間で各PETボトルに供給される洗浄液の量よりも多いことを特徴とする請求項4に記載のPETボトルの殺菌装置。
  6. 前記PETボトルの内面が前記過酸化水素と接触し、
    前記洗浄区間から前記保持区間を経て前記除去区間が終わるまでの間は、前記PETボトルが上下に反転されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のPETボトルの殺菌装置。
JP2003324749A 2003-09-17 2003-09-17 Petボトルの殺菌方法及び装置 Expired - Fee Related JP4536346B2 (ja)

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