JP2006088039A - 食用油再生フィルター及び食用油の再生方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 周辺部がシールされた袋状の樹脂繊維シートと、このシート内部の粒子充填部に充填されたMgO・SiO2複合酸化物粒子とを備えた食用油再生フィルター。
【効果】 本発明の食用油再生フィルターを使用することによって、目詰まりがなく使用性が改善され、しかも劣化した食用油の再生効果(酸価低下)に優れた食用油再生フィルター及び食用油の再生方法を提供することができる。
【選択図】 図2
【効果】 本発明の食用油再生フィルターを使用することによって、目詰まりがなく使用性が改善され、しかも劣化した食用油の再生効果(酸価低下)に優れた食用油再生フィルター及び食用油の再生方法を提供することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、使用済食用油を再生するフィルター及び食用油の再生方法に関するものである。
天婦羅やフライ等の揚げ物に使用される食用油は、使用により酸化、着色及び異臭等の劣化を生じる。このため、食用油の再利用を続けると揚げ物の品質が落ちるため、従来、数回利用した食用油は廃棄されていた。しかし、油の廃棄による水質の悪化に代表される環境への悪影響から、近年では使用済食用油を再生して利用することが強く求められている。
食用油の再生技術として、加熱調理後の食用油に、使用毎に、シリカ・マグネシウム系ゲル及び珪藻土の混合物よりなる吸着剤を混合後、濾過することを特徴とする食用油の精製方法が提案されている(特許文献1:特開2001−207187号公報参照)。しかしながら、この方法によれば、吸着剤が吸油して膨潤することから、膨潤した吸着剤が油槽壁に付着するため、必ずしも満足な処理とはいえない。
また、粉末及顆粒状の濾材を袋詰めにしたフィルターを設置する食用油濾過装置が提案されている(特許文献2:特開2001−190906号公報)。これによれば、上記吸着剤の油槽壁への付着は改善されるが、吸着剤と袋によっては、膨潤した吸着剤による目詰まりを生じて濾過速度が悪くなり、ついには処理が続行できなくなるといった問題が生じ、また均一分散の方法と比較して高い再生効果が得られない場合もある。以上により、目詰まりがなく、使用性が改善され、しかも劣化した食用油の再生効果(酸価低下)に優れた食用油再生フィルターが望まれていた。
本発明は、目詰まりがなく使用性が改善され、しかも劣化した食用油の再生効果(酸価低下)に優れた食用油再生フィルター及び食用油の再生方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、吸着剤としてMgO・SiO2複合酸化物粒子を選択し、かつ該粒子を充填する袋として樹脂繊維シートを選択して作製された食用油再生フィルターを使用して、使用済みの食用油を濾過処理をすることによって、上記課題を解決できることを知見し本発明を完成した。具体的には、このような食用油再生フィルターを用いることにより、吸着剤による濾材の目詰まり等の作業上の不具合がなく、しかも酸価低下、脱臭、脱色等の処理効果に優れるため、容易に食用油を再生し繰り返し利用が可能となる。さらに、複合酸化物粒子をMgO/SiO2(モル比)が特定範囲のMgO・SiO2とし、また特定の粒子径とすることによって、特に良好な濾過性と再生効果が得られることも知見した。さらに、再生フィルターの吸着剤充填部を2以上に仕切ることで、油を流しても吸着剤粒子が均一に固定されているために、より効率的に再生処理可能であることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は
[1].周辺部がシールされた袋状の樹脂繊維シートと、このシート内部の粒子充填部に充填されたMgO・SiO2複合酸化物粒子とを備えた食用油再生フィルター、
[2].MgO・SiO2複合酸化物粒子のMgO/SiO2(モル比)が、0.3〜2.0である[1]に記載の食用油再生フィルター、
[3].MgO・SiO2複合酸化物粒子の平均粒径が50〜400μmである、[1]又は[2]に記載の食用油再生フィルター、
[4].粒子充填部が2以上に仕切られていることを特徴とする、[1]、[2]又は[3]に記載のシート状食用油再生フィルター、
[5].[1]〜[4]のいずれか1項に記載の食用油再生フィルターが設置された濾過装置に食用油を導き、この食用油を前記食用油再生フィルターで濾過することを特徴とする食用油の再生方法を提供する。
[1].周辺部がシールされた袋状の樹脂繊維シートと、このシート内部の粒子充填部に充填されたMgO・SiO2複合酸化物粒子とを備えた食用油再生フィルター、
[2].MgO・SiO2複合酸化物粒子のMgO/SiO2(モル比)が、0.3〜2.0である[1]に記載の食用油再生フィルター、
[3].MgO・SiO2複合酸化物粒子の平均粒径が50〜400μmである、[1]又は[2]に記載の食用油再生フィルター、
[4].粒子充填部が2以上に仕切られていることを特徴とする、[1]、[2]又は[3]に記載のシート状食用油再生フィルター、
[5].[1]〜[4]のいずれか1項に記載の食用油再生フィルターが設置された濾過装置に食用油を導き、この食用油を前記食用油再生フィルターで濾過することを特徴とする食用油の再生方法を提供する。
本発明の食用油再生フィルターを使用することによって、目詰まりがなく使用性が改善され、しかも劣化した食用油の再生効果(酸価低下)に優れた食用油再生フィルター及び食用油の再生方法を提供することができる。
本発明のシート状食用油再生フィルターは、周辺部がシールされた袋状の樹脂繊維シートと、このシート内部の粒子充填部に充填されたMgO・SiO2複合酸化物粒子とを備えるものである。
本発明のMgO・SiO2複合酸化物粒子は、食用油再生フィルターの吸着剤として使用される。このMgO・SiO2系複合酸化物粒子のMgO/SiO2(モル比)は、0.3〜2.0が好ましく、より好ましくは0.6〜1.2である。複合酸化物粒子におけるMgO/SiO2(モル比)が上記範囲であると、特に酸価低下効果が高い。また、複合酸化物粒子の平均粒径は、50〜400μmが好ましく、より好ましくは100〜300μmの範囲である。平均粒径がこの範囲の複合酸化物粒子を使用することで、目詰まりがなく、処理性が良好なフィルターが得られる。特に、比表面積が400m2/g以上、好ましくは500m2/g以上、細孔容積が0.5mL/g以上、好ましくは0.8mL/g以上である複合酸化物粒子が好ましい。比表面積及び細孔容積の上限は特に限定されないが、それぞれ800m2/g、1.5mL/g程度である。
なお、本発明において、平均粒径の測定はレーザー回析式粒度分布測定装置による。比表面積の測定はBET法により、細孔容積の測定は、窒素吸着法による。
好ましいMgO・SiO2系複合酸化物粒子としては、例えば商品名「MIZUKALIFE F−1G」、「MIZUKALIFE F−2G」(共に、水澤化学工業(株)製)として市販されている。本発明では、活性白土、珪藻土、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、カオリン、ベントナイト、タルク、パーライト及びその他の吸着性を有する不溶性鉱物物質、並びに活性炭から選ばれる1種単独で又は2種以上の吸着剤を、前記複合酸化物粒子と共にシート内部に充填してもよい。
前記複合酸化物粒子は、周辺部がシールされた袋状の樹脂繊維シート内部の粒子充填部
に充填される。袋状の樹脂繊維シートの素材は、充填するMgO・SiO2複合酸化物粒子が漏れず、シールしやすく、かつ安全であることが必要である。樹脂繊維シートの素材としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエステル(PET)、ナイロン(NY)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられる。さらに、高温の食用油を処理する場合には軟化点の高い繊維が好ましいが、作業の安全性を考慮するとできるだけ低い温度で処理することが望ましい。本発明で用いるMgO・SiO2複合酸化物の食用油再生効果は、食用油が常温以上かつ液状であれば充分に発現され、食用油の濾過速度も食用油の温度が50℃以上であれば実用的に問題ない。従って、繊維の軟化点は本発明の目的を達成する上で、実用的には70℃以上、好ましくは100℃以上であればよい。具体的には、軟化点70℃以上のポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の従来公知のものが挙げられる。特に、袋状の樹脂繊維シートの素材としては、安全性の点から、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートを主成分とする繊維が好ましい。
に充填される。袋状の樹脂繊維シートの素材は、充填するMgO・SiO2複合酸化物粒子が漏れず、シールしやすく、かつ安全であることが必要である。樹脂繊維シートの素材としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエステル(PET)、ナイロン(NY)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられる。さらに、高温の食用油を処理する場合には軟化点の高い繊維が好ましいが、作業の安全性を考慮するとできるだけ低い温度で処理することが望ましい。本発明で用いるMgO・SiO2複合酸化物の食用油再生効果は、食用油が常温以上かつ液状であれば充分に発現され、食用油の濾過速度も食用油の温度が50℃以上であれば実用的に問題ない。従って、繊維の軟化点は本発明の目的を達成する上で、実用的には70℃以上、好ましくは100℃以上であればよい。具体的には、軟化点70℃以上のポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の従来公知のものが挙げられる。特に、袋状の樹脂繊維シートの素材としては、安全性の点から、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートを主成分とする繊維が好ましい。
樹脂繊維シートとしては、織布及び不織布等が挙げられるが、シール性等の加工適性の面から、不織布が好ましい。不織布の製造法は特に限定されずスパンボンド法、メルトブロー法等の公知の方法が使用できる。
その他の好ましい繊維シートの物性は、不織布等の製造法とも関係するので一概にはいえないが、目付け10〜300(g/m2)、厚さ0.1〜2.0mm、構成繊維の太さ1〜100μm、構成繊維の長さ10mm以上である。このような樹脂製繊維シートとすることにより、処理する食用油の濾過性がよく、処理が行いやすくなる。また、本発明の樹脂繊維シートは、周辺部がシールされた袋状のものであるが、上記繊維シートの物性にすることで、周辺部のヒートシールや超音波シール等、吸着剤粒子を充填するためのシート加工が容易になる。さらに、繊維シートを重ねて使用してもよい。
本発明の食用油再生フィルターは、周辺部がシールされた袋状の樹脂繊維シートと、このシート内部の粒子充填部に充填されたMgO・SiO2複合酸化物粒子とを備える。シール加工は、ヒートシール又は超音波シールとすることが好ましい。シート内部に充填されるMgO・SiO2系複合酸化物粒子の量は、処理する食用油の量と劣化の程度によって適宜選択しなければならないが、例えば食用油20Lに対して好ましくは100〜800g、より好ましくは200〜600gである。この範囲で、充分な食用油再生効果が得られ、しかも濾過速度が速く処理効率が良好である。食用油再生フィルターはシート状が好ましく、大きさは使用する濾過装置のフィルター設置部の大きさで決まるので、一概にはいえない。通常、縦横の大きさは、業務用で20〜50cm、厚さ0.5〜5cm、家庭用であれば5〜15cm、厚さ0.5〜2cm程度である。
なお、粒子充填部は仕切られていることが好ましい。仕切り数はフィルターの大きさにより適宜選択されるが、通常2以上、好ましくは2〜10が好ましい。このような構造にすることにより、充填部内のMgO・SiO2複合酸化物粒子や吸着剤粒子が均一に固定され、より効率的に再生処理可能となる。
次に、本発明の食用油再生フィルターについて、図を用いて説明する。
図1(a)は、本発明の食用油再生フィルター1の例を示す平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A’縦断面図を示している。食用油再生フィルターは、2枚の繊維シート2a,2aを周辺シール部(3a〜3d)でシールした袋状の樹脂繊維シート2と、MgO・SiO2系複合酸化物粒子が内部に充填された粒子充填部4により構成されている。
図1(a)は、本発明の食用油再生フィルター1の例を示す平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A’縦断面図を示している。食用油再生フィルターは、2枚の繊維シート2a,2aを周辺シール部(3a〜3d)でシールした袋状の樹脂繊維シート2と、MgO・SiO2系複合酸化物粒子が内部に充填された粒子充填部4により構成されている。
図2(a)は、本発明の食用油再生フィルターの他の例を示す平面図である。図2(b)は、図2(a)のA−A’縦断面図を示している。この例は、図1で説明した粒子充填部4が、仕切りシール部5a〜5cによって、小粒子充填部4a〜4fに仕切られている。
図3は、本発明の食用油再生フィルターの別の例を示す図である。図3(b)は図3(a)のB−B’縦断面図である。このフィルターは有底筒状であり、周壁シール部6が側面を構成し、底面部分に粒子充填部4が形成されている。
本発明の食用油再生フィルターを使用した食用油の再生方法は、使用済みの食用油を、MgO・SiO2複合酸化物粒子が充填された粒子充填部のフィルター面に通過させ、濾過する処理方法である。
図3で表される食用油再生フィルターの場合は、有底円筒状の容器に食用油再生フィルターをセットして用いてもよい。セットは容器底面と食用油再生フィルターの底面に2cm以上の隙間が開くようにするとよい。使用方法は、使用済みの食用油を、図3の食用油再生フィルター上面の開口部7から注入し、底面の粒子充填部4を通過させる。
図1,2で表される食用油再生フィルターの場合は、食用油再生フィルターが設置された濾過装置に食用油を導き、この食用油を前記食用油再生フィルターで濾過する食用油の再生方法が挙げられる。濾過装置としては、油槽8と食用油再生フィルター1が載置された濾過部10からなり、濾過部10が油槽8の下部に設けられ、さらに、前記フィルターを通過して濾過処理された油を油槽外へ送り出す動力を有する濾過装置を使用することが好ましい。この本発明の食用油再生方法の一例を、図4に従って説明する。
濾過装置8は、油槽9と濾過部10から構成される。濾過部10は金属メッシュ11、食用油再生フィルター1及びフィルター押さえ12を有する。この場合、油槽9の下部内壁面には、四角リング状係止突起が形成され、油槽9の内径よりもやや小さい長方形の金属メッシュ11周縁部が、四角リング状係止突起上面に保持されている。金属メッシュ11の上面には、食用油再生フィルター1が載置されている。食用油再生フィルター1上面に、網状のフィルター押さえ12が載置されている。濾過装置8の上端開口部には、金網かごを設置してもよい。これにより大きな揚げカス等を取り除くことができる。
13は濾過装置8の上方に設置されたフライヤーで、このフライヤー13の底部には第1送液管14が連結され、フライヤー13内の使用後の食用油は、この第1送液管14より油槽9内の濾過部10へ送られるようになっている。
油槽9の底部には流出孔口が形成されており、この流出孔口は、循環用ポンプ15を介装する第2送液管16の一端と連結され、この第2送液管16の他端は、弁17と連結されている。この弁17には、一端が濾過装置8の上部に連結された第3送液管18の他端が連結されていると共に、一端が上記フライヤー13上部に連結された第4送液管19の他端と連結されている。弁17の切り換えにより、一方では流出孔口から第2送液管16に流れた食用油は、第3送液管18より濾過装置8に返送、循環されるようになっていると共に、他方で、第2送液管16から第4送液管19に食用油が流れるように弁17を切り換えることにより、食用油がフライヤー16に返送、循環され、濾過・洗浄されるようになっている。
なお、図中20は、濾過・洗浄された食用油等を排出する排出管である。
なお、図中20は、濾過・洗浄された食用油等を排出する排出管である。
使用済食用油の再生方法について説明する。フライヤー13中にある使用済食用油は、第1送液管14により、油槽9に送られる。使用済食用油の温度は50〜180℃が好ましい。使用済食用油は、濾過部10を通過し、食用油再生フィルター1で濾過され、濾過処理された油は油槽9の下部に溜まる。油槽9下部は、食用油を油槽9外へ送り出すための第2送液管16を介し循環用ポンプ15に接続されており、濾過部10通過後の油はポンプの動力によって、下記経路1,2をとることができる。
(経路1)第2送液管16→弁17→第3送液管18→濾過部10→第2送液管16で、濾過装置内を循環する。
(経路2)第2送液管16→弁17→第4送液管19→フライヤー13→第1送液管14
濾過部10→第2送液管16で、濾過装置内を循環する。
なお、循環する際の流量は3〜15L/minが好ましい。
(経路1)第2送液管16→弁17→第3送液管18→濾過部10→第2送液管16で、濾過装置内を循環する。
(経路2)第2送液管16→弁17→第4送液管19→フライヤー13→第1送液管14
濾過部10→第2送液管16で、濾過装置内を循環する。
なお、循環する際の流量は3〜15L/minが好ましい。
経路1と経路2を組みあわせて処理することにより、使用済の油の再生だけでなく、フライヤーの洗浄をも効率よく行うことができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜4、比較例1,2]
表1に示す縦25cm、横30cmの食用油再生フィルターを作製した。シールはヒーtトヒールで行った。得られた食用油再生フィルターを用いて、揚げ物に使用した食用油の再生処理を行い、酸価低下率、着色改善・臭気改善、濾過性について評価を行った。結果を表1に併記する。
表1に示す縦25cm、横30cmの食用油再生フィルターを作製した。シールはヒーtトヒールで行った。得られた食用油再生フィルターを用いて、揚げ物に使用した食用油の再生処理を行い、酸価低下率、着色改善・臭気改善、濾過性について評価を行った。結果を表1に併記する。
<再生処理方法>
図4の処理装置を使用して再生処理を行った。揚げ物をした後の100℃の食用油(酸価1.52)20Lを、フライヤー13から濾過装置8の油槽9に送った。そのまま自然落下によって食用油再生フィルター1を通した。次に循環用ポンプ15を始動し、6L/minの流量で、
(経路2)第2送液管16→弁17→第4送液管19→フライヤー13→第1送液管14濾過部10→第2送液管16を15分、次いで
(経路1)第2送液管16→弁17→第3送液管18→濾過部10→第2送液管16を3分間で食用油を循環させ、最後にフライヤー13に戻して処理を終了させた。
図4の処理装置を使用して再生処理を行った。揚げ物をした後の100℃の食用油(酸価1.52)20Lを、フライヤー13から濾過装置8の油槽9に送った。そのまま自然落下によって食用油再生フィルター1を通した。次に循環用ポンプ15を始動し、6L/minの流量で、
(経路2)第2送液管16→弁17→第4送液管19→フライヤー13→第1送液管14濾過部10→第2送液管16を15分、次いで
(経路1)第2送液管16→弁17→第3送液管18→濾過部10→第2送液管16を3分間で食用油を循環させ、最後にフライヤー13に戻して処理を終了させた。
<酸価低下率>
処理前後の油の酸価を測定し、酸価低下率を算出した。酸価の測定は、基準油脂分析試験法(日本油化学会)に準拠して行った。酸価低下率は、再生処理前の酸価x1、再生処理後の酸価x2とし、以下の式で求めた。酸価低下率の値が高い程、再生能力が高いことを表す。
酸化低下率(%)=(x1−x2)/x1×100
処理前後の油の酸価を測定し、酸価低下率を算出した。酸価の測定は、基準油脂分析試験法(日本油化学会)に準拠して行った。酸価低下率は、再生処理前の酸価x1、再生処理後の酸価x2とし、以下の式で求めた。酸価低下率の値が高い程、再生能力が高いことを表す。
酸化低下率(%)=(x1−x2)/x1×100
<着色改善・臭気改善>
3人のパネラーにより、再生処理前後の食用油の目視及び官能評価を行った。評価は
下記評価基準に基づいて行い、平均ポイントが2.5以上を○、2以上を△、2未満を×とした。
評価基準
3:改善した
2:やや改善した
1:改善されなかった
3人のパネラーにより、再生処理前後の食用油の目視及び官能評価を行った。評価は
下記評価基準に基づいて行い、平均ポイントが2.5以上を○、2以上を△、2未満を×とした。
評価基準
3:改善した
2:やや改善した
1:改善されなかった
<濾過性>
濾過性を下記評価基準で評価した。
評価基準
○:早い(ポンプ流量変化なし)
△:やや早い(処理中、ポンプ流量が低下)
×:遅い又は目詰まりした(処理中、ポンプが停止した)
濾過性を下記評価基準で評価した。
評価基準
○:早い(ポンプ流量変化なし)
△:やや早い(処理中、ポンプ流量が低下)
×:遅い又は目詰まりした(処理中、ポンプが停止した)
1 食用油再生フィルター
2 袋状の樹脂繊維シート
2a 繊維シート
3a 周辺シール部
3b 周辺シール部
3c 周辺シール部
3d 周辺シール部
4 粒子充填部
4a 小粒子充填部
4b 小粒子充填部
4c 小粒子充填部
4d 小粒子充填部
4e 小粒子充填部
4f 小粒子充填部
5a 仕切りシール部
5b 仕切りシール部
5c 仕切りシール部
6 周壁シール部
7 開口部
8 濾過装置
9 油槽
10 濾過部
11 金属メッシュ
12 フィルター押さえ
13 フライヤー
14 第1送液管
15 循環用ポンプ
16 第2送液管
17 弁
18 第3送液管
19 第4送液管
20 排出管
2 袋状の樹脂繊維シート
2a 繊維シート
3a 周辺シール部
3b 周辺シール部
3c 周辺シール部
3d 周辺シール部
4 粒子充填部
4a 小粒子充填部
4b 小粒子充填部
4c 小粒子充填部
4d 小粒子充填部
4e 小粒子充填部
4f 小粒子充填部
5a 仕切りシール部
5b 仕切りシール部
5c 仕切りシール部
6 周壁シール部
7 開口部
8 濾過装置
9 油槽
10 濾過部
11 金属メッシュ
12 フィルター押さえ
13 フライヤー
14 第1送液管
15 循環用ポンプ
16 第2送液管
17 弁
18 第3送液管
19 第4送液管
20 排出管
Claims (5)
- 周辺部がシールされた袋状の樹脂繊維シートと、このシート内部の粒子充填部に充填されたMgO・SiO2複合酸化物粒子とを備えた食用油再生フィルター。
- MgO・SiO2複合酸化物粒子のMgO/SiO2(モル比)が、0.3〜2.0である請求項1に記載の食用油再生フィルター。
- MgO・SiO2複合酸化物粒子の平均粒径が50〜400μmである、請求項1又は2に記載の食用油再生フィルター。
- 粒子充填部が2以上に仕切られていることを特徴とする、請求項1、2又は3に記載のシート状食用油再生フィルター。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の食用油再生フィルターが設置された濾過装置に、食用油を導き、この食用油を前記食用油再生フィルターで濾過することを特徴とする食用油の再生方法。
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