JP2006085939A - 巻回型電池 - Google Patents

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将一 梅原
Masanori Machida
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

【課題】 釘などが刺される異常状態にあっても、急激な発熱をより確実に抑えることができるようにする。
【解決手段】 巻回型電池は、扁平状を有する巻回型電極体を外装材に収容してなる。巻回型電極体は、帯状の正極集電体11aの両主面に正極合剤層11bを設けてなる正極11と、帯状の負極集電体12aの両主面に負極合剤層12bを設けてなる負極12とをセパレータ13を介して巻回した構造を有し、正極11および負極12は、セパレータ13を介して互いに対向する正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cを内周部に有し、互いに対向する正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cは、一方のターン部T1から他方のターン部T2に至るように1周未満設けられている。これにより、外装材を巻き込むようにして釘などが刺された場合にも、正極集電体露出11cおよび負極集電体露出部12cを確実に短絡することができる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、電極を巻回した構造を有する巻回型電池に関する。
従来、リチウムイオン二次電池などの巻回型電池では、保護回路などで過充電を防止することにより内部短絡を起こさないようにする対策がとられている。また、通常の内部短絡では電池が発熱するだけで熱暴走には至らないようになっている。しかしながら、釘などが刺される異常使用では温度が急激に上昇し熱暴走してしまう。実際、このような急激な温度上昇が生じることが、異常使用を想定した釘刺し試験により確認されている。
そこで、筒型および角型などの巻回型電池では、最外周部に正極集電体露出部と負極集電体露出部とをセパレータを介して配置させることにより、異常発熱の発生を防止することが提案されている(例えば特許文献1参照)。
一般に短絡部位の抵抗が十分小さい場合には流れる電流が大きくなるが、ジュールの法則よればこの場合には発熱量は小さくなる。電池系で短絡部位の抵抗が大きいのは正負極の活物質を介した短絡であり、抵抗が小さいのは正負極の集電体同士の短絡である。従って、抵抗が小さい正極集電体と負極集電体とを短絡することができれば、釘などが電池を貫通する場合にも、異常発熱を防止し、電池の安全性を確保することができる。
特開平11−233149号公報
しかしながら、アルミラミネートフィルムのように延性を有する外装材に巻回型電極体を収容してなる巻回型電池では、上述のように最外周に正極集電体露出部と負極集電体露出部とを配置させても、異常発熱を防止する効果が得られないことがある。すなわち、延性を有する外装材が釘刺しなどに伴ってその孔へと巻き込まれてしまうため、最外周部で正負極の集電体露出部同士を短絡できないことがある。
したがって、この発明の目的は、釘などが刺される異常使用にあっても、急激な発熱をより確実に抑えることができる巻回型電池を提供することにある。
上述の課題を解決するために、この発明は、扁平状を有する巻回型電極体を外装材に収容してなる巻回型電池において、
巻回型電極体は、帯状の正極集電体の両主面に正極合剤層を設けてなる正極と、帯状の負極集電体の両主面に負極合剤層を設けてなる負極とをセパレータを介して巻回した構造を有し、
正極および負極は、互いに対向する正極集電体露出部および負極集電体露出部を内周部に有し、
互いに対向する正極集電体露出部および負極集電体露出部は、一方のターン部から他方のターン部に至るように1周未満設けられていることを特徴とする巻回型電池である。
この発明において、互いに対向する正極集電体露出部および負極集電体露出部は、一方のターン部から他方のターン部まで設けることが好ましい。
この発明では、釘などが巻回型電極体に刺された場合に、内周部に設けられた正極集電体露出部と負極集電体露出部とを短絡させることができる。
以上説明したように、この発明によれば、釘などが外装材を巻き込むようにして刺された場合にも、内周部に設けられた正極集電体露出部および負極集電体露出部を確実に短絡することができる。よって、釘などが刺されるような異常使用にあっても急激な電池の発熱をより確実に抑えることができる。
また、対向する正極集電体露出部および負極集電体露出部を内周部に1周未満設けるだけで異常使用における急激な発熱を抑えることができるので、正極集電体露出部および負極集電体露出部を外周部に1周以上設ける必要がある従来の巻回型電池に比べて、容量密度を向上することができる。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の一実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
図1は、この発明の一実施形態による巻回型電池の外観を示す斜視図である。図2は、この発明の一実施形態による巻回型電池の一構成例を示す分解斜視図である。この巻回型電池は、扁平状を有する巻回型電極体1を防湿性ラミネートフィルムからなる外装材2に収容し、巻回型電極体1の周囲を溶着してなる。巻回型電極体1には、正極リード3および負極リード4が備えられ、これらの正極リード3および負極リード4は、外装材2に挟まれて外部へと引き出される。以下では、巻回型電池がリチウムポリマー二次電池である場合を例として説明するが、この発明はこの例に限られるものではなく、扁平状を有する巻回型電極体を外装材に収容した構造を有する電池であれば本発明を適用することは可能である。
外装材2は、矩形状の形状を有し、その中央から折り返し可能に構成されている。また、中央から折り返される外装材2の一方には、巻回型電極体1を収容するための収容部2aが設けられている。収容部2aは、上述の巻回型電極体1の形状に応じた形状を有し、例えば深絞り成形により形成される。
外装材2は、延性を有する材料から構成され、例えば、接着層、金属層、表面保護層を順次積層した積層構造を有する。接着層は、例えば高分子フィルムからなり、この高分子フィルムを構成する材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)が挙げられる。金属層は、例えば金属箔からなり、この金属箔を構成する材料としては、例えばアルミニウム(Al)が挙げられる。表面保護層を構成する材料としては、例えばナイロン(Ny)、ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。なお、接着層側の面が、巻回型電極体1を収容する側となる。
図3は、巻回型電極体1の一構成例を模式的に示す断面図である。図4は、巻回型電極体1の一構成例を模式的に示す拡大断面図である。巻回型電極体1は、ゲル電解質層14が両面に形成された帯状の正極11と、ゲル電解質層14が両面に形成された帯状の負極12とを、帯状のセパレータ13を介して長手方向に多数回巻回してなる。
また、巻回型電極体1は、その内周部にセパレータ13を介して互いに対向する正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cを有する。この正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが対向する部分は、好ましくは一方のターン部T1から他方のターン部T2に至るように1周未満、より好ましくは一方のターン部T1から他方のターン部T2まで設けられている。
正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが互いに対向する部分を一方のターン部T1から他方のターン部T2に至るように1周未満、例えば一方のターン部T1から他方のターン部T2に至るように半周以上1周未満設けた場合には、外周部に集電体露出部を1周以上設ける必要がある従来の巻回型電池に比して、釘などが刺される異常使用にあっても急激な発熱をより確実に抑えることができ、且つ、容量密度をより向上することができる。
また、正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが互いに対向する部分を一方のターン部T1から他方のターン部T2まで設けた場合には、すなわち、正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが互いに対向する部分をおよそ半周設けた場合には、上述の効果に加えて巻回型電池をより薄型化できるという効果を更に得ることができる。
ここで、ターン部T1,T2とは、セパレータ13を介して正極11および負極12を扁平状に巻回するときに正極11および負極12を折り返す端部である。
<正極>
正極11は、帯状の正極集電体11aと、この正極集電体11aの両面に形成された正極合剤層11bとからなる。正極11は、内周部側の一端部に正極集電体11aが露出した正極集電体露出部11cを備える。
正極集電体11aは、例えばアルミニウムなどからなる金属箔である。正極合剤層11bは、例えば、正極活物質と、結着剤(バインダ)と、導電剤とからなる。
正極活物質としては、例えば、リチウムと遷移金属との複合酸化物であるリチウム遷移金属複合酸化物を使用することができ、具体的には例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiFePO4等を使用することができる。また、遷移金属を1種類のみだけではなく、2種類以上使用するようにしてもよく、このようなリチウムイオン複合酸化物としては、例えば、LiNi0.5Co0.52、LiNi0.5Co0.3Mn0.22、LiFe0.5Mn0.5PO4を使用できる。
結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリエチレンなどを用いることができる。導電剤としては、例えばグラファイト、カーボンブラック等の炭素粉末を用いることができる。
<負極>
負極12は、帯状の負極集電体12aと、この負極集電体12aの両面に形成された負極合剤層12bとからなる。また、負極12は、内周部側の一端部に負極集電体11bが露出した負極集電体露出部12cを有する。
負極集電体12aは、例えば銅などからなる金属箔である。負極合剤層12bは、例えば、負極活物質と、結着剤と、導電剤とからなる。
負極活物質としては、リチウムをドープ脱ドープする材料を使用することができる。このような材料としては、例えば、難黒鉛化性炭素、人造黒鉛、天然黒鉛、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等)、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭、カーボンブラック類等の炭素質材料を挙げることができる。
結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリエチレンなどを用いることができる。導電剤としては、例えばグラファイト、カーボンブラック等の炭素粉末を用いることができる。
<ゲル電解質層>
ゲル電解質14は、マトリクス高分子に非水溶媒と電解質塩とを含浸させてなる。非水溶媒としては、この種の電池に用いられるものであればいずれも使用可能である。例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、γ-ブチルラクトン、γ-バレロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4メチル1,3ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、酢酸エステル、酪酸エステル、プロピオン酸エステル等を使用できる。これらは、単独で使用しても、複数種混合して用いてもよい。
ゲル電解質のマトリックスとしては、上述の非水溶媒を吸収してゲル化する種々の高分子を使用できる。例えば、ポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)などのフッ素系高分子、ポリ(エチレンオキシド)や同架橋体などのエーテル系高分子、またはポリ(アクリロニトリル)などを使用できる。
電解質塩としては、この種の電池に用いられるものであればいずれも使用可能である。例えば、LiClO4、LiAsF6,LiPF6、LiBF4、LiB(C654、CH3SO3Li、CF3SO3Li、LiCl、LiBr、LiN(CF3SO22等を使用できる。
この発明の一実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
角型等の巻回型電池は、扁平状を有する巻回型電極体1をアルミラミネート等の外装材2に収容してなる。巻回型電極体1は、帯状の正極集電体11aの両主面に正極合剤層11bを設けてなる正極11と、帯状の負極集電体12aの両主面に負極合剤層12bを設けてなる負極12とをセパレータ13を介して巻回した構造を有し、正極11および負極12は、セパレータ13を介して互いに対向する正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cを内周部に有し、この正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cは、一方のターン部T1から他方のターン部T2に至るように1周未満設けられている。これにより、電池全面どこに釘等を刺しても正極集電体露出部11cと負極集電体露出部12cとを確実に短絡することが可能となり巻回型電池の安全性を高めることができるとともに、外周部には余分な集電体とセパレータとが不要であることから高容量密度も実現できる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。図5,6はそれぞれ、実施例1,2の巻回型電極体の構成を模式的に示す断面図を示す。図7,8はそれぞれ、比較例1,2の巻回型電極体の構成を模式的に示す断面図を示す。
実施例1
まず、正極合剤層11bを帯状のアルミニウム(Al)箔11aの両主面に形成して正極11を得た。なお、長手方向の両端部には正極集電体露出部11cを設けた。
次に、負極合剤層12bを帯状の銅(Cu)箔12aの両主面に形成して負極12を得た。なお、長手方向の両端部には負極集電体露出部12cを設けた。
次に、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とが体積混合比6:4の割合で混合されている混合溶液に、LiPF6を0.7mol/kg溶解して非水電解液を得た。そして、この非水電解液に対して、フッ化ビニリデン(VdF)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)との共重合体であるPVdF−HFPを溶解させた。なお、共重合体全体に対するHFPの重量比は6.9%とした。次に、これを正極11および負極12の両面に均一に塗布して含浸させてゲル電解質層14を得た。
次に、ゲル電解質層14が両面に形成された正極11と、ゲル電解質層14が両面に形成された負極12とをセパレータ13を介して巻回して巻回型電極体1を得た。なお、この巻回型電極体1では、図5に示すように、内周部には、セパレータ13を介して正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが対向している部分が一方のターン部T1から他方のターン部T2まで存在するようにし、外周部には、正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが一方のターン部T1から他方のターン部T2までの長さの5%以下存在するようにした。
次に、上述のようにして得られた巻回型電極体1を外装材2の収溶部2aに収容し周囲を熱溶着して、巻回型電極体1を真空包装した。以上の工程により、厚さ3.8mm、幅35mm、高さ62mmを有するリチウムポリマー二次電池(巻回型電池)を得た。
実施例2
図6に示すように、内周部には、セパレータ13を介して正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが対向している部分が一方のターン部T1から他方のターン部T2まで存在するようにし、外周部には、正負集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが一方のターン部T1から他方のターン部T2までの長さの5%以下存在するようにする以外は実施例1と同様にしてリチウムポリマー二次電池を得た。
比較例1
図7に示すように、内周部には、セパレータ13を介して正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが対向している部分が他方のターン部T2から中心部まで存在するようにし、外周部には、正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが一方のターン部T1から他方のターン部T2までの長さの5%以下存在するようにする以外のことは実施例1と同様にしてリチウムポリマー二次電池を得た。
比較例2
図8に示すように、内周部には、セパレータ13を介して正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが対向している部分が他方のターン部T2から中心部まで存在するようにし、外周部には、セパレータ13を介して正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが対向している部分が1周存在するようにする以外のことは実施例1と同様にしてリチウムポリマー二次電池を得た。
[釘刺し安全性試験]
次に、上述の各実施例および比較例それぞれ10個の電池を、環境温度25℃において、1Cの電流で4.5Vまで定電流充電し、その後4.5Vで定電圧充電して、合計3時間の定電流定電圧充電を行った。その後、各電池に対して、図5〜8の(1)に示す位置に鉄釘を貫通させて、電池の状態を観察した。そして、150℃以上に電池温度が上昇した電池の個数を数えた。
次に、上述の釘刺し安全性試験と同様にして電池に充電し、図5〜8の(2)〜(6)に示す位置に鉄釘を貫通させて、電池の状態を観察した。そして、150℃以上に電池温度が上昇した電池の個数を数えた。
表1に、釘刺し安全性試験の結果を示す。各欄における数値は、150℃以上に電池温度が上昇した電池の個数を示す。また、各欄における(1)〜(6)はそれぞれ図5〜8に示した釘刺し位置(1)〜(6)に対応している。
なお、釘刺し試験では、圧壊や外部短絡に比べて短絡面積が小さいため電流が集中し、発熱速度が大きくなるので、通常の使用条件では生じ得ないような安全性の欠如も見出すことができる。すなわち、苛酷な安全性試験である釘刺し試験において安全性を確認できれば、異常使用に遭遇した場合でも安全性を確保できると考えられる。
Figure 2006085939
表1より、比較例1,2では急激な発熱が生じるのに対して、実施例1,2では急激な発熱が抑えられていることが分かる。すなわち、内周部において正極集電体露出部11cと負極集電体露出部12cとを一方のターン部T1から他方のターン部T2まで対向させることで、内部短絡などの異常時にも電池の急激な発熱を防ぐことができ、電池の安全性を向上させることが可能となることが分かる。
より具体的に表1を検討すると以下のことが分かる。
(1)実施例1,2では、内周部において正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが対向している部分が、一方のターン部T1から他方のターン部T2まで存在するため、電池全面どこに釘を刺しても正極集電体11aと負極集電体12aとを確実に短絡させることができ、内部短絡などの異常時にも急激な発熱を防止することができることが分かる。
(2)比較例1では、内周部において正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが対向している部分が、他方のターン部T2から中心部まで設けられているため、他方のターン部T2から中心部までの領域では釘刺しによる急激な発熱を抑えることができるのに対して、内周部において正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが対向している部分が、中央部から一方のターン部T1までには設けられていないため、中央部から一方のターン部T1までの領域では釘刺しによる急激な発熱が発生してしまうことが分かる。
(3)比較例2では、外周部において正極集電体露出部11cおよび負極集電体露出部12cが1周巻回されているが、他方のターン部T2から中心部までの領域では釘刺しによる急激な発熱を抑えられているのに対して、中央部から一方のターン部T1までの領域では釘刺しによる急激な発熱が抑えられていないことが分かる。この領域での釘刺しによる急激な発熱は、釘刺しによって外装材がその孔へと巻き込まれることによって、外周部に設けられた正極集電体露出部11cと負極集電体露出部12cとが短絡していないために生じていると考えられる。
[電池容量]
次に、各実施例および比較例のリチウムポリマー二次電池の容量を算出した。表2に、各実施例および比較例のリチウムポリマー二次電池の容量の算出結果を示す。なお、表2において、余分なパーツの数量は比較例1を基準として以下のように数えたものである。
Al泊、Cu泊:比較例1を基準として余分なAl箔(正極)、Cu箔(負極)が一方のターン部T1から他方のターン部T2まである場合を「1」とした。
セパレータ:比較例1を基準として余分なセパレータが一方のターン部T1から他方のターン部T2まである場合を「1」とした。
また、表2における容量は、比較例1の容量を基準として以下の式により算出した。
比較例1の容量−(余分なパーツ数量)×5/mAh
ここで、比較例1の容量は700/mAhである。
Figure 2006085939
上述の表1を参照しながら表2を検討すると以下のことが分かる。
比較例1では、釘刺しによる急激な発熱を防止できず、比較例2では、釘刺しによる急激な発熱を防止できないばかりではなく、比較例1に比して大幅な容量低下を招いてしまう。これに対して、実施例1および2では、比較例1に比して大幅な容量低下を招くことなく、釘刺しによる急激な発熱を防止できる。すなわち、互いに対向する正極集電体露出部および負極集電体露出部を内周部におよそ半周設けることで、電池容量を大幅に低下することなく、安全性を向上できることが分かる。
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
この発明の一実施形態による非水電解質二次電池の外観を示す斜視図である。 この発明の一実施形態による非水電解質二次電池の一構成例を示す分解斜視図である。 巻回型電極体の一構成例を模式的に示す断面図である。 巻回型電極体の一構成例を模式的に示す拡大断面図である。 実施例1の巻回型電極体の構成を模式的に示す断面図である。 実施例2の巻回型電極体の構成を模式的に示す断面図である。 比較例1の巻回型電極体の構成を模式的に示す断面図である。 比較例2の巻回型電極体の構成を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1・・・巻回型電極体、2・・・外装材、3・・・正極リード、4・・・負極リード、11・・・正極、11a・・・正極集電体、11b・・・正極合剤層、12・・・負極、12a・・・負極集電体、12b・・・負極合剤層、13・・・セパレータ、14・・・ゲル電解質層

Claims (2)

  1. 扁平状を有する巻回型電極体を外装材に収容してなる巻回型電池において、
    上記巻回型電極体は、帯状の正極集電体の両主面に正極合剤層を設けてなる正極と、帯状の負極集電体の両主面に負極合剤層を設けてなる負極とをセパレータを介して巻回した構造を有し、
    上記正極および負極は、互いに対向する正極集電体露出部および負極集電体露出部を内周部に有し、
    互いに対向する上記正極集電体露出部および負極集電体露出部は、一方のターン部から他方のターン部に至るように1周未満設けられていることを特徴とする巻回型電池。
  2. 互いに対向する上記正極集電体露出部および負極集電体露出部は、一方のターン部から他方のターン部まで設けられていることを特徴とする請求項1記載の巻回型電池。
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CN102983363A (zh) * 2012-08-23 2013-03-20 珠海光宇电池有限公司 卷芯、聚合物锂离子电池及制备方法
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