JP2006084716A - 画像形成装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 転写紙のおもて面、裏面に対してそれぞれ別々の感光体を用いて画像を形成することで画像形成速度の高速化を図りつつ、転写紙の通紙方向におけるおもて面と裏面との画像位置ズレを抑えることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 操作者による画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミングを決し、この基準タイミングの信号、又はこれに基づいて決定した書込指令信号を第1書込制御回路404に対して発信するプリントメイン制御部400を設け、その基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて自らの書込処理を開始させて、その書込処理開始タイミングの信号を第2書込制御回路405に対して発信させるように第1書込制御回路404を構成し、且つ、第1書込制御回路404から送られてくる書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させるように第2書込制御回路405を構成した。
【選択図】 図7

Description

本発明は、いわゆるワンパス方式で記録体の両面にそれぞれ画像を形成する複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置、及びこれに用いられる制御方法に関するものである。
従来、転写紙等の記録体の両面に画像を形成する方式として、いわゆるスイッチバック方式と、例えば特許文献1に記載のワンパス方式とが知られている。スイッチバック方式は、転写手段と定着手段とを通過して一方の面に画像が形成された記録体を反転させた後、転写手段と定着手段とにスイッチバックさせる。そして、もう一方の面にも画像を形成する。これに対し、ワンパス方式は、両面転写手段によって記録体の両面に可視像を転写した後、その記録体を定着手段に通して両面の可視像を同時に定着せしめる。ワンパス方式は、次に説明する点がスイッチバック方式よりも優れている。即ち、スイッチバック用の複雑な機構を設けることによるコストアップ、スイッチバックによる画像形成時間の長期化、定着手段による加熱でカールさせた記録体をスイッチバックさせることによるジャムを、何れも回避し得る点である。
かかるワンパス方式の画像形成装置においては、記録体のおもて面に対する画像形成と、裏面に対する画像形成とで、共通の潜像担持体を用いる方式と、別々の潜像担持体を用いる方式とがある。前者の方式では、例えば次のようにして記録体の両面に画像を形成する。即ち、まず、潜像担持体に露光走査等による潜像を形成した後、これを現像して可視像を得る。そして、この可視像を中間転写ベルト等の中間転写体に中間転写する。次に、潜像担持体に別の潜像を形成した後、これを現像してもう一つの可視像を得る。そして、この可視像を記録体の裏面に転写する一方で、先に中間転写体に転写しておいた可視像を記録体のおもて面に転写して、記録体の両面に画像を形成する。これに対し、後者の方式では、おもて面用の潜像担持体に形成した可視像を記録体のおもて面に転写する一方で、裏面用の潜像担持体に形成した可視像を記録体の裏面に転写する。かかる方式においては、おもて面用の可視像と裏面用の可視像とをほぼ同時に形成することができるので、上述の前者の方式に比べて、画像形成速度を速めることができる。
特許第3484996号公報
しかしながら、この方式では、記録体のおもて面と裏面とで、通紙方向における画像位置ズレが生ずるおそれがあった。かかる画像位置ズレは、次のような原因によって生ずるものである。即ち、一般に、画像形成装置においては、感光体等の潜像担持体、現像手段、転写手段、紙搬送手段等の駆動が、CPU、RAM、ROMなどから構成されるメイン制御部によって制御される。また、潜像担持体に潜像を書き込む潜像書込手段の制御については、多量の情報を処理することから、メイン制御部とは別の書込制御手段によって実施される。メイン制御部は、操作者からの画像形成命令を受け取ると、一連の画像形成動作における基準タイミングを決定し、これに基づいて、現像手段や転写手段等をそれぞれ適切なタイミングで駆動する。更に、書込制御手段に対して、書込指令信号を送って、書込処理開始タイミングを決定させる。この際、メイン制御部は、書込指令信号の発信タイミングをカウントするための演算処理だけを実施するのではなく、現像手段や転写手段などの多くの機器を駆動するための演算処理を同時に実行する。このような処理では、割り込み処理等の発生により、多くの機器を駆動するための演算処理に手間取ると、書込指令信号の発信タイミングを決定するための演算処理がスムーズに実行されなくなることにより、その発信タイミングが正規のタイミングからずれてしまう。そして、おもて面用、裏面用という2つの書込制御手段に対する書込指令信号の発信タイミングがそれぞれ不規則にずれることにより、おもて面と裏面とで、印字行ズレなどといった、通紙方向における画像位置ズレが発生してしまう。
なお、上述の特許文献1には、用紙の幅方向(通紙方向と直交する方向)におけるおもて面と裏面との画像位置ズレを抑える技術が開示されている。しかしながら、通紙方向におけるおもて面と裏面との画像位置ズレを抑える技術については、何ら開示されていない。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、次のような画像形成装置及び制御方法を提供することである。即ち、記録体のおもて面、裏面に対してそれぞれ別々の潜像担持体を用いて画像を形成することで画像形成速度の高速化を図りつつ、シート状の記録体の通紙方向におけるおもて面と裏面との画像位置ズレを抑えることができる画像形成装置等である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段とを備える画像形成装置において、画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミングを決し、該基準タイミングの信号、又はこれに基づいて決定した書込指令信号を上記第1書込制御手段に対して発信する基準タイミング決定手段を設け、該基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて自らの書込処理を開始させて、その書込処理開始タイミングの信号を上記第2書込制御手段に対して発信させるように上記第1書込制御手段を構成し、且つ、該第1書込制御手段から送られてくる該書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させるように該第2書込制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記第1潜像担持体と上記第2潜像担持体とをそれぞれ複数設け、複数の第1潜像担持体のそれぞれに上記第1潜像を書き込ませるように上記第1潜像書込手段を構成し、複数の第2潜像担持体のそれぞれに上記第2潜像を書き込ませるように上記第2潜像書込手段を構成し、複数の第1潜像担持体のそれぞれに形成された上記第1可視像を上記記録体の第1面に重ね合わせて転写し且つ複数の第2潜像担持体のそれぞれに形成された上記第2可視像を該記録体の第2面に重ね合わせて転写させるように上記両面転写手段を構成し、複数の第1潜像担持体に対する上記第1潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第1独立制御部を上記第1書込制御手段に設け、且つ、複数の第2潜像担持体に対する上記第2潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第2独立制御部を上記第2書込制御手段に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、複数の第1独立制御部のうち、書込処理を最初に開始する第1独立制御部に対しては、上記基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて書込処理を開始させるようにし、他の第1独立制御部に対しては、それぞれ、該基準タイミングの信号、書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、自らの書込処理を開始させるようにし、複数の第2独立制御部のうち、書込処理を最初に開始する第2独立制御部に対しては、複数の第1独立制御部の何れかの書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理を開始させるようにし、且つ、他の第2独立制御部に対しては、それぞれ、複数の第1独立制御部の何れかの書込処理開始タイミング、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、自らの書込処理を開始させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段とを備える画像形成装置において、画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミングを決定し、該基準タイミングの信号、又はこれに基づいて決定した書込指令信号を上記第1書込制御手段及び第2書込制御手段に対してそれぞれ同時に発信する基準タイミング決定手段を設け、該基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて自らの書込処理を開始させるように上記第1書込制御手段を構成し、且つ、該基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて自らの書込処理を開始させるように上記第2書込制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記第1潜像担持体と上記第2潜像担持体とをそれぞれ複数設け、複数の第1潜像担持体のそれぞれに上記第1潜像を書き込ませるように上記第1潜像書込手段を構成し、複数の第2潜像担持体のそれぞれに上記第2潜像を書き込ませるように上記第2潜像書込手段を構成し、複数の第1潜像担持体のそれぞれに形成された上記第1可視像を上記記録体の第1面に重ね合わせて転写し且つ複数の第2潜像担持体のそれぞれに形成された上記第2可視像を該記録体の第2面に重ね合わせて転写させるように上記両面転写手段を構成し、複数の第1潜像担持体に対する上記第1潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第1独立制御部を上記第1書込制御手段に設け、且つ、複数の第2潜像担持体に対する上記第2潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第2独立制御部を上記第2書込制御手段に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成装置において、複数の第1独立制御部のうち、書込処理を最初に開始する第1独立制御部に対しては、上記基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて自らの書込処理を開始させるようにし、他の第1独立制御部に対しては、それぞれ、該基準タイミングの信号、書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、自らの書込処理を開始させるようにし、複数の第2独立制御部のうち、書込処理を最初に開始する第2独立制御部に対しては、上記基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて自らの書込処理を開始させるようにし、且つ、他の第2独立制御部に対しては、それぞれ、該基準タイミングの信号、書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、自らの書込処理を開始させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れかの画像形成装置において、上記第1書込制御手段又は第2書込制御手段の書込処理開始タイミングに基づいて、上記送込手段による記録体の送込開始タイミングを決定させるように、上記基準タイミング決定手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段とを備える画像形成装置において、画像形成命令に基づいて、一連の画像形成動作における基準タイミングと、上記送込手段の送込開始タイミングとを決定し、該送込開始タイミングの信号を上記第1書込制御手段に対して発信する基準タイミング決定手段を設け、該送込開始タイミングの信号に基づいて自らの書込処理を開始して、その書込処理開始タイミングの信号を上記第2書込制御手段に対して発信させるように上記第1書込制御手段を構成し、且つ、該第1書込制御手段から送られてくる該書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理を開始させるように該第2書込制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項8の画像形成装置において、上記第1潜像担持体と上記第2潜像担持体とをそれぞれ複数設け、複数の第1潜像担持体のそれぞれに上記第1潜像を書き込ませるように上記第1潜像書込手段を構成し、複数の第2潜像担持体のそれぞれに上記第2潜像を書き込ませるように上記第2潜像書込手段を構成し、複数の第1潜像担持体のそれぞれに形成された上記第1可視像を上記記録体の第1面に重ね合わせて転写し且つ複数の第2潜像担持体のそれぞれに形成された上記第2可視像を該記録体の第2面に重ね合わせて転写させるように上記両面転写手段を構成し、複数の第1潜像担持体に対する上記第1潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第1独立制御部を上記第1書込制御手段に設け、且つ、複数の第2潜像担持体に対する上記第2潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第2独立制御部を上記第2書込制御手段に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の画像形成装置において、複数の第1独立制御部のうち、上記送込開始タイミングに先立って書込処理を開始しなければならない送込前処理開始第1独立制御部と、複数の第2独立制御部のうち、該送込開始タイミングに先立って書込処理を開始しなければならない送込前処理開始第2独立制御部とに対しては、上記基準タイミングの信号、これに基づいて上記基準タイミング決定手段によって決定される書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、それぞれ、自らの書込処理を開始させるように、上記第1書込制御手段と上記第2書込制御手段とを構成したことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、複数の第1独立制御部のうち、上記送込開始タイミングよりも後に書込処理を開始しなければならない送込後処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像だけを形成して上記第1面の画像を得る一方で、複数の第2独立制御部のうち、上記送込開始タイミングよりも後に書込処理を開始しなければならない送込後処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像だけを形成して上記第2面の画像を得る場合には、該送込後処理開始第1独立制御部に対して、上記送込開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させる一方で、該送込後処理開始第2独立制御部に対して、該送込後処理開始第1独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させ、上記送込前処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像と、上記送込後処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像とを形成して上記第1面の画像を得る一方で、上記送込前処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像と、上記送込後処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像とを形成して上記第2面の画像を得る場合には、該送込後処理開始第1独立制御部に対して、自らよりも先行して書込処理を開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させる一方で、該送込後処理開始第2独立制御部に対して、自らよりも先行して書込処理を開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させるように、上記第1書込制御手段と上記第2書込制御手段とを構成したことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段とを備える画像形成装置において、画像形成命令に基づいて、一連の画像形成動作における基準タイミングと、上記送込手段の送込開始タイミングとを決定し、該送込開始タイミングの信号を上記第1書込制御手段及び第2書込制御手段に対してそれぞれ同時に発信する基準タイミング決定手段を設け、該送込開始タイミングの信号に基づいて自らの書込処理を開始させるように該第1書込制御手段を構成し、且つ、該送込開始タイミングの信号に基づいて自らの書込処理を開始させるように該第2書込制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項12の画像形成装置において、上記第1潜像担持体と上記第2潜像担持体とをそれぞれ複数設け、複数の第1潜像担持体のそれぞれに上記第1潜像を書き込ませるように上記第1潜像書込手段を構成し、複数の第2潜像担持体のそれぞれに上記第2潜像を書き込ませるように上記第2潜像書込手段を構成し、複数の第1潜像担持体のそれぞれに形成された上記第1可視像を上記記録体の第1面に重ね合わせて転写し且つ複数の第2潜像担持体のそれぞれに形成された上記第2可視像を該記録体の第2面に重ね合わせて転写させるように上記両面転写手段を構成し、複数の第1潜像担持体に対する上記第1潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第1独立制御部を上記第1書込制御手段に設け、且つ、複数の第2潜像担持体に対する上記第2潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第2独立制御部を上記第2書込制御手段に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項13の画像形成装置において、複数の第1独立制御部のうち、上記送込開始タイミングに先立って書込処理を開始しなければならない送込前処理開始第1独立制御部と、複数の第2独立制御部のうち、該送込開始タイミングに先立って書込処理を開始しなければならない送込前処理開始第2独立制御部とに対しては、上記基準タイミングの信号、これに基づいて上記基準タイミング決定手段によって決定される書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、それぞれ、自らの書込処理を開始させるように、上記第1書込制御手段と上記第2書込制御手段とを構成したことを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項14の画像形成装置において、複数の第1独立制御部のうち、上記送込開始タイミングよりも後に書込処理を開始しなければならない送込後処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像だけを形成して上記第1面の画像を得る一方で、複数の第2独立制御部のうち、上記送込開始タイミングよりも後に書込処理を開始しなければならない送込後処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像だけを形成して上記第2面の画像を得る場合には、該送込後処理開始第1独立制御部に対して、上記送込開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させる一方で、該送込後処理開始第2独立制御部に対して、該送込開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させ、上記送込前処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像と、上記送込後処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像とを形成して上記第1面の画像を得る一方で、上記送込前処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像と、上記送込後処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像とを形成して上記第2面の画像を得る場合には、該送込後処理開始第1独立制御部に対して、自らよりも先行して書込処理を開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させる一方で、該送込後処理開始第2独立制御部に対して、自らよりも先行して書込処理を開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させるように、上記第1書込制御手段と上記第2書込制御手段とを構成したことを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項10、11、13又は14の画像形成装置において、上記送込前処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像を形成して上記第1面の画像を得る一方で、上記送込前処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像を形成して上記第2面の画像を得る場合には、上記送込前処理開始第1独立制御部又は送込前処理開始第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて上記送込開始タイミングを決定させるように、上記基準タイミング決定手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段と、画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミングを決定する基準タイミング決定手段とを備える画像形成装置の制御方法おいて、上記基準タイミングの信号、又はこれに基づいて決定される書込指令信号を上記基準タイミング決定手段から上記第1書込制御手段に向けて発信する工程と、該基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて上記第1書込制御手段に書込処理を開始させて、その書込処理開始タイミングの信号を上記第2書込制御手段に向けて発信させる工程と、該第1書込制御手段から送られてくる該書込処理開始タイミングに基づいて上記第2書込制御手段に自らの書込処理を開始させる工程とを実施することを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段と、画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミングを決定する基準タイミング決定手段とを備える画像形成装置の制御方法において、上記基準タイミングの信号、又はこれに基づいて決定される書込指令信号を上記基準タイミング決定手段から上記第1書込制御手段及び第2書込制御手段に向けてそれぞれ同時に発信する工程と、該基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて上記第1書込制御手段に書込処理を開始させる工程と、該基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて上記第2書込制御手段に書込処理を開始させる工程とを実施することを特徴とするものである。
また、請求項19の発明は、第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段と、画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミング及び該送込手段の送込開始タイミングを決定する基準タイミング決定手段とを備える画像形成装置の制御方法において、上記送込開始タイミングの信号を上記基準タイミング決定手段から上記第1書込制御手段に向けて発信する工程と、該送込開始タイミングに基づいて上記第1書込制御手段に書込処理を開始させて、その書込処理開始タイミングの信号を上記第2書込制御手段に向けて発信させる工程と、該第1書込制御手段から送られてくる該書込処理開始タイミングに基づいて上記第2書込制御手段に対して自らの書込処理を開始させる工程とを実施することを特徴とするものである。
また、請求項20の発明は、第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段と、画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミング及び該送込手段の送込開始タイミングを決定する基準タイミング決定手段とを備える画像形成装置の制御方法において、上記送込開始タイミングの信号を上記基準タイミング決定手段から上記第1書込制御手段及び第2書込制御手段に向けてそれぞれ同時に発信する工程と、該送込開始タイミングの信号に基づいて上記第1書込制御手段に書込処理を開始させる工程と、該該送込開始タイミングの信号に基づいて上記第2書込制御手段に書込処理を開始させる工程とを実施することを特徴とするものである。
これらの発明においては、記録体のおもて面、裏面に対して、それぞれ別々の潜像担持体を用いて画像を形成することで画像形成速度の高速化を図ることができる。
また、これらの発明のうち、請求項1の発明、請求項17の発明、あるいは、その発明特定事項の全てを含む発明においては、基準タイミング決定手段によって発信される基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて、第1書込制御手段が書込処理開始タイミングを決定する。そして、第2書込制御手段が、第1書込制御手段の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定する。かかる構成において、基準タイミング決定手段がメイン制御部のように様々な演算処理を並行して行うものであることに起因して、基準タイミングの信号又は書込指令信号の発信タイミングが正規のタイミングからずれたとする。このようなズレが生じても、第1書込制御手段に対して、第1潜像形成手段を制御するための処理だけを行わせて、他の処理を行わせないようにすれば、第1書込制御手段が基準タイミングの信号又は書込指令信号を受信してから書込処理を開始するまでの時間については、所定の値に正確に設定することができる。また、第2書込制御手段に対して、第2潜像形成手段を制御するための処理だけを行わせて、他の処理を行わせないようにすれば、第2書込制御手段が第1書込制御手段の書込処理開始タイミングの信号を受信してから書込処理を開始するまでの時間についても、所定の値に正確に設定することができる。すると、第1書込制御手段が書込処理を開始してから、第2書込制御手段が書込処理を開始するまでの時間(ゼロも含む)が一定になるので、記録体の通紙方向におけるおもて面と裏面との画像位置ズレを抑えることができる。
また、請求項4の発明、請求項18の発明、あるいは、その発明特定事項の全てを含む発明においては、基準タイミング決定手段によって発信される基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて、第1書込制御手段と第2書込制御手段とがそれぞれ書込処理開始タイミングを決定する。かかる構成において、基準タイミング決定手段がメイン制御部のように様々な演算処理を並行して行うものであることに起因して、基準タイミングの信号又は書込指令信号の発信タイミングが正規のタイミングからずれたとする。このようなズレが生じても、第1書込制御手段、第2書込制御手段に対して、それぞれ、第1潜像形成手段、第2潜像形成手段を制御するための処理だけを行わせて、他の処理を行わせないようにすれば、それぞれの書込制御手段が基準タイミングの信号又は書込指令信号を受信してから書込処理を開始するまでの時間については、所定の値に正確に設定することができる。すると、第1書込制御手段が書込処理を開始してから、第2書込制御手段が書込処理を開始するまでの時間(ゼロも含む)が一定になるので、記録体の通紙方向におけるおもて面と裏面との画像位置ズレを抑えることができる。
また、請求項8の発明、請求項19の発明、あるいは、その発明特定事項の全てを含む発明においては、基準タイミング決定手段によって発信される送込開始タイミングの信号に基づいて、第1書込制御手段が書込処理開始タイミングを決定する。また、第2書込制御手段が、第1書込制御手段の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定する。かかる構成において、第1書込制御手段に対して、第1潜像形成手段を制御するための処理だけを行わせて、他の処理を行わせないようにすれば、第1書込制御手段が送込開始タイミングの信号を受信してから書込処理を開始するまでの時間については、所定の値に正確に設定することができる。また、第2書込制御手段に対して、第2潜像形成手段を制御するための処理だけを行わせて、他の処理を行わせないようにすれば、第2書込制御手段が第1書込制御手段の書込処理開始タイミングの信号を受信してから書込処理を開始するまでの時間についても、所定の値に正確に設定することができる。すると、第1書込制御手段が書込処理を開始してから、第2書込制御手段が書込処理を開始するまでの時間(ゼロも含む)が一定になるので、転写紙Pの通紙方向における第1面と第2面との画像位置ズレを抑えることができる。
また、請求項12の発明、請求項20の発明、あるいは、その発明特定事項の全てを含む発明においては、基準タイミング決定手段によって発信される送込開始タイミングの信号に基づいて、第1書込制御手段と第2書込制御手段とがそれぞれ書込処理開始タイミングを決定する。かかる構成においては、請求項4の発明と同様の理由により、第1書込制御手段が書込処理を開始してから、第2書込制御手段が書込処理を開始するまでの時間(ゼロも含む)が一定になるので、記録体の通紙方向におけるおもて面と裏面との画像位置ズレを抑えることができる。
なお、これらの発明において、「書込処理開始タイミング」とは、書込制御手段が潜像書込手段に対して潜像を書き込ませるために実施する処理を開始するタイミングのことを示し、そのタイミングで書込が開始されるとは限らない。例えば、用紙の通紙方向の中央だけに画像が形成される場合には、潜像担持体の全領域のうち、用紙の先端部に対応する領域への潜像の書込は行われないが、かかる領域に潜像を書き込ませないための書込処理が行われる。従って、潜像担持体の表面移動に伴って、かかる領域が潜像書込手段による書込位置にさしかかる前に、書込処理が開始される。
以下、本発明を画像形成装置である電子写真方式のカラー複写機(以下、単に複写機という)に適用した第1実施形態について説明する。
図1は、本第1実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。同図において、本複写機は、プリンタ部100、操作・表示装置90、給紙装置40、自動原稿読取装置200、紙補給装置300等を有している。
プリンタ部100は、紙搬送路43Aを境にして、その上方に配設された第1画像形成部と、下方に配設された第2画像形成部とを有している。第1画像形成部は、図中矢印方向に無端移動する第1中間転写ベルト21を有する第1転写ユニット20を備えている。また、第2画像形成部は図中矢印方向に無端移動する第2中間転写ベルト31を有する第2転写ユニット30を備えている。
第1中間転写ベルト21の上部張架面の上方には、4個の第1プロセスユニット80Y,C,M,Kが配置されている。また、第2中間転写ベルト31の側部張架面の側方には、4個の第2プロセスユニット81Y,C,M,Kが配置されている。これら第1、第2プロセスユニットの番号に付したY,C,M,Kという添字は、それぞれ取り扱われるトナーの色を示している。プロセスユニット内の各機器にも同様の添字を付している。
各プロセスユニット(80Y,C,M,K、81Y,C,M,K)は、それぞれ潜像担持体たる感光体(1Y,C,M,K、6Y,C,M,K)を有している。第1プロセスユニット80Y,C,M,Kの第1潜像担持体たる第1感光体1Y,C,M,Kは等間隔に配設され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第1中間転写ベルト21の上部張架面に接触する。以下、このように接触するベルト面を第1受像面という。
一方、第2プロセスユニット81Y,C,M,Kの第2潜像担持体たる第2感光体6Y,C,M,Kも等間隔に配設され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第2中間転写ベルト21の上部張架面に接触する。以下、このように接触するベルト面を第2受像面という言う。
第1中間転写ベルト21は、複数の張架ローラにより、鉛直方向よりも水平方向にスペースをとる横長の姿勢であり、且つその第1受像面をほぼ水平に延在させる姿勢で張架されている。第1プロセスユニット80Y,C,M,Kは、このようなほぼ水平の第1受像面に接するように、互いにほぼ水平な状態で並列配設されている。
一方、第2中間転写ベルト31は、複数の張架ローラにより、水平方向よりも鉛直方向にスペースをとる縦長の姿勢であり、且つその第2受像面を図中左上から右下にかけて傾斜させる姿勢で張架されている。第2プロセスユニット81Y,C,M,Kは、このように傾斜している第2受像面に接するように、第2中間転写ベルト31の図中左側方にて、図中左上から右下にかけての斜めの配列になるように配設されている。
このように、片方の中間転写ベルトを横長の姿勢で張架する一方で、他方の中間転写ベルトを縦長の姿勢で張架することにより、縦横にバランスのとれたレイアウトにすることができる。
図2は、4つの第1プロセスユニット80Y,C,M,Kのうちの1つを示す拡大構成図である。4つの第1プロセスユニット80Y,C,M,Kは、それぞれ扱うトナーの色が異なる点の他がほぼ同様の構成になっているので、同図では「80」に付すY,C,M,Kという添字を省略している。同図において、第1感光体1は、プリンタ部(100)の動作時に、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動される。かかる第1感光体1の周囲には、帯電手段であるスコロトロンチャージャー3、光書込装置4、現像装置5、クリーニング装置2、光除電装置Q等の作像部材や、電位センサS1、画像センサS2等が配設されている。
ドラム状の第1感光体1は、例えば直径30〜120[mm]程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機感光層(OPC)が被覆されたものである。アモルファスシリコン(a−Si)層を被覆したものであってもよい。また、ドラム状ではなく、ベルト状のものであってもよい。後述する第2感光体(6)も同様である。
クリーニング装置2は、クリーニングブラシ2a、クリーニングブレード2b、回収部材2c等を有し、後述の1次転写ニップを通過した後の第1感光体表面に残留する転写残トナーを除去、回収する。
スコロトロンチャージャー3は、回転駆動される第1感光体1の表面を例えばマイナス極性に一様帯電せしめるものである。かかる一様帯電を行う帯電手段として、スコロトロンチャージャーの代わりに、コロトロンチャージャーを用いても良い。また、帯電バイアスが印加される帯電バイアス部材を第1感光体1の表面に接触させる方式のものでもよい。
光書込装置4は、各色のうちの1色に対応する画像データに基づいて生成した光で、一様帯電後の第1感光体1の表面を光走査して、第1感光体1の表面に静電潜像を形成する。図示の例では、光書込装置4として、LED(発光ダイオード)アレイと結像素子からなるものを用いている。レーザ光源やポリゴンミラー等を用いて、形成すべき画像データに応じて変調したビーム光によるレーザスキャン方式のものでもよい。
現像手段たる現像装置5は、トナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を用いて第1感光体1上の静電潜像を現像する二成分現像方式のものである。かかる二成分現像剤を2つの搬送スクリュウ5cによって攪拌しながら、図中奥行き方向に搬送する。これら2つの搬送スクリュウ5cの現像剤搬送方向は互いに逆方向である。例えば、図中左側の搬送スクリュウ5cの現像剤搬送方向が図中奥側から手前側であれば、図中右側の搬送スクリュウ5cの現像剤搬送方向は図中手前側から奥側である。前者の搬送スクリュウ5cによって現像装置5の図中奥行き方向端部まで搬送された二成分現像剤は、後者の搬送スクリュウ5cに受け渡される。そして、その端部から反対側の端部に向けて攪拌搬送される過程で、一部が後述の現像ロール5aに担持される。また、担持されなかったり、現像ロール5aから右側の搬送スクリュウ5cに戻されたりした二成分現像剤は、上記反対側の端部で左側の搬送スクリュウ5cに受け渡される。このようにして、二成分現像剤が現像装置5内で循環搬送される。なお、現像装置5として、磁性キャリアを含まずにトナーを主成分とする一成分現像剤による一成分現像方式のものを用いてもよい。
現像ロール5aは、ステンレスやアルミニュウム等からなる非磁性円筒であって図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転駆動せしめられるスリーブと、これに連れ回らないように内部固定されたマグネットローラとを有している。マグネットローラは、スリーブの内部にて、その周方向に分かれる複数の磁極を有している。図中右側の搬送スクリュウ5cによって搬送される二成分現像剤は、このマグネットローラの発する磁力によって引き寄せられて、回転駆動されるスリーブの表面で汲み上げられる。そして、スリーブ表面に連れ回って第1感光体1に対向する現像領域に搬送されるのに先立ち、ブレード5bとの対向位置である規制位置を通過する。
ブレード5bは、所定の間隙を介してその先端をスリーブ表面に近接させるように配設されている。そして、スリーブ表面上の二成分現像剤がその直下である規制位置を通過する際に、二成分現像剤の厚みを所定の大きさに規制する。
このようにして層厚が規制された二成分現像剤は、スリーブの回転に伴って第1感光体1との対向位置である現像領域に搬送される。マイナス極性に一様帯電せしめられた第1感光体1の表面に対する光走査によって電荷が減衰せしめられて形成された静電潜像は、現像領域にてスリーブ表面上の二成分現像剤に摺擦せしめられる。そして、潜像と同極性であるマイナス帯電性のトナーの付着によって、Y,C,M,Kの何れかの色に現像される。第1プロセスユニット80においては、いわゆる反転現像が行われるのである。これにより、第1感光体1上には、Y,C,M,Kの何れかの色の第1可視像たる第1トナー像が形成される。
トナーとしては、従来から公知の方法で得られる球形や不定形のトナーが用いられる。体積平均粒径が20[μm]以下、好ましくは10[μm]以下、4[μm]以上のものがよい。また、磁性キャリアも従来から公知の方法で得られるものが用いられる。体積平均粒径が25[μm]〜60[μm]程度のものがよい。
上記現像領域でトナーを消費した二成分現像剤は、上記スリーブの回転に伴って現像装置5内に戻る。そして、上記マグネットローラの互いに同極で隣り合う磁極によって形成される反発磁界の影響を受けて、スリーブ表面から離脱して、図中右側の搬送スクリュウ5c上に戻された後、図中左側の搬送スクリュウ5cに受け渡される。
図中左側の搬送スクリュウ5cの下方には、トナー濃度センサ5eが配設されており、左側の搬送スクリュウ5cによって搬送される二成分現像剤の透磁率を検知する。二成分現像剤の透磁率は、トナー濃度と相関があるので、トナー濃度センサ5eは、トナー濃度を検知していることになる。
図示しないプリント制御部は、このトナー濃度センサ5eからの出力信号に基づいて二成分現像剤のトナー濃度を所定の閾値未満であると判断すると、図示しない8つのトナー供給手段のうち、その二成分現像剤に対応するものを所定時間駆動する。これら8つのトナー供給手段は、それぞれ、第1プロセスユニット(80Y,C,M,K)の4つの現像装置、あるいは、第2プロセスユニット(81Y,C,M,K)の4つの現像装置の何れか1つに対応するものである。プリンタ部(100)の上部のボトル収納部85に着脱可能にセットされた4つのY,C,M,Kトナーボトル(図1の86Y,C,M,K)の何れかに接続されている。そして、接続されたトナーボトルから、対応する現像装置内における図中左側の搬送スクリュウ5c上に、所定色のトナーを供給する。これにより、現像によってトナーを消費した二成分現像剤のトナー濃度が回復する。かかる構成のトナー供給手段としては、従来から公知のモーノポンプによる吸引力で、トナーボトル内のトナーを吸引して現像装置内まで搬送する方式のものがよい。この方式によれば、トナーボトルの設置場所の制約が少ないため、プリンタ部(100)内部のスペース配分に有利である。またトナーが適時補給できるため、現像装置5に大きなトナー貯留スペースを設けなくてすみ、現像装置5の小型化を図ることができる。
図3は、4つの第2プロセスユニット(81Y,C,M,K)のうちの1つを示す拡大構成図である。4つの第2プロセスユニット(81Y,C,M,K)は、それぞれ扱うトナーの色が異なる点の他がほぼ同様の構成になっている。また、それぞれ第1プロセスユニット(80)とも構成部材が同じであるが、感光体の回転方向が第1プロセスユニットと異なっている。両プロセスユニットは、互いに、感光体(1、6)の回転軸(1a、6a)を通るy軸を基準にして線対称の形をしている。この形状は、プリンタ部100本体との結合部、たとえば駆動手段との結合部、電気的接続部、トナー供給部、トナー排出部の結合方法を配慮して決められている。これにより、第1プロセスユニット(80Y,C,M,K)と、第2プロセスユニット(81Y,C,M,K)とに互換性をもたせることができる。従って第1プロセスユニットと第2プロセスユニット用に個別に現像装置、クリーニング装置、部品を製造する必要がなく、部品製造、部品の管理上での効率が高く、全体のコスト低減化を図ることができる。
先に示した図1において、第1画像形成部は、複数の第1プロセスユニット(80Y,C,M,K)と、第1転写ユニット20とから構成されている。また、第2画像形成部は、複数の第2プロセスユニット(81Y,C,M,K)と、第2転写ユニット30とから構成されている。
第1転写ユニット20は、第1中間転写ベルト21を複数の張架ローラ22Y,C,M,K,23a,b,c,d,e,f,g,hに張架しながら、図中時計回りに無端移動せしめる。そして、第1中間転写ベルト21を第1プロセスユニット80Y,C,M,Kの第1感光体1Y,C,M,Kに接触させている。この接触により、第1転写ユニット20では、第1感光体1Y,C,M,K上のY,C,M,K第1トナー像を、第1中間転写ベルト21上に重ね合わせて転写するためのY,C,M,K用の1次転写ニップが形成される。各1次転写ニップでは、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加される4つの1次転写ローラ22Y,C,M,Kが、第1感光体1Y,C,M,Kとの間に第1中間転写ベルト21を挟み込んでいる。そして、1次転写バイアスやニップ圧の影響により、各色のトナー像が第1中間転写ベルト21に重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、第1中間転写ベルト21には4つの第1トナー像の重ね合わせによる4色第1トナー像が形成される。
第1中間転写ベルト21の外周部には、張架ローラ23dに対向する位置にクリーニング装置20Aが設けられている。このクリーニング装置20Aは、各1次転写ニップを通過した後の第1中間転写ベルト21の表面に残留する転写残トナーや、紙粉などの異物を拭い去る。第1中間転写ベルト21に関連する部材は、第1転写ユニット20として一体的に構成してあり、プリンタ部100に対し着脱が可能となっている。
一方、第2転写ユニット30は、第2中間転写ベルト31を複数の張架ローラ32Y,C,M,K,33a,b,c,d,e,f,gに張架しながら、図中反時計回りに無端移動せしめる。そして、第2中間転写ベルト31を第2プロセスユニット81Y,C,M,Kの第2感光体6Y,C,M,Kに接触させている。この接触により、第2転写ユニット30では、第2感光体6Y,C,M,K上のY,C,M,Kトナー像を、第2中間転写ベルト31上に重ね合わせて転写するY,C,M,K用の1次転写ニップが形成される。各1次転写ニップでは、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加される4つの1次転写ローラ32Y,C,M,Kが、第2感光体6Y,C,M,Kとの間に第2中間転写ベルト31を挟み込んでいる。この1次転写バイアスやニップ圧の影響により、各1次転写ニップで各色のトナー像が第2中間転写ベルト31に重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、第2中間転写ベルト31には4色の第2トナー像が形成される。
第2中間転写ベルト31の外周部には、ローラ33に対向する位置にクリーニング装置30Aが設けられている。このクリーニング装置30Aは、各1次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト31の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。第2中間転写ベルト31に関連する部材も、第2転写ユニット30として一体的に構成してあり、プリンタ部100に対し着脱が可能となっている。
従来、2つの中間転写ベルト(21,31)としては、それぞれ、次のようなものを用いるのが一般的であった。即ち、フッ素樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリイミド樹脂等からなる基層の上に、トナーとの離型性の良好なフッ素樹脂等からなる表面層を被覆したものである。しかしながら、かかる構成のベルトは、硬度が比較的高いことから、トナー像を圧縮して文字の転写中抜け現象等を発生させ易かった。また、和紙などと言った表面平滑性に劣る記録体との密着性が悪いことからも、転写中抜け等を発生させ易かった。更には、密着性を高めるべく、ニップ圧を高めると、トナーを強く凝集させて転写中抜けをより一層引き起こし易くなってしまう。
そこで、本複写機では、第1中間転写ベルト21や第2中間転写ベルト31(以下、これらをまとめて単に中間転写ベルトという)として、図4に示すような構造のものを用いている。同図において、中間転写ベルトは、基層21a,31aと、これの上に被覆された弾性層21b,31bと、更にこの上に被覆された表面層21c,31cとからなる三層構造になっている。
基層21a,31aは、例えば伸縮性に劣る樹脂などからなる厚さ50〜600[μm]程度の層である。伸縮性に優れたゴム材料に帆布などの伸縮性に劣る材料を固定したものでもよい。伸縮性に劣る材料としては、ポリカーボネート、フッ素樹脂(ETFE、PVDF等)、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等が挙げられる。これらを2種類以上混合して使用してもよい。なお、基層とは、多層構造のベルト部材における最も厚い層のことである。
弾性層21b,31bは、弾性ゴムやエラストマーからなる。弾性ゴムとしては、ウレタンゴム、フッ素系ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴムなどが挙げられる。また、エラストマーとしては、熱可塑性のポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア、ポリエステル系、フッ素樹脂系等のものが挙げられる。これら材料を2種類以上混合して使用してもよい。
弾性層21b,31bについては、層全体の硬度にもよるが、厚くし過ぎるとベルト全体に対する弾性層の伸縮率を大きくし過ぎて亀裂を発生させたり、伸縮による画像への悪影響を引き起こしたりといった事態が発生し易くなる。よって、極端に厚くし過ぎないようにすることが望ましい。
また、弾性層21b,31bについては、硬度HSを、10〜65[度](JIS−A)に調整することが望ましい。層厚によって最適な硬度は異なってくるが、10度より低いと寸法精度良く成型することが困難になる。これは成型時に収縮・膨張を受け易い事に起因する。また硬度を下げる方法として基材にオイル成分を含有させることが一般的に行われるが、加圧状態で連続作動させるとオイル成分が滲みだしてしまう。そして、滲みだしたオイル成分により、転写ベルト表面に接触する感光体等を汚染して画像に横帯状ムラ等を発生させることがある。
弾性層21b,31bの上にはトナー離型促進のために表面層21c,31cを設けているが、弾性層かららのオイル浸みだしを表面層によって防止するためには非常には耐久性に優れた表面層材質を選ばなくてはならない。このため、表面層21c,31cの材料選択の自由度を大きく悪化させてしまう。一方、硬度を65度(JIS−A)よりも高くすると、上述したような転写中抜け等を発生させ易くなってしまう。また、自由な形状で張架するといった形状自由度も悪化させてしまう。
弾性層21b,31bについては、必要に応じて可能な伸びを抑える対策を講ずることが望ましい。かかる対策としては、例えば、基層21a,31aとして、伸縮性に劣るものを形成する方法が挙げられる。伸縮性に劣る基層21a,31aとしては、上述したように、伸縮性に劣る材料を用いたものや、伸縮性に優れたなゴム等の材料に帆布などの伸縮性に劣る芯材を混ぜたものなどが挙げられる。かかる芯材としては、天然繊維(綿や絹)、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維等の無機繊維、鉄繊維、銅繊維等の金属繊維から選ばれる1種以上の材料からなる糸状や織布状のものが挙げられる。糸状のものについては、1本または複数のフィラメントを撚ったもの、片撚糸、諸撚糸、双糸など、どのような撚り方であってもよい。また、上述した繊維を混紡してもよい。もちろん糸に適当な導電処理を施して使用することもできる。一方、織布状のものについては、メリヤス織り等どのような織り方の織布でも使用可能であり、もちろん交織した織布も使用可能であり当然導電処理を施すことも可能である。
基層21a,31aや、弾性層21b,31bには、必要に応じて電気抵抗調整剤を分散せしめてもよい。かかる電気抵抗調整剤としては、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物が挙げられる。また、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。
表面層21c,31cは、トナー離型性に優れた材料からなり、優れた表面平滑性を発揮する。かかるのよい層からなるものである。トナー離型性に優れた材料としては、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。また、何らかの基材にフッ素化合物、フッ化炭素、酸化チタン、シリコンカーバイド等を分散したものでもよい。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行うことで表面にフッ素層を形成させ、表面エネルギーを小さくさせたものでもよい。
中間転写ベルト(21,31)は、10〜1012[Ωcm]程度の電気抵抗を発揮するようになっている。ベルトの走行を安定させるためのベルト寄り止めリブが、ベルト片側あるいは両側端部に設けられている。
以上のような3層構造の中間転写ベルトを製造する方法としては、回転する円筒形の型に材料を流し込んでベルト状に成型する遠心成型法が挙げられる。また、表層の薄い膜を形成させるスプレー塗工法、円筒形の型を溶液の中に浸けて引き上げるディッピング法、内型、外型の中に注入する注型法、円筒形の型にコンパウンドを巻き付け、加硫研磨を行う方法などでもよい。
かかる構成の中間転写ベルトを用いる本複写機では、2次転写ニップ(後述の1次転写部)にて、弾性層21b,31bの優れた弾性により、ベルト表面側をニップ圧によって転写紙P表面にならわせて自在に変形させる。そして、この変形により、過剰な圧力を加えることなく、ベルト表面と転写紙P表面との密着性を高めることができる。よって、和紙等の表面平滑性に劣る記録体を用いた場合でも、転写中抜けのない良好な画像を得ることができる。
第1転写ユニット20の1次転写手段たる4つの1次転写ローラ22Y,C,M,Kや、第2転写ユニット30の4つの1次転写ローラ32Y,C,M,Kとしては、例えば次のような構成のものを用いることができる。即ち、金属ローラの表面に、導電性ゴム材料を被覆したもので、芯金部に、不図示の電源からバイアスが印加されるものである。本第1実施形態では、導電性ゴム材料として、ウレタンゴムにカーボンを分散したものを用い、体積抵抗を10Ωcm程度に調整している。
プリンタ部100は、Kトナーだけによるモノクロ画像の出力も可能である。モノクロ画像を出力する場合には、第1画像形成部におけるY,C,M用の第1プロセスユニット80Y,C,Mを使用しない。これら3つの第1プロセスユニット80Y,C,Mを稼動させないだけでなく、これらと第1中間転写ベルト21とを非接触に保つための機構を備えている。ローラ26と1次転写ローラ22を支持する内部フレーム(不図示)を設けておき、ある点を中心に回動可能に支持している。そして、この回動により、K用の第1感光体1Kだけを第1中間転写ベルト21と接触させて、作像工程を実行することにより、ブラックトナーによるモノクロ画像を作成する。かかる構成では、感光体の寿命向上の点で有利である。なお、第2転写ユニット30も同様に、モノクロ画像出力時に3つの第2プロセスユニット81Y,C,Mを第2中間転写ベルト31から待避させるようになっている。
第1中間転写ベルト21の外周には、ローラ部材たる2次転写ローラ46が当接している。これにより、第1転写ユニット20においては、第1中間転写ベルト21と2次転写ローラ46とが当接する2次転写ニップが形成されている。この2次転写ニップが、第1転写ユニット20と第2転写ユニット30とからなる両面転写装置における第1転写部になっている。
2次転写ローラ46は金属ローラの表面に、導電性ゴムを被覆したもので、芯金部に対して、図示しない電源から2次転写バイアスが印加される。導電性ゴムはカーボンの分散によって体積抵抗が10Ωcm程度に調整されたものである。
上述の2次転写ニップの図中右側方には、レジストローラ対45が配設されている。このレジストローラ対45は、プリンタ部100の図中右側方に配設された給紙装置40から送られて来る転写紙Pをローラ間に挟み込んだ後、両ローラの回転を一時中断する。そして、第1中間転写ベルト21上の重ね合わせトナー像である4色トナー像に同期させ得るタイミングで、転写紙Pを2次転写ニップに向けて送り出す。送り出された転写紙Pは、2次転写ニップでその一方の面である第1面(図中上側を向く面)に4色の第1トナー像が密着せしめられる。そして、2次転写バイアスやニップ圧の影響により、第1中間転写ベルト21上の第1トナー像が転写紙Pの第1面に一括2次転写される。2次転写ニップを通過した転写紙Pは、第1中間転写ベルト21や2次転写ローラ46から離れて、第2中間転写ベルト31に受け渡される。
第2転写ユニット30では、転写チャージャー47が、第2中間転写ベルト31を張架している複数の張架ローラのうち、図中最も左側に位置する第2転写部張架ローラ33cによるベルト掛け回し箇所に所定の間隙を介して対向している。第2中間転写ベルト31を介した転写チャージャー47と第2転写部張架ローラ33cとの対向領域が、本複写機における第2転写部となっている。
転写チャージャー47は公知のタイプで、タングステンや金の細い線を放電電極とし、ケーシングで保持し、放電電極に不図示の電源から転写電流が印加される。第1転写部から第2中間転写ベルト31に受け渡された転写紙Pは、その第2面を第2中間転写ベルト31に密着させながら、ベルトの無端移動に伴って図中右側から左側に向けて搬送される。そして、上述の第2転写部を通過する際に、その第1面に転写チャージャー47から電荷が付与されることで、第2中間転写ベルト31上の4色の第2トナー像が第2面に一括2次転写せしめられる。上述の2次転写バイアスや、転写チャージャー47による付与電荷は、何れもトナーの極性と逆のプラス極性である。
プリンタ部100の図中右側方には転写紙を供給可能に収納した給紙装置40が配備されている。複数段、例えば上段に大量の転写紙を収納した給紙装置(トレイ)40a、その下方に3段の給紙カセット40b,40c、40dがそれぞれ紙面に対し直角手前側(操作面側)に引出し可能に配設されている。これらの給紙トレイ40aや給紙カセット40b,40c、40d内にそれぞれ異なる種類の転写紙が収納されている。このうち、最上位置の転写紙は、対応する給紙・分離手段41A〜41Dにより選択的に給紙、分離され、確実に一枚だけが複数の搬送ローラ対42Bにより紙搬送路43Bや43Aに送られる。
紙搬送路43Aには、転写紙Pを両面転写装置の第1転写部や第2転写部へ送り出す給送タイミングをとるための、一対のレジストローラ45が設けられている。さらに転写紙Pの搬送方向に対し直角方向の位置を正規の位置にするための横レジ補正機構44が、紙搬送路43Aに設けられている。横レジ補正機構44としては、次のものを例示することができる。即ち、図示しない横方向の基準ガイドと斜行コロ対から構成され、転写紙の横方向端部を該基準ガイドに押付けるように転写紙をスライド搬送する。そして、転写紙を所定の位置に整合させる。この基準ガイドは転写紙のサイズにより、所定の位置に移動、配置される。なお、横レジ補正機構44は転写紙の搬送方向に対し転写紙の両方の横方向から、転写紙の両辺を短時間及び複数回押し、転写紙を所定の位置に整合させる規制部材から構成されるジョガー方式でもよい。
給紙装置40においては、複数の給紙トレイのうち、最も上に配設されている給紙トレイ40aから排出される転写紙Pが、プリンタ部100の紙搬送路43Aに対して、曲げられることなくほぼ水平に真直ぐ搬送されるようになっている。このため厚い転写紙Pや剛性の高い板紙でも、給紙トレイ40a内に収容すれば、プリンタ部100の紙搬送炉43Aに確実に給紙することができる。なお、給紙トレイ40aには、多様な特性の転写紙が収納されても確実に給紙できるよう、バキューム機構からなるエアー給紙を採用すると好都合である。図示を省略しているが、紙搬送路43Aの要所には転写紙Pを検知するためのセンサを設けており、転写紙Pの存在を基準とする各種信号のトリガーとしている。
最も上側に配設されている給紙カセット40aの上方には、第2給紙路43Cが設けられている。この第2給紙路43Cに対しては、給紙装置40の図中右側方に設置されている第2給紙装置300から、転写紙Pを供給することができる。
第2転写ユニット30の図中左側方には、複数の張架ローラ52,53,54,55,56によって紙搬送ベルト51を張架しながら、図中反時計回りに無端移動させる紙搬送ユニット50が配設されている。紙搬送ベルト51は、第2転写ユニット30の第2転写部から排出される転写紙Pを、複数の張架ローラの1つである受入ローラ52によるベルト掛け回し箇所にて、紙搬送ベルト51上に受け取る。この受け取りよりも早いタイミングで、紙搬送ベルト51のおもて面には、静電吸着チャージャー57によって電荷が付与される。これより、紙搬送ユニット50は、第2転写部から排出されてくる転写紙Pを紙搬送ベルト51のおもて面に静電吸着させることができる。
転写紙Pをおもて面に静電吸着させた紙搬送ベルト51は、その無端移動に伴って転写紙Pを図中右側から左側へと搬送する。そして、紙搬送ユニット50の図中左側方に配設されている定着手段たる定着装置60に向けて、転写紙Pを受け渡す。この受け渡しよりも早いタイミングで、紙搬送ベルト51のおもて面に静電吸着せしめられている転写紙Pに対して、分離チャージャー58によって電荷が付与される。これにより、それまで紙搬送ベルト51のおもて面に静電吸着していた転写紙Pがベルトから容易に分離されるようになる。そして、複数の張架ローラのうち、定着装置60の最も近くに配設されている分離ローラ54によるベルト掛け回し箇所で、分離ローラ54の曲率にならって急激に移動方向を変えようとするベルトから転写紙Pが分離して、定着装置60に受け渡される。
定着装置60としては、定着ローラ内部にヒータを備える方式のもの、加熱されるベルトを走行させる方式のもの、誘導加熱を採用した方式のものなどを採用することができる。同図においては、2つの定着ローラを当接して形成した定着ニップで、転写紙Pを両面側からそれぞれ加熱して第1トナー像及び第2トナー像を定着させる方式のものを採用している。転写紙P両面の画像の色合い、光沢度を同じにするため、2つの定着ローラについては、ベルト材質、硬度、表面性などを上下同等にしてある。また、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより、それぞれの面に対して最適な定着条件をつくりだすように、定着装置60の各種パラメータが制御されるようになっている。
定着装置60による定着処理が終了した転写紙Pは、排出路に向けて送り出される。この排出路には、定着処理後の転写紙Pを冷却して、不安定なトナーの状態を早期に安定させる目的で、冷却機能を有した冷却ベルトユニット対70が配設されている。この冷却ベルトユニット対70としては、放熱部を有するヒートパイプ構造のローラによってベルトを冷却せしめるベルトユニットの対を採用することができる。冷却ベルトユニット対70は、それぞれのユニットのベルトを当接させながら、当接部で互いに同方向に表面移動させる。そして、ベルト間に挟み込んだ転写紙Pを図中右側から左側に搬送するのに伴って、ベルトでの熱吸収によって転写紙Pを冷却する。
冷却ベルトユニット対70によって冷却された転写紙Pは、排紙ローラ対71により、プリンタ部100の左側に設けられた排紙スタック部75に排紙、スタックされる。この排紙スタック部は、大量の転写紙をスタック可能にすべく、不図示のエレベータ機構により、スタックレベルに応じて、受け部材が高さh1の間で上下する機構を採用している。なお排紙スタック部75を通過させ、別の後処理装置に向けて転写紙を搬送させることもできる。別の後処理装置として、穴あけ、断裁、折、綴じなど製本のための装置などを設けることもできる。
プリンタ部100の上面には、未使用のトナーが収納された各色のトナーボトル86Y,C,M,Kが、着脱可能にボトル収納部85に収納されている。このボトル収容部85は、プリンタ部100上面で操作方向から見て奥側にあって、プリンタ部100上面の手前側は平面部分が確保されているため、作業台として利用することができる。上述のトナー供給手段により、各現像装置に必要に応じトナーを供給するようになっている。本第1実施形態では、上下に配設した第1画像形成部と第2画像形成部とで、互いに同色のトナーを扱う現像装置に対しては、共通のトナーボトルからトナーを供給するようになっているが、別々にすることもできる。消耗の多いブラックトナー用のトナーボトル86Kは、特に大容量としておくことも可能である。
プリンタ部100の上面に設けられた操作・表示ユニット90には、キーボード等を設けてあり、画像形成のための条件などをインプットすることができる。また、ディスプレイ等からなる表示部に各種の情報を表示することもでき、操作者とプリンタ部100との情報交換を容易なものとする。
プリンタ部100内部に設けられた廃トナー収納部87は、クリーニング装置2や、中間転写ベルトのクリーニング装置20A,30Aなどと連結されている。そして、これらから送られる廃トナーや紙粉等の異物を一括して回収して収納する。これらのクリーニング装置(2,20A,30A,50A)に大容量の廃トナー収納部を備えないため、クリーニング装置が小型にでき、さらに廃トナーの廃棄の操作性も良好となっている。満杯センサ(不図示)を使って廃トナー収納部87内のトナー廃棄、あるいは容器交換などの警告を発する。
プリンタ部100内部に設けられた図示しないプリント制御部には、各種電源や制御基板などが板金フレームに保護され収納されている。定着装置60による熱や電装装置からの発熱により、画像形成装置内部は高温になるが、その対策としてファンFを設けて、内部部材の熱による機能低下を防止している。またこのファンFは冷却ベルトユニット対70の放熱部と結合してあり、冷却ベルトユニット対70の冷却効果を確実にしている。
給紙装置40の上部には、周知の技術によって原稿を自動搬送しながらその原稿の画像を読み取る自動原稿読取装置(ADF)200が設けられており、これによる読取情報がプリント制御部に送られる。送られた読取情報に基づいて、プリンタ部100が駆動制御されて、原稿と同じ画像が出力される仕組みである。また、プリンタ部100に対しては、図示しないパーソナルコンピュータ等からの画像情報を送って、その画像情報に対応する画像を出力させることもできる。更に、図示しない電話回線から送られてくる画像情報を送って、その画像情報に対応する画像を出力させることもできる。給紙装置40の図中右側方には、上述のように、給紙装置40に転写紙Pを補給する第2紙補給装置300が配設されている。
レジストローラ対45による給紙位置から、排紙ローラ対71による排紙位置に至るまでの紙搬送路は、図示のように、上下に殆ど曲がりのない直線搬送路になっている。このような直線搬送路にすることにより、転写工程及び定着工程でのジャムを大幅に抑えることができる。
次にプリンタ部100において、転写紙の片面にフルカラー画像を形成する片面記録時の動作について説明する。
片面記録の方法は基本的に2種類あって、選択が可能となっている。2種類のうちの1つは、第1中間転写ベルト21に転写した4色トナー像を転写紙の第1面に一括2次転写する方法である。また、もう1つの方法は、第2中間転写ベルト31に転写した4色トナー像を転写紙の第2面に一括2次転写する方法である。画像データが複数の頁になるケースでは、排紙スタック部75上で頁が揃うように作像順序を制御するのが好都合である。そこで、最後の頁の画像データから順に記録して頁順を揃わせることができる、前者の方法について説明する。
プリンタ部100を稼動させると、第1中間転写ベルト21と第1プロセスユニット80Y,C,M,Kにおける第1感光体1Y,C,M,Kが回転する。同時に第2中間転写ベルト31が無端移動するが、第2プロセスユニット81Y,C,M,Kにおける第2感光体6Y,C,M,Kは第2中間転写ベルト31と離間されるとともに不回転状態にされる。そして、第1プロセスユニット80Yによる画像形成が開始される。LED(発光ダイオード)アレイと結像素子からなる光書込装置4の作動により、LEDから出射されたイエロー用の画像データ対応の光が、帯電装置3によって一様帯電された第1感光体1Yの表面に照射されて静電潜像が形成される。
この静電潜像は、Y用の第1プロセスユニット81Yの現像装置によってYトナー像に現像され、Y用の1次転写ニップで第1中間転写ベルト21上に静電的に1次転写される。このような潜像形成、現像、1次転写動作が第1感光体1C,M,K側でもタイミングをとって順次同様に行われる。そして、第1中間転写ベルト21上のY第1トナー像に対して、C,M,K用の1次転写ニップでC,M,K第1トナー像が順次重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、第1中間転写ベルト21上に4色の第1トナー像が形成される。
一方、給紙装置40は、内部の給紙トレイ40aあるいは給紙カセット40bc,dから、画像データに対応する転写紙を給紙・分離手段41A,B,C,Dの何れか1つのよって送り出す。そして、搬送ローラ対42B,42Cによってプリンタ部100の紙搬送路43Cに向けて搬送する。そして、横レジ補正機構44に送られる。
横レジ補正機構44は、給紙装置40から両面転写装置(第1、第2転写ユニット)に向けて搬送されている途中の転写紙Pにおける搬送方向からの姿勢の傾きを補正する傾き補正手段である。レジストローラ対45よりも搬送方向上流側で、搬送方向に直交する紙面方向に並べられたガイド板対を、転写紙Pの搬送方向に直交する両端に突き当てることで、転写紙Pの姿勢の傾きを補正する。ガイド板対の2つのガイド板は、搬送方向に直交する紙面方向に移動可能になっており、給紙された転写紙Pの幅に合わせて移動することで、板間距離を転写紙Pの幅に合わせることができる。
横レジ補正機構44によって姿勢の傾きが補正された転写紙Pは、レジストローラ対45のローラ間に至り、そこでタイミングが計られて第1転写部に送り出される。そして、2次転写ニップにて、第1中間転写ベルト21上の4色トナー像が第1面に一括2次転写される。2次転写ニップを通過した第1中間転写ベルト21のおもて面は、ベルトクリーニング装置20Aによって転写残トナーがクリーニングされる。
各第1プロセスユニット80Y,C,M,Kでは、それぞれ、1次転写ニップを通過した後の第1感光体1Y,C,M,K上に残留する転写残トナーが、クリーニング装置(2)によってクリーニングされる。このクリーニング装置(2)は、先に図2に示したように、クリーニングブラシ2aやクリーニングブレード2bによって第1中間転写ベルト21から転写残トナーを除去するものである。除去したトナー等の異物については、回収手段2cによって回収部87に送る。なおセンサS1、S2は、感光体表面の露光後の表面電位と、現像工程後の感光体表面に付着しているトナーの濃度が適切なものであるかを検知し、適宜作像条件の設定、制御のために不図示のプリント制御部に情報を出す。また、クリーニング後の第1感光体1の表面は除電装置Qによって残留電荷が除電されて初期化せしめられる。
2次転写ニップで第1面に4色の第1トナー像が2次転写された転写紙Pは、第2転写ユニット30の第2中間転写ベルト31に受け渡された後、紙搬送ユニット50に送られる。そして、紙搬送ユニット50から定着装置60に受け渡されるが、この受け渡しに先立って、転写紙Pに対して分離チャージャー58による電荷が付与される。この付与により、第2中間転写ベルト31に静電吸着していた転写紙Pがベルトから容易に分離されるようになる。
定着装置60内では、転写紙Pの第1面に担持されている各色トナーが、加熱によって溶融、混色される。転写紙Pはその第1面だけにトナーを有しているので、両面にトナーを有している両面記録時に比べ、定着に要する熱エネルギーが少なくて済む。プリント制御部が画像に応じて定着装置60の使用する電力を最適に制御する。定着処理が施された後であっても、転写紙P上で完全に固着するまでは、トナー像は搬送路のガイド部材等にこすられ、画像が欠落したり、乱れたりする。この不具合を防止するべく、定着装置60を通過した転写紙は、冷却手段である冷却ベルトユニット対70が設けられているのである。
本複写機においては、排紙スタック部75で若い頁の転写紙が順次上に重ねられるように、作像順序がプログラムされているので、スタック部75で頁順が揃う。排紙スタック部75は、排紙される転写紙Pの増加に従って、下降するので、転写紙Pは整然と確実にスタックでき、頁順が乱れることがない。記録済みの転写紙Pを排紙スタック部75に直接スタックする代わりに、穴あけ加工処理を実施したり、ソータ、コレータや綴じ装置や折り装置など後処理装置に搬送することもできる。
転写紙Pの片面に画像を形成させる他の方法では、第1プロセスユニット80Y,C,M,Kでの画像の形成をおこなわないようにするのと、頁揃えのために若い頁の画像データから順に像形成をさせる点が異なる。しかし、基本的には上述の片面記録の工程と同じなので、説明を省略する。
次に転写紙Pの両面に画像を形成する両面記録時の動作について説明する。
プリンタ部100に画像信号が入力されると、片面記録の動作で説明した第1プロセスユニット80Y,C,M,Kの第1感光体1Y,C,M,Kに、Y,C,M,K第1トナー像が形成される。そして、これらは、Y,C,M,K用の1次転写ニップで第1中間転写ベルト21に順次重ね合わせて1次転写される。この工程とほぼ並行して、第2プロセスユニット81Y,C,M,Kの第2感光体6Y,C,M,Kに、Y,C,M,K第2トナー像が形成される。そして、これらは、Y,C,M,K用の1次転写ニップで第2中間転写ベルト31に順次重ね合わせて1次転写される。このようにして、第1中間転写ベルト21、第2中間転写ベルト31上に、4色第1トナー像、4色第2トナー像が形成される。
第2プロセスユニット81Y,C,M,Kのユニット間隔は、第1プロセスユニット80Y,C,M,Kのユニット間隔よりも小さくなっている。これにより、第2転写ユニット30では、第1転写ユニット20よりも速く重ね合わせ1次転写が終了する。
タイミングが計られてレジストローラ対45から2次転写ニップに送られた転写紙Pは、その第1面に第1中間転写ベルト21上の4色の第1トナー像が2次転写された後、第2転写部に受け渡される。そして、第2中間転写ベルト31と転写チャージャー47とが所定の間隙を介して対向している第2転写部にて、第2中間転写ベルト31上の4色の第2トナー像が第2面に2次転写される。4色の第1トナー像、第2トナー像は、それぞれ、紙面の白色と相まって第1フルカラー画像、第2フルカラー画像となる。
このようにして両面にフルカラー画像が形成された転写紙Pは、紙搬送ユニット50を経由して定着装置60に受け渡される。そして、定着装置60内で加熱や加圧による定着処理が行われて、両面のフルカラー画像がそれぞれ溶融、混合される。更に、冷却ベルトユニット対70と排紙ローラ71とを経た後、排紙スタック部75上に排紙される。
複数頁に渡る転写紙Pに両面記録する場合、若い頁の画像が下面となって排紙スタック部75にスタックされるように作像順序を制御する。これにより排紙スタック部75から取り出し、上下面を逆にしたとき記録物は上から順に1頁、その裏に2頁、2枚目が3頁、その裏が4頁となり頁順が揃う。このような作像順序の制御や、定着装置に入力する電力を片面記録時より増やすなどの制御は、プリント制御部によって実行される。
片面記録動作、両面記録動作に関して、フルカラー記録を実行させる例で説明したが、ブラックトナーだけによるモノクロ記録も可能である。メンテナンスや部品交換等の必要性が生じた場合には、不図示の外装カバー等を開放し、メンテナンスをおこなう。
静電潜像をトナー像に現像するトナーとしては、平均円形度が0.93〜1.00であるものを用いることが好ましい。この平均円形度とは、トナー粒子1個あたりの円形度について、所定数のトナー粒子の平均を求めた数値である。円形度は、粒子の凹凸の度合を表す指標であり、粒子が真球の場合には1.00となる。凹凸のある粒子ほど、円形度が1.00よりも小さな値となる。トナー粒子1個あたりの円形度については、次式に基づいて求めることができる。
Figure 2006084716
トナーの平均円形度については、次のようにして測定することができる。即ち、まず、被検トナーのトナー粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的にその2次元投影像を撮影する。そして、個々の2次元投影像について、それと面積の等しい真円の周囲長(L)を、2次元投影像の周囲長(L)で除した値を求めたものの1万個あたりの平均値を算出する。この平均値が平均円形度である。かかる平均円形度を測定するには、例えばフロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)などを用いるとよい。この装置を用いる場合には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に被検トナーを0.1〜0.5[g]程度加える。そして、この懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度を3000〜1[万個/μl]に調整したものを、上記装置にかけてトナーの形状及び分布を測定する。
平均円形度が0.93〜1.00であるトナーは、各トナー粒子の表面の滑らかさにより、粒子同士や、トナー粒子と感光体との接触面積が小さくなるため、優れた転写性を発揮することができる。また、各トナー粒子の表面に角がないため、現像装置内での現像剤の攪拌トルクを小さく抑え、攪拌速度を安定させる。これにより、過度攪拌による性状の変化を抑えて、安定した画像を形成することができる。また、形成画像のドット中に角張ったトナー粒子が存在しないことにより、転写工程においてトナー像が転写体に圧接する際に、その圧がドット中のトナー粒子に均一にかかるので、転写中抜けが生じ難い。また、トナー粒子が角張っていないことから、トナー粒子そのものの研磨力が小さく、感光体や耐電部材等の表面の傷付きや摩耗を抑えることができる。
また、トナーとしては、形状係数SF−1が100〜180であって、且つ形状係数SF−2が100〜180のものを用いることが好ましい。形状係数SF−1や形状係数SF−2は、トナーの形状を表すパラメータの一つである。形状係数SF−1は、トナー粒子等の球形物質における丸さの度合いを示す値である。図5に示すように、球形物質を2次元平面上に投影して得られる楕円状図形の最大径箇所の長さMXLNGの二乗を面積AREAで除算し、更に100π/4を乗じた値である。つまり、下記の数2の式によって表すことができる。なお、πは円周率である。形状係数SF−1の値が100の球形物質は真球であり、SF−1の値が大きくなるほど、球形物質の形状は不定形となる。また、形状係数SF−2は、球形物質の表面における凹凸の度合いを示す数値である。図6に示すように、球形物質を2次元平面上に投影して得られる図形の周長PERIの二乗を面積AREAで除算し、更に100/4πを乗じて求められる値である。つまり、形状係数SF−2は、下記の数3の式によって表すことができる。なお、形状係数SF−2の値が100である球形物質は、その表面に凹凸が全く存在しない。形状係数SF−2の値が大きくなるほど、球形物質の表面の凹凸は顕著となる。
Figure 2006084716
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トナーの形状が真球に近づく(SF−1、SF−2ともに100に近づく)ほど、転写効率が高くなることが本発明者の検討により明らかになっている。これは、真球に近づくほど、トナー粒子とこれに接触するモノ(トナー粒子同士、像担持体など)との間の接触面積が小さくなって、トナー流動性が高まったり、モノに対する吸着力(鏡映力)が弱まって転写電界の影響を受け易くなったりするためと考えられる。本発明者の研究によれば、形状係数SF−1、形状係数SF−2で180がそれぞれ超えると、転写効率を急激に悪化させ始める。180以下のものであれば、転写チリのない良好な画像を形成することができる。
形状係数SF−1や形状係数SF−2については、次のようにして求めることが可能である。即ち、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナー粒子を無作為に100個選んで順次その画像を撮影し、その画像情報をニレコ社製画像解析装置(LUSEX3)に導入してMXLING、AREA、PERIを求める。そして、上述した式によって得た形状係数の100個あたりの平均値として算出するのである。
また、トナーとしては、重量平均粒径Dmが3〜8[μm]であり、且つ、重量平均粒径Dm/個数平均粒径Dnが1.00〜1.40であるものを用いることが好ましい。かかるトナーでは、次のようなメリットがある。即ち、600[dpi]以上の高解像度のドットを再現する場合に、感光体上における微小な潜像ドットに対して、十分に小さい粒径のトナー粒子を付着させることで、優れたドット再現性を実現することができる。重量平均粒径Dmが3[μm]未満になると、転写効率やブレードクリーニング性が急激に低下してしまう。また、重量平均粒径が8[μm]を超えると、文字画像やライン画像の周囲へのトナー飛び散りが急激に発生し易くなる。
重量平均粒径Dm/個数平均粒径Dnは、トナー中におけるトナー粒子の粒径分布のシャープ性を示す。この値が1.00に近いほど、粒径分布が狭くなる。そして、個々のトナー粒子の帯電量分布が均一になって、地汚れのない高品質の画像を得ることができる。また、静電転写効率も向上する。
トナーの粒径分布については、コールターカウンター法による測定装置、例えば、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)によって測定することができる。具体的には、まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。電解水溶液としては1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)を用いることができる。得られた溶液に更に測定試料を2〜20mg加える。そして、その溶液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、上述した測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナーの重量、個数を測定して、重量分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径Dm、個数平均粒径Dnを求めることができる。なお、チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上40.30μm未満のトナー粒子を対象とする。また、Dm、Dnはともに1万個あたりの平均である。
以上の構成の本複写機においては、第1プロセスユニット80Y,C,M,Kの4つの光書込装置4により、複数の第1潜像担持体のそれぞれに第1潜像を書き込む第1潜像書込手段が構成されている。また、第2プロセスユニット81Y,C,M,Kの4つの光書込装置4により、複数の第2潜像担持体のそれぞれに第2潜像を書き込む第2潜像書込手段が構成されている。また、第1転写ユニット20と第2転写ユニット30との組合せにより、第1潜像担持体上の第1可視像を記録体たる転写紙Pの第1面に転写し、且つ第2潜像担持体上の第2可視像を転写紙Pの第2面に転写する両面転写手段が構成されている。また、レジストローラ対45が、転写紙Pを両面転写手段に送り込む送込手段として機能している。
図7は、本複写機の電気回路の一部を示すブロック図である。同図において、本複写機は、プリントメイン制御部400、画像処理部401、インターフェース制御部402、スキャナ制御部403、第1書込制御回路404、第2書込制御回路405などを有している。
プリントメイン制御部400は、I/Oユニット400aや、図示しないRAM、ROM、CPUなどから構成され、ROMに格納されている制御プログラムに従って、プリンタ部(100)全体の制御を行うようになっている。このプリントメイン制御部400のI/Oユニット400aには、プリントメイン制御部400によって制御される各種機器が接続されている。例えば、感光体や中間転写ベルトを駆動させるための駆動モータ、レジストローラ対への駆動力をON/OFFするためのレジストクラッチ、紙補給装置(300)の給紙駆動系機器、定着装置、各種電源などである。また、I/Oユニット400aには、プリントメイン制御部400に信号を送る各種センサ等も接続されている。例えば、トナー濃度センサ、給紙センサ、定着排紙センサ、トナーエンド検知センサ、給紙センサ、レジストセンサなどである。
インターフェース制御部402は、パーソナルコンピュータや電話回線から送られてくる画像情報を受信して、後述の画像処理部401に送信する本複写機は、かかるインターフェース制御部402が設けられていることで、自動原稿読取装置(200)の原稿読取による複写機能の他に、プリンタ機能やFAX出力機能を発揮することができる。
スキャナ制御部403は、自動原稿読取装置(200)による原稿読取を制御するためのもので、原稿読取によって得られた画像情報を後述の画像処理部401に送信する。
画像処理部401は、インターフェース制御部402やスキャナ制御部403から送られてくる画像情報を受信する。そして、それに含まれるプリント条件情報(例えば用紙サイズや、片面、両面モードなどの信号)をプリントメイン制御部400に送信する。また、受信した画像情報に基づいて、潜像書込情報信号を生成して、後述の第1書込制御回路404や第2書込制御回路405に送信する。
プリントメイン制御部400は、画像処理部401から送られてくるプリント条件情報と、上述の制御プログラムとに基づいて、プリンタ部(100)内の各種機器の駆動を制御する。この際、一連の画像形成動作の時間的基準となる基準タイミングたるジョブスタートタイミングを決定し、このジョブスタートタイミングを基準にして、各種機器の駆動を開始させたり、停止させたりする。また、このジョブスタートタイミングで、第1書込制御回路404に向けてジョブスタート信号を送信する。
第1書込制御手段たる第1書込制御回路404は、各第1プロセスユニット(80Y,C,M,K)の各光書込装置4Y,C,M,Kによる第1潜像の書き込みを制御するためのものである。プリントメイン制御部400とは別の制御を、プリントメイン制御部400と並行して行えるように、プリントメイン制御部400とは別の回路によって構成されている。具体的には、第1書込制御回路404は、プリントメイン制御部400のように制御プログラムに基づくソフト的な制御を行うのではなく、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)と呼ばれる特定用途向け集積回路によるハード的な制御を行うようになっている。この第1書込制御回路404には、それぞれ独立して処理を行う4つの第1独立制御部が設けられている。具体的には、Y、C、M、K用の第1潜像の書き込みを制御するためのY書込回路404Y、C書込回路404C、M書込回路404M、K書込回路404Kが設けられている。これら書込回路は、それぞれ適切なタイミングで書込処理を開始して、それぞれ対応する光書込装置の駆動を制御する。この書込処理では、まず、画像処理部401に向けて、潜像書込情報信号の提供を要求するための情報要求信号を送信する。この情報要求信号を受信した画像処理部401は、その要求に対応する潜像書込情報信号(例えばY第1潜像を書き込むための信号)をY,C,M,K書込回路404Y,C,M,Kに送信する。Y,C,M,K書込回路404Y,C,M,Kは、送られてくる潜像書込情報信号に基づいて、Y,C,M,K光書込装置4Y,C,M,K(何れも第1プロセスユニット)の駆動を制御する。
第2書込制御手段たる第2書込制御回路405は、各第2プロセスユニット(81Y,C,M,K)の各光書込装置4Y,C,M,Kによる第2潜像の書き込みを制御するためのものである。プリントメイン制御部400や第1書込制御回路404とは別の制御を、これらの制御手段と並行して行えるように、これらの制御手段とは別の回路によって構成されている。この第2書込制御回路405も、ソフト的な制御を行うのではなく、特定用途向け集積回路によるハード的な制御を行うようになっている。第2書込制御回路405には、それぞれ独立して処理を行う4つの第2独立制御部が設けられている。具体的には、Y、C、M、K用の第2潜像の書き込みを制御するためのY書込回路405Y、C書込回路405C、M書込回路405M、K書込回路405Kが設けられている。これら書込回路は、それぞれ適切なタイミングで書込処理を開始して、それぞれ対応する光書込装置の駆動を制御する。この書込処理では、まず、画像処理部401に向けて、潜像書込情報信号の提供を要求するための情報要求信号を送信する。この情報要求信号を受信した画像処理部401は、その要求に対応する潜像書込情報信号(例えばY第2潜像を書き込むための信号)をY,C,M,K書込回路405Y,C,M,Kに送信する。Y,C,M,K書込回路405Y,C,M,Kは、送られてくる潜像書込情報信号に基づいて、Y,C,M,K光書込装置4Y,C,M,K(何れも第2プロセスユニット)の駆動を制御する。
このような電気回路においては、図8に示すように、転写紙Pの通紙方向における第1面と第2面との画像位置ズレを引き起こすおそれがあった。同図において、転写紙Pの図中上側の面である第1面に形成された第1フルカラートナー像I1の通紙方向における先端は、転写紙Pの先端から距離L1だけ離れたところに位置している。これに対し、転写紙Pの図中下側の面である第2面に形成された第2フルカラートナー像I2の通紙方向における先端は、転写紙Pの先端から距離L2だけ離れたところに位置している。そして、距離L1は距離L2よりも大幅に大きい。即ち、第1フルカラートナー像I1と第2フルカラートナー像I2との間には、「L1−L2」の長さ分だけ、画像位置ズレが生じている。このような画像位置ズレが生ずると、第1面と第2面との印字行ズレが目立ったり、図9に示すように、記録体たるタブシートのタブに形成される文字のズレが目立ったりする。
そこで、本複写機では、以下に説明するような特徴的な構成により、第1面と第2面との画像位置ズレを抑えるようになっている。
本複写機における第1書込制御回路404の各書込回路や、第2書込制御回路405の各書込回路は、上述の情報要求信号を、画像処理部401だけでなく、プリントメイン制御部400にも送信するように構成されている。これは、プリンタ面制御部400に対して潜像書込情報を要求するためではなく、書込処理の開始を知らせるためである。また、第1書込制御回路404のY書込回路は、情報要求信号を第2書込制御回路405にも送信するように構成されている。これは、書込処理の開始を、第2書込制御回路405にも知らせるためである。
図10は、図7に示したプリントメイン制御部400によって実施される制御フローの一部を示すフローチャートである。プリントメイン制御部400は、図示しない操作部やネットワーク等からプリント情報信号が送られてくると(ステップ1でY:以下、ステップをSと記す)、それに基づいて基準タイミングたるジョブスタートタイミングを決定する(S2)。そして、そのジョブスタートタイミングで、第1書込制御回路404のY書込回路404Yに対してジョブスタート信号を送信する(S3)。次に、第2書込制御回路405のK書込回路405Kから送られてくる情報要求信号の受信、即ち、K書込回路405Kによる書込処理開始タイミングの到来を待機する(S4)。そして、その情報要求信号を受信したら(S4でY)、その受信タイミングに基づいて送込開始タイミングであるレジストローラ駆動開始タイミングを決定し(S5)、そのタイミングでレジストローラ対の駆動を開始する(S6、S7)。
なお、同図のフローチャートにおいて、第2書込制御回路405におけるK書込回路Kから送られてくる情報要求信号に代えて、他色の書込回路あるいは第1書込制御回路404から送られてくる情報要求信号に基づいて、レジストローラ駆動開始タイミングを決定させるようにしてもよい。また、同図のフローチャートは、片面プリントモードを第2プロセスユニットによる画像形成で実施する場合の例を示している。片面プリントモードを第1プロセスユニットによる画像形成で実施する場合には、S4において、第2書込制御回路405のK書込回路405Kからではなく、第1書込制御回路404のK書込回路404Kからの情報要求信号を待機させる必要がある。
図11は、第1書込制御回路404のY書込回路404Yによって実施される制御フローの要部を示すフローチャートである。同図の制御フローにおいて、Y書込回路404Yは、まず、プリントメイン制御部400から送られてくるジョブスタート信号の受信を待機する(S1)。そして、ジョブスタート信号を受信すると(S1でY)、計時処理を開始して(S2)、所定時間が経過したか否かを判断する(S3)。この所定時間とは、ジョブスタートタイミングが到来した後、Y用の第1潜像の書込開始が適切なタイミングで行われるまでのタイムラグと同等の時間である。Y書込回路404Yは、S3のステップで所定時間が経過したと判断すると(S3でY)、書込処理を開始する。この書込処理では、まず、画像処理部401や第2書込制御回路405のY書込回路405に情報要求信号を送信する(S4)。そして、この情報要求信号に基づいて画像処理部401から送られてくるY潜像書込情報信号に基づいて、第1プロセスユニットのY光書込装置4YによるY第1潜像の光書込を開始する(S5)。次いで、必要枚数の光書込を終えたか否かについて判断し(S6)、終えている場合に(Y)書込処理を終了するとともに、一連の制御フローを終了する。
図12は、第1書込制御回路404のC書込回路404Cによって実施される制御フローの要部を示すフローチャートである。同図の制御フローにおいて、C書込回路404Cは、まず、プリントメイン制御部400から送られてくるジョブスタート信号の受信を待機する(S1)。そして、ジョブスタート信号を受信すると(S1でY)、計時処理を開始した後(S2)、所定時間が経過したか否かを判断する(S3)。この所定時間とは、ジョブスタートタイミングが到来した後、C用の第1潜像の書込開始が適切なタイミングで行われるまでのタイムラグと同等の時間である。C書込回路404Cは、S3のステップで所定時間が経過したと判断すると(S3でY)、書込処理を開始する。この書込処理では、まず、画像処理部401に情報要求信号を送信する(S4)。そして、この情報要求信号に基づいて画像処理部401から送られてくるC潜像書込情報信号に基づいて、第1プロセスユニットのC光書込装置4Cを駆動して、C第1潜像の光書込を開始する(S5)。次いで、必要枚数の光書込を終えたか否かについて判断し(S6)、終えている場合に(Y)書込処理を終了するとともに、一連の制御フローを終了する。
なお、第1書込制御回路404のM書込回路404MやK書込回路404Kによって実施される制御フローは、それぞれ、図12のフローと同様であるので説明を省略する。但し、それぞれ、S3における所定時間の長さが図12におけるC書込回路404C用のものと異なることは言うまでもない。
また、第1書込制御回路404のC書込回路404C、M書込回路404M、K書込回路がぞれぞれジョブスタート信号の受信に基づく計時処理によって書込処理開始タイミングを決定する例について説明したが、次のようにしてもよい。即ち、これら3つの回路のうちの全て又は少なくとも1つに対しては、ジョブスタート信号に代えて、書込処理を先行して開始する書込回路からの情報要求信号(書込処理開始タイミング)に基づく計時処理に基づいて書込処理開始タイミングを決定させるのである。例えば、C書込回路404Cであれば、Y書込回路404Yの書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるのである。また、M書込回路404Mであれば、Y書込回路404Y又はC書込回路404Cの書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるのである。また、K書込回路404Kであれば、Y書込回路404Y、C書込回路404C、又はM書込回路404Mの書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるのである。
図13は、第2書込制御回路405のY書込回路405Yによって実施される制御フローの要部を示すフローチャートである。同図の制御フローにおいて、Y書込回路405Yは、まず、第1書込制御回路404のY書込回路404Yから送られてくる情報要求信号の受信を待機する(S1)。即ち、第1書込制御回路404のY書込回路404Yによる書込処理開始タイミングの到来を待機する。そして、このタイミングが到来すると(S1でY)、計時処理を開始して(S2)、所定時間が経過したか否かを判断する(S3)。この所定時間とは、第1書込制御回路404のY書込回路404Yが書込処理を開始した後、Y用の第2潜像の書込開始が適切なタイミングで行われるまでのタイムラグと同等の時間である。第2書込制御回路405のY書込回路405Yは、S3のステップで所定時間が経過したと判断すると(S3でY)、書込処理を開始する。この書込処理では、まず、画像処理部401に情報要求信号を送信する(S4)。そして、この情報要求信号に基づいて画像処理部401から送られてくるY潜像書込情報信号に基づいて、第2プロセスユニットのY光書込装置4Yを駆動して、Y第2潜像の光書込を開始する(S5)。次いで、必要枚数の光書込を終えたか否かについて判断し(S6)、終えている場合に(Y)書込処理を終了するとともに、一連の制御フローを終了する。
なお、第1書込制御回路404のY書込回路404Yによる書込処理開始タイミングに基づいて、第2書込制御回路405のY書込回路405Yに対して自らの書込処理開始タイミングを決定させる例について説明したが、次のようにしてもよい。即ち、第1書込制御回路404のC書込回路404C又はM書込回路404Mによる書込処理開始タイミングに基づいて、第2書込制御回路405のY書込回路405Yに対して自らの書込処理開始タイミングを決定させるのである。但し、第1書込制御回路404のK書込回路404Kによる書込処理開始タイミングに基づいて、第2書込制御回路405のY書込回路405Yに対して自らの書込処理タイミングを決定させることはできない。これは、次に説明する理由による。即ち、第2プロセスユニット側におけるY用の1次転写ニップから2次転写部に至るまでの第2中間転写ベルト長さは、第1プロセスユニット側におけるK用の1次転写ニップから2次転写ニップに至るまでの第1中間転写ベルト長さよりも大きい。このため、第1書込制御回路404のK書込回路404Kによる書込処理開始タイミングよりも先に、第2書込制御回路405のY書込回路405Yによる書込処理開始タイミングが到来してしまうからである。
また、第2書込制御回路405のC書込回路405C、M書込回路405M、K書込回路405Kによって実施される制御フローは、それぞれ、図13のフローと同様であるので説明を省略する。但し、それぞれ、S3における所定時間の長さがY書込回路405Cと異なることは言うまでもない。
また、第2書込制御回路405のC書込回路405C、M書込回路405M、K書込回路405Kに対して、第1書込制御回路404のC書込回路404C、M書込回路404M、又はK書込回路404Kによる書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるようにしてもよい。
また、第2書込制御回路405のC書込回路405C、M書込回路405M、K書込回路405Kがぞれぞれ第1書込制御回路404からの情報要求信号の受信に基づく計時処理によって書込処理開始タイミングを決定する例について説明したが、次のようにしてもよい。即ち、これら3つの回路のうちの全て又は少なくとも1つに対しては、第1書込制御回路404に代えて、第2書込制御回路405における書込処理を先行して開始する書込回路からの情報要求信号(書込処理開始タイミング)に基づく計時処理に基づいて書込処理開始タイミングを決定させるのである。例えば、C書込回路405Cであれば、Y書込回路405Yの書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるのである。また、M書込回路405Mであれば、Y書込回路405Y又はC書込回路405Cの書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるのである。また、K書込回路405Kであれば、Y書込回路405Y、C書込回路405C、又はM書込回路405Mの書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるのである。
また、第1書込制御回路404のY書込回路404Yに対して、ジョブスタート信号に基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定させるようにした例について説明したが、次のようにしてもよい。即ち、プリントメイン制御部400に対して、Y書込回路404Yの書込開始タイミングを計時させて、それに基づいて、Y書込回路404Yに向けて書込指令信号を発信させる。そして、Y書込回路404Yに対して、その書込指令信号に基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定させるのである。また、第1書込制御回路404の他色の書込回路についても、メイン制御部400からY書込回路に送られた書込指令信号に基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるようにしてもよい。
以上の構成の本複写機においては、基準タイミング決定手段たるプリントメイン制御部400が様々な演算処理を並行して行うものであることに起因して、ジョブスタート信号の発信タイミングが正規のタイミングからずれたとする。このようなズレが生じても、第1書込制御回路404に対して、光書込装置を制御するための処理だけを行わせて、他の処理を行わせないようにしているため、第1書込制御回路400がジョブスタート信号を受信してから書込処理を開始するまでの時間については、所定の値に正確に設定することができる。また、第2書込制御回路405に対して、光書込装置を制御するための処理だけを行わせて、他の処理を行わせないようしているため、第2書込制御回路404が第1書込制御回路405の書込処理開始タイミングの信号を受信してから書込処理を開始するまでの時間についても、所定の値に正確に設定することができる。すると、第1書込制御回路404が書込処理を開始してから、第2書込制御回路405が書込処理を開始するまでの時間(ゼロも含む)が一定になるので、第1面と第2面との通紙方向における画像位置ズレを抑えることができる。
図14は、本複写機の第1変形例装置におけるプリンタ部の一部構成を示す拡大構成図である。この第1変形例装置は、4つの第1プロセスユニット80Y,C,M,Kのそれぞれに光書込装置を搭載しているのではなく、各ユニット共通の第1光書込装置7を各ユニットとは別に搭載している。その書込方式は、Y,C,M,K用のレーザー発信器、複数の反射ミラー、ポリゴンミラー、ポリゴンモータ等によるレーザー書込方式である。第2プロセスユニット81Y,C,M,Kについても、各ユニットとは別の同様の第2光書込装置8を搭載している。
図15は、本第1変形例装置の電気回路の一部を示すブロック図である。同図において、本第1変形例装置の第1書込制御回路404は、第1独立制御部として、Y,C,M,Kレーザー駆動回路404Y,C,M,Kを備えている。また、これら第1独立制御部の他に、ポリゴンモータ駆動回路404aも備えている。Y,C,M,Kレーザー駆動回路404Y,C,M,Kは、それぞれ、第1プロセスユニットに対応する第1光書込装置7のY,C,M,Kレーザー発振器7Y,C,M,Kの駆動を制御するものである。また、ポリゴンモータ駆動回路404aは、第1光書込装置7の図示しないポリゴンミラーを回転駆動せしめる第1ポリゴンモータ7aの駆動を制御するものである。
第1光書込装置7の図示しないポリゴンミラーは、正六面体の形状になっており、6つの光反射面を有している。Y,C,M,Kレーザー発振器7Y,C,M,Kから発せられたレーザー光は、これら光反射面の何れかで反射しながら、ミラーの回転に伴って偏向せしめられることで、第1感光体(1Y,M,C,K)を主走査方向(ドラム軸線方向)に光走査する。
第1光書込装置7は、Y,C,M,Kレーザー発振器7Y,C,M,K、第1ポリゴンモータ7a、光検知センサ7b等を備えている。光検知センサ7bは、Y用の第1感光体(1Y)の近傍に配設され、Y第1感光体を光走査するYレーザー光を所定の偏向位置で検知して、同期信号を第1光書込装置7に送信する。この同期信号が送信された直後に、Yレーザー光が主走査方向における書込開始位置に来る。
なお、本第1変形例装置の第2書込制御回路405は、第2プロセスユニットに対応する第2光書込装置8の駆動を制御するものであるが、その構成は第1書込制御回路404とほぼ同様であるので、その説明を省略する。
かかる第1変形例装置においても、図10から図13までに示したフローチャートと同様の制御を行うことにより、通紙方向における第1面と第2面との画像位置ズレを抑えることができる。但し、本第1変形例装置のようにレーザー方式による潜像の書込では、レーザーの主走査方向における同期信号に同期させて潜像の書込を開始させる必要がある。具体的には、例えば図11のフローチャートであれば、書込処理を開始させてすぐに、まず、第1光書込装置(7)からの同期信号を待機させ、それを受信させてから、情報要求信号を送信させるようにするのである。図12や図13においても同様にして、同期信号を受信させてから情報要求信号を送信させるようにする。
次に、本発明を適用した複写機の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態に係る複写機の構成は、以下に特筆しない限り、第1実施形態に係る複写機と同様である。
先に示した図7において、本第2実施形態に係る複写機の第1書込制御回路404のY書込回路404Yは、先に図11に示したフローチャートと同様の制御を実施するように構成されている。また、第1書込制御回路404のC,M,K書込回路404C,M,Kは、先に図12に示したフローチャートと同様の制御を実施するように構成されている。また、プリントメイン制御部400は、上述のジョブスタート信号を、第1書込制御回路404だけでなく、第2書込制御回路405にも同時に送信するように構成されている。
本第2実施形態に係る複写機の第2書込制御回路405のY書込回路405Yは、第1書込制御回路404のY書込回路404Yによって実施される図11のフローチャートと同様の制御を行うようになっている。但し、図11のS3の工程における所定時間は、ジョブスタートタイミングが到来した後、第2プロセスユニットにおけるY用の第2潜像の書込開始が適切なタイミングで行われるまでのタイムラグと同等の時間になっている。
また、本第2実施形態に係る複写機の第2書込制御回路405YのC,M,C書込回路405C,M,Kは、第1書込制御回路404のC書込制御回路404Cによって実施される図12のフローチャートと同様の制御を行うようになっている。但し、図12のS3の工程における所定時間は、ジョブスタートタイミングが到来した後、それぞれ、第2プロセスユニットにおけるC,M,K用の第2潜像の書込開始が適切なタイミングで行われるまでのタイムラグと同等の時間になっている。
以上の構成の本プリンタにおいては、基準タイミング決定手段たるプリントメイン制御部400によって発信される基準タイミングたるジョブスタート信号に基づいて、第1書込制御回路404と第2書込制御回路405とがそれぞれ書込処理開始タイミングを決定する。かかる構成において、プリントメイン制御部400が様々な演算処理を並行して行うものであることに起因して、ジョブスタート信号の発信タイミングが正規のタイミングからずれたとする。このようなズレが生じても、第1書込制御回路404、第2書込制御回路405に対して、それぞれ、第1プロセスユニットの各光書込装置、第2プロセスユニットの各光書込装置を制御するための処理だけを行わせて、他の処理を行わせないようにしているので、それぞれの書込回路がジョブスタート信号を受信してから書込処理を開始するまでの時間については、所定の値に正確に設定することができる。すると、第1書込制御回路404の各書込回路が書込処理を開始してから、第2書込制御回路405の各書込回路が書込処理を開始するまでの時間(ゼロも含む)が一定になるので、転写紙Pの通紙方向における第1面と第2面との画像位置ズレを抑えることができる。
なお、第1書込制御回路404のC,M,K書込回路404C,M,Kに対して、ジョブスタート信号に代えて、第1書込制御回路404で書込処理を先行して開始する書込回路の書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるようにしてもよい。
また、第2書込制御回路405のC,M,K書込回路405C,M,Kに対して、ジョブスタート信号に代えて、第2書込制御回路405で書込処理を先行して開始する書込回路の書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるようにしてもよい。
また、第1書込制御回路404のY書込回路404Yや第2書込制御回路405のY書込回路405Yに対して、ジョブスタート信号に基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定させるようにした例について説明したが、次のようにしてもよい。即ち、プリントメイン制御部400に対して、第1書込制御回路のY書込回路404Yの書込開始タイミングを計時させる。そして、それに基づいて、第1書込制御回路404のY書込回路404Yと、第2書込制御回路405のY書込回路405Yとに向けてそれぞれ書込指令信号を同時に発信させる。そして、それぞれのY書込回路(404Y、405Y)に対して、その書込指令信号に基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定させるのである。また、他色の書込回路についても、上述の書込指令信号に基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるようにしてもよい。
また、第1実施形態に係る複写機の第1変形例装置のように、LEDアレイによる潜像の書込方式に代えて、レーザーによる書込方式を採用してもよい。
次に、本発明を適用した第3実施形態の複写機について説明する。なお、本第3実施形態に係る複写機の構成は、以下に特筆しない限り、第1実施形態に係る複写機と同様である。
図16は、本第3実施形態に係る複写機のプリンタ部における一部構成を示す拡大構成図である。本複写機では、第1転写ユニット20が第1中間転写ベルト21を、鉛直方向よりも水平方向にスペースをとる縦長の姿勢で張架している。そして、各第1プロセスユニット80Y,C,M,Kは、それぞれ鉛直方向に重なるように配設されている。
また、本複写機では、第2転写ユニット30が第2中間転写ベルト31を、鉛直方向よりも水平方向にスペースをとる縦長の姿勢で張架している。そして、各第1プロセスユニット81Y,C,M,Kも、それぞれ鉛直方向に重なるように配設されている。更に、第1中間転写ユニット20と第2中間転写ユニット30とは、それぞれ鉛直方向に重なるように配設されている。
第2プロセスユニット81Y,C,M,Kは、それぞれ、第1プロセスユニット80Y,C,M,Kとは逆極性のトナーを用いて画像を形成する。第1プロセスユニット80Y,C,M,Kの第1感光体1Y,C,M,K上で現像されたY,C,M,K第1トナー像の重ね合わせによる4色第1トナーは、第1中間転写ベルト21の無端移動に伴って、第1中間転写ベルト21と第2中間転写ベルト31とが当接する2次転写ニップに送られる。また、第2プロセスユニット81Y,C,M,Kの第2感光体6Y,C,M,Kで現像されたY,C,M,K第1トナー像の重ね合わせによる4色第2トナー像も、第2中間転写ベルト31の無端移動に伴って2次転写ニップに進入する。
この2次転写ニップには、レジストローラ対45により、タイミングを見計らって転写紙Pが送り込まれる。そして、2次転写ニップにおいて、転写紙Pの第1面に第1中間転写ベルト21上の4色第1トナー像が密着するとともに、転写紙Pの第2面に第2中間転写ベルト31上の4色第2トナー像が密着する。このような状態で、第1中間転写ベルト21上の4色第1トナー像は、2次転写電界の影響を受けて第1面に一括2次転写される。また、第2中間転写ベルト31上の4色第2トナー像は、2次転写電界によって4色第1トナー像とは逆方向の静電気力を受けて、第2面に一括2次転写される。
図示のように、本複写機では、K用の第1感光体1Kと第1中間転写ベルト21とが接触するK用の1次転写ニップから、両中間転写ベルトが当接する2次転写ニップに至るまでの距離が、レジストローラ対45から2次転写ニップに至るまでのレジスト距離よりも小さくなっている。そして、第1感光体1Kに対する第1潜像の書込が、レジストローラ対45から転写紙Pが送り出された後に開始される。但し、他色の第1感光体1Y,C,Mに対しては、レジストローラ対45から転写紙Pが送り出される前に第1潜像の書込が開始される。
また、本複写機では、第2感光体2Kの第1感光体6Kと第2中間転写ベルト31とが接触するK用の1次転写ニップから、両中間転写ベルトが当接する2次転写ニップに至るまでの距離も、レジスト距離よりも小さくなっている。そして、第2感光体6Kに対する第1潜像の書込が、レジストローラ対45から転写紙Pが送り出された後に開始される。但し、他色の第2感光体6Y,C,Mに対しては、レジストローラ対45から転写紙が送り出される前に第2潜像の書込が開始される。
本複写機における第1書込制御回路や第2書込制御回路の構成は、先に図7に示したものと同様である。第1書込制御回路404の第1独立制御部たるY,C,M,K書込回路404Y,C,M,Kのうち、Y,C,M書込回路404Y,C,Mは、レジストローラ対45による転写紙Pの送込開始タイミングよりも先に書込処理を開始しなければならない書込前処理開始第1独立制御部である。送込開始タイミングよりも後に書込処理を開始すると、その書込によるトナー像が2次転写ニップを通過する前に、転写紙Pが2次転写ニップを通過してしまうからである。これに対し、K書込回路404Kは、送込開始タイミングよりも後に書込処理を開始しなければならない送込後処理開始第1独立制御部である。送込開始タイミングよりも先に書込処理を開始してしまうと、転写紙Pが2次転写ニップに進入する前に、その書込によるトナー像が2次転写ニップに進入してしまうからである。
また、第2書込制御回路405の第2独立制御部たるY,C,M,K書込回路405Y,C,M,Kのうち、Y,C,M書込回路405Y,C,Mは、送込開始タイミングよりも先に書込処理を開始しなければならない書込前処理開始第2独立制御部である。また、K書込回路405Kは、送込開始タイミングよりも後に書込処理を開始しなければならない送込後処理開始第2独立制御部である。
本複写機において、転写紙Pの第1面、第2面ともに、K及びその他の1色以上によるカラー画像を形成する場合には、先に図10から図13までに示した制御フロート同様の制御が行われる。これにより、送込前処理開始第1独立制御部(404Y、C、M)と、送込前処理開始第2独立制御部(405Y,C,M)とに対しては、ジョブスタート信号に基づいて、それぞれ、自らの書込処理開始タイミングを決定させる。また、送込前処理開始第1独立制御部の制御による第1潜像を形成して上記第1面の画像を得る一方で、送込前処理開始第2独立制御部の制御による第2潜像を形成して上記第2面の画像を得る場合には、第2のY書込回路405Yによる書込開始タイミングに基づいてレジストローラ駆動開始タイミングが決定される。また、送込前処理開始第1独立制御部の制御による第1潜像を形成して上記第1面の画像を得る一方で、送込後処理開始第2独立制御部の制御による第2潜像だけを形成して上記第2面の画像を得る場合にも、第2のY書込回路405Yによる書込開始タイミングに基づいてレジストローラ駆動開始タイミングが決定される。また、送込後処理開始第1独立制御部の制御による第1潜像だけを形成して第1面の画像を得る一方で、送込前処理開始第2独立制御部の制御による第2潜像を形成して上記第2面の画像を得る場合にも、第2のY書込回路405Yによる書込開始タイミングに基づいてレジストローラ駆動開始タイミングが決定される。
一方、第1面、第2面ともに、Kだけからなるモノクロ画像を形成する場合、即ち、送込後処理開始第1独立制御部の制御による第1潜像だけを形成して第1面の画像を得る一方で、送込後処理開始第2独立制御部の制御による第2潜像だけを形成して第2面の画像を得る場合には、図10〜図13は、それぞれ異なった制御フローとなる。
図17は、本複写機において、第1面、第2面ともに、Kだけからなるモノクロ画像を形成する場合に、プリントメイン制御部(400)によって実施される制御フローの一部を示すフローチャートである。同図において、プリントメイン制御部(400)は、画像処理部401からプリント情報信号が送られてくると(S1でY)、それに基づいてジョブスタートタイミングを決定する(S2)。そして、そのジョブスタートタイミングに基づいてレジストローラ駆動開始タイミングを決定する(S3)。次に、レジストローラ駆動開始タイミングの到来を待機した後、そのタイミングで第1書込制御部404に対してレジストタイミング信号を送信するとともに、レジストローラ対45の駆動を開始する(S4、S5、S6)。
図18は、本複写機において、第1面、第2面ともに、Kだけからなるモノクロ画像を形成する場合に、第1書込制御回路404のK書込回路404Kによって実施される制御フローの要部を示すフローチャートである。同図の制御フローにおいて、第1のK書込回路404Kは、まず、プリントメイン制御部400から送られてくるレジストタイミング信号の受信を待機する(S1)。そして、レジストタイミング信号を受信すると(S1でY)、計時処理を開始して(S2)、所定時間が経過したか否かを判断する(S3)。この所定時間とは、レジストローラ駆動開始タイミングが到来した後、K用の第1潜像の書込開始が適切なタイミングで行われるまでのタイムラグと同等の時間である。第1のK書込回路404Kは、S3のステップで所定時間が経過したと判断すると(S3でY)、書込処理を開始する。この書込処理では、まず、画像処理部401に情報要求信号を送信する(S4)。そして、この情報要求信号に基づいて画像処理部401から送られてくるK潜像書込情報信号に基づいて、第1プロセスユニットのK光書込装置4Kを駆動して、Y第1潜像の光書込を開始する(S5)。次いで、必要枚数の光書込を終えたか否かについて判断し(S6)、終えている場合に(Y)書込処理を終了するとともに、一連の制御フローを終了する。なお、第1のK書込回路404Kからの情報要求信号は、画像処理部401に送られるとともに、第2書込制御回路405のK書込回路405Kにも送られる。
図19は、本複写機において、第1面、第2面ともに、Kだけからなるモノクロ画像を形成する場合に、第2書込制御回路405のK書込回路405Kによって実施される制御フローの要部を示すフローチャートである。同図の制御フローにおいて、K書込回路405Kは、まず、第1書込制御回路404のK書込回路404Kから送られてくる情報要求信号の受信を待機する(S1)。即ち、第1書込制御回路404のK書込回路404Kによる書込処理開始タイミングの到来を待機する。そして、このタイミングが到来すると(S1でY)、計時処理を開始して(S2)、所定時間が経過したか否かを判断する(S3)。この所定時間とは、第1書込制御回路404のK書込回路404Kが書込処理を開始した後、K用の第2潜像の書込開始が適切なタイミングで行われるまでのタイムラグと同等の時間である。第2書込制御回路405のY書込回路405Yは、S3のステップで所定時間が経過したと判断すると(S3でY)、書込処理を開始する。この書込処理では、まず、画像処理部401に情報要求信号を送信する(S4)。そして、この情報要求信号に基づいて画像処理部401から送られてくるK潜像書込情報信号に基づいて、第2プロセスユニットのK光書込装置4Kを駆動して、K第2潜像の光書込を開始する(S5)。次いで、必要枚数の光書込を終えたか否かについて判断し(S6)、終えている場合に(Y)書込処理を終了するとともに、一連の制御フローを終了する。
以上の構成の本複写機においては、第1面、第2面ともに、Kだけからなるモノクロ画像を形成する場合に、プリントメイン制御部(400)によって決定されるレジストタイミング信号、即ち送込開始タイミングの信号に基づいて、第1書込制御回路404のK書込回路404Kが書込処理開始タイミングを決定する。また、第2書込制御回路405のK書込回路405Kが、第1のK書込回路404Kの書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定する。かかる構成において、第1のK書込回路404Kがレジストタイミング信号を受信してから書込処理を開始するまでの時間については、所定の値に正確に設定することができる。また、第2のK書込回路405Kに対して、第1のK書込回路404Kの書込処理開始タイミングの信号を受信してから書込処理を開始するまでの時間についても、所定の値に正確に設定することができる。すると、第1のK書込回路404Kが書込処理を開始してから、第2のK書込回路405Kが書込処理を開始するまでの時間(ゼロも含む)が一定になるので、転写紙Pの通紙方向における第1面と第2面との画像位置ズレを抑えることができる。
なお、レジストタイミングを基準にして、書き込みタイミングを決定するのは、感光体の周面上における光書込位置から1次転写ニップと中間転写ベルトとを経由して2次転写位置に至るまでの距離が、紙搬送路におけるレジスト位置から転写位置書き込み位置(転写位置)よりも長くなっているためである。
次に、本発明を適用した第4実施形態に係る複写機について説明する。なお、本第4実施形態に係る複写機の構成は、以下に特筆しない限り、第3実施形態に係る複写機と同様である。
先に示した図17のS5において、プリンタメイン制御部(400)は、レジストタイミング信号を第1書込制御回路404のK書込回路404Kに送信するとともに、第2書込制御回路405のK書込回路405Kにも送信する。また、先に示した図19のS1において、第2書込制御回路のK書込回路405Kは、第1のK書込回路404Kからの情報要求信号に代えて、プリンタメイン制御部(400)からのレジストタイミング信号の受信を待機する。
以上の構成の本複写機においては、第1面、第2面ともに、Kだけからなるモノクロ画像を形成する場合に、プリンタメイン制御部(400)によって決定されるレジストタイミング信号に基づいて、第1及び第2のK書込回路(404K、405K)それぞれ書込処理開始タイミングを決定する。すると、第1のK書込回路404Kが書込処理を開始してから、第2のK書込回路405Kが書込処理を開始するまでの時間(ゼロも含む)が一定になるので、転写紙Pの通紙方向における第1面と第2面との画像位置ズレを抑えることができる。
以上、各実施形態の複写機においては、第1潜像担持体たる第1感光体(1Y,C,M,K)と、第2潜像担持体たる第2感光体(6Y,C,M,K)とをそれぞれ複数設けている。また、複数の第1感光体のそれぞれに第1潜像を書き込ませるように第1潜像書込手段を構成している。また、複数の第2感光体のそれぞれに第2潜像を書き込ませるように第2潜像書込手段を構成している。また、複数の第1感光体のそれぞれに形成された第1可視像たる第1トナー像を転写紙Pの第1面に重ね合わせて転写し、且つ複数の第2感光体のそれぞれに形成された第2可視像たる第2トナー像を転写紙Pの第2面に重ね合わせて転写させるように両面転写手段たる両面転写装置を構成している。また、複数の第1感光体に対する第1潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第1独立制御部を第1書込制御手段に設けている。更には、複数の第2感光体に対する第2潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第2独立制御部を第2書込制御手段に設けている。かかる構成では、転写紙Pの第1面、第2面に対して、それぞれワンパス方式で、複数のトナー像の重ね合わせによるカラー画像を形成することができる。
また、第1実施形態に係る複写機においては、複数の第1独立制御部(404Y,C,M,K)のうち、書込処理を最初に開始する第1独立制御部(404Y)に対しては、基準タイミングの信号たるジョブスタート信号、又は書込指令信号に基づいて書込処理開始タイミングを決定させるようにしている。また、他の第1独立制御部(404C,M,K)に対しては、それぞれ、ジョブスタート信号、書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、自らによる書込処理開始タイミングを決定させるようにしている。また、複数の第2独立制御部(405Y,C,M,K)のうち、書込処理を最初に開始する第2独立制御部(405Y)に対しては、複数の第1独立制御部の何れかによって決定された書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるようにしている。更には、他の第2独立制御部(405C,M,K)に対しては、それぞれ、複数の第1独立制御部の何れかによって決定された書込処理開始タイミング、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるようにしている。かかる構成では、各第1トナー像と各第2トナー像との通紙方向における画像位置ズレを抑えることができる。よって、複数の第1感光体にそれぞれ形成した複数の第1トナー像の重ね合わせによってカラー画像を形成し、且つ、複数の第2感光体にそれぞれ形成した複数の第2トナー像の重ね合わせによってカラー画像を形成する場合でも、第1面と第2面との画像位置ズレを抑えることができる。
また、第2実施形態に係る複写機においては、複数の第1独立制御部(404Y,C,M,K)のうち、書込処理を最初に開始する第1独立制御部(404Y)に対しては、ジョブスタート信号又は書込指令信号に基づいて書込処理開始タイミングを決定させるようにしている。また、他の第1独立制御部(404C,M,K)に対しては、それぞれ、ジョブスタート信号、書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるようにしている。また、複数の第2独立制御部(405Y,C,M,K)のうち、書込処理を最初に開始する第2独立制御部(405Y)に対しては、ジョブスタート信号又は書込指令信号に基づいて書込処理開始タイミングを決定させるようにしている。更には、他の第2独立制御部(405C,M,K)に対しては、それぞれ、ジョブスタート信号、書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、自らの書込処理開始タイミングを決定させるようにしている。かかる構成では、各第1トナー像と各第2トナー像との通紙方向における画像位置ズレを抑えることができる。よって、複数の第1感光体にそれぞれ形成した複数の第1トナー像の重ね合わせによってカラー画像を形成し、且つ、複数の第2感光体にそれぞれ形成した複数の第2トナー像の重ね合わせによってカラー画像を形成する場合でも、第1面と第2面との画像位置ズレを抑えることができる。
また、第2実施形態や第3実施形態に係る複写機においては、第1書込制御手段たる第1書込制御回路404によって決定された書込処理開始タイミングに基づいて、送込開始タイミングたるレジストローラ駆動開始タイミングを決定させるように、基準タイミング決定手段たるプリントメイン制御部(400)を構成している。かかる構成では、実際に第1面に転写される第1トナー像の転写位置に合わせて、転写紙Pの送込タイミングを決定するので、転写紙Pと、第1トナー像との相対的な位置ズレを抑えることができる。更には、転写紙Pと第2トナー像との相対的な位置ズレを抑えることもできる。
また、第3実施形態や第4実施形態に係る複写機においては、送込前処理開始第1独立制御部(404Y,C,M)と、送込前処理開始第2独立制御部(405Y、C、M)とに対しては、ジョブスタート信号、書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて、それぞれ、自らの書込処理開始タイミングを決定させるように、第1書込制御回路404と第2書込制御回路405とを構成している。かかる構成では、送込前処理開始第1独立制御部や送込前処理開始第2独立制御部に対してレジストローラ駆動開始タイミングよりも後に書込処理を開始させることに起因して、転写紙Pを転写位置に進入させた後に、Y,C,M第1トナー像を転写位置に進入させてしまうといった事態を回避することができる。
また、第3実施形態に係る複写機においては、送込後処理開始第1独立制御部(404K)の制御による第1潜像だけを形成して第1面の画像を得る一方で、送込後処理開始第2独立制御部(405K)の制御による第2潜像だけを形成して第2面の画像を得る場合には、次のような制御を実施させるように、第1書込制御回路404と第2書込制御回路405とを構成している。即ち、送込後処理開始第1独立制御部(404K)に対してレジストローラ駆動開始タイミングに基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定させる一方で、送込後処理開始第2独立制御部(405K)に対して送込後処理開始第1独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定させる。これに対し、送込前処理開始第1独立制御部(404Y,C,M)の制御による第1潜像と、送込後処理開始第1独立制御部(404K)の制御による第1潜像とを形成して第1面の画像を得る一方で、送込前処理開始第2独立制御部(405Y,C,M)の制御による第2潜像と、送込後処理開始第2独立制御部(405K)の制御による第2潜像とを形成して上記第2面の画像を得る場合には、次のような制御を実施させるように、第1書込制御回路404と第2書込制御回路405とを構成している。即ち、送込後処理開始第1独立制御部(404K)に対して自らよりも先行して書込処理を開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定させる一方で、送込後処理開始第2独立制御部(405K)に対して自らよりも先行して書込処理を開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定させる。かかる構成では、第1面、第2面ともに送込後処理開始独立制御部(404K、405K)の制御による単色画像を形成する場合に、それぞれの送込後処理開始独立制御部に対して、レジストローラ駆動開始タイミングの到来に先立って、自らの書込処理開始タイミングを決定させることができる。また、第1面、第2面ともに、Kトナー像と、その他の色のトナー像との重ね合わせによるカラー画像を形成する場合には、それぞれの送込後処理開始独立制御部に対して、プリントメイン制御部(400)によって決定されるレジストローラ駆動開始タイミングではなく、他の独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理タイミングを決定させる。これにより、送込後処理開始独立制御部と他の独立制御部とに対して、それぞれプリントメイン制御部(400)によって決定されたタイミングに基づいて書込処理開始タイミングを決定させるといった事態を回避して、その事態に起因する第1面と第2面との通紙方向の画像位置ズレを回避することができる。
また、第4実施形態に係る複写機においては、送込後処理開始第1独立制御部(404K)の制御による第1潜像だけを形成して第1面の画像を得る一方で、送込後処理開始第2独立制御部(405K)の制御による第2潜像だけを形成して第2面の画像を得る場合には、送込後処理開始第1独立制御部に対してレジストスタート信号に基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定させる一方で、送込後処理開始第2独立制御部に対してレジストスタート信号に基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定させる。これに対し、送込前処理開始第1独立制御部(404Y,C,M)の制御による第1潜像と、送込後処理開始第1独立制御部(404K)の制御による第1潜像とを形成して第1面の画像を得る一方で、送込前処理開始第2独立制御部(405Y,C,M)の制御による第2潜像と、送込後処理開始第2独立制御部(405K)の制御による第2潜像とを形成して第2面の画像を得る場合には、次のような制御を実施する。即ち、送込後処理開始第1独立制御部(404K)に対して自らよりも先行して書込処理を開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定させる一方で、送込後処理開始第2独立制御部(405K)に対して自らよりも先行して書込処理を開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理開始タイミングを決定させる。かかる構成においても、第1面、第2面ともに送込後処理開始独立制御部(404K、405K)の制御による単色画像を形成する場合に、それぞれの送込後処理開始独立制御部に対して、レジストローラ駆動開始タイミングの到来に先立って、自らの書込処理開始タイミングを決定させることができる。また、第1面、第2面ともに、Kトナー像と、その他の色のトナー像との重ね合わせによるカラー画像を形成する場合には、それぞれの送込後処理開始独立制御部に対して、プリントメイン制御部(400)によって決定されるレジストローラ駆動開始タイミングではなく、他の独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理タイミングを決定させる。これにより、送込後処理開始独立制御部と他の独立制御部とに対して、それぞれプリントメイン制御部(400)によって決定されたタイミングに基づいて書込処理開始タイミングを決定させるといった事態を回避して、その事態に起因する第1面と第2面との通紙方向の画像位置ズレを回避することができる。
第1実施形態に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機のプリンタ部における4つの第1プロセスユニットの1つを示す拡大構成図。 同プリンタ部における4つの第2プロセスユニットの1つを示す拡大構成図。 同プリンタ部の中間転写ベルトを示す拡大断面図。 形状係数SF−1の測定方法を説明するための模式図。 形状係数SF−2の測定方法を説明するための模式図。 同複写機の電気回路の一部を示すブロック図。 転写紙、これの第1面に形成される第1トナー像、及び第2面に形成される第2トナー像を示す模式図。 タブシート、これの第1面のタブに形成される第1トナー像、及び第2面のタブに形成される第2トナー像を示す模式図。 同複写機のプリントメイン制御部によって実施される制御フローの一部を示すフローチャート。 同複写機の第1書込制御回路のY書込回路によって実施される制御フローの要部を示すフローチャート。 同複写機の第1書込制御回路のC書込回路によって実施される制御フローの要部を示すフローチャート。 同複写機の第2書込制御回路のY書込回路によって実施される制御フローの要部を示すフローチャート。 同複写機の第1変形例装置におけるプリンタ部の一部構成を示す拡大構成図。 同第1変形例装置の電気回路の一部を示すブロック図。 第3実施形態に係る複写機のプリンタ部における一部構成を示す拡大構成図。 同複写機において、第1面、第2面ともに、Kだけからなるモノクロ画像を形成する場合に、プリントメイン制御部によって実施される制御フローの一部を示すフローチャート。 同複写機において、第1面、第2面ともに、Kだけからなるモノクロ画像を形成する場合に、第1書込制御回路のK書込回路によって実施される制御フローの要部を示すフローチャート。 同複写機において、第1面、第2面ともに、Kだけからなるモノクロ画像を形成する場合に、第2書込制御回路のK書込回路によって実施される制御フローの要部を示すフローチャート。
符号の説明
P 転写紙(記録体)
1Y,C,M,K 第1感光体(第1潜像担持体)
6Y,C,M,K 第2感光体(第2潜像担持体)
4Y,C,M,K 光書込装置(第1潜像書込手段の一部、第2潜像書込手段の一部)
7Y,C,M,K 第1光書込装置(第1潜像書込手段)
8Y,C,M,K 第2光書込装置(第2潜像書込手段)
20 第1転写ユニット(両面転写手段の一部)
21 第1中間転写ベルト(第1像担持体)
30 第2転写ユニット(両面転写手段の一部)
31 第2中間転写ベルト(第2像担持ベルト)
400 プリントメイン制御部(基準タイミング決定手段)
404 第1書込制御回路(第1書込制御手段)
404Y,C,M 書込回路(送込前処理開始第1独立制御部)
404K 書込回路(送込後処理開始第1独立制御部)
405 第2書込制御回路(第2書込制御手段)
405Y,C,M 書込回路(送込前処理開始第2独立制御部)
405K 書込回路(送込後処理開始第2独立制御部)

Claims (20)

  1. 第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段とを備える画像形成装置において、
    画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミングを決し、該基準タイミングの信号、又はこれに基づいて決定した書込指令信号を上記第1書込制御手段に対して発信する基準タイミング決定手段を設け、
    該基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて自らの書込処理を開始させて、その書込処理開始タイミングの信号を上記第2書込制御手段に対して発信させるように上記第1書込制御手段を構成し、
    且つ、該第1書込制御手段から送られてくる該書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させるように該第2書込制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記第1潜像担持体と上記第2潜像担持体とをそれぞれ複数設け、
    複数の第1潜像担持体のそれぞれに上記第1潜像を書き込ませるように上記第1潜像書込手段を構成し、
    複数の第2潜像担持体のそれぞれに上記第2潜像を書き込ませるように上記第2潜像書込手段を構成し、
    複数の第1潜像担持体のそれぞれに形成された上記第1可視像を上記記録体の第1面に重ね合わせて転写し且つ複数の第2潜像担持体のそれぞれに形成された上記第2可視像を該記録体の第2面に重ね合わせて転写させるように上記両面転写手段を構成し、
    複数の第1潜像担持体に対する上記第1潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第1独立制御部を上記第1書込制御手段に設け、
    且つ、複数の第2潜像担持体に対する上記第2潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第2独立制御部を上記第2書込制御手段に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    複数の第1独立制御部のうち、書込処理を最初に開始する第1独立制御部に対しては、上記基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて書込処理を開始させるようにし、
    他の第1独立制御部に対しては、それぞれ、該基準タイミングの信号、書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、自らの書込処理を開始させるようにし、
    複数の第2独立制御部のうち、書込処理を最初に開始する第2独立制御部に対しては、複数の第1独立制御部の何れかの書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理を開始させるようにし、
    且つ、他の第2独立制御部に対しては、それぞれ、複数の第1独立制御部の何れかの書込処理開始タイミング、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、自らの書込処理を開始させるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段とを備える画像形成装置において、
    画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミングを決定し、該基準タイミングの信号、又はこれに基づいて決定した書込指令信号を上記第1書込制御手段及び第2書込制御手段に対してそれぞれ同時に発信する基準タイミング決定手段を設け、
    該基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて自らの書込処理を開始させるように上記第1書込制御手段を構成し、
    且つ、該基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて自らの書込処理を開始させるように上記第2書込制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記第1潜像担持体と上記第2潜像担持体とをそれぞれ複数設け、
    複数の第1潜像担持体のそれぞれに上記第1潜像を書き込ませるように上記第1潜像書込手段を構成し、
    複数の第2潜像担持体のそれぞれに上記第2潜像を書き込ませるように上記第2潜像書込手段を構成し、
    複数の第1潜像担持体のそれぞれに形成された上記第1可視像を上記記録体の第1面に重ね合わせて転写し且つ複数の第2潜像担持体のそれぞれに形成された上記第2可視像を該記録体の第2面に重ね合わせて転写させるように上記両面転写手段を構成し、
    複数の第1潜像担持体に対する上記第1潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第1独立制御部を上記第1書込制御手段に設け、
    且つ、複数の第2潜像担持体に対する上記第2潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第2独立制御部を上記第2書込制御手段に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5の画像形成装置において、
    複数の第1独立制御部のうち、書込処理を最初に開始する第1独立制御部に対しては、上記基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて自らの書込処理を開始させるようにし、
    他の第1独立制御部に対しては、それぞれ、該基準タイミングの信号、書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、自らの書込処理を開始させるようにし、
    複数の第2独立制御部のうち、書込処理を最初に開始する第2独立制御部に対しては、上記基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて自らの書込処理を開始させるようにし、
    且つ、他の第2独立制御部に対しては、それぞれ、該基準タイミングの信号、書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、自らの書込処理を開始させるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかの画像形成装置において、
    上記第1書込制御手段又は第2書込制御手段の書込処理開始タイミングに基づいて、上記送込手段による記録体の送込開始タイミングを決定させるように、上記基準タイミング決定手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  8. 第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段とを備える画像形成装置において、
    画像形成命令に基づいて、一連の画像形成動作における基準タイミングと、上記送込手段の送込開始タイミングとを決定し、該送込開始タイミングの信号を上記第1書込制御手段に対して発信する基準タイミング決定手段を設け、
    該送込開始タイミングの信号に基づいて自らの書込処理を開始して、その書込処理開始タイミングの信号を上記第2書込制御手段に対して発信させるように上記第1書込制御手段を構成し、
    且つ、該第1書込制御手段から送られてくる該書込処理開始タイミングに基づいて、自らの書込処理を開始させるように該第2書込制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8の画像形成装置において、
    上記第1潜像担持体と上記第2潜像担持体とをそれぞれ複数設け、
    複数の第1潜像担持体のそれぞれに上記第1潜像を書き込ませるように上記第1潜像書込手段を構成し、
    複数の第2潜像担持体のそれぞれに上記第2潜像を書き込ませるように上記第2潜像書込手段を構成し、
    複数の第1潜像担持体のそれぞれに形成された上記第1可視像を上記記録体の第1面に重ね合わせて転写し且つ複数の第2潜像担持体のそれぞれに形成された上記第2可視像を該記録体の第2面に重ね合わせて転写させるように上記両面転写手段を構成し、
    複数の第1潜像担持体に対する上記第1潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第1独立制御部を上記第1書込制御手段に設け、
    且つ、複数の第2潜像担持体に対する上記第2潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第2独立制御部を上記第2書込制御手段に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9の画像形成装置において、
    複数の第1独立制御部のうち、上記送込開始タイミングに先立って書込処理を開始しなければならない送込前処理開始第1独立制御部と、複数の第2独立制御部のうち、該送込開始タイミングに先立って書込処理を開始しなければならない送込前処理開始第2独立制御部とに対しては、上記基準タイミングの信号、これに基づいて上記基準タイミング決定手段によって決定される書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、それぞれ、自らの書込処理を開始させるように、上記第1書込制御手段と上記第2書込制御手段とを構成したことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    複数の第1独立制御部のうち、上記送込開始タイミングよりも後に書込処理を開始しなければならない送込後処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像だけを形成して上記第1面の画像を得る一方で、複数の第2独立制御部のうち、上記送込開始タイミングよりも後に書込処理を開始しなければならない送込後処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像だけを形成して上記第2面の画像を得る場合には、該送込後処理開始第1独立制御部に対して、上記送込開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させる一方で、該送込後処理開始第2独立制御部に対して、該送込後処理開始第1独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させ、
    上記送込前処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像と、上記送込後処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像とを形成して上記第1面の画像を得る一方で、上記送込前処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像と、上記送込後処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像とを形成して上記第2面の画像を得る場合には、該送込後処理開始第1独立制御部に対して、自らよりも先行して書込処理を開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させる一方で、該送込後処理開始第2独立制御部に対して、自らよりも先行して書込処理を開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させるように、上記第1書込制御手段と上記第2書込制御手段とを構成したことを特徴とする画像形成装置。
  12. 第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段とを備える画像形成装置において、
    画像形成命令に基づいて、一連の画像形成動作における基準タイミングと、上記送込手段の送込開始タイミングとを決定し、該送込開始タイミングの信号を上記第1書込制御手段及び第2書込制御手段に対してそれぞれ同時に発信する基準タイミング決定手段を設け、
    該送込開始タイミングの信号に基づいて自らの書込処理を開始させるように該第1書込制御手段を構成し、
    且つ、該送込開始タイミングの信号に基づいて自らの書込処理を開始させるように該第2書込制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項12の画像形成装置において、
    上記第1潜像担持体と上記第2潜像担持体とをそれぞれ複数設け、
    複数の第1潜像担持体のそれぞれに上記第1潜像を書き込ませるように上記第1潜像書込手段を構成し、
    複数の第2潜像担持体のそれぞれに上記第2潜像を書き込ませるように上記第2潜像書込手段を構成し、
    複数の第1潜像担持体のそれぞれに形成された上記第1可視像を上記記録体の第1面に重ね合わせて転写し且つ複数の第2潜像担持体のそれぞれに形成された上記第2可視像を該記録体の第2面に重ね合わせて転写させるように上記両面転写手段を構成し、
    複数の第1潜像担持体に対する上記第1潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第1独立制御部を上記第1書込制御手段に設け、
    且つ、複数の第2潜像担持体に対する上記第2潜像の書込をそれぞれ独立して制御する複数の第2独立制御部を上記第2書込制御手段に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項13の画像形成装置において、
    複数の第1独立制御部のうち、上記送込開始タイミングに先立って書込処理を開始しなければならない送込前処理開始第1独立制御部と、複数の第2独立制御部のうち、該送込開始タイミングに先立って書込処理を開始しなければならない送込前処理開始第2独立制御部とに対しては、上記基準タイミングの信号、これに基づいて上記基準タイミング決定手段によって決定される書込指令信号、又は自らよりも書込処理を先行して開始する第1独立制御部もしくは第2独立制御部の書込処理開始タイミング、の何れかに基づいて、それぞれ、自らの書込処理を開始させるように、上記第1書込制御手段と上記第2書込制御手段とを構成したことを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項14の画像形成装置において、
    複数の第1独立制御部のうち、上記送込開始タイミングよりも後に書込処理を開始しなければならない送込後処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像だけを形成して上記第1面の画像を得る一方で、複数の第2独立制御部のうち、上記送込開始タイミングよりも後に書込処理を開始しなければならない送込後処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像だけを形成して上記第2面の画像を得る場合には、該送込後処理開始第1独立制御部に対して、上記送込開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させる一方で、該送込後処理開始第2独立制御部に対して、該送込開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させ、
    上記送込前処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像と、上記送込後処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像とを形成して上記第1面の画像を得る一方で、上記送込前処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像と、上記送込後処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像とを形成して上記第2面の画像を得る場合には、該送込後処理開始第1独立制御部に対して、自らよりも先行して書込処理を開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させる一方で、該送込後処理開始第2独立制御部に対して、自らよりも先行して書込処理を開始する第1独立制御部又は第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて自らの書込処理を開始させるように、上記第1書込制御手段と上記第2書込制御手段とを構成したことを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項10、11、13又は14の画像形成装置において、
    上記送込前処理開始第1独立制御部の制御による上記第1潜像を形成して上記第1面の画像を得る一方で、上記送込前処理開始第2独立制御部の制御による上記第2潜像を形成して上記第2面の画像を得る場合には、上記送込前処理開始第1独立制御部又は送込前処理開始第2独立制御部の書込処理開始タイミングに基づいて上記送込開始タイミングを決定させるように、上記基準タイミング決定手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  17. 第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段と、画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミングを決定する基準タイミング決定手段とを備える画像形成装置の制御方法おいて、
    上記基準タイミングの信号、又はこれに基づいて決定される書込指令信号を上記基準タイミング決定手段から上記第1書込制御手段に向けて発信する工程と、
    該基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて上記第1書込制御手段に書込処理を開始させて、その書込処理開始タイミングの信号を上記第2書込制御手段に向けて発信させる工程と、
    該第1書込制御手段から送られてくる該書込処理開始タイミングに基づいて上記第2書込制御手段に自らの書込処理を開始させる工程とを実施することを特徴とする制御方法。
  18. 第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段と、画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミングを決定する基準タイミング決定手段とを備える画像形成装置の制御方法において、
    上記基準タイミングの信号、又はこれに基づいて決定される書込指令信号を上記基準タイミング決定手段から上記第1書込制御手段及び第2書込制御手段に向けてそれぞれ同時に発信する工程と、
    該基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて上記第1書込制御手段に書込処理を開始させる工程と、
    該基準タイミングの信号又は書込指令信号に基づいて上記第2書込制御手段に書込処理を開始させる工程とを実施することを特徴とする制御方法。
  19. 第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段と、画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミング及び該送込手段の送込開始タイミングを決定する基準タイミング決定手段とを備える画像形成装置の制御方法において、
    上記送込開始タイミングの信号を上記基準タイミング決定手段から上記第1書込制御手段に向けて発信する工程と、
    該送込開始タイミングに基づいて上記第1書込制御手段に書込処理を開始させて、その書込処理開始タイミングの信号を上記第2書込制御手段に向けて発信させる工程と、
    該第1書込制御手段から送られてくる該書込処理開始タイミングに基づいて上記第2書込制御手段に対して自らの書込処理を開始させる工程とを実施することを特徴とする制御方法。
  20. 第1潜像担持体に第1潜像を書き込む第1潜像書込手段と、該第1潜像書込手段を制御する第1書込制御手段と、該第1潜像担持体上の該第1潜像を第1可視像に現像する第1現像手段と、該第1潜像担持体とは別の第2潜像担持体に第2潜像を書き込む第2潜像書込手段と、該第2潜像書込手段を制御する第2書込制御手段と、該第2潜像担持体上の該第2潜像を第2可視像に現像する第2現像手段と、該第1潜像担持体上の該第1可視像を記録体の第1面に転写し、且つ該第2潜像担持体上の該第2可視像を該記録体の第2面に転写する両面転写手段と、記録体を上記両面転写手段に送り込む送込手段と、画像形成命令に基づいて一連の画像形成動作における基準タイミング及び該送込手段の送込開始タイミングを決定する基準タイミング決定手段とを備える画像形成装置の制御方法において、
    上記送込開始タイミングの信号を上記基準タイミング決定手段から上記第1書込制御手段及び第2書込制御手段に向けてそれぞれ同時に発信する工程と、
    該送込開始タイミングの信号に基づいて上記第1書込制御手段に書込処理を開始させる工程と、
    該該送込開始タイミングの信号に基づいて上記第2書込制御手段に書込処理を開始させる工程とを実施することを特徴とする制御方法。
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