JP2006084239A - ロードセル - Google Patents

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Abstract

【課題】偏置誤差の調整を簡素な構造で容易に行うことができるロードセルを提供する。
【解決手段】薄肉部11g、11hを有する起歪体11A、11Bと、起歪体11A、11Bの薄肉部11g、11hに接着された複数の歪ゲージSG11〜SG14、SG21〜24とを備えたロードセル10において、複数の歪ゲージSG11〜SG14、SG21〜24を用いて複数のホイートストンブリッジ回路WH1、WH2を形成し、各ホイートストンブリッジ回路WH1、WH2からの出力を並列和算する回路を設けていると共に、ホイートストンブリッジ回路WH1、WH2より出力側でかつ前記並列和算前の入力側に可変抵抗器Rを設け、可変抵抗器Rの抵抗値を調節することで偏置誤差を調整可能としている。
【選択図】図4

Description

本発明は、ロードセルに関し、詳しくは、ロードセルに負荷される荷重位置が偏った場合でも誤差のない出力がされるように容易に調整できるものに関する。
従来より、物体の重さを計量したり、構造物に作用する力を測定するために、歪ゲージを用いたロードセルが多種利用されている。一般的なロードセルは、機械加工で起歪体を成形すると共に該起歪体の薄肉部に歪ゲージを接着し、荷重による負荷で該薄肉部に生じる歪を検出して荷重値を換算する構造としている。このようなロードセルを使用する場合、ロードセルに作用する荷重位置が変化することが原因で、同じ荷重が負荷されているにも関わらず出力値が異なる偏置誤差を生じる場合がある。例えば、秤量皿を持つロードセルの場合、必ずしも被計量物が皿の中心に載せられるわけではなく、秤量皿の隅部に載せた場合も正確に計量できるようにする必要があるため、この偏置誤差を極力低減することが求められる。
偏置誤差の原因としては、起歪体の加工精度、複数の歪ゲージの歪感度の違い、歪ゲージの接着位置による誤差、および、接着剤の厚みの違い等が挙げられる。ロードセルの製造上、これらの要件を全て誤差なく満足させることは困難であり、偏置誤差の小さいロードセルを得るためには、ロードセルに負荷される荷重の位置を変える偏置試験を行い、異なる荷重位置でも同一の出力となるように調整する作業が必要となる。
ロードセルの偏置誤差を調整する方法として、特公昭58−51604号公報では、秤量皿の何れの場所に荷重を作用させても同じ出力になるようにロードセルの起歪部の角部を削り取る方法が開示されている。しかし、該公報に示された調整方法では、試行錯誤しながら削り取り作業を行わねばならず、調整に多くの時間と経験が必要となり、特に、ロードセルの形状や種類が異なるとさらに多くの時間が掛かり、非効率で経済的でないという問題がある。
また、特開平8−247834号公報では、ブリッジ回路を構成する各歪ゲージの接続点での電位測定から偏置誤差に係わる補正係数Kを計算し、偏置誤差を調整する方法が開示されている。該公報に示された調整方法は、起歪部を削り取る作業が不要なため、調整作業に時間や経験を要することはないが、デジタル演算のためA/D変換器やマイクロコンピュータ等が新たに必要となるため構成が複雑になると共に経済性の面からも好ましくない。
特公昭58−51604号公報 特開平8−247834号公報
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、偏置誤差の調整を簡素な構造で容易に行うことが可能なロードセルを提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、荷重負荷により歪が生じる起歪体と、前記起歪体に接着された複数の歪ゲージとを備えたロードセルにおいて、
前記複数の歪ゲージを用いて複数のホイートストンブリッジ回路を形成し、前記各ホイートストンブリッジ回路からの出力を並列和算する回路を設けていると共に、
前記ホイートストンブリッジ回路より出力側で且つ前記並列和算の入力側に可変抵抗器を設け、前記可変抵抗器の抵抗値を調節することで偏置誤差を調整可能な構成としていることを特徴とするロードセルを提供している。
前記構成とすると、一定荷重を起歪体に対して位置を変えて負荷し、その際の各出力電圧の差が無くなるように可変抵抗器の抵抗値を調整するだけで、製造誤差等から生じるロードセルの偏置誤差の調整を簡単に行うことができる。かつ、ロードセルの偏置誤差を調整可能とするために可変抵抗器を追加するだけよいので、構造も非常にシンプルにすることができる。
ここで、偏置誤差とは、起歪体に作用する荷重位置が変化することが原因で、負荷される荷重値が同一であるにも関わらず出力値が異なる誤差をいい、前記偏置誤差の調整作業は、起歪体に負荷される荷重の位置を2つ以上変えて、異なる荷重位置でも同一の出力値となるように前記可変抵抗器の抵抗値を調整して行う。なお、前記起歪体は、荷重負荷により歪を生じると共に除荷により元の形状に弾性復帰するもので、具体的には金属等が好適に用いられる。
前記起歪体に接着された前記各歪ゲージにより前記ホイートストンブリッジ回路を2つ形成しており、
前記可変抵抗器は、一方のホイートストンブリッジ回路の抵抗値を増加すると、他方のホイートストンブリッジ回路の抵抗値が同量だけ減少する構成としていることが好ましい。
例えば、1つのロードセルの可変抵抗器の出力側において並列和算した出力電圧を、別のロードセルの可変抵抗器の出力側において並列和算した出力電圧と和算して重量を合算する際、該2つのロードセルの合成抵抗の間に差異があると偏置誤差の原因となる。即ち、可変抵抗器を設けることで1つのロードセル内における偏置誤差の調整を簡単に行うことができるものの、複数のロードセルを和算して用いる場合において、各可変抵抗器の値を単に変えただけでは、それぞれのロードセルの各合成抵抗の値に差が生じて新たに偏置誤差が発生し易くなる。
そこで、一方のホイートストンブリッジ回路の抵抗値を増加させると他方のホイートストンブリッジ回路の抵抗値が同量だけ減少する可変抵抗器を用いれば、各ホイートストンブリッジ回路の間の抵抗バランスが調節されるだけとなり、合成抵抗の変化率を極小に抑えることができる。したがって、和算される複数のロードセル間において偏置誤差が生じるの防止することが可能となる。
前記起歪体は上面側を荷重負荷部としていると共に左右両側を支持部とし、
前記荷重負荷部と前記各支持部との間にそれぞれ薄肉部を形成し、
前記一方の薄肉部に前記歪ゲージを少なくとも4枚接着して前記ホイートストンブリッジ回路を形成すると共に、前記他方の薄肉部に前記歪ゲージを少なくとも4枚接着して別の前記ホイートストンブリッジ回路を形成し、前記各ホイートストンブリッジ回路からの出力を前記可変抵抗器を介して並列和算している。
前記構成とすると、起歪体が両端支持梁のような構成となり、荷重が負荷されて起歪体が撓むことにより荷重負荷部の両側の各薄肉部で歪が生じることとなる。この歪を歪ゲージで検出し、歪ゲージから出力された電圧値に所定の換算を行うことで荷重値を算出することができる。また、薄肉部は、起歪体の一部であって肉厚が他の部位に比べて小さい部位をいい、例えば、起歪体に凹部を設けることで肉厚変化を発生させて薄肉部を形成してもよいし、起歪体に貫通穴を設けることで薄肉部を形成してもよい。
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、製造誤差等による偏置誤差の調整作業は、可変抵抗器の抵抗値を調整するだけで起歪体を削る必要もないため、作業性が大幅に向上する。また、可変抵抗器を追加するだけの非常にシンプルな構造でよいため低コストで実現することができる。さらに、可変抵抗器は、一方のホイートストンブリッジ回路の抵抗値を増加すると、他方のホイートストンブリッジ回路の抵抗値が同量だけ減少する構成とすることで、他のロードセルとの和算による合計重量を計測する際に各ロードセル間での偏置誤差を抑制することができる。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図8は第1実施形態を示す。
第1実施形態のロードセル10は、図1および図2に示すように、2本の起歪体11A、11Bを水平かつ平行に配置し、起歪体11A、11Bの左右両側を支持部11a、11bとして2枚の支持板12A、12Bで支持している。
2本の起歪体11A、11Bは同一であるので、代表して一方の起歪体11Aについて以下に説明する。起歪体11Aは、金属製からなる円柱軸状で、上面側の中央付近を荷重負荷部11kとし、支持部11a、11bを支持板12A、12Bの支持穴12a、12bに貫通配置している。起歪体11Aには、軸線方向に垂直かつ水平方向で、外周面から互いに対向するように有底円筒状の凹部11c〜11fを凹設している。該4つの凹部11c〜11fは、起歪体11Aの荷重負荷部11kよりも両側で支持板12A、12Bよりも内側の位置に形成されており、一側で対向する一対の凹部11c、11dの間を薄肉部11gとし、他側で対向する一対の凹部11e、11fの間を薄肉部11hとしている。また、起歪体11A、11Bの支持部11a、11b側で支持板12A、12Bより外側に位置する側面には後述するキープレート15を係止するための溝部11i、11jを凹設している。
図3(A)(B)に示すように、起歪体11Aの4つの凹部11c〜11fの奥端面にはそれぞれ歪ゲージSG11〜SG14、SG21〜SG24が接着されており、薄肉部11g、11hで生じるせん断歪を検出する。詳しくは、凹部11eには直交する2方向のせん断歪を検出する歪ゲージSG11、SG12を接着し、該凹部11eに対向する凹部11fには直交する2方向のせん断歪を検出する歪ゲージSG13、SG14を接着している。また同様に、凹部11cには直交する2方向のせん断歪を検出する歪ゲージSG21、SG22を接着し、該凹部11cに対向する凹部11dには直交する2方向のせん断歪を検出する歪ゲージSG23、SG24を接着している。
各歪ゲージSG11〜SG14、SG21〜SG24は、図4に示すように、それぞれ2つのホイートストンブリッジ回路WH1、WH2を構成するように互いに接続され、起歪体11A、11Bの上から負荷された荷重に応じて薄肉部11g、11hで発生するせん断歪を電気信号として出力する構成としている。2つのホイートストンブリッジ回路WH1、WH2は、並列に結合されて各出力電圧を並列和算している。ホイートストンブリッジ回路WH1、WH2の出力線の一方側であって前記並列和算される入力側直前にはポテンショメータからなる3端子型の可変抵抗器Rを介設している。可変抵抗器Rは、端子1,2間の抵抗をR12、端子2,3間の抵抗をR23とすると、
R12+R23=R(一定値)
の関係が成り立つようになっている。即ち、一方の抵抗R12を増加すると、他方の抵抗R23が同量だけ減少する構成となっている。
起歪体11A、11Bの内部には軸線方向の連結穴(図示せず)が設けられており、歪ゲージSG11〜14、SG21〜SG24からのリード線が該連結穴に挿通されて、起歪体11A、11Bの一方の支持部11aの端部から突出した信号出力コード16に接続されている。2本の起歪体11A、11Bのそれぞれの信号出力コード16は互いに接続され、図5に示すように、並列和算回路17を形成している。
支持板12A、12Bは、それぞれ起歪体11A、11Bの支持部11a、11bを内嵌支持する支持穴12a、12bを有し、支持穴12a、12bの内径は起歪体11A、11Bの外径よりも僅かに大きくしている。
起歪体11A、11Bの溝部11i、11jには平板状のキープレート15の一端を挿入係止しており、該キープレート15は支持板12A、12Bの外側面12cにボルト留め固定している。また、起歪体11A、11Bの前後下方には、平板状の2枚の踏み板14A、14Bを敷設している。
次に、ロードセル10の検査工程で行う偏置誤差の調整作業について説明する。
ロードセル10の起歪体11Aに対して上方から一定の偏置荷重を加え、荷重位置に違いがあっても出力電圧に差が無くなるように可変抵抗器Rを調整する。(なお、本実施形態の起歪体11Aは軸状であり荷重位置の変化が一方向に限定されるため二隅誤差の調整を行えば足りる。)
具体的には、図3(A)に示すように、分銅を起歪体11Aのa位置に載せて荷重を負荷し、各ホイートストンブリッジ回路WH1、WH2からの並列和算された出力電圧を信号出力コード16から検出する。次に、同じ分銅を起歪体11Aのb位置に載せ、同じく信号出力コード16から出力電圧を検出する。a位置とb位置とで出力電圧に差があれば、作業者は可変抵抗器Rを操作して抵抗R12と抵抗R23の値のバランスを変化させ、荷重点が軸線方向の異なる位置であっても出力電圧が同一となるように調節する。この際、荷重点は少なくとも2点以上変化させる必要があり、検査する荷重点の数を増やせば精度がより向上する。また、他方の起歪体11Bの偏置誤差の調整についても同様の作業を行う。以上でロードセル10の偏置誤差の調整作業が完了する。
次に、可変抵抗器Rを挿入することで偏置誤差の調整が可能となる理論的根拠を説明する。
図6は、図4の等価回路を示しており、ホイートストンブリッジ回路WH1を電源E1および抵抗r1、ホイートストンブリッジ回路WH2を電源E2および抵抗r2に置き換えている。
図6中のa点の電位Vaは、前記等価回路の電圧と抵抗の関係より
Figure 2006084239
が成り立つ。なお、E1の係数をK1、E2の係数をK2としている。
荷重Wが起歪体11Aの軸線方向の中心から外れて作用する偏芯荷重の場合を考える。
αを偏芯荷重の程度を表すパラメータとし(α=0.5で中心負荷とする)、一方のホイートストンブリッジ回路WH1に負荷αW、他方のホイートストンブリッジ回路WH2に負荷(1−α)Wが作用すると考える。
また、Δを製造誤差等による偏置誤差の程度を表す定数とし(Δ=0で偏置誤差が0とする)、βを単位変換する定数とし、ホイートストンブリッジ回路WH1での荷重と出力電圧との変換係数[出力電圧/荷重]をβ(1+Δ)、ホイートストンブリッジ回路WH2での荷重と出力電圧との変換係数[出力電圧/荷重]をβ(1−Δ)で表すと、
Figure 2006084239
Figure 2006084239
が成り立つ。
数式2および数式3を数式1に代入すると、
Figure 2006084239
が成り立つ。
数式4において、荷重点の位置変化により値が変わるのはαだけであるので、第1項のαの係数を0とした以下の数式5を満たせば、出力Vaが偏芯荷重αの影響を受けずに一定の値をとることになる。
Figure 2006084239
したがって、数式5より以下の数式6が導かれ、
Figure 2006084239
数式6を満たすように抵抗r1、r2の値を調整すれば、偏置誤差が無くなるように調整できることが分かる。即ち、本実施形態においては、図4に示す可変抵抗器Rで抵抗R12、R23を増減して調整すれば、偏置誤差を無くすことができることが分かる。よって、可変抵抗器Rを追加するだけのシンプルな構造で、かつ起歪体11A、11Bを削ることなく容易に、偏置誤差(本実施形態では二隅誤差)の調整を行うことができる。
次に、抵抗R12および抵抗R23を増減調整するものとして、一方の抵抗R12を増加すれば他方の抵抗R23が同量だけ減少する可変抵抗器Rを用いることの利点について説明する。
図7は、図4のロードセル10の等価回路を示しており、ホイートストンブリッジ回路WH1を電源E1、抵抗Rおよび調整用抵抗Δr1に、ホイートストンブリッジ回路WH2を電源E2、抵抗RおよびΔr2に置き換えている。
図7の並列回路の合成抵抗Raは、
Figure 2006084239
となる。
以下に、(1)一方の調整用抵抗Δr1を増加し、他方の調整用抵抗Δr2を同量だけ減少する場合と、(2)一方にのみ調整用抵抗Δr1を挿入する場合とを比較検討する。
[前記(1)のケース]
数式7においてΔr1=Δr、Δr2=−Δrと置くと、以下の数式8で表される。
Figure 2006084239
調整用抵抗Δr1、Δr2の挿入前の合成抵抗R/2に対する変化率は、以下の数式9の値となる。
Figure 2006084239
実用の範囲ではΔr/R=0.005以下であるので、数式9に示された合成抵抗の変化率はそのΔr/Rの2乗値であるので非常に小さい値となる。
[前記(2)のケース]
数式7においてΔr1=2Δr、Δr2=0と置くと、以下の数式10で表される。
Figure 2006084239
調整用抵抗Δr1、Δr2の挿入前の合成抵抗R/2に対する変化率は、以下の数式11の値となる。
Figure 2006084239
以上より前記(1)のケースと前記(2)のケースを比較すると、数式9と数式11とから明らかなように合成抵抗の変化率は、前記(1)のケースの方が小さい。ロードセル10では、起歪体11A側の回路の合成抵抗と起歪体11B側の回路の合成抵抗との間に差異があると偏置誤差の原因となる。したがって、調整用抵抗の挿入方法は前記(1)の方が優れており、前述したR12+R23=R(一定値)の関係が成立する可変抵抗器Rを用いるのが好ましいことが分かる。
また、偏置誤差調整用の抵抗として各ホイートストンブリッジ回路WH1、WH2の入力側でなく出力側に可変抵抗器Rを設けて並列和算しているので、起歪体11A側の回路と起歪体11B側の回路との間で出力抵抗に差が生じないようになっている。即ち、ホイートストンブリッジ回路WH1、WH2の入力側に単に調整用抵抗を配置したとすれば出力抵抗の変化により偏置誤差が生じやすくなってしまうが、ホイートストンブリッジ回路WH1、WH2の出力側に可変抵抗器Rを挿入して抵抗R12と抵抗R23とのバランスを調節するだけの構成とすることで、偏置誤差が生じにくくなる。
以下、前記並列和算される2つの出力抵抗に差がない方が偏置誤差を生じにくい理由を説明する。
図6について今度はロードセル10の等価回路として考え、起歪体11A側の回路を電源E1および抵抗R1、起歪体11B側の回路を電源E2および抵抗R2に置き換える。
a点の電位Vaは前記等価回路の電圧と抵抗の関係より
Figure 2006084239
が成り立つ。なお、E1の係数をK1、E2の係数をK2としている。
荷重Wが起歪体11Aと起歪体11Bとに均等に負荷されない偏芯荷重の場合を考える。αを偏芯荷重の程度を表すパラメータとし(α=0.5で中心負荷とする)、起歪体11A側の回路に負荷αW、起歪体11B側の回路に負荷(1−α)Wが作用するとする。
起歪体11A、11Bは、荷重に対して同じ出力が得られるように製作され、βを荷重と出力電圧との変換係数[出力電圧/荷重]とすると、
Figure 2006084239
Figure 2006084239
が成り立つ。
数式13および数式14を数式12に代入すると、
Figure 2006084239
が成り立つ。
数式15において、荷重点の位置変化により値が変わるのはαだけであるので、第1項のαの係数を0とした場合、即ち、r1=r2を満たせば、出力Vaが偏芯荷重αの影響を受けずに一定の値をとることになる。一方、r1≠r2の場合、Vaはαの変数となるため偏置誤差を生じることとなる。
したがって、複数の起歪体11A、11Bでの回路を並列和算して使用する場合、それぞれの出力抵抗の違いが偏置誤差の原因となるため、個々の出力抵抗には差異が無いことが好ましいことが分かる。
図8は前記ロードセル10の使用例を示し、車両Vの4つの車輪をロードセル10の各2本の起歪体11A、11Bでそれぞれ受け止めて車両Vの重量を計測している。4つのロードセル10からの出力は接続箱20で並列和算されるように結線し、和算後の出力電圧に応じて換算される重量を表示計21で表示するようにしている。
この際、各ロードセル10での偏置誤差調整用には前述した可変抵抗器Rを用いて合成抵抗の変化率が極小となるようにしているので、複数のロードセル10の出力を並列和算する際の各ロードセル10間での出力抵抗の違いに起因する偏置誤差の発生を防止することができる。
なお、本実施形態では、図4に示すホイートストンブリッジ回路WH1、WH2がそれぞれ4つの歪ゲージSG11〜SG14、SG21〜SG24から構成されているが、歪ゲージの数を減らして代わりにダミー抵抗を配置する構成としてもよい。
また、図9(A)(B)は起歪体111の変形例を示している。起歪体111は上面111cに荷重を受けることとし、側面111dから水平方向に2つの貫通穴111a、111bを穿設している。貫通穴111a、111bの上壁には歪ゲージSG11、SG12、SG21、SG22が接着されていると共に、貫通穴111a、111bの底壁には歪ゲージSG13、SG14、SG23、SG24が接着されている。なお、他の構成は前述した実施形態と同様であるため説明を省略する。
本発明の第1実施形態のロードセルを示す斜視図である。 ロードセルの上面図である。 (A)は起歪体の側面図、(B)は(A)のI−I線断面図である。 起歪体に接着された歪ゲージの回路構成図である。 ロードセルの回路構成図である。 起歪体に接着された歪ゲージの回路構成の等価回路である。 起歪体に接着された歪ゲージの回路構成の等価回路である。 ロードセルで車両重量を計測する様子を示す図面である。 (A)はロードセルの起歪体の変形例を示す側面図、(B)は上面図である。
符号の説明
10 ロードセル
11A、11B 起歪体
11a、11b 支持部
11c〜11f 凹部
11g、11h 薄肉部
11k 荷重負荷部
12A、12B 支持板
14A、14B 踏み板
15 キープレート
16 信号出力コード
17 並列和算回路
20 接続箱
21 表示計
R 可変抵抗器
SG11〜SG14、SG21〜SG24 歪ゲージ
WH1、WH2 ホイートストンブリッジ回路

Claims (3)

  1. 荷重負荷により歪が生じる起歪体と、前記起歪体に接着された複数の歪ゲージとを備えたロードセルにおいて、
    前記複数の歪ゲージを用いて複数のホイートストンブリッジ回路を形成し、前記各ホイートストンブリッジ回路からの出力を並列和算する回路を設けていると共に、
    前記ホイートストンブリッジ回路より出力側で且つ前記並列和算の入力側に可変抵抗器を設け、前記可変抵抗器の抵抗値を調節することで偏置誤差を調整可能な構成としていることを特徴とするロードセル。
  2. 前記起歪体に接着された前記各歪ゲージにより前記ホイートストンブリッジ回路を2つ形成しており、
    前記可変抵抗器は、一方のホイートストンブリッジ回路の抵抗値を増加すると、他方のホイートストンブリッジ回路の抵抗値が同量だけ減少する構成としている請求項1に記載のロードセル。
  3. 前記起歪体は上面側を荷重負荷部としていると共に左右両側を支持部とし、
    前記荷重負荷部と前記各支持部との間にそれぞれ薄肉部を形成し、
    前記一方の薄肉部に前記歪ゲージを少なくとも4枚接着して前記ホイートストンブリッジ回路を形成すると共に、前記他方の薄肉部に前記歪ゲージを少なくとも4枚接着して別の前記ホイートストンブリッジ回路を形成し、前記各ホイートストンブリッジ回路からの出力を前記可変抵抗器を介して並列和算している請求項1または請求項2に記載のロードセル。
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