JP2006083783A - スクリュー式流体機械 - Google Patents

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治 中山
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Abstract

【課題】本発明の目的は、ロータを低速域で回転させても、回転軸と軸保持体との間に装着される軸受に対して潤滑油を確実に供給することができるスクリュー式流体機械の提供にある。
【解決手段】真空ポンプにおいて、回転軸25、35の突出端付近の同期ギヤ47、57を収容するギヤケース18内に油貯留空間61が形成され、油貯留空間61は同期ギヤ47、57とギヤケース18とにより区画形成される油吸入部62と油吐出部63を含み、油吐出部63と端部側軸受42とを接続する油供給路46、56が回転軸25、35内に形成され、端部側軸受42、52から基部側軸受43、53を通じて油吸入部62へ連絡する油回収路48、58が貫通孔29、39に形成される。そして、同期ギヤ47、57の回転により潤滑油が油吸入部62から油吐出部63へ移送され、油吐出部63から油供給路46、56へ圧送される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、一対のスクリュー状のロータを備えるスクリュー式流体機械に関し、特に、ロータと連結される回転軸を支持するための軸保持体が備えられたスクリュー式流体機械に関する。
従来、スクリュー式流体機械としては、例えば、特開平10−281089号公報に記載されたスクリュー型真空ポンプが知られている。
例えば、図5に示されるスクリュー型真空ポンプ70は、ハウジング71内において隣り合って相互に噛合するスクリュー状のロータ72、73を備えている。
これらのロータ72、73には回転軸74、75が備えられており、これらの回転軸74、75を支持する軸保持体76、77がハウジング71に設けられている。
回転軸74、75の下端部には冷却液Lを吸い上げるためのノズル74a、75aが設置されており、冷却液タンク80に満たされた冷却液Lに浸っている。
ノズル74a、75aは、遠心力による冷却液Lの吸い上げ作用を行なう回転軸74、75内に設けられた管路74b、75bに連絡しており、回転軸74、75の冷却液Lが上がったところで、遠心力によって径方向へ流れを変え、回転軸74、75の孔の内壁と管路74b、75bの外壁との間の空間を自重によって落下し、冷却液タンク80に戻るとしている。
このため、回転軸74、75と軸保持体76、77との間に介装されている軸受78、79を冷却することができ、軸受78、79の焼付防止を図ることができるとしている。
特開平10−281089号公報(第3−4頁、図1)
しかしながら、特許文献1記載のスクリュー式真空ポンプは、遠心力を利用して回転軸の軸芯に挿入された管路内で冷却液を軸上端付近まで吸い上げ、さらに吸い上げた冷却液を軸受に供給するようにしていることから、冷却液を確実に吸い上げるためにはロータを高速回転する必要があり、例えば、毎分1万回転に達しない低速回転では冷却液が確実に吸い上げられないおそれがある。
つまり、特許文献1記載のスクリュー式真空ポンプは、ロータを低速域で回転させて運転する場合、軸受への冷却液の供給が不十分となるおそれがあり、軸受の冷却不足及び潤滑不足が生じれば、軸受の焼付を招くという問題点が存在する。
特に、半導体製造用の真空ポンプである場合には、取り扱う圧縮性流体に含まれる生成物をポンプ内部に付着させないようにするため、圧縮性流体を高温とすることが多い。
このため、半導体製造用の真空ポンプは高温となりがちであり、この状態で、冷却液が吸い上げられずに、軸受の冷却不足及び潤滑不足が生じれば、上記の軸受の焼付を招く問題点をさらに助長する可能性がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、ロータを低速域で回転させても、回転軸と軸保持体との間に装着される軸受に対して潤滑液を確実に供給することができるスクリュー式流体機械の提供にある。
上記課題を達成するため、請求項1記載の発明は、相互に噛合される一対のスクリュー状のロータを収容するハウジングと、前記ロータと同軸に連結される回転軸と、前記ハウジング内に突設される筒状の軸保持体とを備え、前記軸保持体が備える貫通孔の基部側に装着される基部側軸受と、前記貫通孔の端部側に装着される端部側軸受とにより前記回転軸を軸支し、前記ハウジング外へ突出する前記回転軸の突出端付近に同期ギヤを夫々設け、前記同期ギヤが収容されるギヤケースを備えるとともに、前記ギヤケース内に形成された油貯留空間に潤滑油を貯留可能とするスクリュー式流体機械において、前記油貯留空間は、少なくとも前記同期ギヤと前記ギヤケースとにより区画形成される油吸入部及び油吐出部を含み、前記油吐出部と前記端部側軸受とを接続する油供給路が回転軸内に形成されるとともに、前記端部側軸受から前記基部側軸受を通じて油吸入部へ連絡する油回収路が前記貫通孔に形成され、前記同期ギヤの回転により、潤滑油が前記油吸入部から前記油吐出部へ移送され、前記油吐出部の潤滑油は前記油供給路へ圧送されることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、各ロータを同期回転させるための同期ギヤが作動することにより、油吸入部から油吐出部へ潤滑油が移送され、油吐出部の潤滑油が油供給路へ圧送される。
そして、油供給路を通じて端部側軸受へ潤滑油が供給され、端部側軸受の冷却と潤滑が図られる。
さらに、油回収路を通じて端部側軸受から基部側軸受へ潤滑油が供給され、基部側軸受の冷却と潤滑が図られ、その後に油貯留空間へ潤滑油が回収される。
ここでは、同期ギヤがギヤポンプの機能を果たすことになるため、ロータの回転数が低速域にあっても潤滑油が強制的に油供給路へ圧送され、各軸受は潤滑油の確実な供給を受けることにより冷却及び潤滑が行なわれる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のスクリュー式流体機械において、前記油吐出部から前記各油供給路へ潤滑油を振り分けて案内する案内路が該油吐出部に形成されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、油吸入部から油吐出部に吐出された潤滑油は案内路により案内され、各油供給路へ振り分けられる。
潤滑油が案内路に案内されることから、各油供給路への潤滑油の円滑な圧送を行なうことができる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のスクリュー式流体機械において、前記軸保持体と前記回転軸の間にシール部材が介装され、前記シール部材は前記端部側軸受の端部側に位置することを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、シール部材により軸保持部の貫通孔から端部側への潤滑油の漏洩が防止される。
このため、潤滑油を油貯留空間と各軸受との間で減じることなく循環させることができる。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項記載のスクリュー式流体機械において、前記油貯留空間の潤滑油の液面高さは、少なくとも前記同期ギヤに干渉する高さに設定されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、油貯留空間の潤滑油が同期ギヤに干渉する場合、同期ギヤがギヤポンプとしての機能を確実に果たすことになる。
このため、油貯留空間の潤滑油が同期ギヤに干渉する状態にあれば、油供給路に対する潤滑油の確実な圧送を実現することができる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項記載のスクリュー式流体機械において、半導体製造用の真空ポンプであることを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、半導体製造用の真空ポンプであることから、高温の圧縮性流体の取り扱いによりさらに高温となりがちな各軸受に対し、潤滑油による冷却及び潤滑を確実に図ることができる。
本発明によれば、ロータを低速域で回転させても、回転軸と軸保持体との間に装着される軸受に対して潤滑液を確実に供給することができる。
以下、この発明の実施形態に係るスクリュー型流体機械を図1〜図4に基づいて説明する。
この実施形態のスクリュー式流体機械は、半導体製造に用いられる縦置き式のスクリュー型真空ポンプ(以下、単に「真空ポンプ」と呼ぶ)であり、図1においてその一例を示している。
図1に示されるように、この実施形態の真空ポンプ10は、上部ハウジング11と、ロータハウジング12と、下部リヤハウジング13とにより構成されるハウジング14を備え、ハウジング14により真空ポンプ10の外殻が形成されている。
具体的には、ロータハウジング12の上端に上部ハウジング11が接合され、ロータハウジング12の下端には下部ハウジング13が接合されている。
上部ハウジング11には圧縮性流体を吸入するための吸入口15がハウジング14内と連通するように形成されており、下部ハウジング13には圧縮性流体を吐出するための吐出口16がハウジング14内と連通するように備えられている。
なお、下部ハウジング13は側方へ向けて延設される延設部13aを備えており、延設部13a上に駆動源としての駆動モータ17が設置されている。
さらに、この下部ハウジング13の下端には、延設部13aを含む下部ハウジング13を下方から覆うギヤケース18が接合されている。
このハウジング14内には、図2に示されるように、相互に噛合するスクリュー状の雄ロータ21と雌ロータ31が収容され、この両ロータ21、31とハウジング14により作動室が形成されている。
雄ロータ21には吐出口16側から吸入口15側へ向かう挿入孔22が備えられ、この挿入孔22よりも小径の連結孔23が挿入孔22から上方へ延長して形成されている。
雄ロータ21の連結孔23に対して下部ハウジング13を貫く回転軸25が嵌挿されており、雄ロータ21と回転軸25は止板26と連結用ボルト27により互いに連結されている。
このため、雄ロータ21は回転軸25と一体的に回転される関係にある。
同様に、図2に示される雌ロータ31も挿入孔32、連結孔33を備え、止板36と連結用ボルト37を介して別の回転軸35と連結されている。
下部ハウジング13には、上方へ向かう一対の筒状の軸保持体28、38が突設されているが、図2のとおり軸保持体28、38の基部側は互いに繋がって一体化されている。
この実施形態では、軸保持体28、38は下部ハウジング13に対して固定用ボルト41により固定されている。
そして、軸保持体28の外周面は雄ロータ21の挿入孔22の内径面に対して僅かな間隙を以って臨む状態にあり、軸保持体38の外周面と挿入孔32との関係も同様の関係にある。
一方、軸保持体28の中心には軸方向に貫かれた貫通孔29が形成され、この貫通孔29には雄ロータ21側の回転軸25が挿通されている。
回転軸25と軸保持体28との間には、上下に配置されるころがり軸受が介装されているが、この実施形態では上方のころがり軸受を端部側軸受42とし、下方のころがり軸受を基部側軸受43としている。
軸保持体28の上端側には貫通孔29の径より大きく設定されている上部拡径孔29aが貫通孔29に続いて設けられている。
そして、上部拡径孔29aにおいて回転軸25と軸保持体28との間に、前記端部側軸受42が介装されている。さらに端部側軸受42の端部側(上側)で、回転軸25と軸保持体28との間に、シール部材30が介装されている。さらに、軸保持体28の下端側には、貫通孔23の径より大きく設定されている下部拡径孔29bが貫通孔23に続いて設けられ、下部拡径孔29bにおいて前記基部側軸受53が回転軸35と軸保持体28の間に介装されている。
これらの軸受42、43は軸保持体28に対して回転軸25が回転自在と成すために備えられている軸受である。
この実施形態では、端部側軸受42は単列のころがり軸受とし、基部側軸受43は単列の転がり軸受を2個並設した構成となっている。
これらの軸受42、43が介装されていることにより、回転軸25の外径面と軸保持体28の貫通孔29の内径面との間には僅かな間隙が形成され、この間隙は後述する潤滑油の油回収路48を形成している。
一方、回転軸25には軸芯を通る長管路44が形成されており、この長管路44は回転軸25の下端から端部側軸受42にほぼ対応する位置に達しており、長管路44の上端は端部側軸受42に連絡する短管路45が接続されている。
この長管路44と短管路45は、潤滑油を端部側軸受42へ供給する油供給路46を構成している。
ここまで、雄ロータ21側の軸保持体28、回転軸29、軸受24、25等の各要素について説明したが、雌ロータ31側の各要素は雄ロータ21の各要素と基本的に同じ構成となっている。
即ち、図2に示されるとおり、軸保持体38の貫通孔39に回転軸35が挿通される。そして、軸保持体38には、軸保持体28と同様に上部拡径孔39a、下部拡径孔39bが設けられている。上部拡径孔39a及び下部拡径孔39bにおいて、回転軸35と軸保持体38との間には、それぞれ端部側軸受52及び基部側軸受53が介装されている。さらに、端部側軸受52の端部側(上側)には、シール部材40が介装されている。また、雌ロータ31側の回転軸35には長管路54及び短管路55から構成される油供給路56が形成され、さらに、油回収路58を構成する間隙が回転軸35と軸保持体38との間に形成されている。
ここで、雄ロータ21について詳述すると、雄ロータ21は5本の歯24を備えており、図3に示されるように、回転軸25の軸芯方向から見て隣合う歯24の間隔は夫々等間隔となっている。
また、雄ロータ21における歯24は、雄ロータ21の上端側から下端側へ向けて螺旋状に形成されており、図2に示されるように、上端側から下端側へ向かうのに従い歯24のリード角が減少している。
他方、雌ロータ31における歯溝34は、図3のとおり雄ロータ21の歯24に対応するように形成されている。
このように、各ロータ21、31は徐変タイプあるいは徐変式と称されるスクリュー型ロータとなっている。
ところで、雄ロータ21の回転軸25は下部ハウジング13を貫通し、回転軸25の下端は突出端としてギヤケース18内に位置するが、この回転軸21の突出端付近には同期ギヤ47が取り付けられている。
一方、雌ロータ31の回転軸35も同様に下部ハウジング13を貫通しており、回転軸25の突出端付近には同期ギヤ57が取り付けられており、両同期ギヤ47、57は互いに噛合する状態にある。
そして、図4に示されるように、雄ロータ21側の同期ギヤ47は噛合する中間ギヤ50がギヤケース18内に備えられ、この中間ギヤ50は駆動モータ17の駆動軸19に備えられる駆動ギヤ20とギヤケース18内において噛合している。
なお、中間ギヤ50に取り付けられているギヤ軸51は、図示はしないがギヤケース18に対して回転自在に軸支されている。
ギヤケース18は同期ギヤ47、57側と駆動ギヤ20側を区画する隔壁18aが形成されており、中間ギヤ50と隔壁18aとの干渉を避けるために、隔壁18aの一部は切除されている。
そして、両同期ギヤ47、57が収容されるギヤケース18内には、油貯留空間61が形成されている。
この油貯留空間61は、隔壁18a及び中間ギヤ50により駆動ギヤ側空間61aと同期ギヤ側61bとに略二分されており潤滑油の貯留が可能となっている。なお、駆動ギヤ側空間61aと同期ギヤ側空間61bとは、中間ギヤ50の位置で連通している。
この潤滑油は駆動ギヤ20、中間ギヤ50及び同期ギヤ47、57の潤滑を図るほか、回転軸25、35と軸保持体28、38との間に装着されている端部側軸受42、52及び基部側軸受43、53の潤滑と冷却を図っている。
油貯留空間61における同期ギヤ側空間61bは、油吸入部62と油吐出部63を含んでいるが、油吸入部62及び油吐出部63は、同期ギヤ47、57、ギヤケース18及び同期ギヤ47、57の上面を覆う被覆板64により区画形成されている。
さらに、同期ギヤ47、57の噛合部Gを境にして油吸入部62と油吐出部63とは隔絶されている。
同期ギヤ47、57の歯とギヤケース18との間隙、同期ギヤ47、57の上面と被覆板64との間隙は、同期ギヤ47、57の歯による潤滑油の油吐出部63への移送を確実とするほか、油吐出部63からの潤滑油の漏洩を抑制するために同期ギヤ47、57の回転に支障がない程度の僅かな間隙となっている。
油吐出部63には、図4に示されるように、回転軸25、35の油供給路46、56へ吐出される潤滑油を通すため一対の案内路65、66が形成されている。
これらの案内路65、66は油吐出部63から油供給路46、56へ最短となるように形成されているため、両案内路65、66の位置関係は略V字状となっている。
このため、同期ギヤ47、57は回転軸25、35を同期回転させることと併せて潤滑油を油供給路46、56へ供給することができるギヤポンプとしての機能を有することになる。
次に、この実施形態に係る真空ポンプ10の駆動運転について説明する。
まず、駆動モータ17が回転されると、駆動モータ17の回転力は駆動ギヤ20、中間ギヤ50を介して雄ロータ21側の同期ギヤ47に伝達される。
同期ギヤ47の回転により、同期ギヤ57は同期ギヤ47と同期回転し、回転軸25、35とともに各ロータ21、31が回転する。
両ロータ21、31の回転により雄ロータ21の歯24と雌ロータ31の歯溝34が噛み合い、吸入口15から圧縮性流体が作動室内に吸引される。
作動室に吸引された圧縮性流体は両ロータ21、31により圧縮されつつ吐出口16へ向けて移送されて吐出口16から吐出される。
部屋あるいは容器などの閉空間と吸入口15が接続されている場合は、これらの閉空間の雰囲気を真空状態とすることができる。
ところで、真空ポンプ10が運転状態にあるときは、噛合される同期ギヤ47、57が互いに反対方向へ回転されている。
一方、油貯留空間61には、同期ギヤ47、57と干渉する液面高さで設定されている潤滑油が貯留されており、この潤滑油は同期ギヤ47、57の回転により、油吸入部62から油吐出部63へ移送される。
即ち、同期ギヤ47、57の回転により油吸入部62から油吐出部63への潤滑油を移送するポンプ作用が生じる
油吐出部63へ移送された潤滑油は油吐出部63における案内路65を通じて回転軸25の長管路44の下端から流れ込み、短管路45を通過して端部側軸受42へ達する。
ここでは、雄ロータ21側における潤滑油の流れについて説明するが、雌ロータ31側における潤滑油の流れは、雄ロータ21側と基本的に同じであるため雄ロータ21側の説明を援用する。
端部側軸受42に達した潤滑油は端部側軸受42を潤滑するとともに冷却する。
そして、端部側軸受42の潤滑および冷却を済ませた潤滑油は油回収路48である間隙を通じて下方へ向かう。
下方へ向かう潤滑油は基部側軸受43の潤滑と冷却を行なった後に、ギヤケース18内に回収される。この時、油吐出部63及び油吸入部62の上面は同期ギヤ47、57の上面を覆う被覆板64により覆われているため、ギヤケース18内に回収された潤滑油は駆動ギヤ側空間61aへ回収されることとなる。そして、再び油貯留空間61の油吸入部62から油吐出部63へ移送され、油供給路46へ圧送され、そして油回収路48を介して、端部側軸受42と基部側軸受43の潤滑と冷却を繰り返す。
なお、油貯留空間61に回収された潤滑油は駆動ギヤ20、及び中間ギヤ50を潤滑することもある。
因みに、駆動モータ17が高速回転する場合は、駆動モータ17の回転数に応じて同期ギヤ47、57が高速で回転するから、油供給路46、56を通過する潤滑油の流量は増大し、この結果、端部側軸受42、52及び基部側軸受43、53の潤滑及び冷却が促進される。
駆動モータ17が低速回転する場合は、駆動モータ17の回転数に応じて同期ギヤ47、57が低速で回転するから、油供給路46、56を通過する潤滑油の流量は減少するが、同期ギヤ47、57が回転している限り、同期ギヤ47、57のポンプ作用は維持されるから、油供給路46、56を通る潤滑油の流量が減少しても、端部側軸受42、52及び基部側軸受43、53に対して潤滑油を安定して供給することができる。
この実施形態に係る真空ポンプ10によれば以下の効果を奏する。
(1)同期ギヤ47、57がギヤポンプの機能を果たすことになるため、各ロータ21、31の回転数が低速であっても潤滑油が強制的に油供給路46、56へ圧送され、各軸受42、43、52、53は潤滑油の確実な供給を受けることができ、潤滑油による冷却及び潤滑を行なうことができる。特に、高温で運転される半導体製造用の真空ポンプでは、低速運転であっても各軸受42、43、52、53の冷却と潤滑を確実に行なうことができるから、各軸受42、43、52、53の円滑な軸受作用を維持することができる。
(2)油吸入部62から油吐出部63に吐出された潤滑油は案内路65、66により案内され、各油供給路46、56へ振り分けられることから、同期ギヤ47、57の回転による各油供給路46、56への潤滑油の圧送を円滑かつ安定して行なうことができる。
(3)シール部材30、40により軸保持体28、38の貫通孔29、39から外側への潤滑油の漏洩が防止されるから、潤滑油を油貯留空間61と軸受42、43、52、53との間で減じることなく循環させることができるほか、半導体製造において取り扱われる圧縮性流体の各軸受42、43、52、53への侵入を防止することができるから、圧縮性流体に含まれる生成物が各軸受42、43、52、53に付着することにより、軸受42、43、52、53の性能を低下させることがない。
(4)油貯留空間61の潤滑油が同期ギヤ47、57に干渉することにより、同期ギヤ47、57がギヤポンプとしての機能を確実に果たすことになるから、少なくとも同期ギヤ47、57に対する潤滑を併せて行なうことができるとともに、油供給路46、56に対する潤滑油の確実な圧送を実現することができる。
(5)同期ギヤ47、57が各ロータ21、31の同期回転を図るほか、ギヤポンプの機能を果たすことになるため、各軸受42、43、52、53に対して潤滑油を供給するための手段や機構を他に設ける必要がなく、真空ポンプ10の小型化や部品点数の削減を可能する。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、真空ポンプを縦置き式としたが、例えば、横置き式の真空ポンプとしてもよい。また、同期ギヤを中間ギヤを介して回転させるようにロータの横に駆動モータを備えるとしたが、各ロータと同軸となるように夫々駆動モータを設け、駆動モータを同期させて回転させるようにしてもよく、少なくとも、互いに噛合する同期ギヤが設けられ、同期ギヤがギヤポンプとしての機能を果たす構造とすればよい。
○ 上記の実施形態では、ロータの歯又は歯溝のリード角が上端側から下端側へ向かうのに従い歯又は溝のリード角が減少する徐変タイプのロータを備える真空ポンプとしたが、ロータの歯又は歯溝のリード角が一定のロータを備える真空ポンプとしてもよい。
○ 上記の実施形態では、端部側軸受及び基部側軸受を単列のころがり軸受とし、端部側軸受としての1個のころがり軸受を用い、基部側軸受として2個のころがり軸受を用いたが、端部側軸受及び基部側軸受は単列のころがり軸受に限らず、複列のころがり軸受を用いてよく、ころがり軸受の数も特に限定されない。
○ 上記の実施形態では、雄ロータ側の軸保持体と雌ロータ側の軸保持体は基部側において一体化されているとしたが、両軸保持体を互いに完全な別部材としてもよく、この場合、両軸保持体を別部材とすることにより、軸保持体の製作及び真空ポンプの組立が容易となる。
○ 上記の実施形態では、油吸入部62及び油吐出部63は、同期ギヤ47、57、ギヤケース18、及び同期ギヤ47、57の上面を覆う被覆板64により区画形成されていた。すなわち、油吸入部62及び油吐出部63の上面は被覆板64により覆われていた。これを変更して、油吐出部63の上面のみ被覆板64により覆い、油吸入部62の上面は被覆板で覆われずに開放した状態としてもよい。この場合、ギヤケース18内に回収された潤滑油は、油吐出部63を除く油貯留空間61に回収されることとなる。従って、回収された潤滑油によって、駆動ギヤ、及び中間ギヤの潤滑に加えて、同期ギヤも潤滑することが可能となる。
第1の実施形態に係る真空ポンプの縦断面図である。 図1におけるA−A線の矢視断面図である。 図1におけるB−B線の矢視断面図である。 図1におけるC−C線の矢視断面図である。 従来の真空ポンプの縦断面図である。
符号の説明
10、70 真空ポンプ
14、71 ハウジング
18 ギヤケース
21 雄ロータ
22、32 挿入孔
25、35、74、75 回転軸
28、38、76、77 軸保持体
29、39 貫通孔
30、40 シール部材
31 雌ロータ
42、52 端部側軸受
43、53 基部側軸受
46、56 油供給路
47、57 同期ギヤ
48、58 油回収路
50 中間ギヤ
61 油貯留空間
62 油吸入部
63 油吐出部
65、66 案内路
72、73 ロータ
78、79 軸受

Claims (5)

  1. 相互に噛合される一対のスクリュー状のロータを収容するハウジングと、前記ロータと同軸に連結される回転軸と、前記ハウジング内に突設される筒状の軸保持体とを備え、前記軸保持体が備える貫通孔の基部側に装着される基部側軸受と、前記貫通孔の端部側に装着される端部側軸受とにより前記回転軸を軸支し、前記ハウジング外へ突出する前記回転軸の突出端付近に同期ギヤを夫々設け、前記同期ギヤが収容されるギヤケースを備えるとともに、前記ギヤケース内に形成された油貯留空間に潤滑油を貯留可能とするスクリュー式流体機械において、
    前記油貯留空間は、少なくとも前記同期ギヤと前記ギヤケースとにより区画形成される油吸入部及び油吐出部を含み、
    前記油吐出部と前記端部側軸受とを接続する油供給路が回転軸内に形成されるとともに、前記端部側軸受から前記基部側軸受を通じて油吸入部へ連絡する油回収路が前記貫通孔に形成され、
    前記同期ギヤの回転により、潤滑油が前記油吸入部から前記油吐出部へ移送され、前記油吐出部の潤滑油は前記油供給路へ圧送されることを特徴とするスクリュー式流体機械。
  2. 前記油吐出部から前記各油供給路へ潤滑油を振り分けて案内する案内路が該油吐出部に形成されていることを特徴とする請求項1記載のスクリュー式流体機械。
  3. 前記軸保持体と前記回転軸の間にシール部材が介装され、前記シール部材は前記端部側軸受の端部側に位置することを特徴とする請求項1又は2記載のスクリュー式流体機械。
  4. 前記油貯留空間の潤滑油の液面高さは、少なくとも前記同期ギヤに干渉する高さに設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のスクリュー式流体機械。
  5. 半導体製造用の真空ポンプであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のスクリュー式流体機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102008008683A1 (de) 2007-02-13 2008-08-28 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki, Kariya Verbundfluidmaschine
CN103047146A (zh) * 2012-12-29 2013-04-17 中国科学院沈阳科学仪器股份有限公司 一种立式/角度式真空干泵的供油系统
CN115370950A (zh) * 2022-08-19 2022-11-22 西南石油大学 一种自发电转子输油泵主动供油润滑轴承系统

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