JP2006083759A - フレキシブルチューブおよびフレキシブルチューブの内管の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 エンジンの排気ガスの排気路に配設され、外管のアウターベローズ31bと、複数の球面ジョイント部F,Gを設けた屈曲自在の内管4とから構成されたフレキシブルチューブ10において、前記内管4の球面ジョイント部Fと、内管4の接続部となるパイプ端部4aとの間に、可撓性のベローズ、または、球面ジョイント部F,Gの曲率半径よりも小径で拡径方向へ膨出したビード4dを設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
前記外管31の両端部は、端部外周に装着されるプロテクタ32と共に、パイプ端部34a,34bに溶接されている。なお、球面ジョイント部F,Gに記載されたRは、曲率半径を意味しており、その中心点は、軸線上にある。
なお、スライド部Sとはパイプが重なりあって摺動する部分をいう。
図1(a)はフレキシブルチューブを示す半断面図であり、図1(b)は従来の内管を示す半断面図である。図1(a)に示すように、フレキシブルチューブ10は、エンジンの排気路のエンジンと触媒コンバータとの間に配設される(図10参照)。このフレキシブルチューブ10の外管31は、金属製のアウターブレード31aと、このアウターブレード31aによって外から保護されたアウターベローズ31bとから構成されている。また内管4は、複数のパイプで構成された球面ジョイント部F,Gを有し、パイプ端部4a,4bは外管31の両端に接続されている。本発明は、この内管4に関係するものであるため、以下、内管4について詳細に説明する。
しかし、溶接時の溶接の引けに伴う引っ張りによる変形や、組み付け時の変形が発生すると、球面ジョイント部F,Gの隙間がなくなり摺動しないという不具合が発生する。
図4(a)、(b)に示すように、金型1は上型1aと、下型1bにより構成され、位置決めピン1cによって、上型1aと下型1bとが位置合わせされる。
図4(c)、(d)に示すように、1番内側に位置するパイプAの一端部の外側には、中側のパイプBの一端部が嵌合されて重合し、また、中側のパイプBの他端部の外側には、1番外側に位置する外側のパイプCの一端部が嵌合されて重合している。
さらに、それぞれのパイプの間には補助部材bである薄いシートを介して挿入されている。これが第1工程である球面ジョイント部F,Gを形成する内側のパイプAと中央のパイプB、外側のパイプCを重合させてパイプセットを組立時に装着する。
第2工程は、前記球面ジョイント部F,Gを成形する外郭形状を規制する分割金型に前記パイプセットを挿入し、金型締めをする。
第3工程は、パイプセットのパイプの内部から押圧して負荷を与え、球面ジョイント部F,Gを膨出成形し、負荷を開放する。
この第3工程による内部から押圧して負荷を与える加工方法には、水圧バルジ加工のほかに、ローラ加工と、メタルコレット加工と、ウレタンバルジ加工とがあるため、これらの加工方法を順に説明する。
その結果、水圧が金型1にパイプA,B,Cを押し付けて成形するため、安定した均一の品質の形状が得られる。また、球面ジョイント部F,Gの合わせ面に所定の厚みの補助部材bを介して隙間を確保するので、安定した球面の摺動抵抗が得られ、均一な品質のものができる。
第1工程はパイプA,B,Cの3種類のパイプを嵌め込み、重合させてパイプセットを行う。第2工程は2つ割りの金型1を型締めによりセットする。第3工程はパイプの両端からローラ13を挿入し、球面ジョイント部F,Gのパイプの内側から金型1の球面状の凹部形状に回転させたローラ13で押圧しながら移動させ、球面加工を行う。
その結果、ローラ13の押圧により、金型1にパイプを押し付けて成形するため、容易に球面の形状が得られる。
その結果、メタルコレット14のメタル14aの押圧により、金型1にパイプA,B,Cを押し付けて成形するため、容易に球面の形状が得られる。
図8(a)に示すように、金型2は、上型2aと、下型2bとにより構成され、それぞれの上下方向に配設した加圧シリンダ2c,2dにて、上型2aと下型2bとが合わせられ、加圧される。また、左右方向には、加圧シリンダ2e,2fが配設されている。
図8(b)に示すように、弾性体のウレタンゴム15は、加圧前は円筒状に成形され、芯金に装着されている。そして、図8(c)に示すように、ひとたび、加圧シリンダ2e,2fによって両側から芯金が加圧されると、ウレタンゴム15は金型1内に形成された球面状の凹部形状に合わせて太鼓状に変形し、パイプA,Bが押圧されて球面ジョイント部Fが成形され、パイプB,Cが押圧されて球面ジョイント部Gが成形される。
,Gの間に補助部材bを装着し、球面ジョイント部F,Gを成形後、所定温度まで加熱して、図9(c)に示すように、補助部材bを分解燃焼させて、所定の隙間cを確保する。
また、内側のパイプと外側のパイプから形成された各球面ジョイント部F,Gの間に装着された補助部材bのシートは、膨出成形前は単なる補助部材bであるが、膨出成形の時は衝撃を和らげる緩衝部材b′となり、緩衝部材b′は、エンジンEの排気ガスの高温により分解される。分解燃焼された後は、残留分子により摺動を補助する摺動補助材b″となり、加工前と加工後の補助部材bの機能が異なる。
このように、球面ジョイント部F,Gにおいて、所定の隙間を確保できるため、熱による動作不良が解消するとともに、シートのカーボンが球面ジョイント部F,Gの隙間cに滞留して潤滑剤の役目をするため、球面ジョイント部F,Gの摺動はスムーズな動きを確保できる。
1a,2a 上型
1b,2b 下型
1c 位置決めピン
2c,2d,2e,2f 加圧シリンダ
4,5,6 内管
4a、4b、6h パイプ端部
4k パイプ
4d ビード(ベローズ)
5e,5f,5g ストレート部
6e,6f,6g ストレート部
5p,6p 拡管部
7 内管
8 ラバー
9 栓
10,11,12 フレキシブルチューブ
13 ローラ
14 メタルコレット
15 ,15′ ウレタンゴム
A,B,C パイプ
F,G 球面ジョイント部
S スライド部
a シール
b 補助部材(シート)
b′ 緩衝部材
b″ 摺動補助材
c 隙間
Claims (8)
- エンジンの排気ガスの排気路に配設され、外管のアウターベローズと、複数の球面ジョイント部を設けた屈曲自在の内管と、から構成されたフレキシブルチューブにおいて、
前記内管の球面ジョイント部と、前記外管と内管との接続部となるパイプ端部との間に、前記球面ジョイント部の曲率半径よりも小径で拡径方向へ膨出したビードを設けたことを特徴とするフレキシブルチューブ。 - 前記内管に一体構成した複数の球面ジョイント部と、少なくとも一つのストレート状のスライド部を構成し、前記スライド部が球面ジョイント部の近傍に位置することを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルチューブ。
- 前記内管のストレート状のスライド部を構成する内側のパイプと外側のパイプのうち、外側のパイプの先端部を拡径した拡径部を形成したことを特徴とする請求項2に記載のフレキシブルチューブ。
- エンジンの排気ガスの排気路に配設され、外管のアウターベローズと、複数の球面ジョイント部を設けた屈曲自在の内管と、から構成されたフレキシブルチューブにおいて、
フレキシブルチューブの内管に球面ジョイント部を設けるフレキシブルチューブの内管の製造方法であって、
前記球面ジョイント部の1つを形成するパイプとパイプを重合させ、球面ジョイント部のもう一つを形成するパイプとパイプを重合させてパイプセットを組み立てる第1工程と、
前記球面ジョイント部の外郭形状を規制する分割の金型に前記パイプセットを挿入し、金型締めをする第2工程と、
前記パイプセットのパイプの内部から押圧して負荷を与え、球面ジョイント部を膨出成形する第3工程と、
を含むことを特徴とするフレキシブルチューブの内管の製造方法。 - 前記膨出成形は、一次膨出工程と、二次膨出工程または整形工程によって成形することを特徴とする請求項4に記載のフレキシブルチューブの内管の製造方法。
- 前記一次膨出成形後に分割金型による型締めを解放し、パイプセットを回転させた後、再度外管側から型締めを含めて押圧したことを特徴とする請求項5に記載のフレキシブルチューブの内管の製造方法。
- 前記一次膨出成形後、パイプの内側から再度押圧力を加えて残留応力の軽減を図る歪取り(二次膨出成形)をすることを特徴とする請求項5に記載のフレキシブルチューブの内管の製造方法。
- 前記パイプとパイプとから構成されたパイプセットにおける球面ジョイント部F,Gとの隙間に、補助部材を装着して膨出成形し、その補助部材は、膨出成形の時は緩衝部材となり、エンジン排気温度により分解燃焼され、補助部材の厚み分が隙間となることにより、または、分解燃焼された後は、残留分子により摺動補助材となることを特徴とする請求項4に記載のフレキシブルチューブの内管の製造方法。
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