JP2006083619A - 挟み込み検知機能付きパワーウインド装置 - Google Patents

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Akihiko Shinohara
暁彦 篠原
Hiroya Nomura
裕哉 野村
Kazuhito Matsubara
一仁 松原
Kenichi Kiyono
健一 清野
Akira Sasaki
晃 佐々木
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Abstract

【課題】ウインドの駆動系に表れるガタの大きさに応じて起動キャンセル期間を最適化できる挟み込み検知機能付きパワーウインド装置を提供する。
【解決手段】MCU8は、モータ2及びウインド駆動機構3を含む駆動系に所定値以上のガタがあるか否かを判定し、所定値以上のガタがあると判定されたときには、モータ回転数のピーク検出時を基準とし、予め定められた付加時間の経過時を起動キャンセル期間の終了時に設定し、駆動系に所定値以上のガタがないと判定されたときには、モータ回転数の変化率が所定値に達したとき又はモータ入力比率の変化率が所定値に達したときを前記起動キャンセル期間の終了時とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、挟み込み検知機能付きパワーウインド装置に係り、特に、ウインドを昇降するモータ及びウインドとモータとを接続するウインド駆動機構のガタ(遊び)の有無に応じて挟み込み検知を行わない起動キャンセル期間の設定を行い、異物の挟み込み検知をより信頼性の高いものにする手段に関する。
従来より、モータの駆動力によるウインドの昇降動作中に異物の挟み込みがあった場合に、モータの駆動を停止又は反転させる挟み込み回避処理を行うようにモータの駆動を制御する挟み込み検知機能付きパワーウインド装置であって、駆動装置のガタ(遊び)の対策を講じた装置として、モータの回転に応じてパルス信号を発生するパルスエンコーダと、ウインド上昇中の前記パルスエンコーダからの出力パルスに基づいてモータ回転数を監視する監視手段と、ウインドの上昇中にモータ回転数の相対的な低下量が予め定められた判定基準値を超えた場合に挟み込みを認識する挟み込み認識手段と、前記ウインドの下降後の上昇開始時から所定回転数の期間は前記判定基準量を大きくする判定基準変更手段とを有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この挟み込み検知機能付きパワーウインド装置によれば、判定基準変更手段によりウインドの下降後の上昇開始から所定回転数の期間における挟み込みの判定基準値を大きくするので、ウインドを下降から上昇へ反転する際の上昇の初期においてモータからウインドに至る駆動系のガタによりモータが無負荷に近い状態になって高速で回転し、その後モータ回転数が低下して安定する動作を挟み込みが発生したと誤認識しにくくなる。また、この挟み込み検知機能付きパワーウインド装置は、判定基準値を大きくする期間中においても挟み込みの判定を禁止しないので、挟み込み防止動作としての機能を働かせることができる。
なお、特許文献1に記載の技術は、ウインドを下降から上昇へ反転する際の上昇の初期においても挟み込みの判定を禁止せず、挟み込み防止動作としての機能を働かせる構成になっているが、モータの起動開始からモータ回転数が安定点に至るまでの所定期間を起動キャンセル期間とし、その期間は挟み込みの判定を行わないタイプの挟み込み検知機能付きパワーウインド装置も従来より提案されている。
特開平07−113375号公報
ところで、駆動系に表れるガタの大きさは、モータ及びウインド駆動機構の製造時の精度及び車両への組立時の精度によって車両ごとに異なる。また、ガタの大きさは、経時的に変化する。さらに、ウインドが下降から上昇に転じるときにガタは大きく、上昇後に再度上昇するときにはガタが小さくなる。
しかるに、前記特許文献1に記載の技術は、モータの起動開始から一定時間にわたって挟み込みの判定基準量を大きくしているが、「所定回転数の期間」はパワーウインド装置ごとに定めた一定の期間であり、「判定基準」は通常の判定基準の1.5〜4倍の範囲から選ばれた固定値である。前述のように、個々の車両に表れる駆動系のガタの大きさにはばらつきがあるので、前記「所定回転数の期間」及び「判定基準」はガタの分布の上限に対応できるようにしなければならず、したがって前記「所定回転数の期間」は相当長い期間となり、前記「判定基準」は相当大きな値にならざるを得ないと考えられる。その結果、ドアガラスの反転直後にも挟み込みの判断ができるとは言え、その信頼性は低く、なおかつ期間が長いという不都合がある。また、上記従来技術は、ドアガラスの下降から上昇への反転時に限ってかつ一律に対策がなされるものであるが、下降から上昇への反転時においてもガタの小さい場合もあり、また、一旦上昇後に更に上昇する場合でもガタが大きくなる場合もある。
また、モータの起動開始からモータ回転数が安定点に至るまでの所定期間を起動キャンセル期間として挟み込みの判定を行わないタイプの挟み込み検知機能付きパワーウインド装置についても、起動キャンセル期間が長い時間となるという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の不備を解決するためになされたものであって、その目的は、パワーウインドの駆動系に表れるガタの大きさに応じて起動キャンセル期間を最適化し、異物の挟み込み判定をより正確に行うことができる挟み込み検知機能付きパワーウインド装置を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するため、駆動時にウインド駆動機構を介してウインドを開閉するモータと、前記モータの回転に対応したパルス信号を出力するパルス発生器と、スイッチ信号を出力して前記ウインドの開閉を手動操作するスイッチ装置と、前記パルス信号及び前記スイッチ信号に応じた前記モータの制御信号を生成する制御部とを備え、前記スイッチ装置により前記ウインドが閉操作されたとき、前記制御部により、前記ウインドに挟み込みが発生したか否かの判定と挟み込みが発生したと判定された場合における挟み込み回避処理とを行う挟み込み検知機能付きパワーウインド装置であって、前記モータの起動時からモータ回転数が安定点に達するまでの期間を起動キャンセル期間として前記制御部による前記挟み込みの判定を行わないものにおいて、前記制御部は、前記ウインド駆動機構を含む駆動系のガタを検知するガタ検知部材を備え、ガタ検知部材からの入力に基づき所定値以上のガタがあるか否かを判定し、前記所定値以上のガタがあると判定されたときには、前記モータ回転数のピーク検出時を基準として前記起動キャンセル期間の終了時を設定し、前記所定値以上のガタがないと判定されたときには、前記モータ回転数の変化率が所定値に達したとき又は前記モータの入力比率の変化率が所定値に達したときを前記起動キャンセル期間の終了時とするという構成にした。
また、本発明は、前記構成の挟み込み検知機能付きパワーウインド装置において、前記駆動系に前記所定値以上のガタがある場合における前記モータ回転数のピーク検出時から前記モータ回転数が安定点に至るまでの時間を予め求めておき、前記ピーク検出時からの当該予め求められた時間の経過時を前記起動キャンセル期間の終了時とするという構成にした。
ウインドを上昇操作するばあいにおいて、ウインドを昇降する駆動系にガタがなく、かつモータ起動時に異物の挟み込みがないときには、図6(a)に示すように、モータ回転数及びモータ入力比率〔入力電圧Vinと入力電圧Vinの1次遅れ値(補正電圧)であるVout1との比Rin=Vout1/Vin〕は、モータ起動時から漸増するが、その増加率は時間の経過と共に低下し、モータ起動後の所定時間経過後に所定の安定値になる。これに対して、ウインドを昇降する駆動系にガタがあり、かつモータ起動時に異物の挟み込みがないときには、図6(b)に示すように、モータ回転数は、モータ起動時にモータが無負荷に近い状態にあるために急増し、駆動系のガタの大きさに応じた時間の経過後にピークを迎え、しかる後に所定の安定値まで漸減する。また、モータ入力比率は、駆動系にガタがない場合と同様に変化する。このように、モータ入力比率はガタに関係なく安定した出力を得られるので、モータの回転が安定したことを判断するのに都合がよいが、ガタがある場合にはモータ入力比率が安定した時点でもモータの回転が安定したとは言えないので、利用できない。
一方、モータ回転数は、駆動系におけるガタの有無によって顕著に変化する。また、ウインドの駆動系にガタがある場合、モータの起動開始からモータ回転数がピークに達するまでの時間T1については駆動系に表れるガタの大きさに応じて変動するが、モータ回転数がピークに達してから安定点Pに達するまでの時間T2は駆動系に表れるガタの大きさの影響が少なく、ばらつきが小さく、かつ実験やシミュレーションなどによって予め求めることができる。したがって、ウインドの駆動系に所定値以上のガタが有ると判定された場合に、モータ回転数のピーク検出時を基準とし、予め求められた安定点Pに達するまでの時間T2後を起動キャンセル期間Tの終了時に設定すると、起動キャンセル期間Tの終了時を駆動系に表れるガタの大きさに応じて最適化することができるので、モータ起動時における起動キャンセル期間を不要に長く設定することを防止することができ、ウインドへの挟み込みの発生及び不発生をより確実に検出することができて、挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の信頼性をより高めることができる。
また、ウインド駆動機構に所定値以上のガタがない場合には、モータの駆動開始からモータ回転数及びモータの入力比率とも各ウインド駆動機構に特有のカーブを描いて漸増するので、モータ回転数の変化率(安定点Pにおけるモータ回転数に対する測定時のモータ回転数の比)又はモータ入力比率が所要の値(例えば、97%)に達したときをもって、モータの回転が安定点Pに達したとみなすことができる。したがって、モータ回転数の変化率が所定値に達したとき又はモータ入力比率が所定値に達したときを起動キャンセル期間の終了時とすることにより、モータ起動時における起動キャンセル期間の設定を最適化することができるので、挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の信頼性をより高めることができる。
本発明の挟み込み検知機能付きパワーウインド装置は、ガタ検出部材及び制御部によってウインドの駆動系に所定値以上のガタがあるか否かを判定し、所定値以上のガタがあると判定されたときにはモータ回転数のピーク検出時を基準として起動キャンセル期間の終了時を設定し、かつ、所定値以上のガタがないと判定されたときにはモータ回転数の変化率が所定値に達したとき又はモータ入力比率の変化率が所定値に達したときを起動キャンセル期間の終了時とするので、モータ起動時における不適切な起動キャンセル期間の設定を防止することができ、ウインドへの挟み込みの発生及び不発生をより確実に検出することができて、挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の信頼性をより高めることができる。
以下、本発明に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の実施形態例を図1乃至図6に基づいて説明する。図1は実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の構成図、図2はパルス発生器の構成及びパルス発生器から出力されるパルス信号の波形を示す説明図、図3は実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の基本的な動作手順を示すフロー図、図4は実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置における第1の起動キャンセル期間の設定手順を示すフロー図、図5は実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置における第2の起動キャンセル期間の設定方法による手順を示すフロー図、図6はモータ起動時からのモータ回転数及びモータ入力比率の変化を示すグラフ図である。
図1に示すように、実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置は、ウインド1と、ウインド1を昇降するためのモータ2と、ウインド1とモータ2とを接続するウインド駆動機構3と、モータ2の駆動方向及び駆動方式を切り換えるスイッチ装置4と、プルアップ抵抗4aと、モータ2の回転状態を検出するパルス発生器5と、パルス伝送路5aと、モータ2に所要の駆動電圧を付与するモータ駆動部6と、分圧抵抗器6aと、ウインド1の動作状態を検出するウインド動作検出器7と、スイッチ装置4から出力されるスイッチ信号及びパルス発生器5から出力されるパルス信号に基づいてモータ2の制御信号を生成しモータ駆動部6を介してモータ2の回転を制御すると共に、前記パルス信号及び前記ウインド動作検出器7から出力される検出信号に基づいて挟み込み検出の起動キャンセル期間を設定するマイクロ制御ユニット(MCU、制御部)8とから主に構成されている。なお、本明細書においては、モータ2とウインド駆動機構3とからなる系を「ウインドの駆動系」又は「駆動系」と呼称する。また、パルス発生器5とウインド動作検出器7とで、ガタ検出部材を構成している。
ウインド1は、車両のドアに昇降可能に取り付けられており、ウインド駆動機構3を介してモータ2により昇降される。ウインド駆動機構3は、リンク機構、ラック・ピニオン機構又はワイヤリールに巻回されたワイヤ機構若しくはこれらの組合せなど、ウインド1を安定に支持可能でかつモータ2の駆動力をウインド1に確実に伝達可能な動力伝達機構をもって構成される。モータ2は、ウインド駆動機構3の可動部分に連結される。
スイッチ装置4は、ドアの内面に設置され、図示しない少なくとも3個のスイッチ、即ち、ウインド1の上昇を指示するためのスイッチと、ウインド1の下降を指示するためのスイッチと、動作の自動継続を指示するためのスイッチとを備えている。ウインド1の上昇を指示するためのスイッチ又はウインド1の下降を指示するためのスイッチを単独で操作した場合には、当該スイッチが操作されている期間だけウインド1が上昇又は下降し、当該スイッチの操作を停止すると同時にウインド1の上昇又は下降も停止する。これに対して、ウインド1の上昇を指示するためのスイッチと動作の自動継続を指示するためのスイッチとを同時に操作すると、ウインド1の上昇を指示するためのスイッチの操作を停止した後もウインド1の上昇が継続され、ウインド1が窓枠の最上部に達した段階でウインド1が停止する。また、ウインド1の下降を指示するためのスイッチと動作の自動継続を指示するためのスイッチとを同時に操作した場合には、ウインド1の下降を指示するためのスイッチの操作を停止した後もウインド1の下降が継続され、ウインド1が窓枠の最下部に達した段階でウインド1が停止する。
パルス発生器5は、図2(a)に示すように、モータ2によって回転駆動される磁性を帯びた回転体5aと、当該回転体5aの周囲に90度の角度をもって配置された2つのホール素子5b,5cとから構成されており、図2(b)に示すように、各ホール素子5b,5cより位相が90度ずれた2相の方形波パルスを出力する。
モータ駆動部6は、制御信号反転用の2つのインバータ6b,6c及びモータ2の回転を正転、逆転又は停止のいずれかに切換設定する2つのリレー6d,6eなどをもって構成されており、MCU8から供給される制御信号の状態に応じたモータ2の回転駆動を行う。
ウインド動作検出器7は、ウインド1と窓枠1aとの間に設置され、ウインド1の昇降動作に応じた位置検出信号を出力する。このウインド動作検出器7としては、可変抵抗器又はエンコーダなどの位置検出センサを用いることができる。
MCU8は、図1に示すように、制御・演算部11と、メモリ12と、モータ駆動電圧検出部13と、パルスエッジカウンタ14と、タイマー15と、ウインド移動カウンタ16とを備えてなる。
ウインド1の動作開始に伴ってウインド動作検出器7から出力される位置検出信号がMCU8のウインド移動カウンタ16でカウントされ、そのカウントでウインド1の動作開始のタイミングが検出できる。本発明における駆動系のガタは、モータ2の駆動を開始し、パルス発生器5がパルスの発生を開始し、そのパルスを制御・演算部11が受信してから、前記ウインド移動カウンタ16からのカウント値を受信するまで、つまりウインド1の動作開始が確認されるまでの時間差として検出される。「ガタ無し」の状態とは、基本的に、前記時間差がほとんど0である状態であるが、パルス発生部5とウインド動作検出器7とも、分解能の制約があって、ガタが0でも前記時間差が発生する。つまり分解能の最小値以内に対応する時間差内であれば、ガタは0に近い、或いは本発明の技術を適用可能な範囲のガタであると判断される。時間差は、パルス発生器5からのパルスを制御・演算部11が受信してから、ウインド移動カウンタ16からのカウント値を受信するまでのパルス発生器5から受信するパルスのパルス数、或いは周期として定義される。
メモリ12は、制御・演算部11において行われる挟み込み検出に必要な定数や演算式などが記憶された挟み込み検出データ記憶エリア12aと、制御・演算部11において行われる起動キャンセル期間の設定に必要な定数や演算式などが記憶された起動キャンセル期間設定データ記憶エリア12bと、制御・演算部11の動作手順が記憶されたタイムテーブル記憶エリア12cなどに分割されており、前記起動キャンセル期間設定データ記憶エリア12bには、ウインド1の駆動系にガタがあるか否かの判定を行うためのガタ基準値と、ウインド1の駆動系に前記ガタ基準値として定義される所定値以上のガタがある場合に起動キャンセル期間の終了時の算出に必要な付加時間と、ウインド1の駆動系に前記ガタ基準値として定義される所定値以上のガタがない場合に起動キャンセル期間の終了時の設定に必要なモータ回転数のしきい値又はモータ入力比率のしきい値とが記憶されている。前記ガタ基準値は、前記したパルス発生器5から受信するパルス数或いは周期として定義され、駆動系の種類、パルス発生器5及びウインド動作検出器7の分解能を考慮し、実験により決定され、例えば1周期に設定される。前記付加時間とは、前述したモータ回転数がピークに達してから安定点Pに達するまでの時間T2に相当する値で、実験又はシミュレーションによって予め求めた値である。
モータ駆動電圧検出部13は、車載バッテリーの電圧を検出し、パルスエッジカウンタ14は、パルス発生器5から供給された2相方形波パルスのパルスエッジの検出を行う。また、タイマー15は、制御・演算部11に対して所要のデータ処理やデータ演算に必要なクロックを与える。
制御・演算部11は、スイッチ装置4から入力されるスイッチ信号a、パルスエッジカウンタ14を介してパルス発生器5から入力されるパルス信号b、モータ駆動電圧検出部13を介してモータ駆動部6から入力される駆動電圧信号c、ウインド動作検出器7からウインド移動カウンタ16を介して入力されるウインド動作信号d、メモリ12から入力されるデータ信号e及びタイマー15から入力されるタイマー信号fを取り込んで所要のデータ処理やデータ演算を行い、スイッチ装置4の操作状態や挟み込みの有無に応じた制御信号をモータ駆動部6に供給し、モータ2の起動、停止及び反転等を制御する。また、この制御・演算部11は、前記の各信号a〜fに基づいて挟み込みの有無を判定すると共に、挟み込みの有無の判定を行わない起動キャンセル期間の設定を行う。
即ち、前記制御・演算部11は、システム全体を制御し、図3に示すように、スイッチ装置4が操作されたとき、前記各信号a〜fを読み込み(手順S−1)、ウインド1の上昇が指示されたか否かを判定する(手順S−2)。手順S−2においてウインド1の上昇が指示されたと判定された場合には、駆動系に所定値以上のガタがあるか否かの判定が行い(手順S−3)、手順S−3において駆動系に所定値以上のガタがあると判定された場合には、第1の起動キャンセル期間の設定を行う(手順S−4)。なお、手順S−3における駆動系に所定値以上のガタがあるか否かの判定は、前述の方法により求められたガタがメモリ12の起動キャンセル期間設定データ記憶エリア12bに記憶されたガタ基準値と同じかこれよりも大きいときは、駆動系に所定値以上のガタがあると判定する。
起動キャンセル期間の設定後、制御・演算部11は、起動キャンセル期間の経過を待って(手順S−5)、ウインド1に挟み込みが発生したか否かの監視を行い(手順S−6)、手順S−6において挟み込みが発生したと判定された場合には、モータ2の停止又は反転などの所要の挟み込み回避処理を行い(手順S−7)、所要の挟み込み回避処理が終了した後にシステムを終了する。手順S−2においてウインド1の上昇が指示されない場合には、手順S−1に戻る。また、手順S−3において駆動系に所定値以上のガタがないと判定された場合は、第2の起動キャンセル期間を採用する方式に移行する。なお、手順S−6において行われる挟み込み判定の方法については、本願出願人が先に提案した特開平11−81793号公報に記載の方法をとることができる。
以下、制御・演算部11によって行われる起動キャンセル期間の設定方法を図4及び図5を用いて説明する。
図4は第1の起動キャンセル期間の設定を説明するフローチャートである。図3の手順S−3において駆動系に所定値以上のガタがあると判定された場合、制御・演算部11は、パルスエッジカウンタ14を介してパルス発生器5から入力されるパルス信号bを取り込み(手順S−11)、モータ回転数の算出と単位時間当たりのモータ回転数の変化量の算出とを行い(手順S−12)、単位時間当たりのモータ回転数の変化量からモータ回転数のピーク検出を行う(手順S−13)。次いで、制御・演算部11は、メモリ12の起動キャンセル期間設定データ記憶エリア12bに記憶された付加時間データを読み出し(手順S−14)、起動キャンセル期間の終了時を決定する(手順S−15)。
図5は第2の起動キャンセル期間を採用する方式(S−8)を説明するフローチャートである。図3の手順S−3においてウインド1の駆動系に所定値以上のガタがないと判定された場合、第2の起動キャンセル期間を採用する方式(S−8)に移行し、制御・演算部11は、メモリ12の起動キャンセル期間設定データ記憶エリア12bに記憶されたモータ入力比率のしきい値を読み出す(手順S−21)と共に、モータ駆動電圧検出部13を介してモータ駆動部6から入力される駆動電圧信号cを取り込んでモータ入力比率の算出を行う(手順S−22)。次いで、制御・演算部11は、算出されたモータ入力比率がメモリ12の起動キャンセル期間設定データ記憶エリア12bに記憶されたモータ入力比率のしきい値に達したか否かの判定を行い(手順S−23)、算出されたモータ入力比率がメモリ12の起動キャンセル期間設定データ記憶エリア12bに記憶されたモータ入力比率のしきい値に達したと判定されたときは、第2の起動キャンセル期間が終了したと判断し、手順S−6に移行して、ウインド1に挟み込みが発生したか否かの判定を行う。
かように、本例の挟み込み検知機能付きパワーウインド装置は、ウインド1の駆動系に所定値以上のガタが有ると判定された場合に、モータ回転数のピーク検出時を基準とし、予め求められた安定点に達するまでの時間T2の経過時を起動キャンセル期間Tの終了時に設定するので、起動キャンセル期間Tの終了時をウインド1の駆動系に表れるガタの大きさに応じて最適化することができ、モータ起動時における起動キャンセル期間を不要に長く設定することを防止することができる。よって、挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の信頼性をより高めることができる。
また、ウインド1の駆動系に所定値以上のガタがない場合に、安定した出力を得られるモータ入力比率が所要の値(例えば、97%)に達したときをもってモータの回転が安定点Pに達したとみなし、起動キャンセル期間Tの終了時とするので、モータ起動時における起動キャンセル期間をより短く設定でき、挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の信頼性をより高めることができる。
なお、前記実施形態例においては、ウインド1の駆動系に所定値以上のガタがない場合に、モータ入力比率が所要の値(例えば、97%)に達したときをもってモータ入力比率が安定点に達したとみなし、起動キャンセル期間Tの終了時としたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、かかる構成に代えて、ウインド1の駆動系に所定値以上のガタがない場合に、モータ回転数の変化率が所要の値(例えば、97%)に達したときをもってモータ回転数が安定点に達したとみなし、起動キャンセル期間Tの終了時とすることもできる。
実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の構成図である。 パルス発生器の構成及びパルス発生器から出力されるパルス信号の波形を示す説明図である。 実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の基本的な動作手順を示すフロー図である。 実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置における第1の起動キャンセル期間の設定手順を示すフロー図である。 実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置における第2の起動キャンセル期間の設定方法による手順を示すフロー図である。 モータ起動時からのモータ回転数及びモータ入力比率の変化を示すグラフ図である。
符号の説明
1 ウインド
2 モータ
3 機構部
4 スイッチ装置
5 パルス発生器
6 モータ駆動部
7 ガラス動作検出部
8 マイクロ制御ユニット(MCU、制御部)
11 制御・演算部
12 メモリ
13 モータ駆動電圧検出部
14 パルスエッジカウンタ
15 タイマー

Claims (2)

  1. 駆動時にウインド駆動機構を介してウインドを開閉するモータと、前記モータの回転に対応したパルス信号を出力するパルス発生器と、スイッチ信号を出力して前記ウインドの開閉を手動操作するスイッチ装置と、前記パルス信号及び前記スイッチ信号に応じた前記モータの制御信号を生成する制御部とを備え、前記スイッチ装置により前記ウインドが閉操作されたとき、前記制御部により、前記ウインドに挟み込みが発生したか否かの判定と挟み込みが発生したと判定された場合における挟み込み回避処理とを行う挟み込み検知機能付きパワーウインド装置であって、前記モータの起動時からモータ回転数が安定点に達するまでの期間を起動キャンセル期間として前記制御部による前記挟み込みの判定を行わないものにおいて、
    前記制御部は、前記ウインド駆動機構を含む駆動系のガタを検知するガタ検知部材を備え、ガタ検知部材からの入力に基づき所定値以上のガタがあるか否かを判定し、
    前記所定値以上のガタがあると判定されたときには、前記モータ回転数のピーク検出時を基準として前記起動キャンセル期間の終了時を設定し、
    前記所定値以上のガタがないと判定されたときには、前記モータ回転数の変化率が所定値に達したとき又は前記モータの入力比率の変化率が所定値に達したときを前記起動キャンセル期間の終了時とすることを特徴とする挟み込み検知機能付きパワーウインド装置。
  2. 前記駆動系に前記所定値以上のガタがある場合における前記モータ回転数のピーク検出時から前記モータ回転数が安定点に至るまでの時間を予め求めておき、前記ピーク検出時からの当該予め求められた時間の経過時を前記起動キャンセル期間の終了時とすることを特徴とする請求項1に記載の挟み込み検知機能付きパワーウインド装置。
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