JP2006161280A - 挟み込み検知機能付きパワーウインド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウインドの駆動系に表れるガタの大きさに応じて起動キャンセル期間を最適化できる挟み込み検知機能付きパワーウインド装置を提供する。
【解決手段】MCU8は、モータ回転数のピーク検出を行い、ピークが検出された場合には、モータ起動時からモータ回転数の低下の割合が最大になる時点Aに達するまでの時間Taとドアの振動周期の1.25周期に相当する付加時間Tbとを加算して、起動キャンセル期間の終了時を設定する。また、モータ回転数のピークが検出されなかった場合には、モータ入力比率の変化率又はモータ回転数の変化率が所定値に達したときを起動キャンセル期間の終了時とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、挟み込み検知機能付きパワーウインド装置に係り、特に、ウインドを昇降するモータ及びウインドとモータとを接続するウインド駆動機構のガタの有無に応じて挟み込み検知を行わない起動キャンセル期間の設定を行い、異物の挟み込み検知をより信頼性の高いものにする手段に関する。
従来より、モータの駆動力によるウインドの昇降動作中に異物の挟み込みがあった場合に、モータの駆動を停止又は反転させる挟み込み回避処理を行うようにモータの駆動を制御する挟み込み検知機能付きパワーウインド装置であって、駆動装置のガタ(遊び)の対策を講じた装置として、モータの回転に応じてパルス信号を発生するパルスエンコーダと、ウインド上昇中の前記パルスエンコーダからの出力パルスに基づいてモータ回転数を監視する監視手段と、ウインドの上昇中にモータ回転数の相対的な低下量が予め定められた判定基準値を超えた場合に挟み込みを認識する挟み込み認識手段と、前記ウインドの下降後の上昇開始時から所定回転数の期間は前記判定基準量を大きくする判定基準変更手段とを有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この挟み込み検知機能付きパワーウインド装置によれば、判定基準変更手段によりウインドの下降後の上昇開始から所定回転数の期間における挟み込みの判定基準値を大きくするので、ウインドを下降から上昇へ反転する際の上昇の初期においてモータからウインドに至る駆動系のガタによりモータが無負荷に近い状態になって高速で回転し、その後モータ回転数が低下して安定する動作を挟み込みが発生したと誤認識しにくくなる。また、この挟み込み検知機能付きパワーウインド装置は、判定基準値を大きくする期間中においても挟み込みの判定を禁止しないので、挟み込み防止動作としての機能を働かせることができる。
なお、特許文献1に記載の技術は、ウインドを下降から上昇へ反転する際の上昇の初期においても挟み込みの判定を禁止せず、挟み込み防止動作としての機能を働かせる構成になっているが、モータの起動開始からモータ回転数が安定点に至るまでの所定期間を起動キャンセル期間とし、その期間は挟み込みの判定を行わないタイプの挟み込み検知機能付きパワーウインド装置も従来より提案されている。
特開平07−113375号公報
ところで、駆動系に表れるガタの大きさは、モータ及びウインド駆動機構の製造時の精度及び車両への組立時の精度によって車両ごとに異なる。また、ガタの大きさは、経時的に変化する。さらに、ウインドが下降から上昇に転じるときにガタは大きく、上昇後に再度上昇するときにはガタが小さくなる。
しかるに、前記特許文献1に記載の技術は、モータの起動開始から一定時間にわたって挟み込みの判定基準量を大きくしているが、「所定回転数の期間」はパワーウインド装置ごとに定めた一定の期間であり、「判定基準」は通常の判定基準の1.5〜4倍の範囲から選ばれた固定値である。前述のように、個々の車両に表れる駆動系のガタの大きさにはばらつきがあるので、前記「所定回転数の期間」及び「判定基準」はガタの分布の上限に対応できるようにしなければならず、したがって前記「所定回転数の期間」は相当長い期間となり、前記「判定基準」は相当大きな値にならざるを得ないと考えられる。その結果、ドアガラスの反転直後にも挟み込みの判断ができるとは言え、その信頼性は低く、なおかつ期間が長いという不都合がある。また、上記従来技術は、ドアガラスの下降から上昇への反転時に限ってかつ一律に対策がなされるものであるが、下降から上昇への反転時においてもガタの小さい場合もあり、また、一旦上昇後に更に上昇する場合でもガタが大きくなる場合もある。
また、モータの起動開始からモータ回転数が安定点に至るまでの所定期間を起動キャンセル期間として挟み込みの判定を行わないタイプの挟み込み検知機能付きパワーウインド装置についても、起動キャンセル期間が長い時間となるという問題がある。
ところで、ウインドを昇降する駆動系に所定値以上のガタがある場合においては、ウインドを下降操作した後に上昇操作すると、モータ起動時にモータが無負荷に近い状態で高速回転し、その後、駆動系の動作開始に伴ってモータ回転数が安定するので、図6(a)に示すように、モータ起動時からのモータ回転数の変化にピークが現れる。モータ起動時からピーク検出時までの時間T1はガタの大きさによって変化するが、モータ回転数がピークに達してから安定点Pに達するまでの時間T2は駆動系に表れるガタの大きさに関係なくほぼ一定であり、かつ実験やシミュレーションなどによって予め求めることができるので、モータ回転数のピーク値を検出し、モータ起動時からピーク検出時までの時間T1に実験やシミュレーションなどによって求められた時間T2を加算して起動キャンセル期間の終了時を設定すれば、駆動系に含まれるガタの大きさに関係なく起動キャンセル期間を最適化することができるので、上記の不都合を解消することができる。
ところが、モータ2内のダンパを含むドアの弾性率が高い場合には、ドアの振動によりモータ回転数の変化が図6(a)に示すような波形にならず、図6(b)に示すように複数〔図6(b)の例では、2つ〕のピークをもった形状になる。このようにモータ回転数の変化が複数のピークをもった形状になると、単に時間T1にピークが1つである場合の時間T2を加算しただけでは起動キャンセル期間の終了時を最適化することができず、ドアの振動によるモータ回転数の低下を挟み込みの発生と誤判定される恐れがあった。なお、前記においてはモータ回転数の変化を検出した場合を例にとって説明したが、モータに作用するウインド上昇力を検出して前記と同様の方法で起動キャンセル期間の終了時を設定した場合にも、同様の不都合を生じる。本願発明者等は、研究の結果、これらの事実を知得した。
本発明は、かかる知見に基づいてなされたものであり、その目的は、ウインドを昇降する駆動系にガタがあり、かつ、モータ回転数の変化が複数のピークをもった形状になる場合においても起動キャンセル期間を最適化することができ、異物の挟み込み判定をより正確に行うことができる挟み込み検知機能付きパワーウインド装置を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するため、駆動時にウインド駆動機構を介してウインドを開閉するモータと、前記モータの回転に対応したパルス信号を出力するパルス発生器と、スイッチ信号を出力して前記ウインドの開閉を手動操作するスイッチ装置と、前記パルス信号及び前記スイッチ信号に応じた前記モータの制御信号を生成する制御部とを備え、前記スイッチ装置により前記ウインドが閉操作されたとき、前記制御部により、前記ウインドに挟み込みが発生したか否かの判定と挟み込みが発生したと判定された場合における挟み込み回避処理とを行う挟み込み検知機能付きパワーウインド装置であって、前記モータの起動時からモータ回転数が安定点に達するまでの期間を起動キャンセル期間として前記制御部による前記挟み込みの判定を行わないものにおいて、前記制御部は、モータ起動時からのモータ回転数の変化を監視してモータ回転数のピーク検出を行い、モータ回転数のピークが検出されたときには、ピーク値に達した前記モータ回転数の低下の割合を算出して、起動時から前記モータ回転数の低下の割合が最大になる時点までの時間Taを計測し、当該時間Taにドアの振動周期の1.25周期分の時間Tbを加算して前記起動キャンセル期間の終了時を設定し、前記モータ回転数のピークが検出されなかったときには、前記モータ回転数の変化率が所定値に達したとき又は前記モータの入力比率の変化率が所定値に達したときを前記起動キャンセル期間の終了時とするという構成にした。
また、本発明は、前記と同様の挟み込み検知機能付きパワーウインド装置において、前記制御部は、モータ起動時からの前記モータに作用するウインド上昇力を監視してウインド上昇力のピーク検出を行い、ウインド上昇力のピークが検出されたときには、ピーク値に達した前記ウインド上昇力の低下の割合を算出して、起動時から前記ウインド上昇力の低下の割合が最大になる時点までの時間Taを計測し、当該時間Taにドアの振動周期の1.25周期分の時間Tbを加算して前記起動キャンセル期間の終了時を設定するという構成にした。
実験及びシミュレーションによると、ドアの振動によって発生するモータ回転数のピーク又はウインド上昇力のピークは、図6(b)に示すように通常1回生じ、かつ、その周期はドアの振動周期に一致する。また、モータ回転数又はウインド上昇力の低下の割合が最大になる時点Aからモータ回転数又はウインド上昇力が安定点Pに達するまでの時間は、ドアの振動周期の1.25周期分に相当する。したがって、モータ回転数のピークが検出されたときにおいて、起動時から前記モータ回転数の低下の割合が最大になる時点までの時間Taを計測し、当該時間Taにドアの振動周期の1.25周期分の時間Tbを加算して起動キャンセル期間の終了時を設定すると、モータ回転数又はウインド上昇力の波形に関係なく起動キャンセル期間Tの設定を最適化することができるので、モータ起動時における不適切な起動キャンセル期間の設定を防止することができ、挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の信頼性をより高めることができる。
一方、ウインドの駆動系にガタがない場合、モータ回転数は、モータ起動時から漸増するが、その増加率は時間の経過と共に低下し、モータ起動後の所定時間経過後に所定の安定値になる。また、モータ入力比率〔入力電圧Vinに対する入力電圧Vinの1次遅れ値(補正電圧)Vout1の比Rin=Vout1/Vin〕は、ウインドの駆動系に所定値以上のガタがあるか否かに関係なく、モータ起動時から漸増し、その増加率が時間の経過と共に低下して、モータ起動後の所定時間経過後に所定の安定値になる。したがって、ウインド駆動機構に所定値以上のガタがない場合には、モータ回転数の変化率(安定点Pにおけるモータ回転数に対する測定時のモータ回転数の比)又はモータ入力比率が所要の値(例えば、97%)に達したときをもって、モータ回転数又はモータ入力比率が安定点Pに達したとみなすことができるので、モータ回転数の変化率が所定値に達したとき又はモータ入力比率が所定値に達したときを起動キャンセル期間の終了時とすることにより、モータ起動時における不適切な起動キャンセル期間の設定を防止することができて、挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の信頼性をより高めることができる。
本発明の挟み込み検知機能付きパワーウインド装置は、制御部によってモータ起動時からのモータ回転数又はウインド上昇力の変化を監視してモータ回転数又はウインド上昇力のピーク検出を行い、モータ回転数又はウインド上昇力のピークが検出されたときには、ピーク値に達したモータ回転数又はウインド上昇力の低下の割合を算出して、起動時からモータ回転数又はウインド上昇力の低下の割合が最大になる時点までの時間Taを計測し、当該時間Taにドアの振動周期の1.25周期分の時間Tbを加算して起動キャンセル期間の終了時を設定するので、モータ回転数又はウインド上昇力の波形に関係なく、起動キャンセル期間Tの設定を最適化することができ、モータ起動時における不適切な起動キャンセル期間の設定を防止することができる。よって、挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の信頼性をより高めることができる。
以下、本発明に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の実施形態例を図1乃至図5に基づいて説明する。図1は実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の構成図、図2はパルス発生器の構成及びパルス発生器から出力されるパルス信号の波形を示す説明図、図3及び図4は実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の基本的な動作手順を示すフロー図、図5は実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の効果を示すグラフ図である。
図1に示すように、実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置は、ウインド1と、ウインド1を昇降するためのモータ2と、ウインド1とモータ2とを接続するウインド駆動機構3と、モータ2の駆動方向及び駆動方式を切り換えるスイッチ装置4と、プルアップ抵抗4aと、モータ2の回転状態を検出するパルス発生器5と、パルス伝送路5aと、モータ2に所要の駆動電圧を付与するモータ駆動部6と、分圧抵抗器6aと、スイッチ装置4から出力されるスイッチ信号及びパルス発生器5から出力されるパルス信号に基づいてモータ2の制御信号を生成しモータ駆動部6を介してモータ2の回転を制御すると共に、前記パルス信号及び前記モータ2の入力比率に基づいて挟み込み検出の起動キャンセル期間を設定するマイクロ制御ユニット(MPU)8とから主に構成されている。なお、本明細書においては、モータ2とウインド駆動機構3とからなる系を「ウインドの駆動系」又は「駆動系」と呼称する。
ウインド1は、車両のドアに昇降可能に取り付けられており、ウインド駆動機構3を介してモータ2により昇降される。ウインド駆動機構3は、リンク機構、ラック・ピニオン機構又はワイヤリールに巻回されたワイヤ機構若しくはこれらの組合せなど、ウインド1を安定に支持可能でかつモータ2の駆動力をウインド1に確実に伝達可能な動力伝達機構をもって構成される。モータ2は、ウインド駆動機構3の可動部分に連結される。
スイッチ装置4は、ドアの内面に設置され、図示しない少なくとも3個のスイッチ、即ち、ウインド1の上昇を指示するためのスイッチと、ウインド1の下降を指示するためのスイッチと、動作の自動継続を指示するためのスイッチとを備えている。ウインド1の上昇を指示するためのスイッチ又はウインド1の下降を指示するためのスイッチを単独で操作した場合には、当該スイッチが操作されている期間だけウインド1が上昇又は下降し、当該スイッチの操作を停止すると同時にウインド1の上昇又は下降も停止する。これに対して、ウインド1の上昇を指示するためのスイッチと動作の自動継続を指示するためのスイッチとを同時に操作すると、ウインド1の上昇を指示するためのスイッチの操作を停止した後もウインド1の上昇が継続され、ウインド1が窓枠の最上部に達した段階でウインド1が停止する。また、ウインド1の下降を指示するためのスイッチと動作の自動継続を指示するためのスイッチとを同時に操作した場合には、ウインド1の下降を指示するためのスイッチの操作を停止した後もウインド1の下降が継続され、ウインド1が窓枠の最下部に達した段階でウインド1が停止する。
パルス発生器5は、図2(a)に示すように、モータ2によって回転駆動される磁性を帯びた回転体5aと、当該回転体5aの周囲に90度の角度をもって配置された2つのホール素子5b,5cとから構成されており、図2(b)に示すように、各ホール素子5b,5cより位相が90度ずれた2相の方形波パルスを出力する。
モータ駆動部6は、制御信号反転用の2つのインバータ6b,6c及びモータ2の回転を正転、逆転又は停止のいずれかに切換設定する2つのリレー6d,6eなどをもって構成されており、MCU8から供給される制御信号の状態に応じたモータ2の回転駆動を行う。
MCU8は、図1に示すように、制御・演算部11と、メモリ12と、モータ駆動電圧検出部13と、パルスエッジカウンタ14と、タイマー15とを備えてなる。
メモリ12は、制御・演算部11において行われる挟み込み検出に必要な定数や演算式などが記憶された挟み込み検出データ記憶エリア12aと、制御・演算部11において行われる起動キャンセル期間の設定に必要な定数や演算式などが記憶された起動キャンセル期間設定データ記憶エリア12bと、制御・演算部11の動作手順が記憶されたタイムテーブル記憶エリア12cなどに分割されており、前記起動キャンセル期間設定データ記憶エリア12bには、ウインド1の駆動系にガタがある場合における付加時間Tbと、ウインド1の駆動系にガタがない場合における起動キャンセル期間の終了時の設定に必要なモータ回転数の変化率又はモータ入力比率の基準値とが記憶されている。なお、前記付加時間Tbは、ドアの振動周期の1.25倍とし、ドアの振動周期は実験又はシミュレーションによって予め求めておく。また、前記モータ回転数の変化率の基準値又はモータ入力比率の基準値も、実験又はシミュレーションによって予め求めておく。
モータ駆動電圧検出部13は、モータ駆動電圧を検出し、パルスエッジカウンタ14は、パルス発生器5から供給された2相方形波パルスのパルスエッジの検出を行う。また、タイマー15は、制御・演算部11に対して所要のデータ処理やデータ演算に必要なクロックを与える。
制御・演算部11は、スイッチ装置4から入力されるスイッチ信号a、パルスエッジカウンタ14を介してパルス発生器5から入力されるパルス信号b、モータ駆動電圧検出部13を介してモータ駆動部6から入力される駆動電圧信号c、メモリ12から入力されるデータ信号d及びタイマー15から入力されるタイマー信号eを取り込んで所要のデータ処理やデータ演算を行い、スイッチ装置4の操作状態や挟み込みの有無に応じた制御信号fをモータ駆動部6に供給し、モータ2の起動、停止及び反転等を制御する。また、この制御・演算部11は、前記の各信号a〜eに基づいて挟み込みの有無を判定すると共に、挟み込みの有無の判定を行わない起動キャンセル期間の設定を行う。モータ入力比率の算出に必要な入力電圧は、前記駆動電圧信号cから求められ、制御・演算部11が入力電圧及びモータ入力比率を算出する。
即ち、前記制御・演算部11は、システム全体を制御し、図3に示すように、スイッチ装置4が操作されたとき、前記各信号a〜eを読み込み(手順S−1)、ウインド1の上昇が指示されたか否かを判定する(手順S−2)。手順S−2においてウインド1の上昇が指示されたと判定された場合には、モータ回転数のピーク検出を行い(手順S−3)、手順S−3においてモータ回転数のピークが検出されると、第1のキャンセル期間を採用する方式に移行する(手順S−4)。制御・演算部11は、モータ回転数の低下の割合が最大になる時点Aのモータ起動開始からの経時データTaを求める(手順S−5)。次に、メモリ12の起動キャンセル期間設定データ記憶エリア12bから、付加時間Tbを読み出す(手順S−6)。時間Taと時間Tbとを加え、Ta+Tbを起動キャンセル期間の終了点Pとして設定する(手順S−7)。なお、手順S−5におけるモータ回転数の低下の割合が最大になる時点Aの検出は、モータの回転数変化を監視し、ピーク検出後のモータ回転数変化率が最大となる点をA点として決定するものである。
起動キャンセル期間の設定後、制御・演算部11は、起動キャンセル期間の経過を待って(手順S−8)、ウインド1に挟み込みが発生したか否かの判定を行い(手順S−9)、手順S−6において挟み込みが発生したと判定された場合には、モータ2の停止又は下降などの所要の挟み込み回避処理を行い(手順S−10)、所要の挟み込み回避処理が終了した後にシステムを終了する。なお、手順S−9において行われる挟み込み判定の方法については、本願出願人が先に提案した特開平11−81793号公報に記載の方法をとることができる。
モータ回転数の低下の割合が最大になる時点Aからモータ回転数又はウインド上昇力が安定点Pに達するまでの時間は、ドアの振動周期の1.25周期分に相当することが実験的に確かめられているので、上記の方法で起動キャンセル期間Tの終了時Bを設定することにより、本例の挟み込み検知機能付きパワーウインド装置は、図5に示すようにモータ回転数の変化の状態に関わりなく起動キャンセル期間Tの終了時Bとモータ回転数の安定点Pとを合致させることができ、起動キャンセル期間Tの終了時を最適化することができて、モータ起動時における不適切な起動キャンセル期間の設定を防止することができる。よって、挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の信頼性をより高めることができる。なお、ドアの振動周期は、ドアの構造により異なり、実験的に求められるが、一般的なドアの例では、50mSであった。
手順S−3においてモータ回転数のピーク検出を行った結果、モータ回転数のピークが検出されなかった場合は、第2の起動キャンセル期間を採用する方式(手順S−11)に移行する。ここで、制御・演算部11は、メモリ12の起動キャンセル期間設定データ記憶エリア12bからモータ入力比率を読み出す(手順S−12)と共に、モータ駆動電圧検出部13を介してモータ駆動部6から入力される駆動電圧信号cの取り込んでモータ入力比率の算出を行う(手順S−13)。次いで、制御・演算部11は、算出されたモータ入力比率がメモリ12の起動キャンセル期間設定データ記憶エリア12bに記憶されたモータ入力比率の基準値Cに達したか否かの判定を行い、モータ入力比率の基準値Cに達したと判定されたときをもって起動キャンセル期間Tの終了時とする(手順S−14)。手順S−15から手順S−16に示される挟み込み検知については、前述の手順S−8から手順S−9に示される手順と同じであるので、説明を省略する。
このように、本例の挟み込み検知機能付きパワーウインド装置は、モータ回転数のピークが検出されない場合(ウインド1の駆動系に所定値以上のガタがない場合)に、モータ入力比率が所要の値(例えば、97%)に達したときをもってモータの回転が安定点に達したとみなし、起動キャンセル期間Tの終了時とするので、モータ起動時における不適切な起動キャンセル期間の設定を防止することができ、挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の信頼性をより高めることができる。
次に、本発明に係る第2の実施の形態について説明する。本実施形態は、前述の実施形態がモータ回転数を検出してそのピークを検出するのに対して、モータに作用するウインド上昇力を検知してそのピークを検出することを特徴とする。その他の手順は、前述の実施形態と同じである。ウインド上昇力は、ウインドが上昇する際にモータが発生するトルクにパワーウインドレギュレータの伝達係数を乗じることにより求められる。モータのトルクは、モータに付加される電圧とモータ回転数とから、予め設定されたモータ定数(モータ特性値)を使用した計算値から求められる。
なお、前記実施形態例においては、ウインド1の駆動系にガタがない場合に、モータ入力比率が所要の値(例えば、97%)に達したときをもってモータ入力比率が安定点に達したとみなし、起動キャンセル期間Tの終了時としたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、かかる構成に代えて、ウインド1の駆動系にガタがない場合に、モータ回転数の変化率が所要の値(例えば、97%)に達したときをもってモータ回転数が安定点に達したとみなし、起動キャンセル期間Tの終了時とすることもできる。
実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の構成図である。 パルス発生器の構成及びパルス発生器から出力されるパルス信号の波形を示す説明図である。 実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の基本的な動作手順を示すフロー図である。 実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置における起動キャンセル期間の設定手順を示すフロー図である。 実施形態例に係る挟み込み検知機能付きパワーウインド装置の効果を示すグラフ図である。 ドアの弾性率によるモータ回転数の変化を示すグラフ図である。
符号の説明
1 ウインド
2 モータ
3 機構部
4 スイッチ装置
5 パルス発生器
6 モータ駆動部
7 ガラス動作検出部
8 マイクロ制御ユニット(MPU)
11 制御・演算部
12 メモリ
13 モータ駆動電圧検出部
14 パルスエッジカウンタ
15 タイマー

Claims (2)

  1. 駆動時にウインド駆動機構を介してウインドを開閉するモータと、前記モータの回転に対応したパルス信号を出力するパルス発生器と、スイッチ信号を出力して前記ウインドの開閉を手動操作するスイッチ装置と、前記パルス信号及び前記スイッチ信号に応じた前記モータの制御信号を生成する制御部とを備え、前記スイッチ装置により前記ウインドが閉操作されたとき、前記制御部により、前記ウインドに挟み込みが発生したか否かの判定と挟み込みが発生したと判定された場合における挟み込み回避処理とを行う挟み込み検知機能付きパワーウインド装置であって、前記モータの起動時からモータ回転数が安定点に達するまでの期間を起動キャンセル期間として前記制御部による前記挟み込みの判定を行わないものにおいて、
    前記制御部は、モータ起動時からのモータ回転数の変化を監視してモータ回転数のピーク検出を行い、モータ回転数のピークが検出されたときには、ピーク値に達した前記モータ回転数の低下の割合を算出して、起動時から前記モータ回転数の低下の割合が最大になる時点までの時間Taを計測し、当該時間Taにドアの振動周期の1.25周期分の時間Tbを加算して前記起動キャンセル期間の終了時を設定し、
    前記モータ回転数のピークが検出されなかったときには、前記モータ回転数の変化率が所定値に達したとき又は前記モータの入力比率が所定値に達したときを前記起動キャンセル期間の終了時とすることを特徴とする挟み込み検知機能付きパワーウインド装置。
  2. 駆動時にウインド駆動機構を介してウインドを開閉するモータと、前記モータの回転に対応したパルス信号を出力するパルス発生器と、スイッチ信号を出力して前記ウインドの開閉を手動操作するスイッチ装置と、前記パルス信号及び前記スイッチ信号に応じた前記モータの制御信号を生成する制御部とを備え、前記スイッチ装置により前記ウインドが閉操作されたとき、前記制御部により、前記ウインドに挟み込みが発生したか否かの判定と挟み込みが発生したと判定された場合における挟み込み回避処理とを行う挟み込み検知機能付きパワーウインド装置であって、前記モータの起動時からモータ回転数が安定点に達するまでの期間を起動キャンセル期間として前記制御部による前記挟み込みの判定を行わないものにおいて、
    前記制御部は、モータ起動時からの前記モータに作用するウインド上昇力を監視してウインド上昇力のピーク検出を行い、ウインド上昇力のピークが検出されたときには、ピーク値に達した前記ウインド上昇力の低下の割合を算出して、起動時から前記ウインド上昇力の低下の割合が最大になる時点までの時間Taを計測し、当該時間Taにドアの振動周期の1.25周期分の時間Tbを加算して前記起動キャンセル期間の終了時を設定し、
    前記モータ回転数のピークが検出されなかったときには、前記モータ回転数の変化率が所定値に達したとき又は前記モータの入力比率の変化率が所定値に達したときを前記起動キャンセル期間の終了時とすることを特徴とする挟み込み検知機能付きパワーウインド装置。
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