JP2006083094A - ビスフェノールaの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高純度で色相の良好なビスフェノールAの製造方法を提供する。
【解決手段】アダクト結晶を含むスラリーを形成する晶析工程において、少なくとも2段階の温度で冷却されて、アダクト結晶固体を含むスラリーが形成され、最初に結晶が生成する晶析段階を除く少なくとも一つの晶析段階におけるスラリー中の固体分率が36〜60[wt%]である
又は、
内部が仕切りにより3以上の区画に分割され、少なくとも1つの区画に冷却装置を備えた多室型の晶析装置を用いてアダクト結晶スラリーを生成させ、各区画に順次移動させながらアダクト結晶スラリーを段階的に冷却し、最初に結晶が生成する区画を除く少なくとも一つの区画におけるスラリー中の固体分率が36〜60[wt%]である
ビスフェノールAの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明はビスフェノールAの製造方法に関する。より詳しくは、経済性に優れた、高純度で色相の優れたビスフェノールAの製造方法に関するものである。
ビスフェノールA[2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン]は種々のポリマーの製造原料として使用されているが、近年特に、耐衝撃性および透明性に優れた芳香族ポリカーボネートの需要が高まり、芳香族ポリカーボネートにした際の着色が少ないビスフェノールAが要求されている。
ビスフェノールAは通常、フェノールとアセトンとを均一酸または固体酸触媒の存在下に反応させることにより製造されている。反応混合物はビスフェノールAのほかに、未反応アセトン、未反応フェノール、反応生成水および他の反応副生物を含む。副生物の主な成分は、2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下op’−BPA)であり、他にトリスフェノール、ポリフェノール化合物、クロマン化合物、および着色不純物等がある。
反応混合物は、必要に応じて未反応アセトン、反応生成水の除去、およびビスフェノールAの濃縮を行った後、冷却されてフェノール−ビスフェノールAアダクト結晶(以下、アダクト結晶という)を含むスラリーを生成する(晶析工程)。さらにアダクト結晶をスラリーから分離し(固液分離工程)、フェノール等で洗浄(洗浄工程)した後、蒸留および/またはストリッピングでフェノールを除去することによりビスフェノールAが得られる。
前記のように、ビスフェノールAの反応混合物には着色不純物が含まれており、ビスフェノールAの製造工程においてこれら着色不純物を除去する主な工程は、晶析工程、固液分離工程および洗浄工程である。晶析工程で生成したアダクト結晶そのものの純度や色相は、製品ビスフェノールAの純度や色相に影響を与える。また晶析工程で生成したアダクト結晶が微細であると、結晶表面に付着する結晶単位重量あたりの母液の量が増加し、後の固液分離工程および洗浄工程での着色不純物の分離効率を悪化させる。したがって、晶析工程において高純度かつ色相が良好で微細結晶の少ないアダクト結晶を生成させることは、ビスフェノールAを製造する上で重要である。
ビスフェノールAの製造方法において晶析装置として広く用いられる一段階で冷却する方法は、微細なアダクト結晶の生成は避けられず、アダクト結晶の純度および色相は不十分であった。さらには、この方法においては、スラリー中の固体分率を高くするとアダクト結晶の不純物濃度が高くなるため、スラリー中の固体分率を低く維持する必要があり、生産効率が十分ではなかった。
晶析工程において、高純度でかつ色相の良好なアダクト結晶を得る方法として、特開平5−117191号公報、特開平7−258131号公報および特表2003−528840号公報のように直列多段の晶析槽により、最終目的晶析温度まで順次冷却していく方法がある。
特開平5−117191号公報には、上部に開口部を設けた内筒を有するn個の晶析塔を用い、晶析塔内部のアダクト結晶スラリーの一部を抜き出し、晶析塔外部に設置された熱交換器で冷却した後アダクト結晶スラリーを晶析塔に循環導入すると同時に、少なくとも第n段目のアダクト結晶スラリーの一部を加熱して微細結晶を溶解させた後、晶析塔に循環導入する方法が記載されている。しかしながら、アダクト結晶は破砕しやすいため、スラリー循環によるアダクト結晶の破砕が生じ微結晶の生成が避けられない上に、一度冷却されたアダクト結晶スラリーを加熱する必要があるため、エネルギーのロスが生じる。また、スラリー中の固体分率に関しては、35重量%以下、好ましくは25重量%以下であることが開示されているが、スラリー中の固体分率とアダクト結晶の不純物濃度の関係については何ら開示されていない。
特開平7−258131号公報には、晶析反応槽の数n>1で直列連結しているn段階カスケードの晶析槽を用い、各晶析装置の滞留時間を少なくとも3時間にして少なくとも500m/hの循環率で循環させる方法が記載されている。この方法は、各晶析装置の滞留時間が3時間以上と大きな晶析装置が複数必要であり、設備費が多大である。さらには、500m/h以上の循環量が必要であるので、多大な動力を必要とし、さらには、このような大きな循環量でスラリーの循環を行うとアダクト結晶の破砕による微細結晶の生成量が大きくなる。
特表2003−528840号公報には、結晶化タンク、循環ポンプおよび冷却器を有する1つ以上の結晶化装置を用いて、滞留時間2〜12時間、1〜5段階の結晶化装置でアダクト結晶を製造する方法が記載されている。この方法も各結晶化装置に循環ポンプが必要であり、循環ポンプによるアダクト結晶の破砕による微細結晶の生成が生じる。また、アダクト結晶からフェノールを分離して得られるビスフェノールAの色相も不十分である。
上記のように、従来公知の一段階で冷却する方法では、得られるアダクト結晶に微細結晶が多く、アダクト結晶の純度および色相は不十分であった。また、従来公知の直列多段の晶析槽により最終目的晶析温度まで順次冷却していく方法は、一段階で冷却する方法よりも微細結晶が少なく、純度および色相は改善されているが、スラリー中の固体分率をある程度まで高めることによりアダクト結晶中の不純物濃度をさらに低減可能で、かつ、より微細結晶が少ない大粒径結晶が得られることは知られていなかった。
特開平5−117191号公報 特開平7−258131号公報 特表2003−528840号公報
本発明はビスフェノールAの製造方法に関する。より詳しくは、経済性に優れた、高純度で色相の優れたビスフェノールAの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ビスフェノールAのフェノール溶液を、少なくとも2段階の温度で冷却してアダクト結晶を連続的に生成させる際に、最初に結晶が生成する晶析段階を除く少なくとも一つの晶析段階におけるスラリー中の固体分率をある程度まで高くすることで、不純物が少なく微細結晶の少ない大粒径のアダクト結晶が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明の要旨は、
(1)フェノールとアセトンとの反応によりビスフェノールAを含むフェノール溶液を得る工程と、
(2)得られたビスフェノールAを含むフェノール溶液を晶析装置で冷却し、フェノールとビスフェノールAからなるアダクト結晶を含むスラリーを連続的に形成する晶析工程と、
(3)スラリーからアダクト結晶を分離する固液分離工程と、
(4)アダクト結晶からフェノールを除去してビスフェノールAを得る工程
とからなるビスフェノールAの製造方法であって、前記晶析工程において、
(a) 供給されるビスフェノールAのフェノール溶液が、少なくとも2段階の温度で冷却されて、アダクト結晶固体を含むスラリーが形成され、
(b)冷却温度の異なる少なくとも2段階の晶析段階が存在し、
(c)最初に結晶が生成する晶析段階を除く少なくとも一つの晶析段階におけるスラリー中の固体分率が36〜60[wt%]である
ことを特徴とするビスフェノールAの製造方法であり、また
(1)フェノールとアセトンとの反応によりビスフェノールAを含むフェノール溶液を得る工程と、
(2)得られたビスフェノールAを含むフェノール溶液を晶析装置で冷却し、フェノールとビスフェノールAからなるアダクト結晶を含むスラリーを連続的に形成する晶析工程と、
(3)スラリーからアダクト結晶を分離する固液分離工程と、
(4)アダクト結晶からフェノールを除去してビスフェノールAを得る工程
とからなるビスフェノールAの製造方法であって、前記晶析工程において、内部が仕切りにより3以上の区画に分割され、少なくとも1つの区画に冷却装置を備えた多室型の晶析装置を用い、ビスフェノールAを含むフェノール溶液を晶析装置内の1つの区画に供給し、生成したアダクト結晶スラリーを各区画に順次移動させ、少なくとも1組の連続する2つ区画において前段よりも後段のスラリー温度が低く制御され、アダクト結晶含有スラリーを段階的に冷却し、最初に結晶が生成する区画を除く少なくとも一つの区画におけるスラリー中の固体分率が36〜60[wt%]である
ことを特徴とするビスフェノールAの製造方法である。
本発明によれば、アダクト結晶中の不純物濃度が低く、微細結晶の少ない大粒径結晶を得ることができ、経済性に優れ、高純度で色相の優れたビスフェノールAの製造方法が提供される。
ビスフェノールAはアセトンと過剰のフェノールを酸触媒の存在下に脱水縮合反応させて得ることができる。フェノール/アセトン(モル比)は、通常3〜30、好ましくは5〜20の範囲である。反応温度は、通常、40〜120℃、好ましくは50〜100℃の範囲である。酸触媒については特に制限はなく、均一酸、固体酸のどちらでもよいが、装置腐食が少ないことおよび反応混合物と触媒の分離が容易なことから、固体酸触媒を用いるのが好ましい。
触媒として均一酸を用いる方法としては、一般的に塩化水素、硫酸等が使用されるが、反応混合物からの分離が比較的容易な塩化水素が好ましく用いられる。
固体酸を用いる方法としては、一般的に、スルホン酸型陽イオン交換樹脂が使用される。スルホン酸型陽イオン交換樹脂の触媒活性を向上させるために、スルホン酸型陽イオン交換樹脂と共にチオール基含有化合物を反応系に存在させてもよい。スルホン酸型陽イオン交換樹脂とチオール基含有化合物を共存させる方法として、スルホン酸型陽イオン交換樹脂のスルホン酸基の一部をチオール基含有化合物とイオン結合または共有結合で結合させる方法(チオール固定式)、および、スルホン酸型陽イオン交換樹脂と化学結合を形成しないチオール基含有化合物を、スルホン酸型陽イオン交換樹脂を充填した反応器に、反応原料と共に連続的に供給する方法(チオール添加式)がある。いずれの方法を用いてもよいが、チオール基含有化合物の回収工程が不要なチオール固定式が好ましい。より好ましくは、チオール化合物をスルホン酸型陽イオン交換樹脂にイオン結合で結合させる方法である。さらに好ましくは、スルホン酸基の3〜40%、より好ましくは5〜30%をチオール化合物とイオン結合で結合させる方法である。上述のようにして得られる反応混合物には、通常、ビスフェノールAの他に、未反応アセトン、未反応フェノール、反応生成水および他の反応副生物を含む。副生物の主な成分は、op’−BPAであり、他にトリスフェノール、ポリフェノール化合物、クロマン化合物、および着色不純物等がある。この反応混合物と触媒を分離した後、必要に応じて未反応アセトン、反応生成水および一部のフェノールの除去を行った後、晶析工程において冷却し、アダクト結晶を含むスラリーを生成する。
本発明のビスフェノールAの製造方法で、アダクト結晶を生成させる原料となるビスフェノールAのフェノール溶液は、前記のようなアセトンと過剰のフェノールより得られた混合物であれば特に制限は無く、フェノールとビスフェノールAの他に5重量%以下、好ましくは3重量%以下、より好ましくは1重量%以下の水、3重量%以下のアセトン、および20重量%以下、好ましくは15重量%以下、より好ましくは10重量%以下のビスフェノールA合成反応の際に生成する副生物が含まれていても良い。晶析工程に供給されるビスフェノールAのフェノール溶液の温度はアダクト結晶が析出しない温度T[℃]以上であれば特に制限は無いが、必要以上に高い温度で供給すると、冷却に要するエネルギーが大きくなる上に、冷却器の伝熱面積が大きくなる。したがって、好ましくはT〜(T+40)℃、さらに好ましくはT〜(T+20)℃の範囲である。
本発明の晶析工程は、連続的にビスフェノールAのフェノール溶液が供給され、少なくとも2段階の温度で冷却されて、アダクト結晶スラリーが形成される。晶析工程は、一つの容器を仕切りにより複数の区画に分割した晶析装置を用いてもよく、また、複数の晶析装置が配管により連結された装置を用いてもよい。
いずれの装置を用いた場合においても、最初に結晶が生成する晶析段階を除いた少なくとも一つの晶析段階において、スラリー中の固体分率を36〜60[wt%]、好ましくは40〜57[wt%]、さらに好ましくは43〜55[wt%]とする。スラリー中の固体分率を上記の範囲にすることで、アダクト結晶中の不純物濃度を低減することができる。
スラリー中の固体分率を上記の範囲にする晶析段階は、晶析工程において最初に結晶が生成する段階を除く段階であればいずれの段階でも良いが、最終段階のスラリー中の固体分率が上記の範囲であると、一度生成したアダクト結晶を必要以上に溶解することがないのでエネルギーのロスが少ない。スラリー中の固体分率を上記の範囲に調整する方法としては、ビスフェノールAとフェノールの混合物から蒸留等によりフェノールを除去する方法、または、ビスフェノールAとフェノールの混合物にフェノールまたはビスフェノールAを添加する方法等によりビスフェノールAの濃度を調整し、さらに、晶析温度を調整して行う。晶析工程に供給する混合物中のビスフェノールAの濃度は30〜52wt%、好ましくは33〜50wt%、さらに好ましくは35〜48wt%である。スラリー中の固体分率を上記の範囲にするために好ましい晶析温度としては40〜70℃、さらに好ましくは42〜60℃である。40℃より低いとスラリー粘度が増大しスラリーの移送が困難となり、70℃より高いと晶析工程に供給するビスフェノールAの濃度が高くなり、濃縮等のエネルギーが増大する。
さらに、晶析工程から固液分離工程に供給する前の最終の晶析段階におけるスラリー中の固体分率(=アダクト結晶重量/全スラリー重量)をA[wt%]とし、最初にアダクト結晶が生成する晶析段階(第1段階)における固体分率をB[wt%]としたときに、B/Aの値を0.7以下にするように晶析を行うことで、最終晶析段階からより不純物が少なく色相に優れたアダクト結晶が得られる。また、第1段階で生成するアダクト結晶が少なすぎると、装置の効率が低下するので、B/Aの好ましい範囲は0.03〜0.55、さらに好ましくは0.05〜0.4である。AおよびBの値は、アダクト結晶スラリー温度および晶析原料中のビスフェノールA濃度、水分濃度および不純物濃度等の因子により影響を受ける。しかしながら、第1段階の温度を除くこれらの因子は、通常は他のプロセス的要因により決定されることが多い。したがって、B/Aの値を前記の範囲にするためには、第1段階のアダクト結晶スラリー温度を適切に制御することによりBの値を操作し、B/Aを上記の範囲にすることができる。
また、晶析工程に、内部が仕切りにより3つ以上の区画に分割され、少なくとも1つの区画に冷却装置を備えた多室型の晶析装置を用い、ビスフェノールAを含むフェノール溶液を晶析装置内の1つの区画に供給し、生成したアダクト結晶スラリーを各区画に順次移動させ、少なくとも1組の連続する2つ区画において前段より後段のスラリー温度が低く制御され、アダクト結晶含有スラリーを段階的に冷却し、最初に結晶が生成する区画を除く少なくとも一つの区画におけるスラリー中の固体分率を36〜60[wt%]、好ましくは40〜57[wt%]、さらに好ましくは43〜55[wt%]とする方法も本発明の趣旨である。
該多室型晶析装置は、仕切りに開口部が設けられており、この開口部を通じて次段の区画へスラリーを移動する。したがって、晶析槽間のスラリー輸送にポンプを使用する必要が無く、輸送ポンプによるアダクト結晶の破砕が生じないため、微細結晶の生成が少ない。また、公知の直列多段の晶析槽を用いる方法と比較して、簡便かつ安価な装置で高純度かつ色相の良好なアダクト結晶を得ることができる。
該多室型晶析装置の区画の数は3つ以上であれば特に制限は無いが、好ましくは5〜50、さらに好ましくは7〜40である。区画の数が3より少ないと結晶の純度および色相が十分ではなく、50を超えてもそれ以上の純度および色相の向上効果を期待できない。該多室型晶析装置は少なくとも1つの冷却装置を備えている。冷却装置は必ずしも各区画に備える必要はないが、各区画にあった方が細かな温度制御が可能であり好ましい。該冷却装置によりアダクト結晶スラリーが段階的に冷却され、所望の温度まで冷却された後、該多室型晶析装置より排出される。
各区画内にはアダクト結晶スラリーの混合を促進するための撹拌装置を備えていても良い。冷却装置は内部に冷却媒体を流通させることができる冷却板を用いることが好ましく、晶析装置内を複数の区画に分ける仕切りに冷却板としての機能を付加してもよい。仕切りを冷却板として使用する場合は、必ずしも全ての仕切りを冷却装置にする必要は無く、必要に応じて一部の仕切りに冷却機能を備えたものを使用すればよい。また、ジャケットを晶析装置に取り付け、ジャケット内に冷却媒体を流通させることにより晶析装置内壁を冷却装置としても良く、ジャケットと他の冷却装置を併用しても良い。さらには、晶析装置外部に冷却装置を設けて、晶析装置の少なくとも一つの区画からスラリーの一部を抜き出し、冷却装置で冷却した後、元の区画または次段の区画に再循環する方法を用いても良いが、循環を行うとポンプ等によるアダクト結晶の破砕が生じるため、通常は前記のような仕切りを冷却板とする方法、または、ジャケットを冷却装置とする方法が好ましい。
従来公知の直列多段の晶析槽を用いたビスフェノールAのフェノール溶液からの晶析方法と比較して、本発明の多室型晶析装置は得られるアダクト結晶の純度が高く色相が良好なため、冷却装置の冷却面と該冷却面と同一区画に存在するアダクト結晶スラリーとの温度差を、従来公知の方法よりも大きくすることができる。これに伴って、冷却装置の伝熱面積を小さくできることも特徴の一つである。例えば特表2003−528840号公報には、好ましい範囲として2〜6[K]と記載されているが、本願の晶析装置では15℃以下、好ましくは10℃以下である。冷却面と該冷却面と同一区画に存在するアダクト結晶スラリーとの温度差が15℃以下であれば、高純度かつ色相が良好で微細結晶の少ないアダクト結晶が得られる。また、冷却面へのアダクト結晶の付着も生じ難い。なおここで、冷却装置が内部に冷却媒体を流通させる冷却装置である場合、冷却面の温度とは冷却装置に流入する冷却媒体の温度と実質的に同一であるとみなして良い。
冷却媒体の供給方法は冷却面と該冷却面と同一区画に存在するアダクト結晶スラリーとの温度差が前記の範囲になるようであれば特に制限は無く、各区画の冷却装置にそれぞれ別々に供給しても良いし、一度一つの冷却装置に供給して使用された冷却媒体を別の冷却装置に供給しても良い。好ましい形態としては、少なくとも一部の冷却媒体をアダクト結晶スラリーの流れと向流に使用する方法である。例えば、アダクト結晶スラリーを最初の区画に供給して、生成したアダクト結晶スラリーを各区画に順次移動させて段階的に冷却しながら最終の区画まで移動させる際に、冷却媒体は最終の区画に設置された冷却装置に供給し排出された後、アダクト結晶スラリーの流れと逆の方向に順次各区画の冷却装置を移動させ、スラリーが供給される最初の区画の冷却装置に使用してから、最終的に排出する方法が挙げられる。このような方法を行うことにより、冷却媒体の温度を個々に制御するための装置が削減でき経済的である。冷却媒体には特に制限は無く、水、エチレングリコール水溶液、プロピレングリコール水溶液またはフェノール水溶液等を用いることができる。
本発明のビスフェノールAを製造する際に多室型晶析装置を用いる方法において、さらに長時間安定的に晶析操作を実施する必要がある場合は、冷却装置の冷却面がアダクト結晶スラリーと接触する箇所にアダクト結晶付着防止装置を取り付けてもよい。アダクト結晶付着防止装置としては、米国特許6,090,972号公報および米国特許6,100,422号公報に開示されているような冷却板表面にスラリー流れを形成する方法、および冷却装置の冷却面を接触しながら相対移動する装置を取り付ける方法等が挙げられる。後者の方法の例としては、米国特許6,355,218号公報および米国特許4,486,395号公報等に開示されているような、内部に冷却媒体を流通させることのできる仕切を兼ねた冷却板を晶析装置内に平行に並べ、冷却板表面をシャフトに連結されたワイパーにより掻き取る方法がある。また、GMF GOUDA社のCooling Disc Crystallizerも好適に用いることができる。冷却面を接触しながら相対移動する装置を使用する場合は、アダクト結晶付着防止装置と冷却面とが接触する頻度を0.1〜30回/分、好ましくは0.5〜15回/分とする。0.1回/分より少ないと結晶付着防止装置の効果が十分ではなく、30回/分より多いと掻き取りに必要な動力が大きくなる。
該多室型晶析装置は、本発明の、ビスフェノールAのフェノール溶液が、少なくとも2段階の温度で冷却されて、アダクト結晶固体を含むスラリーが形成され、冷却温度の異なる少なくとも2段階の晶析段階が存在し、スラリー中の固体分率が、固液分離工程に供給する前の最終晶析段階においてA[wt%]であり、最初に結晶が生成する晶析段階においてB[wt%]であるとき、B/Aの値が0.7以下にする方法にも、好適に用いることができる。この場合は、第1段階から最終晶析段階までの全てを該多室型晶析装置で行っても良いが、必ずしもその必要は無い。各晶析段階または区画においてC[wt%]であるとき、第1段階からC/Aの値が少なくとも0.3まで、好ましくは0.5まで、さらに好ましくは0.7までを該多室型晶析装置で行えばよい。C/Aの値が少なくとも0.3までの間を多室型晶析装置で行うことにより、結晶成長過程に応じたきめ細かな温度制御がより一層容易になり、得られるアダクト結晶の純度および色相が良好になる。また、微細結晶の生成も抑制される。なお、この場合のBの値は、多室型晶析槽において最初にアダクト結晶が生成する区画の固体分率を指し、B<Cの関係となる。BとCの値の関係については、前記以外は特に制限は無いが、好ましくはB/Cが0.7以下、さらに好ましくはB/Cが0.5以下であれば、より一層高純度かつ色相の良好なアダクト結晶を得ることができる。
連続する2つの晶析段階または区画に存在するアダクト結晶スラリーの温度差が大きいほどアダクト結晶の純度および色相が低下するので、連続する2つの晶析段階または区画に存在するアダクト結晶スラリーの好ましい温度差は、本発明の何れの方法においても、10℃以下、さらに好ましくは8℃以下、より好ましくは0.5〜5℃である。この温度差が小さいほど、晶析段階または区画の数が多くなり工程が複雑になる。前記の範囲の温度差で、得られるアダクト結晶の純度および色相が要求するレベルを十分に満たしている場合には、C/Aの値が0.4以上、好ましくは0.5以上、さらに好ましくは0.7以上である晶析段階または区画においては、次段の晶析段階または区画とのスラリー温度差ΔTが10℃を超える連続した2つの晶析段階または区画の組合せを、少なくとも1組存在させてもよい。このようにすることで、アダクト結晶の純度および色相を大きく損なうこと無く、晶析工程を簡略化することができる。
また、少なくとも1組の連続する2つの晶析段階または区画において、前段よりも後段のスラリー温度が低く制御されることを必須とするが、前段と後段のスラリー温度が等しいか、または後段の方が温度差5℃以下で高温となる晶析段階または区画が一部にあってもよい。
本発明の何れの方法においても、晶析装置内でのアダクト結晶スラリーの合計滞留時間は0.5〜12時間、好ましくは1〜8時間、さらに好ましくは1〜4時間である。滞留時間が0.5時間より少ないと結晶の純度および色相が十分でなく、12時間を超えてもそれ以上の結晶純度および色相の改善効果は大きくない。最終区画のアダクト結晶スラリー温度は特に制限は無く、通常40〜70℃、好ましくは42℃〜60℃、さらに好ましくは45〜55℃である。
最終晶析段階から排出されたアダクト結晶スラリーは固液分離工程へ送られて、アダクト結晶と母液に分離される。さらに、アダクト結晶に付着している母液を除去するためにフェノール等で洗浄を行う。本発明の方法で得られるアダクト結晶は結晶自体が高純度で色相が良好であり、さらに、微結晶が少なく大きな結晶が得られるため固液分離および洗浄が容易である。固液分離され洗浄されたアダクト結晶はフェノールが分離され、ビスフェノールAが回収される。アダクト結晶が高純度で色相が良好であるため、本発明の方法で得られるビスフェノールAは高純度で色相が良好であり、芳香族ポリカーボネート等のポリマー原料として好適である。
<実施例>
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、100μm以下のアダクト結晶の割合は、目開き100μmの標準ふるいを通過する結晶量より算出した。
晶析装置として、内部にドラフトチューブを備えた攪拌機付の晶析槽を2基直列に連結したものを使用した。この晶析装置に、ビスフェノールA37wt%およびop’−BPA3.0wt%を含むフェノール溶液を95℃で、各晶析槽での滞留時間が1時間となるように連続的に供給した。1段目晶析槽のアダクト結晶スラリーの温度を73℃、2段目の晶析槽の温度を45℃となるように冷却し、装置が安定したところで各段のアダクト結晶スラリーを採取して、固体分率を測定したところ、一段目の固体分率Bは18wt%であり、2段目の固体分率Aは47wt%であり、B/Aの値は0.38であった。2段目の晶析槽から排出されるスラリーを遠心分離して結晶を回収した。このアダクト結晶中の100μm以下の微細結晶の割合は4wt%であった。さらに、遠心分離をしながら結晶に対して2倍重量のフェノールを噴霧して洗浄を行った。このアダクト結晶のop’−BPA濃度は480wt ppmであった。
晶析装置に供給するビスフェノールAのフェノール溶液として、ビスフェノールA33wt%、op’−BPA2.7wt%を含むものを使用し、1段目晶析槽の温度を77℃とした他は実施例1と同様に行った。このときのBの値は15wt%、Aの値は40wt%であり、B/Aの値は0.38であった。2段目の晶析槽から排出されるスラリーのアダクト結晶中の100μm以下の微細結晶の割合は10wt%であり、フェノール洗浄後のアダクト結晶のop’−BPA濃度は570wt ppmであった。
晶析装置に供給するビスフェノールAのフェノール溶液として、ビスフェノールA44wt%、op’−BPA3.3wt%を含むものを使用し、1段目晶析槽の温度を86℃とした他は実施例1と同様に行った。このときのBの値は22wt%、Aの値は57wt%であり、B/Aの値は0.39であった。2段目の晶析槽から排出されるスラリーのアダクト結晶中の100μm以下の微細結晶の割合は8wt%であり、フェノール洗浄後のアダクト結晶のop’−BPA濃度は690wt ppmであった。
[比較例1]
晶析装置に供給するビスフェノールAのフェノール溶液として、ビスフェノールA24wt%、op’−BPA2wt%を含むものを使用し、1段目晶析槽の温度を68℃とした他は実施例1と同様に行った。このときのBの値は9.5wt%、Aの値は25wt%であり、B/Aの値は0.38であった。2段目の晶析槽から排出されるスラリーのアダクト結晶中の100μm以下の微細結晶の割合は25wt%であり、フェノール洗浄後のアダクト結晶のop’−BPA濃度は870wt ppmであった。
[比較例2]
晶析装置に供給するビスフェノールAのフェノール溶液として、ビスフェノールA49wt%、op’−BPA3.7wt%を含むものを使用し、1段目晶析槽の温度を89℃とした他は実施例1と同様に行った。このときのBの値は25wt%、Aの値は65wt%であり、B/Aの値は0.38であった。2段目の晶析槽から排出されるスラリーのアダクト結晶中の100μm以下の微細結晶の割合は20wt%であり、フェノール洗浄後のアダクト結晶のop’−BPA濃度は930wt ppmであった。
晶析装置として、横型円筒形の容器にアダクト結晶スラリーが移動するための開口部を設けた7枚の仕切を等間隔に平行に挿入して、8つの容積の等しい円筒状の区画に分け、冷却装置として、それぞれの区画に水を流通させることのできるジャケットを備えた晶析装置を用いた。また、各区画内を撹拌するため、円筒容器の中心軸上にシャフトを設置し、シャフトに撹拌羽根を取り付けて50rpmで撹拌を実施した。各ジャケットにスラリーを冷却するための水を供給し、さらにこの晶析装置の最端部の区画に、ビスフェノールA37重量%およびop’−BPA3.0wt%を含むフェノール溶液を90℃で連続的に供給し、生成したアダクト結晶スラリーを隣接する区画に順次移動させ、もう一方の最端部の区画(最終区画)からアダクト結晶スラリーを排出し、晶析装置内での滞留時間が2時間となるようにした。各区画のアダクト結晶スラリー温度を、上流側からそれぞれ85、81、78、73、67、60、53、45℃、各区画の冷却水の入口温度をアダクト結晶スラリー上流側からそれぞれ80、76、73、68、62、55、48、40℃とし、冷却面とアダクト結晶スラリーとの温度差が5℃となるようにした。
装置が安定したところでアダクト結晶スラリーを採取して固体分率を測定したところ、第1区画の固体分率Bは8wt%、最終区画である第6区画の固体分率Aは47wt%であり、B/Aの値は0.17であった。また、最終区画から排出されるアダクト結晶中の100μm以下の微細結晶の割合は1wt%未満であった。さらに、最終区画から排出されるアダクト結晶スラリーを遠心分離して結晶を回収し、フェノール洗浄を実施した。このアダクト結晶のop’−BPA濃度は300wt ppmであった。
[比較例3]
晶析装置に供給するビスフェノールAのフェノール溶液として、ビスフェノールA24wt%、op’−BPA2.0wt%を含むものを77℃で供給し、各区画のアダクト結晶スラリー温度を、上流側からそれぞれ73、70、67、63、59、55、50、45℃、各区画の冷却水の入口温度をアダクト結晶スラリー上流側からそれぞれ68、65、62、58、54、50、45、40℃とした他は実施例4と同様にした。装置が安定したところでアダクト結晶スラリーを採取して固体分率を測定したところ、第1区画の固体分率Bは3wt%、最終区画である第8区画の固体分率Aは25wt%であり、B/Aの値は0.12であった。また、最終区画から排出されるアダクト結晶中の100μm以下の微細結晶の割合は30wt%であり、フェノール洗浄後のアダクト結晶のop’−BPA濃度は600wt ppmであった。
[比較例4]
晶析装置に供給するビスフェノールAのフェノール溶液として、ビスフェノールA49wt%、op’−BPA3.5wt%を含むものを100℃で供給し、各区画のアダクト結晶スラリー温度を、上流側からそれぞれ93、90、87、82、75、66、56、45℃、各区画の冷却水の入口温度をアダクト結晶スラリー上流側からそれぞれ88、85、82、77、70、61、51、40℃とした他は実施例4と同様にした。装置が安定したところでアダクト結晶スラリーを採取して固体分率を測定したところ、第1区画の固体分率Bは8wt%、最終区画である第8区画の固体分率Aは65wt%であり、B/Aの値は0.12であった。また、最終区画から排出されるアダクト結晶中の100μm以下の微細結晶の割合は10wt%であり、フェノール洗浄後のアダクト結晶のop’−BPA濃度は580wt ppmであった。
[参考例1]
実施例1で用いた晶析装置を1つだけ使用し、晶析装置に供給するビスフェノールAのフェノール溶液として、ビスフェノールA30wt%、op’−BPA2.5wt%を含むものを使用し、滞留時間2時間となるように連続的に供給した。晶析槽内の温度が45℃となるようにし、装置が安定した時点でスラリー中の固体分率を測定したところ、35重量%であった。また、晶析槽底部より排出されるアダクト結晶中の100μm以下の微細結晶の割合は30wt%であり、フェノール洗浄後のアダクト結晶のop’−BPA濃度は2200wt ppmであった。
[参考例2]
晶析装置に供給するビスフェノールAのフェノール溶液として、実施例2で使用したものと同じ組成のものを使用した以外は、参考例1と同様にした。スラリー中の固体分率は40重量%であった。晶析槽より排出されるアダクト結晶中の100μm以下の微細結晶の割合は33wt%であり、フェノール洗浄後のアダクト結晶中のop’−BPA濃度は4200wt ppmであった。一段階で冷却する場合、微細結晶の割合およびアダクト結晶中のop’−BPA濃度のいずれも、実施例2よりも大幅に多いことがわかる。また、参考例1と比較すると、1段階で冷却する方法においては、スラリー中の固体分率を高くすると結晶中の不純物濃度が増加することがわかる。
本発明によれば、経済性に優れた高純度で色相の優れたビスフェノールAの製造方法を提供することができる。

Claims (3)

  1. (1)フェノールとアセトンとの反応によりビスフェノールAを含むフェノール溶液を得る工程と、
    (2)得られたビスフェノールAを含むフェノール溶液を晶析装置で冷却し、フェノールとビスフェノールAからなるアダクト結晶を含むスラリーを連続的に形成する晶析工程と、
    (3)スラリーからアダクト結晶を分離する固液分離工程と、
    (4)アダクト結晶からフェノールを除去してビスフェノールAを得る工程
    とからなるビスフェノールAの製造方法であって、前記晶析工程において、
    (a) 供給されるビスフェノールAのフェノール溶液が、少なくとも2段階の温度で冷却されて、アダクト結晶固体を含むスラリーが形成され、
    (b)冷却温度の異なる少なくとも2段階の晶析段階が存在し、
    (c)最初に結晶が生成する晶析段階を除く少なくとも一つの晶析段階におけるスラリー中の固体分率が36〜60[wt%]である
    ことを特徴とするビスフェノールAの製造方法。
  2. (1)フェノールとアセトンとの反応によりビスフェノールAを含むフェノール溶液を得る工程と、
    (2)得られたビスフェノールAを含むフェノール溶液を晶析装置で冷却し、フェノールとビスフェノールAからなるアダクト結晶を含むスラリーを連続的に形成する晶析工程と、
    (3)スラリーからアダクト結晶を分離する固液分離工程と、
    (4)アダクト結晶からフェノールを除去してビスフェノールAを得る工程
    とからなるビスフェノールAの製造方法であって、前記晶析工程において、内部が仕切りにより3以上の区画に分割され、少なくとも1つの区画に冷却装置を備えた多室型の晶析装置を用い、ビスフェノールAを含むフェノール溶液を晶析装置内の1つの区画に供給し、生成したアダクト結晶スラリーを各区画に順次移動させ、少なくとも1組の連続する2つ区画において前段よりも後段のスラリー温度が低く制御され、アダクト結晶含有スラリーを段階的に冷却し、最初に結晶が生成する区画を除く少なくとも一つの区画におけるスラリー中の固体分率が36〜60[wt%]である
    ことを特徴とするビスフェノールAの製造方法。
  3. スラリー中の固体分率が、固液分離工程に供給する前の最終晶析段階においてA[wt%]であり、最初に結晶が生成する晶析段階においてB[wt%]であるとき、B/Aの値が0.7以下である請求項1又は請求項2記載のビスフェノールAの製造方法。
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JP2008297251A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Mitsui Chemicals Inc ビスフェノール類の晶析方法

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