JP2006080311A - 半導体装置並びにそのパターン設計方法及びパターン設計プログラム - Google Patents

半導体装置並びにそのパターン設計方法及びパターン設計プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 チップ面積の増大を防ぎながら、回路動作時のクロストークノイズを抑制し、優れた性能を有する半導体装置を提供する。
【解決手段】 第1の論理素子20の出力部と第2の論理素子21の入力部とを接続する信号配線に対し、第1の論理素子の出力部から第2の論理素子の入力部に至る途中まで、その信号線に沿って配置されたシールド配線を有することを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、半導体装置並びにそのパターン設計方法及びパターン設計プログラムに関する。
近年、集積回路においては、微細化と低電圧化が進んでおり、それによるクロストークノイズやクロストーク遅延が問題になっている。クロストークは、信号配線上を信号が伝搬した際、その伝搬信号が変化したときに配線接続経路がアンテナとなり、他の信号配線に対して、信号伝搬遅延やグリッチの影響を与える現象である。集積回路の微細化と共に、信号配線間の間隔が小さくなるため、クロストークが発生するケースが増加している。また、集積回路の低消費電力化により、電源電圧が小さくなり、搭載された論理素子のオン、オフの閾値電圧が小さくなり、クロストークの影響を受け易くなっている。
集積回路のクロストークノイズを削減する手段として、信号配線の周辺にシールド配線を配置する方法、或いは、信号配線間の距離を大きくするワイドスペーシングの方法が知られている。
ここで、クロストークをもたらす信号配線を攻撃ネットと呼び、攻撃ネットの動作によって、クロストークが発生する信号配線を犠牲ネットと呼ぶ。この1対の配線に信号が伝達することによって発生するクロストークノイズを解析し、ノイズエラーが検出されると、その発生を防止するように配線間のスペースを広げるように修正する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この方法によって、パターン設計の観点から、クロストークノイズを避けることが可能になる。また、配線間のスペースを広げるだけでなく、クロストークをもたらす信号配線である攻撃ネットの周辺にシールド配線を配置することもできる。
しかし、このようなワイドスペーシングの方法及びシールド配線を配置する方法を用いる場合、例えば、通常の信号配線の場合と比較し、大きなエリアを必要とする。そのため、攻撃ネットが多数存在すると、信号配線の混雑度が増加し、配線が困難になる場合がある。また、混雑回避の為に、迂回配線が生じ、タイミングの悪化、チップ面積の増大という問題が生じる場合があった。
特開2004−21766号公報(第9ページ、第5図)
本発明は、チップ面積の増大を防ぎながら、回路動作時のクロストークノイズを抑制し、優れた性能を有する半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、半導体装置として、第1の論理素子と、第2の論理素子と、前記第1の論理素子の出力部と前記第2の論理素子の入力部を接続し、かつ、攻撃ネットとなる信号配線と、前記信号線の、前記第1の論理素子の出力部から前記第2の論理素子の入力部に至る途中まで、前記信号線に沿って配置されたシールド配線とを有することを特徴とする。
また、本発明の第2の態様は、半導体装置として、第1の論理素子と、第2の論理素子と、前記第1の論理素子の出力部と前記第2の論理素子の入力部を接続し、かつ、攻撃ネットとなる信号配線と、前記信号線に沿って配置され、前記信号線との距離が、前記第1の信号線の、前記第1の論理素子の出力部から前記第2の論理素子の入力部に至る途中部分までが第1の長さであり、前記途中部分から前記第2の論理素子の入力部までが第2の長さであり、第1の長さは第2の長さよりも長い第2の信号線とを有することを特徴とする。
また、本発明の第3の態様は、半導体装置として、第1の論理素子と、第2の論理素子と、前記第1の論理素子の出力部と前記第2の論理素子の入力部を接続し、かつ、犠牲ネットとなる信号配線と、前記信号線の、前記第2の論理素子の入力部から前記第1の論理素子の出力部に至る途中まで、前記信号線に沿って配置されたシールド配線とを有することを特徴とする。
また、本発明の第4の態様は、半導体装置として、第1の論理素子と、第2の論理素子と、前記第1の論理素子の出力部と前記第2の論理素子の入力部を接続し、かつ、犠牲ネットとなる信号配線と、前記信号線に沿って配置され、前記信号線との距離が、前記第1の信号線の、前記第2の論理素子の入力部から前記第1の論理素子の出力部に至る途中部分までが第1の長さであり、前記途中部分から前記第2の論理素子の入力部までが第2の長さであり、第1の長さは第2の長さよりも長い第2の信号線とを有することを特徴とする。
また、本発明の第5の態様は、半導体装置のパターン設計方法として、攻撃ネットとなる信号配線を抽出するステップと、前記信号配線における信号遷移時間を解析するステップと、前記信号遷移時間が、所定の閾値よりも小さい前記信号配線部分に対し、前記信号配線に沿ってシールド配線を生成するステップとを有することを特徴とする。
また、本発明の第6の態様は、半導体装置のパターン設計プログラム、攻撃ネットとなる信号配線を抽出する機能と、前記信号配線における信号遷移時間を解析する機能と、前記信号遷移時間が、所定の閾値よりも小さい前記信号配線部分に対し、前記信号配線に沿ってシールド配線を生成する機能とを有することを特徴とする半導体装置のパターン設計プログラム。
本発明によれば、ノイズ解析によってクロストークの影響が大きい配線部分を抽出し、その部分に対策を施すことにより、チップ面積の増大を防ぎながら、回路動作時のクロストークノイズを抑制し、優れた性能を有する半導体装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1の実施例は、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置、並びにそれに関連するパターン設計方法及びパターン設計装置に関する。
図1乃至図5を参照しながら、本実施例を説明する。図1は、本実施例のパターン形成方法を実行し、実際のパターンを生成するコンピュータであるパターン設計装置を示すブロック図である。次に、図2及び図3は、本実施形態にかかわる半導体装置の設計手順、特に本実施例のパターン設計方法を詳細に説明するフローチャートである。また、図4は、本実施例におけるパターン設計方法によって生成する半導体装置における論理素子の配置及び配線構造の一部を示すパターン設計模式図である。更に、図5は、本実施例パターン設計方法によって生成されたパターンを有する半導体装置の一部を示す断面の模式図である。
先ず、図1は本実施例における半導体装置のパターン設計方法を実行する際に使用するパターン設計装置の一例を示すブロック図である。パターン設計装置10は、CPU11、ROM12、RAM13、表示部14、入力部15、入出力インターフェイス16,コントローラ17、ネットワーク接続部18等からなり、バスライン19を介して、それらの回路は接続されている。
半導体装置のパターン設計を行うコンピュータプログラムであるパターン設計プログラム(図示せず)は、先ず、パターン設計装置10の外部にある記憶媒体17a、例えば磁気ディスク、光ディスク等、或いは、同様にパターン設計装置10の外部にあるコンピュータ(図示せず)、例えばサーバコンピュータ、ワークステーション等、又は、パターン設計装置10の内部にあるに記憶媒体、例えばROM12等のいずれかの記憶媒体に記憶されている。
記憶媒体17aに記憶されているコンピュータプログラムは、コントローラ17を介し、また、外部のサーバコンピュータ等に記憶されているコンピュータプログラムはネットワーク接続部18を介し、それぞれバスライン19を通り、図1に示すようにRAM13へロードされる。また、ROM12に記憶されている場合も、コンピュータプログラムはバスライン19を通り、図1に示すようにRAM13へロードされる。
CPU11はRAM13内にロードされたパターン設計プログラムを実行し、入出力インターフェイス16を介して、入力部15である、例えばキーボード、タッチパネル、ポインティングデバイス、マウス等から必要なパラメータ等のデータ入力を要求する。また、CPU11は、例えば設計データ、設計図面等をディスプレイ、プリンタ、スピーカ等の表示部14へ表示する。
図2は本実施例における半導体装置のパターン設計の手順を示すフローチャートである。図2に示すパターン設計は、図1に示すCPU11が本実施例におけるパターン設計のコンピュータプログラムを実行することによって処理される。
本実施例においては、開始後(S10)、設計すべき電子回路の論理素子が入力され、所定の論理設計が行われる(S11)。この論理設計には回路の検証等として論理シミュレーションも含まれて良い。図示しないが、論理シミュレーションによってエラーが発生すれば、例えばユーザからの指示に基づいて設計変更が行われ、例えば再度、論理設計から実行される。
論理設計の終了後、パターン設計に移る。先ず、プロアープランとして、論理素子の配置が実行される(S12)。続いて、論理素子の接続を含めた配線が行われる(S13)。
図4(a)に設計パターンの一例として、論理セル内の一部における論理素子の配置の一例を示す。第1の論理素子20及び第1の論理素子20の次段の論理素子である第2の論理素子21が配置されており、信号配線22が第1の論理素子20の出力側と第2の論理素子21の入力側との間を接続する。
論理セル内の配置及び配線が終了し、論理セル間の接続が完了した後、半導体装置内の信号伝搬についての動作解析を行う。動作解析としては、タイミング解析及びノイズ解析を行う。
先ず、例えばタイミング解析ツールを用いて回路の動作タイミングを解析する(S14)。図示しないが、タイミング解析によってエラーが発生した場合、例えばユーザからの指示に基づいて、パターン設計変更が行われ、再度、例えばセル配置から実行される。
一方、信号伝搬に伴う各論理素子の種々のノイズについて、ノイズ解析ツールを用いて解析する。本実施例では、クロストークノイズについて、その発生箇所である犠牲ネット及びクロストークノイズをもたらす信号配線を有する攻撃ネットを抽出する。図3にクロストークノイズ解析(S15)の更に詳しい手順を示す。
クロストークノイズやクロストークディレイは、攻撃ネットの信号が変化した際に生じる。攻撃ネットの信号が変化し、攻撃ネットと犠牲ネット間の隣接容量に電荷が蓄積、または、放出された際に、犠牲ネットの信号配線にクロストークノイズが発生する。
電荷の蓄積、放出時に生じるこのクロストークの影響は、攻撃ネットの信号配線を流れる電流の、時間に対する変化率に関係する。攻撃ネットにおける時間当たりの電流の変化率が大きい場合、より大きいクロストークノイズが犠牲ネットにおいて発生する。即ち、攻撃ネットの信号遷移時間の短い信号配線領域で、犠牲ネットに大きな影響を与える。従って、攻撃ネットの信号配線領域に沿って信号遷移時間を解析する方法が、クロストークノイズを抑制する方法を得る上で、有効である。
信号遷移時間の解析として、分布定数モデルによる伝送線路解析手法を用いてスタートする(S23)。図4(a)に示す第1の論理素子20のゲート出力側の信号配線位置S1の信号遷移時間を算出後、簡易的な手法として、信号配線22の配線抵抗、対地容量、隣接容量、第2の論理素子21の入力容量をもとに、信号配線22のS5の位置における信号の遷移時間を算出する方法を用いても良い。S1における信号配線の信号遷移時間及びS5における信号配線の信号遷移時間を算出した後、その結果から、S2、S3、S4における信号配線の信号遷移時間を算出する(S24)。
図4(a)に示すように、S1からS5に向かって0.1nsから0.9nsへと信号遷移時間は長くなり、時間当たりの電流変化率は小さくなる。従って、攻撃ネットとなる信号配線22における出力側の第1の論理素子20に近い領域によって、犠牲ネットへ及ぼすクロストークノイズが支配される。
次に、信号遷移時間に対して、所定の閾値を設け、その閾値に対する大小関係を明らかにする(S25)。閾値以下の信号遷移時間を示す信号配線領域はクロストークノイズ抑制のため、シールド配線が必要である(S26)。これに対し、閾値以上の信号遷移時間を示す信号配線領域は、シールド配線を行わない。これによって、有効なクロストークノイズ抑制を行うと共に、シールド配線増加を防ぎ、チップ面積の増大を抑制する。
次に、上記の結果をもとに、図4(b)に示すように、対象となるシールド配線23を抑制し(S16)、そのシールド配線23を図示しない電源配線或いはグランド配線に接続する(S17)。
シールド配線23を形成した後、図2に示すように、例えば回路動作検証を実施しても良い(S19)。この場合、回路動作上の問題が発生すれば、例えばシールド配線を追加するように抽出する。更に、デザインルールへの適合性等を含めた最終的なマスク検証を実施し(S20)、パターン設計を完了する(S21)。
得られたパターン設計データは図1に示すパターン設計装置10内の、例えばRAM13に記憶される。その後、コントローラ17を介して記憶媒体17aに保存しても良い。また、ネットワーク接続部18を介してネットワークから他のコンピュータ等へパターン設計データを転送して保存しても良い。
パターン設計を完了後、例えば別途、パターン設計データをデータ変換によって、マスク作成用データとする。次に、図5(a)に示すように、所定の製造工程によって作成されたパターン41を有するマスク40を作成する(S21)。
マスク40には、例えば1チップ分のパターンが形成されており、例えば、縮小投影露光法を用いて図5(a)に示すように、半導体基板42へパターン41を転写する。マスク40と半導体基板42とを相対的に移動させなからパターン41を半導体基板42へ転写させることにより、チップ領域43が順次、半導体基板42の上に形成される。このようなパターン形成と、薄膜形成、不純物導入とを繰り返すことにより、論理セルを集積した論理回路を含む半導体装置を製造する(S22)。
得られた半導体装置の一例を図5(b)に示す。本半導体装置44は論理回路の基本構成単位の相補型MOS素子から成っている。
P型のシリコン基板50に素子分離領域53によって分離されたN型ウェル51及びP型ウェル52が形成されている。N型ウェル51内にはP型MOS素子が形成されている。また、P型ウェル52内にはN型MOS素子が形成されている。例えば、シリコン酸化膜によるゲート絶縁膜54、シリコン膜によるゲート電極膜55を挟むようにシリコン基板50の表面領域に不純物が導入されたエクステンション領域57並びにソース及びドレイン領域58が形成されている。
側壁絶縁膜56及び第1層間絶縁膜56aを通して、例えば第1配線層59とソース及びドレイン領域58が接続する。図示しないが、第1配線層59と第2配線層61は第2層間絶縁膜60を通して、第2配線層61と第3配線層63は第3層間絶縁膜62を通して、それぞれ配線が貫通し、接続される。更に、第4層間絶縁膜64よりも上層に配線層を設けても良い。
図5(b)の半導体装置44において、図4(b)に示した半導体装置の設計パターンとの関係を以下に示す。即ち、論理素子20乃至21は、N型ウェル51内のP型MOS素子及びP型ウェル52内のN型MOS素子からなる。また、信号配線22及びシールド配線23は第2配線層61によって形成される。更に、論理素子20乃至21と信号配線22は図示しないビア配線によって接続される。
以上、本実施例において述べたように、攻撃ネットにおける信号遷移時間を解析し、犠牲ネットに対するクロトークノイズの影響が大きい信号配線領域をシールド配線によってシールドする。一方、クロトークノイズの影響が無視できる信号配線領域に対しては、シールド配線を行わず、シールド配線の増加を抑制する。これにより、クロストークノイズを抑制し、かつ、チップ面積が小さい半導体装置を得ることができる。
第2の実施例は、第1の実施例と同様に、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置、並びにそれに関連するパターン設計方法及びパターン設計装置に関する。一方、第1の実施例と異なる点は、第1の実施例が攻撃ネットの信号配線へシールド配線を施したのに対し、本実施例は、犠牲ネットへシールド配線を施す例を示した点である。
図6を参照しながら、本実施例を説明する。本実施例のパターン形成方法を実行し、実際のパターンを生成するコンピュータであるパターン設計装置は、図1で示したパターン設計装置と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、本実施例における半導体装置のパターン設計の手順を示すフローチャートも基本的に図2及び図3と同様である。従って、ここでは図示せず、図6の説明の際に手順も合わせて簡潔に説明する。
なお、本実施例におけるパターン設計は、図1に示すCPU11が本実施例におけるパターン設計のコンピュータプログラムを実行することによって処理される。
本実施例におけるパターン設計は、先ず、開始後、設計すべき電子回路の論理素子が入力され、所定の論理設計が行われる。この論理設計には回路の検証等として論理シミュレーションも含まれて良い。図示しないが、論理シミュレーションによってエラーが発生すれば、例えばユーザからの指示に基づいて設計変更が行われ、例えば再度、論理設計から実行される。
論理設計の終了後、パターン設計に移る。先ず、プロアープランとして、論理素子の配置が実行される。続いて、論理素子の接続を含めた配線が行われる。
図6(a)に設計パターンの一例として、論理セル内の一部における論理素子の配置の一例を示す。第1の論理素子20及び第1の論理素子20の次段の論理素子である第2の論理素子21が配置されており、信号配線22が第1の論理素子20の出力側と第2の論理素子21の入力側との間を接続する。
論理セル内の配置及び配線が終了し、論理セル間の接続が完了した後、半導体装置内の信号伝搬についての動作解析を行う。動作解析としては、タイミング解析及びノイズ解析を行う。
先ず、例えばタイミング解析ツールを用いて回路の動作タイミングを解析する。タイミング解析によってエラーが発生した場合、例えばユーザからの指示に基づいて、パターン設計変更が行われ、再度、例えばセル配置から実行される。
一方、信号伝搬に伴う各論理素子の種々のノイズについて、ノイズ解析ツールを用いて解析する。本実施例では、クロストークノイズについて、その発生箇所である犠牲ネット及びクロストークノイズをもたらす信号配線を有する攻撃ネットを抽出する。
クロストークノイズやクロストークディレイは、攻撃ネットの信号が変化した際に生じる。攻撃ネットの信号が変化し、攻撃ネットと犠牲ネット間の隣接容量に電荷が蓄積、または、放出された際に、犠牲ネットの信号配線にクロストークノイズが発生する。
電荷の蓄積、放出時に生じるこのクロストークの影響は、犠牲ネットの信号配線を流れる電流の、時間に対する電流の変化率に関係する。犠牲ネットにおける時間当たりの電流の変化率が小さい場合、より大きいクロストークノイズが犠牲ネットにおいて発生する。即ち、犠牲ネットの信号遷移時間の長い信号配線領域で、攻撃ネットが犠牲ネットに対し、大きな影響を与える。第1の実施例で示した手法と同様の手法を用いて、犠牲ネットの信号配線領域に沿って信号遷移時間を解析する。
図4(a)に示した場合と同様に、S1からS5に向かって信号遷移時間は長くなり、時間当たりの電流の変化率は小さくなる。従って、図6(a)に示した犠牲ネットにおける信号配線22における入力側の第2の論理素子21に近い領域によって、犠牲ネットへ及ぼすクロストークノイズが支配される。
次に、信号遷移時間に対して、所定の閾値を設け、その閾値に対する大小関係を明らかにする。閾値以上の信号遷移時間を示す信号配線領域はクロストークノイズ抑制のため、シールド配線が必要である。これに対し、閾値以下の信号遷移時間を示す信号配線領域は、シールド配線を行わない。これによって、有効なクロストークノイズ抑制を行うと共に、シールド配線増加を防ぎ、チップ面積の増大を抑制する。
次に、上記の結果をもとに、図6(b)に示すように、必要とするシールド配線23を生成し、そのシールド配線23を図示しない電源配線或いはグランド配線に接続する。
シールド配線23を形成した後、例えば回路動作検証を実施しても良い。この場合、回路動作上の問題が発生すれば、例えばシールド配線を追加するように抽出する。更に、デザインルールへの適合性等を含めた最終的なマスク検証を実施し、パターン設計を完了する。
得られたパターン設計データは、第1の実施例と同様に、図1に示すパターン設計装置10内の、例えばRAM13に記憶される。その後、コントローラ17を介して記憶媒体17aに保存しても良い。また、ネットワーク接続部18を介してネットワークから他のコンピュータ等へパターン設計データを転送して保存しても良い。
パターン設計を完了後、例えば別途、パターン設計データをデータ変換によって、マスク作成用データとし、所定の製造工程によってマスクを作成する。更に、得られたマスク等を用いて、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置を製造する。
以上、本実施例において述べたように、犠牲ネットにおける信号遷移時間を解析し、攻撃ネットからのクロトークノイズの影響が大きい信号配線領域をシールド配線によってシールドする。一方、クロトークノイズの影響が無視できる信号配線領域に対しては、シールド配線を行わず、シールド配線の増加を抑制する。これにより、クロストークノイズを抑制し、かつ、チップ面積が小さい半導体装置を得ることができる。
第3の実施例は、第1の実施例と同様に、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置、並びにそれに関連するパターン設計方法及びパターン設計装置に関する。一方、第1の実施例と異なる点は、出力段の論理素子に対し、入力段の論理素子が複数接続されていることである。
図7を参照しながら、本実施例を説明する。本実施例のパターン形成方法を実行し、実際のパターンを生成するコンピュータであるパターン設計装置は、図1で示したパターン設計装置と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、本実施例における半導体装置のパターン設計の手順を示すフローチャートも基本的に図2及び図3と同様である。従って、ここでは図示せず、図7の説明の際に手順も合わせて簡潔に説明する。
なお、本実施例におけるパターン設計は、図1に示すCPU11が本実施例におけるパターン設計のコンピュータプログラムを実行することによって処理される。
本実施例におけるパターン設計は、先ず、開始後、設計すべき電子回路の論理素子が入力され、所定の論理設計が行われる。この論理設計には回路の検証等として論理シミュレーションも含まれて良い。図示しないが、論理シミュレーションによってエラーが発生すれば、例えばユーザからの指示に基づいて設計変更が行われ、例えば再度、論理設計から実行される。
論理設計の終了後、パターン設計に移る。先ず、プロアープランとして、論理素子の配置が実行される。続いて、論理素子の接続を含めた配線が行われる。
図7(a)に設計パターンの一例として、論理セル内の一部における論理素子の配置の一例を示す。この回路は、攻撃ネットとなる回路である。第1の論理素子20から信号が出力され、それを受ける次段の論理素子として、2個の第2の論理素子21、24が配置されている。また、信号配線22が第1の論理素子20の出力側と第2の論理素子21、24の入力側との間を接続する。
論理セル内の配置及び配線が終了し、論理セル間の接続が完了した後、半導体装置内の信号伝搬についての動作解析を行う。動作解析としては、タイミング解析及びノイズ解析を行う。
先ず、例えばタイミング解析ツールを用いて回路の動作タイミングを解析する。タイミング解析によってエラーが発生した場合、例えばユーザからの指示に基づいて、パターン設計変更が行われ、再度、例えばセル配置から実行される。
一方、信号伝搬に伴う各論理素子の種々のノイズについて、ノイズ解析ツールを用いて解析する。本実施例では、クロストークノイズについて、その発生箇所である犠牲ネット及びクロストークノイズをもたらす信号配線を有する攻撃ネットを抽出する。
クロストークノイズやクロストークディレイは、攻撃ネットの信号が変化した際に生じる。攻撃ネットの信号が変化し、攻撃ネットと犠牲ネット間の隣接容量に電荷が蓄積、または、放出された際に、犠牲ネットの信号配線にクロストークノイズが発生する。
電荷の蓄積、放出時に生じるこのクロストークの影響は、攻撃ネットの信号配線を流れる電流の、時間に対する電流の変化率に関係する。攻撃ネットにおける時間当たりの電流の変化率が大きい場合、より大きいクロストークノイズが犠牲ネットにおいて発生する。即ち、攻撃ネットの信号遷移時間の短い信号配線領域で、攻撃ネットが犠牲ネットに対し、大きな影響を与える。第1の実施例で示した手法と同様の手法を用いて、攻撃ネットの信号配線領域に沿って信号遷移時間を解析する。
次に、上記の解析結果をもとに、必要とするシールド配線23を生成し、そのシールド配線23を図示しない電源配線或いはグランド配線に接続する。
シールド配線23を形成した後、例えば回路動作検証を実施しても良い。この場合、回路動作上の問題が発生すれば、例えばシールド配線を追加するように抽出する。更に、デザインルールへの適合性等を含めた最終的なマスク検証を実施し、パターン設計を完了する。
得られたパターン設計データは、第1の実施例と同様に、図1に示すパターン設計装置10内の、例えばRAM13に記憶される。その後、コントローラ17を介して記憶媒体17aに保存しても良い。また、ネットワーク接続部18を介してネットワークから他のコンピュータ等へパターン設計データを転送して保存しても良い。
パターン設計を完了後、例えば別途、パターン設計データをデータ変換によって、マスク作成用データとし、所定の製造工程によってマスクを作成する。更に、得られたマスク等を用いて、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置を製造する。
なお、更に入力段の論理素子が増加し、例えば3段の論理素子が接続した実施例について、図7(b)に示す。シールド配線を配置する方法及び手順は、図7(a)の場合と基本的に同じである。
以上、本実施例において述べたように、出力段の論理素子に対し、入力段の論理素子が複数接続されている場合においても、攻撃ネットにおける信号遷移時間を解析し、攻撃ネットからのクロトークノイズの影響が大きい信号配線領域をシールド配線によってシールドすることが可能である。一方、クロトークノイズの影響が無視できる信号配線領域に対しては、シールド配線を行わず、シールド配線の増加を抑制する。これにより、クロストークノイズを抑制し、かつ、チップ面積が小さい半導体装置を得ることができる。
第3の実施例は、第2の実施例と同様に、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置、並びにそれに関連するパターン設計方法及びパターン設計装置に関する。一方、第2の実施例と異なる点は、出力段の論理素子に対し、入力段の論理素子が複数接続されていることである。
図8を参照しながら、本実施例を説明する。本実施例のパターン形成方法を実行し、実際のパターンを生成するコンピュータであるパターン設計装置は、図1で示したパターン設計装置と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、本実施例における半導体装置のパターン設計の手順を示すフローチャートも基本的に図2及び図3と同様である。従って、ここでは図示せず、図8の説明の際に手順も合わせて簡潔に説明する。
なお、本実施例におけるパターン設計は、図1に示すCPU11が本実施例におけるパターン設計のコンピュータプログラムを実行することによって処理される。
本実施例におけるパターン設計は、先ず、開始後、設計すべき電子回路の論理素子が入力され、所定の論理設計が行われる。この論理設計には回路の検証等として論理シミュレーションも含まれて良い。図示しないが、論理シミュレーションによってエラーが発生すれば、例えばユーザからの指示に基づいて設計変更が行われ、例えば再度、論理設計から実行される。
論理設計の終了後、パターン設計に移る。先ず、プロアープランとして、論理素子の配置が実行される。続いて、論理素子の接続を含めた配線が行われる。
図8(a)に設計パターンの一例として、論理セル内の一部における論理素子の配置の一例を示す。この回路は、犠牲ネットとなる回路である。第1の論理素子20から信号が出力され、それを受ける次段の論理素子として、2個の第2の論理素子21、24が配置されている。また、信号配線22が第1の論理素子20の出力側と第2の論理素子21、24の入力側との間を接続する。
論理セル内の配置及び配線が終了し、論理セル間の接続が完了した後、半導体装置内の信号伝搬についての動作解析を行う。動作解析としては、タイミング解析及びノイズ解析を行う。
先ず、例えばタイミング解析ツールを用いて回路の動作タイミングを解析する。タイミング解析によってエラーが発生した場合、例えばユーザからの指示に基づいて、パターン設計変更が行われ、再度、例えばセル配置から実行される。
一方、信号伝搬に伴う各論理素子の種々のノイズについて、ノイズ解析ツールを用いて解析する。本実施例では、クロストークノイズについて、その発生箇所である犠牲ネット及びクロストークノイズをもたらす信号配線を有する攻撃ネットを抽出する。
クロストークノイズやクロストークディレイは、攻撃ネットの信号が変化した際に生じる。攻撃ネットの信号が変化し、攻撃ネットと犠牲ネット間の隣接容量に電荷が蓄積、または、放出された際に、犠牲ネットの信号配線にクロストークノイズが発生する。
電荷の蓄積、放出時に生じるこのクロストークの影響は、犠牲ネットの信号配線を流れる電流の、時間に対する電流の変化率に関係する。犠牲ネットにおける時間当たりの電流の変化率が小さい場合、より大きいクロストークノイズが犠牲ネットにおいて発生する。即ち、犠牲ネットの信号遷移時間の長い信号配線領域で、攻撃ネットが犠牲ネットに対し、大きな影響を与える。第1の実施例で示した手法と同様の手法を用いて、犠牲ネットの信号配線領域に沿って信号遷移時間を解析する。
次に、上記の解析結果をもとに、必要とするシールド配線23を生成し、そのシールド配線23を図示しない電源配線或いはグランド配線に接続する。
シールド配線23を形成した後、例えば回路動作検証を実施しても良い。この場合、回路動作上の問題が発生すれば、例えばシールド配線を追加するように抽出する。更に、デザインルールへの適合性等を含めた最終的なマスク検証を実施し、パターン設計を完了する。
得られたパターン設計データは、第1の実施例と同様に、図1に示すパターン設計装置10内の、例えばRAM13に記憶される。その後、コントローラ17を介して記憶媒体17aに保存しても良い。また、ネットワーク接続部18を介してネットワークから他のコンピュータ等へパターン設計データを転送して保存しても良い。
パターン設計を完了後、例えば別途、パターン設計データをデータ変換によって、マスク作成用データとし、所定の製造工程によってマスクを作成する。更に、得られたマスク等を用いて、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置を製造する。
なお、更に入力段の論理素子が増加し、例えば3段の論理素子が接続した実施例について、図8(b)に示す。シールド配線を配置する方法及び手順は、図8(a)の場合と基本的に同じである。
以上、本実施例において述べたように、出力段の論理素子に対し、入力段の論理素子が複数接続されている場合においても、犠牲ネットにおける信号遷移時間を解析し、攻撃ネットからのクロトークノイズの影響が大きい信号配線領域をシールド配線によってシールドすることが可能である。一方、クロトークノイズの影響が無視できる信号配線領域に対しては、シールド配線を行わず、シールド配線の増加を抑制する。これにより、クロストークノイズを抑制し、かつ、チップ面積が小さい半導体装置を得ることができる。
第5の実施例は、第1の実施例と同様に、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置、並びにそれに関連するパターン設計方法及びパターン設計装置に関する。一方、第1の実施例と異なる点は、第1の実施例がクロストークノイズに対して、シールド配線を実施したのに対し、本実施例は、ワイドスペーシングの方法を用いたことである。
図9乃至図11を参照しながら、本実施例を説明する。図9及び図10は、本実施形態にかかわる半導体装置の設計手順、特に本実施例のパターン設計方法を詳細に説明するフローチャートである。また、図11は、本実施例におけるパターン設計方法によって生成する半導体装置の論理素子の配置及び配線構造の一部を示すパターン設計模式図である。
本実施例のパターン形成方法を実行し、実際のパターンを生成するコンピュータであるパターン設計装置は、図1で示したパターン設計装置と同様であるため、ここでは説明を省略する。なお、本実施例におけるパターン設計は、図1に示すCPU11が本実施例におけるパターン設計のコンピュータプログラムを実行することによって処理される。
図9は本実施例における半導体装置のパターン設計の手順を示すフローチャートである。図9に示すパターン設計は、図1に示すCPU11が本実施例におけるパターン設計のコンピュータプログラムを実行することによって処理される。
本実施例においては、開始後(S30)、設計すべき電子回路の論理素子が入力され、所定の論理設計が行われる(S31)。この論理設計には回路の検証等として論理シミュレーションも含まれて良い。図示しないが、論理シミュレーションによってエラーが発生すれば、例えばユーザからの指示に基づいて設計変更が行われ、例えば再度、論理設計から実行される。
論理設計の終了後、パターン設計に移る。先ず、プロアープランとして、論理素子の配置が実行される(S32)。続いて、論理素子の接続を含めた配線が行われる(S33)。
図11(a)に設計パターンの一例として、論理セル内の一部における論理素子の配置の一例を示す。先ず、第1の論理素子30及び第1の論理素子30の次段の論理素子である第2の論理素子31が配置されており、第1の信号配線34が、第1の論理素子30の出力側と第2の論理素子31の入力側との間を接続する。この回路は、攻撃ネットとして働く。一方、この攻撃ネットとして働く回路と平行して、それとは反対方向へ信号が伝達する、回路が配置されている。即ち、第3の論理素子32及び第2の論理素子33が配置されており、第2の信号配線35が第4の論理素子33の出力側と第3の論理素子32の入力側との間を接続する。この回路は、犠牲ネットとして働く。
論理セル内の配置及び配線が終了し、論理セル間の接続が完了した後、半導体装置内の信号伝搬についての動作解析を行う。動作解析としては、タイミング解析及びノイズ解析を行う。
先ず、例えばタイミング解析ツールを用いて回路の動作タイミングを解析する(S34)。図示しないが、タイミング解析によってエラーが発生した場合、例えばユーザからの指示に基づいて、パターン設計変更が行われ、再度、例えばセル配置から実行される。
一方、信号伝搬に伴う各論理素子の種々のノイズについて、ノイズ解析ツールを用いて解析する。本実施例では、クロストークノイズについて、その発生箇所である犠牲ネット及びクロストークノイズをもたらす信号配線を有する攻撃ネットを抽出する。図10にクロストークノイズ解析(S35)の更に詳しい手順を示す。
クロストークノイズやクロストークディレイは、攻撃ネットの信号が変化した際に生じる。攻撃ネットの信号が変化し、攻撃ネットと犠牲ネット間の隣接容量に電荷が蓄積、または、放出された際に、犠牲ネットの信号配線にクロストークノイズが発生する。
電荷の蓄積、放出時に生じるこのクロストークの影響は、攻撃ネットの信号配線を流れる電流の、時間に対する変化率に関係する。攻撃ネットにおける時間当たりの電流の変化率が大きい場合、より大きいクロストークノイズが犠牲ネットにおいて発生する。即ち、攻撃ネットの信号遷移時間の短い信号配線領域で、犠牲ネットに大きな影響を与える。従って、攻撃ネットの信号配線領域に沿って信号遷移時間を解析する方法が、クロストークノイズを抑制する方法を得る上で、有効である。
信号遷移時間の解析として、分布定数モデルによる伝送線路解析手法を用いてスタートする(S43)。図11(a)に示す第1の論理素子30のゲート出力側の信号配線位置S1の信号遷移時間を算出後、簡易的な手法として、第1の信号配線34の配線抵抗、対地容量、隣接容量、第2の論理素子31の入力容量をもとに、第1の信号配線34のS5の位置における信号の遷移時間を算出する方法を用いても良い。S1における第1の信号配線34の信号遷移時間及びS5における第1の信号配線34の信号遷移時間を算出した後、その結果から、S2、S3、S4における第1の信号配線34の信号遷移時間を算出する(S44)。
第1の実施例における図4(a)に示したように、S1からS5に向かって信号遷移時間は長くなり、時間当たりの電流の変化率は小さくなる。従って、攻撃ネットにおける第1の信号配線34における出力側の第1の論理素子30に近い領域によって、犠牲ネットへ及ぼすクロストークノイズが支配される。
次に、信号遷移時間に対して、所定の閾値を設け、その閾値に対する大小関係を明らかにする(S45)。閾値以下の信号遷移時間を示す信号配線領域はクロストークノイズ抑制のため、ワイドスペーシングが必要である(S46)。これに対し、閾値以上の信号遷移時間を示す信号配線領域は、ワイドスペーシングを行わない。これによって、有効なクロストークノイズ抑制を行うと共に、ワイドスペーシングによる領域の増加を防ぎ、チップ面積の増大を抑制する。
次に、上記の結果をもとに、図11(b)に示すように、ワイドスペーシングの対象となる配線領域を抽出し(S36)、その配線領域がスペーシング距離Lになるように、ワイドスペーシング領域35aを設定し、配線領域の配置換えを実行する(S37)。また、ワイドスペーシング化を実行する際、他の配線との関係で実行できない場合は、その配線位置の変更を行い、再度、ワイドスペーシング化を行う。
図11(b)に示すように、ワイドスペーシング化を実施した後、図9に示すように、例えば回路動作検証を実施しても良い(S39)。この場合、回路動作上の問題が発生すれば、例えばシールド配線を追加するように抽出する。更に、デザインルールへの適合性等を含めた最終的なマスク検証を実施し(S40)、パターン設計を完了する(S41)。
得られたパターン設計データは図1に示すパターン設計装置10内の、例えばRAM13に記憶される。その後、コントローラ17を介して記憶媒体17aに保存しても良い。また、ネットワーク接続部18を介してネットワークから他のコンピュータ等へパターン設計データを転送して保存しても良い。
パターン設計を完了後、例えば別途、パターン設計データをデータ変換によって、マスク作成用データとする。更に、図5に示すように、マスク40を作成し(S42)、そのマスクを用いて論理セルを集積した論理回路を含む半導体装置を製造する(S43)。
以上、本実施例において述べたように、攻撃ネットにおける信号遷移時間を解析し、犠牲ネットに対するクロトークノイズの影響が大きい信号配線領域をワイドスペーシング化する。一方、クロトークノイズの影響が無視できる信号配線領域に対しては、ワイドスペーシング化を行わず、スペースの増加を抑制する。これにより、クロストークノイズを抑制し、かつ、チップ面積が小さい半導体装置を得ることができる。
第6の実施例は、第5の実施例と同様に、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置、並びにそれに関連するパターン設計方法及びパターン設計装置に関する。一方、第1の実施例と異なる点は、第1の実施例が攻撃ネットの信号配線へワイドスペーシング化を実施したのに対し、本実施例は、犠牲ネットへワイドスペーシング化を実施する例を示した点である。
図12を参照しながら、本実施例を説明する。本実施例のパターン形成方法を実行し、実際のパターンを生成するコンピュータであるパターン設計装置は、図1で示したパターン設計装置と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、本実施例における半導体装置のパターン設計の手順を示すフローチャートも基本的に図9及び図10と同様である。従って、ここでは図示せず、図12の説明の際に手順も合わせて簡潔に説明する。
なお、本実施例におけるパターン設計は、図1に示すCPU11が本実施例におけるパターン設計のコンピュータプログラムを実行することによって処理される。
本実施例におけるパターン設計は、先ず、開始後、設計すべき電子回路の論理素子が入力され、所定の論理設計が行われる。この論理設計には回路の検証等として論理シミュレーションも含まれて良い。図示しないが、論理シミュレーションによってエラーが発生すれば、例えばユーザからの指示に基づいて設計変更が行われ、例えば再度、論理設計から実行される。
論理設計の終了後、パターン設計に移る。先ず、プロアープランとして、論理素子の配置が実行される。続いて、論理素子の接続を含めた配線が行われる。
図12(a)に設計パターンの一例として、論理セル内の一部における論理素子の配置の一例を示す。先ず、第1の論理素子30及び第1の論理素子30の次段の論理素子である第2の論理素子31が配置されており、第1の信号配線34が、第1の論理素子30の出力側と第2の論理素子31の入力側との間を接続する。この回路は、攻撃ネットとして働く。一方、この攻撃ネットの回路と平行して、それとは反対方向へ信号が伝達する、回路が配置されている。即ち、第3の論理素子32及び第2の論理素子33が配置されており、第2の信号配線35が第4の論理素子33の出力側と第3の論理素子32の入力側との間を接続する。この回路は、犠牲ネットとなる。
論理セル内の配置及び配線が終了し、論理セル間の接続が完了した後、半導体装置内の信号伝搬についての動作解析を行う。動作解析としては、タイミング解析及びノイズ解析を行う。
先ず、例えばタイミング解析ツールを用いて回路の動作タイミングを解析する。タイミング解析によってエラーが発生した場合、例えばユーザからの指示に基づいて、パターン設計変更が行われ、再度、例えばセル配置から実行される。
一方、信号伝搬に伴う各論理素子の種々のノイズについて、ノイズ解析ツールを用いて解析する。本実施例では、クロストークノイズについて、その発生箇所である犠牲ネット及びクロストークノイズをもたらす信号配線を有する攻撃ネットを抽出する。
クロストークノイズやクロストークディレイは、攻撃ネットの信号が変化した際に生じる。攻撃ネットの信号が変化し、攻撃ネットと犠牲ネット間の隣接容量に電荷が蓄積、または、放出された際に、犠牲ネットの信号配線にクロストークノイズが発生する。
電荷の蓄積、放出時に生じるこのクロストークの影響は、犠牲ネットの信号配線を流れる電流の、時間に対する電流の変化率に関係する。犠牲ネットにおける時間当たりの電流の変化率が小さい場合、より大きいクロストークノイズが犠牲ネットにおいて発生する。即ち、犠牲ネットの信号遷移時間の長い信号配線領域で、攻撃ネットが犠牲ネットに対し、大きな影響を与える。第1の実施例で示した手法と同様の手法を用いて、犠牲ネットの信号配線領域に沿って信号遷移時間を解析する。
図4(a)に示した場合と同様に、S1からS5に向かって信号遷移時間は長くなり、時間当たりの電流の変化率は小さくなる。従って、図12(a)に示した犠牲ネットの第2の信号配線35は、攻撃ネットの入力側の第2の論理素子21に近い領域において、攻撃ネットからのクロストークノイズが支配される。
次に、信号遷移時間に対して、所定の閾値を設け、その閾値に対する大小関係を明らかにする。閾値以上の信号遷移時間を示す信号配線領域はクロストークノイズ抑制のため、ワイドスペーシング化が必要である。これに対し、閾値以下の信号遷移時間を示す信号配線領域は、ワイドスペーシング化を行わない。これによって、有効なクロストークノイズ抑制を行うと共に、ワイドスペーシング化によるスペース増加を防ぎ、チップ面積の増大を抑制する。
次に、上記の結果をもとに、図12(b)に示すように、ワイドスペーシングの対象となる配線領域を抽出し、その配線領域がスペーシング距離Lになるように、ワイドスペーシング領域35aを設定し、配線領域の配置換えを実行する。また、ワイドスペーシング化を実行する際、他の配線との関係で実行できない場合は、その配線位置の変更を行い、再度、ワイドスペーシング化を行う。
ワイドスペーシングを実施した後、例えば回路動作検証を実施しても良い。この場合、回路動作上の問題が発生すれば、例えばシールド配線を追加するように抽出する。更に、デザインルールへの適合性等を含めた最終的なマスク検証を実施し、パターン設計を完了する。
得られたパターン設計データは、第1の実施例と同様に、図1に示すパターン設計装置10内の、例えばRAM13に記憶される。その後、コントローラ17を介して記憶媒体17aに保存しても良い。また、ネットワーク接続部18を介してネットワークから他のコンピュータ等へパターン設計データを転送して保存しても良い。
パターン設計を完了後、例えば別途、パターン設計データをデータ変換によって、マスク作成用データとし、所定の製造工程によってマスクを作成する。更に、得られたマスク等を用いて、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置を製造する。
以上、本実施例において述べたように、犠牲ネットにおける信号遷移時間を解析し、攻撃ネットからのクロトークノイズの影響が大きい信号配線領域をワイドスペーシング化する。一方、クロトークノイズの影響が無視できる信号配線領域に対しては、ワイドスペーシング化を行わず、スペースの増加を抑制する。これにより、クロストークノイズを抑制し、かつ、チップ面積が小さい半導体装置を得ることができる。
第7の実施例は、第5の実施例と同様に、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置、並びにそれに関連するパターン設計方法及びパターン設計装置に関する。一方、第5の実施例と異なる点は、出力段の論理素子に対し、入力段の論理素子が複数接続されていることである。
図13を参照しながら、本実施例を説明する。本実施例のパターン形成方法を実行し、実際のパターンを生成するコンピュータであるパターン設計装置は、図1で示したパターン設計装置と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、本実施例における半導体装置のパターン設計の手順を示すフローチャートも基本的に図2及び図3と同様である。従って、ここでは図示せず、図13の説明の際に手順も合わせて簡潔に説明する。
なお、本実施例におけるパターン設計は、図1に示すCPU11が本実施例におけるパターン設計のコンピュータプログラムを実行することによって処理される。
本実施例におけるパターン設計は、先ず、開始後、設計すべき電子回路の論理素子が入力され、所定の論理設計が行われる。この論理設計には回路の検証等として論理シミュレーションも含まれて良い。図示しないが、論理シミュレーションによってエラーが発生すれば、例えばユーザからの指示に基づいて設計変更が行われ、例えば再度、論理設計から実行される。
論理設計の終了後、パターン設計に移る。先ず、フロアープランとして、論理素子の配置が実行される。続いて、論理素子の接続を含めた配線が行われる。
図13(a)に設計パターンの一例として、論理セル内の一部における論理素子の配置の一例を示す。先ず、第1の論理素子30及び第1の論理素子30からの出力を受ける次段の論理素子として2個の第2の論理素子31、31aが配置されている。また、第1の信号配線32が、第1の論理素子30の出力側と第2の論理素子31,31aの入力側との間を接続する。この回路は、攻撃ネットとして働く。一方、この攻撃ネットと平行して、それとは反対方向へ信号が伝達する第2の信号配線35が犠牲ネットとして働く。
論理セル内の配置及び配線が終了し、論理セル間の接続が完了した後、半導体装置内の信号伝搬についての動作解析を行う。動作解析としては、タイミング解析及びノイズ解析を行う。
先ず、例えばタイミング解析ツールを用いて回路の動作タイミングを解析する。タイミング解析によってエラーが発生した場合、例えばユーザからの指示に基づいて、パターン設計変更が行われ、再度、例えばセル配置から実行される。
一方、信号伝搬に伴う各論理素子の種々のノイズについて、ノイズ解析ツールを用いて解析する。本実施例では、クロストークノイズについて、その発生箇所である犠牲ネット及びクロストークノイズをもたらす信号配線を有する攻撃ネットを抽出する。
クロストークノイズやクロストークディレイは、攻撃ネットの信号が変化した際に生じる。攻撃ネットの信号が変化し、攻撃ネットと犠牲ネット間の隣接容量に電荷が蓄積、または、放出された際に、犠牲ネットの信号配線にクロストークノイズが発生する。
電荷の蓄積、放出時に生じるこのクロストークの影響は、攻撃ネットの信号配線を流れる電流の、時間に対する電流の変化率に関係する。攻撃ネットにおける時間当たりの電流の変化率が大きい場合、より大きいクロストークノイズが犠牲ネットにおいて発生する。即ち、攻撃ネットの信号遷移時間の短い信号配線領域で、攻撃ネットが犠牲ネットに対し、大きな影響を与える。第1の実施例で示した手法と同様の手法を用いて、攻撃ネットの信号配線領域に沿って信号遷移時間を解析する。
次に、上記の結果をもとに、図13(a)に示すように、ワイドスペーシングの対象となる配線領域を抽出し、その配線領域がスペーシング距離Lになるように、ワイドスペーシング領域35bを設定し、配線領域の配置換えを実行する。また、ワイドスペーシング化を実行する際、他の配線との関係で実行できない場合は、その配線位置の変更を行い、再度、ワイドスペーシング化を行う。
図13(a)に示すように、ワイドスペーシングを実施した後、例えば回路動作検証を実施しても良い。この場合、回路動作上の問題が発生すれば、例えばワイドスペーシングを追加するように抽出する。更に、デザインルールへの適合性等を含めた最終的なマスク検証を実施し、パターン設計を完了する。
得られたパターン設計データは、第1の実施例と同様に、図1に示すパターン設計装置10内の、例えばRAM13に記憶される。その後、コントローラ17を介して記憶媒体17aに保存しても良い。また、ネットワーク接続部18を介してネットワークから他のコンピュータ等へパターン設計データを転送して保存しても良い。
パターン設計を完了後、例えば別途、パターン設計データをデータ変換によって、マスク作成用データとし、所定の製造工程によってマスクを作成する。更に、得られたマスク等を用いて、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置を製造する。
なお、更に入力段の論理素子が増加し、例えば3段の論理素子が接続した実施例について、図13(b)に示す。ワイドスペーシング化する方法及び手順は、図13(a)の場合と基本的に同じである。
以上、本実施例において述べたように、出力段の論理素子に対し、入力段の論理素子が複数接続されている場合においても、攻撃ネットにおける信号遷移時間を解析し、攻撃ネットからのクロトークノイズの影響が大きい信号配線領域をワイドスペーシング化することが可能である。一方、クロトークノイズの影響が無視できる信号配線領域に対しては、ワイドスペーシング化を行わず、スペースの増加を抑制する。これにより、クロストークノイズを抑制し、かつ、チップ面積が小さい半導体装置を得ることができる。
第8の実施例は、第6の実施例と同様に、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置、並びにそれに関連するパターン設計方法及びパターン設計装置に関する。一方、第6の実施例と異なる点は、出力段の論理素子に対し、入力段の論理素子が複数接続されていることである。
図14を参照しながら、本実施例を説明する。本実施例のパターン形成方法を実行し、実際のパターンを生成するコンピュータであるパターン設計装置は、図1で示したパターン設計装置と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、本実施例における半導体装置のパターン設計の手順を示すフローチャートも基本的に図2及び図3と同様である。従って、ここでは図示せず、図14の説明の際に手順も合わせて簡潔に説明する。
なお、本実施例におけるパターン設計は、図1に示すCPU11が本実施例におけるパターン設計のコンピュータプログラムを実行することによって処理される。
本実施例におけるパターン設計は、先ず、開始後、設計すべき電子回路の論理素子が入力され、所定の論理設計が行われる。この論理設計には回路の検証等として論理シミュレーションも含まれて良い。図示しないが、論理シミュレーションによってエラーが発生すれば、例えばユーザからの指示に基づいて設計変更が行われ、例えば再度、論理設計から実行される。
論理設計の終了後、パターン設計に移る。先ず、プロアープランとして、論理素子の配置が実行される。続いて、論理素子の接続を含めた配線が行われる。
図14(a)に設計パターンの一例として、論理セル内の一部における論理素子の配置の一例を示す。先ず、第1の論理素子30及び第1の論理素子30からの出力を受ける次段の論理素子として2個の第2の論理素子31、31aが配置されている。また、第1の信号配線32が、第1の論理素子30の出力側と第2の論理素子31、31aの入力側との間を接続する。この回路は、犠牲ネットとして働く。一方、この攻撃ネットと平行して、それとは反対方向へ信号が伝達する第2の信号配線35が攻撃ネットとして働く。
論理セル内の配置及び配線が終了し、論理セル間の接続が完了した後、半導体装置内の信号伝搬についての動作解析を行う。動作解析としては、タイミング解析及びノイズ解析を行う。
先ず、例えばタイミング解析ツールを用いて回路の動作タイミングを解析する。タイミング解析によってエラーが発生した場合、例えばユーザからの指示に基づいて、パターン設計変更が行われ、再度、例えばセル配置から実行される。
一方、信号伝搬に伴う各論理素子の種々のノイズについて、ノイズ解析ツールを用いて解析する。本実施例では、クロストークノイズについて、その発生箇所である犠牲ネット及びクロストークノイズをもたらす信号配線を有する攻撃ネットを抽出する。
クロストークノイズやクロストークディレイは、攻撃ネットの信号が変化した際に生じる。攻撃ネットの信号が変化し、攻撃ネットと犠牲ネット間の隣接容量に電荷が蓄積、または、放出された際に、犠牲ネットの信号配線にクロストークノイズが発生する。
電荷の蓄積、放出時に生じるこのクロストークの影響は、犠牲ネットの信号配線を流れる電流の、時間に対する電流の変化率に関係する。犠牲ネットにおける時間当たりの電流の変化率が小さい場合、より大きいクロストークノイズが犠牲ネットにおいて発生する。即ち、犠牲ネットの信号遷移時間の長い信号配線領域で、攻撃ネットが犠牲ネットに対し、大きな影響を与える。第1の実施例で示した手法と同様の手法を用いて、犠牲ネットの信号配線領域に沿って信号遷移時間を解析する。
次に、上記の結果をもとに、図14(a)に示すように、ワイドスペーシングの対象となる配線領域を抽出し、その配線領域がスペーシング距離Lになるように、ワイドスペーシング領域を設定し、配線領域の配置換えを実行する。また、ワイドスペーシング化を実行する際、他の配線との関係で実行できない場合は、その配線位置の変更を行い、再度、ワイドスペーシング化を行う。
図14(a)に示すように、ワイドスペーシングを実施した後、例えば回路動作検証を実施しても良い。この場合、回路動作上の問題が発生すれば、例えばワイドスペーシングを追加するように抽出する。更に、デザインルールへの適合性等を含めた最終的なマスク検証を実施し、パターン設計を完了する。
得られたパターン設計データは、第1の実施例と同様に、図1に示すパターン設計装置10内の、例えばRAM13に記憶される。その後、コントローラ17を介して記憶媒体17aに保存しても良い。また、ネットワーク接続部18を介してネットワークから他のコンピュータ等へパターン設計データを転送して保存しても良い。
パターン設計を完了後、例えば別途、パターン設計データをデータ変換によって、マスク作成用データとし、所定の製造工程によってマスクを作成する。更に、得られたマスク等を用いて、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置を製造する。
なお、更に入力段の論理素子が増加し、例えば3段の論理素子が接続した実施例について、図14(b)に示す。ワイドスペーシング化の方法及び手順は、図14(a)の場合と基本的に同じである。
以上、本実施例において述べたように、出力段の論理素子に対し、入力段の論理素子が複数接続されている場合においても、犠牲ネットにおける信号遷移時間を解析し、攻撃ネットからのクロトークノイズの影響が大きい信号配線領域をシールド配線によってシールドすることが可能である。一方、クロトークノイズの影響が無視できる信号配線領域に対しては、シールド配線を行わず、シールド配線の増加を抑制する。これにより、クロストークノイズを抑制し、かつ、チップ面積が小さい半導体装置を得ることができる。
第9の実施例は、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置のパターン形成方法であり、図15を用いて説明する。図15は、図3に示したフローチャートと同様、クロストークノイズ解析の詳しい手順を示す部分である。全体の手順は、図2に示したフローチャートと同様であり、ここでは説明を省略する。
図15において、先ず、攻撃ネットになりうる信号配線に対して、図2に示した第1の論理素子20及び第2の論理素子21の大きさ、信号配線22の配線長を確認する(S51)。また、入手した3つのパラメータに対する、シールド配線の配線長のリストを、あらかじめ作成しておき(S53)、ステップS51の配線情報をもとに、シールド配線長を決定する(S52)。続いて、シールド配線を作成する(S54)。
シールド配線の配線長のリストを、あらかじめ作成しておくことで、効率的にパターン設計を行うことができる。
第10の実施例は、論理素子を集積した論理回路を含む半導体装置のパターン形成方法であり、図16を用いて説明する。図16は、図10に示したフローチャートと同様、クロストークノイズ解析の詳しい手順を示す部分である。全体の手順は、図9に示したフローチャートと同様であり、ここでは説明を省略する。
図16において、先ず、攻撃ネットになりうる信号配線に対して、図11に示した第1の論理素子30及び第2の論理素子31の大きさ、第1の配線34の配線長を確認する(S61)。また、入手した3つのパラメータに対する、ワイドスペーシングの適応領域のリストを、あらかじめ作成しておく(S63)。ステップS61の配線情報をもとに、ワイドスペーシングの適応領域を決定し(S62)、ワイドスペーシングを設定する(S64)。続いて、第2の配線35のワイドスペーシング化を行なう(S65)。
ワイドスペーシング領域のリストを、あらかじめ作成しておくことで、効率的にパターン設計を行うことができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
また、本発明は、以下の付記に記載されるような構成が考えられる。
付記1として、犠牲ネットとなる信号配線を抽出するステップと、前記信号配線における信号遷移時間を解析するステップと、前記信号遷移時間が、所定の閾値よりも大きい前記信号配線部分に対し、前記信号配線に沿ってシールド配線を生成するステップとを有することを特徴とする半導体装置のパターン設計方法。
付記2として、犠牲ネットとなる信号配線を抽出する機能と、前記信号配線における信号遷移時間を解析する機能と、前記信号遷移時間が、所定の閾値よりも大きい前記信号配線部分に対し、前記信号配線に沿ってシールド配線を生成する機能とを有することを特徴とする半導体装置のパターン設計プログラム。
付記3として、攻撃ネットとなる信号配線を抽出するステップと、前記信号配線における信号遷移時間を解析するステップと、前記信号遷移時間が、所定の閾値よりも小さい前記信号配線部分に対し、前記信号配線に沿ってワイドスペーシング領域を設定するステップとを有することを特徴とする半導体装置のパターン設計方法。
付記4として、攻撃ネットとなる信号配線を抽出する機能と、前記信号配線における信号遷移時間を解析する機能と、前記信号遷移時間が、所定の閾値よりも小さい前記信号配線部分に対し、前記信号配線に沿ってワイドスペーシング領域を設定する機能とを有することを特徴とする半導体装置のパターン設計プログラム。
付記5として、犠牲ネットとなる信号配線を抽出するステップと、前記信号配線における信号遷移時間を解析するステップと、前記信号遷移時間が、所定の閾値よりも大きい前記信号配線部分に対し、前記信号配線に沿ってワイドスペーシング領域を設定するステップとを有することを特徴とする半導体装置のパターン設計方法。
付記6として、犠牲ネットとなる信号配線を抽出する機能と、前記信号配線における信号遷移時間を解析する機能と、前記信号遷移時間が、所定の閾値よりも大きい前記信号配線部分に対し、前記信号配線に沿ってワイドスペーシング領域を設定する機能とを有することを特徴とする半導体装置のパターン設計プログラム。
付記7として、第2の論理素子が複数個あることを特徴とする半導体装置。
付記8として、所定のシールド配線長のリストを有し、前記シールド配線長のリストからシールド配線長を決定するステップを有することを特徴とするパターン設計方法。
付記9として、所定のシールド配線長のリストを有し、前記シールド配線長のリストからシールド配線長を決定する機能を有することを特徴とするパターン設計プログラム。
付記10として、所定のワイドスペーシング領域面積のリストを有し、前記ワイドスペーシング領域面積のリストからワイドスペーシング領域面積を決定するステップを有することを特徴とするパターン設計方法。
付記11として、ワイドスペーシング領域面積のリストを有し、前記ワイドスペーシング領域面積のリストからワイドスペーシング領域面積を決定する機能を有することを特徴とするパターン設計プログラム。
本発明による第1の実施例におけるパターン設計方法を実行し、実際のパターンを生成するコンピュータであるパターン設計装置を示すブロック図。 本発明による第1の実施例における半導体装置のパターン形成方法を説明するフローチャート。 本発明による第1の実施例における半導体装置のパターン形成方法を説明するフローチャート。 本発明による第1の実施例におけるパターン設計方法によって生成する半導体装置の論理素子の配置及び配線構造の一部を示すパターン設計模式図。 本発明による第1の実施例における(a)マスク及び半導体基板の平面模式図、(b)半導体装置の断面模式図。 本発明による第2の実施例におけるパターン設計方法によって生成する半導体装置の論理素子の配置及び配線構造の一部を示すパターン設計模式図。 本発明による第3の実施例におけるパターン設計方法によって生成する半導体装置の論理素子の配置及び配線構造の一部を示すパターン設計模式図。 本発明による第4の実施例におけるパターン設計方法によって生成する半導体装置の論理素子の配置及び配線構造の一部を示すパターン設計模式図。 本発明による第5の実施例における半導体装置のパターン形成方法を説明するフローチャート。 本発明による第5の実施例における半導体装置のパターン形成方法を説明するフローチャート。 本発明による第5の実施例におけるパターン設計方法によって生成する半導体装置の論理素子の配置及び配線構造の一部を示すパターン設計模式図。 本発明による第6の実施例におけるパターン設計方法によって生成する半導体装置の論理素子の配置及び配線構造の一部を示すパターン設計模式図。 本発明による第7の実施例におけるパターン設計方法によって生成する半導体装置の論理素子の配置及び配線構造の一部を示すパターン設計模式図。 本発明による第8の実施例におけるパターン設計方法によって生成する半導体装置の論理素子の配置及び配線構造の一部を示すパターン設計模式図。 本発明による第9の実施例における半導体装置のパターン形成方法を説明するフローチャート。 本発明による第10の実施例における半導体装置のパターン形成方法を説明するフローチャート。
符号の説明
10 パターン設計装置
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 表示部
15 入力部
16 入出力インターフェイス
17 コントローラ
17a 記憶媒体
18 ネットワーク接続部
19 バスライン
20、30 第1の論理素子
21、24、31、31a、36 第2の論理素子
22 信号配線
23、61a シールド配線
32 第3の論理素子
33 第4の論理素子
34 第1の信号配線
35 第2の信号配線
35a、35b ワイドスペーシング領域
40 マスク
41 パターン
42、50 半導体基板
43 チップ領域
44 半導体装置
51 N型ウェル領域
52 P型ウェル領域
53 素子分離領域
54 ゲート絶縁膜
55 ゲート電極膜
56 側壁絶縁膜
56a 第1層間絶縁膜
57 エクステンション領域
58 ソース及びドレイン領域
59 第1配線層
60 第2層間絶縁膜
61 信号配線
62 第3層間絶縁膜
63 第3配線層
64 第4層間絶縁膜

Claims (6)

  1. 第1の論理素子と、
    第2の論理素子と、
    前記第1の論理素子の出力部と前記第2の論理素子の入力部を接続し、かつ、攻撃ネットとなる信号配線と、
    前記信号線の、前記第1の論理素子の出力部から前記第2の論理素子の入力部に至る途中まで、前記信号線に沿って配置されたシールド配線と
    を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 第1の論理素子と、
    第2の論理素子と、
    前記第1の論理素子の出力部と前記第2の論理素子の入力部を接続し、かつ、攻撃ネットとなる第1の信号配線と、
    前記第1の信号線に沿って配置され、前記第1の信号線との距離が、前記第1の信号線の、前記第1の論理素子の出力部から前記第2の論理素子の入力部に至る途中部分までが第1の長さであり、前記途中部分から前記第2の論理素子の入力部までが第2の長さであり、第1の長さは第2の長さよりも長い第2の信号線と
    を有することを特徴とする半導体装置。
  3. 第1の論理素子と、
    第2の論理素子と、
    前記第1の論理素子の出力部と前記第2の論理素子の入力部を接続し、かつ、犠牲ネットとなる信号配線と、
    前記信号線の、前記第2の論理素子の入力部から前記第1の論理素子の出力部に至る途中まで、前記信号線に沿って配置されたシールド配線と
    を有することを特徴とする半導体装置。
  4. 第1の論理素子と、
    第2の論理素子と、
    前記第1の論理素子の出力部と前記第2の論理素子の入力部を接続し、かつ、犠牲ネットとなる第1の信号配線と、
    前記第1の信号線に沿って配置され、前記第1の信号線との距離が、前記第1の信号線の、前記第2の論理素子の入力部から前記第1の論理素子の出力部に至る途中部分までが第1の長さであり、前記途中部分から前記第2の論理素子の入力部までが第2の長さであり、第1の長さは第2の長さよりも長い第2の信号線と
    を有することを特徴とする半導体装置。
  5. 攻撃ネットとなる信号配線を抽出するステップと、
    前記信号配線における信号遷移時間を解析するステップと、
    前記信号遷移時間が、所定の閾値よりも小さい前記信号配線部分に対し、前記信号配線に沿ってシールド配線を生成するステップと
    を有することを特徴とする半導体装置のパターン設計方法。
  6. 攻撃ネットとなる信号配線を抽出する機能と、
    前記信号配線における信号遷移時間を解析する機能と、
    前記信号遷移時間が、所定の閾値よりも小さい前記信号配線部分に対し、前記信号配線に沿ってシールド配線を生成する機能と
    を有することを特徴とする半導体装置のパターン設計プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007328463A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Zuken Inc プリント基板におけるパターンのループ形状の計算方法、その装置、コンピューター読み取り可能な記録媒体およびプログラム

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