JP2006077549A - モルタル外壁の接合構造及び方法 - Google Patents

モルタル外壁の接合構造及び方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 作業性を低下させることなく切断箇所における止水性を確保する。
【解決手段】本発明に係るモルタル外壁の接合構造21は、既存モルタル外壁2のうち、既存モルタル10の下地であって該既存モルタルの切断面から延設されたラス板1に該切断面の側方位置にて貼着された防水テープとしてのアスファルトテープ4と、切断面11とラス板1とが取り合う入隅部に防水テープ4と切断面11との間隙が埋設されるように塗り込まれた水密材としてのシーリング材5と、該シーリング材が埋設されるように入隅部に塗り込まれた無収縮性固化材としての樹脂モルタル8と、アスファルトテープ4に縁部が順次重なるように積層配置された防水シートとしてのアスファルトフェルト6及びラス網7と、樹脂モルタル8、アスファルトテープ4、アスファルトフェルト6及びラス網7が埋設されるように塗り込まれたあらたなモルタル9とからなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主としてリフォーム工事の際に用いられるモルタル外壁の接合構造及び方法に関する。
住宅においては、家族構成の変動や生活指向の変化等に伴って、下階に広い空間を確保するために増築により新築当時の部屋を広くしたり、部屋数を増やすために上階を増築したりといった住宅のリフォームに対するニーズが多様化されてきている。
かかるニーズに応えるためには、外壁を平面方向又は鉛直方向に延設することになるが、かかる外壁がモルタル外壁である場合、延設の際に既存の外壁と新設の外壁とを防水性が維持されるように接合しなければならない。
一方、モルタル外壁は、ラス板と呼ばれる下地にアスファルトフェルトなどの防水シートを重ね、さらに該防水シートにラス網を重ねた上、モルタルを塗り込んで構成するが、既存モルタル外壁にあらたなモルタル外壁を接合するにあたっては、既設モルタル外壁をいったん切断するとともに接合側を撤去し、被接合側に残置された既存モルタル外壁にあらたなモルタル外壁を接合することになる。
特開2000−170313
しかしながら、上述した切断撤去工程において、既設モルタル外壁を深く切断しすぎると防水シートまでカットしてしまうことになり、後々、漏水の原因ともなりかねない。
そのため、既設モルタル外壁を半分程度の厚さまで切断し、その後、作業員が手作業で慎重に切断するしかなく、作業に時間がかかるという問題を生じていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、作業性を低下させることなく、切断箇所における止水性を十分に確保することが可能なモルタル外壁の接合モルタル外壁の接合構造及び方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るモルタル外壁の接合構造は請求項1に記載したように、既存モルタル外壁にあらたなモルタル外壁を接合してなるモルタル外壁の接合構造であって、前記既存モルタル外壁のうち、既存モルタルの下地であって該既存モルタルの切断面から延設されたラス板に該切断面の側方位置にて貼着された防水テープと、前記切断面と前記ラス板とが取り合う入隅部に前記防水テープと前記切断面との間隙が埋設されるように塗り込まれた所定の水密材と、該水密材が埋設されるように前記入隅部に塗り込まれた無収縮性固化材と、前記防水テープに縁部が順次重なるように積層配置された防水シート及びラス網と、前記無収縮性固化材、前記防水テープ、前記防水シート及び前記ラス網が埋設されるように塗り込まれたあらたなモルタルとからなるものである。
また、本発明に係るモルタル外壁の接合方法は請求項2に記載したように、既存モルタル外壁にあらたなモルタル外壁を接合するモルタル外壁の接合方法であって、既設モルタル外壁のうち、該既設モルタルの下地となるラス板を除く既設モルタルを切断して接合側を撤去し、該撤去によって露出した前記ラス板の露出面であって被接合側に残置された既存モルタルの切断面の側方位置に所定の防水テープを貼着し、前記切断面と前記ラス板の露出面とで形成される入隅部に水密材を塗り込むことによって前記防水テープの既存モルタル側縁部と前記切断面との隙間を塞ぎ、該水密材が埋設されるようにかつ前記切断面に付着するように前記入隅部に無収縮性系固化材を塗り込み、前記防水テープの上に順次重なるように前記ラス板の露出面に防水シート及びラス網を積層配置し、次いで、前記無収縮性系固化材、前記防水テープ、前記防水シート及び前記ラス網が埋設されるようにあらたなモルタルを塗り込むものである。
また、本発明に係るモルタル外壁の接合方法は、前記水密材を塗り込む工程に先立って、前記切断面のうち、屋外側から所定の深さまでマスキングテープを予め貼着することで前記切断面と前記あらたなモルタルとの付着領域を確保するものである。
また、本発明に係るモルタル外壁の接合方法は、前記あらたなモルタルを無収縮性固化材で構成するとともに、前記無収縮性固化材の塗込みと前記あらたなモルタルの塗込みとを同時に行うものである。
また、本発明に係るモルタル外壁の接合方法は、前記無収縮性固化材を樹脂モルタルとするものである。
また、本発明に係るモルタル外壁の接合方法は、前記切断撤去工程を窓、換気扇等の枠体の周囲で行うことで該枠体周囲のラス板を露出させ、前記枠体を取り外した後、該枠体が嵌め込まれていたラス板の開口を拡張、縮小又は維持してあらたな開口とし、該あらたな開口に交換用枠体を嵌め込むとともに該あらたな開口を取り囲む前記ラス板の周縁露出面に前記交換用枠体の周囲に突設された鍔部を当接して固定し、該鍔部の上に前記防水シート及び前記ラス網の反対側縁部を積層配置するものである。
また、本発明に係るモルタル外壁の接合方法は、前記切断撤去工程を窓、換気扇等の枠体の周囲で行うことで該枠体周囲のラス板を露出させ、前記枠体を取り外した後、該枠体が嵌め込まれていたラス板の開口をあらたなラス板で塞ぎ、該あらたなラス板の上に前記防水シート及び前記ラス網を積層配置するものである。
本発明に係るモルタル外壁の接合構造及び方法においては、まず、既設モルタル外壁のうち、下地を構成するラス板を除く既設モルタルを切断して接合側を撤去する。
ここで、既設モルタル外壁を切断するにあたっては、従来とは異なり、既設モルタルはもちろん、該既設モルタルに埋設された防水シート及びラス網もカットする。
かかる工程により、切断作業を手作業で行う必要がなくなり、作業性を高めることができる。
次に、該撤去によって露出したラス板の露出面であって被接合側に残置された既存モルタルの切断面の側方位置に所定の防水テープを貼着する。
以下、切断前の対象物を既設モルタル外壁又は既設モルタル、切断後に残置されたものを既存モルタル外壁又は既存モルタルと呼ぶこととする。
次に、切断面とラス板の露出面とで形成される入隅部に水密材を塗り込む。
このようにすると、防水テープの既存モルタル側縁部と切断面との隙間が塞がり、止水性・防水性を確保することができる。なお、水密材を塗り込む際、ヘラ等を用いて隙間に押し込むようにすると、切断面、防水テープ及びラス板が水密材を介して一体となり、上述した防水性を一層高めることができる。
次に、水密材が埋設されるようにかつ切断面に付着するように、入隅部に無収縮性系固化材を塗り込む。
このようにすると、水密材の周囲が無収縮性固化材で固化されることとなり、水密材による止水作用・防水作用を確実ならしめることができるとともに、後で塗り込まれるモルタルの乾燥収縮によってクラックが生じ、該クラックを介して雨水が浸入したり、該乾燥収縮に伴って水密材が剥がれてしまう懸念もなくなる。
次に、防水テープの上に順次重なるように、ラス板の露出面に防水シート及びラス網を積層配置する。積層配置にあたっては適宜接着剤を使用すればよい。
かかる防水シート及びラス網の貼着作業は、無収縮性固化材の塗込み作業と相前後して又は同時に行うことができる。
次に、無収縮性系固化材、防水テープ、防水シート及びラス網が埋設されるようにあらたなモルタルを塗り込む。なお、幅の狭い防水テープを使った場合には、無収縮性固化材を塗り込んだ時点で既に防水テープが該無収縮性固化材に埋設される場合も考えられるが、かかる場合も含まれるものとする。
あらたなモルタルは、既存のモルタルと面一になるように塗り込むとともに、公知の技術を使って既存のモルタルに確実に付着させる。
防水シートは、防水性がある住宅用シートならその種類は問わないが、例えばアスファルトフェルトを用いることができる。防水テープも同様であり、例えば幅約10cm程度のアスファルトテープを用いることができる。
水密材は、市販されているシーリング材やコーキング材から適宜選択すればよい。
無収縮性固化材は、乾燥収縮・硬化収縮を伴わずモルタルと同等以上の強度を有する材料であればどのようなものでもかまわないが、例えば、樹脂モルタルを使用すれば、切断面、ラス板及び防水テープとの接着性向上も期待することができる。
ここで、水密材を塗り込む工程に先立ち、切断面のうち、屋外側から所定の深さまでマスキングテープを予め貼着するようにすれば、切断面とあらたなモルタルとの付着領域を確保することが可能となり、既存モルタルとあらたなモルタルとの接合面がみずみちとなる懸念がなくなる。
また、あらたなモルタルを無収縮性固化材で構成するとともに、無収縮性固化材の塗込みとあらたなモルタルの塗込みとを同時に行う、換言すれば、水密材を塗り込んだ後、残りの空間にすべて無収縮性固化材を塗り込んでしまうようにしてもよい。
このように、あらたなモルタルを無収縮性固化材とすることで水密材を取り囲む無収縮性固化材の塗込みと同時施工するのか、水密材を取り囲む無収縮性固化材の塗込み工程と残余空間を埋めるあらたなモルタルの塗込み工程とを別に行うかは、既存モルタル外壁に接合されるあらたなモルタル外壁の壁長さに依存する。
すなわち、平面階あるいは上階への増築のようにあらたなモルタル外壁の壁長さが長い場合には、高価な無収縮性固化材を使用することのコスト高を避けるべく、別工程とした方がよいし、例えば窓を交換する場合には、あらたなモルタル外壁の壁長さが短いため、すべてを無収縮性固化材を使用する同時工程の方が、作業性を向上させることができる。
本発明に係るモルタル外壁の接合構造及び方法は、さまざまな用途に適用することが可能であり、例えば、上述したように、平面階又は上階への増築に適用することができるし、窓を交換する場合や、窓開口を塞いでしまう場合にも適用することができる。
例えば、窓を交換する場合においては、まず、上述した切断撤去工程を窓の枠体(サッシ枠)の周囲で行うことで該枠体周囲のラス板を露出させる。
次に、枠体を取り外した後、該枠体が嵌め込まれていたラス板の開口を拡張、縮小又は維持してあらたな開口とする。なお、拡張する場合とは、元の窓よりも大きな窓に交換する場合を意味し、縮小する場合とは、元の窓よりも大きな窓に交換する場合を意味し、維持する場合とは、元の窓と同サイズのものに交換することを意味する。
次に、あらたな開口に交換用枠体を嵌め込むとともに、該あらたな開口を取り囲むラス板の周縁露出面に交換用枠体の周囲に突設された鍔部を当接して固定し、該鍔部の上に上述した防水シート及びラス網の反対側縁部を積層配置する。
一方、窓開口を塞いでしまう場合においては、切断撤去工程を窓、換気扇等の枠体の周囲で行うことで該枠体周囲のラス板を露出させ、枠体を取り外した後、該枠体が嵌め込まれていたラス板の開口をあらたなラス板で塞ぎ、該あらたなラス板の上に上述した防水シート及びラス網を積層配置する。
以下、本発明に係るモルタル外壁の接合構造及び方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係るモルタル外壁の接合構造21を示した図である。同図でわかるように、本実施形態に係るモルタル外壁の接合構造21は、既存モルタル外壁2にあらたなモルタル外壁3を接合するものであり、既存モルタル外壁2のうち、既存モルタル10の下地であって該既存モルタルの切断面から延設されたラス板1に該切断面の側方位置にて貼着された防水テープとしてのアスファルトテープ4と、切断面11とラス板1とが取り合う入隅部に防水テープ4と切断面11との間隙が埋設されるように塗り込まれた水密材としてのシーリング材5と、該シーリング材が埋設されるように入隅部に塗り込まれた無収縮性固化材としての樹脂モルタル8と、アスファルトテープ4に縁部が順次重なるように積層配置された防水シートとしてのアスファルトフェルト6及びラス網7と、樹脂モルタル8、アスファルトテープ4、アスファルトフェルト6及びラス網7が埋設されるように塗り込まれたあらたなモルタル9とからなる。
次に、本実施形態に係るモルタル外壁の接合構造21の施工手順を説明する。図2及び図3は、本実施形態に係るモルタル外壁の接合方法の手順を示した図であり、まず、図2(a)に示すように既設モルタル外壁のうち、下地を構成するラス板1を除く既設モルタルを切断して接合側を撤去する。
ここで、既設モルタル外壁を切断するにあたっては、従来とは異なり、既設モルタルはもちろん、該既設モルタルに埋設された防水シート及びラス網もカットする。
かかる工程により、切断作業を手作業で行う必要がなくなり、作業性を高めることができる。
次に、図2(b)に示すように、上述した切断撤去工程によって露出したラス板1の露出面であって被接合側に残置された既存モルタル10の切断面11の側方位置に、例えば幅10cm程度のアスファルトテープ4を貼着する。
次に、切断面11のうち、屋外側から所定の深さまでマスキングテープ32を予め貼着する。
このようにすれば、後工程で塗り込むシーリング材5がはみ出しても問題はなく、切断面11とあらたなモルタルとの付着領域を確保することが可能となり、既存モルタルとあらたなモルタルとの接合面がみずみちとなる懸念がなくなる。
次に、図2(c)に示すように、既存モルタル10の切断面11とラス板1の露出面とで形成される入隅部31にシーリング材5を塗り込む。
このようにすると、アスファルトテープ4の既存モルタル側縁部と切断面11との隙間が塞がり、止水性・防水性を確保することができる。なお、シーリング材5を塗り込む際、ヘラ等を用いて隙間に押し込む。
このようにすると、切断面11、アスファルトテープ4及びラス板1がシーリング材5を介して一体となり、防水性を一層高めることができる。
次に、図2(d)に示すように、アスファルトフェルト6をアスファルトテープ4の上に重ねるように、ラス板1の露出面に積層配置するとともに、図3(a)に示すように、さらにラス網7を積層配置する。積層配置にあたっては適宜接着剤を使用すればよい。
次に、図3(b)に示すように、マスキングテープ32を剥がした後、シーリング材5が埋設されるようにかつ切断面11に付着するように、入隅部31に樹脂モルタル8を塗り込む。
このようにすると、シーリング材5の周囲が樹脂モルタル8で固化されることとなり、シーリング材5による止水作用・防水作用を確実ならしめることができるとともに、後で塗り込まれるモルタルの乾燥収縮によってクラックが生じ、該クラックを介して雨水が浸入したり、該乾燥収縮に伴って水密材が剥がれてしまう懸念もなくなる。
次に、図3(c)に示すように、樹脂モルタル8、アスファルトテープ4、アスファルトフェルト6及びラス網7が埋設されるようにあらたなモルタル9を塗り込む。なお、本実施形態では、樹脂モルタル8を塗り込んだ時点で既にアスファルトテープ4が樹脂モルタル8に埋設されている。
あらたなモルタル9は、既存のモルタル10と面一になるように塗り込むとともに、公知の技術を使って既存のモルタルに確実に付着させる。
以上説明したように、本実施形態に係るモルタル外壁の接合構造及び方法によれば、既設モルタル外壁を切断する際、従来とは異なり、既設モルタルはもちろん、それに埋設されているアスファルトフェルト及びラス網もカットするようにしたので、切断作業を手作業で行う必要がなくなり、作業性を高めることができる。
また、本実施形態に係るモルタル外壁の接合構造及び方法によれば、シーリング材5の施工に先立ち、切断面11のうち、屋外側から所定の深さまでマスキングテープ32を予め貼着するようにしたので、後でシーリング材5がはみ出しても問題はなく、切断面11とあらたなモルタルとの付着領域を確保することが可能となり、既存モルタルとあらたなモルタルとの接合面がみずみちとなる懸念がなくなる。
また、本実施形態に係るモルタル外壁の接合構造及び方法によれば、既存モルタル10の切断面11とラス板1の露出面とで形成される入隅部31にシーリング材5を塗り込むことで、アスファルトテープ4の既存モルタル側縁部と切断面11との隙間を塞ぐようにしたので、止水性・防水性を確保することができる。
また、本実施形態に係るモルタル外壁の接合構造及び方法によれば、シーリング材5が埋設されるようにかつ切断面11に付着するように、入隅部31に樹脂モルタル8を塗り込むようにしたので、シーリング材5の周囲が樹脂モルタル8で固化されることとなり、かくして、シーリング材5による止水作用・防水作用を確実ならしめることができるとともに、後で塗り込まれるモルタルの乾燥収縮によってクラックが生じ、該クラックを介して雨水が浸入したり、該乾燥収縮に伴って水密材が剥がれてしまう事態を未然に防止することも可能となる。
本実施形態では、既存のモルタル外壁にあらたなモルタル外壁を水平に接合する一般的な場合について説明したが、これを平面的な増築及び上階への増築に適用することができる。
図4は、本発明に係るモルタル外壁の接合構造及び方法を平面的な増築に適用した場合を示したものである。
かかる場合においては、同図(a)でわかるように、まず、既設モルタル外壁41を切断撤去する。このとき、モルタル切断箇所と下地であるラス板42との切断箇所とが一致しないように留意する。
次に、同図(b)に示すように、既存のラス板42の切断面にあらたなラス板43を接合し、以下、上述した手順に沿って既存のモルタル外壁44にあらたなモルタル外壁45を接合すればよい。
また、本発明はかかる増築の用途に限定されるものではなく、例えば窓を交換する場合や、窓開口を塞いでしまう場合にも適用することができる。
図5は、窓の枠体であるサッシ枠51を交換する手順を示した図であり、まず、同図(a)に示したように、上述した切断撤去工程をサッシ枠51の周囲で行うことで該サッシ枠周囲のラス板52を露出させる。
次に、サッシ枠51を取り外した後、該サッシ枠が嵌め込まれていたラス板52の開口を維持してあらたな開口53とする。すなわち、本変形例では、元の窓と同サイズのものに交換する例として説明する。
次に、同図(b)に示すようにあらたな開口53に新しい同サイズのサッシ枠54を嵌め込むとともに、該あらたな開口を取り囲むラス板52の周縁露出面55にサッシ枠54の周囲に突設された鍔部56を当接して固定し、該鍔部の上に上述したアスファルトフェルト6及びラス網7の反対側縁部を積層配置する。
なお、既存のモルタル外壁57とあらたなモルタル外壁58との接合については、概ね上述した手順と同様であるが、本変形例では、あらたなモルタルを樹脂モルタル8で構成し、シーリング材5を塗り込んだ後、残りの空間にすべて樹脂モルタル8を塗り込む。
このようにすれば、あらたなモルタル外壁58の壁長さが短いため、すべてを樹脂モルタル8を使用する同時工程の方が、作業性を向上させることができる。
本実施形態に係るモルタル外壁の接合構造の断面図。 本実施形態に係るモルタル外壁の接合方法の施工手順を示した図。 同じく本実施形態に係るモルタル外壁の接合方法の施工手順を示した図。 変形例に係るモルタル外壁の接合構造の断面図。 変形例に係るモルタル外壁の接合構造の断面図。
符号の説明
1 ラス板
2 既存モルタル外壁
3 あらたなモルタル外壁
4 アスファルトテープ(防水テープ)
5 シーリング材(水密材)
6 アスファルトフェルト(防水シート)
7 ラス網
8 樹脂モルタル(無収縮性固化材)
9 モルタル
10 既存モルタル
11 切断面
21 モルタル外壁の接合構造
31 入隅部
32 マスキングテープ
42,43 ラス板
44 既存モルタル外壁
45 あらたなモルタル外壁
51,54 サッシ枠(枠体)
52 ラス板
53 あらたな開口
56 鍔部
57 既存モルタル外壁
58 あらたなモルタル外壁

Claims (7)

  1. 既存モルタル外壁にあらたなモルタル外壁を接合してなるモルタル外壁の接合構造であって、前記既存モルタル外壁のうち、既存モルタルの下地であって該既存モルタルの切断面から延設されたラス板に該切断面の側方位置にて貼着された防水テープと、前記切断面と前記ラス板とが取り合う入隅部に前記防水テープと前記切断面との間隙が埋設されるように塗り込まれた所定の水密材と、該水密材が埋設されるように前記入隅部に塗り込まれた無収縮性固化材と、前記防水テープに縁部が順次重なるように積層配置された防水シート及びラス網と、前記無収縮性固化材、前記防水テープ、前記防水シート及び前記ラス網が埋設されるように塗り込まれたあらたなモルタルとからなることを特徴とするモルタル外壁の接合構造。
  2. 既存モルタル外壁にあらたなモルタル外壁を接合するモルタル外壁の接合方法であって、既設モルタル外壁のうち、下地を構成するラス板を除く既設モルタルを切断して接合側を撤去し、該撤去によって露出した前記ラス板の露出面であって被接合側に残置された既存モルタルの切断面の側方位置に所定の防水テープを貼着し、前記切断面と前記ラス板の露出面とで形成される入隅部に水密材を塗り込むことによって前記防水テープの既存モルタル側縁部と前記切断面との隙間を塞ぎ、該水密材が埋設されるようにかつ前記切断面に付着するように前記入隅部に無収縮性系固化材を塗り込み、前記防水テープの上に順次重なるように前記ラス板の露出面に防水シート及びラス網を積層配置し、次いで、前記無収縮性系固化材、前記防水テープ、前記防水シート及び前記ラス網が埋設されるようにあらたなモルタルを塗り込むことを特徴とするモルタル外壁の接合方法。
  3. 前記水密材を塗り込む工程に先立って、前記切断面のうち、屋外側から所定の深さまでマスキングテープを予め貼着することで前記切断面と前記あらたなモルタルとの付着領域を確保する請求項2記載のモルタル外壁の接合方法。
  4. 前記あらたなモルタルを無収縮性固化材で構成するとともに、前記無収縮性固化材の塗込みと前記あらたなモルタルの塗込みとを同時に行う請求項2記載のモルタル外壁の接合方法。
  5. 前記無収縮性固化材を樹脂モルタルとする請求項3又は請求項4記載のモルタル外壁の接合方法。
  6. 前記切断撤去工程を窓、換気扇等の枠体の周囲で行うことで該枠体周囲のラス板を露出させ、前記枠体を取り外した後、該枠体が嵌め込まれていたラス板の開口を拡張、縮小又は維持してあらたな開口とし、該あらたな開口に交換用枠体を嵌め込むとともに該あらたな開口を取り囲む前記ラス板の周縁露出面に前記交換用枠体の周囲に突設された鍔部を当接して固定し、該鍔部の上に前記防水シート及び前記ラス網の反対側縁部を積層配置する請求項2乃至請求項5のいずれか一記載のモルタル外壁の接合方法。
  7. 前記切断撤去工程を窓、換気扇等の枠体の周囲で行うことで該枠体周囲のラス板を露出させ、前記枠体を取り外した後、該枠体が嵌め込まれていたラス板の開口をあらたなラス板で塞ぎ、該あらたなラス板の上に前記防水シート及び前記ラス網を積層配置する請求項2乃至請求項5のいずれか一記載のモルタル外壁の接合方法。
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