JP2006077262A - 加熱硬化型発泡性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化方法 - Google Patents

加熱硬化型発泡性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化方法 Download PDF

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Takashi Miyoshi
敬 三好
Hironao Fujiki
弘直 藤木
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Abstract

【課題】常温での保存安定性を有し、加熱工程を含む量産ラインにおいて均一な発泡セルを有する発泡体を形成できる加熱硬化型発泡性オルガノポリシロキサン組成物とその硬化方法を提供する。
【解決手段】両末端ビニル基封鎖ポリジメチルシロキサン(25℃での粘度:1万cSt)のようなアルケニル基および/または水酸基を特定量含むオルガノポリシロキサン、
HSiMe2O-[SiH(Me)O] 40-SiMe2Hのようなオルガノハイドロジェンポリシロキサン、アルコールのような活性水素基含有化合物、白金触媒、アセチレンアルコール系化合物を含む組成物を加熱により発泡、硬化させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、建築材料、自動車材料などに有用な加熱硬化型発泡性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化方法に関する。
オルガノポリシロキサン(シリコーン)発泡体は、オルガノポリシロキサンポリマーの持つ優れた耐候性および耐熱性から近年、建築材料、自動車材料などに広く使用されるようになってきた。それに伴い、通常これら材料の原料となる発泡材料は2液以上の組成(サイドまたはパックと呼ばれる)に別れているため、これら分割された発泡材料をいかに効率よく混合するかが重要な問題となってきている。
これまで使用されてきた発泡材料およびその硬化方法は、2液以上からなる室温硬化型発泡材料を計量し、手で混合した後、所定の場所に吐出して、発泡、硬化させる方法が採られてきた。しかし、量産ライン作業にいっそう適合させるため、発泡材料は室温硬化型から加熱硬化型に、また混合手段も手による混合から混合機による機械的混合へと変わってきている。発泡材料の加熱硬化型への変更は、ライン速度の向上や、外気温に左右されないので、品質上、有用であり、また機械的混合は、計量ミスや混合ムラの防止に有効である。
しかしながら、従来の室温硬化型発泡材料をそのまま加熱硬化型発泡材料として使用すると、各組成の混合時に常温で発泡、硬化が始まり、量産ラインにおいて均一な発泡セルを確保することができないという問題があった。
従って本発明の目的は、常温での保存安定性を有し、加熱工程を含む量産ラインにおいて均一な発泡セルを有する発泡体を形成できる加熱硬化型発泡性オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化方法を提供することである。
室温硬化型発泡材料を加熱硬化型発泡材料として使用するには、加熱工程に入るまで硬化反応を抑制する必要がある。本発明者はこのような硬化反応抑制剤について種々検討した結果、従来、付加硬化型発泡性オルガノポリシロキサン組成物(ベースポリマーとしてアルケニル基含有オルガノポリシロキサンおよび架橋剤兼発泡剤としてオルガノハイドロジェンシランおよび/またはシロキサンを含む)において付加反応の抑制剤として用いられている化合物のうち、アセチレンアルコール系化合物が少量でも顕著な結果をもたらすことを見出した。しかし、アセチレンアルコール系化合物は抑制効果が大きく、単に従来の室温硬化型発泡材料にこの化合物を添加しただけでは、均一なセルを得るための脱水素による初期発泡も抑制される結果となった。そこで更に検討した結果、これまで付加硬化型発泡性オルガノポリシロキサン組成物に用いられてきた架橋剤兼発泡剤であるオルガノハイドロジェンシランおよび/またはシロキサンにおいて、従来一般的に使用されている側鎖水素基〔即ち、SiH(R2)O2/2(R2は、後述する一般式(2)における定義と同じ意味を示す。以下この段落で同様)単位を含有する〕タイプのものを末端水素基(即ち、SiH(R2)2O1/2単位を含有する)タイプもしくは末端・側鎖併用水素基(即ち、SiH(R2)O2/2単位およびSiH(R2)2O1/2単位を含有する)タイプに変更するか、或いは末端水素基タイプもしくは末端・側鎖併用水素基タイプを従来の側鎖水素基タイプのものと併用して水素基(即ち、珪素原子に結合した水素原子を含む基)の反応性をいっそう高活性にすることにより、抑制剤として少量でも顕著な効果があるアセチレンアルコール系化合物を用いた組成物においても均一な発泡セルを得るのに充分な初期の微小発泡が得られることを見出した。本発明はこれらの知見に基づくものである。
即ち、本発明の加熱硬化型発泡性オルガノポリシロキサン組成物は、
A) 一般式(1):
Figure 2006077262

(式中、R1およびXは、各々炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、水酸基、およびこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子で置換した基よりなる群から選ばれるが、全R1基とX基との合計のうち、少なくとも一つはアルケニル基または水酸基である。またpは、25℃での粘度が100〜100,000cStとなるような正の整数である。)
で表され、且つ1分子中にアルケニル基、水酸基またはそれらの混合基を、分子中の全R1基とX基との合計に対して0.01〜5mol%含有するオルガノポリシロキサン、
(B)1分子中に珪素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有する一般式(2):
Figure 2006077262

(式中、R2は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、およびこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子で置換した基よりなる群から選ばれ、Yは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子で置換した基、および水素原子よりなる群から選ばれる。またm,nは各々1≦m+n≦500を満足する0または正の整数である。)
で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、および一般式(3):
R2 4-aSiHa (3)
(式中、R2は前記と同じであり、aは2または3である。)
で表されるオルガノハイドロジェンシランよりなる群から選ばれる少なくとも1種の、1分子中に珪素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェン珪素化合物、但し、一般式(2)におけるYと一般式(3)における珪素原子結合水素原子との合計のうち、少なくとも10%は水素原子である、
(C)活性水素基を有する化合物、
(D)白金触媒、および
(E)アセチレンアルコール系化合物
を含有してなる。
また本発明の硬化方法は、上記組成物を機械的に均一に混合後、40℃以上に加熱して発泡、硬化させることを特徴とするものである。
本発明の加熱硬化型発泡性オルガノポリシロキサン組成物は、常温での保存安定性を有し、且つ加熱工程を含む量産ラインにおいて均一な発泡セルを有する発泡体を形成することができる。
以下に本発明組成物の各成分について説明する。
−(A)成分のオルガノポリシロキサン−
(A)成分はベースポリマーとして用いられ、前記一般式(1)で示される。
一般式(1)において、 R1およびXは、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、水酸基およびこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子で置換した基よりなる群から選ばれ、全R1基とX基との合計のうち、少なくとも一つはアルケニル基または水酸基であるが、好適には分子中に2個以上の、アルケニル基または水酸基を有するもの、特には少なくとも分子鎖両末端にそれぞれアルケニル基または水酸基を有するものが挙げられる。アルケニル基および水酸基以外のR1およびXは、各々、上記の群から選ばれた、単独の基でも或いは2種以上の基であってもよい。
一般式(1)におけるアルケニル基および水酸基は架橋反応に寄与する官能基で、アルケニル基、水酸基またはそれらの混合基は、分子鎖末端の珪素原子或いは分子鎖途中の珪素原子のいずれに結合したものであっても、或いは両方に結合したものであってもよいが、これらの基は分子中の全R1基とX基との合計に対して0.01〜5mol%、好ましくは0.1〜3mol%含まれていなければならない。またpは、25℃での粘度が100〜100,000cSt、好ましくは500〜50,000cStとなるような正の整数である。
炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル基が挙げられる。炭素数6〜10のアリール基としては、フェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、ナフチル基等が挙げられる。炭素数7〜10のアラルキル基としては、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル基等が挙げられる。炭素数2〜8のアルケニル基としては、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ヘキセニル基等が挙げられる。また、これらの基の炭素原子に結合する水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子で置換した基としては、3,3,3-トリフルオロプロピル、クロロメチル、ブロモエチル基等が挙げられる。
入手のし易さ、コストの点を考えると、Xとしてはビニル基または水酸基が好ましく、またR1としてはメチル基、フェニル基または3,3,3-トリフルオロプロピル基が好ましい。
このような(A)成分のオルガノポリシロキサンとしては、具体的には分子鎖両末端がビニルジメチルシロキシ基或いは分子鎖両末端がヒドロキシジメチルシロキシ基で封鎖され、主鎖のジオルガノシロキサン繰り返し単位中にアルケニル基および水酸基を含有しない、直鎖状のジメチルポリシロキサンなどの直鎖状ジオルガノポリシロキサンが挙げられる。
なお、(A)成分には、発泡体の強度向上のために、R1 3SiO1/2(R1は前記と同じ)およびSiO2から基本的になるレジン、例えば(CH3)3SiO1/2および(CH2=CH)(CH3)2SiO1/2とSiO2とからなり、(CH3)3SiO1/2および(CH2=CH)(CH3)2SiO1/2の合計量とSiO2量との比(モル比)が0.6〜1.2である、トルエンに可溶のビニル基含有シリコーンレジン等を添加してもよい。
−(B)成分のオルガノハイドロジェン珪素化合物−
前記一般式(2)または(3)で表される(B)成分のオルガノハイドロジェン珪素化合物は、1分子中に珪素原子に結合した水素原子(即ちSiH基)を少なくとも2個、好ましくは3個以上含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンおよび/またはオルガノハイドロジェンシランであり、(A)成分と反応して架橋反応を起こすと共に、(C)成分と反応して脱水素反応を起こし、発泡させる架橋剤兼発泡剤として使用される。
一般式(2)または(3)において、R2は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、およびこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子で置換した基よりなる群から選ばれ、また一般式(2)において、Yは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、水素原子、およびこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子で置換した基よりなる群から選ばれるが、(B)成分において、全オルガノハイドロジェンポリシロキサンのYとオルガノハイドロジェンシランの珪素原子結合水素原子(SiH基)との合計のうち、少なくとも10%(モル%)、即ち10〜100%、好ましくは30〜100%、より好ましくは50〜100%は水素原子でなければならない。従って、(B)成分として一般式(2)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンのみを使用する場合には、全オルガノハイドロジェンポリシロキサン中のYのうち、少なくとも10%(モル%)、即ち10〜100%、好ましくは30〜100%、より好ましくは50〜100%は水素原子でなければならない。
R2およびYのうち、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、およびこれらの基の炭素原子に結合する水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子で置換した基の具体例は、一般式(1)のR1およびXについて例示した、アルケニル基以外の基と同様であるが、入手のし易さから、R2はメチル基、フェニル基が好ましく、また水素原子以外のYはメチル基、フェニル基が好ましい。
一般式(2)において、m,nは各々1≦m+n≦500、好ましくは1≦m+n≦200、より好ましくは8≦m+n≦100の範囲を満足する0または正の整数である。具体的には、mは好ましくは0〜200、より好ましくは0〜100、特に好ましくは0〜50程度の整数であり、nは好ましくは1〜300、より好ましくは1〜200、特に好ましくは4〜50程度の整数である。
(B)成分の具体例としては、Me3SiO-[SiH(Me)O] 40-SiMe3(Meはメチル基を示す。以下同様)、HSiMe2O-[SiH(Me)O] 40-SiMe2H、HSiMe2O-(SiMe2O) 8-SiMe2H、Me3SiO-[SiH(Me)O] 20-(SiMe2O) 20-SiMe3、C6H5SiH3、HSiMe2O-SiMe2H等が挙げられる。
これらは単独で、または2種以上組み合わせて使用することができる。但し、末端に珪素原子結合水素原子(即ち、SiH基)を有さない化合物(例えば両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖されたオルガノハイドロジェンポリシロキサン)を用いる時は、末端にSiH基を有する化合物、例えばジオルガノハイドロジェンシロキシ基で封鎖されたオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び/又はオルガノハイドロジェンシランを混合し、混合物中の全末端基Yとオルガノハイドロジェンシラン中のSiH基との合計のうち、10%以上が水素原子となるように調製して用いる必要がある。
(B)成分の使用量は(A)成分100重量部に対し、1〜50重量部、特に2〜30重量部が適当である。
−(C)成分の活性水素基を有する化合物−
(C)成分は活性水素を有する化合物(即ち、白金触媒の存在下に(B)成分中のSiH基と脱水素反応し得る活性を有する水素原子を分子中に含有する化合物)であればどの様なものでもよいが、(D)成分である白金触媒の触媒活性を失活させるものであってはならない。(C)成分は、前述のように、(B)成分と反応して脱水素反応を起こし、発泡させる発泡剤として使用される。
(C)成分としては水、アルコール、シラノール基含有化合物などの水酸基含有化合物が挙げられる。アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等の炭素数1〜20程度、好ましくは炭素数1〜10程度の1価〜3価のアルコールが、またシラノール基含有化合物の具体例としては、トリメチルシラノール、ジフェニルシランジオール等のオルガノヒドロキシシラン;HOSiMe2O-(SiMe2)0〜40-SiMe2OH;Me3SiO-[SiMe(OH)]-O-[SiMe(OH)]-O-SiMe3等の珪素原子数2〜50程度のヒドロキシ基含有オルガノシロキサンオリゴマー等が挙げられる。
これらは単独で、または2種以上組み合わせて使用することができる。使用量は(A)成分100重量部に対し、0.1〜20重量部、特に0.2〜10重量部が適当である。
−(D)成分の白金触媒−
(D)成分の白金触媒は、塩化白金酸もしくはこれより誘導される各種錯体である。白金触媒としては、白金ブラック;塩化白金酸;塩化白金酸のアルコール変性物;塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサンまたはアセチレンアルコール類等との錯体等が例示される。その使用量は、白金原子として、組成物に対し通常1ppm以上、例えば1〜1000ppm、好ましくは2〜500ppmである。
−(E)成分のアセチレンアルコール系化合物−
(E)成分のアセチレンアルコール系化合物は、混合機を用いた機械的混合時に発泡硬化反応が起こらないように抑制剤として使用される。
この抑制剤は、通常、付加硬化反応の抑制剤として使用される各種の抑制剤、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物(特公昭40-25069号公報)、アセチレンアルコール系化合物〔特公昭44-31476号公報(USP 3,445,420対応)〕、ビニル基含有ポリシロキサン化合物〔特公昭48-10947号公報(USP 3,699,073対応)〕、ハイドロパーオキサイド〔特公昭57-20340号公報(USP 4,061,609対応)〕、アミン系化合物〔特開昭63-56563号公報(USP 4,785,066およびUSP 5,004,792対応)〕の中から本発明の組成物に最適な抑制剤として選択されたものである。具体的には、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、エチニルシクロヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等が挙げられる。
これらは単独で、または2種以上組み合わせて使用することができる。使用量は(A)成分100重量部に対し、0.001〜20重量部が適当である。
−添加剤−
本発明の組成物には上記(A)〜(E)成分の他に、各種添加剤を併用することができる。例えば、硬化物に機械的強度を与えるために充填剤を添加することができる。充填剤の例としては、煙霧状焼成シリカ、沈降性シリカ、結晶性粉砕シリカ、コロイダル炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、アセチレンブラック、ファーネスカーボン、酸化チタン、金属酸化物、および金属酸化物表面をシラン化合物またはシロキサン化合物で処理したもの等が挙げられる。充填剤の使用量は(A)成分100重量部に対し、0〜300重量部が適当である。
その他、この分野で公知のチクソ性向上剤、接着性向上剤、可塑剤としてのシリコーンオイルなどの添加剤を本発明の目的を阻害しない範囲で添加することができる。
以下に本発明を実施例によって説明する。なお、部は全て重量部である。またMeはメチル基を示す。
−実施例1−
25℃での粘度が10,000 cStの、分子鎖両末端がビニルジメチルシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量:分子中の珪素原子に結合した全メチル基とビニル基との合計に対して0.19モル%)100部、表面がジメチルジクロロシランで処理された比表面積が200m2の煙霧状シリカ10部を均一に混合してベースを作製した。
このベース100部に対して、塩化白金酸から誘導したシロキサン変性された白金触媒を白金原子(重量換算で)として100ppm、およびイソプロピルアルコール0.5部を添加し、均一に混合攪拌しAサイドとした。
ついで、前記ベース100部に対してエチニルシクロヘキサノール0.1部、および平均組成式:HSiMe2O-[SiH(Me)O] 40-SiMe2Hで示される、末端および側鎖に珪素原子結合水素原子(SiH基)を含有するメチルハイドロジェンポリシロキサン10部を添加して、Bサイドとした。AサイドとBサイドとの混合物が加熱硬化型発泡性オルガノポリシロキサン組成物である。
−実施例2−
Aサイドとして実施例1と同じものを用意した。
ついで、実施例1で作製したベース100部に対してエチニルシクロヘキサノールを0.1部、実施例1と同じ平均組成式で示される、末端および側鎖にSiH基を含有するメチルハイドロジェンポリシロキサン8部、および平均組成式: HSiMe2O-(SiMe2O) 8-SiMe2Hで示される、両末端にSiH基を含有するメチルハイドロジェンポリシロキサン2部を添加して、Bサイドとした。
−実施例3−
Aサイドとして実施例1と同じものを用意した。
ついで、実施例1で作製したベース100部に対してエチニルシクロヘキサノール0.1部、平均組成式:Me3SiO-[SiH(Me)O] 40-SiMe3で示される、側鎖にSiH基を含有するメチルハイドロジェンポリシロキサン8部、および平均組成式: HSiMe2O-SiMe2Hで示される、両末端にSiH基を含有するメチルハイドロジェンポリシロキサン2部を添加して、Bサイドとした。このメチルハイドロジェンポリシロキサン混合物中において、末端基であるHSi(Me) 2O1/2単位とMe3SiO1/2単位とのモル比は83:17である。
−比較例1−
Aサイドとして実施例1と同じものを用意した。
ついで、実施例1で作製したベース100部に対してエチニルシクロヘキサノールを0.1部、および実施例3で用いた平均組成式:Me3SiO-[SiH(Me)O] 40-SiMe3で示される、側鎖にSiH基を含有するメチルハイドロジェンポリシロキサン10部を添加して、Bサイドとした。
−試験方法−
各例で得られたAサイドおよびBサイドを等量(重量)採り、手混合による攪拌で混合したサンプルと、スタティックミキサーを用いて機械的に混合したサンブルを調製した。これを、アルミシャーレに一定量採り、110℃の乾燥機中に20分間放置して発泡、硬化させ、発泡セルの状態(均一性および大きさ)を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2006077262

表1から、発泡剤兼架橋剤として、末端にSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含有し、且つ反応抑制剤として、アセチレンアルコール系化合物を含有する加熱硬化型発泡性オルガノポリシロキサン組成物は、常温での保存安定性を有し、且つ加熱工程によって均一なセルを有する発泡体を形成できることが判る。

Claims (2)

  1. (A)一般式(1):
    Figure 2006077262

    (式中、R1およびXは、各々炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、水酸基、およびこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子で置換した基よりなる群から選ばれるが、全R1基とX基との合計のうち、少なくとも一つはアルケニル基または水酸基である。またpは、25℃での粘度が100〜100,000cStとなるような正の整数である。)
    で表され、且つ1分子中にアルケニル基、水酸基またはそれらの混合基を、分子中の全R1基とX基との合計に対して0.01〜5mol%含有するオルガノポリシロキサン、
    (B)一般式(2):
    Figure 2006077262

    (式中、R2は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、およびこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子で置換した基よりなる群から選ばれ、Yは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子で置換した基、および水素原子よりなる群から選ばれる。またm,nは各々1≦m+n≦500を満足する0または正の整数である。)
    で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、および一般式(3):
    R2 4-aSiHa (3)
    (式中、R2は前記と同じであり、aは2または3である。)
    で表されるオルガノハイドロジェンシランよりなる群から選ばれる少なくとも1種の、1分子中に珪素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェン珪素化合物、但し、一般式(2)におけるYと一般式(3)における珪素原子結合水素原子との合計のうち、少なくとも10%は水素原子である、
    (C)活性水素基を有する化合物、
    (D)白金触媒、および
    (E)アセチレンアルコール系化合物
    を含有してなる加熱硬化型発泡性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物を機械的に均一に混合後、40℃以上に加熱して発泡、硬化させることを特徴とする硬化方法。
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