JP2006076857A - アルミナ−窒化ホウ素複合体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】Al2O3を母相、BNを分散相として、これらの相と少なくともY及びOを含む粒界相で構成されているアルミナ−窒化ホウ素複合体、及び、ホウ酸化アルミニウムと窒化アルミニウムのその場反応に基づいて、特定量の焼結助剤の酸化イットリウムを加えて、ホットプレス或いは常圧焼結することからなる高性能アルミナ−窒化ホウ素複合体の製造方法。
【効果】非常に微細なBN粒子をアルミナのマトリックス中に分散した組織を有し、優れた強度、耐磨耗性、耐食性、耐熱衝撃性と金属溶湯に対する濡れ難さ等に優れたアルミナ−BN複合材料を提供することができる。
【選択図】図2
Description
本発明において、上記イットリウムは、好適には、酸化イットリウムに換算して0.05〜1wt%の範囲にあり、上記分散相を形成する窒化ホウ素は、好適には、1〜22vol%含まれる。
本発明では、前記高密度及び高強度アルミナ−窒化ホウ素複合体からなる耐熱性構造部材が提供される。
また、本発明では、出発原料としてホウ酸化アルミニウムと、窒化アルミニウム、及びイットリアからなる混合粉末原料を用いて、これを成形し、焼成する工程、焼成過程中に、前記混合粉末の分解及び相互の反応により、アルミナを母相、窒化ホウ素を分散相として、これらの相と、少なくともイットリウム及び酸素を含む粒界相から構成されるアルミナセラミックスを合成する工程、からなる密度及び強度を向上させたアルミナ−窒化ホウ素複合体の製造方法、が提供される。
本方法では、上記イットリアを、酸化イットリウムに換算して0.05〜1wt%添加すること、上記混合粉末原料に、アルミナを添加することによって、窒化ホウ素の量を1〜22vol%に調整すること、上記焼成過程における焼成温度が、1400℃以上1900℃以下であること、が特徴とされる。
本発明は、ホウ酸化アルミニウムと窒化アルミニウムのその場反応を利用して、原料粉末中に、特定量の酸化イットリウム(Y2O3)を加えて、アルミナ−窒化ホウ素複合体(Al2O3−BN複合体)を製造し、提供することを特徴とするものである。本発明のアルミナ−窒化ホウ素複合体は、アルミナを母相、窒化ホウ素を分散相として、イットリウムと酸素を含む粒界相を有し、非常に微細な窒化ホウ素粒子が、アルミナのマトリックスに分散した微細な組織構造からなり、アルミナ−窒化ホウ素複合体の高密度化と高強度化を達成するものである。本発明では、次の化学反応式(1)に基づいて、ホウ化アルミニウムと窒化アルミニウムに、例えば、酸化イットリウムに換算して、0.05wt%から1wt%までの特定の範囲のイットリアを加え、アルミナ−窒化ホウ素複合体を製造する:
2Al2O3・B2O3+2AlN=3Al2O3+2BN (1)
この化学反応式(1)に基づいて計算した、生成物の体積組成は、アルミナ78%、窒化ホウ素22%である。また、本発明では、原料組成物中に、アルミナ粉末を添加することにより、窒化ホウ素の量を1vol%から22vol%まで調整したアルミナ−窒化ホウ素複合体を製造し、提供することができる。
本実施例での、アルミナ−窒化ホウ素複合体の製造に用いた、ホウ酸化アルミニウム、窒化アルミニウムと酸化イットリウム粉末の平均粒経は、それぞれ、2.85、1.23と1.06ミクロンであった。前記反応式(1)により算出した量の反応物の原料と、0.1%の酸化イットリウムを、エタノールとアルミナボールで混合した。得られたスラリーを乾燥させてから、1700℃、窒素雰囲気中で1時間、30MPaの条件下でホットプレス法によりアルミナ−窒化ホウ素複合材料を製造した。
得られた複合材料について、X線回折法で同定した組成は、Al2O3とBNであった。材料の相対密度は89%であり、3点曲げ強度は369MPaであった。一方、焼結助剤の酸化イットリム無添加の場合は、同じ条件で得られた材料の相対密度は78%であり、3点曲げ強度は275MPaであった。焼結助剤の酸化イットリウム無添加の複合材料の微細組織(走査電子顕微鏡写真)を図3に示す、微細組織中には空孔(pore)が存在することが分かる。
Claims (8)
- 密度及び強度を向上させたアルミナ−窒化ホウ素複合体であって、アルミナを母相、窒化ホウ素を分散相として、これらの相と、少なくともイットリウムと酸素を含む粒界相から構成されることを特徴とするアルミナ−窒化ホウ素複合体。
- 上記イットリウムが、酸化イットリウムに換算して0.05〜1wt%の範囲にある請求項1に記載のアルミナ−窒化ホウ素複合体。
- 上記分散相を形成する窒化ホウ素が、1〜22vol%含まれる請求項1に記載のアルミナ−窒化ホウ素複合体。
- 請求項1から3のいずれかに記載の高密度及び高強度アルミナ−窒化ホウ素複合体からなることを特徴とする耐熱性構造部材。
- 出発原料としてホウ酸化アルミニウムと、窒化アルミニウム、及びイットリアからなる混合粉末原料を用いて、これを成形し、焼成する工程、焼成過程中に、前記混合粉末の分解及び相互の反応により、アルミナを母相、窒化ホウ素を分散相として、これらの相と、少なくともイットリウム及び酸素を含む粒界相から構成されるアルミナセラミックスを合成する工程、からなることを特徴とする密度及び強度を向上させたアルミナ−窒化ホウ素複合体の製造方法。
- 上記イットリアを、酸化イットリウムに換算して0.05〜1wt%添加する請求項5に記載のアルミナ−窒化ホウ素複合体の製造方法。
- 上記混合粉末原料に、アルミナを添加することによって、窒化ホウ素の量を1〜22vol%に調整する請求項5に記載のアルミナ−窒化ホウ素複合体の製造方法。
- 上記焼成過程における焼成温度が、1400℃以上1900℃以下である請求項5に記載のアルミナ−窒化ホウ素複合体の製造方法。
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CN114044681A (zh) * | 2021-11-24 | 2022-02-15 | 安徽壹石通材料科技股份有限公司 | 一种氮化硼复合微球及其制备方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02243560A (ja) * | 1989-03-16 | 1990-09-27 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 生体用多結晶アルミナセラミックス |
JP2004224662A (ja) * | 2003-01-24 | 2004-08-12 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | アルミナ−窒化ホウ素複合体の反応合成 |
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2004
- 2004-09-13 JP JP2004264882A patent/JP2006076857A/ja active Pending
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