JP2006076322A - エアバッグ装置を備えたステアリングホイール - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両衝突時にパッド部からドーナツ状に膨張展開するエアバッグクッションを備えたステアリングホイールにおいて、エアバッグクッションの展開性を悪化させることなく、該エアバッグクッションの衝撃吸収性能を確保する。
【解決手段】 パッド部2の略中央に位置するエンブレム部22を該パッド部2に固定する一方、その周囲の展開カバー部23の裏側に破断溝21aを設けて、パッド部2の内部に収納されたエアバッグクッション51の膨張によって該破断溝21aで展開カバー部23を破断させて展開させる。前記展開カバー部23は、上方に展開する上側展開カバー部23bと、下方に展開する下側展開カバー部23cとからなり、展開した状態でもステアリングホイールWのリング部1とパッド部2との間の空間41,42,42を塞がないように構成される。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両衝突時に乗員を保護するためのエアバッグ装置を備えたステアリングホイールに関し、特に、乗員の受ける衝撃を効果的に軽減するようにエアバッグを展開させるための展開構造の技術分野に属する。
従来より、車両衝突時に乗員の受ける衝撃を軽減するために、ステアリングホイールにエアバッグ装置を設けたものが知られている。このように、ステアリングホイールにエアバッグ装置を設ける場合、該エアバッグ装置は、ステアリングホイールのリング部の略中心付近に位置するパッド部内に配設されて、衝突を感知した際に、エアバッグクッションを膨張させてパッド部のカバー部分を破り、該エアバッグクッションを乗員の前方に膨張展開させるように構成されている。
ところで、一般的に、ステアリングホイールのパッド部には、その略中央にメーカーのエンブレムなどが設けられているが、そのエンブレム部分はカバー部分の他の部位に比べて硬く、破れにくいため、上述のように、パッド部のカバー部分を破ってエアバッグクッションを膨張展開させる構造では、エンブレム部分を避けてカバー部分が破れるように構成されている。
そして、前記パッド部のカバー部分のうち、破れて展開する部分(展開カバー部)は、ステアリングホイールの外周側に向かって展開するように構成されるため、前記エンブレム部分が展開カバー部の一部として展開すると、該エンブレム部分が接触して乗員を傷つける可能性があった。
そのため、例えば、特許文献1に開示されるように、エアバッグクッションを、エンブレムの設けられたパッド部の中央部分を避けるように正面視でリング状に配設し、該エアバッグクッションの膨張展開時には、パッド部の中央部分を残してその周囲のカバー部分だけを展開させるようにしたものが知られている。このようないわゆるドーナツ型エアバッグとして、例えば、特許文献2にも開示されるように、固定部であるパッド部の中央部分を囲むように形成された展開カバー部に該固定部から放射状に破断溝を形成し、エアバッグクッションの膨張展開時には、前記展開カバー部が放射状に展開するように構成されたものが知られている。
国際公開第97/34783号パンフレット 米国特許出願公開第2002/135163号明細書
しかしながら、上述のように、エアバッグクッションの膨張展開時に、ステアリングホイールのパッド部の中央部分である固定部を残して、その周囲の展開カバー部だけを展開させる構造では、該エアバッグクッションの展開性を確保するために、展開カバー部を比較的大きくする必要がある。この点、前記特許文献2に開示されている構造では、展開カバー部(例えば特許文献2の図4aにおける符号34)の展開部分の大きさが小さく、エアバッグクッションを迅速且つスムーズに膨張展開させるのは難しい。
一方で、一般に、パッド部からそれぞれ横方向に延びる2本の横スポークと、該パッド部からそれぞれ左右の斜め下方向に延びる2本の斜めスポークとからなる4本スポークのステアリングホイールでは、該ステアリングホイールのホイール中心(図6に示すX)に対してパッド部の左側、右側及び下側部分は、デザイン性や計器の視認性等の観点から、ホイール中心Xからリング部に向かって拡がるように形成されている。そのため、前記パッド部の展開カバー部を、ホイール中心Xに対してホイール外周側(具体的には、右側、左側及び下側)に拡張させたり、前記展開カバー部及び固定部をホイール中心Xに対して全体的に右側や左側、下側等にオフセットさせたりすることで、展開カバー部の面積を全体的に大きくすることが考えられる。
ところで、ステアリングホイールから乗員側に膨張展開したエアバッグクッションは、乗員が衝突した場合、該ステアリングホイールのリング部とパッド部との間の空間をエアバッグクッションの変形の逃げ場とすることで、乗員の受ける衝撃を効果的に軽減するようにしている。
しかしながら、上述のように、パッド部の展開カバー部をホイール外周側に拡張させたり、該展開カバー部及び固定部をホイール中心Xに対して全体的に右側や左側、下側にオフセットさせたりして、該展開カバー部の面積を大きくすると、エアバッグクッションの膨張展開時に、拡張若しくはオフセットした展開カバー部がステアリングホイールのリング部とパッド部との間の空間を塞ぐため、エアバッグクッション変形の逃げ場がなくなり、衝撃の軽減効果が低下する可能性がある。このような、展開カバー部がリング部とパッド部との間の空間を塞ぐという問題は、該空間が比較的小さい4本スポークの場合には特に憂慮すべき問題である。
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両衝突時にパッド部からドーナツ状に膨張展開するエアバッグクッションを備えたいわゆる4本スポークのステアリングホイールにおいて、パッド部の展開カバー部の構成に工夫を凝らして、エアバッグクッションの展開性を悪化させることなく、該エアバッグクッションの衝撃吸収性能を確保することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係るエアバッグ装置を備えたステアリングホイールでは、エアバッグクッションの膨張展開時に、パッド部の展開カバー部が、ステアリングホイールのリング部とパッド部との間にスポーク部によって区画される複数の空間のうち、所定の空間を塞ぐことなく展開するようにした。
すなわち、請求項1の発明では、車両の乗員が把持する外周側のリング部と、該リング部の略中心に配置されたパッド部と、該パッド部とリング部とを連結するスポーク部とを備え、前記パッド部内に、リング状に収納されたエアバッグクッションを車両衝突時に乗員側に膨張展開させるエアバッグ装置が配設されたステアリングホイールを対象とする。
そして、前記スポーク部は、前記パッド部から左右方向にそれぞれ延設された左右一対の横スポークと、当該パッド部の左右両側でそれぞれ前記横スポークの下側から斜め下方向に延設された左右一対の斜めスポークとからなり、前記パッド部とリング部との間の空間は、前記横スポーク及び斜めスポークによって、該パッド部の上方に位置する上部空間と、パッド部の左右側方に各々位置する左右空間と、パッド部の下方に位置する下部空間と、に区画されているものとする。
そのうえで、前記パッド部の乗員側を覆うカバーは、エアバッグクッションの膨張展開時でも展開されないように前記パッド部に固定された固定部と、該固定部の周囲に設けられて、前記エアバッグクッションの膨張展開時に破断溝に沿って破断して展開される展開カバー部とを備え、前記展開カバー部は、エアバッグクッションの膨張展開時に、前記パッド部上方の上部空間を塞ぐことなく展開するとともに、前記パッド部側方の左右空間及びパッド部下方の下部空間のうち、一方の空間を塞ぐことなく展開するように構成されていることを特徴とする。
この構成により、車両衝突時に、乗員側にエアバッグクッションが膨張展開する場合、ステアリングホイールのパッド部の中央部分は固定部となって展開せずに、該固定部の周囲の展開カバー部のみが展開するため、該展開カバー部の展開時の回動半径を小さくすることができ、該展開カバー部が乗員に接触するのを確実に防止することができる。
そして、前記展開カバー部は、エアバッグクッションの展開性を考慮して比較的、大きくする必要があるが、その場合でも、ステアリングホイールのリング部とパッド部との間に形成された該パッド部上方の上部空間と、左右空間及び下部空間のうちの一方の空間とを塞がないように展開させることで、膨張展開したエアバッグクッションに乗員が衝突した際に、該エアバッグクッションの変形が阻害されることなく、空いている前記空間に力を逃がすことができるので、エアバッグクッションによって乗員の受ける衝撃を効果的に吸収することができる。
上述の構成において、展開カバー部は、破断溝によって、上側展開部と下側展開部とに2分され、前記上側展開部は、その上端に設けられたヒンジ部を中心として上方に展開する一方、前記下側展開部は、その下端に設けられたヒンジ部を中心として下方に展開するように構成されているのが好ましい(請求項2の発明)。こうすれば、ステアリングホイールのリング部とパッド部との間に形成される左右空間及び下方空間のうち、左右空間を確実に空けることができる。
さらに、前記上側展開部は、断面視で、少なくとも上部が上側ほど車両前方に向かうように湾曲する一方、下側展開部の少なくとも下部は下側ほど車両前方に向かうように湾曲しており、前記上側展開部は、その湾曲部位が下側展開部よりも鋭角に湾曲しているとともに、車幅方向に複数に分割されているものとする(請求項3の発明)。このように、上側展開部が下側展開部よりも断面視で鋭角に湾曲している構造では、該上側展開部の剛性が比較的、高くなり、破断溝で破断が生じにくくなるため、上側展開部がスムーズに展開しない可能性があるが、該上側展開部を車幅方向に複数に分割することで、上側展開部の展開が容易になり、エアバッグクッションの展開性を向上することができる。
或いは、前記展開カバー部の別の形態として、その固定部側にヒンジを設けて、エアバッグクッションの膨張展開時に、前記ヒンジを中心として固定部側に向かって展開するように構成してもよい(請求項4の発明)。こうすれば、ステアリングホイールのパッド部とリング部との間の空間には展開カバー部が展開されず、該空間を確実に空けておくことができるため、エアバッグクッションの変形の逃げ場を確保することができる。
また、展開カバー部は、破断溝によって、固定部の左右にそれぞれ位置する側方展開部と、固定部の上下にそれぞれ位置する上側及び下側展開部とに分割され、前記側方展開部は、エアバッグクッションの膨張展開時に、固定部側に設けられたヒンジ部を中心として該固定部側に向かって展開する一方、前記上側展開部及び下側展開部は、それぞれ、上端及び下端に設けられたヒンジを中心として上下方向に展開するように構成してもよい(請求項5の発明)。この構成によっても、ステアリングホイールのパッド部側方の左右空間を確実に空けておくことができる。
さらに、展開カバー部は、破断溝によって、左側展開部と右側展開部とに2分され、前記左側展開部は、その左端に設けられたヒンジ部を中心として左方に展開する一方、前記右側展開部は、その右端に設けられたヒンジ部を中心として右方に展開するように構成してもよい(請求項6の発明)。これにより、展開カバー部が展開した状態でも、ステアリングホイールのパッド部とリング部との間の空間のうち、該パッド部上方の上部空間及び下方の下部空間を確実に空けておくことができる。
以上より、本発明に係るエアバッグ装置を備えたステアリングホイールによれば、該ステアリングホイールのパッド部に設けられた展開カバー部が、エアバッグクッションの膨張展開時に、ステアリングホイールのリング部とパッド部との間に区画された複数の空間のうち、所定の空間を塞ぐことなく展開するようにしたため、エアバッグクッションの展開性を悪化させることなく、十分な衝撃吸収性能を確保することができ、乗員の受ける衝撃を効果的に軽減することができる。
特に、展開カバー部が上側展開部と下側展開部とに分割され、その上側展開カバー部が、断面視で、下側展開カバー部よりも鋭角に湾曲している場合には、該上側展開カバー部を車幅方向に複数に分割することで、比較的剛性の高い上側展開カバー部をスムーズに展開させることができ、エアバッグクッションの展開性を向上することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1に、本発明の実施形態1に係るエアバッグ装置を備えたステアリングホイールWの概略構造を示す。このステアリングホイールWは、乗員Mが把持するための外周側のリング部1と、該リング部1の略中心に配置されたパッド部2と、該リング部1とパッド部2とを連結する4本のスポーク3,3,4,4(スポーク部)とからなり、前記パッド部2の内部には、図2に示すように車両衝突時にエアバッグクッション51を乗員M側に膨張展開させるエアバッグ装置5が設けられている。なお、本実施形態の場合、前記エアバッグクッション51は、後述するように乗員側から見てリング状に膨張展開する、いわゆるドーナツ型エアバッグクッションである。
前記スポーク3,3,4,4は、図1に示すように、パッド部2の上部の左右両端部からそれぞれ車幅方向に延びる左右一対の横スポーク3,3と、該パッド部2の下部の左右両端部からそれぞれ斜め下方に延びる左右一対の斜めスポーク4,4とからなり、前記横スポーク3,3によって、ステアリングホイールWのリング部1とパッド部2との間の空間が上下に区画されるとともに、その下側の空間が、前記斜めスポーク4,4によって、さらに3つの空間42,42,43に区画されている。
すなわち、前記横スポーク3,3によって、パッド部2の上方に上部空間41が区画されるとともに、前記横スポーク3,3と斜めスポーク4,4とによってパッド部2の側方に左右空間42,42が、前記斜めスポーク4,4によってパッド部2の下方に下部空間43が、それぞれ区画されている。これらの空間をステアリングホイールWに設けることによって、図2に示すように、膨張展開したエアバッグクッション51に乗員Mが衝突した際の該エアバッグクッション51の変形の逃げ場となり、乗員Mの受ける衝撃を効果的に軽減できるようになっている。
一方、前記ステアリングホイールWのリング部1、パッド部2、スポーク3,3,4,4には、図3に示すように、内部に芯金10が設けられていて、この芯金10によって前記リング部1、パッド部2及びスポーク3,3,4,4が一体となるように構成されている。そして、前記芯金10のうち、前記リング部1及びスポーク3,3,4,4に対応する部分は、例えばウレタン材などからなる合成樹脂製の被覆層11によって被覆されている一方、前記パッド部2に対応する部分は、乗員側カバー12及び車両前方側カバー13によってそれぞれ乗員側及び車両前方側を覆われていて、これによりパッド部2が構成されている。
詳しくは、前記芯金10は、前記リング部1の内部にリング状に配設される断面逆U字状の芯金リング部10aと、前記パッド部2の内部に位置し、ステアリングシャフト70の嵌合されるシャフト嵌合穴10dの形成された芯金パッド部10bと、該芯金パッド部10bと芯金リング部10aとを4箇所で連結する芯金スポーク部10c,10c,…と、によって構成されている。なお、前記芯金パッド部10bは、その外周側が乗員側に屈曲するように断面視で階段状に形成されており、その階段部で後述するパッド部2の中央部2a及び側部2b,2bと連結されている。
前記パッド部2は、図1に示すように、乗員側から見て、逆台形状に形成されたもので、内部にエアバッグクッション51が収納され、且つ車両前後方向に相対移動可能に構成された中央部2aと、その左右側方に位置する固定部分としての側部2b,2bとからなる。すなわち、前記乗員側カバー12は、中央部2aに対応する中央部分と側部2b,2bに対応する左右部分とが別部材で構成されていて、前記中央部2aに配設されるポリプロピレン系等の樹脂からなる中央部カバー21と、前記側部2b,2bに配設されるABS樹脂等からなるオーナメント24とからなる。
前記中央部2aは、図3及び図4に示すように、中央部カバー21を底部とする有底円筒状部材の開口側を、金属製の板部材からなるリテーナ28で覆うことによって、その内部にエアバッグクッション51の収納される収納室25が形成されたもので、前記リテーナ28の中央部分に形成された貫通孔28aに、エアバッグクッション51内にガスを供給するための略円筒状のインフレータ52が挿通された状態で固定されている。すなわち、前記エアバッグクッション収納室25は、乗員側から見て、インフレータ52を囲むようなリング状の空間であり、前記エアバッグクッション51は該収納室25の内部に折り畳まれた状態で収納されている。詳しくは後述するが、このエアバッグクッション51とインフレータ52とによってエアバッグ装置5が構成される。
ここで、前記中央部カバー21の中央部分には、メーカー等のエンブレムを模した、比較的硬い略円盤状のエンブレム部22(固定部)が設けられていて、該エンブレム部22は、その周縁部で、前記中央部カバー21のエンブレム部22以外の部分、すなわち、後述するようにエアバッグクッション51の膨張展開時に破れて展開する展開カバー部23と係合するように構成されている。具体的には、前記展開カバー部23には、その略中央に前記エンブレム部22が配置可能な大きさの貫通孔が形成されており、前記エンブレム部22の周縁部は、前記貫通孔の周縁部分に中央部2a内方へクランク状に屈曲するように形成された屈曲部23aと係合するように構成されている。
また、前記エンブレム部22の車両前方側には、断面視で略V字状に形成された取付部22aが設けられていて、該取付部22aは、前記インフレータ52の乗員側を覆うように配設された有底円筒状の支持ブラケット27の底部27aにボルト締結されている。この支持ブラケット27は、その開口端縁部27bがリテーナ28に連結固定されていて、該支持ブラケット27の底部27aと取付部22aとの間には、後述するリング状のエアバッグクッション51の内側部分の一部が挟持されている。これにより、前記エンブレム部22が支持ブラケット27を介して中央部2aのリテーナ28に固定されるとともに、前記エアバッグクッション51の内側部分も支持ブラケット27に固定され、該エアバッグクッション51の膨張展開時にはエンブレム部22が展開されないようになっている。
上述のような構成により、詳しくは後述するが、車両衝突の際には、インフレータ52からエアバッグクッション51の内部にガスが供給されて該エアバッグクッション51が膨張すると、前記中央部カバー21の展開カバー部23のみが破れて展開し、エアバッグクッション51が乗員側に膨張展開する。このとき、前記中央部カバー21のエンブレム部22は、リテーナ28に固定されているため、展開せず、また、エアバッグクッション51もその内側部分が固定されているため、乗員側から見て略リング状に膨張展開する。
さらに、前記中央部2aは、図3及び図4に示すように、パッド部2内の車両前方側に配設された前記芯金パッド部10bに対して、ばね部材26cを備えたホーンスイッチ装置26を介して弾性連結されていて、車両前後方向に相対移動可能に構成されている。このように、前記中央部2aを相対移動可能に構成することで、図5に示すように、該中央部2aが車両前方(図中の白抜き矢印方向)に押圧された場合、前記ホーンスイッチ装置26の作動によってホーン(警告音)が鳴るようになっている。以下で該ホーンスイッチ装置26の構造及び作動原理について説明する。
前記ホーンスイッチ装置26は、図4に示すように、下部が芯金パッド部10bに螺合固定され、乗員側に向かって延びるように配設されたガイド軸26aと、エアバッグクッション収納室25の一部を構成する有底円筒状部材の壁部25aからステアリングホイールWの外方に延設され、前記ガイド軸26aの挿通する板状の延出部26bと、該延出部26bと芯金パッド部10bとの間で且つ前記ガイド軸26aの外周側に配設されたばね部材26cとからなるもので、パッド部2の中央部2aを芯金パッド部10bに対して弾性支持するように構成されている。
また、前記延出部26bには、ガイド軸26aの挿通する挿通孔周縁にスリーブ接点26dが設けられているとともに、前記ガイド軸26aの芯金パッド部10b側には、ピン接点26eが設けられている。これにより、図5に示すように、パッド部2の中央部2aが車両前方(図中の白抜き矢印方向)に押圧されると、延出部26bはばね部材26cの弾性復元力に抗しながら車両前方側に相対移動して、前記スリーブ接点26dとピン接点26eとが接するため、ホーン回路(図示省略)が閉成されて、ホーンが鳴るようになっている。一方、パッド部2の中央部2aへの押圧力がなくなると、前記ばね部材26cの弾性復元力によって該中央部2aは初期位置(図3の状態)まで戻るように構成されている。
なお、前記ホーンスイッチ装置26は、図1に示すように、パッド部2の中央部2aの左右両端部における上下方向中央位置にそれぞれ1箇所ずつ、及び該中央部2aの下端部における左右方向中央位置に1箇所の合計3箇所に設けるのが好ましいが、この限りではなく、4箇所以上設けるようにしてもよい。
前記パッド部2の側部2b,2bには、図1に示すように、それぞれ、ステアリングホイールW外周側に複数のステアリングスイッチ29,29,…が並設されていて、これらのステアリングスイッチ29,29,…によって運転者がオーディオ等の操作を容易に行えるようになっている。詳しくは、前記各ステアリングスイッチ29は、図4に断面で示すように、ステアリングホイールWの内方(車両前方)に向かって開口するように断面視で略コの字状に形成された釦部29aと、該釦部29aを側部2bに対して弾性支持するばね部材29bとによって構成された押釦スイッチで、前記釦部29aの底面(乗員側の面)がオーナメント24と略面一になるように配設されている。そして、前記ステアリングスイッチ29は、釦部29aを車両前方に押圧することで、該釦部29a側及びオーナメント24側にそれぞれ設けられた接点(図示省略)が接触して、制御装置に所定の信号を送信するように構成されている。
なお、前記ステアリングスイッチ29は、本実施形態のように、断面略コの字状の釦部29aをばね部材29bによって側部2bに対して弾性支持する構造に限らず、例えば、図8に示すように、断面略ハット状の釦部61をばね部材62によって側部2bに対して弾性支持し、該釦部61の突部61aのみをオーナメント24よりも乗員側に突出させたものや、図9に示すように、断面視で略T字状の釦部65をばね部材66によって側部2bに対して弾性支持するとともに、該釦部65の乗員側を覆い且つオーナメント24と面一になるように、例えば軟質の樹脂材料やゴム等からなる膜状のシール部67を設けたものであってもよい。
次に、前記パッド部2の中央部2a内に配設されるエアバッグクッション51及びインフレータ52について、図3及び図4を用いて説明すると、前記エアバッグクッション51は、袋状に形成されていて、図4に示すように、車両前方側に位置する開口縁部51aがパッド部2のリテーナ28と支持ブラケット27との間に挟持される一方、底部51bの中央部分は前記パッド部2のエンブレム部22の取付部22aと支持ブラケット27との間に挟持されている。これにより、エアバッグクッション51は、前記インフレータ52の乗員側を覆うように配設されるとともに、底部51bの中央部分が固定され、内部にガスが供給されると、乗員側から見て略ドーナツ状に展開するようになっている。
前記インフレータ52は、ケース52aの内部に、ガスを発生させるためのガス発生剤(図示省略)が封入されているとともに、該ガス発生剤に着火するためのイグナイタ53が複数個、配設されたもので、該ケース52aの側面には、その外周に沿って前記ガス発生剤によって発生したガスを排出するための複数のガス噴き出し口52b,52b,…が設けられている。そして、上述のとおり、前記エアバッグクッション51はインフレータ52を覆うように配設されているため、前記ガス噴き出し口52b,52b,…から排出されたガスはエアバッグクッション51内に確実に供給されるようになっている。
−パッド部の展開構造−
次に、前記エアバッグクッション51が膨張展開する際のパッド部2の展開構造について以下で詳細に説明する。前記パッド部2には、エアバッグクッション51が膨張した際に、展開カバー部23が容易に破れて展開するように、該展開カバー部23の裏側に図4に示すような断面略V字状の破断溝21a,21a,…が形成されている。
前記破断溝21a,21a,…は、図1及び図6に示すように、エンブレム部22の位置する中央部2aの貫通孔の周縁部からそれぞれ左右及び上方向に放射状に延びるように形成されている。また、前記パッド部2の中央部2aの左右端部にも、該各端部に沿うように前記中央部2aの壁部25aよりもステアリングホイールW内周側(図4参照)に破断溝21a,21aがそれぞれ設けられており、それらの破断溝21a,21aは、エンブレム部22より下側の所定位置で左右方向に延びるように展開カバー部23の裏側に形成された破断溝21aと繋がっている。この所定位置は、エアバッグクッション51の膨張展開時の展開性を損なわない程度の大きさになるように設定される。
そして、前記破断溝21a,21a,…に囲まれた前記展開カバー部23は、エアバッグクッション51の膨張展開時に図6に2点鎖線で示すように上方及び下方に向かってそれぞれ展開する上側展開カバー部23b(上側展開部)と、下側展開カバー部23c(下側展開部)とに分割されている。この上側展開カバー部23bは、リング部1とパッド部2との間に橋渡されたような状態とはならず、よってパッド部2上方の上部空間41を塞ぐことはなく、且つエアバッグクッション51の展開性を悪化させないような大きさに形成されている。さらに、前記上側展開カバー部23bは、エンブレム部22の周囲から上方に延びる破断溝21aによって車幅方向に2つの部材に分割されている。
この場合には、下側展開カバー部23cによって下部空間43が塞がれるものの、パッド部2上方の上部空間41及び側方の左右空間42,42を空けておくことで、エアバッグクッション51によって乗員の受ける衝撃を軽減可能な衝撃吸収性能を確保することができる。
前記上側展開カバー部23b,23b及び下側展開カバー部23cには、それぞれ、展開前の状態での上端及び下端にヒンジ部23d,23d,23eが形成されていて、これらのヒンジ部23d,23d,23eを中心としてそれぞれ上下方向に展開するように構成されている。
具体的には、前記各上側展開カバー部23bの上端部は、ピン部材23fによってパッド部2のリテーナ28に連結されており、エアバッグクッション51の膨張展開時に、上側展開カバー部23bが上方に展開しても、その上端部がパッド部2から外れないようになっている。すなわち、前記ピン部材23fは、上側展開カバー部23bをその上端部を中心として上方に回動させるヒンジ部23dとして機能するため、前記上側展開カバー部23bを上方に大きく展開させることができ、エアバッグクッション51の展開性を向上することができる。
ここで、図7に示すように、前記下側展開カバー部23cの下部は、車両前方に向かって緩やかに湾曲した形状をしていて展開しやすくなっているのに対し、前記上側展開カバー部23bの上部は、下側展開カバー部23cよりも鋭角に(小さい曲率半径で)湾曲するように形成されている。そのため、前記上側展開カバー部23bの湾曲部分での剛性が比較的、高くなり、エアバッグクッション51が膨張しても破断溝21aで破断しにくくなるため、該カバー部23bの展開性が悪化するが、上述のとおり、前記上側展開カバー部23bを車幅方向に複数の部材に分割することで、破断溝21aで比較的容易に破断が生じ、前記上側展開カバー部23bの展開が容易になるため、エアバッグクッション51の展開性を向上することができる。
また、前記下側展開カバー部23cの下端部に形成されたヒンジ部23eは、該下側展開カバー部23cの下端部と前記パッド部2のエアバッグクッション収納室25を構成する壁部25aとを連結する連結部材23gによって構成されている。該連結部材23gは、断面略ハット状に形成されたもので、その両端側がそれぞれ下側展開カバー部23c及び壁部25aに取り付け固定されていて、下側展開カバー部23cが壁部25aに対して回動する場合には、円弧部分で弾性変形するように構成されている。
なお、前記上側展開カバー部23bの上端部に形成されたヒンジ部23dは、本実施形態のようなピン部材23fに限らず、前記連結部材23gによって構成してもよい。この場合、連結部材は、上側展開カバー部23bの上端部とリテーナ28とを連結するように配設される。
さらに、前記ヒンジ部23d,23eは上述のような構成に限らず、中央部カバー21を2重カバー構造として、そのうち、乗員側に位置するカバーの裏側に破断溝21aを設ける一方、その破断溝21aの形成された部分に対応して、車両前方側に位置するカバーに断面略U字状に車両前方に突出する突条部を設けるようにしてもよい。こうすれば、前記破断溝21aによって乗員側のカバーが破断しても車両前方側のカバーはパッド部2に連結されているため、展開カバー部23を飛散させることなく展開させることができる。
−エアバッグクッションの展開動作−
次に、上述のような構成を有するステアリングホイールWにおいて、車両衝突時のエアバッグクッション51の展開動作について説明する。
まず、車両が衝突すると、その衝撃を車両前部に設けられたセンサ(図示省略)によって検出し、制御装置によってステアリングホイールWのエアバッグ装置5を作動させる。具体的には、前記制御装置からの信号に応じてエアバッグ装置5のイグナイタ53が点火し、その点火によってインフレータ52内のガス発生剤が加熱されてガスを発生する。そのガスは該インフレータ52の側面に形成されたガス噴き出し口52bを介してエアバッグクッション51内に供給される。
前記エアバッグクッション51内にガスが供給されて膨張すると、パッド部2の展開カバー部23は、乗員側に押し上げられて、該展開カバー部23の裏側に形成された破断溝21aで破断されるとともに、前記エンブレム部22との係合が外れて展開する。すなわち、前記展開カバー部23は、図6に示すように、上側展開カバー部23b,23b及び下側展開カバー部23cに分割されて、ヒンジ部23d,23d,23eを中心としてそれぞれ上下方向に展開する。なお、前記展開カバー部23では、破断溝21aの交差する部分が強度上、弱くなるため、多くの場合、該交差部分から破断は生じる。
そして、パッド部2の略中央に位置するエンブレム部22は該パッド部2に固定されているため展開せず、その周囲の前記展開カバー部23だけが展開するため、その展開した部分からエアバッグクッション51が乗員側から見て略ドーナツ状に膨張展開する。
このとき、前記上側展開カバー部23b,23b及び下側展開カバー部23cは、エアバッグクッション51の展開性を悪化させることがないように大きく展開するとともに、前記上側展開カバー部23b,23bは、パッド部2上方の上部空間41を塞がないように展開する。
このように、前記上側及び下側展開カバー部23b,23cが展開する際、パッド部2の中央部2aの略中央に位置する比較的硬いエンブレム部22は展開せずにパッド部2に固定されているため、該エンブレム部22が展開して乗員に衝突するのを確実に防止することができ、該乗員の受ける衝撃を軽減することができる。
そして、前記上側及び下側展開カバー部23b,23cは、上下方向に大きく展開されるとともに、展開した状態でも、ステアリングホイールWのパッド部2とリング部1との間の空間のうち、該パッド部2上方の上部空間41を塞ぐことなく、且つ該パッド部2の左右側方には展開されないため、エアバッグクッション51の展開性を悪化させることなく、膨張展開されたエアバッグクッション51に乗員が衝突した際の該エアバッグクッション51の変形の逃げ場を確保することができる。これにより、エアバッグクッション51は十分な衝撃吸収性能を発揮することができ、該エアバッグクッション51によって、乗員の受ける衝撃を効果的に軽減することができる。
(実施形態2)
図10は、本発明の実施形態2に係るエアバッグ装置を備えたステアリングホイールW’の概略構成を示していて、前記実施形態1とは、パッド部2の展開カバー部81に設けられた破断溝81a,81a,…の位置や、エアバッグクッション膨張展開時の展開カバー部81の展開方法が異なるだけなので、以下、同一の部分には同一の符号を付し、異なる部分だけを説明する。すなわち、この実施形態2では、展開カバー部81を上下方向だけでなく、側方にも展開させるようにして、該展開カバー部81の展開時に、ステアリングホイールWのパッド部2とリング部1との間の空間41,42,42が確実に塞がらないようにしている。
具体的には、図10に示すように、パッド部2の展開カバー部81には、その裏側に、エンブレム部22の周囲からそれぞれ上方、左右及び斜め左右下に向かって放射状に延びるように破断溝81a,81a,…が形成されていて、展開カバー部81が上側展開カバー部81b、側方展開カバー部81c,81c(側方展開部)及び下側展開カバー部81dに分割されるようになっている。
そして、エアバッグクッション51の膨張展開時には、前記上側展開カバー部81b,81bはその上端にそれぞれ形成されたヒンジ部81e,81eを中心として上方に、前記下側展開カバー部81dはその下端に形成されたヒンジ部81gを中心として下方に、それぞれ展開する一方、前記側方展開カバー部81c,81cは、エンブレム部22側にそれぞれ形成されたヒンジ部81f,81fを中心として該エンブレム部22側に向かって展開するように構成されている。なお、前記ヒンジ部81e,81f,81gは、前記実施形態1と同様の構成を有しているため、詳しい説明は省略する。
これにより、ステアリングホイールW’のリング部1とパッド部2との間の空間41,42,42,43のうち、該パッド部2の側方に位置する左右空間42,42には、エアバッグクッション51が膨張展開した場合でも展開カバー部81が展開されないため、該左右空間42,42を確実に空けておくことができる。しかも、展開カバー部81を上側展開カバー部81b,81b、下側展開カバー部81d及び側方展開カバー部81c,81cの5つに分割することで、破断溝81a,81a,…で破断が生じやすくなり、展開カバー部81の展開性を向上することができる。これにより、乗員が衝突した際にエアバッグクッション51が変形するためのスペースを確保することができ、該エアバッグクッション51によって乗員の受ける衝撃を効果的に軽減することができる。
(実施形態3)
図11は、本発明の実施形態3に係るエアバッグ装置を備えたステアリングホイールW”の概略構成を示していて、前記実施形態1、2とは、パッド部2の展開カバー部91に設けられた破断溝91aの位置や、エアバッグクッション膨張展開時の展開カバー部91の展開方法が異なるだけなので、以下、同一の部分には同一の符号を付し、異なる部分だけを説明する。すなわち、この実施形態3では、展開カバー部91を上下方向ではなく、側方に展開させるようにして、該展開カバー部91の展開時に、ステアリングホイールW”のパッド部2とリング部1との間の空間41,42,42,43のうち、該パッド部2上方の上部空間41及びパッド部2下方の下部空間43が確実に塞がらないようにしている。
具体的には、図11に示すように、パッド部2の展開カバー部91の裏側には、前記実施形態1と同様、中央部2aの左右両端部に沿って破断溝91a,91aが形成されているとともに、該中央部2aの左右方向の略中央でエンブレム部22の上下方向に延びるように破断溝91a,91aが形成されていて、前記展開カバー部91はそれぞれ左右方向に展開する左側及び右側展開カバー部91b,91c(左側展開部、右側展開部)に分割されている。なお、展開カバー部91の展開前において、前記左側展開カバー部91bの左端部及び右側展開カバー部91cの右端部には、それぞれ、前記実施形態1、2と同様の構成を有するヒンジ部91d,91eが形成されていて、これらのヒンジ部91d,91eを中心として該左側及び右側展開カバー部91b,91cがそれぞれ左右方向に展開するように構成されている。
これにより、エアバッグクッション51が膨張展開する際に、展開カバー部91は左右方向にのみ展開するため、ステアリングホイールW”のリング部1とパッド部2との間の空間41,42,42,43のうち、該パッド部2の側方に位置する左右空間42,42は塞がれるものの、パッド部2上方の上部空間41及び下方の下部空間43には展開カバー部91が展開されず、塞がれないため、該上部空間41及び下部空間43をエアバッグクッション51の変形のための逃げ場とすることができ、該エアバッグクッション51によって乗員の受ける衝撃を軽減することができる。
(その他の実施形態)
本発明の構成は、前記各実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、前記各実施形態では、パッド部2の側部2b,2bにステアリングスイッチ29を設けるようにしているが、この限りではなく、パッド部2の外周に突設してもよい。具体的には、図12に示すように、ステアリングスイッチ29をパッド部2の左右端部から左右空間42内に突出するように設けて、ステアリングホイールWのリング部を把持している運転者がスイッチの操作をより容易に行えるようにしてもよい。
また、前記各実施形態では、パッド部2のエンブレム部22及び展開カバー部23(実施形態2では展開カバー部81、実施形態3では展開カバー部91)を別体で形成して、該エンブレム部22の周縁部と展開カバー部23の貫通孔周縁に設けられた屈曲部23aとを係合させて一体にするとともに、エアバッグクッション51の膨張展開時には、その係合が外れて前記展開カバー部23を展開させるようにしているが、この限りではなく、前記エンブレム部22と展開カバー部23とを一体形成し、両者の間に破断溝を設けるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明におけるエアバッグ装置を備えたステアリングホイールは、エアバッグクッションの展開性を確保しつつ、該エアバッグクッションの十分な衝撃吸収性能も確保することができるから、例えば、車両衝突時にステアリングホイールから乗員側に展開されるドーナツ型のエアバッグクッションに特に有用である。
本発明の実施形態1に係るステアリングホイールの概略構造を示す正面図である。 ステアリングホイールに設けられたエアバッグクッションが展開した状態を示す図である。 ステアリングホイールの内部構造を示す図1のIII−III断面図である。 パッド部の内部構造を示す図3の部分拡大断面図である。 パッド部を押圧した状態を示す図3相当図である。 展開カバー部が展開した状態を示す図1相当図である。 展開カバー部が展開した状態を示す図6のVII−VII断面図である。 断面ハット状のスイッチカバーを備えたステアリングスイッチの構造を示す(a)正面図、(b)(a)のVIII−VIII断面図である。 シール部を備えたステアリングスイッチの構造を示す(a)正面図、(b)(a)のIX−IX断面図である。 実施形態2に係るステアリングホイールの概略構成を示す正面図である。 実施形態3に係るステアリングホイールの概略構成を示す正面図である。 ステアリングスイッチをパッド部外周に設けた場合の概略構成を示す正面図である。
符号の説明
W、W’、W” ステアリングホイール
1 リング部
2 パッド部
3、4 スポーク
5 エアバッグ装置
12 乗員側カバー(カバー)
21a 破断溝
22 エンブレム部(固定部)
23 展開カバー部
23a 屈曲部
23b 上側展開カバー部(上側展開部)
23c 下側展開カバー部(下側展開部)
23d、23e ヒンジ部
41 上部空間
42 左右空間
43 下部空間
51 エアバッグクッション
81 展開カバー部
81a 破断溝
81b 上側展開カバー部(上側展開部)
81c 側方展開カバー部(側方展開部)
81d 下側展開カバー部(下側展開部)
81e、81f、81g ヒンジ部
91 展開カバー部
91a 破断溝
91b 左側展開カバー部(左側展開部)
91c 右側展開カバー部(右側展開部)
91d,91e ヒンジ部

Claims (6)

  1. 車両の乗員が把持する外周側のリング部と、該リング部の略中心に配置されたパッド部と、該パッド部とリング部とを連結するスポーク部とを備え、前記パッド部内に、リング状に収納されたエアバッグクッションを車両衝突時に乗員側に膨張展開させるエアバッグ装置が配設されたステアリングホイールであって、
    前記スポーク部は、前記パッド部から左右方向にそれぞれ延設された左右一対の横スポークと、当該パッド部の左右両側でそれぞれ前記横スポークの下側から斜め下方向に延設された左右一対の斜めスポークとからなり、
    前記パッド部とリング部との間の空間は、前記横スポーク及び斜めスポークによって、該パッド部の上方に位置する上部空間と、パッド部の左右側方に各々位置する左右空間と、パッド部の下方に位置する下部空間と、に区画されており、
    前記パッド部の乗員側を覆うカバーは、エアバッグクッションの膨張展開時でも展開されないように前記パッド部に固定された固定部と、該固定部の周囲に設けられて、前記エアバッグクッションの膨張展開時に破断溝に沿って破断して展開される展開カバー部とを備え、
    前記展開カバー部は、エアバッグクッションの膨張展開時に、前記パッド部上方の上部空間を塞ぐことなく展開するとともに、前記パッド部側方の左右空間及びパッド部下方の下部空間のうち、一方の空間を塞ぐことなく展開するように構成されていることを特徴とするエアバッグ装置を備えたステアリングホイール。
  2. 請求項1において、
    展開カバー部は、破断溝によって、上側展開部と下側展開部とに2分され、
    前記上側展開部は、その上端に設けられたヒンジ部を中心として上方に展開する一方、前記下側展開部は、その下端に設けられたヒンジ部を中心として下方に展開するように構成されていることを特徴とするエアバッグ装置を備えたステアリングホイール。
  3. 請求項2において、
    上側展開部は、断面視で、少なくとも上部が上側ほど車両前方に向かうように湾曲する一方、下側展開部の少なくとも下部は下側ほど車両前方に向かうように湾曲しており、
    前記上側展開部は、その湾曲部位が下側展開部よりも鋭角に湾曲しているとともに、車幅方向に複数に分割されていることを特徴とするエアバッグ装置を備えたステアリングホイール。
  4. 請求項1において、
    展開カバー部は、その固定部側にヒンジ部が設けられていて、エアバッグクッションの膨張展開時に、前記ヒンジ部を中心として固定部側に向かって展開するように構成されていることを特徴とするエアバッグ装置を備えたステアリングホイール。
  5. 請求項1において、
    展開カバー部は、破断溝によって、固定部の左右にそれぞれ位置する側方展開部と、前記固定部の上下にそれぞれ位置する上側及び下側展開部とに分割され、
    前記側方展開部は、エアバッグクッションの膨張展開時に、固定部側に設けられたヒンジ部を中心として該固定部側に向かって展開する一方、前記上側及び下側展開部は、それぞれ、上端及び下端に設けられたヒンジ部を中心として上下方向に展開するように構成されていることを特徴とするエアバッグ装置を備えたステアリングホイール。
  6. 請求項1において、
    展開カバー部は、破断溝によって、左側展開部と右側展開部とに2分され、
    前記左側展開部は、その左端に設けられたヒンジ部を中心として左方に展開する一方、前記右側展開部は、その右端に設けられたヒンジ部を中心として右方に展開するように構成されていることを特徴とするエアバッグ装置を備えたステアリングホイール。
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