JP2006076084A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アクチュエータの製造上のばらつきや設計上の配置構造等に応じたインクの吐出特性のばらつきを調整することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 駆動回路14に、各ノズルからのインク吐出を行うために各ノズルのアクチュエータ12毎に対応して設けられたスイッチング素子16を接続し、スイッチング素子16とアクチュエータ12間に、アクチュエータ12の製造ばらつきやアクチュエータ12の配置位置等によって発生するインク吐出特性のばらつきを調整するための特性変更素子18を接続する。そして、記録ドットサイズ等に応じて特性変更素子18をトリミングすることでインク吐出特性のばらつきを補正する。
【選択図】 図1
【解決手段】 駆動回路14に、各ノズルからのインク吐出を行うために各ノズルのアクチュエータ12毎に対応して設けられたスイッチング素子16を接続し、スイッチング素子16とアクチュエータ12間に、アクチュエータ12の製造ばらつきやアクチュエータ12の配置位置等によって発生するインク吐出特性のばらつきを調整するための特性変更素子18を接続する。そして、記録ドットサイズ等に応じて特性変更素子18をトリミングすることでインク吐出特性のばらつきを補正する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インクジェット記録装置にかかり、特に、圧電素子や発熱素子等を用いてインクを吐出するインクジェット記録装置に関する。
近年、インク吐出口からインクを吐出する、所謂インクジェット記録装置は、小型で、安価である等の特徴から、多くのプリンタに用いられている。これらのインクジェット記録装置は、発熱素子やピエゾ素子等のアクチュエータを利用してインクを吐出する。発熱素子を用いる場合には、発熱素子の発熱を用いてインクを吐出し、ピエゾ素子等の圧電素子を用いる場合には、圧電素子の振動によってインクを吐出する。
このようなインクジェット記録装置では、複数のノズルに対応してアクチュエータが設けられているが、アクチュエータの製造ばらつきによりインク滴の吐出特性が変化してしまう。また、ノズル配列やアクチュエータまでの配線長等によってもインク滴の吐出特性が変化してしまい、印字品質に影響を与えてしまう。
そこで、各ノズルからのインクの吐出特性のばらつきを揃える様々な方法が提案されている(例えば、特許文献1や特許文献2等)。
特許文献1に記載の技術では、圧電素子をアクチュエータとして用いてインクを吐出しており、圧電素子によって振動を加える圧力室の圧力変動特性を調整している。詳細には、圧力室の圧力変動特性を調整する補正用素子としてコンデンサを接続して、圧力変動特性を調整している。これによって、各ノズルからのインク滴の吐出特性のばらつきを抑制している。
また、特許文献2に記載の技術では、特許文献1に記載の技術と同様に、アクチュエータとして圧電素子を用いてインクを吐出している。特許文献2に記載の技術では、各ノズルからのインク滴の吐出特性のばらつきを抑えるために、アクチュエータ自体をトリミングして駆動する部分の体積を補正することによってインク滴の吐出特性のばらつきを抑制している。
一方、半導体の分野では、特許文献3に記載の技術のように、LSI等に設ける抵抗体をレーザ光によってトリミングすることによって抵抗値を調整することが提案されている。
特開2000−351209号公報
特開2001−277525号公報
特開平5−94905号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、インク吐出特性に応じてアクチュエータに接続されたコンデンサのオンオフを行うが、当該オンオフのデータを保持するための記憶手段が必要となってしまう、という問題がある。
また、特許文献2に記載の技術では、アクチュエータ自体をトリミングするために、圧電素子がコンデンサと見なされるため静電容量を調整することができるが、他の電気的な特性を変化させることができない、という問題がある。
さらに、特許文献3に記載の技術では、インクを吐出するためのアクチュエータを考慮していないため、単純には特許文献3の技術をインクジェット記録装置に適用することができない、という問題がある。
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、アクチュエータの製造上のばらつきや設計上の配置構造等に応じたインクの吐出特性のばらつきを調整することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、インクを吐出するための複数のアクチュエータを備えた記録ヘッドと、前記複数のアクチュエータを駆動する駆動手段と、前記アクチュエータに接続され、インクの吐出特性に応じてトリミングすることで前記アクチュエータの特性を変更可能な特性変更素子と、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、記録ヘッドは、複数のアクチュエータを備えており、複数のアクチュエータによってインクを吐出する。アクチュエータとしては、例えば、発熱素子を適用してもよいし、ピエゾ素子等の圧電素子を適用するようにしてもよい。
アクチュエータは、駆動手段によって駆動され、駆動手段がアクチュエータを駆動することでインクが吐出される。
また、アクチュエータには特性変更素子が接続されており、該特性変更素子は、インクの吐出特性(例えば、ドットサイズ等)に応じてトリミングすることでアクチュエータの特性が変更可能とされている。すなわち、特性変更素子をトリミングすることで、アクチュエータの製造上のばらつきや設計上の配置構造等に応じた吐出特性のばらつきを調整することができる。
特性変更素子としては、例えば、請求項2に記載の発明のように、抵抗、静電容量、及びインダクタンスの少なくとも1つの電気特性を含むようにしてもよい。例えば、抵抗を含むようにすることで、各アクチュエータに印加する電圧値を調整することが可能となり、静電容量を含むようにするうことで、各アクチュエータに印加する駆動波形の高周波成分を調整することが可能となり、インダクタンスを含むようにすることで、各アクチュエータに印加する駆動波形の立ち上がり立ち下がりの応答性を調整することが可能となる。
また、特性変更素子は、請求項3に記載の発明のように、少なくとも並列接続を含む接続によりアクチュエータに接続された複数の素子成分からなるようにすることで、複数の素子成分のうち何れかをトリミングしても断線することなく電気的特性を変化させることが可能となる。
また、特性変更素子は、請求項4に記載の発明のように、アクチュエータの動作をオンオフするスイッチング素子を更に備えて、該スイッチング素子内に組み込むようにしてもよい。
更に、特性変更素子は、請求項5に記載の発明のように、複数のアクチュエータの各々に接続され、駆動手段からの駆動信号を増幅する増幅手段を更に備えて、該増幅手段内に組み込むようにしてもよい。
一方、特性変更素子のトリミングは、請求項6に記載の発明のように、レーザ光の照射により行うことが可能である。すなわち、特性変更素子にレーザ光を照射することで一部の素子成分を焼き切ることで、アクチュエータの電気的特性を変更することが可能となる。
また、特性変更素子は、請求項7に記載の発明のように、記録ヘッドの設計構造(例えば、アクチュエータの配置構造や配線等)に応じて予め設定するようにしてもよい。このように、記録ヘッドの設計構造に応じて特性変更素子の電気特性を予め設定することで、トリミングによってインク吐出特性を変更する際の調整量を小さくすることが可能となる。
以上説明したように本発明によれば、インクの吐出特性に応じてトリミングすることでアクチュエータの特性を変更可能な特性変更素子をアクチュエータに接続しているので、特性変更素子をトリミングすることでアクチュエータの製造上のばらつきや設計上の配置構造等に応じた吐出特性のばらつきを調整することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係わるインクジェット記録装置における記録ヘッドのインク吐出回路構成を示す図である。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係わるインクジェット記録装置における記録ヘッドのインク吐出回路構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置における記録ヘッド10は、複数のノズルに対応してノズルからインクを吐出するためのアクチュエータ12が複数設けられている。アクチュエータ12としては、本実施形態では、発熱素子を適用するが、この他のアクチュエータも適用することも可能である。
記録ヘッド10のインク吐出回路は、駆動回路14から出力される駆動波形によってアクチュエータ12が動作することでインクがノズルが吐出するようになっている。
駆動回路14には、各ノズルからのインク吐出を行うために各ノズルのアクチュエータ12毎に対応して設けられたスイッチング素子16が接続されており、該スイッチング素子16のオンオフに応じてスイッチング素子16に対応するアクチュエータ12が動作することでノズルからのインク吐出が行われる。
スイッチング素子16とアクチュエータ12間には、アクチュエータ12の製造ばらつきやアクチュエータ12のや配線によって発生するインク吐出特性のばらつきを調整するための特性変更素子18が接続されている。
特性変更素子18は、レーザ光を照射することで行うトリミングによって素子の特性が変更可能なようになっている。すなわち、トリミングを行うことにより、アクチュエータ12の製造ばらつきやアクチュエータ12のや配線によって発生するインク吐出特性のばらつきを補正することが可能とされている。
ここで、第1実施形態に係わる特性変更素子18の一例について説明する。
本実施形態の特性変更素子18は、図2に示すように抵抗素子Rで構成されている。図2(A)では、複数の抵抗素子Rが並列に接続されて構成されており、図R(B)では、複数の抵抗素子Rが並列に接続されると共に直列にも接続されて構成されており、図2(C)では、抵抗体20を適用した例を示す。
このように、特性変更素子18は、図2(A)〜(C)に示すように、並列接続を含んで構成されているので、トリミングを行っても断線することなく電気的特性を変化させることができる構成とされている。
なお、図2(C)の抵抗体20を特性変更素子18として適用した場合には、抵抗体20の幅方向のサイズは、トリミングを行うレーザ光のスポットサイズよりも十分に大きいサイズとされており、レーザ光によるトリミングによって抵抗体20が断線しないサイズとされている。換言すれば、トリミングを行う際のレーザ光のスポットサイズは、抵抗体20の幅方向よりも十分に小さいスポットサイズのレーザ光でトリミングが行われる。また、図2(A)、(B)における抵抗素子Rの抵抗値は、同一の値の抵抗素子を適用するようにしてもよいし、それぞれ異なる値の抵抗素子を適用するようにしてもよい。
また、特性変更素子18の抵抗値は、予め設計時に予測されるばらつきについては考慮した抵抗値を適用する。例えば、アクチュエータ12のや配線に応じて予め設定した値の抵抗値となる特性変更素子18とする。
続いて、上述のように構成されたインクジェット記録装置における記録ヘッドのインク吐出回路を用いて各ノズルのインク滴の吐出ばらつきの調整方法について説明する。
まず始めに、駆動回路14からアクチュエータ12を駆動する駆動波形を入力する。例えば、駆動波形としては一例として矩形波の駆動波形を入力するが、アナログ波形等の他の波形を適用するようにしてもよい。
本実施の形態では、アクチュエータ12として発熱素子を適用しているので、駆動回路14から入力される駆動波形の電圧をV0、アクチュエータ12の抵抗値をR1、特性変更素子18の抵抗値をrとすると、アクチュエータ12に印加される電圧Vは、V=R1×V0/(R1+r)となり、特性変更素子18の抵抗値rとアクチュエータ12の抵抗値R1の分圧波形がアクチュエータ12に印加されることになる。
そこで、本実施形態では、特性変更素子18をトリミングすることで特性変更素子18の抵抗値を可変することによって、アクチュエータ12に印加される電圧を調整するようになっている。例えば、図3に示すように、駆動回路14の出力電圧に対して、2つの特性変更素子18直後の電圧がV1、V2(V1>V2)のようになっていた場合には、電圧V1となっている特性変更素子18をトリミングすることによって電圧V2に揃えることができる。
具体的には、図2(A)、(B)においては、特性変更素子18を構成する複数の抵抗素子Rをレーザ光を照射して焼き切ることでトリミングを行う。これによって、アクチュエータ12に印加される電圧が変化するので、インクの吐出特性が変化することになる。また、図2(C)の場合には、抵抗体20の一部をレーザ光によってトリミングして、抵抗体20の抵抗値を変化させることで、アクチュエータ12に印加される電圧が変化し、インクの吐出特性が変化することになる。
詳細には、駆動回路14から全ノズルに対応するアクチュエータ12に対して同一の駆動波形を入力することによって、インクを吐出し、記録媒体にドットを形成させる。この時の各ノズルのドットサイズを測定して、測定結果に応じて特性変更素子18のトリミングを行う。
特性変更素子18のトリミングは、本実施形態では、最小のドットサイズを基準として最小ドットサイズに合わせるように、各ドットに対応するアクチュエータ12に接続された特性変更素子18のトリミングを行う。これによって、各ノズルのインク吐出特性を揃えることができる。
また、本実施形態では、特性変更素子18の抵抗値が、予め設計時に予測されるばらつき(例えば、アクチュエータ12の配置や配線等)に応じて予め設定した値の抵抗値に設定されているので、特性変更素子18のトリミングを行う際のトリミング量を最小にすることができ、調整量を少なくすることができる。
[第2実施形態]
図4は、本発明の第2実施形態に係わるインクジェット記録装置における記録ヘッドのインク吐出回路構成を示す図である。なお、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
[第2実施形態]
図4は、本発明の第2実施形態に係わるインクジェット記録装置における記録ヘッドのインク吐出回路構成を示す図である。なお、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
図4に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置における記録ヘッド10は、第1実施形態と同様に、複数のノズルに対応してノズルからインクを吐出するためのアクチュエータ12が複数設けられてる。本実施形態では、アクチュエータ12としては、ピエゾ素子等の圧電素子を適用するが、第1実施形態と同様に発熱素子を適用するようにしてもよい。
記録ヘッド10のインク吐出回路は、第1実施形態と同様に、駆動回路14から出力される駆動波形によってアクチュエータ12が動作することでインクがノズルから吐出するようになっている。
駆動回路14には、各ノズルからのインク吐出を行うために各ノズルのアクチュエータ12毎に対応して設けられたスイッチング素子16が接続されており、該スイッチング素子16のオンオフに応じてスイッチング素子16に対応するアクチュエータ12が動作することでノズルからインク吐出が行われる。
スイッチング素子16とアクチュエータ12間には、第1実施形態と同様にアクチュエータ12の製造ばらつきやアクチュエータ112のや配線によって発生するインク吐出特性のばらつきを調整するための特性変更素子22が接続されている。
特性変更素子22は、第1実施形態と同様に、レーザ光を照射することで行うトリミングによって素子の特性が変更可能なようになっている。すなわち、トリミングを行うことにより、アクチュエータ12の製造ばらつきやアクチュエータ12のや配線によって発生するインク吐出特性のばらつきを補正することが可能とされている。
ここで、第2実施形態に係わる特性変更素子22の一例について説明する。
第1実施形態では、特性変更素子22が抵抗成分で構成されていたが、第2実施形態では、インダクタンス成分で構成されている。
本実施形態の特性変更素子22は、図5に示すように、インダクタンス素子Lで構成されている。図5(A)では、複数のインダクタンス素子Lが並列に接続されて構成されており、図5(B)では、複数のインダクタンス素子Lが並列に接続されていると共に直列にも接続されて構成されている。なお、図5(A)、(B)におけるインダクタンス素子Lの値は、同一の値のインダクタンス素子を適用するようにしてもよいし、それぞれ異なる値のインダクタンス素子を適用するようにしてもよい。
このように、特性変更素子22は、図5(A)、(B)に示すように、並列接続を含んで構成されているので、トリミングを行っても断線することなく電気的特性を変化させることができる構成とされている。
また、特性変更素子22のインダクタンス成分は、第1実施形態と同様に、予め設計時に予測されるばらつきについては考慮したインダクタンスの値を適用する。例えば、アクチュエータ12のや配線に応じて予め設定した値のインダクタンスとなる特性変更素子22とする。
続いて、上述のように構成された第2実施形態に係わるインクジェット記録装置における記録ヘッドのインク吐出回路を用いて各ノズルからのインク吐出特性の調整方法について説明する。
まず始めに、駆動回路14からアクチュエータ12を駆動する駆動波形を入力する。例えば、駆動波形としては一例として矩形波の駆動波形を入力するが、アナログ波形等の他の波形を適用するようにしてもよい。
一般的に配線材のインダクタンス成分によって、アクチュエータ12へ伝達される波形の立ち上がり立ち下がりの応答性が落ちる(以下では、「なまる」という)現象が知られている。すなわち、駆動回路14から入力された駆動波形は、配線材のインダクタンス成分によって「なまる」現象が発生する。
そこで、本実施形態では、特性変更素子22をトリミングすることによって特性変更素子22のインダクタンス値を可変することによって、アクチュエータ12に印加される波形の「なまる」現象を調整するようになっている。例えば、図6に示すように、駆動回路14の出力波形に対して、2つの特性変更素子22直後の波形の「なまる」現象がL1、L2のようになっていた場合には、特性変更素子22をトリミングすることによって、発生する「なまる」現象を揃えることができる。
具体的には、図5(A)、(B)において、特性変更素子22を構成する複数のインダクタンス素子Lをレーザ光を照射して焼き切ることでトリミングを行う。これによって、アクチュエータ12に印加される駆動波形の「なまる」現象が変化するので、インク吐出特性が変化することになる。
このように、本実施形態では、特性変更素子22をインダクタンス成分で構成することで、トリミングによって、各アクチュエータ12に印加される駆動波形の「なまる」現象を揃えることができ、これによって各ノズルのインク吐出特性を揃えることができる。
また、本実施形態では、特性変更素子22のインダクタンスの値が、予め設計時に予測されるばらつき(例えば、アクチュエータ12の配置や配線等)に応じて予め設定した値のインダクタンス値に設定されているので、特性変更素子22のトリミングを行う際のトリミング量を最小にすることができ、調整量を少なくすることができる。
[第3実施形態]
図7は、本発明の第3実施形態に係わるインクジェット記録装置における記録ヘッドのインク吐出回路構成を示す図である。なお、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
[第3実施形態]
図7は、本発明の第3実施形態に係わるインクジェット記録装置における記録ヘッドのインク吐出回路構成を示す図である。なお、第1実施形態と同一構成については同一符号を付して説明する。
図7に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置における記録ヘッド10は、第1及び第2実施形態と同様に、複数のノズルに対応してノズルからインクを吐出するためのアクチュエータ12が複数設けられてる。本実施形態では、アクチュエータ12としては、第2実施形態と同様に、ピエゾ素子等の圧電素子を適用するが、第1実施形態と同様に発熱素子を適用するようにしてもよい。
記録ヘッド10のインク吐出回路は、第1実施形態と同様に、駆動回路14から出力される駆動波形によってアクチュエータ12が動作することでインクがノズルから吐出するようになっている。
駆動回路14には、各ノズルからのインク吐出を行うために各ノズルのアクチュエータ12毎に対応して設けられたスイッチング素子16が接続されており、該スイッチング素子16のオンオフに応じてスイッチング素子16に対応するアクチュエータ12が動作することでノズルからインク吐出が行われる。
スイッチング素子16とアクチュエータ12間には、第1実施形態と同様にアクチュエータ12の製造ばらつきやアクチュエータ12のや配線によって発生するインク吐出特性のばらつきを調整するための特性変更素子24が接続されている。
特性変更素子24は、第1実施形態と同様に、レーザ光を照射することで行うトリミングによって素子の特性が変更可能なようになっている。すなわち、トリミングを行うことにより、アクチュエータ12の製造ばらつきやアクチュエータ12のや配線によって発生するインク吐出特性のばらつきを補正することが可能とされている。
ここで、第3実施形態に係わる特性変更素子24の一例について説明する。
第1実施形態では、特性変更素子18が抵抗素子Rで構成され、第2実施形態では、インダクタンス素子Lで構成されていたが、第3実施形態では、静電容量成分を含んで構成されている。
本実施形態の特性素子24は、図8に示すように、静電容量素子Cと抵抗素子Rが並列に接続されたCR回路26で構成されている。図8(A)では、複数のCR回路26が並列に接続されていて構成されており、図8(B)では、複数のCR回路26が並列に接続されていると共に直列にも接続されて構成されている。なお、図8(A)、(B)におけるCR回路26の静電容量及び抵抗値は、同一の値のものを適用するようにしてもよいし、それぞれ異なる値のものを適用するようにしてもよい。
このように、特性変更素子24は、図8(A)〜(B)に示すように、並列接続を含んで構成されているので、トリミングを行っても断線することなく電気的特性を変化させることができる構成とされている。
また、特性変更素子24の静電容量成分は、第1及び第2実施形態と同様に、予め設計時に予測されるばらつきについては考慮した静電容量値を適用する。例えば、アクチュエータ12のや配線に応じて予め設定した値の静電容量となる特性変更素子24とする。
続いて、上述のように構成された第3実施形態に係わるインクジェット記録装置における記録ヘッドのインク吐出回路を用いて各ノズルからのインク吐出特性の調整方法について説明する。
まず始めに、駆動回路14からアクチュエータ12を駆動する駆動波形を入力する。例えば、駆動波形としては一例として矩形波の駆動波形を入力するが、アナログ波形等の他の波形を適用するようにしてもよい。
駆動回路14やアクチュエータ12に静電容量成分が含まれる場合には、静電容量成分によって波形の高周波成分が変動する。特に、アクチュエータ12としてピエゾ素子等の圧電素子を適用した場合には、圧電素子が静電容量成分を含むため、圧電素子の製造ばらつき等によって波形の高周波成分が変動して、駆動波形の立ち上がり立ち下がりにオーバーシュートが発生する。
そこで、本実施形態では、特性変更素子24をトリミングすることによって特性変更素子24の静電容量値を可変するようになっている。例えば、図9に示すように、駆動回路14の出力波形に対して、2つの特性変更素子24直後の波形における立ち上がり立ち下がりのオーバーシュートがO1、O2のようになっていた場合には、特性変更素子24をトリミングすることによって、発生するオーバーシュートを揃えることができる。
具体的には、図8(A)、(B)において、特性変更素子24を構成する複数のCR回路26をレーザ光を照射して焼き切ることでトリミングを行う。これによって、アクチュエータ12に印加される駆動波形のオーバーシュートが変化するので、インク吐出特性が変化することになる。
このように、本実施形態では、特性変更素子24を静電容量成分を含んで構成することで、トリミングによって、各アクチュエータ12に印加される駆動波形の高周波成分を揃えることができ、これによって各ノズルのインク吐出特性を揃えることができる。
また、本実施形態では、特性変更素子24の静電容量の値が、予め設計時に予測されるばらつき(例えば、アクチュエータ12の配置や配線等)に応じて予め設定した値の静電容量値に設定されているので、特性変更素子24のトリミング量を最小にすることができ、調整量を少なくすることができる。
なお、第1〜第3実施形態に係わるインクジェット記録装置における記録ヘッドのインク吐出回路は、図10に示すように、特性変更素子18とアクチュエータ12間に各ノズルに対応するアクチュエータ12毎に更に増幅回路28を接続するようにしてもよい。図10では第1実施形態に増幅回路28を追加した例を示す。
この時、増幅回路28は、図11に示すように、一般的な増幅アンプ30に対して抵抗Rxを並列に複数接続し、抵抗Rxをトリミング可能とするようにしてもよい。すなわち、増幅回路28内にも特性変更素子を内蔵し、複数の並列に接続された抵抗Rxをトリミングすることによって増幅率を可変可能とすることで、インク吐出特性を更に調整することが可能となり、特性変更素子18のトリミングと合わせて調整範囲を広げることができる。なお、、並列に複数接続した抵抗Rxの抵抗値は、同一の値としてもよいし、それぞれ異なる値としてもよい。
また、第1〜第3実施形態に係わるインクジェット記録装置における記録ヘッドのインク吐出回路は、特性変更素子をスイッチング素子16とは別に設けた構成としたが、図12に示すように、スイッチング素子16内に特性変更素子18を設ける構成としてもよい。図12では、第1実施形態のスイッチング素子16内に特性変更素子18を設けた例を示す。
なお、第1〜第3実施形態では、特性変更素子18、22、24は、エネルギー供給路線の成分として構成するようにしてもよいし、上記の各実施形態のように素子として適用するようにしてもよい。
また、上記の各実施形態では、それぞれ別々の例として説明したが、第1〜第3実施形態をそれぞれ組み合わせるようにしてもよい。
10 記録ヘッド
12 アクチュエータ
14 駆動回路
16 スイッチング素子
18、22、24 特性変更素子
20 抵抗体
26 CR回路
28 増幅回路
30 増幅アンプ
R 抵抗素子
L インダクタンス素子
C 静電容量素子
12 アクチュエータ
14 駆動回路
16 スイッチング素子
18、22、24 特性変更素子
20 抵抗体
26 CR回路
28 増幅回路
30 増幅アンプ
R 抵抗素子
L インダクタンス素子
C 静電容量素子
Claims (7)
- インクを吐出するための複数のアクチュエータを備えた記録ヘッドと、
前記複数のアクチュエータを駆動する駆動手段と、
前記アクチュエータに接続され、インクの吐出特性に応じてトリミングすることで前記アクチュエータの特性を変更可能な特性変更素子と、
を備えたインクジェット記録装置。 - 前記特性変更素子は、抵抗、静電容量、及びインダクタンスの少なくとも1つの電気特性を含むことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記特性変更素子は、少なくとも並列接続を含む接続により前記アクチュエータに接続された複数の電気素子からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記アクチュエータの動作をオンオフするスイッチング素子を更に備え、前記特性変更素子が前記スイッチング素子内に組み込まれることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記複数のアクチュエータの各々に接続され、前記駆動手段からの駆動信号を増幅する増幅手段を更に備え、前記増幅手段内に前記特性変更素子が組み込まれることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記トリミングは、レーザ光の照射により行うことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記記録ヘッドの設計上構造に応じて前記特性変更素子の電気特性が予め設定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015182423A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-22 | ブラザー工業株式会社 | 液体吐出装置 |
JP2016508458A (ja) * | 2013-01-28 | 2016-03-22 | フジフィルム ディマティックス, インコーポレイテッド | インクジェット射出 |
JP2018030374A (ja) * | 2017-10-31 | 2018-03-01 | ブラザー工業株式会社 | 液体吐出装置 |
WO2021255914A1 (ja) * | 2020-06-19 | 2021-12-23 | コニカミノルタ株式会社 | インクジェットヘッド、インクジェット記録装置及びインクジェットヘッドの調整方法 |
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2004
- 2004-09-08 JP JP2004261489A patent/JP2006076084A/ja active Pending
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