JP2006074966A - 交流電力生成装置およびそれが用いられたスターリング冷凍システム - Google Patents

交流電力生成装置およびそれが用いられたスターリング冷凍システム Download PDF

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Abstract

【課題】 三相用IPMの交流電力の生成のために使用されていないスイッチング素子を有効に利用して、三相用IPMへ入力される直流電力の電圧の変動成分が大きくなり過ぎることを抑制することができる単相用の交流電力生成装置を提供する。
【解決手段】 トランジスタGuとトランジスタGxとの間のノードと第1出力端子とが接続され、トランジスタGvとトランジスタGyとの間のノードと第2出力端子とが接続され、トランジスタGwとトランジスタGzとの間のノードと第3出力端子とが接続され、さらに、第3出力端子と接地電極との間にコンデンサ500が設けられている。マイクロコンピュータ1000は、トランジスタGwおよびトランジスタGzを制御して、インバータ回路100へ入力される直流電圧が大きく変動した場合に、コンデンサ500にその変動成分を吸収させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、三相用IPM(Intelligent Power Module)が用いられた単相用の交流電力生成装置およびそれが用いられたスターリング冷凍システムに関するものである。
従来より、三相モータを制御する三相用IPMが、直流電力を単相交流電力へ変換するPWM(Pulse Width Modulation)制御のために用いられている。この三相用IPMは、6つのスイッチング素子を有しているが、そのうち4つのスイッチング素子がPWM制御のために用いられている。つまり、他の2つのスイッチング素子は、PWM制御のためには用いられていない。一方、本願発明においては、この2つのスイッチング素子が有効に利用されている。
特開2000−184778号公報 特開2001−8481号公報 特開2003−9509号公報
上記の三相用IPMへ入力される直流電圧は変動することがある。この直流電圧が徐々に変化する場合には、PWM制御のデューティ比の調整によって、三相用IPMから出力される交流電圧の歪な変動を抑制することが可能である。しかしながら、この直流電圧が非常に短期間のうちに大きく変動すれば、PWM制御のデューティ比の調整が間に合わないため、三相用IPMから出力される交流電圧のサインカーブに局所的に歪な変動成分が生じることになる。したがって、三相用IPMへ入力される直流電圧の変動成分が大きくなり過ぎることを抑制することが求められている。
本発明は、前述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、三相用IPMの単相交流電力生成に使用されていないスイッチング素子を有効に利用して、三相用IPMへ入力される直流電力の電圧の変動成分が大きくなり過ぎることを抑制し得る単相用の交流電力生成装置およびそれが用いられたスターリング冷凍システムを提供することである。
本発明の交流電力生成装置は、三相交流電力を生成するために使用する三相用IPM(Intelligent Power Module)とその三相用IPMを制御するマイクロコンピュータとを用いて、直流電力を単相交流電力へ変換するものである。三相用IPMは、第1出力端子と第2出力端子とが交流電力の出力端子として用いられ、第3出力端子が電圧変動吸収回路を介して接地電極に接続されている。交流電力生成装置は、三相用IPMに入力される直流電力の電圧を測定する電圧測定回路をさらに備えている。
また、マイクロコンピュータは、直流電力の電圧の変動成分が所定値以上となっている場合に、直流電力の電流が電圧変動吸収回路へ流れ込むように、三相用IPMのPWM制御に用いられていないスイッチング素子を制御する。
上記の構成によれば、電圧変動吸収回路によって直流電力の大きな電圧変動を吸収することができるため、三相用IPMへ入力される直流電力の電圧が極端に大きく変動することが効果的に防止される。また、電圧変動吸収回路は、直流電力の電圧変動を常に吸収しているわけではないため、電圧変動の吸収幅が大きい状態が維持される。
また、マイクロコンピュータは、直流電力の電圧の変動成分が所定値より小さい場合に、電圧変動吸収回路に蓄えられた電荷が接地電極へ流れ出すように、三相用IPMのPWM制御に用いられていないスイッチング素子を制御することが望ましい。
上記の構成によれば、電圧変動吸収回路に蓄えられた電荷を接地電極へ放出することにより、直流電力の電圧変動を電圧変動吸収回路が吸収し難くなるという不具合を防止できる。
本発明のスターリング冷凍システムは、前述の交流電力生成装置と、交流電力生成装置から交流電力が供給されるリニアモータと、リニアモータによって往復運動するピストンと、ピストンの往復運動に起因する圧力変動によって往復運動するディスプレーサとを備えている。
上記のスターリング冷凍システムによれば、リニアモータに印加される交流電圧の安定化を図ることができる。その結果、ピストンおよびディスプレーサの往復運動に起因するスターリング冷凍機の振動を低減することができる。
本発明によれば、三相用IPMの単相交流電力生成に使用されていないスイッチング素子を有効に利用して、三相用IPMへ入力される直流電力の電圧の変動成分が大きくなり過ぎることを抑制することができる。
(実施の形態1)
以下、図1〜図8を用いて、本発明の実施の形態の交流電力生成装置およびスターリング冷凍システムを説明する。
本実施の形態のスターリング冷凍機40のリニアモータMのPWM制御においては、三相モータを制御することが可能な三相用IPMが直流電力を用いてリニアモータMへ単相交流電力を供給する。以下、図1を用いて、本実施の形態の三相用IPMを説明する。
図1に示すように、本実施の形態の三相用IPM200には、インバータ回路100が内蔵されている。インバータ回路100は、6つのスイッチング素子を有し、図1に示すような態様で、たとえば、スターリング冷凍機40に内装されたリニアモータMに接続されている。6つのスイッチング素子は、トランジスタGu、Gx、Gv、Gy、Gw、およびGzであり、それぞれには、ソース電極とドレイン電極との間にフライホイールダイオードDが接続されている。ただし、単相モータのPWM制御においては、6つのトランジスタのうちトランジスタGu、Gx、Gv、およびGyからなる4つのトランジスタのみが用いられている。
図1から分かるように、トランジスタGuとトランジスタGxとは直列に接続されているとともに、トランジスタGvとトランジスタGyとは直列に接続されている。さらに、トランジスタGwとトランジスタGzとは直列に接続されている。また、トランジスタGuおよびGxとトランジスタGvおよびGyとは、この順番で、互いに並列に接続されている。さらに、図1においては、トランジスタGuおよびGxに対して、トランジスタGwおよびGzがこの順番で並列に接続されている。
なお、トランジスタGwおよびGzは、リニアモータM、すなわち単相交流モータのPWM制御には用いられないトランジスタである。このように、本実施の形態のIPM200は、インバータ回路100がリニアモータMのPWM制御に用いられないスイッチング素子を有している。
また、リニアモータMは、一方の端子がトランジスタGuとトランジスタGxとの間のノードに接続され、かつ、他方の端子がトランジスタGvとトランジスタGyとの間のノードに接続されている。
また、マイクロコンピュータ1000のU相コントロールとトランジスタGuのゲート電極とは、配線Uによって接続されている。また、マイクロコンピュータ1000のU相コントロールとトランジスタGxのゲート電極とは、配線Xによって接続されている。また、マイクロコンピュータ1000のV相コントロールとトランジスタGvのゲート電極とは、配線Vによって接続されている。また、マイクロコンピュータ1000のV相コントロールとトランジスタGyのゲート電極とは、配線Yによって接続されている。
マイクロコンピュータ1000は、配線U、X、V、およびYを介して、トランジスタGu、Gv、Gx、およびGyのそれぞれのゲート電極にPWM制御信号を送信する。それにより、それらのトランジスタのそれぞれの開閉動作が行なわれ、リニアモータMに各パルス電圧が印加される。それにより、リニアモータMのコイルに交流電流が流れる。その結果、リニアモータMのピストンの往復運動の振幅および周期が制御される。
さらに、マイクロコンピュータ1000のW相コントロールとトランジスタGwのゲート電極とは、配線Wによって接続されている。また、マイクロコンピュータ1000のZ相コントロールとトランジスタGzのゲート電極とは、配線Zによって接続されている。
なお、トランジスタGu、Gv、およびGwのそれぞれのゲート電極とマイクロコンピュータ1000の間には、HVIC(High Voltage Intelligent Circuit)が設けられており、トランジスタGx、Gy、およびGzのそれぞれのゲート電極とマイクロコンピュータ1000との間には、LVIC(Low Voltage Intelligent Circuit)が設けられている。HVICは、スイッチング用半導体素子の駆動保護機能を構成する耐圧50V以上の集積回路であり、LVICは、スイッチング用半導体素子の駆動保護機能を構成する耐圧50V以下の集積回路である。また、一般的に、IPMとは、インバータ回路100を構成するスイッチング素子に加えて、それらの駆動回路および保護回路などが、一体的に樹脂封止されて、1パッケージのモジュールになっているものである。
また、インバータ回路100に対して並列に平滑コンデンサCが設けられている。この平滑コンデンサCに対して並列に整流器Dが設けられている。さらに、整流器Dに対して並列に交流電源Gが設けられている。また、インバータ回路100の電位を安定させるためのコンデンサCCが設けられている。
また、コンデンサCおよびCCとインバータ回路100との間には、コンデンサCおよびCCに対して並列に抵抗器R1およびR2が設けられている。抵抗器R1および抵抗器R2は、直列に接続されており、分圧回路として機能する。抵抗器R1と抵抗器R2との間のノードは、マイクロコンピュータ1000の電圧センサに接続されている。
したがって、抵抗器R1と抵抗器R2との間のノードの電位を特定する信号がマイクロコンピュータ1000によって受信される。その信号によって特定される電位の値を用いて、マイクロコンピュータ1000は、三相用IPM200に入力される直流電圧の値を算出する。なお、抵抗器R2に対して並列にコンデンサCCCが設けられているが、コンデンサCCCは、抵抗器R1と抵抗器R2との間のノードの電位を安定させるためのものである。
また、トランジスタGuとトランジスタGxとの間のノードと第1出力端子とが接続され、トランジスタGvとトランジスタGyとの間のノードと第2出力端子とが接続され、トランジスタGwとトランジスタGzとの間のノードと第3出力端子とが接続され、さらに、第3出力端子と接地電極との間にコンデンサ500が設けられている。本実施の形態の交流電力生成装置は、コンデンサ500を有しているため、後述するように、電圧センサによって検出された直流電圧の変動を効果的に吸収することが可能となっている。
また、リニアモータMの2つの端子に、電圧計として機能する回路Vの2つの端子が1対1の関係で接続され、回路Vで得られた電圧値が回路Vからマイクロコンピュータ1000のU相電圧センサポートおよびV相電圧センサポートのそれぞれへ送信される。実際の電圧値の取得においては、まず、リニアモータMに印加されている電圧が分圧され、その後、その分圧された電圧値がマイクロコンピュータ1000に入力される。マイクロコンピュータ1000は、その分圧された電圧値をA/D(アナログ/デジタル)変換し、それによって、実際の電圧値が算出される。
また、マイクロコンピュータ1000が、トランジスタGuおよびGyのそれぞれをONさせるPWM制御信号を出力するとともに、トランジスタGvおよびGxのそれぞれをOFFさせる制御信号を出力する。それにより、トランジスタGu、リニアモータMの一方の端子、リニアモータM、リニアモータMの他方の端子、およびトランジスタGyに、この順番で、第1交流電流が流れる。
また、マイクロコンピュータ1000が、トランジスタGvおよびGxのそれぞれをONさせるPWM制御信号を出力するとともに、トランジスタGuおよびGyのそれぞれをOFFさせるPWM制御信号を出力する。それにより、トランジスタGv、リニアモータMの他方の端子、リニアモータM、リニアモータMの一方の端子、およびトランジスタGxに、この順番で、第2交流電流が流れる。
図2は、PWMインバータ制御用のタイマが1つ(1チャンネル)内蔵された単相リニアモータ制御用のマイクロコンピュータ1000の構成を説明するためのブロック図である。
図2に示すように、本実施の形態の交流電力生成装置のマイクロコンピュータ1000は、発振器としてのクロック回路と、演算手段としてのCPU(Central Processing Unit)と、書替え可能な記憶手段としてのRAM(Random Access Memory)と、読出専用の記憶手段としてのROM(Read Only Memory)とを備えている。ROMには、6つのスイッチング素子を制御するためのプログラムが格納されている。また、RAMは、ROMに格納されたプログラムに従ってCPUでの演算処理の結果を一時的に記憶するための記憶手段であり、レジスタなどの一時記憶手段も含まれていてもよい。さらに、クロックは、発振器から送信されてきた信号を用いて、後述するタイマを動作させるための基本となるクロックパルスを形成するためのものである。
また、マイクロコンピュータ1000は、従来においては、三相モータの制御に用いられていた三相PWMインバータタイマを備えている。この三相PWMインバータタイマは、アップ/ダウンタイマである。アップ/ダウンタイマ1には、U相、V相、およびW相のそれぞれの相を制御するための信号を出力する回路(U相コントロール回路、V相コントロール回路、W相コントロール回路)が設けられている。但し、本実施の形態においては、リニアモータMの制御のためには、3つのコントロール回路のうちU相コントロール回路およびV相コントロール回路のみが使用される。
なお、本実施の形態のインバータ回路100は、元々三相モータを制御するための回路であるため、マイクロコンピュータ1000には、W相のトランジスタGwおよびGzを制御するための制御信号を出力するW相コントロール回路も内蔵されている。本実施の形態の交流電力生成装置においては、W相コントロール回路は、交流電力を生成するためには使用されておらず、後述するような他の目的のために用いられる。
また、マイクロコンピュータ1000には、アップ/ダウンタイマ1の3つの相それぞれに対応した3つのレジスタが設けられている。ただし、本実施の形態においては、アップ/ダウンタイマ1のU相およびV相に対応したレジスタのみが使用される。W相に対応したレジスタは、三相モータを制御するときに使用されるものである。
また、U相とV相との位相角の差は、三相モータを制御する場合には120度であったが、本実施の形態の単相モータの制御に用いられる場合には180度となるように、前述のROM内のプログラムが設定されている。U相コントロール回路から出力されたPWM制御信号は、トランジスタGuおよびGxのそれぞれのゲート電極に送信される。また、V相コントロール回路から出力されたPWM制御信号は、トランジスタGvおよびGyのそれぞれのゲート電極に送信される。また、W相コントロール回路から出力された制御信号は、トランジスタGwおよびGzのそれぞれのゲート電極に送信される。
次に、図3および図4を用いて、本実施の形態の交流電力生成装置におけるPWM制御に用いられるトランジスタGu,Gx,Gv,およびGyのそれぞれの開閉動作のタイミングを説明する。
図3に示すU相の設定値に基づいてU相コントロールがPWM信号を出力している期間においては、カウントアップ中にアップ/ダウンタイマ1が設定値S1,S2,…のそれぞれの値になると、U相のトランジスタGuおよびGxには、マイクロコンピュータ1000から自動的にPWM制御信号が出力され、トランジスタGxがOFFになった後、トランジスタGuはONする。その後、トランジスタGuは、トランジスタGxのONタイミングより所定時間前に、自動的にOFFする。また、カウントダウン中にアップ/ダウンタイマ1が設定値S1,S2,…のそれぞれの値になると、U相のトランジスタGxには、マイクロコンピュータ1000から自動的にPWM制御信号が出力される。それにより、トランジスタGxはONする。
なお、本実施の形態のU相のPWM制御信号が出力されている図3に示す期間においては、トランジスタGvは常にOFFしており、トランジスタGyは常にONしている。
図4に示すV相の設定値に基づいてV相コントロールがPWM信号を出力している期間においては、カウントアップ中にアップ/ダウンタイマ1が設定値…Sn-1,Snのそれぞれの値になると、V相のトランジスタGvおよびGyには、マイクロコンピュータ1000から自動的にPWM制御信号が出力され、トランジスタGyがOFFになった後、トランジスタGvはONする。その後、トランジスタGvは、トランジスタGyのONタイミングより所定時間前に、自動的にOFFする。また、カウントダウン中にアップ/ダウンタイマ1が設定値Sn-1,Snのそれぞれの値になると、V相のトランジスタGyには、マイクロコンピュータ1000から自動的にPWM制御信号が出力される。それにより、トランジスタGyはONする。
なお、本実施の形態のV相のPWM制御信号が出力されている図4に示す期間においては、トランジスタGuは常にOFFしており、トランジスタGxは常にONしている。
本実施の形態においては、アップ/ダウンタイマ1のそれぞれのレジスタの設定値は順次変化している。つまり、図3および図4におけるアップ/ダウンタイマ1の設定値S1,S2,…Sn-1およびSnは、電圧パルスの幅W1,W2…Wn-1,Wnの値と時間との関係を示すグラフがサイン波を描くように、順次変化する。
図3と図4とを比較すると分かるように、リニアモータMに流れる電流パルスが正と負で逆になっている。それらのこと以外はU相の制御とV相の制御とは全く同様である。なお、U相のPWM制御信号とV相のPWM制御信号とは、前述のように、交流波形の半周期ごとに、交互に出力されている。
したがって、本実施の形態においては、U相の電流パルスを出力しているタイミングにおいて、リニアモータMに正電圧が印加され、V相の電流パルスを出力しているタイミングにおいて、リニアモータMに負電圧が印加されるものとする。
また、1サイクルの前半においては、図5(a)に示すように、U相のトランジスタのみによって波形が形成される。1サイクルの後半においては、図5(b)に示すように、V相のトランジスタのみによって波形が形成され、1サイクルの全体では、図5(c)に示すように、前述のU相の波形とV相の波形とは、180°位相がずれた状態で、交互に出力される。
次に、図6を用いて、実施の形態の電圧変動抑制処理を説明する。
電圧変動抑制処理においては、まず、S1において、交流電力生成装置の運転が開始される。次に、S2において、PWM制御に用いられるトランジスタGu,Gx,Gv,およびGyのデューティ比を徐々に大きくする制御が実行される。それによって、モータ駆動電圧、すなわち、回路Vによって測定される電圧の実効値が次第に大きくなる。
次に、S3において、マイクロコンピュータ1000の電圧センサが回路Vによって取得された電位のアナログ値をデジタル値へ変換しモータ駆動電圧Vmの値を取得する。その後、そのモータ駆動電圧Vmの値が目標の出力値となっているか否かが判別される。S3において、モータ駆動電圧Vmの値が目標の出力値になっていなければ、S1〜S3の処理を繰り返すが、モータ駆動電圧Vmの値が目標の出力値になっていれば、S4の処理が実行される。
S4においては、図1に示すマイクロコンピュータ1000の電圧センサによって、DC(Direct Current)電圧Vdc、すなわちIPM200のインバータ回路100へ入力される直流電力の電圧が測定される。このDC電圧Vdcの値は、微妙に変動するため、所定時間内の測定のDC電圧Vdcの平均値Vaveが算出される。この平均値Vaveは、RAMに記憶される。
次に、S5において、DC電圧Vdcの変動の吸収を開始するための制御が実効される。このとき、基準値Vo=平均値Vave+ある値αが算出される。この基準値は、直流電圧の変動成分を吸収するか否かを判別するためのものである。S6において、DC電圧Vdcが再度測定される。次に、S7において、S6において測定されたDC電圧Vdcが平均値Vaveよりもある値αだけ大きな基準値Vo以上であるか否かが判別される。
S7において、DC電圧Vdcが基準値Vo以上であると判定されれば、S8において、トランジスタGwが、OFF状態から所定時間(短時間)だけON状態へ変化し、その後、OFF状態へ戻るように、マイクロコンピュータ1000のW相コントロール回路からトランジスタGwへ制御信号が出力される。このとき、マイクロコンピュータ1000のW相コントロール回路は、トランジスタGzのゲート電極へ、トランジスタGzがOFF状態を維持することを指示する制御信号が出力している。
これにより、DC電圧Vdcの値が極端に大きく変動しても、マイクロコンピュータ1000がトランジスタGzをOFFさせながらトランジスタGwをONさせることにより、インバータ回路100へ流れ込む直流電流の変動成分がコンデンサ500に流れ込む。それにより、DC電圧Vdcの変動成分がコンデンサ500によって吸収される。したがって、DC電圧Vdcが極端に大きく変動することが防止されている。
また、S7において、DC電圧Vdcが基準値Voよりも小さいと判定されれば、S9において、トランジスタGzが、OFF状態から所定時間だけON状態へ変化し、その後、OFF状態へ戻るように、マイクロコンピュータ1000のW相コントロール回路からトランジスタGzへPWM制御信号が出力される。このとき、マイクロコンピュータ1000のW相コントロール回路は、トランジスタGwのゲート電極へ、トランジスタGwがOFF状態を維持することを指示する制御信号を出力している。
このように、DC電圧Vdcの変動成分が基準値Vo小さい場合には、マイクロコンピュータ1000がトランジスタGwをOFFさせながらトランジスタGzをONさせることにより、コンデンサ500に蓄えられている電荷が接地電極へ流れ出す。そのため、コンデンサ500は、電荷を保持していない状態になり易くなっている。その結果、コンデンサ500が多量の電荷を保持しているために、DC電圧Vdcの変動成分を吸収する能力が低下するという不具合が抑制されている。
本実施の形態の電圧変動抑制処理においては、所定時間内にインバータ回路100へ入力されるDC電圧Vdcの平均値Vaveよりある値αだけ大きな基準値Voを基準として、DC電圧Vdcの変動成分を吸収するか否かを判別したが、DC電圧Vdcの変動成分を吸収するか否かを判別するための基準は、効果的にDC電圧Vdcの変動成分を吸収することができるのであれば、いかなるものであってもよい。
上記実施の形態の交流電力生成装置が用いられれば、より効果的な使用が可能となるスターリング冷凍システムを以下において説明する。
スターリング冷凍システムは、スターリング冷凍機40と上述の交流電力生成装置とを備えている。
なお、スターリング冷凍機においては、後述するように、リニアモータによってピストンが往復運動し、それにより、ディスプレーサが往復運動する。また、ピストンおよびディスプレーサのそれぞれは、その一端がバネに固定されている。したがって、リニアモータMに印加される交流電圧が安定していることが望ましい。前述の交流電力生成装置を用いれば、リニアモータに印加される交流電圧が安定しているとともに、交流電圧のサインカーブに局所的に大きな歪が生じない。したがって、前述の交流電力生成装置を次に説明するスターリング冷凍機の制御に用いれば、スターリング冷凍機の振動を防止することができるとともに、ピストンが極端に大きく振れることによってディスプレーサと衝突することが防止される。したがって、前述の実施の形態の交流電力生成装置は、スターリング冷凍機40の制御において非常に適したものである。
以下、図に基づいて、本実施の形態のスターリング冷凍機を説明する。
図8は、実施の形態のスターリング冷凍機40を示す断面図である。スターリング冷凍機40においては、2つの部分で構成されている円筒形状のシリンダ3内に、円柱形のピストン1およびディスプレーサ2が嵌め込まれている。ピストン1とディスプレーサ2とは、圧縮空間9を介して設けられ、共通の駆動軸として軸Yを有している。
ディスプレーサ2の先端側に膨張空間10が形成されている。圧縮空間9と膨張空間10とはヘリウム等の作動媒体が流通する媒体流通路11を介して連通している。媒体流通路11内には、再生器12が設けられている。再生器12は、作動媒体の熱を蓄積するとともに、蓄積した熱を作動媒体に供給する。シリンダ3の略中間には鍔部(フランジ)3aが設けられている。鍔部3aにはドーム状の耐圧容器4が取り付けられることによって密閉されたバウンス空間(背面空間)8が形成されている。
ピストン1は後端側で支持バネ5と一体化されている。ディスプレーサ2はピストン1の中心孔1aを貫通するロッド2aを介して支持バネ6と一体化されている。支持バネ5と支持バネ6とはボルトおよびナット22により連結されている。後述するように、ピストン1が往復運動すると、ディスプレーサ2は、ピストン1とディスプレーサ2との間に生じる慣性力によって、ピストン1に対して所定の位相差を有する状態で往復運動を行な
う。
バウンス空間8内のシリンダ3の外側には内側ヨーク18が嵌め込まれている。内側ヨーク18には隙間19を介して外側ヨーク17が対向している。外側ヨーク17の内側には駆動用コイル16が嵌め込まれている。隙間19には環状の永久磁石15が移動可能に設けられている。永久磁石15はカップ状のスリーブ14を介してピストン1と一体化されている。内側ヨーク18、外側ヨーク17、駆動用コイル16、および永久磁石15によって、ピストン1を軸Yに沿って移動させるリニアモータ13(M)が構成されている。
駆動用コイル16には、リード線20および21が接続されている。リード線20および21は、耐圧容器4の壁面を貫通し、交流電力生成装置の三相用IPM200に接続されている。三相用IPM200によってリニアモータ13(M)に駆動電力が供給される。
上記構成のスターリング冷凍機40は、リニアモータ13(M)によってピストン1が往復運動すると、ピストン1に対して所定の位相差を有する状態でディスプレーサ2が往復運動する。これにより、圧縮空間9と膨張空間10との間を作動媒体が移動する。その結果、逆スターリングサイクルが形成される。
上述の本実施の形態のスターリング冷凍機40は、三相用IPM200によって所定の交流波形の駆動電圧がリニアモータ13(M)に印加されると、ピストン1がその所定の交流波形の駆動電圧に対応した周期およびストロークで往復運動を行なう。したがって、リニアモータ13(M)に印加される駆動電圧を制御することにより、ピストン1の往復運動の周期およびストロークを制御することが可能である。
次に、上記本実施の形態のフリーピストン型スターリング冷凍機の動作原理をより詳細に説明する。
ピストン1は、リニアモータ13により駆動される。ピストン1は、支持バネ5に弾性的に支持されている。そのため、ピストン1は、その位置と時間との関係が正弦波を描くように運動する。
また、ピストン1の動きにより、圧縮空間9内の作動ガスは、その圧力と時間との関係が正弦波を描くように運動する。圧縮空間9内で圧縮された作動ガスは、まず、放熱用熱交換部としての圧縮空間9から熱を放出する。次に、圧縮された作動ガスは、ディスプレーサ2の周囲に設けられた再生器12で冷却される。その後、圧縮された作動ガスは、再生器12から吸熱用熱交換部としての膨張空間10へ流入する。
膨張空間10の作動ガスは、ディスプレーサ2の動きにより膨張する。膨張した作動ガスは、その温度が低下する。膨張空間10内の作動ガスは、その圧力と時間との関係が正弦波を描くように運動する。膨張空間10内の作動ガスの圧力と時間との関係を示す正弦波は、圧縮空間9内の作動ガスの圧力と時間との関係を示す正弦波に対して、所定の位相差を有する波形であるが、同じ周期で変化する波形である。すなわちディスプレーサ2はピストン1に対して所定の位相差を有する状態で往復運動する。
膨張空間10における冷凍能力は、ディスプレーサ2の往復運動によって生じる膨張空間10内の作動ガスの圧力の変動の度合いによって決定される。また、膨張空間10の圧力は、ピストン1の位相とディスプレーサ2の位相との変化、すなわち膨張空間10の圧力と圧縮空間9の圧力との差によって生じるディスプレーサ2とピストン1との相対的な位置の変化によって変動する。
ディスプレーサ2とピストン1との相対的な位置関係は、ディスプレーサ2の質量、支持バネ6のバネ定数およびピストン1の周波数により決定される。また、ディスプレーサ2の質量および支持バネ6のバネ定数は、設計時に決定されるものである。
マイクロコンピュータ1000からインバータ回路100へ出力されるPWM制御信号は、デジタル信号すなわちパルス波形である。このパルス波形は、インバータ回路100においてアナログ信号すなわち正弦波に変換される。この正弦波の周波数が、スターリング冷凍機40のピストン1の周波数になる。
なお、デジタル信号をアナログ信号に変換するときには、上述したようにPWMが用いられる。つまり、マイクロコンピュータ1000から順次出力される複数のパルスは、その幅が、小さいものから大きなものへと除々に変化し、ピークの幅になった後、除々に小さなものへと戻っていくように構成されている。それにより、交流波形が生成される。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
実施の形態で用いられる交流電力生成装置の構成を説明するための図である。 実施の形態の交流電力生成装置において用いられるマイクロコンピュータの構成図である。 実施の形態のU相のトランジスタのON/OFF動作とアップ/ダウンタイマの設定値との関係を示す図である。 実施の形態のV相のトランジスタのON/OFF動作とアップ/ダウンタイマの設定値との関係を示す図である。 U相の電圧パルスとV相の電圧パルスとを説明するための図である。 実施の形態の電圧変動抑制処理を説明するためのフローチャートである。 モータ駆動電圧と時間との関係を示す図である。 実施の形態のスターリング冷凍機の構造を示す断面図である。
符号の説明
40 スターリング冷凍機、100 インバータ回路、200 三相用IPM、1000 マイクロコンピュータ。

Claims (3)

  1. 三相交流電力を生成するために使用する三相用IPM(Intelligent Power Module)と該三相用IPMを制御するマイクロコンピュータとを用いて、直流電力を単相交流電力へ変換する交流電力生成装置であって、
    前記三相用IPMは、第1出力端子と第2出力端子とが交流電力の出力端子として用いられ、第3出力端子が電圧変動吸収回路を介して接地電極に接続され、
    前記三相用IPMに入力される前記直流電力の電圧を測定する電圧測定回路をさらに備え、
    前記マイクロコンピュータは、前記直流電力の電圧の変動成分が所定値以上となっている場合に、前記直流電力の電流が前記電圧変動吸収回路へ流れ込むように、前記三相用IPMのPWM(Pulse Width Modulation)制御に用いられていないスイッチング素子を制御する、交流電力生成装置。
  2. 前記マイクロコンピュータは、前記直流電力の電圧の変動成分が所定値より小さい場合に、前記電圧変動吸収回路に蓄えられた電荷が前記接地電極へ流れ出すように、前記三相用IPMのPWM制御に用いられていないスイッチング素子を制御する、請求項1に記載の交流電力生成装置。
  3. 請求項1に記載の交流電力生成装置と、
    前記交流電力生成装置から前記交流電力が供給されるリニアモータと、
    前記リニアモータによって往復運動するピストンと、
    前記ピストンの往復運動に起因する圧力変動によって往復運動するディスプレーサとを、備えた、スターリング冷凍システム。
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