JP2006074873A - マグネットロータおよびマグネットロータを用いた可動磁石式計器、マグネットロータを用いたステップモータ - Google Patents

マグネットロータおよびマグネットロータを用いた可動磁石式計器、マグネットロータを用いたステップモータ Download PDF

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隆博 駒形
Hideki Sato
秀樹 佐藤
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Abstract

【課題】 マグネットロータを構成する環状のプラスチックマグネットの成形と、インサート成形によるロータ本体の形状を配慮することによって、プラスチックマグネットの成形後におけるゲート口のカット時に発生しやすい磁性紛や削り屑による外部への影響を抑制することのできるマグネットロータおよびそのマグネットを用いた可動磁石式計器、そのマグネットロータを用いたステップモータを提供すること。
【解決手段】 マグネットロータとして、環状のプラスチックマグネット10の上面側または下面側にマグネット成形時における成形金型のゲート部を配置するとともに、このゲート部を切断することによって前記環状のプラスチックマグネット10を形成し、ロータ本体20には、プラスチック材料による成形時においてプラスチックマグネット10のゲート部の切断によるゲート跡11を覆う充填閉塞部22を形成してなることを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、特にコイルへの通電によって作動するマグネットロータ、あるいはマグネットロータを用いた可動磁石式計器、マグネットロータを用いたステップモータまたはマグネットロータを用いた小型モータや発電機などに関するものである。
従来、たとえば車両用計器としては、たとえばコイルへの通電によって作動するマグネットロータを備える可動磁石式計器(たとえば、特許文献1を参照。)あるいは、ステータ内に回動自在に支持されるマグネットロータとを備えるステップモータを用いて回動支持する計器(たとえば、特許文献2を参照。)などが採用されている。
特開2001−289876号公報 特開2001−317970号公報
従来の可動磁石式計器やステップモータなどに用いられるマグネットロータは、重量軽減や小型化を達成するためにマグネットとして磁性粉をプラスチックに混ぜ合わせて射出成形などの手段によってプラスチックマグネットを一旦成形し、その後プラスチック材料にてロータ本体をインサート成形などの手段によって一体的にかつ同軸的に形成してマグネットロータを構成するようにしている。
また、前記マグネットロータの一部を構成する環状のプラスチックマグネットは射出成形によって形成されるが、その射出成形のゲート口の位置関係として、一般的には上下の金型の一方、すなわちプラスチックマグネットの上面側あるいは下面側に配置してそのゲート口から磁性紛を混ぜ合わせた熱可塑性プラスチック材料を加熱溶融した状態にて注入して硬化させることにより環状のプラスチックマグネットが成形される。そしてプラスチックマグネットの成形後に成形品であるプラスチックマグネットと連結されているゲート部分とを分離するために、ゲートカット機などによってゲート口をカットして成形品であるプラスチックマグネットを分離するようにしている。
その後、成形したプラスチックマグネットをインサート成形金型内にセットし、加熱溶融したプラスチック材料を注入して硬化させることによりロータ本体とともにプラスチックマグネットがインサート成形されてマグネットロータが一体的に形成される。
このように構成されたマグネットロータを、たとえば可動磁石式計器のハウジング内にそのままセットしたり、あるいはステップモータのハウジング内にセットした場合、前述したように、プラスチックマグネットには磁性紛が混ぜ合わされているため、ゲートカット機などによってゲート口をカットした際に切り屑がゲート口部分に付着していると、ハウジング内に切り屑や磁性紛の粉がマグネットロータの軸受部に紛れ込んだり、マグネットロータの回転を分岐伝達するギヤなどに付着してしまうと、マグネットロータの軸受部箇所の回転作動に支障を来す虞があったり、あるいはギヤの噛み合いによる作動に支障を来してしまうという虞がある。
そこで、本発明は、従来の問題点に着目し、マグネットロータを構成する環状のプラスチックマグネットの成形と、インサート成形によるロータ本体の形状を配慮することによって、プラスチックマグネットの成形後におけるゲート口のカット時に発生しやすい磁性紛や削り屑による外部への影響を抑制することのできるマグネットロータおよびそのマグネットを用いた可動磁石式計器、そのマグネットロータを用いたステップモータを提供することを目的とする。
本発明では、請求項1に係るマグネットロータとしては、隣り合う磁極が互いに異極となるように着磁される環状のプラスチックマグネットと、この環状のプラスチックマグネットの中空部内にプラスチック材料からなるロータ本体を一体的にかつ同軸的に成形してなるマグネットロータにおいて、前記環状のプラスチックマグネットの上面側または下面側に配置された成形金型のゲート部を切断することによってゲート跡を有する前記プラスチックマグネットを形成し、前記ロータ本体には、前記プラスチック材料による成形時に前記プラスチックマグネットの前記ゲート跡を覆う充填閉塞部を形成してなることを特徴とするマグネットロータである。
このように構成することにより、ロータ本体の成形時においてプラスチックマグネットのゲート跡箇所が充填閉塞部によって覆われるため、ゲート部の切断によってゲート跡箇所に発生する磁性紛や切り屑が飛散することを未然に防ぐことができる。
また、請求項1に記載のマグネットロータにおいて、前記プラスチックマグネットのゲート跡は、前記プラスチックマグネットの上面側または下面側の壁面位置から奥まった凹み部に配設してなることを特徴とするマグネットロータである。(請求項2)
このように構成することにより、ゲート跡箇所を充填閉塞部によって覆ったとしても、マグネットロータの厚み寸法を極力抑えることができ、さらなる小形化を実現することができる可能となる。
また、請求項1に記載のマグネットロータにおいて、前記プラスチックマグネットには、そのプラスチックマグネットの中空部内周壁に回り止め部を一体に形成してなることを特徴とするマグネットロータである。(請求項3)
このように構成することにより、ロータ本体の成形後の冷却によるひけなどが若干生じたとしても、環状のプラスチックマグネットと一体的に回り止め部を成形した後に、連続してロータ本体を射出成形などの手段によって成形することによって回り止め部の形状に倣った状態にてロータ本体をインサート成形することが可能となり、ロータ本体の成形後の冷却によるひけなどが若干生じたとしても、軸芯のずれを抑制しつつ、回り止め状態にて同軸的に保持することができ、これにより位置ずれを抑制することが可能となる。
また、コイルへの通電によって作動するマグネットロータをハウジング内にて回転可能に設けた可動磁石式計器において、前記マグネットロータは請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のマグネットロータであることを特徴とする可動磁石式計器。(請求項4)
このように構成することにより、小形軽量化を可能とし、ロータ本体の成形時においてプラスチックマグネットのゲート跡箇所が充填閉塞部によって覆われるため、ゲート部の切断によってゲート跡箇所に発生する磁性紛や切り屑が飛散することを未然に防ぐことができ、ハウジング内にて軸支されるマグネットロータの軸支部あるいはハウジング内にてマグネットロータの回転駆動から分岐伝達されるギヤ部への回転駆動に悪影響を与えることなく円滑に回転作動を行うことのできる可動磁石型計器を提供することができる。
また、請求項4に記載の可動磁石式計器において、前記ロータ本体には、前記可動磁石式計器の前記マグネットロータの回動領域を規制するためのストッパ部を一体に形成するとともに、このストッパ部と対向して前記可動磁石式計器の前記ハウジング側に位置規制部を形成してなることを特徴とする可動磁石式計器である。(請求項5)
このように構成することにより、小形軽量化を可能とし、ロータ本体を射出成形などの手段によってインサート成形すると同時にストッパ部を一体に形成することができ、製作の容易なマグネットロータのストッパ機構を提供することができる。
また、ステータ内に回動自在に支持されるマグネットロータを備えたステッピングモータにおいて、前記マグネットロータは請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のマグネットロータであることを特徴とするステップモータ(請求項6)。
このように構成することにより、小形軽量化を可能とし、プラスチックマグネットのゲート痕をマグネットロータの軸芯のずれなどを解消して円滑に回転作動を行うことのできるステッピングモータを提供することができる。
本発明によるマグネットロータおよびマグネットロータを用いた可動磁石式計器、マグネットロータを用いたステッピングモータによれば、そのマグネットロータとして、隣り合う磁極が互いに異極となるように着磁される環状のプラスチックマグネットと、この環状のプラスチックマグネットの中空部内にプラスチック材料からなるロータ本体を一体的にかつ同軸的に成形してなるマグネットロータにおいて、前記環状のプラスチックマグネットの上面側または下面側に配置されたゲート部を切断することによってゲート痕を有する前記プラスチックマグネットを形成し、前記ロータ本体には、前記プラスチック材料による成形時に前記プラスチックマグネットの前記ゲート痕を覆う充填閉塞部を形成してなることにより、ロータ本体の成形時においてプラスチックマグネットのゲート痕箇所が充填閉塞部によって覆われるため、ゲート部の切断によってゲート痕箇所に発生する磁性紛や切り屑が飛散することを未然に防ぐことができるとともに、小型軽量化を可能とし、製作の容易なマグネットロータを提供することができ、これにより所期の目的を達成することができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明に係るマグネットロータを可動磁石式計器に適用した実施例にて説明する。
図1から図6は第1実施形態であるマグネットロータを、たとえば自動車用の指示計器として用いられる可動磁石式計器に適用したものを示すもので、図1は可動磁石式計器の平面図、図2は図1のA−A線に沿った断面図であり、図3(A)(B)はマグネットロータの一部を構成する環状のプラスチックマグネットの主要部構造を示す平面図と斜視図、図4(A)(B)は図3の裏面側から見たプラスチックマグネットの主要部構造を示す平面図と斜視図、図5(A)(B)はマグネットロータの環状のプラスチックマグネットとロータ本体との射出成形状態を示す平面図と斜視図、図6は図5の裏面側から見たマグネットロータの平面図である。
同図において、可動磁石式計器Mの全体概要としては、コイルCへの通電によって作動するマグネットロータRと、このマグネットロータRの回転駆動を分岐して回転伝達する駆動伝達部Dとを介して指針Pを回転作動(指示)するように構成している。
前記マグネットロータRは、隣り合う磁極(4極の磁極)が互いに異極となるように着磁される環状のプラスチックマグネット10と、この環状のプラスチックマグネット10の中空部内にプラスチック材料からなるロータ本体20とを一体的にかつ同軸的に成形することによって構成されている。この第1実施形態におけるプラスチックマグネット10の材料としては、重量比で90%の磁性紛と、10%のプラスチック材料であるナイロン樹脂とを混ぜ合わせて形成しているものであり、磁性紛としてはネオジウム,鉄,ホウ素を主成分として細かく粉砕したものを採用しており、ナイロン樹脂は磁性紛を結合させる役割を担っている。
またマグネットロータRの一部を構成する環状のプラスチックマグネット10は、射出成形によって形成されるが、その射出成形金型のゲート部の位置関係として、図示はしないが上下の成形金型の一方、すなわち、この第1実施形態にあってはプラスチックマグネット10の下面側に設けてそのゲート部から磁性紛を混ぜ合わせた熱可塑性プラスチック材料を加熱溶融した状態にて注入して硬化させることにより環状のプラスチックマグネット10を成形して構成するようにしている。そしてプラスチックマグネット10の成形後に成型品であるプラスチックマグネット10と連結されているゲート部分とを分離するために、ゲートカット機などによりゲート部分をカットして成型品であるプラスチックマグネット10を分離するようにしている。
この際、ゲート部分を削除したプラスチックマグネット10側には、切断によるゲート跡11が形成される。このゲート跡11は、プラスチックマグネット10の底面位置、すなわちプラスチックマグネット10の下面側の壁面位置から奥まった凹み部12に配設されている。
またマグネットロータRの一部を構成する環状のプラスチックマグネット10には、その環状のプラスチックマグネット10の中空部の内周壁に、所定の間隔を配して略矩形状に形成された回り止め突部13が設けられている。
その後、成形したプラスチックマグネット10をたとえばインサート成形金型内にセットし、加熱溶融したプラスチック材料を注入して硬化させることにより、ロータ本体20がプラスチックマグネット10と一体的にインサート成形され、マグネットロータRが構成される。
またロータ本体20には、環状プラスチックマグネット10に設けられた回り止め突部13の形状に倣ってプラスチック材料が充填されることによって、環状のプラスチックマグネット10との間における係止用突部21が一体に形成され、これにより、ロータ本体20の成形後の冷却によるひけなどが若干生じたとしても、マグネットロータRの軸芯のずれを抑制しつつ、回り止め状態にて同軸的に保持することが可能となる。
またロータ本体20には、プラスチック材料による成形時においてプラスチックマグネット10のゲート部の切断によるゲート跡11を覆う充填閉塞部22が形成される。この場合、充填閉塞部22はプラスチックマグネット10の下面側の壁面位置から奥まった凹み部12箇所に成形されるため、ゲート跡11箇所を充填閉塞部22によって覆ったとしても、マグネットロータRの厚み寸法を極力抑えることができ、さらなる小形化を実現することができる。
なおロータ本体20の射出成形時において、環状のプラスチックマグネット10の回り止め突部13の下面側には水平方向に突設する抜け止め用としての下側フランジ部23が一体に成形されるとともに、マグネット10上面側には水平方向に突設する抜け止め用としての上側フランジ部24がロータ本体20と一体に成形されている。
また、第1実施形態によるマグネットロータRにあっては、ロータ本体20の上端側に、前記駆動伝達部Dを介して指針P側へと駆動するための分岐伝達ギヤ部25が一体に形成されるとともに、ロータ本体20の軸芯部分には支軸30を挿入するための軸孔26が形成され、その支軸30を介してロータ本体20と環状のプラスチックマグネット10(マグネットロータR)とが回転可能に設けられている。
なお、前記駆動伝達部Dとしては、マグネットロータRのロータ本体20に設けた分岐伝達ギヤ部25と噛合するプラスチック材料からなる従動伝達ギヤ部40が設けられ、この従動伝達ギヤ部40の回転軸となる指針軸50を介して前記指針P側へと回転を伝えるように構成している。
また可動磁石式計器Mには、前記マグネットロータRを支持する支軸30と、分岐伝達ギヤ部25と噛合する前記従動伝達ギヤ部40を有するとともに、先端に指針Pが装着され従動伝達ギヤ部40の回転に応じて指針Pを回転させる前記指針軸50と、各伝達ギヤ部25,40を連結させた状態で支軸30および指針軸50を並設状態に軸支するとともに、マグネットロータR,分岐伝達ギヤ部25,従動伝達ギヤ部40を収納するハウジング60と、ハウジング60の外側で巻かれる一対のコイルCと、ハウジング60の所定領域を覆う椀状のシールドケース70とを備えている。
また従動伝達ギヤ部40は、マグネットロータR側の分岐伝達ギヤ部25よりも径大に形成され、外周に分岐伝達ギヤ部25よりも多くの連続歯が設けられて指針軸50に固定されており、マグネットロータRの上側でかつ環状のプラスチックマグネット10とは適宜空間を空けて一部が重なるように分岐伝達ギヤ部25側に延び、分岐伝達ギヤ部25と噛合している。
可動磁石式計器Mのハウジング60はプラスチック材料からなり、図2に示すように、下側に位置する第1の枠体61と上側に位置する第2の枠体62とに分割形成され、これら第1,第2の枠体61,62間でマグネットロータR,分岐伝達ギヤ部25,従動伝達ギヤ部40を収納する空洞部が形成されており、この空洞部内にて支軸30の下端側が第1の枠体61に圧入して支持されるとともに、指針軸50の下端部と上方部側とが各枠体61,62によって回転可能に軸支されている。
この場合、従動伝達ギヤ部40が配置されていないマグネットロータRのラジアル方向外周に対応するハウジング60領域には、第1,第2の枠体61,62とで巻枠部63,64がそれぞれ形成され、この巻枠部63,64に各コイルCが巻装されている。
このように巻装された各コイルCの各末端部は、丸棒状の導電性金属材からなる各端子80に導通接続され、これら端子80からプリント基板90へと電気的に接続されている。
このように構成された可動磁石式計器Mは、各コイルCを励磁することにより各々磁界ベクトル(作用磁界)が働き、これら各磁界ベクトルの強さに応じて4極着磁されたマグネットロータRが回転し、その回転力が分岐伝達ギヤ部25、従動伝達ギヤ部40を通じて指針軸50に伝達され、指針軸50に固定された指針Pが角度運動するものであり、この際、分岐伝達ギヤ部25と従動伝達ギヤ部40は、分岐伝達ギヤ部25に対し従動伝達ギヤ部40が低速(減速)回転するように、それぞれのギヤ比が設定されており、この減速作動により、入力信号に対して指示誤差の少ない指針Pの角度運動が可能となるように構成されている。
上述した構成からなる第1実施形態におけるマグネットロータRにおいては、環状に成形したプラスチックマグネット10の中空部内に、プラスチック材料からなるロータ本体20をインサート成形などの手段によって一体的にかつ同軸的に形成してマグネットロータRを構成する場合、先ず最初に、事前に成形したプラスチックマグネット10をインサート成形金型内にセットし、あるいは成形金型によってプラスチックマグネット10を成形した後に続いて、ロータ本体20の形状に合わせた空間形状を有する金型内に、加熱溶融した熱可塑性プラスチック材料を注入して硬化させることによりロータ本体20がプラスチックマグネット10と同軸的に一体成形される。
その際、環状プラスチックマグネット10に設けられた回り止め突部13の形状に倣ってプラスチック材料が充填されることによって、環状のプラスチックマグネット10との間における係止用突部21が一体に形成され、これにより、ロータ本体20の成形後の冷却によるひけなどが若干生じたとしても、マグネットロータRの軸芯のずれを抑制しつつ、回り止め状態にて同軸的に保持することが可能となる。またロータ本体20には、プラスチック材料による成形時においてプラスチックマグネット10のゲート部の切断によるゲート跡11を充填閉塞部22によって覆うことにより、ゲート部の切断によってゲート跡11箇所に発生する磁性紛や切り屑の飛散を未然に防ぐことができる。この際、充填閉塞部22がプラスチックマグネット10の下面側の壁面位置から奥まった凹み部12箇所に成形されるため、ゲート跡11箇所を充填閉塞部22によって覆ったとしても、マグネットロータRの厚み寸法を極力抑えることができ、小形化を実現することができる。
なおロータ本体20の射出成形時において、環状のプラスチックマグネット10の回り止め突部13の下面側には水平方向に突設する抜け止め用としての下側フランジ部23が一体に成形されるとともに、マグネット10上面側には水平方向に突設する抜け止め用としての上側フランジ部24がロータ本体20と一体に成形されているため、回り止め突部13によって回り止め状態にて同軸的に保持することができるとともに、下側フランジ23と上側フランジ24とによってプラスチックマグネット10に対してロータ本体20を抜け止め保持することが可能となる。。
またロータ本体20とマグネット10とを同軸的に保持することによって偏芯を抑制することができるため、マグネットロータRの回転振れを未然に防ぐことができ、可動磁石式計器Mのギヤ25,40同士の噛み合いをも良好とし、計器の回転作動を安定に保つことができるという効果がある。
また、環状マグネット10をプラスチック材料により成形してなることにより、小型軽量化を進める上で有益であり、製作の容易なマグネットロータRを提供することができるものである。
また第1実施形態にあっては、マグネットロータRに設けられたロータ本体20には、マグネットロータRの回転を外部側へと分岐して回転駆動可能とする分岐伝達ギヤ部25を一体に形成してなることにより、分岐伝達ギヤ部25を介して回転駆動を他の駆動伝達部Dへと分岐伝達することができ、マグネットロータRの軸線から懸け離れた箇所へと回転を伝えることができる。
また図7から図10は、本発明の第2実施形態であるマグネットロータRを可動磁石式計器に適用したものを示すものであり、ここでは、マグネットロータRの一部を構成する環状のプラスチックマグネット10Aの射出成形金型のゲート部の位置関係として、上下の成形金型の一方、すなわち、この第2実施形態にあってはプラスチックマグネット10Aの上面側に2箇所設けるようにしており、その2箇所のゲート部から磁性紛を混ぜ合わせた熱可塑性プラスチック材料を加熱溶融した状態にて注入して硬化させることにより環状のプラスチックマグネット10Aを成形して構成するようにしている。そしてプラスチックマグネット10Aの成形後に成型品であるプラスチックマグネット10Aと連結されているゲート部分とを分離するために、ゲートカット機などによりゲート部分をカットして成型品であるプラスチックマグネット10Aを分離するようにしている。
この際、ゲート部分を削除したプラスチックマグネット10Aの上面側の2箇所には、ゲート部の切断によるゲート跡11Aが形成される。このゲート跡11Aは、プラスチックマグネット10Aの上面位置、すなわちプラスチックマグネット10Aの上面側の壁面位置から奥まった凹み部12Aに配設されている。
またマグネットロータRの一部を構成する環状のプラスチックマグネット10Aには、前述した第1実施形態とほぼ同様にして、プラスチックマグネット10Aの中空部の内周壁に、所定の間隔を配して略矩形状に形成された回り止め突部13Aが設けられている。
その後、成形した環状のプラスチックマグネット10Aをたとえばインサート成形金型内にセットし、加熱溶融したプラスチック材料を注入して硬化させることにより、ロータ本体20Aがプラスチックマグネット10Aと一体的にインサート成形され、マグネットロータRが構成される。
ロータ本体20Aには、プラスチックマグネット10Aに設けられた回り止め突部13Aの形状に倣ってプラスチック材料が充填されることによって、環状のプラスチックマグネット10Aとの間における係止用突部21Aが一体に形成され、これにより、ロータ本体20Aの成形後の冷却によるひけなどが若干生じたとしても、マグネットロータRの軸芯のずれが抑制され、回り止め状態にて同軸的に保持することを可能としている。
またロータ本体20Aには、プラスチック材料による成形時においてプラスチックマグネット10Aのゲート跡11Aを覆う充填閉塞部22Aが形成される。この場合、充填閉塞部22Aはプラスチックマグネット10Aの上面側の壁面位置から奥まった凹み部12A箇所に成形されるため、ゲート跡11A箇所を充填閉塞部22Aによって覆ったとしても、マグネットロータRの厚み寸法を抑えることができ、小形化を実現することができる。
なおロータ本体20Aの射出成形時において、環状のプラスチックマグネット10Aに設けられた回り止め突部13Aの下面側には水平方向に突設する抜け止め用としての下側フランジ部23Aが一体に成形されるとともに、プラスチックマグネット10Aの上面側には水平方向に突設する抜け止め用としての上側フランジ部24Aが一体に成形されている。
また、第2実施形態によるマグネットロータRにあっては、ロータ本体20Aの軸芯部分に指針軸50Aが直接圧入状態にて形成されるとともに、その指針軸50Aの上端側に指針Pが固定されている。
なおマグネットロータRの一部を構成するロータ本体20Aには、可動磁石式計器Mのハウジング60Aにて軸支された指針軸50Aの回動領域を規制するためのストッパ部27が一体に形成されている。
可動磁石式計器Mのハウジング60Aはプラスチック材料からなり、下側に位置する第1の枠体61Aと上側に位置する第2の枠体62Aとに分割形成され、これら第1,第2の枠体61A,62Aによる空洞部内にマグネットロータRが収納されるとともに、この空洞部内にて指針軸50Aの下端部と上端部側とが各枠体61A,62Aによって回転可能に軸支されている。
ハウジング60Aには、第1,第2の枠体61A,62Aの外周部分に各コイルCが交差状態にて巻装されており、このように巻装された各コイルCの各末端部は、導電性金属材からなる各端子80Aに導通接続され、これら端子80Aからプリント基板90Aへと電気的に接続されている。なお、ハウジング60Aの底面側と側面側およびコイルCとを椀状のシールドケース70Aによって覆うように構成している。
また可動磁石式計器Mは、各コイルCを励磁することにより各々磁界ベクトル(作用磁界)が働き、これら各磁界による合成ベクトルに応じて2極着磁されたマグネットロータRが回転し、指針軸50Aに固定された指針Pが角度運動するように構成されている。
この際、可動磁石式計器MのマグネットロータRの回動領域(回動角度)を規制するためのストッパ部27に対応して下側に位置する第1の枠体61Aに位置規制部65が一体に形成されている。
上述した構成からなる第2実施形態においては、ロータ本体20Aのプラスチック材料による成形時において、プラスチックマグネット10Aのゲート部箇所の切断によるゲート跡11Aを充填閉塞部22Aによって覆うことにより、ゲート跡11A箇所に発生し易い磁性紛や切り屑の飛散を未然に防ぐことができ、可動磁石式計器Mのハウジング60Aにて軸支される指針軸50Aのの回転駆動に悪影響を与えることなく円滑に回転作動を行うことができる。また充填閉塞部22Aがプラスチックマグネット10Aの上面側の壁面位置から奥まった凹み部12A箇所に成形されるため、ゲート跡11A箇所を充填閉塞部22Aによって覆ったとしても、マグネットロータRの厚み寸法を極力抑えることができ、小形化を実現することができる。
なおロータ本体20Aの射出成形時において、環状のプラスチックマグネット10Aの回り止め突部13Aの下面側には水平方向に突設する抜け止め用としての下側フランジ部23Aが一体に成形されるとともに、マグネット10A上面側には水平方向に突設する抜け止め用としての上側フランジ部24Aがロータ本体20Aと一体に成形されているため、回り止め突部13Aの下面によって回り止め状態にて同軸的に保持することができるとともに、下側フランジ23Aと上側フランジ24Aとによってプラスチックマグネット10Aに対してロータ本体20Aを抜け止め保持することが可能となる。
また、このように構成したマグネットロータRを可動磁石式計器Mだけでなく、たとえば前述した特許文献2などに開示されているステップモータのマグネットロータRとして適用することが可能であり、小形軽量でしかも製作の容易なローコストのマグネットロータRを提供することができる。
なお本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。たとえば第1実施形態および第2実施形態におけるマグネットロータの外形寸法やプラスチックマグネットの材質あるいはゲート位置やゲートの数などは適宜設定すればよい。
また、前述した実施形態においては、その適用例として可動磁石式計器やステッピングモータなどを例にしてマグネットロータの実装構造を説明したが、小型モータや発電機などのマグネットロータとして適用することができるものであり、また回転検出装置の回転磁気センサ部としても実施可能である。
本発明の第1実施形態であるマグネットロータを、可動磁石式計器に適用した全体平面図である。 図2は、図1のA−A線に沿った断面図である。 図3(A)(B)は、図2のマグネットロータの一部を構成する環状のプラスチックマグネットの主要部構想を示す平面図と斜視図である。 図4(A)(B)は、図3の裏面側から見たプラスチックマグネットの主要部構造を示す平面図と斜視図である。 図5(A)(B)は、マグネットロータの環状マグネットとロータ本体との射出成形状態を示す平面図と斜視図である。 図6は、図5の裏面側から見たマグネットロータの平面図である。 本発明の第2実施形態であるマグネットロータを、可動磁石式計器に適用した全体平面図である。 図8は、図7のA−A線に沿った断面図である。 図9(A)(B)は、図8のマグネットロータの一部を構成する環状のプラスチックマグネットの主要部構想を示す平面図と斜視図である。 図10(A)(B)は、マグネットロータの環状マグネットとロータ本体との射出成形状態を示す平面図と斜視図である。
符号の説明
C コイル
D 駆動伝達部
M 可動磁石式計器
P 指針
R マグネットロータ
10,10A プラスチックマグネット
11,11A ゲート跡
12,12A 凹み部
13,13A 回り止め突部
20,20A ロータ本体
21,21A 係止用突部
22,22A 充填閉塞部
23,23A 下側フランジ部
24,24A 上側フランジ部
25 分岐伝達ギヤ部
26 軸孔
27 ストッパ部
30 支軸
40 従動伝達ギヤ部
50,50A 指針軸
60,60A ハウジング
61,61A 第1の枠体
62,62A 第2の枠体
63,64 巻枠部
65 位置規制部
70,70A シールドケース
80,80A 端子
90,90A プリント基板

Claims (6)

  1. 隣り合う磁極が互いに異極となるように着磁される環状のプラスチックマグネットと、この環状のプラスチックマグネットの中空部内にプラスチック材料からなるロータ本体を一体的にかつ同軸的に成形してなるマグネットロータにおいて、前記環状のプラスチックマグネットの上面側または下面側に配置されたゲート部を切断することによってゲート跡を有する前記プラスチックマグネットを形成し、前記ロータ本体には、前記プラスチック材料による成形時に前記プラスチックマグネットの前記ゲート跡を覆う充填閉塞部を形成してなることを特徴とするマグネットロータ。
  2. 前記プラスチックマグネットのゲート跡は、前記プラスチックマグネットの上面側または下面側の壁面位置から奥まった凹み部に配設してなることを特徴とする請求項1に記載のマグネットロータ。
  3. 前記プラスチックマグネットには、そのプラスチックマグネットの中空部内周壁に回り止め部を一体に形成してなることを特徴とする請求項1に記載のマグネットロータ。
  4. コイルへの通電によって作動するマグネットロータをハウジング内にて回転可能に設けた可動磁石式計器において、前記マグネットロータは請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のマグネットロータであることを特徴とする可動磁石式計器。
  5. 前記ロータ本体には、前記可動磁石式計器の前記マグネットロータの回動領域を規制するためのストッパ部を一体に形成するとともに、このストッパ部と対向して前記可動磁石式計器の前記ハウジング側に位置規制部を形成してなることを特徴とする請求項4に記載の可動磁石式計器。
  6. ステータ内に回動自在に支持されるマグネットロータを備えたステップモータにおいて、前記マグネットロータは請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のマグネットロータであることを特徴とするステップモータ。
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