JP2006073864A - 電子部品実装機の引き出し方法及びそれに使用する電子部品実装機 - Google Patents
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Abstract
【課題】引き出そうとする電子部品実装機に載せられている基板が、複数の実装機に跨っている場合における当該電子部品実装機の引き出しを可能とする。
【解決手段】基板搬送装置の停止位置に停止した基板Sが隣接する搬送装置に跨っている電子部品実装機1を、隣接する電子部品実装機1から前方に引き出す方法において、クランプ装置は該クランプ装置の上方より基板Sを逃がすことが可能に構成し、引き出される電子部品実装機1に装架された基板Sを、該電子部品実装機1に隣接する電子部品実装機1のクランプ装置の上端より上方へ逃がした後、引き出される電子部品実装機1を、該基板Sとともに基板の搬送方向に直交する水平方向にスライドさせて引き出す。
【選択図】図7
【解決手段】基板搬送装置の停止位置に停止した基板Sが隣接する搬送装置に跨っている電子部品実装機1を、隣接する電子部品実装機1から前方に引き出す方法において、クランプ装置は該クランプ装置の上方より基板Sを逃がすことが可能に構成し、引き出される電子部品実装機1に装架された基板Sを、該電子部品実装機1に隣接する電子部品実装機1のクランプ装置の上端より上方へ逃がした後、引き出される電子部品実装機1を、該基板Sとともに基板の搬送方向に直交する水平方向にスライドさせて引き出す。
【選択図】図7
Description
本発明は、電子部品実装機のラインにおいて、特定の電子部品実装機をメンテナンス等のため引き出す引き出し方法及びそれに使用する電子部品実装機に関する。
電子部品実装機のラインにおいては、近年、電子部品実装機の小型化が図られており、電子部品実装機の装置幅が狭くなる傾向にある。かかる電子部品実装機においては装置幅より長い基板を実装する場合が生じる。このような場合において、何らかの理由で、実装機に実装対象基板が載せられたままで、当該実装機を引き出して点検等したい場合が生じることがある。
ここで、複数台直列的に並べられた電子部品実装機において、実装の作業を主に行う装着装置部分を、隣接する実装機より前方へ引き出すための仕組みを備えたものとして、特許文献1に示すような電子部品実装機が知られている。これは、実装機について、装着ヘッド26や基板搬送装置等を備えた装着装置12と、電源ユニット58や配管装置60,62等を備えたシステムベース10とを別体に構成し、基板搬送方向に交差する方向に延びる装置軌道472に沿って、該装着装置12をシステムベース10に対して相対移動可能とするものである。また、該システムベース10の下面には複数のキャスタ580が設けられており、電子部品実装機全体を移動させる(或いは引き出す)ことも可能に構成されている。
しかし、図18及び図20に示すように、実装機1に基板Sが載せられたままの状態で、その実装機(特許文献1においては装着装置部分のみを含む)を引き出そうとすると、基板Sが引き出す実装機1に隣接する両脇の実装機1に跨り、基板Sが掛ったままで引き出さなければならない状態が生じる。
そのため、基板Sが跨った両脇の実装機1も一緒に引き出すか、跨った基板Sを何らかの方法で両脇の実装機1から開放して、引き出したい実装機1を引き出す必要があった。ここで、基板を開放する関連技術として、特許文献2に示すように、基板を略垂直方向に取出し可能とする搬送保持装置が知られている。これは、搬送方向(X方向)全般に亘って延びた抑え板4,33,44,53,68を退避方向(Y方向とは逆方向)に移動させ、基板(回路形成体13)を略垂直方向へ取出すことができるようになっている(特許文献2参照)。
特開2004−104075号公報(第52頁,図3、第54頁,図13,図14)
特開2001−326499号公報(第12頁乃至第14頁、図1乃至図11)
基板が跨ったすべての電子部品実装機を一緒に引き出すのは、作業者にとって負担であるとともに不安定な作業であり、作業効率も悪くさらにすでに一部実装された基板を損なうおそれがあった。
また、跨った基板を隣接する電子部品実装機から開放するには、図21に示すように、隣接する電子部品実装機において、コンベヤベルト15により搬送される基板Sやクランプされる基板Sの位置よりも上方に抑え板27が位置するため、図19に示すように、該抑え板27(クランプ装置)の上方へ、引き出そうとする電子部品実装機に載せられている基板Sを、逃がす必要があった。
また、クランプ装置には、上方にある抑え板に下方から基板の端部を押付けるタイプと、横側から基板の両端縁をおさえるタイプ(サイドクランプ)とがあり、特に図21に示すような、抑え板27に下方から押圧部材29で基板Sを押付けるタイプでは、隣接する電子部品実装機の抑え板27(クランプ装置)の上方に基板Sを逃がすことが困難であった。この点について特許文献2は関連しているが、同文献の技術は、基板が搬入されてから搬出されるまでの実装領域全般に亘って抑え板を取り外すもので、該実装領域において基板搬送装置が複数の電子部品実装機毎に分割されている場合が想定されていない。
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであり、引き出そうとする電子部品実装機に載せられている基板が、複数の実装機に跨っている場合における当該電子部品実装機の引き出しを可能とする方法及びそれに使用する電子部品実装機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、基台に設けられて基板の搬入・搬出を行う基板搬送装置と、基板を位置決め支持するクランプ装置と、部品供給装置により供給された部品を採取して前記クランプ装置により位置決め支持された前記基板上に実装する部品移載装置とを備えた電子部品実装機を複数台直列に並べてなる電子部品実装ラインにおいて、前記基板搬送装置の前記停止位置に停止した基板が隣接する基板搬送装置に跨っている電子部品実装機を、隣接する電子部品実装機より前方に引き出す方法にして、前記クランプ装置は基板を該クランプ装置の上側から上方へ逃がすことが可能に構成し、引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がした後、引き出される電子部品実装機を、該基板とともに基板の搬送方向に直交する水平方向にスライドさせて引き出すことである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機の基板搬送装置を持上げることにより持上げて、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がすことである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機のクランプ装置によりクランプし、同クランプ装置を持上げることにより同基板を持上げて、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がすことである。
請求項4にかかる発明の構成上の特徴は、請求項1において、引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機全体を持上げることにより持上げて、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がすことである。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、基台に設けられて基板の搬入・搬出を行う基板搬送装置と、基板を位置決め支持するクランプ装置と、部品供給装置により供給された部品を採取して前記クランプ装置により位置決め支持された前記基板上に実装する部品移載装置とを備えた電子部品実装機を複数台直列に並べてなる電子部品実装ラインにおいて、前記クランプ装置は、前記停止位置に停止した基板が隣接する搬送装置に跨っている電子部品実装機を、隣接する電子部品実装機から前方に引き出す際に、引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上側から上方へ逃がすことを可能に構成し、前記基板を、引き出される電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がし、引き出される電子部品実装機の引き出しを可能とするため、前記基板を、前記停止位置において前記クランプ装置の上端より上方へ持上げる持上げ手段を備えたことである。
請求項6にかかる発明の構成上の特徴は、請求項5において、前記基板搬送装置は、前記基板を搬送方向に案内する一対のガイドレールを有し、前記クランプ装置は、前記各ガイドレール上方に設けられて前記基板の両側縁に当接して該基板上方移動を規制する当て部材と、前記基板を持上げて前記当て部材に押圧する押圧部材とを有し、前記当て部材を前記側縁に対して対向する対向位置と退避する退避位置との間で移動可能に構成し、引き出される電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置を装架された基板が、該クランプ装置の上方へ移動可能な状態とすることである。
請求項7にかかる発明の構成上の特徴は、請求項5において、前記引き出される電子部品実装機を、前記装架された基板とともに基板の搬送方向に直交する水平方向にスライドさせて引き出す引出し手段を備えたことである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がすことにより、基板が隣接する電子部品実装機のクランプ装置にぶつかることなく、電子部品実装機を基板とともに隣接する電子部品実装機から前方に引き出すことができる。基板が跨った電子部品実装機すべてを引き出す必要がないので、作業負担を軽減し、作業効率を上げることができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機の基板搬送装置を持上げることにより持上げて、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がすことができるので、基板が搬送位置で停止した状態(アンクランプ状態)にある場合において、基板が隣接する電子部品実装機のクランプ装置にぶつかることなく、電子部品実装機を基板とともに隣接する電子部品実装機から前方に引き出すことができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機のクランプ装置を持上げることにより持上げて、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がすことができるので、基板がクランプ状態にある場合において、基板が隣接する電子部品実装機のクランプ装置にぶつかることなく、電子部品実装機を基板とともに隣接する電子部品実装機から前方に引き出すことができる。基板は位置決め支持されたクランプ状態で引き出されるので、メンテナンス等の作業後、基板が電子部品実装機とともに元に戻されても、基板は実装のために位置決めされた処からずれておらず、実装作業を直ちに再開することができる。そのため、実装作業の効率を向上させることができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機全体を持上げることにより持上げて、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がすことができるので、基板がクランプ状態・アンクランプ状態のいずれの状態にあっても、基板が隣接する電子部品実装機のクランプ装置にぶつかることなく、電子部品実装機を基板とともに隣接する電子部品実装機から前方に引き出すことができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、引き出される電子部品実装機に装架された基板を、クランプ装置の上側から上方へ逃がすことを可能に構成したクランプ装置により、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がすことができる。そして、基板をクランプ装置の上端より上方へ持上げる持上げ手段により、基板が隣接する電子部品実装機のクランプ装置にぶつかることなく、電子部品実装機を基板とともに隣接する電子部品実装機から前方に引き出すことが可能となる。したがって、これらのクランプ装置及び持上げ手段により安定かつ迅速に持上げ作業をおこなうことができるので、基板を損なうこともなく作業効率も向上させることができる。
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、引き出される電子部品実装機に隣接する電子部品実装機において、ガイドレール上方に設けられた当て部材(抑え板)を、対向位置から退避位置に移動させることにより、装架された基板をクランプ装置の上方へ移動可能とすることができる。これによって、引き出される電子部品実装機において、装架された基板を持上げた際、隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上方に基板を逃がすことができ、隣接する電子部品実装機のクランプ装置にぶつかることなく、基板とともに当該実装機を引き出すことが可能となる。
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、請求項5に係る発明の効果に加え、引出し手段によって、引き出される電子部品実装機を、該基板とともに基板の搬送方向に直交する水平方向にスライドさせて容易に引き出すことができる。したがって、引き出し作業の負担を軽減するとともに、引き出し作業の迅速化を図ることができる。
本発明に係る電子部品実装機の引き出し方法及びそれに使用する電子部品実装機の実施形態を図面に基づいて以下に説明する。図1は一部を省略した電子部品実装機の正面図であり、図2は同側面からの断面図である。
電子部品実装機1は、基台3上に、基板Sを搬送する基板搬送装置5と、搬送された基板Sを実装位置まで上昇させるリフト装置7と、リフト装置7の上昇位置で基板Sを支持するクランプ装置9と、基板搬送装置5やクランプ装置9を持上げる持上げ手段としての持上げ装置11とを備えている。また、図示はしないが、基板Sに装着する部品を供給する部品供給装置と、部品供給装置により供給された電子部品を基板Sに実装する部品移載装置とを備えている。
基板搬送装置5には、一対のガイドレール13が水平に並設され、これらのガイドレール13にはそれぞれコンベヤベルト15が併設されている。コンベヤベルト15は互いに対向して設けられ、前記ガイドレール13により案内される基板Sを支持して搬送するようになっている。ガイドレール13及びコンベヤベルト15は搬送方向に延在する横架フレーム17に付設されており、該横架フレーム17は下端が後述する持上げ装置11に固着された一対の支持フレーム19の上端に取付けられている。
リフト装置7は、基板Sを支持する基板支持ユニット21と基板支持ユニット21を昇降させる昇降装置23とを備えている。基板支持ユニット21は上面に多数の植立穴(図示せず)が形成された方形状のバックアッププレート25と、植立穴に挿脱可能に植立されて基板Sを支持するバックアップピン(図示せず)とを有している。昇降装置23はエアシリンダで構成されており、バックアッププレート25の4隅が離脱可能に組み付けられるロッド23aとロッド23aを上下に進退させるシリンダ本体23bとを備えている。
クランプ装置9は、当て部材としての抑え板27と基板Sを抑え板27に押付ける押圧部材29とをそれぞれ一対備えている。これらの一対の抑え板27は断面略L字の板状体で前記横架フレーム17と略同じ長さで形成され、該横架フレーム17の上面及び外面(コンベヤベルトが付設されている側とは反対側の面)を覆うように構成されている。抑え板17の上面には、図3に示すように、長手方向に沿って点在する複数の長穴17aが設けられている。これらの長穴17aにボルト部材31がそれぞれ嵌挿されることにより、抑え板27は横架フレーム17の上端面に取付けられている。そして、横架フレーム17に対して該長穴17の長径に沿って抑え板27が相対的にスライドするようになっている。これらの抑え板27上面の先端縁は互いに対向するよう設けられ、前記スライドすることによって、搬送される基板S側に突出する対向位置と逆に退避する退避位置との間を水平に移動するようになっている。各抑え板17の側面下端の中央には、搬送方向の直交方向に延在するドッグとしての矩形片33が突設されている。また、横架フレーム17の前記外面中央付近にはL字片35が突設され、該L字片35の上面には略U字形の光学式開閉確認スイッチ37が二つずつ搬送方向の直交方向に並設されている。該開閉確認スイッチ37はU字の対応する柱において夫々発光部と受光部とを有し、前記矩形片33が前記開閉スイッチ37のU字の対応する柱の間に嵌まると、該柱の間を透過していた光が遮光されて抑え板27の前記対向位置と退避位置とが夫々確認できるようになっている。抑え板27の側面裏側と横架フレーム17の前記外面上部との間にはエアシリンダ39がそれぞれ設けられ、該エアシリンダ39により抑え板27が前記スライドするようになっている。
前記押圧部材29は断面略L字の長板状に形成され、上部には基板Sを押圧支持する支持部29aと下部には前記リフト装置7の上昇力を受ける受け部29bとを備えている。支持部29aは前記抑え板27の下方に配され、該支持部29aの先端縁は抑え板27の先端縁下面に対応するよう設けられている。対となった支持部29aで基板Sの両端部を支持し、該支持部29aを垂直に上昇させることにより、該抑え板27との間に同基板Sをそれぞれ挟みこんでクランプするように構成されている。受け部29bは、搬送される基板Sとは反対側に前記L字の水平に突出する長縁部29cが形成され、該長縁部29cの上面は前記横架フレーム17の下方に位置するようになっている。また、長縁部29cの両端には前記横架フレーム17の下面に設けられたバネシリンダ41のシリンダロッド41aが先端において結合され、押圧部材29全体が下方へ付勢されるようになっている。
持上げ装置11は、基台3上に設けられ、昇降板43と昇降シリンダ45とを備えている。昇降板43は水平に設けられた板状体であって、該昇降板43上の4隅には前記支持フレーム19が下端部において取付けられ、昇降板43が上下動すると支持フレーム19を介して横架フレーム17が連動して上下動するようになっている。また、昇降板43には前記昇降装置23のシリンダ本体23bが下端部において取付けられ、昇降板43を基準として前記リフト装置7が昇降するようになっている。昇降シリンダ45は、昇降板43をその4隅において支持する昇降シリンダロッド45aと該昇降シリンダロッド45aを上下に進退させる昇降シリンダ本体45bとを備えている。昇降シリンダ本体45bはそれぞれ下端部において基台3に固定されている。ここで、昇降シリンダ45の作動により昇降板43が昇降した場合、前記リフト装置7も昇降するが、同時に横架フレーム17も昇降し、横架フレーム17に取付けられた前記抑え板27等のクランプ装置9やコンベヤベルト15等の基板搬送装置5も昇降するため、リフト装置7とクランプ装置9及び基板搬送装置5との間で相対的な接近離間は生じないように構成されている。
次に、以上のように構成された電子部品実装機1を使用して、基板搬送装置の停止位置に停止した基板が隣接する搬送装置に跨っている電子部品実装機を、隣接する電子部品実装機から前方に引き出す方法について説明する。
まず、図4に示すように、4台の電子部品実装機1が直列に並べられた電子部品実装ラインがあって、実装される基板Sは左から右へと搬送されるようになっている。
本実施形態では、基板Sが搬送され、図5に示すように、左から二番目の電子部品実装機1の停止位置に停止された場合について説明する。このとき基板Sは同一番目と三番目の電子部品実装機1にも跨って停止しており、それぞれに端部が掛かった状態となっている。そして基板Sは、図8に示すように、コンベヤベルト15に載置された状態となっている。
次に、図6に示すように、リフト装置7の昇降装置23を作動させてバックアッププレート25を上昇させ、図示しないバックアップピン及び押圧部材29で支持して基板Sを実装位置まで上昇させる。このとき基板Sは、図9に示すように、その両端縁が押圧部材29により抑え板27に押付けられ、実装位置で保持された状態となっている。
ここで、メンテナンス等のため同二番目の電子部品実装機1を引き出す必要が生じた場合、図11に示すように、まず、同一番目と三番目の電子部品実装機1において、抑え板27を退避位置にスライドさせ、基板Sに対する上方への移動規制を解除する。
次に、図7及び図10に示すように、同二番目の電子部品実装機1において、持上げ装置11の昇降シリンダ45を作動させて、昇降板43を上昇させる。このとき基板Sは同一番目と三番目の電子部品実装機1において、図7及び図12に示すように、抑え板27の位置Hより上方へ逃がされた状態となる。
次に、同二番目の電子部品実装機1を前方へ引き出す作業を行う。この際、隣接する同一番目及び三番目の電子部品実装機のクランプ装置9の上端である抑え板27の位置Hより上方へ、基板Sは逃がされているので、基板Sがクランプ装置9にぶつかることなく、電子部品実装機1を基板Sとともに隣接する電子部品実装機1から前方に引き出すことができる。また、基板Sが跨った実装機1すべてを引き出す必要がないので、作業負担を軽減し、作業効率を上げることができる。
また、引き出される電子部品実装機1のクランプ装置9に基板Sをクランプした状態で引き出すので、基板Sが外れたり落下したりすることによって基板Sを損なうことを、防止することができる。そして、クランプした状態というのは、基板Sが実装のために位置決め支持された状態なので、クランプ状態が保たれている限りにおいて、メンテナンス等の作業後、電子部品実装機とともに基板が元に戻されても、基板は実装のために位置決めされた場所からずれておらず、実装作業を直ちに再開することができる。そのため、実装作業の効率化を図ることができる。
なお、クランプ装置の構成は本実施形態に限るものではなく、例えば、図13及び図14に示すように、横架フレーム17と抑え板27との間に近接センサ47を設け、抑え板27の退避位置と対向位置の確認やスライド動作の制御を行えるようにしても良い。
また、図15に示すように、抑え板49の一端を水平軸51で軸支し、同水平軸51を中心に基板Sを規制する他端部が回動して対向位置と退避位置とをなすように構成しても良い。この場合においても近接センサ47を抑え板49と横架フレーム17との間に設けることにより、上記確認や制御を行うことができる。また、エアシリンダ装置53を設けて、前記回動動作を行うよう抑え板49を駆動するようにしてもよい。
なお、基板を両横側からクランプするサイドクランプ装置は、請求項1に記載されている「クランプ装置は基板を該クランプ装置の上側から逃がすことが可能に構成し」に含まれるものである。
また、請求項1及び請求項5に記載されている「電子部品実装機を、隣接する電子部品実装機より前方へ引き出す」について、引き出される電子部品実装機は電子部品実装機全体に限定されず、例えば、基板をクランプしたクランプ装置や基板搬送装置等を、基台部分とは別に引き出す場合も含むものである。
これに関し、具体的実施形態を図16により説明する。本実施形態の電子部品実装機1は、クランプ装置9や基板搬送装置(本図において図示せず)やリフト装置7が上面において装設された支持盤57と、基台3とが別体のまとまりとして構成されている。前記基台3には基板Sの搬送方向に直交する方向に延在する一対のレール55が並設され、前記支持盤57の底裏面には脱輪防止縁59aを備えた車輪59が前記レール55に対応するよう対に設けられている。これらのレール55と車輪59とを含んで構成される引出し手段61により該支持盤57はレール55の軌道上を水平にスライドするようになっている。その他の構成は前述の実施形態と同様である。
本実施形態の電子部品実装機によると、引き出される電子部品実装機1のうち支持盤57上に装設されたクランプ装置9や基板搬送装置等の部分を、基板Sとともに基板Sの搬送方向に直交する水平方向にスライドさせて容易に引き出すことができる。したがって、引き出し作業の負担を軽減するとともに、引き出し作業の迅速化を図ることができる。
なお、電子部品実装機全体を引き出す手段としては、例えば基台の底裏面に複数のキャスタを設け、引き出される電子部品実装機全体を、該実装機に装架された基板とともに基板の搬送方向に直交する水平方向にスライドさせるようにしてもよい。
なお、前記抑え板27の対向位置と退避位置とを確認するものとしては、前記開閉確認スイッチ37と矩形片33とによるものに限定されず、例えば図17に示すように、抑え板27の長手方向の両端に確認マークMを設けるようにしてもよい。これらの確認マークMによる前記対向位置と退避位置の確認方法は、例えば基板マーク撮像カメラを使用して、抑え板27が対向位置にあるときの確認マークMの位置を記憶しておき、その位置でのマークMの有無を認識するものである。これによって、抑え板27の対向位置への戻し忘れを防止することができる。ここで、電子部品実装機には一般に、基板の位置を認識するための基板マーク撮像カメラが備わっており、この基板マーク撮像カメラを、抑え板における対向位置と退避位置との確認に流用することで、新たに専用のセンサを追加することもなく、安価に抑え板の該位置確認が可能となる。
また、以上の実施形態では、基板搬送装置(コンベヤベルト)とクランプ装置(抑え板)とが組み付けられた横架フレームを持上げることとしたが、基板搬送装置だけ或いはクランプ装置だけを持上げる構成にしてもよく、また、引き出される電子部品実装機全体を持上げるように、例えば電子部品実装機の底裏面にシリンダのような持上げ手段を設けてもよい。
1…電子部品実装機、5…基板搬送装置、9…クランプ装置、11…持上げ装置(持上げ手段)、13…ガイドレール、27…抑え板(当て部材)、29…押圧部材、61…引出し手段、S…基板。
Claims (7)
- 基台に設けられて基板の搬入・搬出を行う基板搬送装置と、基板を位置決め支持するクランプ装置と、部品供給装置により供給された部品を採取して前記クランプ装置により位置決め支持された前記基板上に実装する部品移載装置とを備えた電子部品実装機を複数台直列に並べてなる電子部品実装ラインにおいて、
前記基板搬送装置の前記停止位置に停止した基板が隣接する基板搬送装置に跨っている電子部品実装機を、隣接する電子部品実装機より前方に引き出す方法にして、
前記クランプ装置は基板を該クランプ装置の上側から上方へ逃がすことが可能に構成し、
引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がした後、引き出される電子部品実装機を、該基板とともに基板の搬送方向に直交する水平方向にスライドさせて引き出すことを特徴とする電子部品実装機の引き出し方法。 - 請求項1において、前記引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機の基板搬送装置を持上げることにより持上げて、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がすことを特徴とする電子部品実装機の引き出し方法。
- 請求項1において、前記引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機のクランプ装置によりクランプし、同クランプ装置を持上げることにより同基板を持上げて、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がすことを特徴とする電子部品実装機の引き出し方法。
- 請求項1において、引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機全体を持上げることにより持上げて、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がすことを特徴とする電子部品実装機の引き出し方法。
- 基台に設けられて基板の搬入・搬出を行う基板搬送装置と、基板を位置決め支持するクランプ装置と、部品供給装置により供給された部品を採取して前記クランプ装置により位置決め支持された前記基板上に実装する部品移載装置とを備えた電子部品実装機を複数台直列に並べてなる電子部品実装ラインにおいて、
前記クランプ装置は、前記停止位置に停止した基板が隣接する搬送装置に跨っている電子部品実装機を、隣接する電子部品実装機から前方に引き出す際に、引き出される電子部品実装機に装架された基板を、該電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上側から上方へ逃がすことを可能に構成し、
前記基板を、引き出される電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置の上端より上方へ逃がし、引き出される電子部品実装機の引き出しを可能とするため、前記基板を、前記停止位置において前記クランプ装置の上端より上方へ持上げる持上げ手段を備えたことを特徴とする電子部品実装機。 - 請求項5において、前記基板搬送装置は、前記基板を搬送方向に案内する一対のガイドレールを有し、
前記クランプ装置は、前記各ガイドレール上方に設けられて前記基板の両側縁に当接して該基板上方移動を規制する当て部材と、前記基板を持上げて前記当て部材に押圧する押圧部材とを有し、前記当て部材を前記側縁に対して対向する対向位置と退避する退避位置との間で移動可能に構成し、引き出される電子部品実装機に隣接する電子部品実装機のクランプ装置を装架された基板が、該クランプ装置の上方へ移動可能な状態とすることを特徴とする電子部品実装機。 - 請求項5において、前記引き出される電子部品実装機を、前記装架された基板とともに基板の搬送方向に直交する水平方向にスライドさせて引き出す引出し手段を備えたことを特徴とする電子部品実装機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004256880A JP2006073864A (ja) | 2004-09-03 | 2004-09-03 | 電子部品実装機の引き出し方法及びそれに使用する電子部品実装機 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009076617A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Fuji Mach Mfg Co Ltd | 電子部品実装装置における基板搬送装置 |
CN101808499A (zh) * | 2010-03-31 | 2010-08-18 | 深南电路有限公司 | 暂存系统及其存取装置 |
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2004
- 2004-09-03 JP JP2004256880A patent/JP2006073864A/ja not_active Withdrawn
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