JP3715196B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プリント基板(以下、基板と略称する)に止まり孔などをレーザ加工するレーザ加工装置に関し、詳細には、基板を位置決めする基板位置決め部や、位置決め状態が不正常と判定された基板が配置される未加工基板回収部、を有するレーザ加工装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気配線などに用いられる基板に孔明け加工を施す場合、従来はドリルマシン等の機械加工装置を用いていたが、近年、この基板が用いられる装置の小型化や省電力化、処理高速化等の要請によって、配線の高密度化が進展した結果、加工すべき孔径が、たとえば直径0.3mm以下というように非常に微細になり、ドリルマシン等の機械加工装置による加工は困難になりつつある。加えて、回路の多層化によって、高い精度が要求される止まり穴加工(BVH:ブラインドバイアホール)も増加し、ドリルマシン等に代わって、エッチングやフォトビア等による加工方法も増加している。
【0003】
しかし、エッチングやフォトビア等の加工方法は、加工しようとする回路パターン等に応じたマスクや型が必要であるため、多種少量生産には適さない。このため、高精度の微細な加工や多種少量生産にも適性を有するレーザ光を用いたレーザ加工装置が使用される機会が増加している。
【0004】
ここで、このレーザ加工装置の基本的な構成について、図6および図7を用いて説明する。なお、図6はレーザ加工装置の一例の構成を示す正面図、図7は図6に示したレーザ加工装置の平面図である。
【0005】
レーザ加工装置は、加工の対象である基板16が積載配備される基板積載供給部1、加工後の基板16が積載配置される基板積載回収部2、基板16をレーザ加工するレーザ加工機(レーザ加工部)3、加工前の基板16の位置決めを行う位置決めステーション(基板位置決め部)4、位置決め状態が正常でないためにレーザ加工されることなく回収された基板16が集められるセットミスステーション(未加工基板回収部)5、基板16を各部に搬送する装置(搬送手段)であるローダ6およびアンローダ7、基板積載供給部1に設けられた供給台車8、基板積載回収部2に設けられた回収台車9、ローダ6およびアンローダ7の走行駆動装置14を案内する案内レール10、ローダ6およびアンローダ7のフレーム12下部に取り付けられた、基板16を吸着する吸着パッド11、フレーム12を上昇・下降させるガイド付シリンダー13、レーザ加工機3に設けられたXYテーブル15、セットミスステーション5に設けられたセットミスバケット17、位置決めステーション4の位置決め装置21に設けられた、互いに直交する2辺XYに基板16の直交する2つの端縁がそれぞれ突き当てられる基板ストッパ18a,18b、基板16の他の端縁に当接する位置決めピン19a,19b、位置決めピン19a,19bをX方向,Y方向にそれぞれ移動させるロッドレスシリンダ20a,20b、レーザ加工機3の後方(図6において奥行き方向、図7おいてX方向(正方向))に設置されたレーザ発振器22、レーザ発振器22から出射されるレーザビームを伝送する光路23、および光路23から伝送されたレーザビームを集光し基板16に照射する光学系を具備する加工ヘッド24を備える。
【0006】
なお、各図においては図示していないが、たとえば、特開平10−328863号(「レーザ加工装置」)に開示されているように、供給台車8に積載された多数の基板16の最上面の上下方向の位置を検出し、常にこの最上面の上下方向の位置が一定となるように、積載基板16全体を上下動させるリフター機構は、基板積載供給部1の供給台車8に備えられている。これは、ガイド付シリンダー13の上下方向のストロークを一定にして、積載されている基板16のうち最上段に積載されている基板16の吸着を確実にするためである。
【0007】
さらに、供給台車8には、基板16のサイズに応じて移動可能なガイドバー等が装備されている。これは、基板16の荷崩れを防止するために、積載基板16を粗位置決めするものである。
【0008】
つぎに、このレーザ加工装置の動作について説明する。まず、ローダ6のガイド付シリンダ13が延伸して、ガイド付シリンダ13の一端に固定されたフレーム12が下降する。フレーム12が所定行程だけ下降すると、フレーム12の下部に設けられた吸着パッド11によるサクションによって、供給台車8に積載された基板16のうちの最上段に配置された基板16が、吸着パッド11に吸着される。
【0009】
つぎに、ガイド付シリンダ13が収縮してフレーム12が上昇し、これに伴って吸着パッド11に吸着された最上段の基板16が、他の基板16から引き離されて上方に引き上げられる。さらに走行駆動装置14がレール10に沿って図示左方向に移動することにより、吸着パッド11に吸着された基板16は、位置決めステーション4へ搬送される。位置決めステーション4では、ガイド付シリンダ13の延伸動作によって、吸着された基板16が位置決め装置21上に降ろされ、吸着パッド11の吸着解放動作によって基板16は吸着パッド11の拘束から解放される。
【0010】
つぎに、ロッドレスシリンダー20aのX方向(負方向)への移動動作およびロッドレスシリンダー20bのY方向(負方向)への移動動作により、各ロッドレスシリンダ20a,20bがそれぞれ、位置決めピン19aをX方向(負方向)に、位置決めピン19bをY方向(負方向)に移動させる。さらに、各位置決めピン19a,19bは、位置決め装置21上に降ろされた基板16の、直交する2つの端縁をそれぞれ移動方向に押して、この基板16を、位置決めピン19bが押圧する端縁以外の端縁が基板ストッパ18a,18bにそれぞれ当接するまで移動させ、基板16の概略位置決めを行う。なお、基板16は、厚さ0.3mm〜3.0mm程度、縦(Y方向)300mm×横(X方向)300mm〜縦515mm×横650mm程度の大きさが一般的である。
【0011】
位置決めステーション4の位置決め装置21によって概略位置決めされた基板16は、供給台車8から位置決めステーション4まで搬送されたのと同様の作用によって、位置決めステーション4からレーザ加工機3のXYテーブル15上に搬送される。
【0012】
ここで、XYテーブル15上に載置された基板16は、XYテーブル15に形成された多数の微小サクションホール(図示せず)を通じてXYテーブル15下部から吸気することによって、XYテーブル15上に吸着固定され、または、クランプ等の固着手段によって、XYテーブル15上に固着される(いずれも図示せず)。なお、位置決めステーション4とXYテーブル15とは、互いにそのXY位置関係が対応しているため、位置決めステーション4において位置決めされた基板16は、基板ストッパ18a,18bに当接した端縁が、XYテーブル15上において常に略一定位置に固定される。
【0013】
XYテーブル15の一定位置に固定された基板16に対して、レーザ加工機3では、加工ヘッド24から出射した集光レーザビームが照射され、上述した止まり穴加工等の所望とするレーザ加工が施される。レーザ加工が正常に終了した基板16は、ローダ6と同様の作用をなすアンローダ7により、XYテーブル15上から基板積載回収部2の回収台車9上に搬送移動され、この基板16は回収台車9上に積載されて、通常の搬送、レーザ加工動作が完了する。
【0014】
ところで、レーザ加工機3では、XYテーブル15上に載置された基板16を加工する前に、基板に予め印刷等によって表されているアライメントマークを、ビジョンセンサー等(図示せず)によって読み取り、加工プログラムの高精度位置補正を実施した後に、レーザ加工が実行されるが、アライメントマークの印刷ミスや、傷・ゴミ等の付着のため、このマークを読み取ることができない場合には、レーザ加工を実施することができない。このような基板16をセットミス品と称し、セットミス品は加工が行なわれないままレーザ加工機3から退出されることになるが、このようなセットミス品を、正常に加工されたものと同様に基板積載回収部2に載置すると、基板積載回収部2に、正常加工品と未加工品とが混在して積載され、後の判別や仕分けに余計な手間がかかる。
【0015】
そこで、レーザ加工機3が、高精度位置決めができずに加工されなかった基板16を判定して、この判定結果に応じた指令を出力し、セットミス品については基板積載回収部2に積載せずに、セットミスステーション5のセットミスバケット17に載置する動作をするように構成されている。なお、セットミスバケット17は通常、引出式等で、正常に加工された基板16とは分別して回収可能に構成されている。
【0016】
また、回収台車9にも、前述した供給台車8と同様のリフター機構(図示せず)が装備されており、基板16の積載枚数に拘わらず、最上段の基板上面位置が変化しないように構成されている。
【0017】
以上の操作が連続的に実行されることにより、基板の自動搬送、自動加工が行われる。なお、レーザ加工装置において、上述した基板位置決め部(位置決めステーション)を設ける意義について以下に説明する。
【0018】
基板積載供給部1における供給台車8上において、積載基板16が荷崩れによって、台車8に対する基板16の相対的な位置関係がずれる場合があり、これを台車に設けられた位置決めバー等によって精度よく防止することはできない。また、基板積載供給部1に積載された基板16をローダ6によって引き上げる際に、基板間の密着により、引上げ対象の基板よりも下に位置する基板が引上げ基板とともに動いて位置ずれを起こしたり、この密着による基板の分離を容易にするために設けられることがあるバイブレータ等の基板分離手段による振動によって落下した基板が荷崩れを起こす場合がある。
【0019】
そしてこのように荷崩れした基板16をそのままレーザ加工機3のXYテーブル15上へ搬送すると、XYテーブル15上における基板16の位置関係に大きなバラツキが生じて、ビジョンセンサの撮像範囲から外れるおそれがある。すなわち、ビジョンカメラの撮像範囲は通常4〜5mm程度なので、供給台車8において10〜20mm程度も位置ずれした基板16のアライメントマークをビジョンカメラで捉えることはできない。したがって、この位置ずれを0.5〜2mm程度の範囲内に押さえるために、位置決め部を設けて位置決めする必要がある。
【0020】
ただし、供給台車8や位置決め部では、基板16の端縁を基準にして位置決めを行うため、この基準となる端縁からアライメントマークの印された位置との間に誤差がある場合には、この誤差もビジョンセンサによる位置合わせにより吸収・補正する必要がある。なお、ビジョンセンサは、微細な配線パターン等が施された基板にレーザ孔明け加工を実施するために、0.01mm程度の高精度位置補正が要求され、すでにこの精度で実用化されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のレーザ加工装置は上述したように、装置全体の幅方向の長さが非常に大きいため、大きな設置スペースを確保する必要があった。特に、最近では、大量の基板を加工するために、複数台のレーザ加工装置を同時に導入するケースも増加しており、設置スペースの問題は深刻な状況となっている。
【0022】
また、このレーザ加工装置は、スペースが限られている高価な空調恒温室等に設置される場合が多いため、設置台数を増やしたい場合であっても、上述したスペース上の問題で所望の台数を導入できない場合もあり、この点からも、スペース効率の高いレーザ加工装置が望まれていた。さらに設置スペースの大きな加工装置は、それだけ多くの材料を必要とするため、高価なものとなる等の問題点もある。
【0023】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、省スペースを実現して、安価なものとするレーザ加工装置を得ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明にかかるレーザ加工装置は、供給される被加工用の基板が配備される基板供給部、前記配備された基板を位置決めする基板位置決め部、前記位置決めされた基板をレーザ加工するレーザ加工部、前記レーザ加工部から退出した基板が配置される基板回収部、および前記基板を前記各部に搬送する搬送手段を備えたレーザ加工装置において、前記基板供給部、前記レーザ加工部および前記基板回収部が配設された略一直線上から退避した位置と該一直線上の位置との間を移動可能に設けられた前記基板位置決め部を、前記退避した位置と前記一直線上の位置との間を移動させる位置決め部移動手段を備えたことを特徴とするものである。
【0025】
この発明のレーザ加工装置によれば、基板供給部、レーザ加工部および基板回収部は略一直線上に配設されるが、基板位置決め部は、この基板供給部、レーザ加工部および基板回収部が並ぶ一直線上から退避した位置、すなわちこの一直線上から外れた位置に配設されており、基板の位置決めを行うのに必要の場合にのみ、位置決め部移動手段によって、この一直線上の位置に移動されて動作することになるため、従来のように、基板供給部、基板位置決め部、レーザ加工部および基板回収部が常に一直線上に配置されたものではなく、一方向にのみ長く延びた構成を回避して、装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができる。
【0026】
なお基板位置決め部が移動可能とされた「一直線上の位置」とは、具体的には、基板供給部、レーザ加工部および基板回収部が並ぶ一直線上のうち、基板供給部から基板回収部までの範囲内の位置をいい、この一直線上から退避した位置とは、具体的には、上記「一直線上の位置」から、この一直線に直交する方向に退避した位置をいうものである。
【0027】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置は、上記の発明において、基板位置決め部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板供給部と、前記搬送手段が前記基板供給部から前記基板を上方に引き上げた位置との間の空間位置であり、前記位置決め部移動手段は、前記搬送手段が前記基板供給部から前記基板を上方に引き上げた状態である場合、前記基板位置決め部を、前記一直線上の位置に移動させることを特徴とするものである。
【0028】
この発明のレーザ加工装置によれば、基板の位置決め動作中以外は、基板位置決め部は、退避した位置に移動されているため、装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができ、基板の位置決め動作前に搬送手段が基板供給部から基板を上方に引き上げたときに、基板位置決め部を位置決め部移動手段によって、この基板を上方に引き上げた位置と基板供給部との間の空間位置に移動させることによって、そのまま基板を下方に降ろして、基板の位置決め動作をさせることができ、基板の位置決め動作を損なうことがない。
【0029】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置は、上記の発明において、レーザ加工部は、前記レーザ加工に先立って、前記位置決めされた基板の位置決め状態の正否を判定し、正常と判定された基板のみをレーザ加工し、前記基板回収部は、前記レーザ加工部から退出した基板のうちレーザ加工された基板が配置され、前記退出した基板のうち前記位置決め状態が不正常と判定された基板(セットミス品)が配置される、前記一直線上から退避した位置と該一直線上の位置との間を移動可能に設けられた未加工基板回収部(セットミスバケット)と、前記未加工基板回収部を、前記退避した位置と前記一直線上の位置との間を移動させる回収部移動手段とをさらに備えたことを特徴とするものである。
【0030】
この発明にかかるレーザ加工装置によれば、基板供給部、レーザ加工部および基板回収部は略一直線上に配設されるが、基板位置決め部と同様に、セットミス品を回収するセットミスバケットについても、この基板供給部、レーザ加工部および基板回収部が並ぶ一直線上から退避した位置、すなわちこの一直線上から外れた位置に配設されており、セットミス品を回収するのに必要の場合にのみ、回収部移動手段によってこの一直線上の位置に移動されて動作することになるため、従来のように、基板供給部、基板位置決め部、レーザ加工部、未加工基板回収部および基板回収部が常に一直線上に配置されたものではなく、一方向にのみ長く延びた構成を回避して、装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができる。
【0031】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置は、上記の発明において、未加工基板回収部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板回収部の上方の空間位置であり、前記回収部移動手段は、前記位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態である場合、前記未加工基板回収部を前記一直線上の位置に移動させることを特徴とするものである。
【0032】
この発明のレーザ加工装置によれば、セットミス品の回収動作中以外は、未加工基板回収部は、上述したように退避した位置に移動されているため装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができ、未加工基板の回収動作前に位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態である場合、未加工基板回収部を回収部移動手段によって、上記一直線上の位置(基板回収部の上方の位置)に移動させて未加工基板の回収動作をさせることができ、未加工基板の回収動作を損なうことがない。
【0033】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置は、上記の発明において、未加工基板回収部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板供給部の上方の空間位置であり、前記回収部移動手段は、前記位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態である場合、前記未加工基板回収部を前記一直線上の位置に移動させることを特徴とするものである。
【0034】
この発明のレーザ加工装置によれば、セットミス品の回収動作中以外は、未加工基板回収部は、上述したように退避した位置に移動されているため装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができ、未加工基板の回収動作前に位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態である場合、未加工基板回収部を回収部移動手段によって、上記一直線上の位置(基板供給部の上方の位置)に移動させて未加工基板の回収動作をさせることができ、未加工基板の回収動作を損なうことがない。
【0035】
また、回収された未加工基板は、基板供給部上方に移動された未加工基板回収部に配置されるため、基板供給部から基板を供給するのと同様の操作によって、未加工基板回収部から未加工基板を再度供給することができ、未加工基板をレーザ加工のために再投入するための、未加工基板回収部から基板供給部に未加工基板を移す作業を省くことができるという効果をも奏する。
【0036】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置は、供給される被加工用の基板が配置された基板供給部、供給された基板の位置決め状態の正否を判定し、正常と判定された基板のみをレーザ加工するレーザ加工部、前記レーザ加工部から退出した基板のうちレーザ加工された基板が配置される基板回収部、前記退出した基板のうち前記位置決め状態が不正常と判定された基板が配置される未加工基板回収部、および前記基板を前記各部に搬送する搬送手段を備えたレーザ加工装置において、前記基板供給部、前記レーザ加工部および前記基板回収部が配設された略一直線上から退避した位置と該一直線上の位置との間を移動可能に設けられ前記未加工基板回収部を、前記退避した位置と前記一直線上の位置との間を移動させる回収部移動手段を備えたことを特徴とするものである。
【0037】
この発明のレーザ加工装置によれば、基板供給部、レーザ加工部および基板回収部は略一直線上に配設されるが、未加工基板回収部は、この基板供給部、レーザ加工部および基板回収部が並ぶ一直線上から退避した位置、すなわちこの一直線上から外れた位置に配設されており、未加工基板の回収を行うのに必要の場合にのみ、回収部移動手段によってこの一直線上の位置に移動されて動作することになるため、従来のように、基板供給部、レーザ加工部、未加工基板回収部および基板回収部が常に一直線上に配置されたものではなく、一方向にのみ長く延びた構成を回避して、装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができる。
【0038】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置は、上記の発明において、未加工基板回収部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板回収部の上方の空間位置であり、回収部移動手段は、前記位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態である場合、前記未加工基板回収部を前記一直線上の位置に移動させてなるものであることを特徴とするものである。
【0039】
この発明のレーザ加工装置によれば、セットミス品の回収動作中以外は、未加工基板回収部は、上述したように退避した位置に移動されているため装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができ、未加工基板の回収動作前に位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態である場合、未加工基板回収部を回収部移動手段によって、上記一直線上の位置(基板回収部の上方の位置)に移動させて未加工基板の回収動作をさせることができ、未加工基板の回収動作を損なうことがない。
【0040】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置は、上記の発明において、未加工基板回収部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板供給部の上方の空間位置であり、前記回収部移動手段は、位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態である場合、前記未加工基板回収部を前記一直線上の位置に移動させてなるものであることを特徴とするものである。
【0041】
この発明のレーザ加工装置によれば、セットミス品の回収動作中以外は、未加工基板回収部は、上述したように退避した位置に移動されているため装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができ、未加工基板の回収動作前に位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態である場合、未加工基板回収部を回収部移動手段によって、上記一直線上の位置(基板供給部の上方の位置)に移動させて未加工基板の回収動作をさせることができ、未加工基板の回収動作を損なうことがない。
【0042】
また、回収された未加工基板は、基板供給部上方に移動された未加工基板回収部に配置されるため、基板供給部から基板を供給するのと同様の操作によって、未加工基板回収部から未加工基板を再度供給することができ、未加工基板をレーザ加工のために再投入するための、未加工基板回収部から基板供給部に未加工基板を移す作業を省くことができる、という効果をも奏する。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明のレーザ加工装置の具体的な実施の形態について詳細に説明する。
【0044】
実施の形態1.
図1〜3は本発明の実施の形態1であるレーザ加工装置の概略構成を示す図であり、図1は正面図、図2は平面図、図3は側面図をそれぞれ示す。
【0045】
レーザ加工装置は、加工の対象である基板16が積載配備される基板積載供給部1、加工後の基板16が積載配置される基板積載回収部2、基板16をレーザ加工するレーザ加工機(レーザ加工部)3、加工前の基板16の位置決めを行う、移動可能とされた位置決め装置(基板位置決め部)21、位置決め状態が正常でないためにレーザ加工されることなく回収された基板16が集められる、移動可能とされたセットミスバケット(未加工基板回収部)17、基板16を各部に搬送する装置(搬送手段)であるローダ6およびアンローダ7、基板積載供給部1に設けられた供給台車8、基板積載回収部2に設けられた回収台車9、ローダ6およびアンローダ7の走行駆動装置14を案内する案内レール10、ローダ6およびアンローダ7のフレーム12下部に取り付けられた、基板16を吸着する吸着パッド11、フレーム12を上昇・下降させるガイド付シリンダー13、レーザ加工機3に設けられたXYテーブル15、位置決め装置21に設けられた、互いに直交する2辺XYに基板16の直交する2つの端縁がそれぞれ突き当てられる基板ストッパ18a,18b、基板16の他の端縁に当接する位置決めピン19a,19b、位置決めピン19a,19bをX方向,Y方向にそれぞれ移動させるロッドレスシリンダ20a,20b、レーザ加工機3の後方(図1において奥行き方向、図2においてX方向(正方向))に設置されたレーザ発振器22、レーザ発振器22から出射されるレーザビームを伝送する光路23、光路23から伝送されたレーザビームを集光し基板16に照射する光学系を具備する加工ヘッド24、基板積載供給部1の供給台車8後方(図1において奥行き方向、図2おいてX方向(正方向))位置と供給台車8の直上位置(供給台車8とローダ6との間の空間位置)との間で位置決め装置21を移動させる位置決め装置移動手段25a,25b、基板積載回収部2の回収台車9後方(図1において奥行き方向、図2においてX方向(正方向))位置と回収台車9の直上位置(回収台車9とアンローダ7との間の空間位置)との間でセットミスバケット17を移動させるセットミスバケット移動手段26a,26bを備える。
【0046】
ここで、基板積載供給部1、レーザ加工機3および基板積載回収部2は図示するように、矢印Y方向に沿って固定的に略一直線上に並んで配設されている。一方、位置決め装置21は、図2に示すように、基板積載供給部1の後方(図1において奥行き方向、図2においてX方向(正方向))位置と、基板積載供給部1の供給台車8の直上位置との間を、矢印X方向に沿って移動可能に構成され、また、セットミスバケット17は、基板積載回収部2の後方(図1において奥行き方向、図2おいてX方向(正方向))位置と、基板積載回収部2の回収台車9の直上位置との間を、矢印X方向に沿って移動可能に構成されているが、このように、位置決め装置21およびセットミスバケット17を、動作時以外は、基板積載供給部1、レーザ加工機3および基板積載回収部2が並ぶ一直線上から外れた位置(退避位置(後方位置))に配置した構成を採用していることにより、基板積載供給部1、基板位置決め部(基板位置決め装置21または基板位置決めステーション)、レーザ加工機3、未加工基板回収部(セットミスバケット17またはセットミスステーション)および基板積載回収部2が常に一直線上に並べて配置された従来のレーザ加工装置(たとえば)図6,7参照)に比べて、一方向(矢印Y方向に沿った方向)に長く延びた構成を回避することができ、省スペース化が図られ、製造コストの低減にも寄与する。
【0047】
なお、上記各図においては図示していないが、供給台車8に積載された多数の基板16の最上面の上下方向の位置を検出し、常にこの最上面の上下方向の位置が一定となるように、積載基板16全体を上下動させるリフター機構が、基板積載供給部1の供給台車8に備えられている。さらに供給台車8には、基板16のサイズに応じて移動可能なガイドバー等が装備されている。
【0048】
つぎに本実施の形態のレーザ加工装置の動作について説明する。まず位置決め装置21は、初期状態においては、位置決め装置移動手段25a,25bによって供給台車8やローダ6の後方位置に退避している。つぎに、ローダ6のガイド付シリンダ13が延伸して、ガイド付シリンダ13の一端に固定されたフレーム12が下降する。フレーム12が所定行程だけ下降すると、フレーム12の下部に設けられた吸着パッド11によるサクション作用により、供給台車8に積載された基板16のうちの最上段に配置された基板16が、吸着パッド11により吸着される。
【0049】
つぎに、ガイド付シリンダ13が収縮してフレーム12が上昇し、これに伴って吸着パッド11に吸着された最上段の基板16が、他の基板16から引き離されて上方に引き上げられる。ここで、位置決め装置移動手段25a,25bにより、位置決め装置21が、供給台車8およびローダ6の後方位置から、前方(図2においてX方向(負方向))に移動され、供給台車8とローダ6との間の空間位置において停止する。
【0050】
その後、ローダ6のガイド付シリンダー13は途中位置まで延伸して、吸着された基板16は下降し、位置決め装置21の上に載置され、吸着パッド11の吸着解放動作により基板16は吸着パッド11の拘束から解放される。
【0051】
つぎに、ロッドレスシリンダー20aのX方向(負方向)への移動およびロッドレスシリンダー20bのY方向(負方向)への移動によって、各ロッドレスシリンダ20a,20bがそれぞれ、位置決めピン19aをX方向(負方向)に、位置決めピン19bをY方向(負方向)に移動させる。さらに、各位置決めピン19a,19bは、位置決め装置21上に降ろされた基板16の、直交する2つの端縁をそれぞれ移動方向に押して、この基板16を、位置決めピン19bが押圧する端縁以外の端縁が基板ストッパ18a,18bにそれぞれ当接するまで移動させ、基板16の概略位置決めを行う。なお、基板16は、厚さ0.3mm〜3.0mm程度、縦(Y方向)300mm×横(X方向)300mm〜縦515mm×横650mm程度の大きさが一般的である。
【0052】
位置決めステーション4の位置決め装置21によって、概略位置決めされた基板16は、ローダ6による吸着および上昇によって、再度吸着されて上昇し、レール10に案内されて、位置決めステーション4からレーザ加工機3のXYテーブル15上に搬送される。
【0053】
なお、この搬送の間に、位置決め装置移動手段25a,25bによって、位置決め装置21は、元の位置、すなわち供給台車8およびローダ6の後方位置に戻されて停止する。
【0054】
XYテーブル15上に載置された基板16は、XYテーブル15に形成された多数の微小サクションホール(図示せず)を通じてXYテーブル15下部から吸気することによて、XYテーブル15上に吸着固定され、または、クランプ等の固着手段によって、XYテーブル15上に固着される(いずれも図示せず)。なお、位置決め装置21とXYテーブル15とは、互いにそのXY位置関係が対応しているため、位置決め装置21において位置決めされた基板16は、基板ストッパ18a,18bに当接した端縁が、XYテーブル15上において常に略一定位置に固定される。
【0055】
このように、XYテーブル15の一定位置に固定された基板16に対して、レーザ加工機3では、加工ヘッド24から出射した集光レーザビームが照射され、上述した止まり穴加工等の所望とするレーザ加工が施される。このとき、セットミスバケット17はセットミスバケット移動手段26a,26bにより、回収台車9とアンローダ7の後方(図1において奥行き方向、図2において矢印X方向(正方向))位置に退避した状態となっている。
【0056】
レーザ加工が正常に終了した基板16は、ローダ6と同様のアンローダ7によって、XYテーブル15上から基板積載回収部2の回収台車9上に搬送移動され、この基板16は回収台車9上に積載されて、通常の搬送、レーザ加工動作が完了する。
【0057】
レーザ加工機3でセットミスが発生した場合には、レーザ加工機3は、基板16に対する加工を行わずにセットミス品の発生を、セットミスバケット移動手段26a,26bおよびアンローダ7に指令する。これによって、アンローダ7はレーザ加工機3へ未加工基板16を吸着しに行くとともに、セットミスバケット移動手段26a,26bが、セットミスバケット17を退避している後方位置から前方に移動し、回収台車9とアンローダ7との間の位置まで前進させて停止させる。
【0058】
一方、アンローダ7はレーザ加工機3における未加工基板(セットミス品)16を吸着・搬送して、この搬送してきた未加工基板16を、回収台車9に載置させるのに代えて、回収台車9の上方で停止しているセットミスバケット17に投入する。そして、未加工基板16が載置されたセットミスバケット17は、セットミスバケット移動手段26a,26bによって、元の退避位置まで戻される。
【0059】
このように、実施の形態1であるレーザ加工装置は、位置決め装置21は、各基板16の加工前に毎回位置決めを実施する都度、後方位置から基板積載供給部1の供給台車8の上にシャトル状に出入りし、セットミスバケット17は、セットミス品発生の場合にのみ、レーザ加工機3からの指令によって、後方位置から回収台車9の上にシャトル状に出入りして、一連の搬送、位置決め、加工、回収の動作が連続して実施され、基板の自動加工および搬送が実行される。
【0060】
そして、基板積載供給部1、レーザ加工機3および基板積載回収部2は図示するように、矢印Y方向に沿って固定的に略一直線上に並んで配設されている一方、位置決め装置21は、図2に示すように、基板積載供給部1の後方(図1において奥行き方向、図2においてX方向(正方向))位置と、基板積載供給部1の供給台車8の直上位置との間を、矢印X方向に沿って移動可能に構成され、また、セットミスバケット17は、基板積載回収部2の後方(図1において奥行き方向、図2おいてX方向(正方向))位置と、基板積載回収部2の回収台車9の直上位置との間を、矢印X方向に沿って移動可能に構成されているが、このように、位置決め装置21およびセットミスバケット17を、動作時以外は、基板積載供給部1、レーザ加工機3および基板積載回収部2が並ぶ一直線上から外れた位置(退避位置(後方位置))に配置しているため、基板積載供給部1、基板位置決め部(基板位置決め装置21または基板位置決めステーション)、レーザ加工機3、未加工基板回収部(セットミスバケット17またはセットミスステーション)および基板積載回収部2が常に一直線上に並べて配置された従来のレーザ加工装置(たとえば)図6,7参照)に比べて、一方向(矢印Y方向に沿った方向)に長く延びた構成を回避することができ、省スペース化が図られ、製造コストの低減にも寄与する。
【0061】
なお、アンローダ7のガイド付シリンダー13のストロークはローダ6の場合の様に2段階的なものである必要はなく、上端および下端という2つの位置でのみ停止するものであればよく、セットミスバケット17に未加工基板16を載置する際は、上端位置で吸着を解除して基板16をセットミスバケット17内に落下させるものとしてもよい。また、セットミス品の回収は、回収台車9の上にセットミスバケット17が移動した状態で実施されることはいうまでもない。
【0062】
また、このレーザ加工装置は、基板積載供給部1に供給台車8を、基板積載回収部2に回収台車9を、それぞれ有する形式のものであるが、これらの台車に代えて、カセットやトレイ等直置式の受け容器を適用することもできる。
【0063】
さらに、位置決め装置21は基板ストッパー18a,18bと位置決めピン19a,19bとの間に基板16を挟んで位置決めする態様の構成を示したが、この構成に限定されるものではなく、他の位置決め方法による位置決め手段を適用するものであってもよく、またレーザ加工機3は、基板保持と移動のためXYテーブル15を有する構成であるが、この構成に代えて、固定テーブルを適用するとともに、加工ヘッド24を移動させる構成を適用してもよく、いずれの構成を適用したものであっても、本発明にかかるレーザ加工装置と同じ効果を奏することができる。
【0064】
実施の形態2.
図4,5は、本発明の実施の形態2であるレーザ加工装置の概略構成を示す図であり、図4は平面図、図5は側面図を示す。図示のレーザ加工装置は、図1〜3に示した実施の形態1のレーザ加工装置において、セットミスバケット17を、回収台車9の奥に配置するのに代えて、位置決め装置21とともに、供給台車8の奥に配置した構成のレーザ加工装置である。なお、図中、図1〜3に示した実施の形態1のレーザ加工装置における構成と同一部分または相当部分については、同一符号で示し、説明を省略する。
【0065】
上述したように、この実施の形態2のレーザ加工装置は、セットミスバケット17が、位置決め装置21と同様に、基板積載供給部1の後方(図4においてX方向(正方向))位置と、基板積載供給部1の供給台車8の直上位置との間を、矢印X方向に沿って移動可能に構成されるとともに、供給台車8の奥に配置された位置決め装置21とセットミスバケット17とを上下に移動させて、これらを各別に、前方の供給台車8上に移動可能とする位置決め装置及びセットミスバケット上下入換手段27をさらに備える。
【0066】
つぎに本実施の形態のレーザ加工装置の作用について説明する。基板積載供給部1の供給台車8は、従来装置と同様に、常に最上段の基板16の積載位置が変化しないように積載基板16を上下動作させるリフター機構を備えている。位置決め装置21およびセットミスバケット17はそれぞれ、初期的に位置決め装置移動手段25a,25b、セットミスバケット移動手段26a,26bにより、供給台車8とローダ6の後方位置に退避した状態となっている。
【0067】
ローダ6のガイド付シリンダー13は2段階の伸長ストロークを有しており、ローダ6のガイド付シリンダー13の延伸動作によって、シリンダー13はストローク下端位置まで伸び、シリンダー13の下端に固着されたフレーム12および吸着パッド11が下降して、供給台車8の最上段の基板16を吸着し、つぎにガイド付シリンダー13の短縮動作によって、吸着パッド11に吸着された基板16は、シリンダー13のストローク上端位置まで上昇する。
【0068】
この間に、位置決め装置およびセットミスバケット上下入換手段27によって、位置決め装置21が所定の高さにセットされ、このセット後に、位置決め装置移動手段25a,25bにより、位置決め装置21が前進移動されて供給台車8とローダ6との間で停止する。その後、ローダ6のガイド付シリンダー13はストローク中途位置まで下降して、基板16を位置決め装置21上に一旦載置し、上端位置まで上昇して待機する。
【0069】
位置決め装置21は、従来装置と同様、ロッドレスシリンダー20a,20bの動作によって、基板16の両端縁を位置決めピン19a,19bによりXY方向に押圧することによって、基板ストッパー18a,18bに基板16を押し当てて位置決めする。位置決めされた基板16は、ローダ6のガイド付シリンダー13の中途位置までの下降動作により、再度吸着保持され、上端位置まで上昇した後に、従来装置と同様の搬送作用により、レーザ加工機3のXYテーブル15上に搬送される。
【0070】
レーザ加工機3によるレーザ加工が正常に実施された場合は、基板16はアンローダ7によって、従来装置と同様な作用により、基板積載回収部2の回収台車9上に載置回収される。このとき、通常はセットミスバケット17はセットミスバケット移動手段26a,26bによって、供給台車8およびローダ6の後方に退避した状態で、基板積載供給部1の後方に位置している。
【0071】
一方、レーザ加工機3でセットミスが発生した場合は、ローダ6がレーザ加工機3へ未加工基板16を取りに行くときに、レーザ加工機3側からの指令を受けて、位置決め装置及びセットミスバケット上下入換手段27が、位置決め装置21とセットミスバケット17との位置を入れ替えて、セットミスバケット17を所定の位置にセットする。さらに、セットミスバケット移動手段26a,26bが、セットミスバケット17を、退避位置である後方位置から前進移動させて、供給台車8とローダ6との間で停止させる。ローダ6は、レーザ加工機3から未加工基板16を吸着して、基板積載供給部1に戻り、この未加工基板16をセットミスバケット17に載置する。そして、セットミスバケット17に回収された未加工基板16については、そのまま格納して基板16単体の検査等再調整してもよいし、基板16単体に問題がなければ、ローダ6によって再度レーザ加工機3に供給してもよい。
【0072】
このように、実施の形態2であるレーザ加工装置は、位置決め装置21は、各基板16の加工前に毎回位置決めを実施する都度、後方位置から基板積載供給部1の供給台車8の上にシャトル状に出入りし、セットミスバケット17は、セットミス品発生の場合にのみ、レーザ加工機3からの指令によって位置決め装置21と入れ替わりで後方位置から供給台車8の上にシャトル状に出入りするよう動作することによって、一連の搬送、位置決め、加工、回収の動作が連続して実施され、基板の自動加工および搬送が実行される。
【0073】
そして、基板積載供給部1、レーザ加工機3および基板積載回収部2は図示するように、矢印Y方向に沿って固定的に略一直線上に並んで配設されている一方、位置決め装置21およびセットミスバケット17は、図4,5に示すように、基板積載供給部1の後方(図4においてX方向(正方向))位置と、基板積載供給部1の供給台車8の直上位置との間を、矢印X方向に沿って移動可能に構成されているが、このように、位置決め装置21およびセットミスバケット17を、動作時以外は、基板積載供給部1、レーザ加工機3および基板積載回収部2が並ぶ一直線上から外れた位置(退避位置(後方位置))に配置した構成を採用していることにより、基板積載供給部1、基板位置決め部(基板位置決め装置21または基板位置決めステーション)、レーザ加工機3、未加工基板回収部(セットミスバケット17またはセットミスステーション)および基板積載回収部2が常に一直線上に並べて配置された従来のレーザ加工装置(たとえば)図6,7参照)に比べて、一方向(矢印Y方向に沿った方向)に長く延びた構成を回避することができ、省スペース化が図られ、製造コストの低減にも寄与する。
【0074】
なお、アンローダ7のガイド付シリンダー13のストロークはローダ6の場合の様に2段階的なものである必要はなく、上端および下端という2つの位置でのみ停止するものであればよく、セットミスバケット17に未加工基板16を載置する際は、上端位置で吸着を解除して基板16をセットミスバケット17内に落下させるものとしてもよい。また、セットミス品の回収は、回収台車9の上にセットミスバケット17が移動した状態で実施されることはいうまでもない。
【0075】
また、実施の形態2であるレーザ加工装置は、基板積載供給部1に供給台車8を、基板積載回収部2に回収台車9を、それぞれ有する形式のものであるが、これらの台車に代えて、カセットやトレイ等直置式の受け容器を適用することもできる。
【0076】
さらに、位置決め装置21は基板ストッパー18a,18bと位置決めピン19a,19bとの間に基板16を挟んで位置決めする態様の構成を示したが、この構成に限定されるものではなく、他の位置決め方法による位置決め手段を適用するものであってもよく、またレーザ加工機3は、基板保持と移動のためXYテーブル15を有する構成であるが、この構成に代えて、固定テーブルを適用するとともに、加工ヘッド24を移動させる構成を適用してもよく、いずれの構成を適用したものであっても、本発明にかかるレーザ加工装置と同じ効果を奏することができる。
【0077】
なお、各実施の形態のレーザ加工装置は、レーザ加工機に基板を投入する以前に、概略位置決めを行うための位置決め装置を備えた構成であるが、レーザ加工機への投入前に、このような概略位置合わせが不要のレーザ加工機を備えたもの、たとえば、大きなセット位置ずれであっても吸収、補正することができるレーザ加工機を備えたものや、基板供給部や基板の搬送手段が、レーザ加工機に投入する基板の位置ずれを殆ど発生させないようなものであるレーザ加工装置においては、上述した各実施の形態のレーザ加工装置における位置決め装置を備える必要はなく、上述した各実施の形態のレーザ加工装置から、位置決め装置を除外した構成の実施の形態を適用することもできる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかるレーザ加工装置、すなわち供給される被加工用の基板が配備される基板供給部、前記配備された基板を位置決めする基板位置決め部、前記位置決めされた基板をレーザ加工するレーザ加工部、前記レーザ加工部から退出した基板が配置される基板回収部、および前記基板を前記各部に搬送する搬送手段とを備えたレーザ加工装置において、前記基板供給部、前記レーザ加工部および前記基板回収部が配設された略一直線上から退避した位置と、該一直線上の位置との間を移動可能に設けられた前記基板位置決め部を、前記退避した位置と前記一直線上の位置との間を移動させる位置決め部移動手段を備えたレーザ加工装置によれば、基板供給部、レーザ加工部および基板回収部は略一直線上に配設されるが、基板位置決め部は、この基板供給部、レーザ加工部および基板回収部が並ぶ一直線上から退避した位置、すなわちこの一直線上から外れた位置に配設されており、基板の位置決めを行うのに必要の場合にのみ、位置決め部移動手段によってこの一直線上の位置に移動されて動作することになるため、従来のように、基板供給部、基板位置決め部、レーザ加工部および基板回収部が常に一直線上に配置されたものではなく、一方向にのみ長く延びた構成を回避して、装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができ、さらに装置のコンパクト化により製造コストが低減し、低価格化を実現することができる。
【0079】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置、すなわち上記の発明において、基板位置決め部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板供給部と、前記搬送手段が前記基板供給部から前記基板を上方に引き上げた位置との間の空間位置であり、前記位置決め部移動手段は、前記搬送手段が前記基板供給部から前記基板を上方に引き上げた状態において、前記基板位置決め部を、前記一直線上の位置に移動させるレーザ加工装置によれば、基板の位置決め動作中以外は、基板位置決め部は、上述したように退避した位置に移動されているため、装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができ、基板の位置決め動作前に搬送手段が、基板供給部から基板を上方に引き上げたときに、基板位置決め部を位置決め部移動手段によって、この基板を上方に引き上げた位置と基板供給部との間の空間位置に移動させることにより、そのまま基板を下方に降ろして、基板の位置決め動作をさせることができ、基板の位置決め動作を損なうことがない。
【0080】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置、すなわち上記の発明において、レーザ加工部は、前記レーザ加工に先立って、前記位置決めされた基板の位置決め状態の正否を判定し、正常と判定された基板のみをレーザ加工し、前記基板回収部は、前記レーザ加工部から退出した基板のうちレーザ加工された基板が配置され、前記退出した基板のうち前記位置決め状態が不正常と判定された基板(セットミス品)が配置される、前記一直線上から退避した位置と該一直線上の位置との間を移動可能に設けられた未加工基板回収部(セットミスバケット)と、前記未加工基板回収部を、前記退避した位置と前記一直線上の位置との間を移動させる回収部移動手段と、をさらに備えたレーザ加工装置によれば、基板供給部、レーザ加工部および基板回収部は略一直線上に配設されるが、基板位置決め部と同様に、セットミス品を回収するセットミスバケットについても、この基板供給部、レーザ加工部および基板回収部が並ぶ一直線上から退避した位置、すなわちこの一直線上から外れた位置に配設されており、セットミス品を回収するのに必要の場合にのみ、回収部移動手段によってこの一直線上の位置に移動されて動作することになるため、従来のように、基板供給部、基板位置決め部、レーザ加工部、未加工基板回収部および基板回収部が常に一直線上に配置されたものではなく、一方向にのみ長く延びた構成を回避して、装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができ、さらに装置のコンパクト化により製造コストが低減し、低価格化を実現することができる。
【0081】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置、すなわち上記の発明において、未加工基板回収部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板回収部の上方の空間位置であり、前記回収部移動手段は、前記位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態において、前記未加工基板回収部を前記一直線上の位置に移動させるレーザ加工装置によれば、セットミス品の回収動作中以外は、未加工基板回収部は、上述したように退避した位置に移動されているため、装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができ、未加工基板の回収動作前に位置決め状態が不正常と判定された基板が、前記レーザ加工部から退出された状態において、未加工基板回収部を回収部移動手段によって、上記一直線上の位置(基板回収部の上方の位置)に移動させて未加工基板の回収動作をさせることができ、未加工基板の回収動作を損なうことがない。
【0082】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置、すなわち上記の発明において、未加工基板回収部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板供給部の上方の空間位置であり、前記回収部移動手段は、前記位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態において、前記未加工基板回収部を前記一直線上の位置に移動させるレーザ加工装置によれば、セットミス品の回収動作中以外は、未加工基板回収部は、上述したように退避した位置に移動されているため、装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができ、未加工基板の回収動作前に位置決め状態が不正常と判定された基板が、前記レーザ加工部から退出された状態において、未加工基板回収部を回収部移動手段によって、上記一直線上の位置(基板供給部の上方の位置)に移動させて未加工基板の回収動作をさせることができ、未加工基板の回収動作を損なうことがない。
【0083】
また、回収された未加工基板は、基板供給部上方に移動された未加工基板回収部に配置されるため、基板供給部から基板を供給するのと同様の操作によって、未加工基板回収部から未加工基板を再度供給することができ、未加工基板をレーザ加工のために再投入するための、未加工基板回収部から基板供給部に未加工基板を移す作業を省くことができるという効果をも奏する。
【0084】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置、すなわち供給される被加工用の基板が配置された基板供給部、供給された基板の位置決め状態の正否を判定し、正常と判定された基板のみをレーザ加工するレーザ加工部、前記レーザ加工部から退出した基板のうちレーザ加工された基板が配置される基板回収部、前記退出した基板のうち前記位置決め状態が不正常と判定された基板が配置される未加工基板回収部、および前記基板を前記各部に搬送する搬送手段を備えたレーザ加工装置において、前記基板供給部、前記レーザ加工部および前記基板回収部が配設された略一直線上から退避した位置と、該一直線上の位置との間を移動可能に設けられた前記未加工基板回収部を、前記退避した位置と前記一直線上の位置との間を移動させる回収部移動手段を備えたレーザ加工装置によれば、基板供給部、レーザ加工部および基板回収部は略一直線上に配設されるが、未加工基板回収部は、この基板供給部、レーザ加工部および基板回収部が並ぶ一直線上から退避した位置すなわちこの一直線上から外れた位置に配設されており、未加工基板の回収を行うのに必要の場合にのみ、回収部移動手段によってこの一直線上の位置に移動されて動作することになるため、従来のように、基板供給部、レーザ加工部、未加工基板回収部および基板回収部が常に一直線上に配置されたものではなく、一方向にのみ長く延びた構成を回避して、装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができる。
【0085】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置、すなわち上記の発明において、未加工基板回収部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板回収部の上方の空間位置であり、前記回収部移動手段は、前記位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態において、前記未加工基板回収部を前記一直線上の位置に移動させるレーザ加工装置によれば、セットミス品の回収動作中以外は、未加工基板回収部は、上述したように退避した位置に移動されているため、装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができ、未加工基板の回収動作前に位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態において、未加工基板回収部を回収部移動手段によって、上記一直線上の位置(基板回収部の上方の位置)に移動させて、未加工基板の回収動作をさせることができ、未加工基板の回収動作を損なうことがない。
【0086】
つぎの発明にかかるレーザ加工装置、すなわち上記の発明において、未加工基板回収部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板供給部の上方の空間位置であり、前記回収部移動手段は、前記位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態において、前記未加工基板回収部を前記一直線上の位置に移動させるレーザ加工装置によれば、セットミス品の回収動作中以外は、未加工基板回収部は、上述したように退避した位置に移動されているため、装置全体としての設置スペースをコンパクトにすることができ、未加工基板の回収動作前に位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態において、未加工基板回収部を回収部移動手段によって、上記一直線上の位置(基板供給部の上方の位置)に移動させて未加工基板の回収動作をさせることができ、未加工基板の回収動作を損なうことがない。
【0087】
また、回収された未加工基板は、基板供給部上方に移動された未加工基板回収部に配置されるため、基板供給部から基板を供給するのと同様の操作によって、未加工基板回収部から未加工基板を再度供給することができ、未加工基板をレーザ加工のために再投入するための、未加工基板回収部から基板供給部に未加工基板を移す作業を省くことができるという効果をも奏する。
【0088】
なお、上述した各発明のレーザ加工装置では、基板位置決め部や未加工基板回収部を、基板供給部、レーザ加工部および基板回収部が直列に並んだ一直線上の位置から退避させているため、この直線の延びる方向に関する幅(長さ)は、従来の装置に比べて短くなり省スペース化することができるが、基板位置決め部や未加工基板回収部が配置される方向(上記一直線の延びる方向に直交する方向)についての奥行き長さは従来よりも長くなることも懸念されるが、実用上のレーザ加工機においては、レーザ加工部(特にXYテーブルの動作範囲、レーザ発振器のスペース、図示されてない補機としての冷却装置や集塵装置等)が他の構成部分(基板供給部や基板回収部等)に比べて奥行き長さも非常に大きいため、従来のレーザ加工装置おいても、基板供給部および基板回収部の奥行き部分はデッドスペース(図7において符号Aで示す領域)として、装置の設置スペースを構成しており、本発明のレーザ加工装置では、従来のレーザ加工装置の設置スペースにおけるこのデッドスペースを有効に活用したものとなり、奥行き長さが大きく増長するものではなく、本願発明者らによる研究によれば、従来装置に比べて幅方向(基板供給部、レーザ加工部および基板回収部が並ぶ方向)について30%以上の省スペース化を図ることができ、同一設置面積の部屋における装置の設置台数を、従来装置に比べて約1.5倍に高めることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる実施の形態1であるレーザ加工装置の構成を示す正面図である。
【図2】 本発明にかかる実施の形態1であるレーザ加工装置の構成を示す平面図である。
【図3】 本発明にかかる実施の形態1であるレーザ加工装置の構成を示す側面図である。
【図4】 本発明にかかる実施の形態2であるレーザ加工装置の構成を示す平面図である。
【図5】 本発明にかかる実施の形態2であるレーザ加工装置の構成を示す側面図である。
【図6】 従来におけるレーザ加工装置の一例を示す正面図である。
【図7】 従来におけるレーザ加工装置の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 基板積載供給部,2 基板積載回収部,3 レーザ加工機,4 位置決めテーション,5 セットミスステーション,6 ローダ,7 アンローダ,8 供給台車,9 回収台車,10 レール,11 吸着パッド,12 フレーム,13 ガイド付シリンダー,14 走行駆動装置,15 XYテーブル,16 基板,17 セットミスバケット,18a 基板ストッパー,18b 基板ストッパー,19a 位置決めピン,19b 位置決めピン,20a ロッドレスシリンダー,20b ロッドレスシリンダー,21 位置決め装置,22 レーザ発振器,23 光路,24 加工ヘッド,25a 位置決め装置移動手段,25b 位置決め装置移動手段,26a セットミスバケット移動手段,26b セットミスバケット移動手段,27 位置決め装置移動手段及びセットミスバケット移動手段上下昇降手段。

Claims (8)

  1. 供給される被加工用の基板が配備される基板供給部、前記配備された基板を位置決めする基板位置決め部、前記位置決めされた基板をレーザ加工するレーザ加工部、前記レーザ加工部から退出した基板が配置される基板回収部、および前記基板を前記各部に搬送する搬送手段を備えたレーザ加工装置において、
    前記基板供給部、前記レーザ加工部および前記基板回収部が配設された略一直線上から退避した位置と該一直線上の位置との間を移動可能に設けられた前記基板位置決め部を、前記退避した位置と前記一直線上の位置との間を移動させる位置決め部移動手段を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記基板位置決め部が移動される前記一直線上の位置が、前記基板供給部と、前記搬送手段が前記基板供給部から前記基板を上方に引き上げた位置との間の空間位置であり、
    前記位置決め部移動手段は、前記搬送手段が前記基板供給部から前記基板を上方に引き上げた状態である場合、前記基板位置決め部を、前記一直線上の位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記レーザ加工部は、前記レーザ加工に先立って、前記位置決めされた基板の位置決め状態の正否を判定し、正常と判定された基板のみをレーザ加工し、
    前記基板回収部は、前記レーザ加工部から退出した基板のうちレーザ加工された基板が配置され、
    前記退出した基板のうち前記位置決め状態が不正常と判定された基板が配置される、前記一直線上から退避した位置と該一直線上の位置との間を移動可能に設けられた未加工基板回収部と、
    前記未加工基板回収部を、前記退避した位置と前記一直線上の位置との間を移動させる回収部移動手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記未加工基板回収部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板回収部の上方の空間位置であり、
    前記回収部移動手段は、前記位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態である場合、前記未加工基板回収部を前記一直線上の位置に移動させることを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記未加工基板回収部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板供給部の上方の空間位置であり、
    前記回収部移動手段は、前記位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態である場合、前記未加工基板回収部を前記一直線上の位置に移動させることを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工装置。
  6. 供給される被加工用の基板が配置された基板供給部、供給された基板の位置決め状態の正否を判定し、正常と判定された基板のみをレーザ加工するレーザ加工部、前記レーザ加工部から退出した基板のうちレーザ加工された基板が配置される基板回収部、前記退出した基板のうち前記位置決め状態が不正常と判定された基板が配置される未加工基板回収部、および前記基板を前記各部に搬送する搬送手段を備えたレーザ加工装置において、
    前記基板供給部、前記レーザ加工部および前記基板回収部が配設された略一直線上から退避した位置と該一直線上の位置との間を移動可能に設けられた前記未加工基板回収部を、前記退避した位置と前記一直線上の位置との間を移動させる回収部移動手段を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  7. 前記未加工基板回収部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板回収部の上方の空間位置であり、
    前記回収部移動手段は、前記位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態である場合、前記未加工基板回収部を前記一直線上の位置に移動させることを特徴とする請求項6に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記未加工基板回収部が移動される前記一直線上の位置は、前記基板供給部の上方の空間位置であり、
    前記回収部移動手段は、前記位置決め状態が不正常と判定された基板が前記レーザ加工部から退出された状態である場合、前記未加工基板回収部を前記一直線上の位置に移動させることを特徴とする請求項6に記載のレーザ加工装置。
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