JP2006073861A - 磁気記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 微細化を図るとともに、消費電力を低減することのできる磁気記憶装置を提供する。
【解決手段】 本発明の磁気記憶装置は、強磁性体層4と強磁性体層6との各々の磁化の向きに基づいて記憶状態を判定する磁気記憶装置であって、反強磁性体層3と、反強磁性体層3上に形成され、磁化の向きが固定された強磁性体層4と、強磁性体層4上に形成された非磁性体層5と、非磁性体層5上に形成され、外部磁場によって磁化の向きが変化する強磁性体層6と、強磁性体層6上に形成された金属膜7とを備えている。金属膜7はRuを含み、かつ強磁性体層6の膜厚は1.5nm以上5nm以下である。好ましくは、強磁性体層6の膜厚は3nm以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気記憶装置に関し、より特定的には、固定層と自由層との各々の磁化の向きに基づいて記憶状態を判定する磁気記憶装置に関する。
磁気ランダムアクセスメモリ(以下MRAM)は、磁気によって情報を記憶するデバイスである。MRAMでは、強磁性層/絶縁層/強磁性層からなる3層膜のメモリセルにおいて、外部磁界によって2つの強磁性層のスピンを互いに平行あるいは反平行にすることにより、膜面垂直方向のトンネル電流の大きさが異なる効果、すなわちトンネル磁気抵抗(TMR:Tunneling Magneto-Resistance)効果を利用して情報の記憶を行っている。
TMR効果を用いて情報の記憶を行なう素子であるTMR素子は、強磁性層間の交換結合作用がなくなる程度に厚い非磁性層によって強磁性層/非磁性層/強磁性層/反強磁性層の膜構造を形成した、いわゆるスピンバルブ構造を有している。このスピンバルブ構造では、一方の強磁性層と反強磁性層とを交換結合させることにより一方の強磁性層の磁気モーメントを固定して固定層としている。また、他方の強磁性層のスピンを外部磁界で容易に反転できるようにして自由層としている。
TMR素子への情報の書き込みは、TMR素子に隣接した配線に電流を流し、配線の周りに生じた磁界を用いて行なう。このようにして、固定層と自由層との磁化の向きが平行もしくは反平行の状態になる。
TMR素子への情報の読み出しは、TMR素子の抵抗を測定することによって行なう。より詳しくは、たとえばTMR素子を定電流源に接続し、固定層と自由層との磁化の向きが平行の場合と反平行の場合とでTMR素子の抵抗が変化することを用いて、TMR素子の両端の電位差と基準となる電位差の大小を比較器で比較して検出する。
TMR素子を有するMRAMは、以下のようにして作成される。半導体基板上に形成されたトランジスタ素子の上に、反強磁性、強磁性、非磁性、および強磁性の薄膜を、たとえばスパッタリング装置を用いて減圧雰囲気で連続的に積層する。次に、この積層膜を大気中にてエッチング加工し、TMR素子を形成する。その後、配線を形成して、MRAMデバイスが完成する。
従来のMRAMの製造方法においては、TMR素子となる積層膜をエッチングする際に、減圧雰囲気のスパッタリング装置から積層膜が取り出される。このため、最上層の強磁性層が酸化等によって劣化するという問題があった。そこで、最上層の強磁性層の劣化を防ぐために、反強磁性、強磁性、非磁性、および強磁性の薄膜を形成した後で、積層膜の最上面にたとえばTa等のさまざまな金属を用いたキャップ層をさらに形成することが広く行われている。このような技術は、たとえば特開2004−63592号公報(特許文献1)に開示されている。
特開2004−63592号公報
近年、磁気記憶装置の高集積化が進んでいる。磁気記憶装置の高集積化のために、メモリセルを構成するTMR素子の自由層を横方向に微細化すると、自由層を構成する磁性体層において表皮層の割合が増加し、反磁界が増加する。その結果、保磁力が増加し、磁化の方向を反転するのに必要な電流(消費電力)が増加する。特に磁気記憶装置では、磁気ヘッドなどと比較して、自由層の保磁力を低減し消費電力を低減することが重要である。
そこで、このような消費電力の増加を抑制する方法として、自由層の膜厚を薄くすることでアスペクト比を小さくし、反磁界を減少させる方法がある。しかしながら、自由層の膜厚を5nm以下まで薄くすると、自由層の保磁力が増加し、消費電力がかえって増加するという問題があった。
そこで、本発明の目的は、微細化を図るとともに、消費電力を低減することのできる磁気記憶装置を提供することである。
本発明の磁気記憶装置は、固定層と自由層との各々の磁化の向きに基づいて記憶状態を判定する磁気記憶装置であって、反強磁性体層と、反強磁性体層上に形成され、磁化の向きが固定された固定層と、固定層上に形成された第1非磁性体層と、第1非磁性体層上に形成され、外部磁場によって磁化の向きが変化する自由層と、自由層上に形成された金属膜とを備えている。金属膜はRu(ルテニウム)を含み、かつ自由層の膜厚は1.5nm以上5nm以下である。
本発明の磁気記憶装置によれば、自由層の膜厚が5nm以下である場合でも、自由層の磁気特性の劣化が抑制される。したがって、微細化を図るとともに、消費電力を低減することができる。なお、自由層の膜厚を1.5nm以上とすることにより、自由層から所望の磁気的性質を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるTMR素子の構成を示す断面図である。図1に示すように、TMR素子1は、反強磁性体層3と、固定層としての強磁性体層4と、第1非磁性体層としての非磁性体層5と、自由層としての強磁性体層6と、金属膜7とを備えている。反強磁性体層3は、たとえば下地膜2などの上に形成されている。強磁性体層4は反強磁性体層3上に形成されており、反強磁性体層3との間の交換結合バイアス磁界によってその磁化方向が所定方向に固定されている。非磁性体層5は強磁性体層4上に形成されており、強磁性体層6は非磁性体層5上に形成されている。強磁性体層6の磁化の向きは、外部磁場に応答して自由に変化するようになっており、強磁性体層4の磁化の向きに対して平行あるいは反平行となるようになっている。金属膜7はキャップ層であり、強磁性体層6上に形成されている。言い換えれば、金属膜7と強磁性体層6とは直接接している。本実施の形態において、金属膜7はRuよりなっている。また、強磁性体層6の膜厚は1.5nm以上5nm以下となっており、好ましくは3nm以下である。
なお、反強磁性体層3は、たとえばPtMn,IrMn,またはFeMnなどよりなっている。強磁性体層4および強磁性体層6はたとえばNiFeよりなっている。非磁性体層5は、たとえばAl23やNiOなどよりなっている。
本実施の形態のTMR素子1は、たとえば以下の構造のMRAMに用いられる。図2は、本発明の実施の形態1におけるMRAMの構成を模式的に示す斜視図である。図3は、図2における1つのメモリセルを示す断面図である。
図2および図3に示すように、本実施の形態の磁気記憶装置としてのMRAMにおいて、たとえばSi(シリコン)よりなる半導体基板31の主表面には不純物拡散層であるソース/ドレイン領域32a,32bが互いに所定の間隔をおいて形成されている。半導体基板31上には絶縁膜33が形成されている。半導体基板31の主表面におけるソース/ドレイン領域32a,32bに挟まれた領域がチャネル領域32cであり、チャネル領域32cの真上の絶縁膜33中にはゲート電極34が形成されている。ゲート電極34は読み出し用のワード線34を兼ねている。ワード線34は、図2において紙面に垂直方向に延在している。絶縁膜33におけるゲート電極34と半導体基板31との間に位置した部分はゲート絶縁膜32dとして機能する。このMRAMでは、上記のように構成されたトランジスタ35の各々がマトリクス状に配列している。
トランジスタ35のソース/ドレイン領域32aにはコンタクト36を介して下層配線37が接続されている。下層配線37は図2中横方向に延在している。下層配線37上には、本実施の形態におけるTMR素子1が下地膜2を介して形成されている。TMR素子1の各々はトランジスタ35に対応してマトリクス状に配列しており、それぞれのメモリセルは1つのTMR素子1と1つのトランジスタ35とで構成されている。
TMR素子1の下方には、TMR素子1から電気的に絶縁された書き込み用のワード線38が設けられている。ワード線38は、読み出し用のワード線34に対して略平行に延在している。また、TMR素子1の上方にはビット線39が形成されている。ビット線39は図2中横方向に延在している。ビット線39と下層配線37とは、TMR素子1を介して電気的に接続されている。なお、このMRAMは、図示しないが、参照セルやワード線34,38,およびビット線39を選択するためのデコーダやセンスアンプなどをさらに備えている。本実施の形態のTMR素子1の各々は、ワード線38とビット線39との交差部分付近に配置されている。
本実施の形態のMRAMに情報を書き込む際には、1本のワード線38と1本のビット線39とに書き込み電流を流し、電流により発生する合成磁場をこれらの交差部分に配置されたTMR素子1に作用させる。TMR素子1の強磁性体層6は、ビット線39に流した電流の向きに応じて、その磁化の向きを反転させるか,または維持する。このようにして、情報の書き込みを行う。
また、本実施の形態のMRAMから情報を読み出す際には、読み出すTMR素子1に対応したビット線39を選択するとともに、読み出すTMR素子1に対応したワード線34に所定の電圧を印加して、TMR素子1に接続されたトランジスタ35を導通状態とする。TMR素子1の抵抗値は、強磁性体層4の磁化の向きと強磁性体層6の磁化の向きとが等しい場合と逆である場合とで異なる。そこで、ビット線39と下層配線37との間を流れる電流をセンスアンプにより検出することにより、TMR素子1が記憶している情報を読み出すことができる。
次に、本実施の形態のMRAMの製造方法について、図4〜図6を用いて説明する。
始めに、図4に示すように、一般的に知られている方法によって半導体基板31の主表面上にトランジスタ35を形成し、コンタクト36、下層配線37、およびワード線38を絶縁膜33内に形成する。このとき、絶縁膜33は下層配線37の上面よりも下に存在する部分のみ形成される。
次に、図5に示すように、下地膜2となる膜2a、反強磁性体層3となる膜3a、強磁性体層4となる膜4a、非磁性体層5となる膜5a、強磁性体層6となる膜6a、および金属膜7となる膜7aの各々を、下層配線37を覆うように積層して形成する。膜2a、膜3a、膜4a、膜5a、膜6a、および膜7aの各々は、たとえばマルチチャンバ型のスパッタリング装置を用いて減圧雰囲気で形成される。ここで、強磁性体層6となる膜6aはキャップ層である膜7aによって覆われているため、膜2a〜膜7aの形成後に半導体基板31が大気中に移されても、強磁性体層6が酸化により劣化することはない。また、膜7aを構成するRuは非磁性体であり、NiFeよりなる膜6aなどとの反応性が低く、大気中での変質が少なく、スパッタリング装置を用いて容易に成膜することができる。したがって、キャップ層として適している。
次に、図6に示すように、通常の写真製版技術およびドライエッチング技術により、膜2a、膜3a、膜4a、膜5a、膜6a、および膜7aの各々を所定の形状にパターニングし、下地膜2、反強磁性体層3、強磁性体層4、非磁性体層5、強磁性体層6、および金属膜7の各々を形成する。これによりTMR素子1が形成される。
次に、図2に示すように、一般的に知られている方法によって、下層配線37上に残りの絶縁膜33を形成し、TMR素子1を覆うように絶縁膜33上にビット線39を形成する。その後、磁場中で熱処理することにより反強磁性体層3の規則化を行なう。熱処理は、反強磁性体層3の規則化が起こる程度の温度であって、金属膜7に含まれるRuの酸化が起こらない程度の温度で行なわれることが好ましく、大気中に比べて酸素濃度が低い雰囲気で行なわれることが好ましい。具体的には、圧力が1.33×10-3Pa以下の真空中で300℃の温度で1〜10時間、熱処理する。以上の工程により、本実施の形態のMRAMが完成する。
本実施の形態のMRAMは、強磁性体層4と強磁性体層6との各々の磁化の向きに基づいて記憶状態を判定するものであって、反強磁性体層3と、反強磁性体層3上に形成され、磁化の向きが固定された強磁性体層4と、強磁性体層4上に形成された非磁性体層5と、非磁性体層5上に形成され、外部磁場によって磁化の向きが変化する強磁性体層6と、強磁性体層6上に形成された金属膜7とを備えている。金属膜7はRuを含み、かつ強磁性体層6の膜厚は1.5nm以上5nm以下である。好ましくは、強磁性体層6の膜厚は3nm以下である。
本実施の形態のMRAMによれば、強磁性体層6の膜厚が5nm以下である場合でも、強磁性体層6の磁気特性の劣化が抑制される。したがって、微細化を図るとともに、消費電力を低減することができる。なお、強磁性体層6の膜厚を1.5nm以上とすることにより、強磁性体層6から所望の磁気的性質を得ることができる。本願発明者はこの効果を確認すべく、以下の試験を行なった。
自由層(強磁性体層6)に対応するNiFe膜をシリコン酸化膜の上に形成し、NiFe膜の上に厚さ5nmのRuよりなる金属膜を形成し、試料Aを製造した。試料AにおけるNiFe膜の膜厚は2.2nm〜10nmの範囲で変化させた。一方、NiFe膜をシリコン酸化膜の上に形成し、NiFe膜の上に厚さ5nmのTaよりなる金属膜を形成し、試料Bを製造した。試料BにおけるNiFe膜の膜厚は2.5nm〜10nmの範囲で変化させた。次に試料Aおよび試料Bに対して、5.6×105A/mの減圧磁場雰囲気中において温度300℃で1時間、熱処理を行なった。これは反強磁性体層3の規則化のための熱処理を想定したものである。その後、VSM(Vibrating Sample Magnetometer)を用いて、試料Aおよび試料Bの各々のNiFe膜の磁気特性を評価した。
図7は、NiFe膜の膜厚とNiFe膜の保磁力との関係を示す図である。図7を参照して、NiFe膜の膜厚が5nmを超えるの場合には、試料Aの保磁力と試料Bの保磁力との間にそれほど差はなく、共に約65(A/m)〜約70(A/m)となっている。
試料Bの保磁力は、NiFe膜の膜厚が5nm以下となると増大している。具体的には、NiFe膜の膜厚が4nmでは約80(A/m)となっており、NiFe膜の膜厚が2.5nmでは約120(A/m)となっている。
一方、試料Aの保磁力の増加量は、NiFe膜の膜厚が5nm以下となると、試料Bの保磁力の増加量に比べて抑制されている。具体的には、NiFe膜の膜厚が4nmでは約75(A/m)となっている。
さらに、NiFe膜の膜厚が3nm以下となると試料Aの保磁力は大きく減少している。具体的には、NiFe膜の膜厚が3nmでは約55(A/m)となっており、NiFe膜の膜厚が2.5nmでは約40(A/m)となっており、NiFe膜の膜厚が2.2nmでは約8(A/m)となっている。以上の結果から、金属膜としてRuを用いると、自由層であるNiFe膜の膜厚を5nm以下まで薄くしても、NiFe膜の保磁力の増加が抑制されることが分かる。
また、本願発明者は、NiFe膜の膜厚が3nmである場合の試料Aおよび試料Bの飽和磁化を測定した。その結果、試料Bの飽和磁化は9.87×10-3(A/m)であったのに対して、試料Aの飽和磁化は1.07×10-2(A/m)であった。このことから、金属膜としてRuを用いると、金属膜としてTaを用いた場合よりも、NiFe膜の膜厚が5nm以下である場合の飽和磁化を向上できることが分かる。
以上の結果より、本実施の形態のMRAMによれば、強磁性体層6の膜厚を5nm以下まで薄くしても、強磁性体層6の磁気特性の劣化が抑制されることが分かる。また、強磁性体層6の膜厚を3nm以下まで薄くすることにより、強磁性体層6の保磁力を低減できることが分かる。したがって、本実施の形態のMRAMによれば、微細化を図るとともに、消費電力を低減することができる。
本願発明者は、自由層の膜厚を5nm以下まで薄くすると自由層の磁気特性が劣化するという従来の問題は、以下の理由によるものであると考えている。すなわち、膜厚が薄くなると自由層が島状膜に近い状態になり、局所的な膜厚の均一性や結晶性が低下する。また、膜厚が薄くなると自由層が基板のラフネスの影響を受け、膜厚の均一性や結晶性が低下する。このように、自由層の膜厚の均一性や結晶性が低下すると、自由層の磁化の方向(磁気モーメントの配向性)が揃いにくくなるため、磁気特性が劣化する。本実施の形態では、金属膜7としてRuを用いることにより自由層である強磁性体層6の磁気モーメントの配向性が向上し、磁気特性が向上する。
本実施の形態のMRAMにおいて、強磁性体層6はNiFeよりなっている。これにより、強磁性体層6の保磁力を低減できる。
なお、本実施の形態では、強磁性体層4および強磁性体層6がNiFeよりなっている場合について示した。しかし、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、強磁性体層4および強磁性体層6がたとえばFe,Co,Ni,もしくはFeCoなどよりなっていてもよい。また、強磁性体層4および強磁性体層6は単層膜である必要はなく、たとえばNiFe膜とCoFe膜との多層膜よりなっていてもよい。強磁性体層4と強磁性体層6とは互いに異なる材料で構成されていてもよい。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2におけるTMR素子の構成を示す断面図である。図8に示すように、本実施の形態のTMR素子11においては、固定層がSAF(Synthetic Anti-Ferromagnetics)構造となっている。すなわち、TMR素子11は、強磁性体層4の代わりに、第1強磁性体層としての強磁性体層15と、第2非磁性体層としての非磁性体層16と、第2強磁性体層としての強磁性体層17とを備えている。固定層は、強磁性体層15と、非磁性体層16と、強磁性体層17とによって構成されている。強磁性体層15は下地膜2上に形成されており、強磁性体層15は非磁性体層16上に形成されている。そして、非磁性体層16上に強磁性体層17が形成されており、強磁性体層17上には非磁性体層5が形成されている。
なお、これ以外のTMR素子11の構成は、図1に示す実施の形態1のTMR素子1の構成とほぼ同様であるので、同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図9は、図8のSAF構造部分の構成を示す拡大断面図である。図8に示すように、本実施の形態においては、強磁性体層17の磁気モーメントM1と、強磁性体層15の磁気モーメントM2とは、非磁性体層16を挟んで互いに反平行の状態で結合している。磁気モーメントM1と磁気モーメントM2との差が固定層の磁気モーメントとなる。この構造では、強磁性体層15の端部から出た磁力線B1は強磁性体層17の端部に入り、強磁性体層17の端部から出た磁力線B2は強磁性体層15の端部に入るので、磁束が外部に漏れなくなる。これにより、固定層の磁界の影響を自由層である強磁性体層6に及ぼしにくくなるので、強磁性体層6の磁化の方向を反転するのに必要な電流(消費電力)をさらに減少することができる。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものと意図される。
本発明の実施の形態1におけるTMR素子の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるMRAMの構成を模式的に示す斜視図である。 図2における1つのメモリセルを示す断面図である。 本発明の実施の形態1のMRAMの製造方法の第1工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態1のMRAMの製造方法の第2工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態1のMRAMの製造方法の第3工程を示す断面図である。 NiFe膜の膜厚とNiFe膜の保磁力との関係を示す図である。 本発明の実施の形態2におけるTMR素子の構成を示す断面図である。 図8のSAF構造部分の構成を示す拡大断面図である。
符号の説明
1,11 TMR素子、2 下地膜、2a,3a,4a,5a,6a,7a 膜、3 反強磁性体層、4,6,15,17 強磁性体層、5,16 非磁性体層、7 金属膜、31 半導体基板、32a,32b ソース/ドレイン領域、32c チャネル領域、32d ゲート絶縁膜、33 絶縁膜、34,38 ワード線(ゲート電極)、35 トランジスタ、36 コンタクト、37 下層配線、39 ビット線。

Claims (4)

  1. 固定層と自由層との各々の磁化の向きに基づいて記憶状態を判定する磁気記憶装置であって、
    反強磁性体層と、
    前記反強磁性体層上に形成され、磁化の向きが固定された前記固定層と、
    前記固定層上に形成された第1非磁性体層と、
    前記第1非磁性体層上に形成され、外部磁場によって磁化の向きが変化する前記自由層と、
    前記自由層上に形成された金属膜とを備え、
    前記金属膜はルテニウムを含み、かつ前記自由層の膜厚は1.5nm以上5nm以下である、磁気記憶装置。
  2. 前記自由層の膜厚は3nm以下である、請求項1に記載の磁気記憶装置。
  3. 前記自由層はニッケルと鉄とを含んでいることを特徴とする、請求項1または2に記載の磁気記憶装置。
  4. 前記固定層は、第1強磁性体層と、前記第1強磁性体層上に形成された第2非磁性体層と、前記第2非磁性体層上に形成された第2強磁性体層とを有する、請求項1〜3のいずれかに記載の磁気記憶装置。
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