JP2006072024A - 電子ビーム用露光マスク、電子ビーム露光装置、及び電子ビーム露光方法 - Google Patents

電子ビーム用露光マスク、電子ビーム露光装置、及び電子ビーム露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 曲線の近似パターンを短時間に精度良く露光することができる電子ビーム用露光マスク、電子ビーム露光装置、及び電子ビーム露光方法を提供すること。
【解決手段】 断面が矩形状の電子ビームEBを生成する電子ビーム生成部130と、向きが異なる複数のスリットSiを備えた露光マスク110と、電子ビームEBを露光マスク110上で偏向するマスク偏向部140と、電子ビームEBを偏向して基板W上に投影する基板偏向部150と、マスク偏向部140と基板偏向部150における偏向量を制御する制御部200とを有し、制御部200の制御下において、電子ビームEBを複数のスリットSiに個別に偏向し、該スリットSiのそれぞれを透過した電子ビームEBの投影像を基板W上で繋ぐことにより、該基板W上に曲線の近似パターンを露光することを特徴とする電子ビーム露光装置による。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子ビーム用露光マスク、電子ビーム露光装置、及び電子ビーム露光方法に関する。
磁気デバイスや光学素子の製造工程では、リソグラフィ工程においてレジストパターンを作製し、そのレジストパターンをマスクにして様々なデバイスパターンを作製する。そのリソグラフィ工程で使用される露光装置は、ステッパ等の光学的な露光装置と、露光パターンを電子ビームで描画する電子ビーム露光装置とに大別される。このうち、電子ビーム露光装置は、数十nmという細い線幅のパターンを露光することがでできると共に、ステッパ等で必要とされる高価なレチクルが不要なので、露光データを適当に設定することで様々なパターンを低コストで描画できるという利点がある。
その電子ビーム露光装置には様々なタイプのものがあり、ポイントビーム露光装置、可変矩形露光装置、及び部分一括露光装置等がある。
このうち、ポイントビーム露光装置には、特許文献1に開示されるような、装置に対して電子ビームの位置を固定しつつ、回転ステージや直動ステージによって基板を動かし、その基板上に電子ビームを描画するものがある。
また、可変矩形露光装置は、辺の向きが一定で大きさが異なる矩形状の電子ビームを生成し、その矩形を基板上で接続することにより露光パターンを得るものであって、一辺の長さが数十nm〜数μm程度の矩形を得ることができ、直線や矩形の露光パターンを生成するのに有効である。
一方、部分一括露光装置は、特許文献2に開示されるように、露光パターンの基本要素をなす百個〜数百個の透過パターンをステンシルマスク(露光マスク)に有し、各透過パターンを電子ビーム偏向により選択することで、これらのパターンを基板上で連続的に繋いで露光パターンを得るものである。この部分一括露光装置は、ブロック露光装置やセル露光装置とも呼ばれ、DRAMやSRAMのメモリーセル領域や、SoC(System on Chip)デバイスのメモリー領域のように繰り返しパターンの多い領域を、他の電子ビーム露光装置よりも効率的に露光することができる。
特開2004−185786号公報 特開2004−88071号公報
ところで、電子ビーム露光装置の描画対象としては、半導体装置の他に、ステッパで使用されるレチクル、磁気ヘッドデバイス、ハードディスク等の情報記憶媒体のマスターディスク、光導波路等の光学素子等がある。
このうち、情報記憶媒体のマスターディスクや光学素子では、巨視的には円弧(又は円)、渦巻き、或いはその一部からなる曲線パターンを作製しなければならない場合がある。
ところが、上記のポイントビーム露光装置では、回転ステージの回転角を高精度に制御するのが困難なので、曲線状の露光パターンを精度良く得るのが難しい。しかも、ポイントビーム露光装置は、電子ビームを回転している基板上で点状に集中させるため、一度の電子ビーム照射(いわゆる1フラッシュ)では基板の一点のみだけが露光するだけであり、基板の全領域に広い面積のパターンや線状のパターンを露光するのに長時間を要し、スループットが極めて悪い。
一方、可変矩形露光装置は、生成される矩形の辺の向きが一定であるため、斜線や曲線を露光しようとすると、縦横が共に小さな微小ビームや、一辺の長さが短い短冊ビームのような小さなサイズのビームしか使えず、効率的でない。更に、発生できる矩形のサイズは最小でも数十nm程度なので、幅が数十nm以下の斜線や曲線を矩形で近似して露光しようとすると、矩形の角によって滑らかなパターンにはならないという不都合がある。
本発明の目的は、曲線の近似パターンを短時間に精度良く露光することができる電子ビーム用露光マスク、電子ビーム露光装置、及び電子ビーム露光方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、向きが異なる複数のスリットを備えたことを特徴とする電子ビーム用露光マスクが提供される。
本発明の別の観点によれば、断面が矩形状の電子ビームを生成する電子ビーム生成部と、
向きが異なる複数のスリットを備えた露光マスクと、前記電子ビームを前記露光マスク上で偏向するマスク偏向部と、前記露光マスクを通過した前記電子ビームを偏向して基板上に投影する基板偏向部と、前記マスク偏向部と前記基板偏向部における偏向量を制御する制御部とを有し、前記制御部の制御下において、前記電子ビームを前記複数のスリットに個別に偏向し、該スリットのそれぞれを透過した前記電子ビームの投影像を前記基板上で繋ぐことにより、該基板上に曲線の近似パターンを露光する電子ビーム露光装置が提供される。
本発明の他の観点によれば、断面が矩形状の電子ビームを生成するステップと、露光マスクに設けられた向きが異なる複数のスリットに個別に前記電子ビームを偏向するステップと、前記複数のスリットのそれぞれを透過した前記荷電粒子の投影像を基板上で繋ぐことにより、前記基板上に曲線の近似パターンを露光するステップと、を有する電子ビーム露光方法が提供される。
次に、本発明の作用について説明する。
本発明では、向きが異なる複数のスリットに個別に電子ビームを偏向し、該スリットのそれぞれを透過した電子ビームの投影像を基板上で繋ぐことにより、基板上に曲線の近似パターンを露光する。
これによれば、ポイントビーム露光装置のように露光中にウエハステージを移動させる必要が無いので、ポイントビーム露光装置と比較して曲線の近似パターンを精度良く露光することができる。
更に、スリットを透過した電子ビームの断面形状が、スリットに対応した線分となり、ポイントビーム露光装置のような点状の電子ビームと比較してより多くの面積を露光することができるため、ポイントビーム露光装置よりも短時間に効果的に露光パターンを描画することができる。
本発明によれば、向きが異なる複数のスリットに個別に電子ビームを偏向し、その電子ビームの投影像を基板上で繋いで基板上に曲線の近似パターンを露光するので、ポイントビーム露光装置や可変矩形露光装置と比較して、曲線の近似パターンを短時間に精度良く得ることができる。
(1)第1実施形態
図1は、本実施形態に係る電子ビーム露光装置の構成図である。
この電子ビーム露光装置は、電子光学系コラム100と、電子光学系コラム100の各部を制御する制御部200とに大別される。このうち、電子光学系コラム100は、電子ビーム生成部130、マスク偏向部140、及び基板偏向部150によって構成され、その内部が減圧される。
このうち、電子ビーム生成部130では、電子銃101から生成した電子ビームEBが第1電磁レンズ102で収束作用を受けた後、ビーム整形用マスク103の矩形アパーチャ103aを透過し、電子ビームEBの断面が矩形に整形される。
その後、電子ビームEBは、マスク偏向部140の第2電磁レンズ105によって露光マスク110上に結像される。そして、電子ビームEBは、第1、第2静電偏向器104、106により、露光マスク110に形成された特定のスリットSiに偏向され、その断面形状がスリットSiの形状に整形される。
なお、露光マスク110はマスクステージ123に固定されるが、そのマスクステージ123は水平面内において移動可能であって、第1、第2静電偏向器104、106の偏向範囲(ビーム偏向領域)を超える部分にあるスリットSiを使用する場合、マスクステージ123を移動することにより、そのスリットSiをビーム偏向領域内に移動させる。
また、この露光マスク110の上下に配された第3、第4電磁レンズ108、111は、それらの電流量を調節することにより、電子ビームEBを基板W上で結像させる役割を担う。
露光マスク110を通った電子ビームEBは、第3、第4静電偏向器112、113の偏向作用によって光軸Cに振り戻された後、第5電磁レンズ114によってそのサイズが縮小される。
マスク偏向部140には、第1、第2補正コイル107、109が設けられており、それにより第1〜第4静電偏向器104、106、112、113で発生するビーム偏向収差が補正される。
その後、電子ビームEBは、基板偏向部150を構成する遮蔽板115のアパーチャ115aを通過し、第1、第2投影用電磁レンズ116、121によって基板W上に投影される。これにより、露光マスク110のスリットSiの像が、所定の縮小率、例えば1/60の縮小率で基板Wに転写されることになる。
また、基板偏向部150には、第5静電偏向器119と電磁偏向器120とが設けられており、これらの偏向器119、120によって電子ビームEBが偏向され、基板Wの所定位置にスリットSiの像が投影される。
更に、基板偏向部150には、基板W上における電子ビームEBの偏向収差を補正するための第3、第4補正コイル117、118が設けられる。
そして、基板Wは、モータ等の駆動部125により水平方向に移動可能なウエハステージ124に固定されており、ウエハステージ124を移動させることで、基板Wの全面に露光を行うことが可能となる。
一方、制御部200は、電子銃制御部202、電子光学系制御部203、マスク偏向制御部204、マスクステージ制御部205、アパーチャ制御部206、基板偏向制御部207、及びウエハステージ制御部208を有する。これらのうち、電子銃制御部202は、電子銃101を制御して、電子ビームEBの加速電圧やビーム放射条件等を制御する。また、電子光学系制御部203は、電磁レンズ102、105、108、111、114、116、121への電流量等を制御して、これらの電磁レンズ構成される電子光学系の倍率や焦点位置等を調節する。ブランキング制御部202は、ブランキング電極127への印加電圧を制御することにより、露光開始前から発生している電子ビームEBを遮蔽板115上に偏向し、露光前に基板W上に電子ビームEBが照射されるのを防ぐ。
一方、基板偏向制御部207は、第5静電偏向器119への印加電圧と、電磁偏向器120への電流量を制御することにより、基板Wの所定位置上に電子ビームEBが偏向されるようにする。ウエハステージ制御部208は、駆動部125の駆動量を調節して基板Wを水平方向に移動させ、基板Wの所望の位置に電子ビームEBが照射されるようにする。
そして、上記の各部202〜208は、ワークステーション等の統合制御系201によって統合的に制御される。
図2、図3は、上記した露光マスク110上のEB照射位置を特定するのに使用されるマスク座標系(mx,my)とショット座標系(sx,sy)を説明するための平面図である。同図では、図が煩雑になるのを防ぐため、スリットSiを省いてある。
図2に示されるように、マスク座標系(mx,my)は、露光マスク110の偏向領域Rの中心Oを原点にした大まかな座標系であり、その座標(mx,my)を一つ特定することで、矩形状の電子ビームEBの右上の角Pが座標(mx,my)に偏向される。
一方、ショット座標系(sx,sy)は、図3に示されるように、一つのマスク座標(mx,my)を原点にし、その原点からの電子ビームEBの偏向量を特定する細かな座標系である。
そして、露光を行う際には、これらの座標(mx,my)、(sx,sy)を特定することにより、露光マスク110の所望の位置に電子ビームEBが偏向されることになる。
図4は、マスク偏向制御部204の機能ブロック図であり、図1と同じ構成要素には同図と同じ記号を付してある。
上記の各座標(mx,my)、(sx,sy)に対応するデジタル値の偏向データ(Mx,My)、(Sx,Sy)が統括制御部201において設定された後、これらの偏向データ(Mx,My)、(Sx,Sy)はマスク偏向制御部204に入力される。
マスク偏向制御部204には、第1〜第6演算回路301〜306が設けられており、そのうち第1、第3演算回路301、303に偏向データ(Sx,Sy)が入力され、残りの第2、第4〜第6演算回路302、304〜306に偏向データ(Mx,My)が入力される。
第1、第3演算回路301、302は、座標値を電圧値に変換するための係数A1、B1及びA2、B2を偏向データ(Sx,Sy)に乗算し、その演算結果を後段に出力する。また、第2、第4〜第6演算回路302、304〜306においても、座標値を電圧値に変換するための適当な係数が偏向データ(Mx,My)に乗算され、その演算結果が後段に出力される。
そして、第1、第2演算回路301、302のそれぞれの出力を加算して得られたデジタル値が第1デジタル−アナログ変換器307に入力され、それによりアナログ値に変換された偏向電圧が第1静電偏向器104に入力される。
同様に、第3、第4演算回路303、304の出力を加算して得られたデジタル値が第2デジタル−アナログ変換器308でアナログ値に変換され、アナログ値の偏向電圧が第2静電偏向器106に入力される。
一方、第5、第6演算器305、306のデジタル出力は、それぞれ第3、第4デジタル−アナログ変換器309、310に入力されてアナログ値の偏向電圧に変換され、その偏向電圧が、それぞれ第3、第4静電偏向器112、113に印加されることになる。
図5は、上記した露光マスク110の断面図である。
これに示されるように、露光マスク110用の基材としては、シリコン単結晶よりなる支持基板130、埋め込み酸化膜131、及びシリコン層132で構成されるSOI(Silicon On insulator)基板が用いられる。シリコン層132の厚さは特に限定されないが、本実施形態ではその厚さを約20μmとする。また、埋め込み酸化膜131の厚さを約1μm、支持基板130の厚さを約700μmとする。
そして、ビーム偏向領域Rよりも小さい一辺が約4000μmの正方形の開口130aが支持基板130に形成されており、その開口130aの上のシリコン層132に複数のスリットSiが形成される。
図6は、上記のシリコン層132の側、すなわち電子銃101の側から見た場合の露光マスク110全体の平面図であり、先の図5は、図6のI−I線に沿う断面に相当する。これに示されるように、露光用マスク110は正方形であり、その中に正方形の開口130aがマトリクス状に複数、例えば16個形成され、各開口130a内にビーム偏向領域Rが収まる。そして、露光の際には、一つの開口130aの中心が電子ビームEBの光軸C(図1参照)に一致するようにマスクステージ123が移動される。
図7は、ビーム偏向領域R付近を拡大した露光マスク110の拡大平面図である。
露光マスク110には、スリットの形成領域を構成する第1列110a〜第7列110gが画定されており、その各々には、向きtiが互いに異なる複数のスリットSiが列をなして形成される。なお、本明細書におけるスリットSiの向きtiとは、スリットSiの始点Qiから終点Riに向かう向きのことを言う。
その向きtiは、列に沿って一定の角度差α、例えば20mradで変化するよう設定されると共に、電子ビームEBの一辺Lとの間の角度θが、図の左上から右下に延びる列に沿って単調に減少する。なお、これとは逆に、角度θが単調に増大するように向きtiを設定してもよい。
また、この角度θの範囲も特に限定されないが、一つの列で角度θが−45°〜135°の範囲で変化するように向きtiを設定するのが好ましい。
更に、この露光マスク110には、可変矩形用の開口110p〜110sが形成される。
図8は、各スリットSiの拡大平面図である。
スリットSiの形成領域110hの形状は特に限定されないが、本実施形態では、一辺の長さdが24μmの正方形を採用する。また、スリット幅Wは、一つの列における全てのスリットSiで同じにするのが好ましく、例えば3μmとする。その場合、露光装置の縮小率が1/60であるから、基板W上には幅が約50nm(=3μm/60)で長さが約0.4μm(=24μm/60)のスリット像が投影されることになる。
次に、上記した露光装置を用いた露光方法について、図9を参照しながら説明する。
図9は、本実施形態に係る露光方法を説明するための断面図であり、特に、フレネルゾーンプレートの製造工程にその露光方法を適用した場合の図である。
最初に、図9(a)に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、光学的に透明な石英基板Wの上に、スパッタ法により遮光膜11として二酸化チタン(TiO2)を厚さ数百nmに形成した後、その上にネガ型電子線フォトレジスト12を厚さ約300nmに塗布し、そのフォトレジスト12をプリベークする。
次に、図9(b)に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、この石英基板Wをウエハステージ124上(図1参照)に載置し、電子光学系コラム100内を所定の圧力にまで減圧して電子ビームEBを生成した後、次のようにして露光を行う。
まず、図10に示すように、電子ビームEBの角を第1列110a内の一つのスリットSiに偏向し、電子ビームEBの断面形状をスリットSiで整形した後、その電子ビームEBをフォトレジスト12上に1ショットで投影する。
但し、このとき、スリットSiの隣のスリットSi+1に電子ビームEBが掛かると、このスリットSi+1を透過した電子ビームによって不必要な露光パターンが得られてしまう。
このような不都合を回避するため、矩形状の電子ビームEBの断面の一辺Lに対して特定の角度β、例えば45°の角度で第1列110aの方向を傾けるのが好ましい。このようにすると、電子ビームEBの角をスリットSiに偏向する際、隣のスリットSi+1に電子ビームEBが掛かり難くなる。
また、複数のスリットSi、Si+1、Si+2、…のそれぞれの始点Qi、Qi+1、Qi+2、…を列に平行な一つの直線G上に配置し、始点QiからスリットSiの中途部Tiに至る部分に電子ビームEBの角を偏向することにより、スリットSiの終点Riから中途部Tiに至る部分で電子ビームが未透過になるようにしてもよい。これによれば、スリットSiを利用中の電子ビームEBと隣のスリットSi+1との間隔に、電子ビームを未透過とした分だけ余裕が出るので、このスリットSi+1に電子ビームEBが掛かるのを一層防止し易くなる。
上記のようにしてスリットSiの像をフォトレジスト12に投影した後は、第1列110aの方向に沿って電子ビームEBを偏向していき、上記のスリットSiの像と繋がるように、スリットSiと同様にしてSi+1、Si+2、…を1ショットづつフォトレジスト12に投影する。これにより、図11の拡大平面図に示されるように、スリットSi、Si+1、Si+2、…に対応する線分Fi、Fi+1、Fi+2、…で構成される感光パターン12aが、円を微小線分で近似した形状にフォトレジスト12に形成されることになる。
感光パターン12aの曲率は、スリットSiの選択の仕方によって調節することができる。例えば、上のようにスリットSi、Si+1、Si+2、…を順に選択していけば、最も曲率の小さな感光パターン(露光パターン)12aを得ることができる。また、スリットを一つおきに、例えばSi、Si+2、Si+4、…のように選択すれば、より大きな曲率の感光パターン12aを得ることができる。更に、スリットを二つおき、三つおきに選択することで、曲率がより一層大きな感光パターン12aを得ることができる。
また、図7に示した各スリットSi同士の角度差αを20mradとしたので、スリットSiを全部で約160個設けることにより、感光パターン12aを構成する線分の方向が3.2rad(=160×20mrad≒180°)の角度にわたって変化し、接線があらゆる方向に向いた感光パターン12aを作製することができる。
上記のようにして曲率や接線方向を調節することにより、図12の全体平面図に示されるように、フレネルゾーンプレート用の同心円状の感光パターン12aをフォトレジスト12に形成する。
図13は、上記した露光方法の要部をまとめたフローチャートである。
次に、図9(c)に示すように、フォトレジスト12を現像することによりレジストの未感光部を除去し、遮光膜11の上に感光パターン12aをレジストパターン12bとして残す。
続いて、図9(d)に示すように、レジストパターン12bをマスクにしながら、プラズマエッチングにより遮光膜11をエッチングして、遮光パターン11aを形成する。
その後に、図9(e)に示すように、酸素アッシングによりレジストパターン12bを除去し、フレネルゾーンプレートの基本構造を完成させる。
以上説明した本実施形態によれば、図11の感光パターン12aを形成する際、電子ビームEBを複数のスリットSi、Si+1、Si+2、…に個別に偏向し、該スリットのそれぞれを透過した電子ビームEBの投影像をフォトレジスト12上で繋ぐことにより、該フォトレジスト12に円(曲線)の近似パターンを露光した。
これによれば、基板偏向制御により偏向可能な範囲では、ポイントビーム露光装置のように露光中にウエハステージ124(図1参照)を移動させる必要が無いので、ポイントビーム露光装置と比較して曲線の近似パターンを精度良く露光することができる。
しかも、1ショットの露光で得られる露光パターンがスリットSi、Si+1、Si+2、…の形状に対応した線分Fi、Fi+1、Fi+2、…となるので、ポイントビーム露光装置のように複数の点状のパターンで露光パターンを構成する場合よりも効率的に描画することができ、スループットを大幅に向上させることができる。
例えば、スリットSiの形成領域110h(図8参照)を構成する正方形の一辺dは約24μm程度であり、それを1/60に縮小して得られる基板W上の正方形の一辺は約0.4μm程度となる。この長さは、幅50nmの曲線を露光する場合に設定されるポイントビーム露光装置のビーム径よりも1〜2桁大きいので、ポイントビーム露光装置よりも露光時間を大幅に短縮できることになる。本願発明者の調査によれば、8インチの基板Wを一枚露光するのに、ポイントビーム露光装置では数日必要となるのに対し、本実施形態では、数時間で露光を終えられることが明らかとなった。
また、一つのスリットSiで得られる線分Fiの長さが約0.4μm程度と小さいので、線分Fi、Fi+1、Fi+2、…を繋ぐことにより、曲率半径が数mm以上の曲線パターンを精度良く近似することができる。
なお、上記では、第1列110aにおけるスリットSiを利用して露光パターンを作製したが、残りの第2〜第7列110b〜110gを利用してもよい。その場合、各列毎にスリットSiの幅Wが異なるようにし、露光パターンの線幅に対応する幅Wの列を選択することにより、様々な線幅のパターンを露光することができる。
更に、スリットSiの向きtiが掃引する角度範囲、すなわち図7の角度θの最小値θminと最大値θmaxで定まる閉区間[θmin、θmax]が列110a〜110g毎に異なるようにし、曲線の接線方向に応じて各列110a〜110gを使い分けるようにしてもよい。
また、各列110a〜110g内のスリットSiの個数は特に限定されない。但し、スリットSiの向きtiと任意の基準線、例えば電子ビームの一辺Lとのなす角θが一つの列でφ1〜φ2まで変化し、隣接するスリットSi同士の角度差がαの場合、一つの列に1+|φ2−φ1|/α個のスリットSiが設けられることになる。そして、その|φ2−φ1|を180°とすることで、接線があらゆる方向に向いた露光パターンを作製することができる。
そして、上記では各列においてスリットSi、Si+1、Si+2、…をそれぞれ一度だけ選択したが、選択の仕方はこれに限定されない。図14は、スリットの選択の仕方の別の例を説明するための平面図である。
図14の例では、スリットSi、Si+1で作製された線分Fi、Fi+1を平行移動しながら連続して複数回使用することにより、曲率の小さな曲線を近似する感光パターン12aを作製する。
図15は、図14のようにして感光パターン12aを作製する場合に、隣り合う線分Fi、Fi+1同士がどの程度滑らかに繋がるかを評価するための平面図である。
図15では、Aの範囲において線分Fiを曲線に沿って平行移動し、Bの範囲において、線分Fiとの角度差がαのFi+1を平行移動して、曲線の近似パターンを作成する。そして、範囲A、Bのそれぞれの一点をp、qとし、これらの点における曲線の接線をl、m、各接線l、mの交点をzとする。なお、各範囲A、Bにわたって感光パターン12aの曲率半径Rは一定で、曲率中心Cを基準としたp、qの位置ベクトルをそれぞれRp、Rq(|Rp|=|Rq|=R)、zの位置ベクトルをD(その長さもDで表す)とする。
その場合、p、z間の距離がRtan(α/2)であり、スリットSiを内包する正方形(図8参照)の一辺の長さがdなので、Rp、D間の曲線をスリットSiで近似するには、これらの間にN=R[tan(α/2)]/d個のスリットSiを配置すればよいことになる。また、Rp、D間において、スリットSiの始点をずらす量は、D−R=R/cos(α/2)−Rとなる。
αが十分に小さい場合、αの2次の項までを拾って、D−R=Rα2/8、N=Rα/(2d)となるので、スリットSi間の段差δ(スリット同士のずれ)の平均は、(D−R)/N=dα/4となる。また、本願発明者の計算結果によれば、段差δの最大値がdα/2となることも明らかになった。従って、本実施形態のように、dが400nmでαが20mradのとき、δの平均は約2nm、最大値は4nmとなり、十分滑らかに曲線を近似することができる。
なお、上記では、スリットSiの形状を細長い矩形状としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、近似しようとする曲線に合わせた曲線状のスリットSiを形成し、より滑らかに近似された曲線の露光パターンを得るようにしてもよい。
(2)第2実施形態
本実施形態では、第1実施形態で説明した露光用装置を用いて、曲線パターンを近似する線分同士をなるべく滑らかに繋ぐ方法について説明する。なお、以下では、第1実施形態で説明した要素には第1実施形態と同じ符号を付し、その説明は省略する。
図16は、本実施形態で使用される露光マスク110の拡大平面図である。
その露光マスク110では、同じ列、例えば第1列110a(図7参照)内のスリットのうち、向きtiと電子ビームEBの一辺Lとの成す角θが−45°〜+45°の範囲にあるスリットSi、Si+1、Si+2、…に対しては、始点Qi、Qi+1、Qi+2、…側の短辺ui、ui+1、ui+2、…を、電子ビームEBの一辺Lと垂直に設定する。
そして、短辺ui、ui+1、ui+2、…と平行な電子ビームEBの辺VがスリットSi、Si+1、Si+2、…と交わるように、これらのスリットの各々に電子ビームEBを偏向し、各スリットの像を基板W上で繋いで露光パターンを作製する。以下、このようなスリットSi、Si+1、Si+2、…の選択の仕方をスリットの縦切断と呼ぶことにする。
図17は、これにより得られた露光パターン12aの平面図である。
これに示されるように、スリットSi、Si+1、Si+2、…の像に相当する線分Fi、Fi+1、Fi+2、…の短辺は、幅Yに近い長さを持ちながら、いずれも同じ方向を向いているので、各線分Fi、Fi+1、Fi+2、…の間の段差を最小限に抑えることができ、滑らかな曲線状の露光パターン12aを得ることができる。
図18は、角θが+45°〜+135°の範囲にあるスリットSj、Sj+1、Sj+2、…の拡大平面図である。これに示されるように、この角度範囲にあるスリットに対しては、始点側の短辺uj、uj+1、uj+2、…を、電子ビームEBの一辺Lと平行に設定する。
そして、短辺uj、uj+1、uj+2、…と平行な電子ビームEBの辺WがスリットSj、Sj+1、Sj+2、…と交わるように、これらのスリットの各々に電子ビームEBを偏向し、各スリットの像を基板W上で繋いで露光パターンを作製する。以下、このようなスリットSi、Si+1、Si+2、…の選択の仕方をスリットの横切断と呼ぶことにする。
図19は、これにより得られた露光パターン16aの平面図であり、図17で説明したのと同じ理由によって、各線分Fi、Fi+1、Fi+2、…で構成される露光パターン12aが滑らかな曲線状となる。
ところで、一般の曲線パターンを露光する場合、θ<+45°のスリットからθ>+45°のスリットに移行する際に、スリットの縦切断から横切断に移る必要がある。
そこで、θが丁度+45°に一致するスリットSiがある場合には、図20に示すように、そのスリットSiの向きtiと同じ方向を向いたスリットSkを露光マスク110に設ける。そして、各スリットSi、Skのそれぞれの始点側の短辺ui、ukの仮想延長同士を直交させる。
露光に際しては、電子ビームEB2、EB4を図示のようにスリットSi、Skに偏向する。このうち、電子ビームEB2は、短辺uiと垂直なビームの一辺V2がスリットSiと交わるようにする。一方、電子ビームEB4は、短辺ukと平行なビームの一辺V4がスリットSkと交わるようにする。そして、これらのスリットSi、Skを透過した電子ビームEB2、EB4による像を繋ぐことにより、接線方向が45°の曲線の近似パターンを得る。
図21は、これにより得られた露光パターン12aの像であり、各スリットSi、Skに相当する二つの線分Fi、Fkが縦切断から横切断に移行している。
或いは、図20に示す電子ビームEB1、EB3を用いて露光パターンを作製してもよい。このうち、電子ビームEB1は、短辺uiと平行なビームの一辺V1がスリットSiと交わるようにする。また、電子ビームEB3は、短辺ukと垂直なビームの一辺V3がスリットSkと交わるようにする。
図22は、これにより得られた露光パターン12aの像であり、図21と同じようにして、各スリットSi、Skに相当する二つの線分Fi、Fkが横切断から縦切断に移行している。
なお、曲率の小さな曲線パターンを露光する場合には 、図20の電子ビームEB1のように、短辺uiと平行なビームの一辺V1がスリットSiと交わるようにし、そのスリットSiの像を複数繋いで露光パターンを作製してもよい。
図23は、これにより得られた露光パターン12aの像であり、電子ビームEB1とスリットSiとの共通部分に相当する二つの線分Fiが滑らかに接続されている。
なお、上記では、θが+45°の場合について説明したが、θが−45°又は135°の場合にも、これらの向きのスリットを二つ設け、それらの始点側の仮想延長同士を直交させることにより、上記と同じように縦切断から横切断(又はその逆)への移行を行うことができる。
(3)第3実施形態
次に、第1、第2実施形態で説明した露光方法の別の適用例として、ハードディスク等に形成されるサーボパターンのマスターディスクの製造方法について説明する。
図24は、一般的なハードディスク装置の平面図である。
このハードディスク装置は、筐体22内にハードディスク20とポジショナ23とを収めてなる。
このうち、ハードディスク20には、サーボゾーン20aとデータゾーン20bと呼ばれる領域があり、外部から与えられた記憶情報はデータゾーン20bに記録される。一方、サーボゾーン20aには、トラック位置決めのための位置検出パターン20c、トラックのアドレス情報を示すアドレスパターン20d、再生クロックが格納されたサーボクロック用パターン20eが記録される。そして、これらのパターン20c〜20eにより、サーボパターン20fが構成されることになる。更に、サーボパターン20fが形成されるサーボゾーン20aは、ポジショナ23の先端に設けられた磁気ヘッド21の円弧状の動きに対応して、図示のように巨視的には曲線状となる。
ハードディスク20の製造時には、このサーボパターン20fをディスク20に転写する必要がある。そこで、その転写に使用されるマスターディスクの製造方法について、図25、26を参照しながら説明する。
図25、図26は、本実施形態に係るマスターディスクの製造方法を工程順に示す断面図である。
最初に、図25(a)に示すように、シリコン基板30の上にポジ型電子線フォトレジスト31を厚さ約200nmに塗布した後、それをプリベークする。
次に、図25(b)に示す断面構造を得るまでの工程について説明する。
まず、シリコン基板30をウエハステージ124上(図1参照)に載置し、電子光学系コラム100内を所定の圧力にまで減圧する。
そして、スリットSi、Si+1、Si+2、…の中からサーボパターンを構成するスリットを選択し、選択したスリットに電子ビームEBを次々と偏向することにより、一つのスリットにつき1ショットの露光を行い、サーボパターン形状の感光パターン31aを形成する。その感光パターン31aは、スリットSi、Si+1、Si+2、…のうちの一つを単独で使用して得られた線分や、複数のスリットの像を繋げて得られた線分等で構成され、サーボパターンに対応して巨視的には曲線状となる。
続いて、図25(c)に示すように、フォトレジスト31を現像して上記の感光パターン31aを除去し、レジストの未感光部よりなるレジストパターン31bをシリコン基板30の上に残す。
次に、図25(d)に示すように、Ni(ニッケル)無電解めっき層をレジストパターン31bに形成した後、この無電解めっき層を給電層として用いることにより、その上にNiの電解めっき層を形成し、これらの無電解めっき層と電解めっき層とを磁性体パターン32とする。
更に、その磁性体パターン32の上に、接着剤等を用いて樹脂基板33を接着する。
続いて、図26(a)に示すように、フッ酸によるウエットエッチングによってシリコン基板30をエッチングして除去する。
その後に、図26(b)に示すように、酸素アッシングによってレジストパターン31bをアッシングして除去し、磁性体パターン32と樹脂基板33とで構成されるマスターディスク34の基本構造を完成させる。
図27(a)、(b)は、このマスターディスク34を用いてハードディスクにサーボパターンを転写する方法を説明するための断面図である。
サーボパターンの転写を行うには、まず、図27(a)に示すように、不図示の治具を樹脂基板33の上に押し当てて、磁性体パターン32をハードディスク20に当接させる。
続いて、図27(b)に示すように、上記の状態にあるハードディスク20を磁場Bに曝す。これにより、磁性体パターン32に当接している部分のハードディスクの磁化が反転し、その部分にサーボパターン20fが転写されることになる。
以上説明した本実施形態によれば、図25(b)の工程でフォトレジスト31を露光する際、スリットSi、Si+1、Si+2、…のうちの一つを単独で使用したり、各スリットの複数の像を繋いだりして感光パターン31aを得た。
これによれば、1ショットの露光で得られる露光パターンがスリット形状に対応した線分となるので、ポイントビーム露光装置のように複数の点状のパターンで露光パターンを構成する場合よりも効率的となる。そのため、ポイントビーム露光装置と比較して、サーボパターンを描画するのに必要な時間を大幅に短縮でき、スループットを飛躍的に高めることが可能となる。
本願発明者が実際に調査を行ったところ、露光パターンとして一枚のハードディスク用のサーボパターンを描画する時間は、ポイントビーム露光装置では約10日かかるのに対し、本実施形態では約8時間となり、描画時間の大幅な短縮を望めることが明らかとなった。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、Y分岐等の光導波路を作製する際のフォトリソグラフィ工程に上記した露光方法を適用してもよい。
図1は、本発明の第1実施形態で使用される電子ビーム露光装置の構成図である。 図2は、本発明の第1実施形態で使用されるマスク座標系を説明するための平面図である。 図3は、本発明の第1実施形態で使用されるショット座標系を説明するための平面図である。 図4は、本発明の第1実施形態で使用されるマスク偏向部の機能ブロック図である。 図5は、本発明の第1実施形態で使用される露光マスクの断面図である。 図6は、本発明の第1実施形態で使用される露光マスクの全体の平面図である。 図7は、本発明の第1実施形態で使用される露光マスクのビーム偏向領域付近を拡大した拡大平面図である。 図8は、本発明の第1実施形態で使用される露光マスクに形成されたスリットの拡大平面図である。 図9(a)〜(e)は、本発明の第1実施形態に係る露光方法を説明するための断面図である。 図10は、本発明の第1実施形態に係る露光方法において、露光マスク上での電子ビームの偏向の仕方を説明するための平面図である。 図11は、本発明の第1実施形態に係る露光方法によって得られた露光パターンの拡大平面図である。 図12は、本発明の第1実施形態に係る露光方法によって得られたフレネルゾーンプレート用の露光パターンの全体平面図である。 図13は、本発明の第1実施形態に係る露光方法を示すフローチャートである。 図14は、本発明の第1実施形態に係る露光方法において、スリットの選択の仕方の別の例を説明するための平面図である。 図15は、図14のように感光パターンを作製する場合に、隣り合う線分同士がどの程度滑らかに繋がるかを評価するための平面図である。 図16は、本発明の第2実施形態で使用される露光マスクの拡大平面図である。 図17は、図16に示した露光マスクで得られた感光パターンの拡大平面図である。 図18は、本発明の第2実施形態で使用される別の露光マスクの拡大平面図である。 図19は、図18に示した露光マスクで得られた感光パターンの拡大平面図である。 図20は、本発明の第2実施形態で使用される更に別の露光マスクの拡大平面図である。 図21は、図20に示した露光マスクで得られた感光パターンの拡大平面図(その1)である。 図22は、図20に示した露光マスクで得られた感光パターンの拡大平面図(その2)である。 図23は、図20に示した露光マスクで得られた感光パターンの拡大平面図(その3)である。 図24は、一般的なハードディスク装置の平面図である。 図25は、本発明の第3実施形態に係る磁気記憶媒体用のマスターディスクの製造方法を工程順に示す断面図(その1)である。 図25(a)〜(d)は、本発明の第3実施形態に係るハードディスク(磁気記憶媒体)用のマスターディスクの製造方法を工程順に示す断面図(その2)である。 図27(a)、(b)は、本発明の第3実施形態で作製されたマスターディスクを用いてハードディスクにサーボパターンを転写する方法を説明するための断面図である。
符号の説明
11…遮光膜、11a…遮光パターン、12…ネガ型電子線フォトレジスト、12a…感光パターン、12b…レジストパターン、20…ハードディスク、20a…サーボゾーン、20b…データゾーン、20c…位置検出パターン、20d…アドレスパターン、20e…サーボクロック用パターン、20f…サーボパターン、21…磁気ヘッド、22…筐体、23…ポジショナ、30…シリコン基板、31…ポジ型電子線フォトレジスト、31a…感光パターン、31b…レジストパターン、32…磁性体パターン、33…樹脂基板、34…マスターディスク、100…電子光学系コラム、101…電子銃、102…第1電磁レンズ、103…ビーム整形用マスク、103a…矩形アパーチャ、104…第1静電偏向器、105…第2電磁レンズ、106…第2静電偏向器、107…第1補正コイル、108…第3電磁レンズ、109…第2補正コイル、110…露光マスク、110a〜110g…第1〜第7列、110h…スリット形成領域、110p〜110s…開口、111…第4電磁レンズ、112…第3静電偏向器、113…第4静電偏向器、114…第5電磁レンズ、115…遮蔽板、115a…アパーチャ、116…第1投影用電磁レンズ、117…第3補正コイル、118…第4補正コイル、119…第5静電偏向器、120…電磁偏向器、121…第2投影用電磁レンズ、123…マスクステージ、124…ウエハステージ、125…駆動部、127…ブランキング電極、130…支持基板、130a…開口、131…埋め込み酸化膜、132…シリコン層、Si…スリット。

Claims (23)

  1. 向きが異なる複数のスリットを備えたことを特徴とする電子ビーム用露光マスク。
  2. 前記複数のスリットが列をなして設けられたことを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム用露光マスク。
  3. 前記向きが前記列に沿って一定の角度差αで変化するように前記複数のスリットが設けられたことを特徴とする請求項2に記載の電子ビーム用露光マスク。
  4. 前記複数のスリットの前記向きと任意の基準線との間の角度が前記列において第1の角度φ1から第2の角度φ2まで変化し、前記複数のスリットが、前記列中に少なくとも1+|φ2−φ1|/α個設けられたことを特徴とする請求項3に記載の電子ビーム用露光マスク。
  5. 前記第1の角度φ1と前記第2の角度φ2が|φ2−φ1|=180°を満たすことを特徴とする請求項4に記載の電子ビーム用露光マスク。
  6. 前記列が複数設けられ、前記スリットの幅が該列毎に異なることを特徴とする請求項3に記載の電子ビーム用露光マスク。
  7. 前記列が複数設けられ、前記スリットの向きが掃引する角度範囲が該列毎に異なることを特徴とする請求項3に記載の電子ビーム用露光マスク。
  8. 前記複数のスリットのうち、少なくとも二つのスリットの向きが同じ方向を向くと共に、前記二つのスリットのそれぞれの短辺の仮想延長が直交することを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム用露光マスク。
  9. 前記複数のスリットは、それぞれ同じ形状のスリット形成領域に形成されたことを特徴とする付記1に記載の電子ビーム露光用マスク。
  10. 前記スリットの前記向きは、前記スリットの始点から終点に向かう向きであることを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム露光用マスク。
  11. 断面が矩形状の電子ビームを生成する電子ビーム生成部と、
    向きが異なる複数のスリットを備えた露光マスクと、
    前記電子ビームを前記露光マスク上で偏向するマスク偏向部と、
    前記露光マスクを通過した前記電子ビームを偏向して基板上に投影する基板偏向部と、
    前記マスク偏向部と前記基板偏向部における偏向量を制御する制御部とを有し、
    前記制御部の制御下において、前記電子ビームを前記複数のスリットに個別に偏向し、該スリットのそれぞれを透過した前記電子ビームの投影像を前記基板上で繋ぐことにより、該基板上に曲線の近似パターンを露光することを特徴とする電子ビーム露光装置。
  12. 前記複数のスリットが前記露光マスクにおいて列をなして設けられ、該列の方向が、前記矩形状の電子ビームの断面の一辺に対して傾いていることを特徴とする請求項10に記載の電子ビーム露光装置。
  13. 前記列の方向が、前記矩形状の電子ビームの断面の一辺に対して45°の角度で傾いていることを特徴とする請求項12に記載の電子ビーム露光装置。
  14. 前記スリットの向きが前記列に沿って一定の角度差αで変化するように設けられて、前記矩形状の電子ビームの断面の一辺と前記向きとのなす角度が、前記列に沿って単調に減少または増大することを特徴とする請求項12に記載の電子ビーム露光装置。
  15. 前記制御部の制御下において、前記電子ビームを前記列の方向に沿って偏向することを特徴とする請求項12に記載の電子ビーム露光装置。
  16. 前記複数のスリットのそれぞれの始点が一直線上に配置されており、前記制御部の制御下において、前記始点から前記スリットの中途部に至る部分に前記矩形状の電子ビームを偏向することにより、前記スリットの終点から前記中途部に至る部分で前記電子ビームが未透過になるようにすることを特徴とする請求項12に記載の電子ビーム露光装置。
  17. 前記電子ビームの断面の一辺と前記スリットの向きとのなす角度θが−45°〜+45°の範囲にある前記スリットの短辺が、前記電子ビームの断面の前記一辺と垂直であり、
    前記角度θが+45°〜+135°の範囲にある前記スリットの短辺が、前記電子ビームの断面の前記一辺と平行であり、
    前記短辺と平行な前記電子ビームの断面の他の辺が前記スリットと交わるように、前記スリットの各々に前記電子ビームを偏向することを特徴とする請求項16に記載の電子ビーム露光装置。
  18. 前記電子ビームの断面の一辺と前記スリットの向きとのなす角度θが共に−45°、+45°、及び135°のいずれかとなる前記スリットを二つ設け、一方の該スリットの短辺を前記電子ビームの断面の一辺と垂直に配し、他方の前記スリットの短辺を前記電子ビームの断面の前記一辺と平行に配することを特徴とする請求項16に記載の電子ビーム露光装置。
  19. 前記スリットの前記向きは、前記スリットの始点から終点に向かう向きであることを特徴とする請求項11に記載の電子ビーム露光装置。
  20. 断面が矩形状の電子ビームを生成するステップと、
    露光マスクに設けられた向きが異なる複数のスリットに個別に前記電子ビームを偏向するステップと、
    前記複数のスリットのそれぞれを透過した前記荷電粒子の投影像を基板上で繋ぐことにより、前記基板上に曲線の近似パターンを露光するステップと、
    を有することを特徴とする電子ビーム露光方法。
  21. 前記露光マスクとして、前記複数のスリットが列をなして設けられ、該列の方向が、前記矩形状の電子ビームの断面の一辺に対して傾いているマスクを使用することを特徴とする請求項20に記載の電子ビーム露光方法。
  22. 前記電子ビームを偏向するステップにおいて、該電子ビームを前記列の方向に沿って偏向することを特徴とする請求項21に記載の電子ビーム露光方法。
  23. 前記スリットの前記向きは、前記スリットの始点から終点に向かう向きであることを特徴とする請求項20に記載の電子ビーム露光方法。
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