JP2006071916A - 青紫色レーザー感光性組成物、並びにそれを用いた画像形成材料、画像形成材、及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
青紫色レーザーに高感度であり、仮支持フィルム上に形成された感光性組成物層のセーフライト性が良好で、かつ高い解像性を有する青紫色レーザー感光性組成物、画像形成材料、画像形成材及びその画像形成方法を提供する。
【解決手段】
(A)エチレン性不飽和化合物、(B)光重合開始剤及び、(C)特定の構造式を有する増感剤を含有し、390〜430nmの波長域に分光感度の極大ピークを有するとともに膜厚20μmの感光性組成物層を形成したときの波長405nmにおける光透過率T40
5が5%以上であることを特徴とする青紫色レーザー感光性組成物。
【選択図】 なし
Description
(A)エチレン性不飽和化合物、(B)光重合開始剤及び、(C)下記一般式(I)で表される増感剤を含有し、390〜430nmの波長域に分光感度の極大ピークを有するとともに膜厚20μmの感光性組成物層を形成したときの波長405nmにおける光透過率
T405が5%以上であることを特徴とする青紫色レーザー感光性組成物
独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していても良いアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アルケニル基、アシル基、アリー
ル基、ヘテロアリール基、シアノ基、ヒドロキシ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、またはニトロ基を表し、Yは単結合、置換基を有していても良いアリーレン基、またはヘテロアリーレン基を表し、R1
〜R4の隣り合った基及び/又はR5とR6が結合して飽和又は不飽和の環を形成していて
も良く、Yが単結合の場合にはR7は置換基を有していても良いアリール基またはヘテロ
アリール基を表す。)に存する。
[1]感光性組成物の分光感度及び感光性組成物層の光透過率
本発明の青紫色レーザー感光性組成物は、380〜450nmの波長域に分光感度の極大ピークを有するとともに膜厚20μmの感光性組成物層を形成したときの波長405n
mにおける光透過率T405が5%以上、好ましくは7%以上、さらに好ましくは10%以上であり、通常90%以下、好ましくは70%以下、さらに好ましくは45%以下である。
また、分光感度の極大ピークは好ましくは380〜430nm、更に好ましくは390〜430nmに存在する。分光感度の極大ピークが長波長側に寄りすぎると、黄色灯下で感光しやすくなりセーフライト性が低下するか、または黄色灯下でも感光しないように感光性組成物層の透明性を上げた場合には、青紫色レーザー光を吸収しにくくなるので感度が低下し、分光感度の極大ピークが短波長側に寄りすぎると、照射された光エネルギーを効率的に光重合反応に使えないため低感度となる。
本発明の青紫色レーザー感光性組成物の分光感度及び感光性組成物層の光透過率は通常、後述する感光性組成物の構成成分、特に、特定の光重合開始剤と特定の増感色素との組み合わせやその配合量等により達成することができる。
[2]感光性組成物の構成成分
本発明の青紫色レーザー感光性組成物は、(A)エチレン性不飽和化合物、(B)光重合開始剤及び(C)構造式(I)で表される増感剤を必須成分として含有し、好ましくは(D)カルボキシル基含有重合体を含有する。
独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していても良いアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アルケニル基、アシル基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、ヒドロキシ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、またはニトロ基を表し、Yは単結合、置換基を有していても良いアリーレン基、またはヘテロアリーレン基を表し、R1
〜R4の隣り合った基及び/又はR5とR6が結合して飽和又は不飽和の環を形成していて
も良く、Yが単結合の場合にはR7は置換基を有していても良いアリール基またはヘテロ
アリール基を表す。)
以下、各成分について説明する。
[2−1](A)エチレン性不飽和化合物
本発明における(A)成分のエチレン性不飽和化合物は、青紫色レーザー感光性組成物が活性光線の照射を受けたときに、後述する(B)成分の光重合開始剤を含む光重合開始系の作用により付加重合し、場合により架橋、硬化するようなラジカル重合性のエチレン性不飽和結合を分子内に少なくとも1個有する化合物である。
以上の(A)成分のエチレン性不飽和化合物として、本発明においては、エステル(メタ)アクリレート類、又は、ウレタン(メタ)アクリレート類が好ましく、エステル(メタ)アクリレート類が特に好ましく、そのエステル(メタ)アクリレート類の中でも、ポリアルキレンオキサイド基を有し、(メタ)アクリロイルオキシ基を2個以上有するエステル(メタ)アクリレート類、或いはビスフェノールAのポリアルキレンオキサイド付加物等のポリアルキレンオキサイド基を有し、(メタ)アクリロイルオキシ基を2個以上有するエステル(メタ)アクリレート類が殊更好ましい。さらにここで用いられるポリアルキレンオキサイド基のアルキレンとしてはエチレンやプロピレン基であることが好ましく、メッキレジストに用いる場合等は剥離性や解像性の点からエチレンとプロピレンが混合されていることがより好ましく、この混合とは、(A)成分のエチレン性不飽和化合物同一分子中であっても良いし、異分子中であっても良い。
[2−2](B)光重合開始剤
(B)成分の光重合開始剤は、前記構造式(I)で表される化合物との共存下で光照射されたときに、増感剤の光励起エネルギーを受け取って活性ラジカルを発生し、前記(A)成分のエチレン性不飽和化合物を重合に到らしめるラジカル発生剤であって、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ハロゲン化炭化水素誘導体、オニウム塩、有機ホウ素酸塩、及びチタノセン系化合物から選ばれる少なくとも1種の光重合開始成分である。
そのハロゲン化炭化水素誘導体の中でハロゲン置換アルカンとしては、例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタン等が挙げられる。
p−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート、ジシクロヘキシルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジシクロヘキシルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジシクロヘキシルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジシクロヘキシルヨードニウムカンファースルホネート等のヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリシクロヘキシルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリシクロヘキシルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリシクロヘキシルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリシクロヘキシルスルホニウムカンファースルホネート等のスルホニウム塩等が挙げられ、中でジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムテトラフ ルオロボレート、ジフェニルヨードニウムp
−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート等のジアリールヨート゛ニウム塩及びトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート等のトリアリールスルホニウム塩が好ましい。
[2−3](C)増感剤
本発明における下記一般式(I)で表される増感剤は、390〜430nmの波長域の青紫領域の光を効率的に吸収するとともに、その光励起エネルギーを(B)成分の光重合開始剤に伝え、該光重合開始剤を分解させ、(A)成分のエチレン性不飽和化合物の重合を誘起する活性ラジカルを発生させる増感機能を有する光吸収色素である。
独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していても良いアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アルケニル基、アシル基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、ヒドロキシ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、またはニトロ基を表し、Yは単結合、置換基を有していても良いアリーレン基、またはヘテロアリーレン基を表し、R1
〜R4の隣り合った基及び/又はR5とR6が結合して飽和又は不飽和の環を形成していて
も良く、Yが単結合の場合にはR7は置換基を有していても良いアリール基またはヘテロ
アリール基を表す。)
一般式(I)において、
R1〜R10としては、水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロ
ゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘプチル基、n−ドデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等の、置換基を有していても良い炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12の直鎖、分岐または環状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の置換基を有していても良い炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基等の置換基を有していても良い炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキルチオ基;フェニルオキシ基、α−ナフチルオキシ基、β−ナフチルオキシ基等の置換基を有していても良い炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜14のアリールオキシ基;フェニルチオ基、α−ナフチルチオ基、β−ナフチルチオ基等の置換基を有していても良い炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜14のアリールチオ基;ビニル基、プロペニル基、ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキセニル基等の置換基を有していても良い炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12の直鎖、分岐または環状のアルケニル基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基等の置換基を有していても良い炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜12の直鎖又は分岐のアシル基;フェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、アズレニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、インデニル基等の置換基を有していても良い炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜14のアリール基;フラニル基、チオフェニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、フラザニル基、トリアゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピリジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基等の置換基を有していても良い炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜14のヘテロアリール基;シアノ基;ヒドロキシ基;ホルミル基;スルホン酸基;カルボキシル基;−OCOR’で表されるアシルオキシ基;−NR’R”で表されるアミノ基;−NHCOR’で表されるアシルアミノ基;ニトロ基(なお、上記例示基において、R’,R”は各々独立に水素原子、或いは置換基を有していても良い直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を表す。R’,R”のアルキル基の好ましい炭素数は1〜8であり、アルケニル基の好ましい炭素数は2〜8である。)が挙げられる。
アルキル基、置換基を有していても良いアルケニル基、置換基を有していても良いアルコキシ基、ニトロ基、置換していても良いアミノ基(−NR’R”で表されるアミノ基)、シアノ基、ハロゲン原子、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いヘテロアリール基等が挙げられる。更に好ましい例としては、R5,R6が水素原子であって、R7が置換基を有していても良いアリール基または置換基を有していても良いヘ
テロアリール基である場合が挙げられる。
Yとしては単結合;下記式で例示されるアリーレン基;
本発明において、(D)成分のカルボキシル基含有重合体は、基板上への感光性組成物の層としての形成性、及び現像性の向上等を目的とするものであり、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸〔尚、本発明において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又は/及び「メタクリル」を意味するものとする。〕、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸単量体と、これらと共重合可能なビニル化合物単量体との共重合体が挙げられるが、不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸が特に好ましい。
ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;
スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン等のα−置換アルキルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン等の核置換アルキルスチレン、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、ジヒドロキシスチレン等の核置換ヒドロキシスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン等の核置換ハロゲン化スチレン等のスチレン類;
及びグリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニル等の他のビニル化合物類等が挙げられる。
ましい。
本発明において、青紫色レーザー感光性組成物を構成する前記(A)成分のエチレン性不飽和化合物、前記(B)成分の光重合開始剤、前記(C)成分の増感剤の各含有割合は、感光性組成物の(A)成分100重量部に対して、通常(B)成分が0.05〜100重量部、(C)成分が0.01〜100重量部、好ましくは(B)成分が0.5〜80重量部、(C)成分が0.1〜80重量部である。
[2−5]その他成分
尚、本発明において、青紫色レーザー感光性組成物層は、前記成分の外に、光重合開始能力の向上等を目的とした水素供与性化合物、重合禁止剤や酸化防止剤、可塑剤、着色剤、変色剤、密着付与剤、表面張力改質剤、安定剤、連鎖移動剤、消泡剤、難燃剤、溶剤、界面活性剤等を、必要に応じて含有していてもよい。
また可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジアリルフタレート等のフタル酸エステル類、トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート等のグリコールエステル類、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等の燐酸エステル類、ベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、N−n−ブチルアセトアミド等のアミド類、ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジオクチルアゼレート、ジメチルセバケート、ジブチルマレート等の脂肪族二塩基酸エステル類、グリセリントリアセチル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、ラウリン酸ブチル、4,5−ジエポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジオクチル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類等が、それぞれ挙げられる。
[3]感光性画像形成材料、感光性画像形成材及び画像形成方法
本発明における光重合性組成物は、例えば、前記各成分を適当な溶剤に溶解或いは分散させた塗布液として、仮支持フィルム上に塗布し乾燥させ、必要に応じて、形成された光重合性組成物層表面を被覆フィルムで覆うことにより、所謂ドライフィルムレジスト材等の感光性画像形成材料とされ、その光重合性組成物層側を、被覆フィルムで覆われている場合にはその被覆フィルムを剥離して、被加工基板上に積層することにより、又は、前記各成分を適当な溶剤に溶解或いは分散させた塗布液として、被加工基板上に直接に塗布し乾燥させることにより、被加工基板上に光重合性組成物の層が形成されたレジスト画像形成材とされ、そのレジスト画像形成材の光重合性組成物層を、直接描画法により露光し、現像処理するレジスト画像形成方法としての使用形態に好適に用いられる。
が用いられる。その際、それらのフィルムがドライフィルムレジスト材の作製時に必要な耐溶剤性や耐熱性等を有しているものであるときは、それらの仮支持フィルム上に直接に光重合性組成物塗布液を塗布し乾燥させてドライフィルムレジスト材を作製することができ、又、それらのフィルムが耐溶剤性や耐熱性等の低いものであっても、例えば、ポリテトラフルオロエチレンフィルムや離型フィルム等の離型性を有するフィルム上に先ず光重合性組成物層を形成した後、その層上に耐溶剤性や耐熱性等の低い仮支持フィルムを積層し、しかる後、離型性を有するフィルムを剥離することにより、ドライフィルムレジスト材を作製することもできる。 尚、特に高解像力を追求する場合は、仮支持フィルムのヘイズ値は0.01〜1.8%であることが好ましく、又仮支持フィルムの厚みとしては10〜30μmであることが好ましい。
尚、特に高解像力を求める場合は、被覆フィルムの表面粗さが、(II)光重合性組成物との接触する面のRaが0.15μm以下、Rmaxが1.5μm以下であることが好ましく、又(III)被覆フィルム中に含まれる直径80μm以上のフィッシュアイの個数が5
個/m2以下であることが好ましい。
いる場合にはその被覆フィルムを剥離して、加熱、加圧等して積層することにより、又は、前記光重合性組成物塗布液を直接に塗布し乾燥させることにより、レジスト画像形成材を作製するにおける被加工基板は、その上に形成される光重合性組成物層を直接描画法により露光し現像処理することによって現出された画像をレジストとしてエッチング加工或いはメッキ加工等することにより、その表面に回路や電極等のパターンが形成されるものであり、銅、アルミニウム、金、銀、クロム、亜鉛、錫、鉛、ニッケル等の金属板そのものであってもよいが、通常、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、弗素樹脂等の熱可塑性樹脂等の樹脂、紙、ガラス、及び、アルミナ、シリカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の無機物、又は、ガラス布基材エポキシ樹脂、ガラス不織布基材エポキシ樹脂、紙基材エポキシ樹脂、紙基材フェノール樹脂等の複合材料等からなり、その厚さが0.02〜10mm程度の絶縁性支持体表面に、前記金属或いは酸化インジウム、酸化錫、酸化インジウムドープ酸化錫等の金属酸化物等の金属箔を加熱、圧着ラミネートするか、金属をスパッタリング、蒸着、メッキする等の方法により、その厚さが1〜100μm程度の導電層を形成した金属張積層板が、好ましく用いられる。
度、更に好ましくは15〜45℃程度の温度で、5秒〜10分程度、好ましくは10秒〜2分程度の時間でなされる。
実施例1〜4、比較例1〜2
光重合性組成物として、下記のエチレン性不飽和化合物(A1〜A2)、光重合開始剤(B1〜B2)、増感色素(C1〜C3)、カルボキシル基含有重合体(D1)、及びその他成分(X1〜X2)を、表2に示す処方で下記の溶剤(Y1)に加えて、室温で攪拌して調液した塗布液を、仮支持フィルムとしてのポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み16μm)上に、75μmのアプリケーターを用いて乾燥膜厚が20μmとなる量で塗布し、1分風乾後、85℃のオーブンで90秒間乾燥し、形成された光重合性組成物層上に、被覆フィルムとしてのポリエチレンフィルム(厚み22μm)をラミネータを用いて積層し、ドライフィルムレジスト材を作製した。
(B1)2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール (融点172℃、波長1.54ÅのX線回折スペクトルにおいてブラッ
グ角(2θ±0.2゜)21.16゜に最大ピークを有するもの)
(B2)ビス(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)―ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H―ピロール−1−イル)チタニウム
(D1)メタクリル酸/メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/スチレン共重合体(重量%=20/35/10/10/15/10、重量平均分子量46,000)
<その他>
(X1)マラカイトグリーン
(X2)ロイコクリスタルバイオレット
<溶剤>
(Y1)メチルエチルケトン
得られたドライフィルムレジスト材について、以下に示す方法で感光性組成物層の光透過率を測定した。
<光透過率>
ドライフィルムレジスト材に用いたポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリエチレンフィルムをレファレンスとして、ドライフィルムレジスト材の光透過率を分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)を用いて測定し、その波長405nmにおける透過率T405を求めた。
1.5m/分でラミネートすることにより、銅張積層基板上に感光層を作成して画像形成材を得た。
<露光感度>
得られた感光層を、中心波長405nm、レーザー出力5mWのレーザー光源(日亜化学工業社製「NLHV500C」)を用いて、像面照度2mW、ビームスポット径20μmで、ビーム走査間隔及び走査速度を変えながら走査露光し、次いで、30℃の1重量%炭酸ナトリウム水溶液を現像液として0.15MPaとなるように吹き付け、最小現像時間の2倍の時間でスプレー現像することによりネガ画像を現出させた。得られた画像について20μmの線幅が再現するのに要する露光量を求め露光感度とした。
<分光感度の極大ピーク>
画像形成材を50×60mmの大きさに切り出したサンプルを、回折分光照射装置(ナルミ社製「RM−23」)を用い、キセノンランプ(ウシオ電機社製「UI−501C」)を光源として350〜650nmの波長域で分光した光を横軸方向に露光波長が直線的に、縦軸方向に露光強度が対数的に変化するように設定して10秒間照射して露光し、次いで25℃の0.7重量%炭酸ナトリウム水溶液を現像液として0.15MPaとなるように吹き付け、最小現像時間の1.5倍の時間でスプレー現像することにより、各露光波長の感度に応じた画像が得られ、その画像高さから画像形成可能な露光エネルギーを算出し、横軸に波長、縦軸にその露光エネルギーの逆数をプロットすることにより得られる分光感度曲線における極大ピークを読みとった。
<黄色灯下でのセーフライト性>
画像形成材を黄色灯照明(約470nm以下の波長の光を遮断した条件)下に、1分間、2分間、5分間、10分間、20分間、30分間放置した後、前記と同様にして、黄色灯照明下に放置しない場合の露光感度に相当する露光量で走査露光を行った後、現像処理を行い、20μmの線幅の画像が形成されなくなるまでの放置時間を求め、以下の基準で
評価した。
A:20分以上。
B:10分以上20分未満。
C:1分以上10分未満。
D:1分未満。
<矩形性>
得られた線幅20μmの画像の矩形性を、走査型電子顕微鏡観察から以下のように規定した。
○:矩形性良好
×:矩形性不良
−:判定不能
結果を表2に示す。
Claims (8)
- (A)エチレン性不飽和化合物、(B)光重合開始剤及び、(C)下記一般式(I)で表される増感剤を含有し、380〜450nmの波長域に分光感度の極大ピークを有するとともに膜厚20μmの感光性組成物層を形成したときの波長405nmにおける光透過
率T405が5%以上であることを特徴とする青紫色レーザー感光性組成物。
独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していても良いアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アルケニル基、アシル基、アリール基、ヘテロアリール基、シアノ基、ヒドロキシ基、ホルミル基、スルホン酸基、カルボキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、またはニトロ基を表し、Yは単結合、置換基を有していても良いアリーレン基、またはヘテロアリーレン基を表し、R1
〜R4の隣り合った基及び/又はR5とR6が結合して飽和又は不飽和の環を形成していて
も良く、Yが単結合の場合にはR7は置換基を有していても良いアリール基またはヘテロ
アリール基を表す。) - (D)カルボキシル基含有重合体を含有することを特徴とする請求項1に記載の青紫色レーザー感光性組成物。
- 該光重合開始剤(B)がヘキサアリールビイミダゾール系化合物、ハロメチル化s−トリアジン誘導体、ハロメチル化1,3,4−オキサジアゾール系誘導体、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、有機ホウ素酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の青紫色レーザー感光性組成物。
- 該(C)増感剤が355〜430nmに吸収極大を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の青紫色レーザー感光性組成物。
- 仮支持フィルム上に、請求項1乃至4のいずれかに記載の青紫色レーザー感光性組成物の層が形成されてなることを特徴とする青紫色レーザー感光性画像形成材料。
- 被加工基板上に、請求項5に記載の青紫色レーザー感光性画像形成材料がその青紫色レーザー感光性組成物層側で積層されてなることを特徴とする青紫色レーザー感光性画像形成材。
- 被加工基板上に積層された青紫色レーザー感光性画像形成材料における青紫色レーザー感光性組成物層の厚さが10μm以上であることを特徴とする請求項6に記載の青紫色レ
ーザー感光性画像形成材。 - 請求項6又は7に記載の青紫色レーザー感光性画像形成材の青紫色レーザー感光性組成物層を、波長390〜430nmのレーザー光により走査露光し、現像処理して画像を現出させることを特徴とする画像形成方法。
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