JP2006071149A - 熱交換素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 換気空気の流量を確保したままで、左右の幅方向相互間における熱交換斑を抑えることができ、さらに、強度及び耐久性に富む熱交換素子を提供する。
【解決手段】 スペーサー2を、熱交換膜1を各層間に介して複数枚積層してなる熱交換素子であって、各スペーサー2は、上下面板21、22のうち積層面にそれぞれ、平面視矩形状の熱交換孔2hを複数個ずつ設けてなり、隣りあう各層のスペーサー2の流路vが平面視にて交流する方向を向き、一層置きのスペーサー2の流路vが平面視同一方向を向くように同一の所定角度を変えて積層されて、各層のスペーサー2内を並走する流路vの全てが、前記熱交換孔2hにおいて、隣設層のスペーサー2を並走する流路vの全てと、熱交換膜1を介して前記所定角度で交わるようにしてなる。
【選択図】 図4
【解決手段】 スペーサー2を、熱交換膜1を各層間に介して複数枚積層してなる熱交換素子であって、各スペーサー2は、上下面板21、22のうち積層面にそれぞれ、平面視矩形状の熱交換孔2hを複数個ずつ設けてなり、隣りあう各層のスペーサー2の流路vが平面視にて交流する方向を向き、一層置きのスペーサー2の流路vが平面視同一方向を向くように同一の所定角度を変えて積層されて、各層のスペーサー2内を並走する流路vの全てが、前記熱交換孔2hにおいて、隣設層のスペーサー2を並走する流路vの全てと、熱交換膜1を介して前記所定角度で交わるようにしてなる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、顕熱交換、潜熱交換或いは全熱(顕熱及び全熱)交換を行なう熱交換素子に関するものである。
換気空気(外気及び内気)の熱交換を行う熱交換素子は、複数枚の熱交換膜を、所定の間隔を開けて積層してなる。そして、この積層間隔毎に外気と内気とを交互に流通させることで、熱交換膜を介した外気及び内気の全熱(顕熱及び潜熱)交換を行うものである。
熱交換素子に関して、従来、矩形のプラスチック段ボールを三角形状に大きく打ち抜いてなるものを複数枚、アルミニウムシートの仕切板を介して交互に積層してなる熱交換素子があった(例えば、特許文献1参照)。これは、プラスチック段ボールの一層毎に高温及び低音の空気を流し、それぞれに形成した三角形状の打ち抜き部を、2種の空気の合流空間として、仕切板を解して熱交換を行うものである。
この合流空間は、平面視矩形形状の一対角線を桟として残して形成され、プラスチック段ボールの上下面間に立設されるため、熱交換部分において各層内で乱流を生じさせることによって、各層内における、換気空気の左右の幅方向相互間での流量や流速の偏りを防止し、各層の左右幅方向間での熱交換斑を抑えるものである。
しかし、大きな三角形孔が設けられた熱交換部内において、流通空気が乱流を生じることから、熱交換素子を流通する換気空気の流量が制限される。このため、居室の必要換気量に対して熱交換風量を確保できない場合があった。
また、熱交換面として大きな三角形孔を開けているため、熱交換部である層境界において、形状保持強度が十分とはいえなかった。特に、層境界に介設される熱交換膜は、熱交換素子各層間に大きな風負荷がかかるにもかかわらず、大きな三角形孔の平面枠(スペーサーの上下面による桟)の面部分でしか保持されない。このため、運転時の風負荷によって熱交換膜が大きなフラッタリングをおこす等により、強度や耐久性に富むものとはいえなかった。
そこで、本発明は、換気空気の流量を確保したままで、左右の幅方向相互間における熱交換斑を抑えることができ、さらに、強度及び耐久性に富む熱交換素子を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、以下(1)ないし(5)の手段を採用する。
(1)すなわち、本発明の熱交換素子は、上下面板21、22とそれらの間に立設された複数の縦桟23とで断面はしご状に成形され、縦桟23で仕切られた複数の流路vが内部の平面視一端から他端までを併走するように並設されたスペーサー2を、熱交換膜1を各層間に介して複数枚積層してなる熱交換素子であって、
各スペーサー2は、上下面板21、22のうち積層面にそれぞれ、平面視矩形状の熱交換孔2hを複数個ずつ設けて(孔開きスペーサー2として)なり、
隣りあう各層のスペーサー2の流路vが平面視にて交流する方向を向き、一層置きのスペーサー2の流路vが平面視同一方向を向くように同一の所定角度を変えて積層されて、
各層のスペーサー2内を並走する流路vの全てが、前記熱交換孔2hにおいて、隣設層のスペーサー2を並走する流路vの全てと、熱交換膜1を介して前記所定角度で交わるようにしてなる
ことを特徴とする。
各スペーサー2は、上下面板21、22のうち積層面にそれぞれ、平面視矩形状の熱交換孔2hを複数個ずつ設けて(孔開きスペーサー2として)なり、
隣りあう各層のスペーサー2の流路vが平面視にて交流する方向を向き、一層置きのスペーサー2の流路vが平面視同一方向を向くように同一の所定角度を変えて積層されて、
各層のスペーサー2内を並走する流路vの全てが、前記熱交換孔2hにおいて、隣設層のスペーサー2を並走する流路vの全てと、熱交換膜1を介して前記所定角度で交わるようにしてなる
ことを特徴とする。
このような熱交換素子において、各スペーサー2内部の複数の流路vに換気空気を流通させ、隣り合う各層毎に第一空気と第二空気とを交互に流通させる。これにより、ある層の幅方向の全ての第一空気流路vと、隣接層の幅方向の全ての第二空気流路vとが所定の同一角度で交流する。よって、各層の平面視幅方向相互の熱交換斑を抑えた熱交換が可能となる。
また、隣接する流路v同士は全て同一角度で交流するため、熱交換部分において乱流が生じにくく、熱交換孔2hに位置する熱交換膜1はフラッタリングを起こしにくい。
さらに積層面においては、スペーサー2の上下面板21、22のうち、熱交換孔2hを設けて残った平面桟(横桟20)が、熱交換膜1を介して面接着され、三層構造としてなる。このため、強度に優れた熱交換素子となる。
(2)前記熱交換素子において、各スペーサー2における複数の縦桟23は等間隔に立設されてなると共に、複数の熱交換孔2hは、縦桟23に沿う長辺を有する同一の長方形状であり、(少なくとも)いずれかの縦桟23の(上下面板21、22への)上下固定辺を間隔中心として、流路vの平面視幅方向へ等間隔の列をなすことが好ましい。
このようなものであれば、換気空気が各流路v内を均一な流量で層流として流通すると共に、熱交換孔2hが平面視等幅かつ等間隔に列設されることとなる。したがって、並設される流路v同士において層流のまま均一に熱交換が行われ、換気空気の流量を確保したままで、左右の幅方向相互間における熱交換斑をより抑えることができる。
また均一流量で層流のまま熱交換されるため、熱交換膜1のフラッタリングも生じにくい。これに加えて、上下面に等間隔に残った平面桟(横桟20)が縦桟23に沿って伸びて、平面視幅方向中央で縦桟23に保持される。すなわち、上下の平面桟(横桟20)と縦桟23とで、流路v方向に同一の断面I字形の桟を成すこととなる。したがって、剛性に富む平面桟(横桟20)が形成され、スペーサー2の平面視内部の強度及び耐久性に富む熱交換素子となる。
(3)また、前記いずれかの熱交換素子において、各スペーサー2は、可撓性を有する樹脂によって一体成形されてなることが望ましい。
このようなものであれば、熱交換膜1を、可撓性を有する孔開きスペーサー2の上下面板21、22で挟持固定することとなる。上下面板21、22の可撓性によりスペーサー2平面視内部の横桟20の自由度が増加し、熱交換膜1の伸縮やたわみに対応することで、流路vの伸縮をスペーサー2が吸収することができる。また可撓性樹脂によって一体成形されてなるため、上下面板21、22と縦桟23とが容易に分離することはなく、強度に優れたスペーサー2となる。よって、このようなスペーサー2によって構成された熱交換素子は、積層面における各層間の流路vの遮蔽性に優れ、この各層間の流路v遮蔽の耐久性に優れたものとなる。
(4)上記熱交換素子において、熱交換膜1は、親水性有機高分子膜を定着してなる全熱交換膜1であることが望ましい。
このようなものであれば、親水性有機高分子膜によって換気空気同士が遮蔽されつつ、親水性イオンチャンネルによって顕熱交換が可能となり、換気空気同士が熱交換孔2hで混合することなく、熱交換流量を確保しうる熱交換素子となる。これによって、伸縮性が比較的劣るような親水性有機高分子膜によっても、耐久性に優れた熱交換素子が形成される。
(5)前記熱交換素子において、スペーサー2の積層面のうち上面板に設けられた上熱交換孔21hと、前記上面板に積層される下面板22に設けられた下熱交換孔22hとの平面位置がずれてなるものとしてもよい。
このようなものであれば、熱交換孔2hを設けて残った平面桟(横桟20)同士がずれることで、スペーサー2の平面視内部及び熱交換膜1を寄り強固に保持することができ、より内部強度および耐久性に優れた熱交換素子となる。
特に、各スペーサー2が、上面板に設けられた上熱交換孔21hと、下面板22に設けられた下熱交換孔22hとの平面位置がずれてなるものとし、積層される複数のスペーサー2同士が同一の位置に熱交換孔2hを設けたものとすれば、熱交換孔2hを容易にかつ効率的に設けることができる。
本発明は、上述のような構成としたことで、換気空気の流量を確保したままで、左右の幅方向相互間における熱交換斑を抑えることができ、さらに、強度及び耐久性に富む熱交換素子を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例として示す図面と共に説明する。図1ないし図6は、本発明の実施例1の熱交換素子であり、図7は、本発明の実施例2の熱交換素子である。
以下のいずれの実施例においても、本発明の熱交換素子は、熱交換膜1と、熱交換膜1上に固定されて熱交換膜1同士の間隔を維持するスペーサー2と、を交互に積層してなる。これにより、複数枚の熱交換膜1が等間隔に並設され、この各熱交換膜1間の各層にスペーサー2が固定される。そして、列設された熱交換膜1間のスペーサー2の内部へ一層置きに2種の空気を流通させ、スペーサー2の上下に設けた熱交換孔2hから、熱交換膜1を介して熱交換させるものである。
積層においては、隣りあう各層のスペーサー2の流路vが平面視にて交流する方向を向き、一層置きのスペーサー2の流路vが平面視同一方向を向くように同一の所定角度を変えている。これにより、各層のスペーサー2内を並走する流路vの全てが、前記熱交換孔2hにおいて、隣設層のスペーサー2を並走する流路vの全てと、熱交換膜1を介して前記所定角度で交わるようにしてなる。
そして、本発明におけるスペーサー2は、上下面板21、22とそれらの間に立設された複数の縦桟23とで断面はしご状に成形される。そして、前記縦桟23で仕切られた複数の流路vが、スペーサー2内部の平面視一端から他端までを併走するように並設される。
また、各スペーサー2は、上下面板21、22のうち積層面にそれぞれ平面視矩形状の熱交換孔2hを複数個ずつ設けた、孔開きスペーサー2としてなる。
本発明の実施例1の熱交換素子の斜視外形図を図1に、これを構成するスペーサー2と熱交換膜1の分解説明図を図2に示す。また、スペーサー2の斜視部分拡大説明図を図3に、隣り合うスペーサー2の2層および介設される一枚の熱交換膜1の位置関係を図4(a)(b)に、実施例1の製造工程として、積層単位のピースの製造工程を図5(a)(b)(c)に、積層以降の工程を図6(a)(b)(c)にそれぞれ示す。
実施例1の熱交換素子は、隣り合う各層の熱交換空気同士が直交する直交流素子であって、上下面間に複数本の縦桟23が等間隔に立設されたスペーサー2の上下面各々に複数の上下熱交換孔21h、22hを設けてなる上下孔開きスペーサー2と、平面視六角形をした複数枚の熱交換膜1とを、交互に積層して面接着してなる熱交換素子であって、隣り合う各層のスペーサー2の内部にて縦桟23で区切られて層内に並設される流路vは、各層の上下熱交換孔21h、22hにて、部分的に熱交換膜1によって区切られてなる。そして、各層の熱交換膜1は、積層によって表裏面それぞれにスペーサー2が面接着され、上下熱交換孔21h、22hの平面視内部に熱交換膜1が露出することとなる。この露出した熱交換膜1によって、表面のスペーサー21の流路vを通る一次空気と、裏面のスペーサー21の流路vを通る二次空気との全熱交換を行う。
(熱交換膜1)
熱交換膜1は、それ(熱交換膜1)自体の表面及び裏面を流通する2種の空気の、潜熱及び顕熱を交換する板状或いはシート状のものである。実施例1の熱交換素子においては、多数枚の熱交換膜1が、後述するスペーサー2との積層によって等間隔に並設される。その各層間(それぞれの熱交換膜1間)へ交互に室外空気と室内空気を流通させることにより、熱交換膜1を介して各層間(それぞれの熱交換膜1間)へ交互に流通する室外空気と室内空気の全熱(潜熱及び顕熱)交換、或いは潜熱、顕熱のいずれかを主とした熱交換を行う。
熱交換膜1は、それ(熱交換膜1)自体の表面及び裏面を流通する2種の空気の、潜熱及び顕熱を交換する板状或いはシート状のものである。実施例1の熱交換素子においては、多数枚の熱交換膜1が、後述するスペーサー2との積層によって等間隔に並設される。その各層間(それぞれの熱交換膜1間)へ交互に室外空気と室内空気を流通させることにより、熱交換膜1を介して各層間(それぞれの熱交換膜1間)へ交互に流通する室外空気と室内空気の全熱(潜熱及び顕熱)交換、或いは潜熱、顕熱のいずれかを主とした熱交換を行う。
熱交換膜1の並設間隔は、1.5ないし2.0mm、さらには1.7mm程度であることが、高熱交換効率及び低圧力損失のために好ましい。
熱交換膜1の構成材は、少なくとも熱交換素子形状の側端縁となる位置において、常温(通常運転時の熱交換器ユニット内部の温度)を超えた温度で熱流動性または熱溶融性を有するものとしてもよい。
このようなものであれば、切断面においてスペーサー2各層間の熱交換膜1を熱流動または熱溶融させることで、各層を容易かつ確実に熱融着可能であり、熱交換空気同士を区切る各層の境界が、効率的にシールされる。
実施例1の熱交換膜1は、多孔性の基布に親水性有機高分子膜を定着してなる全熱交換膜1であり、この親水性有機高分子膜によって熱交換膜1の表裏に接する換気空気同士の顕熱交換を行うと共に、親水基のイオンチャンネルによって、換気空気に含まれる水蒸気を熱交換膜1の表裏間で受け渡すことで、潜熱交換を行うものである。また、親水性有機高分子膜は空気を通さないため、熱交換膜1で仕切られた各層は、2種の換気空気同士の混合が防止される。
なお、熱交換膜1の他の態様として、耐熱性を有する高熱伝導性の金属からなる顕熱交換膜1でもよい。
実施例1の熱交換膜1は、親水性有機高分子膜を定着してなる。具体的には、親水性有機高分子樹脂たるスルフォン酸ポリマーを主成分とするものを、不織布の表裏両面から含浸させることで両面製膜(ダブルキャスティング)し、更に、その製膜した一表面のみ薄膜コーティングしたものである。このスルフォン酸ポリマーのうち、本発明で代表される主成分として、実施例1では以下に示す三元共重合体の構造を有する。
実施例1の熱交換膜1は、親水性有機高分子、具体的にはスルフォン酸ポリマーを主成分としてなることから、以下の効果を奏する。先ず、親水基すなわちスルフォン基によって、親水性イオンチャンネル内で水分拡散が起こる。よって、高透湿性の熱交換膜1を実現することができ、表裏双方向の熱交換効率が大幅に向上する。特に、断面縦横比率が1.4以上のスペーサー2と組み合わせることで、熱交換効率が従来のものより飛躍的に向上する。次に、従来の紙製の熱交換膜1と比して、比較的薄く柔軟性(通気時の形状変化の自由度)及び軽量性に富んだ熱交換膜1となる。
親水性有機高分子膜の全熱交換膜1は、顕熱交換だけでなく、特に潜熱交換に優れる。また、表裏の空気の遮断性に優れる。一方で、例えば不織布に親水性有機高分子膜を定着させてなる熱交換膜1などの場合、それ一枚では伸縮性や伸縮方向の耐久性が比較的劣る。但し本発明において、この伸縮性や伸縮方向の耐久性は、後述するスペーサー2の可撓性および熱交換孔2hの列設によって解消される。
(スペーサー2)
スペーサー2は、図2ないし図4に示すように、各流路vの横桟20を形成する上下面板21と、上下面板21、22間に固定される複数の縦桟23とで構成される板状体からなる。具体的には、上縁面を形成する上面板21と、下縁面を形成する下面板22と、これら上面板21及び下面板22間で一端から多端へ並走してなる複数の縦桟23と、から構成される。また、上面板21及び下面板22には、熱交換を行う多数の熱交換孔2hがそれぞれ形成してある。
スペーサー2は、図2ないし図4に示すように、各流路vの横桟20を形成する上下面板21と、上下面板21、22間に固定される複数の縦桟23とで構成される板状体からなる。具体的には、上縁面を形成する上面板21と、下縁面を形成する下面板22と、これら上面板21及び下面板22間で一端から多端へ並走してなる複数の縦桟23と、から構成される。また、上面板21及び下面板22には、熱交換を行う多数の熱交換孔2hがそれぞれ形成してある。
この板状体は、汎用品として成形された段ボールを利用することが、製造或いは入手容易性に優れるため、好ましい。また可撓性を有することが好ましく、更には、紙製よりも強度及び耐性に優れた、汎用品のプラスチック段ボールであることが好ましい。
複数の縦桟23によって、上下面板21、22間の厚さ方向内部に、平面視一端から他端へ直線的に亘る複数の流路vが横一列に併設される。この並設される各流路vは、上面板21及び下面板22を上下縁とし、並走する複数の縦桟23を側縁として、これらに囲まれて形成される。
なおスペーサー2は、可撓性を有する樹脂によって一体成形されてなるものとすると、可撓性の孔開きスペーサー2は変形自由度を有するため、流路vの伸縮を吸収することができるため、好ましい。
スペーサー2の積層においては、複数枚のスペーサー2それぞれが面接着される。面接着の際、隣り合う各層のスペーサー2で熱交換膜1を面接着により挟持固定する。
(上下面板21、22)
スペーサー2の上面板21および下面板22にはそれぞれ、内部の流路vに沿う方向に長い、長孔の熱交換孔2hが複数個併設される。熱交換孔2hを除いたスペーサー2の上面板21および下面板22は、流路vの上下縁における横桟20を形成し、積層される熱交換膜1と面接着される。
スペーサー2の上面板21および下面板22にはそれぞれ、内部の流路vに沿う方向に長い、長孔の熱交換孔2hが複数個併設される。熱交換孔2hを除いたスペーサー2の上面板21および下面板22は、流路vの上下縁における横桟20を形成し、積層される熱交換膜1と面接着される。
積層されて熱交換孔2hの平面内部に位置する熱交換膜1は、その平面視四方が、スペーサー2ピースの上下板による桟によって両面方向から確実に挟持されたまま、スペーサー2の各層を流通する2種の空気の熱交換を行う。すなわち、上下面に熱交換孔2hを設けたスペーサー2を、熱交換孔2hを設けない熱交換膜1と積層することで、熱交換膜1は両面から挟持される上下各スペーサー2の熱交換孔2hの平面視内部を覗くように位置することとなり、隣り合う層の流路v流通空気は、この熱交換孔2hにおいて、熱交換膜1を介して接触し、全熱交換される。
なお、少なくとも上下面板21、22が、運転温度を超えた温度で熱流動性または熱溶融性を有する樹脂からなるものとすれば、面接着を熱溶融切断と共に行うことができる。なかでも、上面板21、下面板22および縦桟23の全てが同プラスチック材からなる一体成形品であれば、更に好ましい。
(熱交換孔2h)
各熱交換孔2hは、長手方向が流路vに沿う長孔であり、具体的には平面視矩形状、さらには長方形状である。また、複数の各熱交換孔2h同士で、少なくとも短手方向の辺及び熱交換孔列2hLの複数の孔間のピッチが略等幅である。熱交換孔2hの場合には、各熱交換孔2hの左右の辺(のうち少なくともいずれか一方を曲げ境界2bとする。)
各熱交換孔2hは、スペーサー2の上下面板21、22のうち積層面に設けられる。すなわち、ただし、図1に示すように、熱交換素子の最上層の上面及び最下層の下面を除くスペーサー2の各層の上下面板21、22に設けられる。なお実施例では、図6(c)に示すように、熱交換素子の最上層の上面及び最下層の下面にも他の層と同様、上下面板21、22の両方に熱交換孔2hを設けた上で、積層後に上下面をシールするシール平板41を貼設してなる。
各熱交換孔2hは、長手方向が流路vに沿う長孔であり、具体的には平面視矩形状、さらには長方形状である。また、複数の各熱交換孔2h同士で、少なくとも短手方向の辺及び熱交換孔列2hLの複数の孔間のピッチが略等幅である。熱交換孔2hの場合には、各熱交換孔2hの左右の辺(のうち少なくともいずれか一方を曲げ境界2bとする。)
各熱交換孔2hは、スペーサー2の上下面板21、22のうち積層面に設けられる。すなわち、ただし、図1に示すように、熱交換素子の最上層の上面及び最下層の下面を除くスペーサー2の各層の上下面板21、22に設けられる。なお実施例では、図6(c)に示すように、熱交換素子の最上層の上面及び最下層の下面にも他の層と同様、上下面板21、22の両方に熱交換孔2hを設けた上で、積層後に上下面をシールするシール平板41を貼設してなる。
複数の熱交換孔2hは、縦桟23に沿う長辺を有する同一の長方形状である。また、複数の熱交換孔2hは、流路vの平面視幅方向へ等間隔の列すなわち熱交換孔列2hLを成す。
スペーサー2の積層面のうち上面板に設けられた上熱交換孔と、前記上面板に積層される下面板22に設けられた下熱交換孔22hとの平面位置が、図4(b)に示すようにずれてなるものとしてもよい。
(熱交換孔列2hL)
熱交換孔は、スペーサー2の上下面板21、22において、流路vの幅方向へ並設されて、熱交換孔列2hLを構成する。実施例では、流路v方向に複数列構成されるが、一列だけ構成されるものでもよい。同一形状の熱交換孔が熱交換孔列2hLを構成することで、幅方向に均一な熱交換が可能となる。
熱交換孔は、スペーサー2の上下面板21、22において、流路vの幅方向へ並設されて、熱交換孔列2hLを構成する。実施例では、流路v方向に複数列構成されるが、一列だけ構成されるものでもよい。同一形状の熱交換孔が熱交換孔列2hLを構成することで、幅方向に均一な熱交換が可能となる。
各熱交換孔列2hLの平面列方向は任意のものでよいが、実施例では、流路vの平面視幅方向、特に流路v方向と垂直な幅方向に列が連なる。ほかに、流路vの幅方向と平面視斜め方向であってもよく、直線列だけでなく曲線を形成する曲線列でも良い。
各熱交換孔列2hLは、(流路vの)平面視幅方向に連設されて一列を成す複数の熱交換孔2hで構成される。複数の熱交換孔列2hLのうち、少なくともスペーサー2の平面視両端側に位置する熱交換孔列2hLは、長孔からなる熱交換孔2hが複数個列設することによって構成される。
この長孔からなる複数の熱交換孔2hは、互いに同一形状として、流路vと垂直な平面視幅方向に一列をなす。
(縦桟23)
スペーサー2は、熱交換膜1上において互いに並行となるように等間隔に並設固定された、複数本の縦桟23を有する。具体的には、前記上面板21および下面板22の間(すなわちスペーサー2自体の厚さ方向内部)に垂直長板からなる縦桟23が複数枚立設される。縦桟23は、スペーサー2の厚さすなわち高さ方向に幅を有し、直線的に走る平面状の長板からなる。複数本が互いに並行となるように、スペーサー2平面視にて一端から他端へ亘り、それ自身の上下端辺で、上下面板21、22に固定される。スペーサー2の端部は、開放孔間の上下面板21、22と垂直板22とで、流路vの幅方向に間隔をあけて連続した各桟で形成される。縦桟23の上下端辺は、熱交換孔列2hLの平面視幅方向の間隔中心に位置する。
スペーサー2は、熱交換膜1上において互いに並行となるように等間隔に並設固定された、複数本の縦桟23を有する。具体的には、前記上面板21および下面板22の間(すなわちスペーサー2自体の厚さ方向内部)に垂直長板からなる縦桟23が複数枚立設される。縦桟23は、スペーサー2の厚さすなわち高さ方向に幅を有し、直線的に走る平面状の長板からなる。複数本が互いに並行となるように、スペーサー2平面視にて一端から他端へ亘り、それ自身の上下端辺で、上下面板21、22に固定される。スペーサー2の端部は、開放孔間の上下面板21、22と垂直板22とで、流路vの幅方向に間隔をあけて連続した各桟で形成される。縦桟23の上下端辺は、熱交換孔列2hLの平面視幅方向の間隔中心に位置する。
この縦桟23によって、並設する熱交換膜1同士の間隔を維持すると同時に、並行な複数本の線固定により熱交換素子の形状を保持するものである。また縦桟23に区切られて、上下面に沿ってスペーサー2内を走る複数本の流路vが、断面視横一列に並設される(図1(b)、図3)。よって、換気空気の流路v左右縁を確保し、換気空気の流れ方向を誘導するものである。
(横桟20と縦桟23による横断面形状)
熱交換孔列2hLを設けることで残った上下面板21、22からなる横桟20と、垂直板22からなる縦桟23とで、図3に示すような断面略「I」字状、或いはこれが横に連接されてなる「II」字状(図示せず)や「III」字状(図示せず)の桟が幅方向に略等間隔に形成される。これら断面形状は左右対称である。
熱交換孔列2hLを設けることで残った上下面板21、22からなる横桟20と、垂直板22からなる縦桟23とで、図3に示すような断面略「I」字状、或いはこれが横に連接されてなる「II」字状(図示せず)や「III」字状(図示せず)の桟が幅方向に略等間隔に形成される。これら断面形状は左右対称である。
本実施例では、各層のスペーサー2の複数の縦桟23のうち、少なくともいずれかの縦桟23の(上下面板21、22への)上下固定辺を間隔中心としている。よって、上下の平面桟(横桟20)と縦桟23とで、断面I字形の桟を成す。
(流路v)
スペーサー2内部で空気が流通する流路vは、実施例1のスペーサー2の平面内で直進し、隣接層同士で直行する。なお、口述する実施例2の流路vは平板面内で曲折してなる。
スペーサー2内部で空気が流通する流路vは、実施例1のスペーサー2の平面内で直進し、隣接層同士で直行する。なお、口述する実施例2の流路vは平板面内で曲折してなる。
(積層体3)
各層は、熱融着によって纏めて接着することが好ましい。このようなものであれば、換気空気のリークが生じやすい切断面において、各層間が熱融着により確実にシールされる。よって、熱交換を行う空気同士の混合を防止することができる。
各層は、熱融着によって纏めて接着することが好ましい。このようなものであれば、換気空気のリークが生じやすい切断面において、各層間が熱融着により確実にシールされる。よって、熱交換を行う空気同士の混合を防止することができる。
実施例1の熱交換素子は、図1に示すように、L字状の縦方向枠によって、積層方向の縦辺に沿う平面視四隅をシールするシールL字板42を貼着している。
なお、熱融着によって各層の端部が接着されることにより、積層体3の端辺や角部を素子外形枠で補強することなく、十分な強度や耐久性を確保できるため、補強用のフレーム構造を有さずに、複数枚の熱交換膜1及びスペーサー2を積層した積層体3のみからなる。
そして、上記熱交換膜1及びスペーサー2は、少なくともいずれかが熱流動性または熱溶融性を有しており、熱交換素子の厚さ(積層)方向のいずれかの側端面において、各層が熱融着されてなる。
熱融着される側端面は、ヒートカットによって切断と同時に熱融着される切断面であることが、安価で効率的な製造のために好ましい。そのためには、切断する前の積層体3は、図6(a)に示すように所望の熱交換素子よりも大きい平面形状のスペーサー2及び熱交換膜1で形成された、大判の積層体3であることが必要である。
(実施例1の製造方法例)
本発明の積層体3のみからなる熱交換素子は、例えば以下の(または熱交換素子構成材)の製造方法によって製造される。すなわち、先ず、(A)大判のプラスチック段ボールの表裏に熱交換孔列2hL2hを形成する熱交換孔形成工程と、(B)完成大よりも一回り大判のスペーサー2を形成する大判スペーサー2形成工程と、(C)一回り大判のスペーサー2の一積層面に熱交換膜1を貼設する熱交換膜1接着工程とを経て、複数層のうち一層のスペーサー2とその上面板の積層面における一枚の熱交換膜1とによる積層単位のピースを得る(図5)。
本発明の積層体3のみからなる熱交換素子は、例えば以下の(または熱交換素子構成材)の製造方法によって製造される。すなわち、先ず、(A)大判のプラスチック段ボールの表裏に熱交換孔列2hL2hを形成する熱交換孔形成工程と、(B)完成大よりも一回り大判のスペーサー2を形成する大判スペーサー2形成工程と、(C)一回り大判のスペーサー2の一積層面に熱交換膜1を貼設する熱交換膜1接着工程とを経て、複数層のうち一層のスペーサー2とその上面板の積層面における一枚の熱交換膜1とによる積層単位のピースを得る(図5)。
そして、(D)この積層単位のピースを接着せずに積層する積層工程と、(E)積層したピースを熱交換素子の完成品の大きさへと切断すると共に各層を溶着する外形状形成工程と、(F)外形状形成工程によって得られた積層体3の必要箇所をシールするシール工程とを経て、本実施例の熱交換素子を得る。
すなわち、先ず、(A)熱交換孔形成工程として、汎用品のプラスチック段ボールを長尺のまま用意し、この長尺のプラスチック段ボールに、均等な大きさの熱交換孔2hを均等な間隔で穿設する(図5(a))。この熱交換孔形成工程によって、流路vの幅方向に一列の熱交換孔列2hLが形成される(図5(a))。
長尺のままのプラスチック段ボールとは、図5(a)の点線で示すように、例えば四分の一大へ等分割することで、熱交換素子の完成品の大きさよりも一回り大きな所定大の正方形となるような大きさのものである。
なお、複数枚の大判のスペーサー2のうち、最上層のスペーサー2の上面と最下層のスペーサー2の下面は穿孔しなくても良い。
次に、(B)大判スペーサー2形成工程として、前記熱交換孔形成工程を経て熱交換孔列2hLを設けた長尺のプラスチック段ボールを、前記所定大の正方形(「熱交換素子の完成品の大きさよりも一回り大きな所定大の正方形」)となるように切断して、積層に必要な枚数だけ形成する。本実施例では、長尺の4分の一に等分し、完成品のスペーサー2の平面形状よりも一回り大きな大判大のスペーサー2を得る(図5(a)〜(b))。四分の一大への切断よりも先に、熱交換孔形成工程を行うことで、同一形状のスペーサー2の穿設及び外形状の形成が効率的に量産できる。
なお、第一切断工程の他の実施例として、幅方向垂直に並設される等長の長孔で構成された熱交換列について、熱交換列を等分するように略対角線上を切断して三角形状に切断しても良い(図示せず)。このようにすれば、隣り合う外形状同士で切断ロスが生じることがなく、外形状形成工程によって形成された平面視平行四辺形の孔開きプラスチック段ボールが連続して効率的に得られる。
次に、(C)熱交換膜1接着工程として、大判スペーサー2形成工程で一回り大きく切断したプラスチック段ボールに熱交換膜1を接着する。具体的には、プラスチック段ボールの上面に、スクリーン印刷版によって、完成大の内側四方の位置へ接着剤を塗布する(図5(b))。そして、完成大の範囲内の大きさであって、かつ熱交換孔列2hLを全て覆う熱交換膜1の四辺を面接着する(図5(b)〜(c))。このようにして、一層のスペーサー2とその上面板の積層面における一枚の熱交換膜1とによる大判の積層単位のピースが得られる(図5(c))。
なお、スクリーン印刷版によって、完成大の内側四方の位置へ接着剤を塗布する(図5(b))ことで、着実な接着位置を確保できる。これにより、例えばローラーによる接着剤の塗布を行うときのように、ローラー進行方向の熱交換孔2hの縁に接着剤が残溜することがなく、また接着不良も起こしにくいものとなる。
ここで、本発明に言う「大判」とは、所望の熱交換素子形状よりも大きい平面形状のことを言う。
次に、(D)積層工程として、熱交換膜1接着工程による大判の積層単位のピースを積層し、大判のスペーサー2と熱交換膜1とを交互に複数枚積層する。このとき、各層同士の接着をせず、後の外形状形成工程にて外形状の切断と同時に接着を行うことが外形精度及び効率的な製造のために好ましい。また、最上層には、熱交換膜1を接着していない大判のスペーサー2を積層する。最上層のスペーサー2の上面板は熱交換を行わないからである。本実施例では、最上層及び最下層を含め、積層する全ての層を、共通の両面孔開きスペーサー2としている。
なお積層工程において、積層後の上下面に、熱交換孔2hをシールするシール平板41をさらに積層しても良い(図示せず)。或いは、最上層の上面板及び最下層の下面板22に熱交換孔2hを穿設していないスペーサー2を積層するものでも良い(図示せず)。
この積層工程においては、各換気空気の流路v方向が一定となるよう、スペーサー2の流通路が一層おきに共通するように積層する。実施例1では、2種の換気空気が直交する直交流式の熱交換素子であり、大判のスペーサー2を、隣り合う層に対して平面視90度ずつ回転させ、かつ熱交換膜1を介しながら積層する(図2)。これにより、隣り合うスペーサー2同士の流路vが直交するようにする。この積層によって、熱交換孔2hの平面内部を熱交換膜1が覆うこととなり、隣り合う各層のスペーサー2内の流路vを遮断して、流通する空気同士の全熱交換を行うことができる。
次に、(E)外形状形成工程として、この積層工程によって得た大判の積層体3を所望の熱交換素子形状にヒートカットし、切断と共に各層を溶着することで切断と層接着を同時に行う。これにより、積層方向の少なくともいずれかの側端面における各層が熱融着された、所望形状の積層体3からなる熱交換素子が得られる。
ヒートカットは、スペーサー2と熱交換膜1とのいずれか、或いはその両方が熱溶融または熱流動化する温度まで加熱したニクロム線等の高温金属線によって、積層体3を、所望の熱交換素子形状へと切断する工程である。このとき、切断面が、熱交換素子の厚さ方向すなわち積層方向の側端面を形成するように、所望の熱交換素子の平面視外形に沿って切断する。これによって、隣り合う各層が互いに溶着され、熱交換素子の側端部における層接着を確実かつ迅速に行うものとなる。また、積層面を隔てた流通空気のリークを防止することができる。
実施例1において、ヒートカット工程によって得られた所望の熱交換素子の形状は、立方体、又は積層枚数によって平面視正方形の直方体である。また、実施例1の熱交換素子は、2種の空気が垂直に交わる直交流方式の熱交換素子である。直交流方式は、平面形状が縦横いずれにも偏らず、コンパクトな形態の熱交換素子が得られると共に、汎用する多くの熱交換器ユニットがこの方式を採用しているため実用上互換性に優れる。このような直交流方式の熱交換素子の場合、平面視正方形の熱交換素子とすることで、2種の換気空気の流量を容易に均等なものとすることができる。
最後に、(F)シール工程として、上下面及び層厚さ方向の縦辺に沿う四隅を、それぞれシール平板41(図6(c))とシールL字板42(図1(b))の接着によってシールする。なお、孔開きスペーサー2によって、補強用の外形フレームを必要としなくても十分な強度の熱交換素子が得られる。
本発明の実施例2の熱交換素子のうち、隣り合う2層の分解説明図を図7に示す。実施例2の熱交換素子は、斜交流方式により内部で流路vを平面視曲折させた曲折流路vを有する。各層のスペーサー2は、図7のように三角形状に切断され、その一辺と並行に長い熱交換孔2hを列設した二つの三角形スペーサー2aと2bを、流路vが90度曲折するように平面内で組み合わせて平面視正方形となる。そして、隣接層のスペーサー2同士の流路vが対称形状となるように、2種の流路v形状のスペーサー2を交互に、熱交換膜1を介して面接着する(図7)。
実施例2の熱交換膜1は、スペーサー2の外形状よりも一回り小さく、かつ熱交換孔列2hLを全て覆うような四辺形である。実施例1と同様に、スペーサー2へスクリーン印刷版による接着剤塗布をした上で、スペーサー2の上面に面接着される。
実施例2のスペーサー2は、実施例1と同様に上下面と複数の縦桟23とからなり、複数列の熱交換孔列2hLが形成された可撓性のある段ボールである。
実施例2のように、スペーサー2を平面内で曲折させることで、大きな乱流の生じない整った空気の流れを確保しながら、曲折した長い流路vを確保でき、熱交換効率に優れた熱交換素子となる。その他の構成は、実施例1と同様である。
その他、各部の具体的な構成及び製造方法に関する具体的な工程は、上述した実施例に限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
このようにして得られた各実施例の熱交換素子は、主に、換気装置内に収納される。そして、この熱交換素子を介して、室内空気と室外空気とを交流させるようにして使用される。換気装置は、一般的にそれぞれ室外からの吸気(OA)、室内への供給気(SA)、及び、室内からの還気(RA)、室外への排気(EA)にダクト接続される。このような換気装置の他、熱交換を行う種々の装置或いは機構内に収納して用いることができる。
1 熱交換膜
2 スペーサー
20 横桟
21 上面板
21h 上熱交換孔
22 下面板
22h 下熱交換孔
23 縦桟
2h 熱交換孔
2hL 熱交換孔列
3 積層体
41 シール平板
42 シールL字板
v 流路
2 スペーサー
20 横桟
21 上面板
21h 上熱交換孔
22 下面板
22h 下熱交換孔
23 縦桟
2h 熱交換孔
2hL 熱交換孔列
3 積層体
41 シール平板
42 シールL字板
v 流路
Claims (5)
- 上下面板とそれらの間に立設された複数の縦桟とで断面はしご状に成形され、縦桟で仕切られた複数の流路が内部の平面視一端から他端までを併走するように並設されたスペーサーを、熱交換膜を各層間に介して複数枚積層してなる熱交換素子であって、各スペーサーは、上下面板のうち積層面にそれぞれ、平面視矩形状の熱交換孔を複数個ずつ設けてなり、隣りあう各層のスペーサーの流路が平面視にて交流する方向を向き、一層置きのスペーサーの流路が平面視同一方向を向くように同一の所定角度を変えて積層されて、各層のスペーサー内を並走する流路の全てが、前記熱交換孔において、隣設層のスペーサーを並走する流路の全てと、熱交換膜を介して前記所定角度で交わるようにしてなることを特徴とする熱交換素子。
- 各スペーサーにおける複数の縦桟は等間隔に立設されてなると共に、複数の熱交換孔は、縦桟に沿う長辺を有する同一の長方形状であり、いずれかの縦桟の上下固定辺を間隔中心として、流路の平面視幅方向へ等間隔の列をなす請求項1記載の熱交換素子。
- 各スペーサー2は、可撓性を有する樹脂によって一体成形されてなる請求項1または2記載の熱交換素子。
- 熱交換膜は、親水性有機高分子膜を定着してなる全熱交換膜である請求項1、2または3のいずれか記載の熱交換素子。
- スペーサーの積層面のうち上面板に設けられた上熱交換孔と、前記上面板に積層される下面板に設けられた下熱交換孔との平面位置がずれてなる請求項1、2、3または4のいずれか記載の熱交換素子。
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JP2004253387A JP2006071149A (ja) | 2004-08-31 | 2004-08-31 | 熱交換素子 |
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JP2008190816A (ja) * | 2007-02-07 | 2008-08-21 | Techno Frontier:Kk | 顕熱交換素子 |
JP2010151344A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Techno Frontier:Kk | 全熱交換器 |
WO2015141634A1 (ja) * | 2014-03-20 | 2015-09-24 | 住友精密工業株式会社 | 熱交換器 |
JP2021076291A (ja) * | 2019-11-07 | 2021-05-20 | 株式会社テクノフロンティア | 熱交換素子 |
-
2004
- 2004-08-31 JP JP2004253387A patent/JP2006071149A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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