JP2006070931A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルバネとその固定とに要する軸方向スペースをできるだけ縮小して、装置全体の小型化を図る。
【解決手段】本発明による動力伝達装置は、外側環体1と内側環体2との間で回転動力の伝達を行う動力伝達装置であって、両環体間1,2にコイルバネ6が介装される。両環体1,2の軸方向一方には、外側環体1に固定されてコイルバネ6の一方の螺旋端部6aを受止めるバネ受け7と、内側環体2に固定されて上記一方の螺旋端部6aを受止めるバネ受け9とが設けられ、両環体1,2の軸方向他方にも、外側環体1に固定されてコイルバネ6の他方の螺旋端部6bを受止めるバネ受け8と、内側環体2に固定されて上記他方の螺旋端部6bを受止めるバネ受け10とが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、プーリユニット等の動力伝達装置、より詳しくは、脈動等の変動を含む入力回転から変動の少ない出力回転が取り出せるようにした動力伝達装置に関する。
自動車等の車両には、エンジンのクランクシャフトからベルトを介して駆動されるオルタネータ、エアコンディショナ用コンプレッサ、ウオーターポンプ、冷却ファン等の補機が装備されている。エンジンの回転動力をクランクシャフトからベルトを介して補機に伝達する場合、クランクシャフトの回転速度の変動に起因して、ベルトに滑りが起こって異音が発生する傾向となる。
このことを、補機類の一つであるオルタネータを例にとって説明すると、エンジンの動作工程により、クランクシャフトは、その回転中、常にその回転速度に変動がある。一方、オルタネータのロータは、大きな回転慣性を有しているから、当該ロータには慣性トルクがかかっている。このため、オルタネータのロータを、回転速度の変動を伴うクランクシャフトで駆動すると、ベルトの緩み側と張り側とが交互に入れ替わって張力変動が発生する一方で、該ベルトには、ロータの慣性トルクがかかる結果、ベルトに滑りが起こって異音が発生したり、耐久性が低下したりする傾向となりやすい。
そのため、従来、オルタネータのロータ軸と、上記のベルトが巻き掛けられるプーリとをコイルバネで連結した動力伝達装置が提案されている(特許文献1参照)。この動力伝達装置では、コイルバネの弾力変形により、入力回転に含まれる回転変動が吸収される。
しかしながら、上記の動力伝達装置では、コイルバネの端部をプーリやロータ軸に連結するために、コイルバネの端部を軸方向外向きに曲げ加工した上で、その曲げ端部をプーリやロータ軸側の部材に固定する必要があった。
この場合、コイルバネの曲げ端部は、プーリ等との固定のために、軸方向に比較的長く突出させる必要があり、その突出長さ分、動力伝達装置の軸方向の幅を大きく設定しなければならない。
特許第3268007号公報
本発明は、コイルバネと、このコイルバネをプーリ等の環体に固定する部分とに要する軸方向スペースをできるだけ縮小して、装置全体の小型化を図ることを課題とする。
本発明による動力伝達装置は、径方向内外に同心配置した外側環体と内側環体との間で回転動力の伝達を行う動力伝達装置であって、両環体間にコイルバネが介装され、このコイルバネの軸方向両側それぞれに、外側環体に固定されてコイルバネの螺旋端部を受止めるバネ受けと、内側環体に固定されて上記と同一の螺旋端部を受止めるバネ受けとが設けられていることを特徴とするものである。
上記構成におけるバネ受けは、外側環体や内側環体の一部として一体に形成されていてもよいし、内外の環体とは別の部材として成形されて、外側環体や内側環体に取付けられるものであってもよい。
上記構成の動力伝達装置において、内外一方の環体に対して、他方の環体の回転に変動が生じた場合、コイルバネの軸方向一方側(第1端側と称する)の螺旋端部は、同側で内外一方の環体に設けられているバネ受けに受止められ、コイルバネの軸方向他方側(第2端側と称する)の螺旋端部は、この他方側で内外他方の環体に設けられているバネ受けに受止められ、これらバネ受けの間で巻き戻し方向に変形して、その変形により回転変動を吸収する。
今仮に、内側環体に対して相対的に外側環体が一方向に回転し、軸方向のいずれかの一方側、例えば第1端側で、外側環体に設けられているバネ受けがコイルバネの螺旋端部に圧接すると、第2端側では、コイルバネの他の螺旋端部が、内側環体に設けられているバネ受けに受止められる。これで、コイルバネは、軸方向一方の外側環体側のバネ受けと、軸方向他方の内側環体側のバネ受けとの間で、巻き戻し方向に変形させられることになり、この変形により、外側環体の回転変動を吸収する。
外側環体が上記とは逆方向に回転すると、コイルバネの各螺旋端部は、上記とは異なるバネ受けに受け止められることになり、第1端側では、内側環体に設けられているバネ受けがコイルバネの螺旋端部に当接し、第2端側では、コイルバネの他の螺旋端部に、外側環体に設けられているバネ受けが当接する。コイルバネは、軸方向一方の内側環体側のバネ受けと、軸方向他方の外側環体側のバネ受けとの間で、巻き戻し方向に変形させられる。
上記の構成では、コイルバネは螺旋形状のままでよく、端部を軸方向外方に曲げ加工して同方向に長く突出させる必要がないから、その分、コイルバネや、その端部を固定する部分の軸方向のスペースを削減することができる。
また、この種の動力伝達装置では、コイルバネは、内外の環体間の環状空間内に配置されるが、従来の装置のコイルバネは、巻き締め方向にも巻き戻し方向にも変形させられるので、無負荷状態では、上記環状空間の径方向中間に位置させる必要がある。これに対して、本発明の上記動力伝達装置では、コイルバネは、回転変動の方向にかかわらず常に巻き戻し方向の外力を受けて大径に変形し、無負荷状態では小径に縮径している。そのため、コイルバネは、内側環体の外周面にほぼ接する状態で装着することができる。これにより、無負荷状態でのコイルバネの形状を一定の形状に保持することができ、変形する際の挙動が安定し、所期通りの変動吸収を行わせることができる。
本発明による他の動力伝達装置は、径方向内外に同心配置した外側環体と内側環体との間で回転動力の伝達を行う動力伝達装置であって、両環体間にコイルバネと遊星転動体とが介装され、上記コイルバネの軸方向一方側には、外側環体に固定されてコイルバネの軸方向一方の螺旋端部を受止めるバネ受けと、内側環体に固定されて上記と同一の螺旋端部を受止めるバネ受けとが設けられ、上記コイルバネの軸方向他方側には、内外一方の環体に固定されてコイルバネの軸方向他方の螺旋端部を受止めるバネ受けと、上記遊星転動体に連結されてコイルバネの軸方向他方の螺旋端部を受止めるバネ受けとが設けられていることを特徴とするものである。
上記構成の動力伝達装置において、内外一方の環体に対して、他方の環体が相対的に回転した場合、遊星転動体は、内外の環体の間で自転しながら公転する。そして、コイルバネは、遊星転動体の側でこの遊星転動体もしくは内外一方の環体に設けられているバネ受けと、反遊星転動体の側(遊星転動体から遠い側)で内外一方の環体に設けられているバネ受けとの間で、巻き戻し方向に変形させられて、この変形により回転変動を吸収する。
この場合、一方の環体に対する他方の環体の回転は、遊星転動体で減速されて、コイルバネの螺旋端部に伝わり、コイルバネを巻き戻し方向に変形させることのなる。このため、コイルバネの変形量は、遊星転動体を有しないものに比べ減少し、コイルバネの巻き数を少なくすることができ、この点でも、コイルバネに要する軸方向のスペースの削減が可能になる。
本発明によれば、コイルバネと、このコイルバネを内外の環体に固定する部分とに要する軸方向スペースが縮小し、装置全体の小型化が可能になる。
以下、本発明の最良の実施形態を、図1ないし図4を参照して説明すると、図1は、最良の実施形態に係る動力伝達装置の半部の縦断側面図、図2は、図1の装置の要部を分解して示した側面図で、一部は断面して示している。図3は、図2の装置要部に含まれるバネ受けの斜視図、図4は、図1の装置の動作説明図である。
本実施形態の動力伝達装置は、自動車等のエンジンの補機であるオルタネータの入力部にプーリユニットとして装備されるものであって、外側環体としてのプーリ1と、内側環体としての筒軸2とを有する。
プーリ1は、外周面にエンジンのクランクシャフトに連動して回送されるベルト3が巻き掛けられるプーリ溝1aを有するとともに、内径側に軸孔1bを有する。
筒軸2は、プーリ1の軸孔1b内に同軸に配置されている。この筒軸2は、内径側にネジ孔2aやナット孔2bを有するもので、その内径側にはオルタネータのロータ軸(図示省略)が挿入されてネジ孔2aやナットの螺合により、ロータ軸と一体に結合される。
筒軸2の外周面とプーリ1の軸孔1bの内周面との間には、深溝玉軸受のような転がり軸受4が介装され、この転がり軸受4により、プーリ1と筒軸2とは、互いに同軸で相対回転可能に組み合わされるとともに、プーリ1と筒軸2との間に環状空間5を形成している。
プーリ1と筒軸2との間の環状空間5内には、コイルバネ6が筒軸2の外周面を囲むように介装されている。コイルバネ6は全体が螺旋状で、その両端部は主部と同じ螺旋形状の端部(螺旋端部)6a,6b(図2に明示)となっている。
このコイルバネ6の軸方向両側それぞれには、プーリ1に固定されてコイルバネ6の螺旋端部6a,6bを受止めるバネ受け7,8と、筒軸2に固定されて上記と同一の螺旋端部6a,6bを受止めるバネ受け9,10とが設けられている。これらバネ受け7,8,9,10は、本実施形態ではいずれもリング状の部材である。コイルバネ6の軸方向一方側(図1で左側で、以下、第1端側Aと称する)において、プーリ1側のバネ受け7と筒軸2側のバネ受け9とは同一の軸方向位置にあって、プーリ1側のバネ受け7の内径側に筒軸2側のバネ受け9が位置している。コイルバネ6の軸方向他方側(図1で右側で、以下、第2端側Bと称する)においても、第1端側Aと同様に、プーリ1側のバネ受け8と筒軸2側のバネ受け10とは同一の軸方向位置にあって、プーリ1側のバネ受け8の内径側に筒軸2側のバネ受け10が位置している。
コイルバネ6の第1端側Aにおいて、プーリ1に固着された外径側のバネ受け7は、図2および図3に明示するように、外周に、プーリ1の第1端側Aに形成された雌セレーション1cに嵌合する雄セレーション7aを有し、内周には、コイルバネ6の第1端側Aの螺旋端部6aを案内する螺旋状の案内斜面7bと、この案内斜面7bの奥でコイルバネ6の上記螺旋端部6aを受止める段部7cとが形成されている。
同じく、コイルバネ6の第1端側Aにおいて、筒軸2に固着された内径側のバネ受け9は、上記外径側のバネ受け7と同一の螺旋端部6aを受け止めるもので、内周に、筒軸2の外周面に形成された雄セレーション2cと嵌合する雌セレーション9aを有し、外周に、コイルバネ6の第1端側Aの螺旋端部6aを案内する螺旋状の案内斜面9bと、コイルバネ6の上記螺旋端部6aを受止める段部9cとが形成されている。
第1端側Aにおいて、プーリ1側のバネ受け7の受止め段部7cと、筒軸2側のバネ受け9の受止め段部9cとは、径方向に互いに近接した位置で、コイルバネ6の同一の螺旋端部(第1端側Aの螺旋端部)6aを、螺旋方向前方で受け止めるようになっている。
コイルバネ6の第2端側Bに設けられたプーリ1側のバネ受け8と、筒軸1側のバネ受け10は、第1端側Aのものと同一の形状である。すなわち、第2端側Bでプーリ1に固着された外径側のバネ受け8は、外周に、プーリ1の第2端側Bに形成された雌セレーション1dに嵌合する雄セレーション8aを有し、内周には、コイルバネ6の第2端側Bの螺旋端部6bを案内する螺旋状の案内斜面8bと、この案内斜面8bの奥でコイルバネ6の上記螺旋端部6bを受止める段部8cとが形成されている。筒軸2に固着された内径側のバネ受け10は、内周に、筒軸2の外周面の雄セレーション2dと嵌合する雌セレーション10aを有し、外周に、コイルバネ6の第2端側Bの螺旋端部6bを案内する螺旋状の案内斜面10bと、コイルバネ6の上記螺旋端部6bを受止める段部10cとが形成されている。
次に、上記構成の動力伝達装置の動作を、図4の(a)(b)を参照して説明する。今仮に、プーリ1の回転に変動が生じ、筒軸2に対して相対的にプーリ1が時計方向(矢印イの方向)に回転したとすると、図4の(a)に示すように、第1端側Aでは、プーリ1に設けられている外径側のバネ受け7の受止め段部7cが、コイルバネ6の螺旋端部6aに圧接し、コイルバネ6を同方向(時計方向イ)に回転させようとする。すると、第2端側Bでは、コイルバネ6の他の螺旋端部6bが、プーリ1に対して相対的に非回転である筒軸2に設けられている内径側のバネ受け10の受止め段部10cに受止められる。これで、コイルバネ6には、第1端側Aの外径側のバネ受け7と、第2端側Bの内径側のバネ受け10とから巻き戻し方向の外力が作用し、巻き戻しにより大径に変形する。この変形により、プーリ1の時計方向の回転変動を吸収する。
反対に、筒軸2に対して、プーリ1が上記とは逆方向(反時計方向で、矢印ロの方向)に回転したとすると、コイルバネ6の各螺旋端部6a,6bは、上記とは異なるバネ受け8,9に受け止められることになる。すなわち、図4の(b)に示すように、第2端側Bでは、プーリ1に設けられている外径側のバネ受け8の受止め段部8cが、コイルバネ6の螺旋端部6bに圧接し、コイルバネ6を同方向(反時計方向ロ)に回転させようとするが、第1端側Aでは、コイルバネ6の他の螺旋端部6aが、筒軸2に設けられている内径側のバネ受け9の受止め段部8cに受止められる。これで、コイルバネ6には、第2端側Bの外径側のバネ受け8と、第1端側Aの内径側のバネ受け9とから巻き戻し方向の外力が作用し、巻き戻しにより大径に変形する。この変形により、プーリ1の反時計方向ロの回転変動を吸収する。
このように、プーリ1と筒軸2との一方に対して、他方の回転に変動が生じた場合、第1端側Aにおける内外一方側のバネ受け7(9)と、第2端側Bにおける内外他方側のバネ受け10(8)との間で、コイルバネ6が巻き戻し方向に変形して、その変形により、いずれの方向の回転変動も吸収することになる。
上記の構成では、コイルバネ6は螺旋形状のままでよく、端部を軸方向外方に曲げ加工して同方向に長く突出させる必要がないから、その分、コイルバネ6や、その端部を固定する部分の軸方向のスペースを削減することができる。
また、上記構成の動力伝達装置では、コイルバネ6は、回転変動の方向にかかわらず常に、巻き戻し方向の外力を受けて大径に変形し、無負荷状態では小径に縮径している。そのため、コイルバネ6は、筒軸2の外周面にほぼ接する状態で装着することができ、無負荷状態での形状が一定の形状に保持されるから、変形する際の挙動が安定し、所期通りの変動吸収が行われる。
(他の実施形態)
図5を参照して、本発明の他の実施形態を説明する。本発明は、遊星ギヤのような遊星転動体を含む動力伝達装置に実施しうる。
図5の実施形態では、外径側環体であるプーリ1と、内径側環体である筒軸2との間の環状空間5内には、コイルバネ6と、遊星転動体としての遊星ギヤ11とが介装されている。遊星ギヤ11は、同じく環状空間5内に設けられた環状のキャリアプレート12にギヤ軸11aにより回転自在に支持されて、プーリ2の内周面に形成されたギヤ(内周ギヤ)1eと、筒軸2の外周面に形成されたギヤ(外周ギヤ)2eとに噛合しており、プーリ1と筒軸2との回転速度の差に応じてプーリ1と筒軸2との間で自転しながら、筒軸2の外周を公転するようになっている。この遊星ギヤ11と、キャリアプレート12と、内周ギヤ1eと、外周ギヤ2eとは、ギヤ型の遊星機構13を構成している。
コイルバネ6の第1端側(本実施形態では遊星ギヤ11から遠い側)Aには、プーリ1に固定されてコイルバネ6の第1端側Aの螺旋端部6aを受止めるバネ受け7と、筒軸2に固定されて上記螺旋端部6aを受止めるバネ受け9とが設けられている。これらのバネ受け7,9の構造は、図1ないし図3に示した実施形態においてコイルバネ6の第1端側Aに設けられるバネ受けと特に変わらないので、図1と同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
コイルバネ6の第2端側(本実施形態では遊星ギヤ11側)Bには、プーリ1に固定されてコイルバネ6の第2端側Bの螺旋端部6bを受止めるバネ受け8と、その内径側で上記と同一の螺旋端部6bを受止めるバネ受け10とが設けられており、内径側のバネ受け10は、本実施形態では、キャリアプレート12に固定されている。このほか、図1の装置と共通もしくは対応する部分には、同一の符号を付している。
上記構成の動力伝達装置において、筒軸2に対してプーリ1が相対的に回転した場合、遊星ギヤ12は自転しながら筒軸2の外周に沿って公転する。この場合、遊星ギヤ11の公転速度は、筒軸2に対するプーリ1の回転速度の約2分の1で、遊星ギヤ11の公転角度は、筒軸2とプーリ1との回転位相差の約2分の1である。
筒軸2に対してプーリ1が一方向に回転し、第1端側Aにおいて、コイルバネ6の螺旋端部6aがプーリ1側のバネ受け7に受止められると、コイルバネ6の他の螺旋端部6bは、第2端側Bにあるキャリアプレート12側のバネ受け10に受止められる。これら2つのバネ受け7,10の間で、コイルバネ6は巻き戻し方向に変形させられて、この変形により回転変動を吸収する。
この場合、筒軸2に対するプーリ1の回転は、遊星ギヤ11で減速されて、コイルバネ6の螺旋端部6bに伝わり、コイルバネ6を巻き戻し方向に変形させることなるから、コイルバネ6の変形量は、遊星ギヤ11のような遊星転動体を有しないものに比べ減少する。そのため、コイルバネ6の巻き数を少なくすることができる。
筒軸2に対してプーリ1が上記とは逆方向に回転した場合、第1端側Aにおいてはコイルバネ6の螺旋端部6aが筒軸2側のバネ受け9に受止められ、第2端側Bでは、コイルバネ6の他の螺旋端部6bは、プーリ1側のバネ受け8に受止められる。これら2つのバネ受け8,9の間で、コイルバネ6は巻き戻し方向に変形させられて、この変形により回転変動を吸収する。
図5の実施形態では、プーリ1と筒軸2との間の環状空間5内に、遊星ギヤ11を含むギヤ型の遊星機構13を設けたが、遊星ローラを含む摩擦伝動型の遊星機構を設けてもよい。また、実施形態ではキャリアプレート12に内径側のバネ受け10を固定したが、キャリアプレート12に外径側のバネ受け8を固定し、その内径側のバネ受け10を筒軸2に固定してもよい。
本発明の最良の実施形態に係る動力伝達装置の半部の縦断側面図 図1の装置の要部を分解して示した側面図で、一部は断面している。 図2の装置要部に含まれるバネ受けの斜視図 図1の装置の動作説明図 本発明の他の実施形態に係る動力伝達装置の半部の縦断側面図
符号の説明
1 プーリ(外側環体)
2 筒軸(内側環体)
5 環状空間
6 コイルバネ
6a,6b 螺旋端部
7 (プーリ側の)バネ受け
8 (プーリ側の)バネ受け
9 (筒軸側の)バネ受け
10 (筒軸側の)バネ受け
A 第1端側
B 第2端側

Claims (2)

  1. 径方向内外に同心配置した外側環体と内側環体との間で回転動力の伝達を行う動力伝達装置であって、
    両環体間にコイルバネが介装され、
    このコイルバネの軸方向両側それぞれに、外側環体に固定されてコイルバネの螺旋端部を受止めるバネ受けと、内側環体に固定されて上記と同一の螺旋端部を受止めるバネ受けとが設けられている、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 径方向内外に同心配置した外側環体と内側環体との間で回転動力の伝達を行う動力伝達装置であって、
    両環体間にコイルバネと遊星転動体とが介装され、
    上記コイルバネの軸方向一方側には、外側環体に固定されてコイルバネの軸方向一方の螺旋端部を受止めるバネ受けと、内側環体に固定されて上記と同一の螺旋端部を受止めるバネ受けとが設けられ、
    上記コイルバネの軸方向他方側には、内外一方の環体に固定されてコイルバネの軸方向他方の螺旋端部を受止めるバネ受けと、上記遊星転動体に連結されてコイルバネの軸方向他方の螺旋端部を受止めるバネ受けとが設けられている、
    ことを特徴とする動力伝達装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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