JP2006068488A - カプセル内視鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】 NBIと一般的なカラー画像観察を併用して診断精度を向上させることができるカプセル型内視鏡を提供する。
【解決手段】 少なくとも、被写体を照明する照明手段2と、被写体を撮像する撮像手段と、照明手段と撮像手段を覆う透明カバー3とを有するカプセル型内視鏡において、照明手段は、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分のうちの2つ以下であるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成され、照明手段の発光状態として状態Bが選択されているときに撮像手段が取得する被写体の画像の明るさが、照明手段の発光状態として状態Aが選択されているときに撮像手段が取得する被写体の画像の明るさの20%以上である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カプセル型内視鏡に関し、特に、小腸等の円筒状構造の部位の検査を行うために用いられるカプセル型内視鏡に関する。
最近、内視鏡において、挿入部を必要とせず、先端に透明カバーを設け、カプセル形状に形成されていて、患者が飲み込んだときに、従来の挿入部による挿入の苦痛を軽減できるようにしたカプセル型内視鏡が医療用分野で使用される状況になってきた。
また、例えば、一般的な内視鏡においては、胃の中など広い範囲を撮像し、病変等を探し出すといった目的のため、撮像される視野範囲をできる限り広くするとともに、その撮像される視野範囲を照らす照明光の照明範囲をできる限り広角化し、かつ、撮像範囲全体の照度が均一になるように照明光学系が構成されている。そして、そのような、広角の照明光学系としては、例えば次の特許文献1〜3に開示されているものがある。
また、カプセル型内視鏡では、病変をなるべく発見しやすくするために、カラー画像による一般的な観察を行う機能の他に、例えば生体組織に励起光を照射して、生体組織からの蛍光を観察する機能などをあわせ持たせたものが提案されている。そのようなカプセル型内視鏡としては、例えば次の特許文献4に開示されているものがある。一般的なカラー画像観察と蛍光画像に代表される特殊画像の観察の両方を行えるようにするための工夫を開示したものとしては、例えば次の特許文献5がある。
特開平10−239586号公報 特開平6−148519号公報 特開2000−193894号公報 PCT WO02/36007号公報 PCT WO03/11103号公報
しかしながら、このような広い範囲を照明する照明光学系をカプセル型内視鏡に使用した場合、小腸等の円筒状構造の部位の検査を行うときに、観察対象である円筒状構造の壁面部分に対する照明光学系からの距離が円筒状構造の中央部に対する照明光学系からの距離に比べて短いため、画像の周辺部分での照度が大きく明るくなり、相対的に画像の中央部付近が暗くなってしまう。
また、カプセル型内視鏡は、観察対象である円筒状構造の壁面に密着することが多く、画像の周辺部分で壁面と照明手段との距離がより一層短くなる。このため、照明手段より出射して壁面で反射した光が、撮像光学系の結像作用により撮像素子の受光面に集光したときに、受光面での照度が撮像素子の許容できる強さを越えてしまい、画像の周辺部分で正常な画像再現ができない「ハレーション」と呼ばれる現象が発生しやすい。
さらに、カプセル型内視鏡では、病変をなるべく発見しやすくするために、広視野角の撮像光学系を用いることが望ましいが、広視野角の撮像光学系は、一般的に撮像素子の受光面での視野周辺部分の照度低下がないため、ハレーションがさらに発生しやすい。
このように、広視野角の撮像光学系を搭載したカプセル型内視鏡では、照明手段と視野の周辺部の距離が接近することにより、画像の周辺部分でハレーションが発生してしまい、観察及び検査に支障をきたしてしまうといった問題があった。
ところで、病変をなるべく発見しやすくするために一般的なカラー画像観察と併用される特殊画像観察の1つに、狭帯域のバンド光を生体組織に照射し、生体組織からの反射光を画像化して観察するNarrow Band Imaging(以下、NBIと略す)とよばれる観察手法がある。その特徴は以下のようなものである。
例えば、青色光などの波長の短い光は、生体への深達度が小さい。このため、NBIにおいて波長の短い狭帯域バンド光を用いた場合、この波長の短い光が生体組織の表面付近の情報のみを含んで反射されるので、生体組織表面に特化した観察画像を得ることができる。一方、NBIにおいて例えば赤色光など、生体への深達度が大きい光を用いた場合、この波長の長い光が生体組織の深部の情報を含んで反射されるので、生体組織の深部の様子を画像化することができる。
また、NBIは、生体表面に色素を散布したり、インドシアニングリーン(ICG;Indocyanine green)などの造影剤を生体組織に発生した腫瘍の周囲に注入することなく、例えば、粘膜表層の毛細血管を明瞭に描出可能である。このため、カプセル型内視鏡において、一般的なカラー画像観察とNBIを併用すると、バレット食道・腺癌の早期発見、早期癌の分化度・浸潤範囲・深達度の同定、大腸腫瘍のpit pattern 診断の補助、炎症性腸疾患のステージ診断などの精度向上に貢献できる。また、NBIは、拡大観察と組み合わせると更に効果がある。ところが、上記特許文献4および5は、カプセル型内視鏡において、NBIと一般的なカラー画像観察を併用するための工夫や、拡大観察に関して開示されていない。このため、従来のカプセル型内視鏡は、NBIを実施する能力が十分にあるとは言えなかった。
本発明では、上述した点を鑑みてなされたもので、NBIと一般的なカラー画像観察を併用して診断精度を向上させることができるカプセル型内視鏡を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によるカプセル型内視鏡は、少なくとも、被写体を照明する照明手段と、前記被写体を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーとを有し、前記照明手段は、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分の1つのみであるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成され、前記照明手段の発光状態として状態Bが選択されているときに前記撮像手段が取得する被写体の画像の明るさが、前記照明手段の発光状態として状態Aが選択されているときに前記撮像手段が取得する被写体の画像の明るさの20%以上であることを特徴としている。
また、少なくとも、被写体を照明する照明手段と、前記被写体を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーと、前記撮像手段からの撮像信号を無線送信する手段を有するカプセル型内視鏡と、前記撮像信号を受信する受信手段と、前記受信手段からの撮像信号をもとに画像を構築する画像処理回路と、前記画像処理回路からの画像信号を画像として表示する画像表示装置とを備えた観察装置において、前記照明手段は、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分の1つのみであるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成され、状態Bが選択されたときに前記照明手段が発光する照明光に対して所定の反射率αをもつ内壁を有し、条件式(7)を満たす白色円筒の中心軸とカプセル型内視鏡の長手方向の中心軸を一致させて、前記白色円筒の内壁を観察した場合に、前記表示装置に表示される画像の中心から周辺までの画像信号の強度分布が条件式(10)を満足することを特徴とすることを特徴としている。
(0.2×α)1/4 ×Φ= D ・・・(7)
Sc×1.6 ≦ Sm ・・・(10)
但し、Scは状態Aが選択されたときに前記照明手段が発光する照明光で前記白色円筒の内壁面を照明したときに、前記撮像手段により撮像される画像の中心から周辺まで測定して得られる画像信号強度の最大値、Smは状態Bが選択されたときに前記照明手段が発光する照明光で前記白色円筒の内壁面を照明したときに、前記撮像手段により撮像される画像の中心から周辺まで測定して得られる画像信号強度の最大値、αは白色円筒の内壁面の反射率[%]、Dは前記白色円筒の内径[mm]、Φはカプセル型内視鏡の外径[mm]である。
また、少なくとも、被写体を照明する照明手段と、前記被写体を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーとを有するカプセル型内視鏡において、前記照明手段は、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分の1つのみであるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成され、前記透明カバーの前方に配置された前記撮像手段の光軸に垂直な面に対して、状態Aが選択されたときに前記照明手段が発光する照明光がつくる照野は、前記撮像手段の視野範囲を含み、前記透明カバーの前方に配置された前記撮像手段の光軸に垂直な面に対して、状態Bが選択されたときに前記照明手段が発光する照明光がつくる照野は、前記撮像手段の視野範囲に含まれるように前記撮像手段と前記照明手段が配置されていることを特徴としている。
また、少なくとも、観察対象部位を照明する照明手段と、前記観察対象部位を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーとを有するカプセル型内視鏡において、前記照明手段は、前記観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、前記観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分の1つのみであるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成され、前記撮像手段は対物光学系と撮像素子で構成され、前記観察対象部位が前記対物光学系の被写界深度内にある間に、前記照明手段の発光状態AおよびBがそれぞれ2回以上選択されるように設定されていることを特徴としている。
更に、前記照明手段の発光状態AおよびBが交互に選択されることを特徴としている。
また、少なくとも、観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、前記観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分の1つのみであるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成された照明手段と、前記観察対象部位を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーと、前記撮像手段からの撮像信号を無線送信する手段を有するカプセル型内視鏡と、前記撮像信号を受信する受信手段と、前記受信手段からの撮像信号をもとに画像を構築する画像処理回路と、前記画像処理回路からの画像信号を画像として表示する画像表示装置とを備えた観察装置を使用するカプセル型内視鏡の観察方法において、以下のステップを含むことを特徴としている。
Step1:前記照明手段の発光状態として状態Aが選択されているときに前記撮像手段が観察対象部位の画像を取得するステップ
Step2:Step1に引き続き、前記照明手段の発光状態として状態Bが選択されているときに前記撮像手段が観察対象部位の画像を取得するステップ
Step3:Step2で取得した画像から観察対象部位に特異的な情報を抽出するステップ
Step4:Step3で抽出した情報をStep1で取得した画像に重ねて表示するステップ
また、少なくとも、観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、前記観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分の1つのみであるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成された照明手段と、前記観察対象部位を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーと、前記撮像手段からの撮像信号を無線送信する手段を有するカプセル型内視鏡と、前記撮像信号を受信する受信手段と、前記受信手段からの撮像信号をもとに画像を構築する画像処理回路と、前記画像処理回路からの画像信号を画像として表示する画像表示装置とを備えた観察装置を使用するカプセル型内視鏡の観察方法において、以下のステップを含むことを特徴としている。
Step1:前記照明手段の発光状態として状態Aが選択されているときに前記撮像手段が観察対象部位の画像を取得するステップ
Step2:前記照明手段の発光状態として状態Bが選択されているときに前記撮像手段が観察対象部位の画像を取得するステップ
Step3:Step1およびStep2で取得した画像から立体画像や等高線像など、観察対象部位に着目した新たな画像を構築するステップ
Step4:Step3で構築した画像をStep1で取得した画像に並べて表示するステップ
また、少なくとも、観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する照明手段と、前記観察対象部位を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーを有するカプセル型内視鏡において、前記撮像手段は、対物光学系と、撮像素子と、前記対物光学系の最も物体側の面から前記撮像素子の受光面までの間に配置される透過波長選択素子と、前記波長選択素子の透過特性を制御する制御回路Aを備え、前記照明手段は更に発光タイミングを制御する制御回路Bを備え、前記制御回路Bは前記照明手段を1〜15コマ/秒の間隔でフラッシュ発光させ、前記制御回路Aは前記照明手段の発光間隔に同期して前記波長選択素子の透過特性を変化させることを特徴としている。
本発明のカプセル型内視鏡によれば、NBIと一般的なカラー画像観察を併用して診断精度を向上させることができるカプセル型内視鏡を提供することができる。
実施例の説明に先立ち、本発明の作用効果について説明する。
本発明のカプセル型内視鏡のように、前記対物光学系が、次の条件式(1)を満足し、かつ、次の条件式(3)を満足する反射率90%の白色円筒を観察した場合における、カプセルの長手方向の中心軸と反射率90%の白色円筒の中心軸が一致した状態での前記撮像素子の撮像面上の照度が、次の条件式(2)を満足するように構成すれば、小腸等の円筒状構造の部位の観察及び検査を行った場合にも、良好な明るさ分布が得られる。
条件式(1): ω ≧ 50°
条件式(2): T1×0.5 ≦ T2
条件式(3): D = 1.2×Φ
ただし、ωは対物光学系の視野角の1/2、T1は対物光学系の視野範囲に相当する撮像素子の撮像面上のエリア内での最大照度、T2は対物光学系の最大像高の1/2に相当する撮像素子の撮像面上の位置での照度、Dは円筒の内径、Φはカプセル内視鏡の外径である。
本発明によるカプセル型内視鏡は、広視野角の撮像光学系を搭載したカプセル型内視鏡を想定している。このため、視野角ωが条件式(1)を満足する必要がある。
条件式(1)を満足せずに、ω<50°となると、小腸等の管腔状臓器の内壁部位の検査を行った場合に視野範囲が狭くなり、観察及び検査に支障を来してしまう。条件式(1)を満足することにより、良好な視野範囲が得られ、観察及び検査に支障を来さずに済む。
また、ω≧60°を満足するようにすると、生体組織がひだ状の凹凸構造を呈している部位に対しても、ひだの影になる部分を見落とし無く観察及び検査を行うことができるので好ましい。
また、本発明のカプセル型内視鏡における条件式(2)は、上述のような広視野角のカプセル型内視鏡において、画像周辺部でのハレーションを発生させずに視野の全域で良好な明るさ分布を得るための条件である。
カプセル型内視鏡を用いた観察においては、生体の反射率や被写体とカプセルの位置関係によりハレーションの発生する状態は異なるが、主として対物光学系の視野内で被写体をごく近接させた場合に発生しやすく、以下の2つに大別される。その1つは、管腔臓器の内壁がカプセルの外周面に密着した状態である。カプセル型内視鏡の主要な観察対象である消化管の80%は食道や腸などの管腔状臓器であり、これらの臓器は空気を送り込まない状態では収縮して内壁が管路をほとんど塞いだようになっている。
このため、カプセルは管腔臓器の内壁に密着していることが多く、対物光学系の視野周辺では被写体との距離が近づいてハレーションが起こりやすくなる。照明手段を出射した照明光は被写体で反射して対物光学系に入射し、対物光学系の結像作用によって撮像素子の受光面に集光して、受光面の有効撮像範囲内で照度分布を形成する。このとき、受光面上で視野の周辺にあたる部分の照度が撮像素子の許容できる強さを越えてしまい、モニターなどの表示装置に映し出される画像の周辺部全域で正常な画像再現が行われない。
もう1つは、胃など比較的広い空間をもった臓器において、カプセルの外周面の1部が臓器の内壁面と密着した状態である。この場合、視野の片側では対物光学系と被写体の距離が近づき、反対側では被写体との距離が離れているため、画像の周辺部の1部でハレーションが発生する。
いずれの状態でも、撮像素子の受光面での照度分布が視野の周辺に偏って分布しており、このような状態でハレーションが起こりやすい。
また、広視野角の撮像光学系を用いて管腔内を撮像した場合、視野の中心から中間までの画像に比べて視野の中間から周辺での画像の密度が高くなったように見える。これは、広視野角の対物光学系に発生する収差の特徴であり、結像面上での像高が1/2を越えて最大像高に近づくほど顕著になる。このため、例えば上記の撮像光学系を用いて、均一な輝度分布をもち、視野の中心から周辺まで等距離にある光源を撮像すると、撮像素子の受光面での照度分布は視野の周辺に行くほど高くなる。管腔状の被写体では、視野の周辺に行くほど撮像光学系と被写体の距離が近づくので、撮像素子の受光面上での照度分布の視野周辺での偏りはより顕著になりハレーションが起こりやすい。
そこで、本発明では、上述した管腔臓器での観察状態を再現するために、内壁に適当な反射率を有する円筒形状の治具を用意し、円筒の中心軸とカプセルの長手方向の中心軸が一致するように固定する。このとき、円筒の内径Dは、カプセル外径Φと生体組織の反射率と円筒内壁の反射率より求められる。例えば、小腸の内壁のように無数の突起状組織で構成され、しかもその表面が粘液で覆われているような場合には、生体組織での反射率は組織表面での光の吸収と散乱による減衰の影響を大きく受ける。
更に、カプセル型内視鏡による管腔状臓器の観察の場合、照明手段の配光分布や照明光が生体組織に入射する角度を考慮する必要があり、組織表面に入射する光の量を1とすると、生体組織で反射して撮像光学系に入射する光の量はおおよそ0.4である。そこで、本発明では生体組織の反射率を40%と仮定した。このとき、白色光に対して所定の反射率αをもつ内壁面を有する白色円筒の内径Dは以下の条件式(6)より求められる。
条件式(6): (0.025×α)1/4 ×Φ= D
ただし、αは白色円筒の内壁面の反射率[%]、Dは前記白色円筒の内径[mm]、Φはカプセル型内視鏡の外径[mm]である。
例えば、円筒内壁が白色光に対して90%の反射率を有するように設定すると、円筒の内径Dは条件式(3)のように表される。
円筒状の治具にカプセル型内視鏡を固定した状態で、カプセル型内視鏡の照明手段より円筒の内壁に対して照明を行い、更に広視野角を有する撮像光学系により円筒内壁の像を撮像する。このとき、撮像素子の受光面での照度分布が条件式(2)を満たすようにすることで、画像の周辺部分でハレーションが発生せず広い視野を良好な明るさで観察することが可能なカプセル型内視鏡を実現することができる。
カプセル型内視鏡の場合、撮像素子からの撮像信号が無線手段などにより、カプセルから離れた場所に設置された受信装置を経て画像処理回路に送られ、画像信号に変換されてモニタなどの表示装置に画像として映し出される。したがって、カプセル型内視鏡の製造過程において、撮像素子の受光面での照度分布が上記条件式(2)を満足しているかどうかを検査する場合には、表示装置に出力される画像信号の強度を画像中心から周辺まで測定して、画像信号の強度分布を描出し、その形状から以下の条件式(5)を満たしているかどうかを判断することで同等の評価が可能である。
条件式(5): T3×0.5 ≦ T4
ただし、T3は画像の中心から周辺までに測定される画像信号強度の最大値、T4は前記対物光学系の視野角の1/2に対応する画像信号強度の値である。
図18は視野角に対する上記白色円筒を撮像したときの撮像面上の照度比を概念的に示すグラフである。
図18中、TypeAは、一般的な内視鏡光学系の例、TypeB及びTypeCは、本発明のカプセル型内視鏡の光学系の例を示している。
円筒状物体を観察する場合、視野角が広くなると、観察対象である物体までの距離が短くなるため、被写体の反射光強度は強くなる。
従って、視野角が広くなったときに、視野の周辺部での撮像素子の受光面の照度が低くなるように設定しておくと、画像の明るさが均一になって、観察や診断を行う上で好ましくなる。
即ち、撮像素子の受光面での照度分布を照度の最大値で規格化した場合に、最大像高の1/2に対応する撮像素子の受光面位置での照度が高くなるように設定することで、最大像高における像面の照度を下げることが出来る。
TypeAの例においては、視野周辺部での像面照度が強く、最大像高の1/2での受光面の照度比が約0.3と低くなっている。このため視野周辺部でハレーションが起こり、中心部付近では暗くなってしまう。
TypeB、及びTypeCの例は、いずれも、視野周辺部での受光面の照度が強いことに加えて、最大像高の1/2での像面照度が約0.51、及び0.65と大きくなっている。このためカプセル型内視鏡として、視野周辺にハレーションが発生せず、視野の全域にわたって良好な画像を得ることが出来ている。
なお、TypeBの例とTypeCの例との違いは、TypeBの例が、撮像光学系の視野絞りの配置を工夫して、条件式(2)を実現しているのに対して、TypeCは撮像光学系の歪曲収差をコントロールして条件式(2)を満たしているということである。
また、本発明のカプセル型内視鏡において、上記条件式(2)を大幅に上回る、T1×0.6≦T2を満足すれば、画像の周辺部と画像の中央部との明るさ分布が良好になり、円筒状構造での観察及び検査がさらに容易になるので好ましい。
また、本発明のカプセル型内視鏡の撮像光学系の歪曲収差の発生量は、均一な面光源を撮像した場合における最大像高の1/2での前記撮像素子の受光面の照度が、視野範囲内での前記撮像素子の受光面の最大照度の50%以下となる状態を目安としてコントロールされるのが好ましい。撮像光学系の歪曲収差の発生量を上記のように設定することで、視野周辺にハレーションが発生せず、視野の全域にわたって良好な画像を得ることができるカプセル型内視鏡に適した撮像光学系を構成することができる。
また、上記撮像光学系を構成するレンズの少なくとも1面を非球面で構成することで、歪曲収差の発生量がコントロールしやすくなるという効果が得られ、更に撮像光学系の焦点距離を短くして被写界深度を長くすることができるので、被写体の拡大観察も可能になりうる撮像光学系を形成することができる。
また、撮像光学系の歪曲収差をコントロールする代わりに、撮像光学系を通過して視野の周辺に結像する光束を、視野絞りによって制限することにより、撮像素子の受光面での照度分布が適正な分布になるように調整することもできる。歪曲収差の発生量がコントロールされた撮像光学系によって撮像された管腔状物体の内壁の画像では、視野の中心付近と周辺部での遠近感がとりにくい場合があるが、上記の実施形態によれば、自然な遠近感が得られて、しかも視野周辺にハレーションが発生せず、視野の全域にわたって良好な画像を得ることができるカプセル型内視鏡を構成することができる。
また、視野絞りにより周辺光線を遮断し、周辺部の明るさを調整しているので、周辺光量を制御するために複雑なレンズ構成にする必要がなくなり、レンズ加工を容易にすることができる。視野絞りの代わりに、視野周辺の光束の強度を減衰するように構成したNDフィルターを配置しても同様の効果が得られる。
また、本発明のカプセル型内視鏡では、照明手段を工夫することにより視野周辺でのハレーションを防止することが可能である。すなわち、図20に示すように、撮像光学系の前方に、視野の中心から周辺まで等距離にある(撮像光学系との距離をある程度離せば、球面状とみなせる)物体に対して照明手段により照明を行った場合、物体面での照度分布が条件式(4)を満足するようにすることで、撮像光学系の視野周辺の被写体で照度が上昇するのを防ぐことができる。
条件式(4): R(θ)≦R(0)×cos2(θ)
ただし、R(θ)は対物光学系の視野角θ°に対する物体面での照度、R(0)は対物光学系の光軸と交わる物体面の照度である。
その結果、視野周辺にハレーションが発生せず、視野の全域にわたって良好な明るさの画像を得ることができるカプセル型内視鏡を構成することができる。
また、一般的なカラー画像観察とNBIを併用する場合には、白色光を生成する照明手段と狭帯域のバンド光を生成する照明手段がそれぞれ必要になる。狭帯域のバンド光を生成するために、白色光を生成する照明手段の光出射面の前方にバンドパスフィルターを配置したり、LEDやLDなど狭帯域な波長成分を有する単色光を発生する素子を用いている。
図26はバンドパスフィルターの透過特性の一例を示す図である。NBIで使用される照明光の帯域幅は半値全幅で30nm以下であることが望ましい。このような狭帯域のバンド光を生体組織に照射し、生体組織からの反射光を撮像する場合には、白色光を照明として用いる場合に比べて明るさが大幅に低下する。したがって、一般的なカラー画像とNBI画像の2つの画像を1つの撮像手段で撮像するカプセル型内視鏡では、2つの画像の明るさの差を補正する工夫が必要になる。撮像素子の受光感度が一般的なカラー画像を撮像するのに好適に設定されている場合には、NBI画像の明るさが一般的なカラー画像の明るさの20%以上となるように、それぞれの照明手段の明るさ比を調整するのが望ましい。
そこで、本発明では、内壁に適当な反射率を有する円筒形状の治具を用意し、円筒の中心軸とカプセルの長手方向の中心軸が一致するように固定した状態で明るさを測定し、調整を行う。組織表面での光の吸収と散乱による減衰を考慮し、更に、照明手段の配光分布や照明光が生体組織に入射する角度を考慮すると、狭帯域のバンド光を生体組織に対して照明したときに組織表面に入射する光の量を1とした場合、生体組織で反射して撮像光学系に入射する光の量はおおよそ0.05である。
そこで、狭帯域のバンド光を生体組織に対して照明したときの生体組織の反射率を5%と仮定した。このとき、狭帯域のバンド光に対して所定の反射率αをもつ内壁面を有する白色円筒の内径Dは以下の条件式(7)より求められる。
条件式(7): (0.2×α)1/4 ×Φ= D
ただし、αは白色円筒の内壁面の反射率[%]、Dは前記白色円筒の内径[mm]、Φはカプセル型内視鏡の外径[mm]である。
例えば、円筒内壁が白色光に対して90%の反射率を有するように設定すると、円筒の内径Dは条件式(8)のように表される。
条件式(8): D = 2×Φ
円筒状の治具にカプセル型内視鏡を固定した状態で、カプセル型内視鏡に設置した狭帯域のバンド光を照明する手段より円筒の内壁に対して照明を行うとともに、撮像手段により円筒内壁の像を撮像する。同様に、カプセル型内視鏡に設置した白色光を照明する手段より円筒の内壁に対して照明を行うとともに、撮像手段により円筒内壁の像を撮像する。このとき、対物光学系の視野範囲に相当する撮像素子の撮像面上のエリア内での最大照度が条件式(9)を満たすように狭帯域のバンド光の照明強度を調整すると、一般的なカラー画像とNBI画像の2つの画像を良好な明るさで観察することが可能なカプセル型内視鏡を実現することができる。
条件式(9): TC×1.6 ≦ Tm
ただし、TCは白色光を照明する手段で白色円筒の内壁面を照明したときの、撮像手段の視野範囲に相当する撮像素子の撮像面上のエリア内での最大照度、Tmは狭帯域のバンド光を照明する手段で白色円筒の内壁面を照明したときの、撮像手段の視野範囲に相当する撮像素子の撮像面上のエリア内での最大照度である。
カプセル型内視鏡の場合、撮像素子からの撮像信号が無線手段などにより、カプセルから離れた場所に設置された受信装置を経て画像処理回路に送られ、画像信号に変換されてモニタなどの表示装置に画像として映し出される。したがって、カプセル型内視鏡の製造過程において、それぞれの照明手段により照明した状態での撮像素子の受光面での照度分布が上記条件式(9)を満足しているかどうかを検査する場合には、表示装置に出力される画像信号の強度を画像中心から周辺まで測定して、画像信号の最大強度値SCおよびSmをそれぞれ抽出し、以下の条件式(10)を満たしているかどうかを判断することで同等の評価が可能である。
条件式(10): SC×1.6 ≦ Sm
ただし、SCは白色光を照明する手段で白色円筒の内壁面を照明したときに、撮像手段により撮像される画像の中心から周辺まで測定して得られる画像信号強度の最大値、Smは狭帯域のバンド光を照明する手段で白色円筒の内壁面を照明したときに、撮像手段により撮像される画像の中心から周辺まで測定して得られる画像信号強度の最大値である。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
(実施例1)
図1は本発明の実施例1にかかるカプセル型内視鏡を示す図で、(a)はカプセル型内視鏡の概略構成を示す光軸に沿う断面図、(b)は対物光学系と照明光学系の配置を示す説明図である。
図2は実施例1のカプセル型内視鏡を用いた画像を表示するカプセル型内視鏡システムの構成を示す概念図である。図3は実施例1のカプセル型内視鏡における出射角に対する照明光の強度分布を示すグラフ、図4(a)は実施例1のカプセル型内視鏡における対物光学系の構成を示す光軸に沿う断面図、図4(b)は図4(a)の対物光学系の歪曲収差を表す収差図、図5は均一な面光源を観察した場合における対物光学系の視野角に対する照度特性を示すグラフ、図6は実施例1のカプセル型内視鏡で白色円筒の内壁を撮像した場合における対物光学系の視野角に対する撮像素子面上での照度特性を示すグラフ、図7は実施例1で使用している管腔状構造物(白色円筒)を示す模式図であり、カプセルの長手方向の中心軸と管腔状構造物(白色円筒)の中心軸が一致した状態を示した図である。
また、図8〜図10は本発明の比較例である従来の内視鏡で使用されている光学系をカプセル型内視鏡に用いた例を示す図で、図8(a)は従来の内視鏡で使用されている対物光学系の構成を示す光軸に沿う断面図、図8(b)は図8(a)の対物光学系の歪曲収差を表す収差図、図9は均一な面光源を観察した場合における図8の対物レンズの照度特性を示すグラフ、図10は図8の対物光学系を有するカプセル型内視鏡で白色円筒を撮像した場合における撮像素子面上での照度特性を示すグラフである。
実施例1のカプセル型内視鏡43では、図1(a)に示すように、最も物体側に樹脂系の透明な材料をプレス成型などにより製造された透明カバー3が配置されている。透明カバー3の内側には、対物光学系1が対物光学系レンズ枠37に固定された状態で配置されている。対物光学系1の周辺には、図1(b)に示すように、対物光学系レンズ枠37を介して照明手段であるチップ型LED2が4個配置されている。対物光学系1の像面位置には、図1(a)に示すように、撮像素子としてのCMOSチップ38が配置され、その背面には、順に、電気基板40と、CMOSやLED等に電気を供給するための2つのボタン型電池39と、取り込んだ画像を図2に示す体外の画像表示システム25に送信するためのアンテナユニット41が配置されている。また、カプセル型内視鏡43の外壁は、透明カバー3と外装カバー42とにより密閉されている。
画像表示システム25は、図2に示すように、画像信号の処理を行うことのできるパーソナルコンピュータ24(以下、パソコンと略記)と、画像を表示するモニタ23を有して構成されている。
その他、撮像素子としては、CMOSチップ38の代わりにCCDチップを用いてもよい。
また、照明手段であるチップ型LED2は、4個の配置ではなく、2個、6個、8個というように個数はいくつでもよい。
図1(a)に示すアンテナユニット41から無線等で送信された画像信号は、図2に示すように、患者の体外に設けられたアンテナユニット22で受信され、パソコン24で画像処理された後、モニタ23に画像表示される。
対物光学系1は、物体側から順に、平行平板11と、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ12と、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ13と、物体側が凸面で像側が平面の平凸レンズ14とで構成されている。平凸レンズ13の凸面は、非球面形状に形成されている。また、開口絞りSが平行平板11と平凸レンズ12との間に設けられている。
次に、実施例1のカプセル型内視鏡を構成する対物光学系の数値データを示す。
数値データ中、fは焦点距離、FはFナンバー、IHは撮像素子の像高、OBJは物点距離、ωは対物光学系の最大像高における画角を示している。
なお、非球面形状Z(y)は、光軸方向をZ、光軸からの高さをyとして、光の進行方向を正としたとき、次式にて表される。
Z(y)=(1/R)y2/[1+{1−(k+1)(1/R)221/2
+A2y2+A4y4+・・・+Anyn
但し、Rはレンズの曲率半径、kは円錐係数、A2は2次の非球面係数、A4は4次の非球面係数、Anはn次の非球面係数である。また、レンズ形状は光軸中心に対して対称形であるため、このように偶数次数にて構成する必要がある。
これらの記号は以下の各実施例において共通である。
数値データ1
f=1.000 、 F=2.706 、IH=1.179 、 OBJ=15.000 、2ω=119.96
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数 k
0 INF 15.0000 1
1 INF 0.5797 1.51633 64.50
2(絞り) INF 0.9697 1.72916 54.68
3 -1.4844 0.1932 1
4 INF 1.0771 1.56348 60.69
5(非球面) -0.7176 0.1932 1 -1.8791
6 3.1282 0.6803 1.51633 64.15
7 INF 0 1
8(撮像面)
第5面は円錐係数のみの非球面式により形成される非球面である。
また、INFは曲率半径が無限大(平面)であることを意味している。
図3に示す光強度分布で照明された照明光は、図7に示す白色円筒としての筒状構造の側面50で反射され、実施例1の対物光学系1を通過し、撮像素子38の撮像面上に結像する。このとき、円筒内壁を白色光に対して90%の反射率を有するように構成した場合には、外径Φが13mmのカプセルに対する円筒の内径Dは15.6mmである。
なお、実施例1のカプセル型内視鏡では、対物光学系に非球面レンズを使用し、図4(b)に示すように最大像高における歪曲収差の発生量を35%以下にすることにより、視野周辺の光量を制御している。
白色円筒の中心軸とカプセルの長手方向の中心軸を一致させた状態で、カプセル型内視鏡の照明手段2から円筒の内壁を照明し、対物光学系1を通して撮像素子38の撮像面上に結像された円筒の内壁からの反射光は、図6に示すような照度分布特性を有している。これを、条件式(1),(2)に当てはめると、
ω=60°
T1:T2=1:0.65
となる。このことから、実施例1のカプセル型内視鏡が、条件式(1)〜(2)を満足することがわかる。条件式(1)〜(2)を満足する実施例1のカプセル型内視鏡によれば、広い視野範囲をもち、円筒状構造を観察した場合、撮像素子38の撮像面上で良好な明るさ分布が得られ、視野周辺でハレーションが発生するのを防止することができる。
上述したように、撮像素子38の撮像面上で撮像された画像信号は、アンテナユニット41を介して送信され、アンテナユニット22で受信され、パソコン24で画像信号が処理された後、モニタ23に画像が表示される。
なお、パソコン24でアンテナユニット41より送信されてきた信号に対してγ補正等の処理を行うが、本実施例ではモニタの逆γ特性で補正するのみで、特別な明るさ調整をすることはない。このため、モニタ23に映し出される画像の信号強度分布と、撮像素子38の撮像面上の照度分布は同じ分布形状として表される。そこで、モニタに出力される画像信号の強度を画像中心から周辺まで測定して、画像信号の強度分布を描出することで、撮像面上の照度分布を容易に確認することができる。
一方、カプセル内視鏡の大きさ及び照明光学系等が上述の条件と同じで、対物光学系のみ図8(a)に示す従来使用されている対物レンズを使用した比較例の場合は、歪曲収差は図8(b)に示すように、図4(b)と同じ最大像高において強いディストーションをもつことになる。この結果、白色円筒の内壁を観察した場合の撮像素子38の撮像面上での照度特性は、図9に示すように周辺部が明るくなりすぎるため、視野の周辺部においてハレーションが発生しやすくなって、良好な観察画像が得られない。
条件式(1),(2)に当てはめると
2ω=60°
T1:T2=1:0.32
となり、条件式(2)を満足しないことがわかる。条件式(2)を満足しない比較例のカプセル内視鏡では、視野の周辺部においてハレーションが発生しやすい他に画面中心部が暗くなってしまい、円筒状構造を観察した場合、良好な明るさ分布が得られない。

(実施例2)
図11〜図13は本発明の実施例2にかかるカプセル型内視鏡の説明図で、図11は実施例2のカプセル型内視鏡における対物光学系の構成を示す光軸に沿う断面図、図12は均一な面光源を観察した場合における対物光学系の視野角に対する照度特性を示すグラフ、図13は実施例2のカプセル型内視鏡で白色円筒の内壁を撮像した場合における対物光学系の視野角に対する撮像素子の撮像面上での照度分布特性を示すグラフである。
なお、実施例2では、カプセル型内視鏡の大きさ及び照明光学系等は、上述の実施例1と同じ条件である。対物光学系のみ図11に示されているものを使用しており、実施例1と異なる。
対物光学系1は、物体側から順に、平行平板11と、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ12と、物体側が凸面で像側が平面の平凸レンズ13'とで構成されている。また、開口絞りSが平行平板11と平凸レンズ12との間に設けられている。さらに、フレア絞りS'が平凸レンズ12と平凸レンズ13'との間に設けられている。
次に、実施例2のカプセル型内視鏡を構成する対物光学系の数値データを示す。
数値データ2
f=1.2331 、 F=4.473 、IH=1.179 、 OBJ=11.9731 、2ω=119.96
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数 Φ
0 INF 11.9731 1
1 INF 0.3862 1.51633 64.15
2(絞り) INF 0.8690 1.51633 64.15
3 -0.8536 -0.0984 1
4(F絞り) INF 0.3107 1 1.08
5 2.1841 0.8111 1.51633 64.15
6 INF 0.6571 1
7(撮像面)
図12に示す光強度分布で照明された照明光は、図7に示す白色円筒の内壁50で反射され、実施例2の対物光学系1を通過し、撮像素子38の撮像面上に結像する。なお、実施例2の対物光学系1では、このとき、図11に示すように、第一の凸レンズ12と第二の凸レンズ13'との間に設けられた遮光部材としてのフレア絞りS'を介して周辺光量を遮光し、撮像素子38の撮像面上の明るさ分布をコントロールしている。
撮像素子38の撮像面上に結像された反射光は、図12に示すような照度特性を有している。これを、条件式(1),(2)に当てはめると、
ω=60°
T1:T2=1:0.54
となる。このことから、実施例2のカプセル型内視鏡が、条件式(1)〜(2)を満足することがわかる。条件式(1)〜(2)を満足する実施例2のカプセル型内視鏡によれば、広い視野範囲をもち、円筒状構造を観察した場合、視野の周辺部でハレーションが発生するのを防ぐことができ、撮像素子38の撮像面上で円筒の内壁を観察するのに適した明るさ分布が得られる。
なお、周辺光線を遮光する遮光部材の配置に関しては、像面付近であると視野周辺の光束を遮光する割合が遮光部材の製造誤差や組立て誤差に依存して変化してしまい、画像の周辺で急激に暗くなる「ケラレ」と呼ばれる現象が目立つ可能性があるため、射出瞳の近傍であることが望ましい。
また、実施例2では、遮光部材として、フレア絞りSを用いたが、間隔管等のメカ枠での周辺光量の遮光手段や、レンズ周辺部における面取り及び黒インクを利用した周辺光量の遮光手段でも同様の効果が得られる。また、視野周辺の光束の強度を減衰するように構成したNDフィルターを配置しても同様の効果が得られる。
また、実施例2の照明光学系1では、第一の凸レンズ12と第二の凸レンズ13'は、いずれも球面レンズを用いた構成となっているが、第一の凸レンズ12または第二の凸レンズ13'のいずれかに非球面レンズを使用してもかまわない。
また、レンズ構成として、凸レンズを二枚用いて構成したが、非球面レンズ一枚で構成しても構わない。

(実施例3)
図14〜図17は本発明の実施例3にかかるカプセル型内視鏡の説明図で、図14は実施例3のカプセル型内視鏡の概略構成を示す光軸に沿う断面図、図15は実施例3のカプセル型内視鏡における照明手段の光出射角に対する照明光の強度分布を示すグラフ、図16は実施例3のカプセル型内視鏡に用いることができる対物光学系の構成例を示す光軸に沿う断面図、図17は実施例3のカプセル型内視鏡で白色円筒の内壁を撮像した場合における対物光学系の視野角に対する撮像素子面上での照度分布特性を示すグラフである。
実施例3のカプセル内視鏡は、図14に示すように、カプセル型内視鏡に備えられた照明手段2の中心軸が、対物光学系1の光軸に対し、ある角度をもって傾いている。
このように、照明手段2の中心軸を、対物光学系1の光軸に対して傾けることにより、対物光学系の前方に例えば50mm程度離して配置した球面状物体に対して照明したときの物体面上での照度分布を条件式(4)を満たすように調整することが可能となる。これにより、上記のような球面状物体を撮像したときに、撮像素子の撮像面上での照度分布が視野の周辺に行くほど高くなるという広視野角の対物光学系の収差特性に起因する現象を補正することができるので、円筒の内壁を撮像した場合における撮像素子面上での照度分布特性をも制御することが可能となる。このように照明手段を工夫することにより制御された、対物光学系の視野角に対する撮像素子の撮像面での照度分布は、対物光学系側に工夫を施した場合に得られる図18のTypeB,TypeCに示される照度分布と同等の分布形状とすることができる。
また、上に示した照明手段の工夫と対物光学系側の工夫を合わせて実施してもかまわない。
本実施例の対物光学系1は、物体側から順に、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ11'と、物体側が凸面で像側が平面の平凸レンズ12'と、平行平板13"とで構成されている。
次に、実施例3のカプセル型内視鏡を構成する対物光学系の数値データを示す。
数値データ3
f=1.558 、 F=3.829 、IH=1.179 、 OBJ=14.339 、2ω=100.19
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
0 INF 14.3390 1
1 INF 1.0156 1.88300 40.76
2 -2.3916 0.4570 1
3 2.6938 1.2694 1.88300 40.76
4 INF 1.0156 1.61090 50.20
5(撮像面)
図15の光強度分布で照明された照明光は、図7の白色円筒の内壁50に反射され、実施例3の対物光学系1を通過し、撮像素子38の撮像面に結像する。
このとき、照明手段2の中心軸は対物光学系1の光軸に対して25°程度傾けて設置されており、対物光学系1の最も物体側の面から50mm前方に置かれた球面状物体の物体面上での照度分布は概ね図19に示される形状となり、条件式(4)を満たしていることがわかる。
撮像素子38の撮像面上に結像された反射光は、図17に示すような照度特性を有している。これを、条件式(1),(2)に当てはめると、
ω=50.1
T1:T2=1:0.51
となる。このことから、実施例3のカプセル型内視鏡が、条件式(1)、(2)、(4)を満足することがわかる。本実施例のカプセル型内視鏡によれば、広い視野範囲をもち、円筒状構造を観察した場合、視野の周辺部でハレーションが発生するのを防ぐことができ、撮像素子38の撮像面上で円筒の内壁を観察するのに適した明るさ分布が得られる。
なお、実施例3のカプセル型内視鏡では、照明手段の工夫として、照明手段の中心軸を対物光学系の光軸に対して傾けるようにしているが、照明手段の直後に配光を制御する光学素子を設置し、照明光の配光分布を制御するようにしても同様の効果が得られる。
また、照明手段の直後に遮光部材や照明光の強度を減衰する部材を設け、照明手段から発せられる照明光の一部分を遮光したり減光したりすることで、照明光の配光分布を制御するようにしても構わない。
また、光源として狭角な配光分布をもつLEDを複数個使用して、対物光学系とLEDの中心軸のなす角度を個別に調整することで、照明光の配光分布を制御してもかまわない。
さらに、上述した各実施例のカプセル型内視鏡の構成要素を部分的に組み合わせて構成してもよい。このようなカプセル型内視鏡も本発明のカプセル型内視鏡に属することはいうまでもない。

(実施例4)
本実施例では、対物光学系123のレンズ形状を工夫して、140°以上の広い視野範囲の観察が行えるように構成している。
先ず、図21を用いてカプセル型内視鏡103の先端側の詳細な構成を説明する。
図21に示すようにカプセル型内視鏡103では、第1レンズ枠120の後端側に第2レンズ枠122が嵌合している。対物光学系123は、物体側から順に、第1レンズ141,第2レンズ142,第3レンズ143からなる。
第1レンズ枠120には、枠の内径を大きくした部分120aに第1レンズ141が保持固定され、第1レンズ141の後方で枠の内径を120aに比べて小さくした部分に第2レンズ142が保持固定されている。
一方、第2レンズ枠122には、物体側から順に、明るさ絞り145と第3レンズ143とフレア防止絞り146が保持固定されており、さらにその後方で撮像素子のカバーガラス125が勘合されて遮光性接着剤144により撮像基板121に接着固定されている。
第2レンズ枠122は、第1レンズ枠120の後端側に嵌合されており、第1レンズ枠120と第2レンズ枠122とを相対的に移動させてピント調整を行った後に接着剤147により接着固定される。このようにして、撮像部148を構成している。更に、第1レンズ枠120の外周側には、120aと垂直な面120bに照明基板126が突き当てられて配置される。
カプセルの外装部116には透明カバー117が嵌合されて水密接着剤により水密的に接着固定されている。なお、カプセルの外装部116と透明カバー117との嵌合部分には、互いに凹凸形状に形成された抜け止め部149が設けられており、この隙間に水密接着剤が塗布される。なお、透明カバー117には突き当て面117aが設けられており、照明基板126が突き当てられている。
ここで、本実施例では、第1レンズ141を、それよりも後方のレンズ外径よりも大きくして、且つ対物側に凸となる形状に形成している。また、第1レンズ141の外径D1は、第2レンズ142の外径D2及び第3レンズ143の外径D3に対し、D1>D2≧D3のような関係となるように形成されている。また、第1レンズ141は、物体側に凸となるメニスカス形状に形成されており、負の屈折力を有している。
これにより、第1レンズ141は、従来に比べて広い範囲からの光を取り込むことができ、取り込んだ光を第2レンズ142,第3レンズ143を介してCMOSイメージャ124の撮像面に結像できるようになっている。
また、第2レンズ142は、平凹形状に形成されており、第1レンズ141を通過した視野周辺部の光束がケラれることなく明るさ絞り145に入射するように配置されている。
更に、本実施例では、照明部137の先端面137aを第1レンズ枠120の先端面141aと略一致させるか、またはそれよりも後方となるように配置している。より具体的には、照明部137の先端面137aは、透明カバー117の先端部117bから照明部137の先端面137aの距離H2と、透明カバー117の先端部117bから第1レンズ枠120の先端面141aまでの距離H1とがH2≧H1のような関係となるように配置されている。
図22は照明部137の配置構成を示す断面図である。照明部137は、第1レンズ枠120の周囲を取り囲むように、カプセルの長手方向の中心軸に対して対称に配置されている。発光素子には白色LED151を採用している。なお、図22中、符号152は、照明基板126に設けられた接続電極部であり、照明部137に電気的に接続されている。
図23は照明部の配置構成の変形例を示す断面図である。この変形例では、照明部がリング状に形成されている。図23のリング状照明部137Aには、カプセルの長手方向の中心軸に対して同心円状に白色LED151が配置されている。
この場合、リング状照明部137Aは、狭いスペースにより多くの白色LED151を設けることができるので、視野の周辺まで明るく照明することができる。
本実施例では12個の白色LED151を配置している。
複数の白色LED151の単体照明範囲が合わさって複合照明範囲を形成する。カプセル型内視鏡103の観察範囲は複合照明範囲に含まれており、140°以上の広角な観察範囲内の被写体から反射した光が対物光学系123の第1レンズ141により取り込まれ、CMOSイメージャ124で撮像される。
白色LED151のうちのいくつかに、図20で示したバンドパスフィルターを組合せて、NBI用の照明としてもよい。この場合、内壁に適当な反射率を有する円筒形状の治具を用意して、円筒の中心軸とカプセルの長手方向の中心軸が一致するように固定した状態で明るさを測定することにより、白色光を出射するLEDとNBI用の狭帯域のバンド光を出射するLEDの数が最適な割合となるように設定することができる。例えば、本実施例のカプセル内視鏡の外径Φが13mmである場合には、円筒治具の内壁が白色光に対して90%の反射率を有するように設定すると、円筒治具の内径Dは条件式(8)を用いて23mmと計算される。
そこで、内径が23mmで、白色光に対する反射率が90%に設定された内壁面を有する円筒状の治具にカプセル型内視鏡を固定した状態で、カプセル型内視鏡に設置された狭帯域のバンド光を照明するLEDより内壁面に対して照明を行うとともに、撮像手段により内壁面の像を撮像する。同様に、カプセル型内視鏡に設置された白色光を照明するLEDより内壁面に対して照明を行うとともに、撮像手段により内壁面の像を撮像する。このとき、表示装置に出力される画像信号の強度を画像中心から周辺まで測定して、画像信号の最大強度値SCおよびSmをそれぞれ抽出し、これらの関係が前述した条件式(10)を満たすようにそれぞれのLEDの数を調整する。この結果、本実施例では12個のLEDのうち、白色光を出射するLEDを4個、NBI用の狭帯域のバンド光を出射するLEDを8個としている。

(実施例5)
図24及び図25は本発明の実施例5に係わり、図24は実施例5のカプセル型内視鏡の先端部を拡大し、対物光学系の観察視野とLEDの照明範囲の関係を示す断面図、図25は透明カバーを取り除いた状態で物体側からカプセル型内視鏡を見たときの照明手段の配置状態を示した図である。上記実施例1は、透明カバー117に対して対物光学系123の第1レンズ141を離間させて配置するように構成しているが、実施例2は透明カバー117に対して対物光学系123の第1レンズ141が密接するように構成する。それ以外の構成は上記実施例1と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
実施例5は、上記実施例1と同様に対物光学系123の第1レンズ141は、それよりも後方の第2レンズ142,第3レンズ143のレンズ外径よりも大きく、かつ対物側に凸となる形状に形成されている。そして、各レンズとCMOSイメージャ124のカバーガラス125がレンズ枠160により保持、固定されて撮像部148Bを構成している。また、透明カバー117に対して対物光学系123の第1レンズ141を近づけて密接させることにより、カプセルの全長を短くして小型化を図っている。さらに、本実施例では、照明部137Bの構成が異なっている。
図25に示すように照明部137Bは、ドーナツ状に形成された照明基板126Bの前面側に対して傾斜台161を設け、白色LED151が図示しない対物光学系123の光軸に対して予め設定した所定の角度を向くように構成されている。なお、照明部137Bは、接続端子162によりLED駆動回路に接続されている。このような構成により、対物光学系123の観察視野に対して所望の配光特性をもった照明を行うことが可能である。
また、実施例1と同様に、白色LED151のうちのいくつかに、図26で示したバンドパスフィルターを組合せて、NBI用の照明としてもよい。例えば、図26(a)のような青色領域の光を選択的に透過するバンドパスフィルターを使用することで、生体組織の表層に分布する毛細血管の構造を明瞭に描出することが可能である。また、被写体の近接像をモニターなどの表示画面上で70倍から500倍程度に拡大表示できる撮像部と組み合わせることによって、生体組織に発生した腫瘍などの病変のpit pattern を明瞭に描出することが可能である。
カプセル型内視鏡の進路となる小腸などの管腔臓器の内部は、収縮してカプセル型内視鏡の視野を塞いでいると考えられ、カプセル型内視鏡は、管腔臓器内壁の蠕動運動により管腔臓器の内壁を押しのけるようにして進んでいく。従って、図24に示されるように、透明カバー117の物体側の面では、視野の周辺境界部近傍において、管腔臓器の内壁と密着した状態となりやすい。そこで、対物光学系123とCMOSイメージャなどの撮像素子124からなる撮像部148Bの解像力が、透明カバー117の物体側の面付近で最も高くなるように設定することで、生体組織の拡大画像を取得することができる。
即ち、図24の構成において、対物光学系123の最も物体側の面から管腔臓器の内壁面に接触する透明カバー117の物体側の面までの光軸方向の物体距離P1での解像力が5本/mm以上であり、また、対物光学系123の被写界深度の遠点付近での物体距離P2では、解像力が1本/mm以上であるのが望ましい。
ここで、一般の撮像ユニットにおける解像力は、次のように定義される。
対物光学系の前に置いた白黒のラインペアを、固体撮像素子の撮像面上の水平方向に白黒が並ぶように撮像ユニットで撮像し、固体撮像素子から送られてくる画像信号を処理する回路系を通してモニタに表示する。このとき、モニタ上の水平方向で得られる白黒の強度分布の最大値をImax、最小値をIminとしたとき、白黒ラインペアのモニタ上でのコントラストIは、
I =(Imax−Imin)/(Imax+Imin)
として求められる。解像力は、上述のコントラストIが10%となるときの、白黒ラインペアの幅の逆数として定義される。
従って、上記説明における「解像力5本/mm以上」、「解像力1本/mm以上」とは、それぞれ、幅0.2mm以下、幅0.5mm以下の白黒ラインペアのコントラストが、モニタ上で10%以上であることを指している。物点距離P1において、撮像ユニットの解像力を5本/mm以上とすれば、透明カバーの物体側の面付近に位置する生体組織をモニタなどの表示画面上で拡大して観察することができる。また、物点距離P2において、撮像ユニットの解像力を1本/mm以上とすれば、モニタなどの表示画面上に映し出された視野の遠点位置で、管腔臓器の内壁面に発生した腫瘍などの病変を発見し易くなる。
また、NBI用の照明光は、透明カバーの物体側の面付近に位置する生体組織に対して効率よく照明されるのが好ましい。この場合、NBI用の照明範囲は白色光の照明範囲と一致させる必要は無く、図24に示したように、白色光の照明範囲は対物光学系123の視野範囲を含み、かつNBI用の照明範囲は白色光の照明範囲と対物光学系123の視野範囲の両方に含まれるように、撮像部148Bと各LEDの配置を決めればよい。ここで、照明範囲を以下のように規定する。すなわち、図20に示されるように、対物光学系の前方に球面状物体を配置して、その球面状物体に対して照明手段により照明を行う。そして、物体面上での照度を測定して照度分布を求めたときに、対物光学系の光軸と交差する物体面上の位置での照度値の10%を境界値として、その間に含まれる範囲を照明範囲とする。

(実施例6)
図27は実施例6のカプセル型内視鏡の先端側を示す拡大図である。本実施例は透明カバーの形状を変えているが、それ以外の構成は上記実施例4と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
図27に示すように透明カバー117Cは、透明カバーの1部分が半球型の突出部を有している。この半球型の突出部は、撮像部148を構成している対物光学系123の第1レンズ141を覆い、かつ対物レンズ123の入射瞳の中心と、半球型の突出部の曲率中心とが略一致するように配置されている。このように、対物光学系の先端部分を突出させたことにより、以下のような利点が生ずる。すなわち、撮像部148の周囲に配置される構造物により対物光学系123の視野が妨げられることなく、180°以上の観察視野を確保することができる。本実施例では、210°の観察視野角をもつ対物光学系により撮像部148を構成しているので、被写体を後方視できるようになり、管腔状臓器の内壁を観察する場合などにおいて病変の見落としを防止することができる。
また、図27に示すように、管腔状臓器の内壁を通過する場合、透明カバー171の肩部によって内壁が押し上げられた状態になって、透明カバー171の突出部に生体組織の表面が密着することがない。このため、観察視野の周辺部においても、透明カバー171の突出部と生体組織の間で観察を行うのに適当な距離を確保することができる。本発明のカプセル型内視鏡では、管腔状臓器の中を進みながら、まず、観察視野の前方で病変部を捉えて観察を行い、その後に同じ病変部を後方から観察することになるので、その間に撮像した複数の画像から病変部の情報を集積して分析を行い、病変部の立体画像、等高線像など、病変部に着目した新たな画像を構築することができる。これにより、病変部の形状解析、分布情報の解析等、診断に有用な情報解析を行うことができる。
また、透明カバー171の物体側の面について、突出部と肩部をつなぐ部分を、カプセルの中心軸から周辺に向かう方向に傾斜するように形成した。そして、この部分と対向するように照明部137Cを配置することにより、白色LED151の光出射面から出射した照明光が、上記の傾斜面で屈折して観察視野の周辺部まで広がるように構成した。また、透明カバー171の内側の面について、照明光が通過する部分を凹面状に形成したり、その部分に照明光を拡散させる部材を設けることもできる。
なお、本発明のカプセル型内視鏡は、上述した各条件式を満たすように構成できることは言うまでもない。
図28には、実施例6の変形例を示した。図28はカプセル型内視鏡の先端側を示す拡大図である。実施例6の変形例においても透明カバーの形状が発明の要部であり、それ以外の構成は上記実施例4と同様であるので説明を省略し、同一構成部分について図に符号を記載するのを省略した。本実施例でも、対物光学系の観察視野範囲内における透明カバーの形状と観察視野範囲外における透明カバーの形状が異なるように構成した。図28に示す断面図では下側に位置する生体組織表面と接触し、対物光学系の観察視野を含む部分では透明カバーは曲面状に形成されている。
一方、図28に示す断面図では上側に位置する生体組織表面と接触し、対物光学系の観察視野の外側にあたる部分では、透明カバーは平面と曲面を組み合わせて形成されている。透明カバーの平面部分は、カプセルの長手方向の中心軸に対して垂直に配置されており、この部分に対向して照明手段が設けられている。また、カプセルの内側から外側に向けて処置具などを挿通するための挿通口を設けることもできる。

(実施例7)
図29には、実施例7を示した。図29はカプセル型内視鏡の内部構成を示す図である。図29に示すようにカプセル型内視鏡203は、円筒形状でその後端を丸くして閉塞した外装ケース216と半球状の透明カバー217を水密的に接続固定して、その内側をシール部材218により密閉し、その密閉したカプセル状容器内に以下の内蔵物を収納している。なお、外装ケース216は、ポリサルフォンやポリウレタンなどの合成樹脂で形成されており、透明カバー217はポリカーボネート,シクロオレフィンポリマー,PMMA(ポリメタクリル酸メチル)などの合成樹脂で形成されている。
透明カバー217に対向する照明基板220には、対物レンズ枠221が嵌合固定されている。この対物レンズ枠221には、第1レンズ222a及び第2レンズ222bを取り付けて構成した対物光学系222が配置されている。
また、対物光学系222の結像位置には、撮像手段として例えばCMOSイメージャ223が配置されている。このCMOSイメージャ223は、照明基板220の後方に配置された撮像基板224の前面に取り付けられている。なお、CMOSイメージャ223は、撮像面をカバーガラス225で保護されている。
撮像基板224は、CMOSイメージャ223,カバーガラス225と一体的に構成されており、その背面側にはカプセル外に設けられた送受信ユニットからの信号を受けてCMOSイメージャ223を駆動すると共に、CMOSイメージャ223から出力される撮像信号に対する信号処理及び制御処理を行う駆動処理部226が設けられている。なお、CMOSイメージャ223及びカバーガラス225は、対物光学系222及び対物レンズ枠221と共に撮像部227を構成している。
また、照明基板220の前面側には、照明部228が撮像部227に対して対称的に取り付けられている。なお、図中、O′は、照明部228の光出射面の中心軸(0°の出射角の方向)を示しており、IAは、照明部228の照明範囲を示している。撮像基板224の後方側には、各部に動作電力を供給する電源部231が設けられており、この電源部231の後方側には、カプセル外部との無線送信等する無線通信部232が設けられている。
電源部231は、動作電力を供給する内蔵電源としてのボタン型の2つの電池231aがカプセル容器の軸方向に積層するようにして配置されており、これら電池231aの動作電力は電源基板231bに電気的に接続可能となっている。
電源基板231bには、例えば、バイアス磁石とリードスイッチとから形成される内部スイッチ231cが設けられており、電池231aから供給される動作電力のオンオフが行われるようになっている。また、電源基板231bの前面側には、CMOSイメージャ223で取得した画像データを記録するための記録部233が設けられている。
この電源基板231bは、連結用フレキシブル基板234を介して撮像基板224と、無線通信部232を構成している無線基板232aとに接続されている。更に、撮像基板224は、連結用フレキシブル基板234を介して照明基板220に接続されている。
無線通信部232は、無線基板232aに無線アンテナ232bが設けられている。無線基板232aには、この無線アンテナ232bで受信した電波から制御信号を復調して各回路へ出力すると共に、例えば、画像データ等の情報信号を所定の周波数の搬送波で変調し、無線アンテナ232bから電波として発信するための図示しない無線通信回路が設けられている。
また、照明基板220には、照明部228の発光部を間欠的にフラッシュ発光させるように駆動する図示しないLED駆動回路を構成するチップ部品220aが背面側に実装されている。
電源基板231bの内部スイッチ231cがオン状態となると、電池231aからの動作電力は、連結用フレキシブル基板234を介して電源基板231bから撮像基板224及び無線基板232aに供給され、更に、照明基板220に供給される。
そして、無線通信部232は、無線アンテナ232bがカプセル外からの電波を受信し、無線通信回路が復調して制御信号を撮像基板224の駆動制御部226及び照明基板220のLED駆動回路に出力する。
LED駆動回路は、照明部228の発光面を間欠的にフラッシュ発光させる。これに同期して駆動制御部226は、CMOSイメージャ223を駆動させて対物光学系22により結像された被写体の像を撮像する。
駆動制御部226は、CMOSイメージャ223からの撮像信号を信号処理して得た画像データを記録部233に記録させる。そして、記録部233に記録させた画像データが所定量に達したとき、駆動処理部226は、記録部233から画像データを読み出して無線通信部232の無線通信回路に出力する。無線通信部232の無線通信回路は、画像データを変調し、無線アンテナ232bから電波として発信させるようになっている。なお、駆動制御部226は、画像データを記録部233に記録せずに、直接、無線通信回路に出力して送信するようにしても良い。
カプセル外の設けられた送受信装置は、カプセル型内視鏡203から送信された信号を受信して画像データを保存する。次に、送受信装置は、パソコンに接続され、このパソコンの制御により保存した画像データが読み出され、表示装置の表示画面に取得した画像が表示されるようになっている。
本実施例では、白色光を発生する発光部及び、狭帯域のバンド光を発生する別の発光部を照明部228に設けると共に、この照明部228の各発光部を順次発光させてこれら各発光部によって照明された部位からの反射光を撮像部227により順次撮像するように構成している。
すなわち、図30(A),(B)に示すように照明部228は、撮像部227の周囲を取り囲むようにカプセルの長手方向軸の中心に対して、白色光を発生する発光部241と、狭帯域のバンド光を発生する別の発光部242とを備えている。なお、図30(A),図30(B)は図29に示したカプセル型内視鏡203のY−Y断面図であり、図30(A)は白色光を発光する発光部241が点灯状態にあり、狭帯域のバンド光を発生する別の発光部242が消灯状態にあるときの様子を示している。このとき、カプセル型内視鏡では一般的なカラー画像が取得される。図30(B)は白色光を発光する発光部241が消灯状態にあり、狭帯域のバンド光を発光する別の発光部242が点灯状態にあるときの様子を示している。このとき、カプセル型内視鏡ではNBI画像が取得される。
発光部241には、例えば、白色光を発生する白色LEDを用いている。一方、発光部242は、図31(A),(B)に示すように構成されている。
図31(A)に示す発光部242Aは、白色LED241Aの前面に図20に示したような透過特性を有するバンドパスフィルターを設けて構成されている。また、単色光を発光するLEDの前面に半値全幅d≦30nmの透過特性を有するバンドパスフィルターを設けて構成してもよい。
また、図31(B)に示す発光部242Bは、帯域幅が30nm以下のレーザー光を発生する半導体レーザー素子により構成されている。
これら図31(A),図31(B)に示した狭帯域のバンド光を発光する発光部242(242A,242B)は、例えば、赤色R(485nm〜515nm),緑色G(430nm〜460nm),青色B(400nm〜430nm)の光を発生するようになっている。
そして、各発光部241,242は、例えば、図32に示すようにW(白色),R(赤色),G(緑色),B(青色)の発光部がそれぞれ照明基板220に配置される。図32に示す配置例では、白色光を発光する発光部241であるW(白色)に対して狭帯域のバンド光を発光する発光部242であるR(赤色),G(緑色),B(青色)が交互に配置されており、W(白色)を4個,R(赤色)を1個,G(緑色)を1個,B(青色)を2個用いている。なお、これら発光部の組み合わせ方は、観察目的に応じて任意に設定される。
これら各発光部241,242は、観察目的に応じてLED駆動回路によりそれぞれ個別に制御される。
本実施例では、各発光部を図30のように同心円状に交互に配置することで、狭帯域のバンド光の照明範囲と白色光の照明範囲がほぼ等しくなるようにしている。
カプセル型内視鏡203を消化管の内部を進ませながら観察を行う場合、観察対象部位が対物光学系222の被写界深度内に入っているうちに病変を発見し、その病変の正確な位置や範囲を特定したり、良性か悪性かの診断を行う必要がある。そこで、本実施例では、観察対象部位が対物光学系222の被写界深度内を通過するまでの間に、白色光の発光と狭帯域のバンド光の発光をそれぞれ2回以上行うように設定されている。
このとき、白色光と狭帯域のバンド光は交互に発光するのが好ましい。例えば、青色領域のバンド光を用いて観察を行った場合には、生体組織表層に分布する毛細血管の分布を描出することができる。腫瘍のような病変部では、生体表層部の毛細血管の分布に特異的な変性が見られるので、白色光によるカラー画像観察と組み合わせて観察することにより、カラー画像観察だけでは見落とす可能性のある病変を精度よく発見できるようになる。
図33は消化管内壁を観察するカプセル型内視鏡システムの一例を示す説明図である。図33中、点線で囲まれた機器類は、患者の体外に設置される画像表示システムである。また、便宜上図示を省略したが、患者341は、消化管321を移動するカプセル型内視鏡340の姿勢を体外から電磁誘導などの方法により制御するために工夫された着衣を身に着けている。カプセル型内視鏡340に内蔵された送信ユニットから無線送信された画像信号は、患者の体外に設けられた受信装置322により受信される。受信装置322は、画像信号の処理を行うことのできるパーソナルコンピュータ324に接続されており、パーソナルコンピュータ324で処理された画像がモニタ323を介して表示されるようになっている。
また、図34はモニター画像の表示例を示す図である。図34に示すように表示部209の表示画面において、左側中央部付近にはカラー画像の表示エリア251が設けられ、右側上部には狭帯域のバンド光による観察像の表示エリア252が設けられ、更に、表示エリア252の下側には、情報表示エリア253が設けられ、カプセル型内視鏡203の体腔内通過時間や体腔内での位置情報等の情報が表示される。
また、表示部209の表示画面は、例えば、図35に示すように表示エリア251と表示エリア252とが左右に並べられた構成でも良い。
また、表示部209の表示画面は、例えば、図36(A)〜(D)に示すようにカラー画像と狭帯域のバンド光による観察画像とが交互に表示されるような表示構成でも良い。
また、パーソナルコンピュータ324に内蔵された画像解析回路により、狭帯域のバンド光による観察画像から病変の範囲、進達度、悪性度などの情報を抽出し、カラー画像に重ねて擬似的なマーキングを行ったり、進達度や悪性度のレベルに応じた色別の階層表示をするようにしてもよい。

(実施例8)
図37は実施例8のカプセル型内視鏡に用いられる白色光LEDの光学特性を示すグラフ、図38は図37のグラフに示した光学特性を有する白色LEDと透過波長選択フィルタを設けた撮像部を示す説明図であり、図38(A)は白色LEDを示す説明図、図38(B)は透過波長選択フィルタを設けた撮像部を示す説明図である。
実施例8は撮像部227Bに所定の狭帯域の光を選択的に透過する透過波長選択フィルタ243Bを設けている。それ以外の構成は上記実施例7と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
本実施例では、図37のグラフに示すような光学特性を有する白色LEDを照明部28に複数設けて構成される。
白色光LEDは、415nm付近にピークを有している。そして、白色光によるカラー画像観察においては、撮像部227Bに設けられた透過波長選択フィルター243Bは、この白色光LEDによって照明された部位からの反射光を透過するように構成されている。一方、狭帯域のバンド光によるNBI観察においては、撮像部227Bに設けられた透過波長選択フィルター243Bは、白色LEDによって照明された部位からの反射光のうち、特定の狭帯域のバンド光のみを透過させるように構成されている。
この場合でも、狭帯域のバンド光の半値全幅dはd≦30nmを満たすのが望ましい。
撮像部227Bの先端側に設けられた透過波長選択フィルター243Bは、電圧や電流を印加したり電磁力の作用により透過波長を変更可能に構成されている。
例えば、液晶素子のように印加する電流のON−OFFによって、液晶の光透過特性を変更するもの、エタロンのように、平行に置いた基板の間に生じる空気間隔を変えることにより、光の干渉作用を利用して光透過特性を変更するものなどを用いることができる。
また、ホログラムフィルムなど、光の回折作用によって波長分離を行う光学素子を撮像部227Bに配置することにより、波長ごとに画像を分離して取得するようにしてもよい。
白色光LED241BはLED駆動回路により1〜15コマ/秒の間隔にてフラッシュ発光され、白色LED241Bのフラッシュ発光に同期して、透過波長選択フィルタ243Bは駆動制御部226により印加電流などを変化させるようになっている。これにより、実施例8のカプセル型内視鏡は、上記実施例7と同様な効果を得ることができる。

(実施例9)
図39は実施例9のカプセル型内視鏡の照明基板及び撮像部前面側を示す正面図であり、図40は図39のA−O−B線に沿った断面図である。
本実施例では狭帯域のバンド光を発光する発光部242として単色のLEDを用いると共に、白色光を発光する発光部241として単色のLEDの前面に蛍光体を設けて白色光を発生するように構成する。それ以外の構成は上記実施例7と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
すなわち、図39に示すように実施例9のカプセル型内視鏡は、撮像部227の周囲に単色のLED261を設けると共に、単色のLED261の前面側に蛍光体を設けて白色光を発生するように形成した白色LED262を設けた照明部28Cにより構成されている。
図40に示すように照明部228Cは、照明基板220に単色のLED261として例えば、青色光LED263を設けると共に、この青色光LED263の前面側に蛍光体264を設けて白色光を発生するように形成した白色LED262を設けている。
撮像部227は図41に示すような2眼式の対物ユニット350A、350Bで構成されていても良い。対物ユニット350Aは、100°以上の観察視野角を有し、生体組織の像を撮像素子ユニット351の撮像面351Bに結像させる。また、対物ユニット350Bは、被写体の近接像をモニターなどの表示画面上で200倍程度に拡大表示できる観察倍率を有し、生体組織に発生した腫瘍などの病変のpit pattern を明瞭に描出することが可能である。対物ユニット350Bの観察視野角は60°未満に設定されており、対物ユニット350Aの観察視野に含まれるように配置されている。対物ユニット350Bは、観察視野内の生体組織の拡大像を撮像素子ユニット351の撮像面351Bに結像させる。なお、撮像素子ユニット351の撮像面350Bはカバーガラス351Aで保護されている。
本実施例のカプセル型内視鏡によれば、広角な観察視野をもつ対物ユニット350Aにより撮像した画像を元にして、注目部位を決定し、その注目部位を対物ユニット350Bにより拡大して撮像することにより、正確に注目部位の特徴を把握することができる。このとき、単色のLED261によって照明を行うことにより、NBIの画像を取得し、その部位の診断に必要な情報を抽出することができる。
例えば、対物ユニット350Aの視野に捉えられた病変と疑われる部位(以下「着目部位」と呼ぶ)に対して更に詳細な情報を取得する場合には、対物ユニット350Aの被写界深度の遠点位置から中間位置までの間で着目部位を捉え、対物ユニット350Bの視野に入るようにカプセル型内視鏡の姿勢を制御する。このとき、着目部位を自動追尾して対物ユニット350Bの視野に導く動作を自動的に行う機能を、パーソナルコンピュータに内蔵されるカプセル型内視鏡の制御回路に持たせることもできる。
このような機能を備えたカプセル型内視鏡システムの場合、観察者がモニタに表示される観察画像を見ながら、同じ画面上に表示されたカーソルを観察画像上の着目部位に重ねる等の動作により、自動追尾目標を指定することで、自動追尾機能がスタートするようにしてもよい。そして、自動追尾中にモニタ上で着目部位と対物ユニット350Bの視野が重なったときに、白色LED262が消灯し、単色光LED261が点灯するように設定してもよい。
なお、本発明は、以上述べた実施例のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。例えば、撮像手段は、CMOSイメージャの代わりにCCDイメージャを用いても当然良いし、LEDの数や配置は適宜変更可能であり、リング状形状のLEDを用いても当然良い。また、撮像手段や対物光学系を複数具備しているものや、経肛門的に挿入して誘導手段により盲腸まで逆走させて検査するようなカプセル型内視鏡に適用しても当然良い。
本発明の実施例1にかかるカプセル型内視鏡を示す図で、(a)はカプセル型内視鏡の概略構成を示す光軸に沿う断面図、(b)は対物光学系と照明光学系の配置を示す説明図である。 実施例1のカプセル型内視鏡を用いた画像を表示するカプセル型内視鏡システムの構成を示す概念図である。 実施例1のカプセル型内視鏡における出射角に対する照明光の強度分布を示すグラフである。 (a)は実施例1のカプセル型内視鏡における対物光学系の構成を示す光軸に沿う断面図、(b)は(a)の対物光学系の歪曲収差を表す収差図である。 均一な面光源を観察した場合における対物光学系の視野角に対する照度特性を示すグラフである。 実施例1のカプセル型内視鏡で白色円筒の内壁を撮像した場合における対物光学系の視野角に対する撮像素子面上での照度特性を示すグラフである。 実施例1で使用している管腔状構造を示す模式図であり、カプセルの長手方向の中心軸と管腔状構造の中心軸が一致した状態を示した図である。 (a)は従来の内視鏡で使用されている対物光学系の構成を示す光軸に沿う断面図、(b)は(a)の対物光学系の歪曲収差を表す収差図である。 均一な面光源を観察した場合における図8の対物光学系の照度特性を示すグラフである。 図8の対物光学系をカプセル型内視鏡に用いて、白色円筒の内壁を撮像した場合における撮像素子の撮像面上での照度特性を示すグラフである。 図11は実施例2のカプセル型内視鏡における対物光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。 均一な面光源を観察した場合における対物光学系の視野角に対する照度特性を示すグラフである。 実施例2のカプセル型内視鏡で白色円筒の内壁を撮像した場合における対物光学系の視野角に対する撮像素子の撮像面上での照度特性を示すグラフである。 実施例3のカプセル型内視鏡の概略構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例3のカプセル型内視鏡における照明手段の光出射角に対する照明光の強度分布を示すグラフである。 実施例3のカプセル型内視鏡における対物光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例3のカプセル型内視鏡で白色円筒の内壁を撮像した場合における対物光学系の視野角に対する撮像素子の撮像面上での照度分布特性を示すグラフである。 対物光学系の視野角に対する上記白色円筒を撮像したときの撮像面上の照度比を概念的に示すグラフである。 実施例3のカプセル型内視鏡において、対物光学系の最も物体側の面から50mm前方に置かれた球面状物体の物体面上での照度分布を示す図である。 球面上物体とカプセル型内視鏡の位置関係を示す図である。 実施例4のカプセル型内視鏡の先端側を示す拡大図である。 実施例4の照明部の配置構成を示す断面図である。 実施例4の照明部の配置構成の変形例を示す断面図である。 実施例5のカプセル型内視鏡の先端部を拡大し、対物光学系の観察視野とLEDの照明範囲の関係を示す断面図である。 実施例5の透明カバーを取り除いた状態で物体側からカプセル型内視鏡を見たときの照明手段の配置状態を示した図である。 バンドパスフィルターの透過特性を示す図である。 実施例6のカプセル型内視鏡の先端側を示す拡大図である。 実施例6の変形例のカプセル型内視鏡の先端側を示す拡大図である。 実施例7のカプセル型内視鏡の内部構成を示す図である。 白色光を発光する発光部241が消灯状態にあり、狭帯域のバンド光を発光する別の発光部242が点灯状態にあるときの様子を示す図である。 発光部の構成を示す図である。 各発光部の配置を示す図である。 消化管内壁を観察するカプセル型内視鏡システムの一例を示す説明図である。 モニター画面への画像表示例を示す図である。 モニター画面への別の画像表示例を示す図である。 モニター画面へのさらに別の画像表示例を示す図である。 実施例8のカプセル型内視鏡の照明部に用いられる白色LEDの照明光の分光強度特性を示す図である。 実施例8のカプセル型内視鏡に用いられる照明部及び撮像部の構造を示す図である。 実施例9のカプセル型内視鏡の照明基板及び撮像部前面側を示す正面図である。 図39のA−O−B線に沿った断面図である。 実施例9のカプセル型内視鏡に使用される撮像部の例を示す図である。
符号の説明
1 対物光学系
2 チップ型LED
3 透明カバー
37 対物光学系レンズ枠
38 CMOSチップ
39 ボタン型電池
40 電気基板
41 アンテナユニット
42 外装カバー

Claims (8)

  1. 少なくとも、被写体を照明する照明手段と、前記被写体を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーとを有するカプセル型内視鏡において、
    前記照明手段は、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分のうちの2つ以下であるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成され、前記照明手段の発光状態として状態Bが選択されているときに前記撮像手段が取得する被写体の画像の明るさが、前記照明手段の発光状態として状態Aが選択されているときに前記撮像手段が取得する被写体の画像の明るさの20%以上であることを特徴とするカプセル型内視鏡。
  2. 少なくとも、被写体を照明する照明手段と、前記被写体を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーと、前記撮像手段からの撮像信号を無線送信する手段を有するカプセル型内視鏡と、前記撮像信号を受信する受信手段と、前記受信手段からの撮像信号をもとに画像を構築する画像処理回路と、前記画像処理回路からの画像信号を画像として表示する画像表示装置とを備えた観察装置において、
    前記照明手段は、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分のうちの2つ以下であるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成され、状態Bが選択されたときに前記照明手段が発光する照明光に対して所定の反射率αをもつ内壁を有し、条件式(7)を満たす白色円筒の中心軸とカプセル型内視鏡の長手方向の中心軸を一致させて、前記白色円筒の内壁を観察した場合に、前記表示装置に表示される画像の中心から周辺までの画像信号の強度分布が条件式(10)を満足することを特徴とする観察装置。
    (0.2×α)1/4 ×Φ= D ・・・(7)
    Sc×1.6 ≦ Sm ・・・(10)
    但し、
    Sc:状態Aが選択されたときに前記照明手段が発光する照明光で前記白色円筒の内壁面を照明したときに、前記撮像手段により撮像される画像の中心から周辺まで測定して得られる画像信号強度の最大値
    Sm:状態Bが選択されたときに前記照明手段が発光する照明光で前記白色円筒の内壁面を照明したときに、前記撮像手段により撮像される画像の中心から周辺まで測定して得られる画像信号強度の最大値
    α:白色円筒の内壁面の反射率[%]
    D:前記白色円筒の内径[mm]
    Φ:カプセル型内視鏡の外径[mm]
  3. 少なくとも、被写体を照明する照明手段と、前記被写体を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーとを有するカプセル型内視鏡において、
    前記照明手段は、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、被写体が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分のうちの2つ以下であるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成され、前記透明カバーの前方に配置された前記撮像手段の光軸に垂直な面に対して、状態Aが選択されたときに前記照明手段が発光する照明光がつくる照野は、前記撮像手段の視野範囲を含み、前記透明カバーの前方に配置された前記撮像手段の光軸に垂直な面に対して、状態Bが選択されたときに前記照明手段が発光する照明光がつくる照野は、前記撮像手段の視野範囲に含まれるように前記撮像手段と前記照明手段が配置されていることを特徴とするカプセル型内視鏡。
  4. 少なくとも、観察対象部位を照明する照明手段と、前記観察対象部位を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーとを有するカプセル型内視鏡において、
    前記照明手段は、前記観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、前記観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分のうちの2つ以下であるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成され、前記撮像手段は対物光学系と撮像素子で構成され、前記観察対象部位が前記対物光学系の被写界深度内にある間に、前記照明手段の発光状態AおよびBがそれぞれ2回以上選択されるように設定されていることを特徴とするカプセル型内視鏡。
  5. 請求項4に記載されるカプセル型内視鏡において、
    前記照明手段の発光状態AおよびBが交互に選択されることを特徴とするカプセル型内視鏡。
  6. 少なくとも、観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、前記観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分のうちの2つ以下であるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成された照明手段と、前記観察対象部位を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーと、前記撮像手段からの撮像信号を無線送信する手段を有するカプセル型内視鏡と、前記撮像信号を受信する受信手段と、前記受信手段からの撮像信号をもとに画像を構築する画像処理回路と、前記画像処理回路からの画像信号を画像として表示する画像表示装置とを備えた観察装置を使用するカプセル型内視鏡の観察方法において、以下のステップを含むことを特徴とするカプセル型内視鏡の観察方法。
    Step1:前記照明手段の発光状態として状態Aが選択されているときに前記撮像手段が観察対象部位の画像を取得するステップ
    Step2:Step1に引き続き、前記照明手段の発光状態として状態Bが選択されているときに前記撮像手段が観察対象部位の画像を取得するステップ
    Step3:Step2で取得した画像から観察対象部位に特異的な情報を抽出するステップ
    Step4:Step3で抽出した情報をStep1で取得した画像に重ねて表示するステップ
  7. 少なくとも、観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する状態Aと、前記観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分のうちの2つ以下であるように発光する状態Bの2状態が選択可能に構成された照明手段と、前記観察対象部位を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーと、前記撮像手段からの撮像信号を無線送信する手段を有するカプセル型内視鏡と、前記撮像信号を受信する受信手段と、前記受信手段からの撮像信号をもとに画像を構築する画像処理回路と、前記画像処理回路からの画像信号を画像として表示する画像表示装置とを備えた観察装置を使用するカプセル型内視鏡の観察方法において、以下のステップを含むことを特徴とするカプセル型内視鏡の観察方法。
    Step1:前記照明手段の発光状態として状態Aが選択されているときに前記撮像手段が観察対象部位の画像を取得するステップ
    Step2:前記照明手段の発光状態として状態Bが選択されているときに前記撮像手段が観察対象部位の画像を取得するステップ
    Step3:Step1およびStep2で取得した画像から立体画像や等高線像など、観察対象部位に着目した新たな画像を構築するステップ
    Step4:Step3で構築した画像をStep1で取得した画像に並べて表示するステップ
  8. 少なくとも、観察対象部位が受光する照明光が青、緑、赤の3色の波長成分を含むように発光する照明手段と、前記観察対象部位を撮像する撮像手段と、前記照明手段と前記撮像手段を覆う透明カバーを有するカプセル型内視鏡において、
    前記撮像手段は、対物光学系と、撮像素子と、前記対物光学系の最も物体側の面から前記撮像素子の受光面までの間に配置される透過波長選択素子と、前記波長選択素子の透過特性を制御する制御回路Aを備え、前記照明手段は更に発光タイミングを制御する制御回路Bを備え、前記制御回路Bは前記照明手段を1〜15コマ/秒の間隔でフラッシュ発光させ、前記制御回路Aは前記照明手段の発光間隔に同期して前記波長選択素子の透過特性を変化させることを特徴とするカプセル型内視鏡。
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