JP2006068439A - 皮接治療具及びその製造方法 - Google Patents

皮接治療具及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006068439A
JP2006068439A JP2004258513A JP2004258513A JP2006068439A JP 2006068439 A JP2006068439 A JP 2006068439A JP 2004258513 A JP2004258513 A JP 2004258513A JP 2004258513 A JP2004258513 A JP 2004258513A JP 2006068439 A JP2006068439 A JP 2006068439A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating substrate
electrode
skin
pedestal
treatment tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004258513A
Other languages
English (en)
Inventor
Etsuro Murayama
悦朗 村山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
VANGUARD KK
Original Assignee
VANGUARD KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by VANGUARD KK filed Critical VANGUARD KK
Priority to JP2004258513A priority Critical patent/JP2006068439A/ja
Publication of JP2006068439A publication Critical patent/JP2006068439A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrotherapy Devices (AREA)

Abstract

【課題】 治療効果を向上することが可能な皮接治療具を提供し、また、電極対を支持する絶縁基板と台座との接合強度を向上させることができ、しかも作業効率のよい皮接治療具の製造方法を提供する。
【解決手段】 生体にイオン電流を供給する電極対16と、電極対16を支持する絶縁基板13と、絶縁基板13を支持する台座12とを備える皮接治療具10であり、電極対16は、生体と接触して電池を構成すると共に、電極対16が複数隣接して形成されている。この皮接治療具10は、台座12を熱可塑性樹脂により形成し、台座12の取付凹部12bに絶縁基板13を載置し、絶縁基板13の周囲を溶融して固化させることにより、絶縁基板13の側周面13aに熱可塑性樹脂を密着させて製造する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、皮接治療具及びその製造方法に関し、特に、生体に接触して電池を形成し、接触個所に局所的にイオン電流を供給して筋肉疲労などを治療する皮接治療具及びその製造方法に関する。
従来、肩こり、腰痛、不定愁訴などを治療するため、パップ材(薬草などを布に塗って患部に貼るもの)、温灸(もぐさを容器に入れて点火し患部を過熱する治療方法)、金属粒、磁気治療具、低周波治療具などにより、患部の血行を促進し、患部に滞留した老廃物を浄化している。
また、生体電池を利用して、生体に通電刺激を与えることにより治療効果を得る皮接治療具も使用されている(特許文献1)。
図8は、特許文献1の図1に開示された皮接治療具の断面図である。この皮接治療具20は、台座21の上部に絶縁基板22が固定され、この絶縁基板22の上面に金属電極23とn型半導体電極24とが形成され、さらに、イオン電流を制限する電流制限層25が金属電極23とn型半導体電極24との間に形成されて、一対の電極対が設けられている。このような電極対を有する台座21を、支持テープ26によって皮膚27に押し当てると、金属電極23−皮膚27−n型半導体電極24の間で電池が形成されイオン電流が生体中に流れる。
また、図9は、従来の他の生体電池を利用した皮接治療具の断面図である。この皮接治療具30は、中央部に突起31aを有する銅製の円板に金メッキを施してなる金属電極31と、中央部に突起31aを貫通させる孔32aを有し、亜鉛製円板の表面を酸化して酸化亜鉛としたn型半導体電極32とからなる一対の電極対を備えている。金属電極31と半導体電極32とは密着して電気的に接続されている。このような皮接治療具30を、支持テープ26によって皮膚27に押し当てると、突起31aが皮膚27に接し、金属電極31が正極となると共に、n型半導体電極32が負極となり、電池が構成されてイオン電流が生体中に流れる。
特開2000−84093号公報
しかしながら、従来の皮接治療具では、実際に皮膚に装着して使用する際、十分な治療効果が得られない場合があり、皮膚27に供給するイオン電流を多くするために、金属電極23、31とn型半導体電極24、32とを大きく形成しても、治療効果が不足することがあるという問題点があった。
図8に示す皮接治療具では、電流制限層25の抵抗値によりイオン電流を変化させることができるものの、金属電極23とn型半導体電極24との電極電位の差で電池電圧が決定されるため、電流制限層25の抵抗値を小さくしても、電流制限層25のイオン電流をそれ以上に大きくすることは困難であった。
また、特許文献1に開示された皮接治療具では、絶縁基板22と台座21とを接着剤で接着している。そのため、皮接治療具20の製造工程において、接着剤の塗布や固化等の時間を要し、作業効率が悪いという問題点があった。
接着剤として瞬間接着剤を使用すれば、作業効率は良いが、接着剤からガスが発生するため、絶縁基板22や台座21を汚染・変色させるばかりでなく、作業者の健康を害することがあった。更に、絶縁基板22としてセラミックスを用いているが、セラミックスは樹脂や樹脂との接着強度が弱く、時間とともに接着力が落ちる結果、台座21から絶縁基板22が脱落する事態に至る。一方、接着強度の高い2液性接着剤の場合は、速乾性ではなく、実用強度に到達するまでの時間が長いため、作業効率が悪く量産には不向きである。
そこで、この発明は、治療効果を向上し易い皮接治療具を提供することを課題とする。
また、電極対を支持する絶縁基板と台座との接合強度を向上させることができ、しかも作業効率のよい皮接治療具の製造方法を提供することを他の課題とする。
上記の課題を解決する請求項1に記載の皮接治療具は、生体にイオン電流を供給する電極対と、前記電極対を支持する絶縁基板と、前記絶縁基板を支持する台座とを備える皮接治療具において、前記電極対は、前記生体と接触して電池を構成すると共に、前記電極対が複数隣接して設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の皮接治療具は、請求項1に記載の構成に加え、前記電極対は、下部電極上に上部電極が積層されていることを特徴とする。
請求項3に記載の皮接治療具は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記絶縁基板がセラミックスからなると共に、前記台座が熱可塑性樹脂からなり、前記絶縁基板の側周面に前記熱可塑性樹脂が密着することにより該絶縁基板が前記台座に固定されていることを特徴とする。
請求項4に記載の皮接治療具の製造方法は、請求項1乃至3に記載の皮接治療具の製造方法であって、複数の前記電極対が表面に形成された前記絶縁基板を形成し、前記絶縁基板を載置可能な取付凹部を有する前記台座を熱可塑性樹脂により形成し、前記取付凹部に前記絶縁基板を載置し、前記絶縁基板を加熱及び押圧して前記取付凹部の周囲を溶融して固化させることにより、前記絶縁基板の側周面に前記熱可塑性樹脂を密着させることを特徴とする。
請求項5に記載の皮接治療具の製造方法は、請求項4に記載の構成に加え、前記取付凹部の底面に凹凸を設けると共に、該取付凹部の内側側面の少なくとも一部と、載置される前記絶縁基板の側周面との間に間隙を設け、前記絶縁基板を加熱及び押圧することにより、前記凹凸を溶融して前記間隙に充填することを特徴とする。
請求項1に記載の皮接治療具によれば、電極対が複数隣接して設けられているので、複数の電極対によりイオン電流の流れる範囲を論理的には複数個分の範囲にすることができると共に、適度な間隔をあけてそれぞれ皮膚にイオン電流を与えることができ、その結果、治療効果を向上し易い。
請求項2に記載の皮接治療具によれば、下部電極上に上部電極が積層されているので、各上部電極近傍でイオン電流をそれぞれ集中させて、それらを近接させることができ、治療効果が向上することが可能である。
請求項3に記載の発明では、絶縁基板がセラミックスからなると共に、台座がセラミックスと接着性の低い熱可塑性樹脂からなるものであっても、絶縁基板の側周面に熱可塑性樹脂が密着して固定されているので、絶縁基板の側周面の微視的な凹凸に熱可塑性樹脂が食い込んだ状態で固定することができ、絶縁基板を台座に強固に固定することが可能である。しかも、側周面で支持するため、電極対が形成された表面に突出部分を形成する必要がなく、電極対を皮膚に当接させ易い。
請求項4に記載の皮接治療具の製造方法によれば、電極対が形成された絶縁基板を台座の取付凹部に載置して絶縁基板を加熱及び押圧するだけで、絶縁基板の側周面に熱可塑性樹脂を密着させるので、絶縁基板を接着剤により接着するものに比べて、接着剤の塗布や固化等が不要で、作業効率がよい。同時に、溶融した熱可塑性樹脂を溶融及び固化して絶縁基板の側周面に密着させるため、熱可塑性樹脂を絶縁基板の側周面の形状に沿って密着させることができ、電極対を支持する絶縁基板と台座との接合強度を向上させることが可能である。
請求項5に記載の皮接治療具の製造方法によれば、取付凹部の底面に凹凸を設け、接合時に底面の凹凸を溶融して、その溶融樹脂を取付凹部の内側側面と、絶縁基板の側周面との間の間隙に充填するので、加熱による台座の外表面の変形を抑えて絶縁基板の側周面に熱可塑性樹脂を密着させ易く、また、絶縁基板の表面側に熱可塑性樹脂がはみ出し難い。そのため、より容易に絶縁基板を取付凹部に接合し易い。
以下、この発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図4は、この実施の形態の皮接治療具の断面図である。
皮接治療具10は、生体にイオン電流を供給する下部電極14及び上部電極15からなる電極対16と、この電極対16を支持する絶縁基板13と、絶縁基板13を支持する台座12とを備える。下部電極14と上部電極15は、互いに密着した状態で垂直に積層されており、単一の台座12上に支持された単一の絶縁基板13上に、複数の電極対16が互いに接することなく隣接して形成されている。
台座12は、例えばABS樹脂等の熱可塑性樹脂により円板状に形成されており、一方の面側に電極対16を支持する絶縁基板13が固定され、他方の面に支持テープ11が固定されている。
絶縁基板13は、例えばアルミナセラミクス等のセラミックスから四角形の平板状に形成され、側周面13aに台座12の熱可塑性樹脂が密着された状態で固定されている。また、絶縁基板13の電極対16を支持する表面が台座12の頂面12aと略同一面に形成されている。
下部電極14及び上部電極15からなる電極対16は、この実施の形態では、絶縁基板13上に2つ形成されており、各電極対16の下部電極14及び上部電極15はそれぞれ四角形状の相似形を有し、上部電極15が下部電極14より小さく形成されている。
下部電極14は、酸化亜鉛(ZnO)、酸化鈴(SnO)、酸化インジウム(In)、酸化アンチモン(Sb)等からなるn型半導体であり、上部電極15は金(Au)などの金属からなる。この実施の形態では、下部電極14として酸化亜鉛を用い、上部電極15として金を用いている。金は腐食し難い点において、また、酸化亜鉛と対にすることにより、電池電圧を高くすることができる点において好適である。
これらの下部電極14及び上部電極15からなる電極対16は薄いため、容易に皮膚18が変形して、下部電極14の周囲の上面と上部電極14の上面に接触できる。なお、接触状態は概念的に図示してあり、電極のエッジ部などに対しては皮膚18は密着しないこともありうる。
このような皮接治療具10は、支持テープ11により生体の皮膚18に押し当てて貼り付け、下部電極対14及び上部電極15を皮膚18に適度な圧力で押し付けて接触させて装着することにより使用される。この使用状態では、下部電極14−皮膚18−上部電極15の間で電池構造が形成されて生体電池となり、上記特許文献1などと同様にして、電極対16から皮膚にイオン電流が流れる。
以上のような皮接治療具10によれば、電極対16が複数隣接して形成されているので、複数の電極対16によりイオン電流の流れる範囲を論理的には複数個分の範囲にすることができると共に、僅かな間隔をあけて、それぞれ皮膚にイオン電流を与えることができる。そのため、単一の大きな電極対を設ける場合に比べて、広い範囲にイオン電流を流すことができ、また、単一の電極対を有する従来のような皮接治療具を複数隣接して配置する場合に比べ、各電極対16のイオン電流Iを近接して流すことができて相乗的な効果が得られる。その結果、詳細な理由は不明であるが、治療効果を向上し易い。例えば、皮接治療具10を生体のつぼ部分に装着した際、このような範囲にイオン電流を供給することが生体にとって好ましいものと推測することができる。
また、下部電極14上に上部電極15が積層されているので、各上部電極15近傍でそれぞれイオン電流Iを集中させることができると共に、それらを近接させることができ、より治療効果を向上することが可能である。
更に、この皮接治療具10は、絶縁基板13がセラミックスからなると共に、台座12がセラミックスとの接着性の低い熱可塑性樹脂からなるが、絶縁基板13の側周面13aに熱可塑性樹脂が密着して固定されているので、絶縁基板13の側周面13aの微視的な凹凸に熱可塑性樹脂が食い込んだ状態で固定させることができ、絶縁基板13を台座12に強固に固定することができる。
しかも、このように固定されているため、絶縁基板13を電極対16が設けられた表面側から支持する必要がなく、絶縁基板13の表面に電極対16より突出する部位が形成されることがなく、電極対16を皮膚に当接させ易くできる。
次に、このような皮接治療具10の製造方法について説明する。
図4は、この実施の形態の皮接治療具の製造方法を説明するための製造工程図である。
まず、工程(A)は、下部電極14の印刷工程であり、複数の絶縁基板13を採取可能な大きさのセラミック板13bに印刷スクリーン17を載置し、焼き付けによりn型半導体を形成可能なペーストで印刷する。印刷スクリーン17は、所定の枠に、例えば合成繊維や金属線などの網目を張り、画像部以外はゼラチン・樹脂などで目をつぶしたものである。
続く工程(B)は、下部電極14の焼き付け工程であり、セラミックス板13b上に印刷された多数の下部電極14を焼き付け、n型半導体とする。
続く工程(C)は、上部電極の印刷工程であり、印刷スクリーン19を、下部電極14上に位置決めして載置し、金属ペーストで印刷する。印刷スクリーン19は、印刷スクリーン17と同様に、所定の枠に、例えば合成繊維や金属線などの網目を張り、画像部以外はゼラチン・樹脂などで目をつぶしたものである。
続く工程(D)は、上部電極15の焼き付け工程であり、これにより、上部電極15が下部電極14上に焼き付けられる。そして、焼き付け終了により、下部電極14と上部電極15とが電気的に接続されて生体電池素子が形成される。
この焼付け後に、セラミックス板13bをそれぞれ所定の絶縁基板13の大きさに切断することにより、2対の電極対16が表面に形成された絶縁基板13が形成される。このとき、絶縁基板13の側周面13aは微視的に凹凸を有するものとなる。
続く工程(E)は、台座12の形成及び載置工程である。
台座12は、図5に示すように、肉厚の円板形状を有し、頂面12aに絶縁基板13を載置可能な取付凹部12bを有している。この取付凹部12bの内側側面12cは、絶縁基板13の側周面13aより、若干大きく形成されており、取付凹部12bに絶縁基板13を載置することにより、取付凹部12bと絶縁基板13との間に間隙12dが形成される。
また、この取付凹部12bの底面12eには、略三角形形状の断面を有して一方に延びる凸部12fが多数隣接して設けられており、底面12e全体が凹凸形状となっている。この底面12eの深さ、即ち、頂面12aから凸部12fの頂部までの深さは、絶縁基板13の厚さより浅く形成されており、絶縁基板13を底面12eに載置した際、絶縁基板13の電極対16が設けられた表面が、台座12の頂面12aより外側に突出する程度となっている。
更に、台座12の外周部の外側・内側エッジには適度な丸みが付けられている。台座12が皮膚18に押し付けられたときに皮膚18が傷つかないようにするためである。
この工程(E)では、このような形状を有する台座12を、図示しない成形型を用いて、熱可塑性樹脂により形成し、取付凹部12bに絶縁基板13を載置する。この状態では、絶縁基板13の側周面13aと取付凹部12bの内側側面との間に間隙12dが形成されると共に、絶縁基板13の表面が台座12の頂部12aより外側に突出している。
続く工程(F)は、絶縁基板13の固定工程である。ここでは、例えば、高温に加熱されたこて等を、電極対16を支持する絶縁基板13の上部に当接して加熱し、この絶縁基板13の熱により、絶縁基板13の周囲の熱可塑性樹脂を溶融する。底面12e全体が凹凸形状を有しており、絶縁基板13が多数隣接して設けられた凸部12fに絶縁基板13が接触すると共に、周囲に間隙12dが形成されているので、加熱により凸部12fが溶融する。そして、この加熱と共に、自重或いはこてによる押圧により加圧すると、この溶融樹脂が、絶縁基板13の周囲に形成されている間隙12dに流動し、間隙12dの一部又は全部が溶融樹脂により充填される。
そして、この状態で、冷却及び固化すると、絶縁基板13の側周面13aに熱可塑性樹脂が密着し、絶縁基板13が台座12に強固に固定される。
続く工程(G)は、支持テープ取付工程であり、支持テープ11を台座12の外側低部に貼り付ける。このようにして皮接治療具10が完成される。
以上のようにして、皮接治療具10を製造すれば、電極対16を支持する絶縁基板13を台座12の取付凹部12bに載置して、絶縁基板13を加熱及び押圧するだけで、絶縁基板13の側周面13aに熱可塑性樹脂を密着させることができるため、絶縁基板13を接着剤等を用いて接着するものに比べて、接着剤の塗布や固化等が不要で、絶縁基板13の固定作業時の作業効率がよい。
また、溶融した熱可塑性樹脂を固化して絶縁基板13の側周面13aに密着させるため、熱可塑性樹脂を絶縁基板13の側周面13aの形状に沿って密着させることができ、電極対16を支持する絶縁基板13と台座12との接合強度を向上させることが容易である。
更に、取付凹部12bの底面12eに凹凸を設け、接合時に凸部12fを溶融して、その溶融樹脂を取付凹部12bの内側側面と、絶縁基板13の側周面13aとの間の間隙12dに充填するので、加熱による台座12の外表面の変形を抑えて絶縁基板13の側周面13aに熱可塑性樹脂を密着させ易く、また、絶縁基板13の外表面に熱可塑性樹脂がはみ出し難い。そのため、より容易に絶縁基板13を取付凹部12bに接合し易い。
なお、上記実施の形態では、電極対16として、下部電極14をn型半導体とし、上部電極15を金属とした例について説明したが、下部電極14と上部電極15を逆順に積層して、下部電極14を金属とし、上部電極15をn型半導体とすることも可能である。そのようにしても、電流経路の向きが逆向きになるだけで、皮膚に通電刺激を与える電池としての動作には何らの変化もない。
更に、電極対16としては、n型半導体と金属とを横に隣接して複数配置してもよく、図8に示すように、n型半導体と金属とを電流制限層により接続したものを複数形成してもよい。
また、上記では、絶縁基板13に2つの四角形状の電極対16を設けた例について説明したが、絶縁基板13上に設ける電極対16の数、形状、配置等は、適宜変更可能である。
例えば、図6に示すように、4角形状の絶縁基板13に3対の電極対16を、一次元状に配列させ、各電極対16として、円形形状の下部電極14を設けると共に、その下部電極14より半径の小さい円形形状の上部電極15を積層してもよい。このようにすれば、下部電極14及び上部電極15に角部分がないため、各電極対16における生体電池において、イオン電流を均一に流すことができる。
更に、電極対16として、単一の下部電極14上に複数の上部電極15を設けることも可能である。
例えば、図7に示すように、4角形状の絶縁基板13に、2つの下部電極14が設けられ、各下部電極14上に、それぞれ3つの上部電極15が互いに離間して直線上に配置され、6つの電極対16を二次元的に配列させることも可能である。このようにすれば、下部電極14をまとめて形成することができるため、下部電極14の製造の手間が少なく、多数の電極対16を設ける場合に製造し易い。
また、上記の製造方法においては、凸部12fの形状として、断面略三角形状のものについて説明したが、半円形、四角形等、適宜変更可能である。
更に、上記の製造方法では、下部電極14及び上部電極15を印刷及び焼き付けにより形成したが、真空蒸着、スパッタリング等の真空成膜によりショットキー接合を形成することもできる。
また、上記では、台座12の取付凹部12bに絶縁基板13を固定する際、台座12の熱可塑性樹脂を溶融及び固化させて固定したが、請求項1又は2に記載の皮接治療具の場合、製造時には手間が掛かるものの、絶縁基板13を接着剤により固定することも可能である。
次に、この発明の実施例について説明する。
図1及び図2に示すような皮接治療具10を実施例品として作製した。この皮接治療具10の下部電極14の露出面積は6.68mmであり、上部電極15の面積は1.44mmの電極対16を2対有し、電極対16の間の間隔は0.2mmであった。
また、絶縁基材13上に下部電極14の露出面積及び上部電極15の面積が、実施例品の1対の電極対16の2倍となる4角形形状の電極対16を1対設けた皮接治療具を第1の比較例品として作製した。
更に、絶縁基材13上に実施例品と同一の電極対16を一対形成した皮接治療具を第2の比較例品として作製した。
腰痛の患者30人に、第1の比較例品を8時間装着し、その後、腰痛が改善されなかった患者に対して、第2の比較例品を2個隣接させて8時間装着したところ、合わせて19人の患者の腰痛が改善し、残りは改善できなかった。
一方、第1の比較例品及び第2の比較例品により腰痛が改善できなかった患者全員を含む腰痛の患者50人に実施例品を8時間装着したところ、42人の患者の腰痛が改善できた。
この発明の実施の形態の皮接治療具の平面図である。 同実施の形態の皮接治療具の断面図である。 同実施の形態の皮接治療具の一部を拡大して示す部分断面図である。 同実施の形態の皮接治療具の製造工程を説明する図である。 同実施の形態の皮接治療具の台座を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。 この発明の他の実施の形態の皮接治療具における電極対を支持する絶縁基板の平面図である。 この発明の他の実施の形態の皮接治療具における電極対を支持する絶縁基板の平面図である。 従来の皮接治療具を示す断面図である。 従来の他の皮接治療具を示す断面図である。
符号の説明
10 皮接治療具
11 支持テープ
12 台座
12b 取付凹部
12d 間隙
13 絶縁基材
13a 側周面
14 下部電極
15 上部電極

Claims (5)

  1. 生体にイオン電流を供給する電極対と、前記電極対を支持する絶縁基板と、前記絶縁基板を支持する台座とを備える皮接治療具において、
    前記電極対は、前記生体と接触して電池を構成すると共に、
    前記電極対が複数隣接して設けられていることを特徴とする皮接治療具。
  2. 前記電極対は、下部電極上に上部電極が積層されていることを特徴とする請求項1に記載の皮接治療具。
  3. 前記絶縁基板がセラミックスからなると共に、前記台座が熱可塑性樹脂からなり、前記絶縁基板の側周面に前記熱可塑性樹脂が密着することにより該絶縁基板が前記台座に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の皮接治療具。
  4. 請求項1乃至3に記載の皮接治療具の製造方法であって、
    複数の前記電極対が表面に形成された前記絶縁基板を形成し、
    前記絶縁基板を載置可能な取付凹部を有する前記台座を熱可塑性樹脂により形成し、
    前記取付凹部に前記絶縁基板を載置し、前記絶縁基板を加熱及び押圧して前記取付凹部の周囲を溶融して固化させることにより、前記絶縁基板の側周面に前記熱可塑性樹脂を密着させることを特徴とする皮接治療具の製造方法。
  5. 前記取付凹部の底面に凹凸を設けると共に、該取付凹部の内側側面の少なくとも一部と、載置される前記絶縁基板の側周面との間に間隙を設け、前記絶縁基板を加熱及び押圧することにより、前記凹凸を溶融して前記間隙に充填することを特徴とする請求項4に記載の皮接治療具の製造方法。
JP2004258513A 2004-09-06 2004-09-06 皮接治療具及びその製造方法 Pending JP2006068439A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004258513A JP2006068439A (ja) 2004-09-06 2004-09-06 皮接治療具及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004258513A JP2006068439A (ja) 2004-09-06 2004-09-06 皮接治療具及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006068439A true JP2006068439A (ja) 2006-03-16

Family

ID=36149637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004258513A Pending JP2006068439A (ja) 2004-09-06 2004-09-06 皮接治療具及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006068439A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009195650A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Shinobu Ito 外用組成物
JP5966108B1 (ja) * 2016-02-29 2016-08-10 株式会社ポリトロニクス 皮接治療具およびこれに用いる通電チップ
JP6006900B1 (ja) * 2016-07-04 2016-10-12 株式会社ポリトロニクス 皮接治療具およびこれに用いる通電チップ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1021665A (ja) * 1996-07-04 1998-01-23 Fuji Photo Film Co Ltd 記録媒体用カートリッジ
JP2000084093A (ja) * 1998-09-10 2000-03-28 Vanguard:Kk 皮接治療具
JP2000237322A (ja) * 1999-02-24 2000-09-05 Satellite Intelligence:Kk 微小電池を用いる皮接治療具
JP2000237324A (ja) * 1999-02-24 2000-09-05 Satellite Intelligence:Kk 皮接治療具
JP2003312712A (ja) * 2002-04-22 2003-11-06 Konica Minolta Holdings Inc 粉体収容容器、粉体収容製品、トナー収容容器、トナー収容製品及び製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1021665A (ja) * 1996-07-04 1998-01-23 Fuji Photo Film Co Ltd 記録媒体用カートリッジ
JP2000084093A (ja) * 1998-09-10 2000-03-28 Vanguard:Kk 皮接治療具
JP2000237322A (ja) * 1999-02-24 2000-09-05 Satellite Intelligence:Kk 微小電池を用いる皮接治療具
JP2000237324A (ja) * 1999-02-24 2000-09-05 Satellite Intelligence:Kk 皮接治療具
JP2003312712A (ja) * 2002-04-22 2003-11-06 Konica Minolta Holdings Inc 粉体収容容器、粉体収容製品、トナー収容容器、トナー収容製品及び製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009195650A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Shinobu Ito 外用組成物
JP5966108B1 (ja) * 2016-02-29 2016-08-10 株式会社ポリトロニクス 皮接治療具およびこれに用いる通電チップ
JP6006900B1 (ja) * 2016-07-04 2016-10-12 株式会社ポリトロニクス 皮接治療具およびこれに用いる通電チップ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6608444B2 (ja) 円板状ヒータ及びヒータ冷却板アセンブリ
JP6382979B2 (ja) 載置用部材
EP2660860B1 (en) Work heating device and work treatment device
TW201246616A (en) Method of light emitting diode die-bonding with magnetic field
JP5525024B2 (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2020515712A (ja) 多数のナノワイヤを提供するための装置および方法
TWI608552B (zh) Semiconductor element mounting substrate manufacturing method
JP2006068439A (ja) 皮接治療具及びその製造方法
JP2008178903A (ja) ハンダシート及びパワーモジュール
US6044286A (en) Skin-contact type medical treatment apparatus
JP4987839B2 (ja) 加熱装置
JP2004247544A (ja) ポリマーptc素子の製造方法
JP2011160984A5 (ja)
JP2008103382A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP6746115B2 (ja) 接合方法
JP2006310570A (ja) 半導体装置
JPH0220796Y2 (ja)
JP2022108915A (ja) 半導体装置
JPS6281744A (ja) バンプ付フイルムキヤリヤの製造方法
JPS63119186A (ja) 板状ヒ−タ
JPH03179755A (ja) 集積回路と回路基板との接続構造
JP2996054B2 (ja) リードフレームへのフィルム貼付け方法
JP2011217446A (ja) 圧電アクチュエータの製造方法
CN115110054A (zh) 用于手表ecg表盖的镀膜夹具及应用该镀膜夹具的镀膜机
TWI221117B (en) A printing stencil for die surface printing and a printing stencil for die surface printing and a process carried out by the printing stencil

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070903

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070919

A977 Report on retrieval

Effective date: 20091118

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091124

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100406

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02