JP2006066749A - 半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ウエハ面内の疎水化処理分布の均一性を向上させる。
【解決手段】 ウエハ4Wの主面上にレジスト膜を塗布するのに先立って、ウエハ4Wの主面に対してHMDSガスにより疎水化処理を施す際に、上記HMDSガスを、疎水化処理室2cのウエハ4Wを載置する載置面においてウエハ4Wの外側に形成された溝5から疎水化処理室2c内に供給しつつ、上記載置面に対向する天井面においてウエハ4Wの主面中央の上方に形成された排気口7から疎水化処理室2cの外部に排気しながら上記疎水化処理を施すようにした。
【選択図】 図5

Description

本発明は、半導体集積回路装置の製造技術に関し、特に、フォトレジスト塗布前のウエハの表面に対するHMDS(hexamethyl disilazane:ヘキサメチルジシラザン:(CH33SiNHSi(CH33)を用いた疎水化処理技術に適用して有効な技術に関するものである。
HMDSを用いた疎水化処理は、ウエハにフォトレジスト膜を塗布するのに先立って、フォトレジスト膜と下地との密着性を向上させる目的で、ウエハの表面にHMDSガスを吹き付け、ウエハの表面を疎水化する処理である。
このHMDSを用いた疎水化処理については、例えば日本特開平2−238616号公報に記載があり、ウエハを載置する熱板の外周を取り囲むように複数のノズルが配置されており、HMDS蒸気を供給する場合、この蒸気の流れを均一にできることが開示されている(特許文献1参照)。また、例えば日本特開2001−250767号公報(米国特許6620251)には、HMDS蒸気の供給および排気をウエハの外周部から行う構成が開示されている(特許文献2参照)。さらに、例えば日本特開2000−138212号公報(米国特許6350316)には、HMDS薬液をウエハに直接滴下する方式が開示されている(特許文献3参照)。
特開平2−238616号公報 特開2001−250767号公報(米国特許6620251) 特開2000−138212号公報(米国特許6350316)
ところで、本発明者が検討した疎水化処理では、HMDSガスをウエハの主面中央上方より供給しているが、以下のような課題があることを本発明者は見出した。
すなわち、ウエハはウエハ載置台側のホットプレートにより加温されているが、ウエハの主面中央では、その上方から直接吹き付けられたHMDSガスにより熱が奪われるためウエハの外周側よりも温度が低くなる。HMDSガスによる疎水化処理は、化学反応なので、処理時の温度が低くなると処理効率が低下する。このため、相対的に低温となるウエハの主面中央では充分な疎水化処理が行われず、ウエハの主面内の疎水化処理の均一性が阻害される問題が生じる。その結果、ウエハの主面中央では、フォトレジスト膜と下地との密着性が低下し、フォトレジスト膜が剥離する問題が生じる。特に、近年は、疎水化処理室内の高さ(ウエハの厚さ方向の高さ)が低くなる傾向になり、HMDSガスの供給口とウエハの主面との距離が短くなってきているため、上記のような問題が顕著になりつつある。
本願に開示されたひとつの発明の一つの目的は、ウエハ面内の疎水化処理分布の均一性を向上させることのできる技術を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
すなわち、本願に開示された一つの発明の概要は、疎水化処理ガスを、ウエハの下部のウエハの外側から供給し、前記ウエハの主面上方から排気するものである。
また、本願において開示される発明のうち、他の代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
すなわち、本願に開示された一つの発明の概要は、(a)第1主面および前記第1主面の反対側の第2主面を持つウエハを用意する工程、
(b)前記ウエハの第1主面に対して有機シリコン系化合物ガスを含む処理ガスを用いた疎水化処理を施す工程、
(c)前記(b)工程後の前記ウエハの第1主面上にレジスト膜を形成する工程、
(d)前記(c)工程後の前記ウエハの前記レジスト膜に対して露光処理を施す工程、
(e)前記(d)工程後の前記ウエハの前記レジスト膜に対して現像処理を施すことによりレジストパターンを形成する工程、
(f)前記レジストパターンを不純物導入マスクとして前記ウエハに不純物を導入する工程を有し、
前記(b)工程は、
(b1)前記ウエハを疎水化処理室内に収容する工程、
(b2)前記疎水化処理室内に前記疎水化処理の雰囲気を形成する工程を有し、
前記(b1)工程では、前記ウエハの第2主面を前記疎水化処理室内の載置面に向け、かつ、前記ウエハの第1主面を前記載置面に対向する天井面に向けた状態とし、
前記(b2)工程では、前記処理ガスを、前記載置面の前記ウエハの外周に接する位置または前記ウエハの外周よりも外側の位置に形成された供給口から前記疎水化処理室内に供給し、前記載置面に対向する天井面に形成された排気口から外部に排気しながら前記疎水化処理を施し、
前記(f)工程では、前記ウエハを回転させながら前記不純物を導入するものである。
また、本発明は、(a)第1主面および前記第1主面の反対側の第2主面を持つウエハを用意する工程、
(b)前記ウエハの第1主面に対して有機シリコン系化合物ガスを含む処理ガスを用いた疎水化処理を施す工程、
(c)前記(b)工程後の前記ウエハの第1主面上にレジスト膜を形成する工程、
(d)前記(c)工程後の前記ウエハの前記レジスト膜に対して露光処理を施す工程、
(e)前記(d)工程後の前記ウエハの前記レジスト膜に対して現像処理を施すことによりレジストパターンを形成する工程、
(f)前記レジストパターンをエッチングマスクとしてエッチング処理を施す工程を有し、
前記(b)工程は、
(b1)前記ウエハを疎水化処理室内に収容する工程、
(b2)前記疎水化処理室内に前記疎水化処理の雰囲気を形成する工程を有し、
前記(b1)工程では、前記ウエハの第2主面を前記疎水化処理室内の載置面に向け、かつ、前記ウエハの第1主面を前記載置面に対向する天井面に向けた状態とし、
前記(b2)工程では、前記処理ガスを、前記載置面の前記ウエハの外周に接する位置または前記ウエハの外周よりも外側の位置に形成された供給口から前記疎水化処理室内に供給し、前記載置面に対向する天井面に形成された排気口から外部に排気しながら前記疎水化処理を施すものである。
また、本願に開示された一つの発明の概要は、(a)第1主面および前記第1主面の反対側の第2主面を持つウエハを用意する工程、
(b)前記ウエハの第1主面に対して有機シリコン系化合物ガスを含む処理ガスを用いた疎水化処理を施す工程、
(c)前記(b)工程後の前記ウエハの第1主面上にレジスト膜を形成する工程、
(d)前記(c)工程後の前記ウエハの前記レジスト膜に対して露光処理を施す工程、
(e)前記(d)工程後の前記ウエハの前記レジスト膜に対して現像処理を施すことによりレジストパターンを形成する工程、
(f)前記(e)工程後、前記ウエハを回転させながら洗浄および乾燥させる工程を有し、
前記(b)工程は、
(b1)前記ウエハを疎水化処理室内に収容する工程、
(b2)前記疎水化処理室内に前記疎水化処理の雰囲気を形成する工程を有し、
前記(b1)工程では、前記ウエハの第2主面を前記疎水化処理室内の載置面に向け、かつ、前記ウエハの第1主面を前記載置面に対向する天井面に向けた状態とし、
前記(b2)工程では、前記処理ガスを、前記載置面の前記ウエハの外周に接する位置または前記ウエハの外周よりも外側の位置に形成された供給口から前記疎水化処理室内に供給し、前記載置面に対向する天井面に形成された排気口から外部に排気しながら前記疎水化処理を施すものである。
また、本願に開示されたその他の発明の概要を箇条書きで示すと、以下のごとくである。
1.以下の工程を含む半導体集積回路装置の製造方法:
(a)第1主面および前記第1主面の反対側の第2主面を持つウエハを用意する工程(集積回路の製造工程におけるウエハ工程途上のウエハを意味する)、
(b)前記ウエハの第1主面に対して有機シリコン系化合物ガスを含む処理ガス(原料は液体でも固体でもガスでもよい。供給されたときに、ガス状またはミスト状であるのが一般的である。液状で供給することを排除するものではない)を用いた疎水化処理(表面疎水化によるレジスト接着性向上処理または脱水処理)を施す工程、
(c)前記(b)工程後の前記ウエハの第1主面上にレジスト膜(中間膜の存在を排除しない。他の膜堆積工程も同じ)を形成する工程、
(d)前記(c)工程後の前記ウエハの前記レジスト膜に対して露光処理を施す工程、
(e)前記(d)工程後の前記ウエハの前記レジスト膜に対して現像処理を施すことによりレジストパターンを形成する工程を有し、
前記(b)工程は、以下の下位工程を含む:
(b1)前記ウエハを疎水化処理室内に収容する工程(先行する処理と同室で処理してもよい)、
(b2)前記疎水化処理室内に前記疎水化処理の雰囲気を形成する工程(一般に供給口から排気口に至る流れを維持する)、
を有し、
前記(b1)工程では、前記ウエハの第2主面を前記疎水化処理室内の載置面に向け、かつ、前記ウエハの第1主面を前記載置面に対向する天井面に向けた状態とし、
前記(b2)工程では(ウエハを上記状態に維持して)、前記処理ガスを、前記載置面に形成された供給口(または供給部)から前記疎水化処理室内に供給し、前記載置面に対向する天井面に形成された排気口(または排気部)から外部に排気しながら前記疎水化処理を施し、
前記処理ガスの前記供給口は、(2次元的に見て)前記ウエハの外周に接する位置(その内外近傍)または前記ウエハの外周よりも外側の位置に形成されている。
2.前記項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記載置面の前記供給口は、前記ウエハの外周に沿って延在する溝とされている。
3.前記項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記載置面の前記供給口は、前記複数の穴とされている。
4.前記項3記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記複数の穴は、前記ウエハの外周に沿って分散されて配置されている。
5.前記項3記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記複数の穴は、前記ウエハの上下左右に対称となるように配置されている。
6.前記項1から5のいずれか一つに記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記天井面の前記排気口は、前記ウエハの第1主面の面内範囲に配置されている。
7.前記項6記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記天井面の前記排気口は、前記ウエハの第1主面の中央に配置されている。
8.前記項1から7のいずれか一つに記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記天井面の前記排気口は、複数個分散されて配置されている。
9.前記項8記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記天井面の前記排気口は、前記ウエハの第1主面の中央に配置された第1排気口と、前記第1排気口を中心とする円に沿って分散されて配置された複数個の第2排気口とを有し、前記第2排気口の寸法は、前記第1排気口の寸法よりも小さい。
10.前記項1から9のいずれか一つに記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記有機シリコン系化合物ガスは、ヘキサメチルジシラザンガスである。
11.前記項1から10のいずれか一つに記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記(a)工程と前記(b)工程との間に、前記ウエハの第1主面上に絶縁層を堆積する工程を有し、前記(b)工程においては、前記絶縁層に対して前記疎水化処理を施す。
12.前記項11記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記絶縁層は、酸化シリコン(SiOC,SiO2,各種のシリカガラス、シリカ系有機絶縁膜等の無機または有機系の酸化シリコン系絶縁膜)または窒化シリコン(窒化酸化シリコン、シリコンカーバイド、窒化炭化シリコンを含む。言うまでもないことであるが、ここで窒化酸化シリコン等の非酸化シリコンは水素を含有することを許容する)である。
13.前記項1から10のいずれか一つに記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記(a)工程と前記(b)工程との間に、前記ウエハの第1主面上に金属層または半導体層を堆積する工程を有し、前記(b)工程においては、前記金属層または半導体層に対して前記疎水化処理を施す。
14.前記項1から13のいずれか一つに記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記レジストパターンは、孤立パターンである。
15.前記項1から14のいずれか一つに記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記レジストパターンの前記ウエハの第1主面に沿う方向の寸法は、前記レジストパターンの前記ウエハの第1主面に交差する方向の寸法よりも小さい。
16.前記項1から15のいずれか一つに記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記疎水化処理室の前記載置面に交差する方向に処理室を積み重ねる構成を有する製造装置を用いる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、疎水化処理ガスをウエハの下部のウエハの外側から供給し、前記ウエハの主面上方から排気することにより、ウエハの面内の温度分布の均一性を向上させることできるので、ウエハの面内の疎水化処理分布の均一性を向上させることができる。
本願発明の実施の形態を詳細に説明する前に、本実施の形態における用語の意味を説明すると次の通りである。
1.ウエハとは、集積回路の製造に用いるシリコン単結晶基板(半導体ウエハ:一般にほぼ平面円形状)、エピタキシャル基板、サファイア基板、ガラス基板、その他の絶縁、半絶縁または半導体基板等並びにそれらの複合的基板を言う。また、言うまでもなく、未加工のウエハだけでなく、ウエハ工程(ウエハプロセスまたは前工程)途中の絶縁膜や導体膜等が形成されたものも含まれる。
2.半導体集積回路装置というときは、シリコンウエハやサファイア基板等の半導体または絶縁体基板上に作られるものだけでなく、特に、そうでない旨が明示された場合を除き、TFT(Thin-Film-Transistor)およびSTN(Super-Twisted-Nematic)液晶等のようなガラス等の他の絶縁基板上に作られるもの等も含むものとする。
3.デバイス面とは、ウエハの主面(第1主面)であって、その面にリソグラフィにより、複数のチップ領域に対応するデバイスパターンが形成される面を言う。また、第1主面等というときは、裸のウエハ主面のみでなく、状況に応じて、ウエハプロセス途上のウエハは最上面またはそのときに問題としている主面を指すものとする。
4.レジストパターンとは、感光性樹脂膜(レジスト膜)をフォトリソグラフィの手法により、パターニングした膜パターンを言う。
5.マスク(光学マスク)とは、マスク基板上に光を遮光するパターンや光の位相を変化させるパターンを形成したものである。実寸の数倍のパターンが形成されたレチクルも含む。
6.ステップ・アンド・リピート露光とは、マスク上の回路パターンの投影像に対してウエハを繰り返しステップすることで、マスク上の回路パターンをウエハ上の所望の部分に転写する露光方法をいう。ステップ・アンド・リピート露光装置をステッパという。
7.スキャン露光(スキャンニング露光)とは、細いスリット状の露光帯を、ウエハとマスクに対して、スリットの長手方向と直交する方向に(斜めに移動させてもよい)相対的に連続移動(走査)させることによって、マスク上の回路パターンをウエハ上の所望の部分に転写する露光方法をいう。スキャン露光を行う露光装置をスキャナという。
8.ステップ・アンド・スキャン露光とは、上記スキャンニング露光とステッピング露光を組み合わせてウエハ上の露光すべき部分の全体を露光する方法であり、上記スキャンニング露光の下位概念に当たる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。
このことは、上記数値および範囲についても同様である。また、同様に、ガス、液体、その他の薬剤、材料等の物質名を示したときは、その物質のみを含むことを示したものではなく、その他の混合材料、添加物等を排除するものではない。すなわち、その材料が一般的に主要な構成要素のうちの一つであることを示す。また、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は可能な限り省略するようにしている。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
まず、図1〜図3に本実施の形態1のレジスト処理装置1の一例を示す。図1はレジスト処理装置1の上面図、図2は図1のレジスト処理装置1の正面図、図3は図1のレジスト処理装置1の背面図をそれぞれ示している。
レジスト処理装置1は、キャリアステーション1A、処理ステーション1Bおよびインターフェースステーション1Cを有している。
キャリアステーション1Aは、ウエハのローダ・アンローダ部であり、キャリアステージと、受渡アームとを備えている。キャリアステージは、ウエハカセット等のようなキャリアを載置する構成部であり、複数個のキャリアを載置することが可能な構成となっている。個々のキャリアには、例えば25枚のウエハが収容されている。上記受渡アームは、キャリアステージ上のキャリアと処理ステーション1Bとの間でウエハの受け渡しを行う機構部であり、昇降動作、水平移動動作および鉛直軸を中心とする回転動作が可能な構成となっている。
このようなキャリアステーション1Aに隣接する処理ステーション1Bは、ウエハに対して各種の処理を行う処理部であり、処理部PA,PB,PC,PDと、メインアームMAと、アーム通路ALと、電装部Eとを備えている。処理部PA,PB,PC,PDは、処理ステーション1Bの中央のアーム通路ALの両脇に設置されている。各処理部PA,PB,PC,PDには、複数のユニットUが地面(レジスト処理装置1の設置面)に対して垂直な方向に3段以上積み重ねられた状態で設置されている。ユニットUを地面に対して水平に設置する構成のレジスト処理装置の場合、ウエハの大口径化に伴いレジスト処理装置の設置面積も大きくなる。このようにユニットUを多段に積み重ねることにより、レジスト処理装置1の設置面積を小さくすることができる。
複数のユニットUのうち、Urcはレジスト塗布ユニット、Udは現像ユニット、Uarは反射防止膜塗布ユニット、Uwhはホットプレートユニット、Uwcはウエハ冷却ユニット、Uadは疎水化処理ユニット、Ucaはウエハ受渡ユニットをそれぞれ示している。ここでは、レジスト塗布ユニットUrcがレジスト処理装置1の前面側に1台、現像ユニットUdがレジスト処理装置1の前面側に2台、疎水化処理ユニットUadがレジスト処理装置1の背面側に1台それぞれ設置されている場合が例示されているが、ユニットUの配置や個数等はこれに限定されるものではなく種々変更可能である。
上記メインアームMAは、各ユニットU間のウエハの受け渡しを行う機構部であり、方向Zへの昇降動作、方向Xへの水平移動動作および方向Zの軸を中心とする回転動作が可能な構成となっている。この他、メインアームMAが、方向Xに対して直交する方向Yに水平移動可能なものもある。
このような処理ステーション1Bに隣接するインターフェースステーション1Cは、レジスト処理装置1と露光装置との間でウエハの受け渡しを行う機構部であり、受渡アームを有している。このインターフェースステーション1Cの受渡アームは、処理ステーション1Bと露光装置との間でウエハの受け渡しを行う機構部であり、昇降動作、水平移動動作および鉛直軸を中心とする回転動作が可能な構成となっている。これにより、レジスト処理装置1と露光装置とを連結し、レジスト塗布、露光および現像工程をインライン化することができるようになっている。
次に、本実施の形態1の上記疎水化処理ユニットUadの構成について説明する。疎水化処理ユニットUadは、ウエハの主面(デバイス面)上にレジスト膜を塗布するのに先立って、レジスト膜とウエハの下地との密着性(接着性)を向上させる目的で、ウエハの主面を疎水化処理ガスに曝して、ウエハの主面(処理表面)を疎水化(脱水)するための処理部である。疎水化処理ガスとしては、例えばHMDS(hexamethyl disilazane:ヘキサメチルジシラザン)ガス等のシラザン類(シラザン系有機化合物)のような有機シリコン系化合物ガス等(常温では液体である)が使用される。HMDSは、(CH33SiNHSi(CH33を有する界面活性剤の一種である。疎水化処理はレジスト接着性向上処理(Adhesion Promotion)とも言い、反応的には脱水反応である。このような性質を有する有機シリコン系化合物としては、HMDSの外、TMSDEA(Trimethyl-silyl-diethylamine)、DEATS(N,N-diethyl-amino-methyl-silane)等のアミン含有有機シリコン系化合物または窒素含有有機シリコン系化合物、またはそれらの混合物がある(他の添加物質を許容することは言うまでもない)。これらは特に絶縁膜(たとえばSiOC等有機系を含むシリコン酸化膜系、非シリコン酸化膜系、すなわち、シリコン窒化膜系、シリコンカーバイド、SiCN,SiON等のシリコン含有絶縁膜)が主体の下地に有効であるが(金属への適用を排除するものではない)、金属(アルミニウム系、タングステン系、銅系またはその上の高融点金属またはその窒化物バリアメタル)が主体の下地に対しては、キレートシラン系接着強化剤(Chelating-silane adhesion promoter)が有効である。たとえば、トリメチルシリルアセトアミド(Trimethyl-sily-acetamide)等がある。
図4は本実施の形態1の疎水化処理ユニットUadのチャンバ2の一例の全体平面図、図5は図4の疎水化処理ユニットUadのチャンバ2の断面図、図6はHMDSガスの供給口の配置の説明図、図7はHMDSガスの排気口の配置の説明図、図8は疎水化処理ガス発生源(以下、単にガス発生源という)3の説明図をそれぞれ示している。なお、図4では図面を見易くするため、疎水化処理ユニットUadの内部を透かして見せている。また、図4〜図6の矢印A1はHMDSガスの流れの様子を模式的に示している。
疎水化処理ユニットUadのチャンバ2は、ウエハ載置台2aと、ウエハ載置台2aのウエハ載置面側に被せられているチャンバカバー2bとを有しており、そのウエハ載置台2aのウエハ載置面と、これに対向するチャンバカバー2bの天井面との間に密閉状態の疎水化処理室2cが形成されている。上記のようにユニットUを多段に積み重ねる型式のレジスト処理装置1では、ユニットUの多段化に伴い各ユニットUの高さ方向の制約が厳しくなってきている。このため、疎水化処理ユニットUadも、疎水化処理に関する全ての機構部を、ウエハ載置台2aのウエハ載置面から垂直に100mm程度上方の高さまでの間に収容しなければならない状況にある。しかも、その100mmには、チャンバ2の上下のストローク分も含めなければならないので、疎水化処理時のチャンバ2の全体の高さ(ウエハ載置面に垂直な方向の高さ)h1は、例えば50mm程度とされている。このため、疎水化処理室2cの高さ(ウエハ載置台2aのウエハ載置面からチャンバカバー2bの天井面までの距離)h2は、レジスト処理装置1の型式によっても異なるので一概には言えないが、例えば10mm程度とされており、疎水化処理時におけるウエハ4Wの主面からチャンバカバー2bの天井面までの距離も極めて短くなっている。
疎水化処理に際してウエハ4Wは、ウエハ載置台2aのウエハ載置面の中央に載置される。ウエハ4Wは、例えばシリコン(Si)単結晶を基板とする半導体ウエハからなり、デバイスパターンが形成される主面(デバイス面:第1主面)と、その反対側の裏面(第2主面)とを有している。ウエハ4Wは、その主面をチャンバカバー2bの天井面に向け、かつ、ウエハ4Wの裏面をウエハ載置台2aのウエハ載置面に向けた状態で載置されている。ウエハ4Wは、ウエハ4Wの裏面がウエハ載置面に接した状態で載置される場合もあるし、異物付着防止の観点から複数のピンで支持されウエハ載置面から数mm程度離れた状態で載置される場合もある。ウエハ4Wの直径は、例えば6インチ(152.4mm)または8インチ(203.2mm)程度とされている。なお、破線XL1とこれに直交する破線YL1との交点はウエハ4Wの中心を示している。
ウエハ載置台2aには、ウエハ加熱手段が設けられており、ウエハ4Wをその裏面側から加熱し、ウエハ4Wの温度を所望の値にすることが可能な構成となっている。疎水化処理時のウエハ4Wの加熱温度は、例えば60〜120℃程度である。
また、ウエハ載置台2aのウエハ載置面において、ウエハ4Wの外周よりも外側の位置、すなわち、ウエハ4Wの外周から離れた位置には、ウエハ載置面に垂直な方向に凹む溝(供給口)5が、二次元的に見てウエハ4Wの外周の全てを取り囲むように形成されている。この溝5の側面には、HMDSガス供給用の配管6と繋がるガス供給口が形成されている。ここでは、配管6のガス供給口が、図4に示すように、破線YL1の右側の溝5の側面の2箇所に配置されている場合が例示されている。すなわち、配管6のガス供給口は、破線XL1を中心線として上下対称に配置されているが、破線YL1を中心線としては左右非対称となるように配置されている。
この溝5は、HMDSガスを疎水化処理室2c内に供給する供給口としての役割を果たしている。疎水化処理ガス発生源3で発生したHMDSガスは、配管6を通じて溝5に流れ、この溝5を通じて疎水化処理室2c内に流れるようになっている。すなわち、本実施の形態1では、HMDSガスがウエハ4Wの外周の離れた位置から供給されるので、常温のHMDSガスがウエハ4Wに直接吹き付けられることがない。また、HMDSガスがウエハ4Wの外周の分散された位置から供給されるので、HMDSガスがウエハ4Wの局部的に集中して吹き付けられることもない。したがって、HMDSガスによるウエハ4Wの局部的な温度低下を解消できるので、ウエハ4Wの主面内の温度分布の均一性を向上させることができる。このため、ウエハ4Wの主面内において疎水化のための化学反応が均一に生じるので、ウエハ4Wの主面内の疎水化処理分布の均一性を向上させることができる。
また、HMDSガスを供給する配管6の周囲では結露が生じる場合があるが、HMDSガスの供給口がウエハ4Wの主面上方に位置する型式の疎水化処理ユニットの場合、配管6もウエハ4Wの主面上方側にあるので配管6の周囲で生じた水滴がウエハ4Wの主面に落ちる虞がある。これに対して、本実施の形態1では、HMDSガスの供給口(すなわち、溝5)がウエハ4Wの下部側にあるので、上記結露に起因する問題も回避できる。したがって、半導体集積回路装置の歩留まりおよび信頼性を向上させることができる。
図6に示すように、溝5は溝5の内径Ltがウエハ4Wの直径Lwよりも大きくなるように形成することが最も好ましい。この場合、図4で説明したように、溝5がウエハ4Wの外周から離れた位置にあり、HMDSガスがウエハ4Wに直接また局部的に吹き付けられることがないので、ウエハ4Wの温度分布の均一性を向上させることができる。ただし、溝5は溝5の内径Ltとウエハ4Wの直径Lwとが等しくなるように形成しても良い。すなわち、溝5をウエハ4Wの外周に接する位置(またはその内外近傍)に形成しても良い。また、溝5は溝5の内径Ltがウエハ4Wの直径Lwの3/4程度となるように形成しても良い。すなわち、溝5がウエハ4Wの外周下に若干入り込むようにしても良い。溝5をウエハ4Wの外周に接する位置またはウエハ4Wの外周下に若干入り込む位置に形成した場合、HMDSガスがウエハ4Wに直接吹き付けられるものの、本実施の形態1の場合、HMDSガスは、溝5によりウエハ4Wの外周に分散されて吹き付けられ、ウエハ4Wの一部に局所的に吹き付けられるものではないので、ウエハ4Wの温度分布の均一性を大幅に低下させるものではないからである。また、ウエハ4Wの外周から、例えば3〜3.5mm程度内側の領域は、デバイスが形成されない領域なので、疎水化処理が充分に行われなくてもデバイス形成上の問題が生じないからである。また、後述の周辺露光処理によりウエハ4Wの外周のレジストは現像時に除去してしまうのでウエハ4Wの外周のレジストの剥離による異物発生の問題もないからである。
一方、上記チャンバカバー2bの天井面(ウエハ4Wの主面およびウエハ載置台2aのウエハ載置面の対向面)の中央には、疎水化処理室2c内のHMDSガスを外部に排出する排気口7が配置されている。排気口7は配管8と接続されており、HMDSガスは、矢印A1で示すように、排気口7および配管8を通じて外部に排気されるようになっている。図4では、排気口7がウエハ4Wの主面中心(破線XL1,YL1の交点)の直上に配置されている場合が例示されている。すなわち、本実施の形態1では、溝5を通じて流疎水化処理室2c内に流れてきたHMDSガスは、矢印A1で示すように、ウエハ4Wの外周からウエハ4Wの中心までウエハ4Wの主面全面にむらの無いように接しながら連続的に流れ、排気口7に至り排気口7を通じてチャンバ2の外部に排気されるようになっている。すなわち、本実施の形態1の疎水化処理では、このようなHMDSガスの流れを所望の時間維持することで疎水化処理室2c内に疎水化処理雰囲気を形成する。したがって、本実施の形態1では、疎水化処理においてHMDSガスをウエハ4Wの主面全面にむら無く均一に行き渡らせることができるので、ウエハ4Wの主面内の疎水化処理分布の均一性を向上させることができる。
排気口7の配置位置は、ウエハ4Wの主面内の範囲であれば良い。ただし、本実施の形態1の場合、HMDSガスの供給口である溝5がウエハ4Wの外周を取り囲むように形成されているので、HMDSガスをウエハ4Wの主面内全面に均一に供給する上で、排気口7をウエハ4Wの主面中心に配置した方が好ましい。しかし、本実施の形態1の場合、配管6のガス供給口が図4に示したように右側に偏って配置されておりその右側からのHMDSガスの供給量の方が左側よりも多くなることも予想される。そのような場合には、図7に示すように、排気口7の位置をウエハ4Wの主面中心から配管6のガス供給口が無い図7の左側にずらしても良い。これにより、HMDSガスをウエハ4Wの主面内に均一に供給することができる。
上記ガス発生源3は、チャンバ2内に供給するHMDSガスを発生させるものである。ガス発生源3は、密封された容器3aを有している。この容器3a内には、処理ガスの原料のHMDS液3bが入っている。この容器3aには、3つの配管3c〜3eが接続されている。配管3cは、HMDS液3b中にバブリング用の窒素ガス(N2)を吹き込むためのバブリング管であり、その一部が上記HMDS液3b中に入る程度まで差し込まれている。HMDS液3bへのN2バブリングにより、HMDS液3bを蒸発させている。このバブリングは、例えば4リットル/minで行う。配管3dは、容器3a内で生じたHMDSガスを外部に送り出すための配管であり、上記チャンバ2の配管6と接続されている。配管3eは、容器3a内のHMDS液3bが不足した場合に、容器3a内にHMDS液を補給するための配管である。疎水化処理時のHMDS液3bやN2の温度は、例えば常温(20℃程度)またはそれより若干低い程度である。処理ガスの原料は、液体でも固体でもガスでも良い。疎水化処理室2c内に供給された時に、ガス状またはミスト状であることが一般的であるが、液状で供給することを排除するものではない。
次に、図9は上記レジスト塗布ユニットUrcの要部の一例を示している。レジスト塗布ユニットUrcの塗布カップ10a内には、回転支持台10bが回転軸10cに軸支された状態で設置されている。回転支持台10bは、回転軸10cを介してモータ10dと接続されており、ウエハ4Wの主面内に水平に回転可能な構成とされている。また、回転支持台10bは真空吸着機能を有しており、ウエハ4Wをしっかりと固定することが可能な構成とされている。さらに、回転支持台10bは、昇降機構により昇降自在に構成されており、塗布カップ10aの上方に位置している時に、上記メインアームMAとの間でウエハ4Wの受け渡しが行われるようになっている。ウエハ4Wの主面中央の上方には、レジスト液吐出用のノズル10eが設置されている。レジスト塗布処理に際しては、レジスト液をノズル10eからウエハ4Wの主面中央に滴下した後、回転支持台10bを回転させてレジスト液をウエハ4Wの主面上に伸展させることで塗布(形成)するようになっている(中間膜の存在を排除しない。このことは他の膜堆積工程についても同じである)。
次に、図10は上記現像ユニットUdの要部の一例を示している。現像ユニットUdの構成は、図9のレジスト塗布ユニットUrcとほぼ同一である。すなわち、現像カップ11a内の回転支持台11bは、ウエハ4Wの主面内に水平に回転可能なように回転軸11cに軸支され、回転軸11cを介してモータ11dと接続されている。回転支持台11bが真空吸着機能を有することや昇降機構により昇降自在であり上昇時に上記メインアームMAとの間でウエハ4Wの受け渡しが行われることも回転支持台10bと同様である。ウエハ4Wの主面中央の上方には、現像液吐出用のノズル11eが設置されており、現像処理に際しては、現像液をノズル11eからウエハ4Wの主面中央に滴下または霧状に吹きつけることで、ウエハ4Wの主面上のレジスト膜Rに対して現像処理を施す。ここでは、ウエハ4Wを回転させながら現像処理を行う他、ウエハ4Wを回転させながら現像後の洗浄および乾燥処理も行うことが可能な構成となっている。
次に、図11〜図13は上記露光装置の一例の説明図である。露光装置12は、上記スキャナの一例を示している。露光装置12は、例えば縮小比4:1の走査型縮小投影露光装置である。露光装置12の光源は、例えば波長が193nmのArFエキシマレーザを使用し、光学レンズの開口数NAは、例えば0.70である。
露光光源12aから発する露光光EXLは、フライアイレンズ12b、アパーチャ12c、コンデンサレンズ12d1、12d2およびミラー12eを介してマスク(レチクル)13を照明する。光学条件のうち、コヒーレントファクタはアパーチャ12fの開口部の大きさを変化させることにより調整した。マスク13上には異物付着によるパターン転写不良等を防止するためのペリクルPEが設けられている。マスク13上に描かれたマスクパターンは、投影レンズ12gを介して試料基板であるウエハ4Wの主面のレジスト膜に投影される。なお、マスク13は、マスク位置制御手段12hおよびミラー12i1で制御されたマスクステージ12i2上に載置され、その中心と投影レンズ12gの光軸とは正確に位置合わせがなされている。
ウエハ4Wは、試料台12j上に真空吸着されている。試料台12jは、投影レンズ12gの光軸方向、すなわち、試料台12jのウエハ載置面に垂直な方向(Z方向)に移動可能なZステージ12k上に載置され、さらに試料台12jのウエハ載置面に平行な方向に移動可能なXYステージ12m上に搭載されている。Zステージ12k及びXYステージ12mは、主制御系12nからの制御命令に応じてそれぞれの駆動手段12p,12qによって駆動されるので、所望の露光位置に移動可能である。その位置はZステージ12kに固定されたミラー12rの位置として、レーザ測長機12sで正確にモニタされている。また、ウエハ4Wの表面位置は、通常の露光装置が有する焦点位置検出手段で計測される。計測結果に応じてZステージ12kを駆動させることにより、ウエハ4Wの主面は常に投影レンズ12gの結像面と一致させることができる。
マスク13とウエハ4Wとは、縮小比に応じて同期して駆動され、露光領域がマスク13の主面を走査しながらマスクパターンをウエハ4Wの主面のレジスト膜に縮小転写する。このとき、ウエハ4Wの主面位置も上述の手段によりウエハ4Wの走査に対して動的に駆動制御される。ウエハ4Wに形成された回路パターンに対してマスク13上の回路パターンを重ね合わせ露光する場合、ウエハ4W上に形成されたマークパターンの位置をアライメント検出光学系12tを用いて検出し、その検出結果からウエハ4Wを位置決めして重ね合わせ転写する。主制御系12nはネットワーク装置12uと電気的に接続されており、露光装置12の状態の遠隔監視等が可能となっている。
図12は上記露光装置12のスキャンニング露光動作を模式的に示した説明図を示し、図13は露光装置12の露光領域を抜き出して模式的に示した説明図を示している。なお、図12および図13では図面を見易くするため一部にハッチングを付す。
露光装置12を用いたスキャンニング露光処理では、マスク13とウエハ4Wとを各々の主面を平行に保ちながら相対的に逆方向に移動させる。すなわち、マスク13と、ウエハ4Wとは鏡面対称の関係になるので、露光処理に際し、マスク13のスキャン(走査)方向と、ウエハ4Wのスキャン(走査)方向とは、図12の矢印で示すステージスキャン方向B,Cに示すように逆向きになる。駆動距離は、縮小比4:1の場合、マスク13の移動量の4に対して、ウエハ4Wの移動量は1になる。このとき、露光光EXLを、アパーチャ12fの平面帯状のスリット12fsを通じてマスク13に照射する。すなわち、投影レンズ12gの有効露光領域12ga内に含まれるスリット状の露光領域(露光帯)SA1を実効的な露光領域として用いる。特に限定されないが、そのスリット12fsの幅(短方向寸法)は、通常、ウエハ4W上において、例えば4〜7mm程度である。そして、そのスリット状の露光領域SA1を、スリット12fsの幅(短)方向(すなわち、スリット12fsの長手方向に対して直交または斜めに交差する方向)に連続移動(走査)させ、さらに結像光学系(投影レンズ12g)を介してウエハ4Wの主面に照射する。これにより、マスク13の転写領域内のマスクパターン(集積回路パターン)をウエハ4Wの複数のチップ領域CAの各々に転写する。なお、ここでは、露光装置12の機能を説明するために必要な部分のみを示したが、その他の通常のスキャナに必要な部分は通常の範囲で同様である。図14に、上記ステッパを用いた場合の露光領域SA2(図面を見易くするためハッチングを付す)を示す。ステッパでは、1ショット(1チップまたは複数チップ)の露光が終わるとステージを次のショット位置まで移動させ、同様の露光を繰り返すことでウエハ4Wの主面全面を露光するようになっている。ステッパの場合、投影レンズ12gの有効露光領域12ga内の平面正方形状の露光領域SA2を実効的な露光領域として用いる。この露光領域SA2は、その四隅が有効露光領域12gaに内接されている。本実施の形態1の方法は、露光装置としてステッパを使用することもできる。
次に、本実施の形態1のレジスト処理装置1でのフォトリソグラフィ処理を図1〜図18により説明する。図15はフォトリソグラフィ処理フローを示す工程図、図16はHMDS処理フローを示す工程図、図17はフォトリソグラフィ処理時のレジスト処理装置1の各ユニットUでの処理状況の説明図、図18はHMDS処理時の化学反応式を模式的に示した説明図である。なお、図17の丸付き数字はウエハ番号を示している。
まず、ウエハ4WをホットプレートユニットUwhから取り出し、疎水化処理ユニットUad内に搬入し、レジスト塗布前処理としてウエハ4Wに対し疎水化処理を施す(図15の工程100)。レジストは、親水性表面における吸着水分により、接着性が低下するため、ウエハ4Wの表面への水分吸着を回避する必要がある。特にPSG(Phospho Silicate Glass)膜の表面、フッ酸エッチング処理後の酸化シリコン(SiO2等)膜の表面は、吸着水分やシラノール基(Si−OH)のため親水性が著しいので上記高温ベークによる脱水反応やシランカップリング処理(疎水化処理)による表面のアルキル基化(Si−CH3)が必要である。図18は疎水化処理時のウエハ4Wの表面での化学反応を示している。疎水化処理では、ウエハ4Wが収容された真空状態または密閉状態の疎水化処理室2c内に、例えばHMDSガスやジメチルクロルシランガス等のような有機シリコン系化合物ガス(有機シラン系化合物ガス)を供給し、この状態でウエハ4Wをベーキングする。すると、ウエハ4Wの表面の水酸基(OH基)の水素(H)がSi(CH33と置換され、ウエハ4Wの表面がアルキル基化(Si−CH3)する。これにより、処理が施されたウエハ4Wの表面は、水に対してはなじみ難い状態となる一方で、レジスト膜に対してはレジスト膜が延び易くレジスト膜との密着性(接着性)が高い状態となる。疎水化処理が施されるウエハ4Wの表面の材質は、上記のPSG膜や酸化シリコン膜に限定されるものではなくプロセスに応じて種々のものがあり、例えばSiOC,各種のシリカガラス、シリカ系有機絶縁膜等の無機または有機系の酸化シリコン系絶縁膜の他、窒化シリコン(Si34等)、窒化酸化シリコン、シリコンカーバイド、窒化炭化シリコンを含む。言うまでもないことであるが、ここで窒化酸化シリコン等の非酸化シリコンは水素を含有することを許容する。また、疎水化処理が施されるウエハ4Wの表面の材質は、絶縁膜に限定されるものではなく、例えばアルミニウム(Al)やタングステン(W)等のような金属膜、あるいはシリコン(Si)や多結晶シリコン等のような半導体膜等がある。
このような疎水化処理の具体的な工程の一例を説明すると次の通りである。まず、1枚のウエハ4Wを疎水化処理ユニットUadのウエハ載置台2a上に載置する。ウエハ4Wは、その主面をチャンバカバー2bの天井面上に向け、その裏面をウエハ載置台2aのウエハ載置面に向けた状態とする。続いて、疎水化処理室2c内の空気を強制的に排気した後(図16の工程100a)、ウエハ4Wをウエハ載置台2aの加熱手段により加温し、ウエハ4Wの温度を所望の温度に保つ。加熱手段の温度は、例えば60〜120℃程度である。この状態で疎水化処理室2c内にHMDSガスを供給する。すなわち、ウエハ4Wの外周の溝5(供給口)からウエハ4Wの主面中央上方の排気口に向かってHMDSガスを流し、このようなHMDSガスの流れを所望の時間維持することで、疎水化処理室2c内に疎水化処理雰囲気を形成し、ウエハ4Wに対して疎水化処理を施す(図16の工程100b)。疎水化処理時の疎水化処理室2c内の圧力は、例えば0.3〜0.5kg/cm2(30〜50kPa)程度である。また、疎水化処理時間は、例えば45秒程度である。続いて、上記のような疎水化処理後、疎水化処理室2c内の残留雰囲気を強制的に排出し(図16の工程100c)、疎水化処理室2c内を大気圧に戻す(図16の工程100d)。
本実施の形態1では、上記疎水化処理に際して、上記したようにガス発生源3で発生させたHMDSガスを、配管3d,6を通じてウエハ4Wの外周のウエハ4Wの下部の溝5に供給し、さらに溝5から疎水化処理室2c内に供給しつつ、ウエハ4Wの主面中心上方の排気口7を通じてチャンバ2の外部に排気する。本実施の形態1によれば、常温のHMDSガスがウエハ4Wに対して直接また局部的に吹き付けられることがないので、ウエハ4Wの温度分布の均一性を向上させることができる。また、HMDSガスがウエハ4Wの最外周からウエハ4Wの中央まで流れるので、HMDSガスをウエハ4Wの主面内にむら無く均一に供給できる。これらにより、ウエハ4Wの主面内の疎水化処理の均一性を向上させることができる。したがって、ウエハ4Wの主面全面においてレジスト膜との密着性(接着性)を向上させることができる。疎水化処理は、先行する処理と同室で処理しても良い。
次いで、疎水化処理後、ウエハ4Wを疎水化処理ユニットUadから取り出し、ホットプレートユニットUhw内に搬入する。ここでは、ウエハ4Wをその主面を上に向け、その裏面をホットプレートに向け載置した状態でウエハ4Wを加温して脱水ベーク処理を施す(図15の工程101)。この脱水ベーク処理により、ウエハ4Wの表面の残留水分を蒸発させHMDS処理の効果を向上させることができる。脱水ベーク処理時間は、例えば60秒程度である。
なお、疎水化処理と脱水ベークの処理順序は、上記処理順序に限定するものではなく、脱水ベーク処理後に疎水化処理を実施する事もある。
続いて、ウエハ4Wを、ホットプレートユニットUhwから取り出し、ウエハ冷却ユニットUwc内にて、例えば50秒程、冷却した後(レジスト塗布前冷却:図17参照)、ウエハ冷却ユニットUwcから取り出してレジスト塗布ユニットUrc内に搬入する。ここでは、室温に戻したウエハ4Wを、その主面を上に向け、その裏面を回転支持台10bに向けた状態で真空チャックにより回転支持台10bに固定する。続いて、ウエハ4Wの主面中央上のノズル10eから液状のレジストをウエハ4Wの主面の中央に滴下しつつ、ウエハ4Wを低速回転させてウエハ4Wの疎水化処理が施された主面全面にレジストを広げる。その後、ウエハ4Wを高速回転させて、余分なレジストを遠心力で飛散させて、ウエハ4Wの主面上に均一な厚さの薄いレジスト膜を形成する(回転塗布法:図15の工程102)。レジストは、ポジ型およびネガ型のいずれも使用できる。露光光としてg線(波長:436nm)やi線(波長:365nm)を使用する場合には、例えばノボラック系樹脂、感光剤および溶媒の混合液体を有するレジスト等がある。また、露光光源としてKrF(波長:248nm)、ArF(波長:193nm)あるいはF2(波長:157nm)のようなエキシマレーザを使用する場合には、例えば樹脂、酸発生剤および溶剤の混合液体を有する化学増幅型のレジストがある。本実施の形態1では、いずれのレジストの場合においても、ウエハ4Wの主面全面の疎水化処理が良好にかつ均一に行われているので、ウエハ4Wの主面全面においてレジスト膜との密着性(接着性)を良好にかつ均一にできる。レジスト塗布処理時間は、例えば55秒程度である。
続いて、ウエハ4Wを、レジスト塗布ユニットUrcから取り出し、ホットプレートUhwに搬入し、ウエハ4Wに対してプリベーク処理を施す(図15の工程103)。プリベーク処理では、ウエハ4Wを、その主面(レジスト塗布面)を上に向けた状態でホットプレート上に載置した後、ウエハ4Wに対して加熱乾燥処理を施すことにより、レジスト膜中の残留溶剤を揮発させ、紫外線照射による光化学変化効率を向上させる他、レジスト膜とウエハ4Wとの接着性を向上させる。プリベーク処理時間は、例えば120秒程度である。プリベーク処理は、ホットプレートによる方法の他、例えば熱風を濾過・循環させた炉中でウエハ4Wを加熱乾燥させる熱風循環ベーク法、赤外線の輻射熱を利用した赤外線線加熱ベーク法、マイクロ波を照射して溶融分子を熱振動させて揮散させるマイクロ波ベーク法、減圧チャンバ内の比較的低温下で溶媒の揮散を行う真空ベーク法などがある。
続いて、ウエハ4Wを、ホットプレートUhwから取り出して、インターフェースステーション1Cを介して露光装置12(図11〜図14参照)に搬入する。露光装置12では、ウエハ4Wおよびマスク13を装着し、正確な位置合わせを行った後、露光光源12aから放射された露光光EXLをマスク13を介してウエハ4Wの主面に照射し、マスク13の集積回路パターンをウエハ4Wの主面のレジスト膜に縮小投影露光することにより、マスク13の集積回路パターンをウエハ4Wの主面上のレジスト膜に転写する(図15の工程104)。露光処理時間は、例えば45秒程度である。続いて、ウエハ4Wの外周に対して周辺露光処理を施す(図15の工程105)。これにより、現像時にウエハの外周辺部に付着するレジストを選択的に除去することができる。周辺露光処理時間は、例えば40秒程度である。
次いで、ウエハ4Wを露光装置12からインターフェースステーション1Cを介してレジスト処理装置1のホットプレートユニットUhwに搬入し、ウエハ4Wに対してPEB(Post Exposure Bake)処理を施す(図15の工程106)。このPEB処理では、ウエハ4Wをプリベーク処理と同様にセッティングした後、ウエハ4Wに対して熱処理を施す。この処理は、g線やi線用のレジストを露光する時に定在波の影響によりパターンエッジに露光ムラが生じることを緩和して寸法のバラツキを低減するためや、エキシマレーザ用の化学増幅型のレジストでは触媒反応により酸の発生を加速するため等の目的で行われる。PEB処理時間は、例えば120秒程度である。
続いて、ウエハ4WをホットプレートユニットUhwから取り出し、ウエハ冷却ユニットUwc内にて、例えば50秒程、冷却した後(現像前冷却:図17参照)、ウエハ冷却ユニットUwcから取り出して現像ユニットUd内に搬入し、ウエハ4Wのレジスト膜に対して現像処理を施す(図15の工程107)。現像処理時間は、例えば120秒程度である。現像処理に際しては、現像液をノズル11eからウエハ4Wの主面中央に滴下または霧状に吹きつけることで、ウエハ4Wの主面上のレジスト膜Rに対して現像処理を施す。これにより、露光処理によって光化学変化したレジスト膜の不要部分を溶出し、レジストパターンを形成する。例えばレジストがポジ型の場合は、露光部分をテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等のような有機アンモニウム水溶液(現像液)に溶出させ、ウエハ4Wを回転させながら現像液を水洗する。一方、レジストがネガ型の場合は、未露光部分をキシレン等を含む溶媒(現像液)に溶出させた後、ウエハ4Wを回転させながらブチルアセテート(リンス液)等により現像液を洗浄し、さらにウエハ4Wを回転させて乾燥を行う。ところで、上記のようにウエハ4Wを回転させながら現像、洗浄および乾燥処理を行う場合に、レジストパターンとウエハ4Wとの密着性が低いと遠心力によってレジストパターンが剥がれてしまう場合がある。これに対して、本実施の形態1では、上記のようにウエハ4Wの主面全面においてレジストパターンRB2とウエハ4Wとの密着性を向上させることができるので、現像、洗浄および乾燥工程中にレジストパターンRB2が剥離してしまう問題を抑制または防止することができる。
その後、現像処理後のウエハ4Wを現像ユニットUdから取り出して、ホットプレートユニットUhwに搬入し、ウエハ4Wに対してポストベーク処理を施す(図15の工程108)。ポストベーク処理時間は、例えば120秒程度である。ポストベーク処理は、現像処理後のレジスト膜またはウエハ4Wの表面に残留した現像液、リンス液、洗浄液を揮発、除去し、レジストパターンの耐エッチング性や下地界面との接着性を強化するための熱処理である。ポストベーク処理方法は、上記プリベーク処理方法(装置)と同様である。ポストベーク処理は、高温ほど効果が上がるため、レジストが軟化して溶融変形するまぎわの温度(例えば120〜150℃)で行われる。後の工程で過酷なドライエッチングを行う場合は、現像後のレジストパターンに紫外線を照射し、レジストパターンの表面薄層を硬化させる場合もある。
次に、本実施の形態1の半導体集積回路装置の製造方法の一例を図19〜図25により説明する。なお、図19〜図25は本実施の形態1の半導体集積回路装置の製造工程中のウエハ4Wの要部断面図を示している。
本実施の形態1では、パワー系の電界効果トランジスタ(以下、単にパワーMOS・FET(Metal Oxide Semiconductor・Field Effect Transistor)という)を有する半導体集積回路装置の製造工程を例として説明する。
まず、図19に示すように、n型のシリコン単結晶からなる基板4Sを持つウエハ4Wを用意する。続いて、ウエハ4Wに対して酸化処理を施すことにより、ウエハ4Wの主面(デバイス面:第1面)上に、例えば酸化シリコン等からなるゲート絶縁層15を形成する。その後、ゲート絶縁層15上に、例えば低抵抗な多結晶シリコンからなる導体層をCVD(Chemical Vapor Deposition)法等によりウエハ4Wの主面上に堆積した後、上記疎水化処理、レジスト塗布、露光および現像等を含む一連のフォトリソグラフィ工程により形成されたポジ型のレジストパターンをエッチングマスクとして、上記多結晶シリコンからなる導体膜に対してドライエッチング処理を施すことことにより、ウエハ4Wの主面上のゲート絶縁層15上にゲート電極16を形成する。その後、ウエハ4Wに対して軽く熱酸化処理を施すことにより、ウエハ4Wの主面のゲート電極16の無い領域に、例えば酸化シリコンからなる絶縁層ILを形成する。
次いで、ウエハ4Wの主面上に、上記フォトリソグラフィ工程により、例えば厚さ1.3μm程度のポジ型のレジストパターンRAを形成した後、これをマスクとして、ウエハ4Wの基板4Sに、例えばホウ素(B)等のような不純物をイオン注入法等により導入する。符号17は不純物導入領域を示している。この不純物導入工程は、パワーMOS・FETのチャネル領域を形成するための工程である。続いて、レジストパターンRAを除去した後、例えば窒素ガス等のような不活性ガス雰囲気(ウエハ4Wを酸化させない雰囲気)中においてウエハ4Wに対して熱拡散処理を施して不純物導入領域17の不純物を拡散させることにより、図20に示すように、基板4Sにチャネル領域形成用のp型の半導体領域17CHを形成する。
次いで、図21に示すように、ウエハ4Wの主面上に、上記フォトリソグラフィ処理により、例えば厚さ1.3μm程度のポジ型のレジストパターンRBを形成する。図21は平面図であるが、図面を見易くするためレジストパターンRBに梨地のハッチングを付す。レジストパターンRBは、パワーMOS・FETのソース領域を形成するための不純物導入時の不純物阻止用のマスキングパターンであり、レジストパターンRB1,RB2を有している。レジストパターンRB1は、ゲート電極16の形成領域にゲート電極16に接触した状態で形成されており、比較的面積の広いパターンとされている。一方、レジストパターンRB2は、ゲート電極16の無い開口部において基板4S上の絶縁層ILに接触した状態で形成されている。レジストパターンRB2は、上記レジストパターンRB1から完全に孤立した、例えば平面円形状の孤立パターンとされている。レジストパターンRB2の直径(ウエハ4Wの主面に沿う方向の寸法)は、例えば1μm程度とされている。すなわち、レジストパターンRB2は、ウエハ4W(上記絶縁層IL)との接触面積がレジストパターンRB1に比べて極端に小さいパターンとされている。その上、レジストパターンRB2は、その直径がレジストパターンRB2の厚さ(ウエハ4Wの主面に交差する方向の寸法)よりも小さく、レジストパターンRB2のアスペクト比(厚さ/直径)が1以上とされ、ウエハ4Wの主面に対して直交する方向に高く延びるパターンとされている。このようなレジストパターンRB2(すなわち、孤立であること、ウエハ4Wとの接触面積が小さいこと、アスペクト比が高いことの1または2以上の要素を持つレジストパターン)の場合、ウエハ4W(ここでは絶縁層IL)に対する疎水化処理が充分に施されていないと、ウエハ4Wの下地面との密着性(接着性)が低下するため、その後の工程でレジストパターンRB2が特に剥がれ易い。これに対して、本実施の形態1では、ウエハ4Wの主面全面(ここではゲート電極16と絶縁層ILとの露出表面)に対して充分な疎水化処理を施すことができるので、レジストパターンRB2とウエハ4Wとの密着性(接着性)を向上させることができる。したがって、たとえ上記のような要素を持つレジストパターンRB2であってもレジストパターンRB2がウエハ4Wから剥がれてしまうのを抑制または防止することができる。ただし、疎水化処理が不充分な場合に剥離し易いレジストパターンは、上記のような寸法および平面形状のレジストパターンRB2に限定されるものではない。本発明者の検討によれば、例えば厚さ1.7μm程度、幅0.8μm程度の細長いライン状の化学増幅型のレジストからなるレジストパターンや厚さ1.7μm程度、直径2μm程度の孤立円柱状の化学増幅型のレジストからなるレジストパターンでも同様の剥離の問題が生じている。これらのレジストパターンについても本実施の形態1で説明した疎水化処理を施すことにより、レジストパターンの剥離を抑制または防止できる。
続いて、図23に示すように、レジストパターンRBをマスクとして、ウエハ4Wの基板4Sに、例えばヒ素(As)等のような不純物をイオン注入法等により導入する。符号18は不純物導入領域を示している。この不純物導入工程は、パワーMOS・FETのソース領域を形成するための工程である。ところで、パワーMOS・FETのソース領域形成のための不純物導入工程は、高ドーズ仕様であるためビーム量が小さくなり、処理時間が長くなってしまう。そこで、1枚のウエハ4Wに対する処理時間を稼ぐため、ウエハ4Wを公転させながら不純物イオンを注入している。ところが、上記のようにウエハ4Wの主面内における疎水化処理にムラがあり、疎水化処理が充分に行われていない部分があると、その部分のレジストパターンがイオン注入時の遠心力により剥離してしまう問題がある。特に上記のようなレジストパターンRB2の場合は、孤立しており、ウエハ4Wとの接触面積が小さく、アスペクト比が高いので剥離の問題が生じ易い。これに対して、本実施の形態1では、上記のようにウエハ4Wの主面全面(ここでは絶縁層ILの露出表面)において、レジストパターンRB2とウエハ4Wとの密着性(接着性)を向上させることができるので、不純物導入工程中にレジストパターンRB2が剥離してしまう問題を抑制または防止することができる。
続いて、レジストパターンRBを除去した後、例えば窒素ガス等のような不活性ガス雰囲気中においてウエハ4Wに対して熱処理を施して不純物導入領域18の不純物を拡散させることにより、図24に示すように、基板4Sにn型の半導体領域18Sを形成する。その後、図25に示すように、ウエハ4Wの主面上に、例えばPSG膜およびSOG(Spin On Glass)膜を下層から順に堆積して絶縁層19を形成する。その後、絶縁層19上に、上記フォトリソグラフィ工程によりポジ型のレジストパターンを形成した後、これをエッチングマスクとして、絶縁層19,ILにドライエッチング処理を施すことにより、絶縁層19,ILのゲート電極16の無い領域に基板4Sの主面の一部が露出するようなコンタクトホール20を形成する。その後、コンタクトホール形成用のレジストパターンを除去した後、例えばホウ素を上記コンタクトホール20を通じて基板4Sにイオン注入してp型の半導体領域21を形成する。
次いで、例えばウエハ4Wの主面上に、例えばモリブデンシリサイド(MoSi2)等のようなシリサイド層をスパッタリング法により堆積した後、その上に、例えばアルミニウム等のような金属層からなる主配線材料を上記シリサイド層よりも厚く堆積して導体層を形成する。続いて、その導体層上に、上記フォトリソグラフィ工程によりポジ型のレジストパターンを形成し、さらにこれをエッチングマスクとして、上記導体層にエッチング処理を施すことにより、導体層からなるソース電極22を形成する。このソース電極22は、コンタクトホール20を通じてソース領域であるn型の半導体領域18Sと電気的に接続されている上、p型の半導体領域21と接続されており、これを通じてチャネル領域であるp型の半導体領域17CHと電気的に接続されている。このようにしてパワーMOS・FETQを形成する。
次いで、上記ソース電極22の形成用のレジストパターンを除去した後、ウエハ4Wの主面上に、例えばポリイミド樹脂からなる表面保護層23を回転塗布法等により塗布する。続いて、表面保護層23上に上記フォトリソグラフィ工程によりネガ型のレジストパターンを形成した後、これをエッチングマスクとして、表面保護層23にウエットエッチング処理を施すことにより、ソース電極22の一部が露出するような開口部を形成する。その後、ウエハ4Wの裏面を研削した後、その裏面に裏面電極24を形成する。裏面電極24は、ウエハ4Wの裏面から順に、例えばチタン(Ti)、ニッケル(Ni)および金(Au)を堆積してなる導体層またはニッケル、チタン、ニッケルおよび金を堆積してなる導体層からなる。このようにしてパワーMOS・FETQを有する半導体集積回路装置を製造する。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、疎水化処理室への疎水化処理ガスの供給口の変形例について説明する。
図26は本実施の形態2の疎水化処理ユニットUadのチャンバ2の一例の全体平面図、図27は図26の疎水化処理ユニットUadのチャンバ2の断面図をそれぞれ示している。なお、図26でも図面を見易くするため、疎水化処理ユニットUadの内部を透かして見せている。
本実施の形態2では、ウエハ載置台2aのウエハ載置面に形成された溝5の上部(溝5と疎水化処理室2cとの境界部)に溝5を塞ぐように蓋28が設けられている。この蓋28には、疎水化処理室2cと溝5とを繋ぐ平面円形状の微細な穴(供給口)29が、ウエハ4Wの外周方向に沿って均等な間隔で複数個分散された状態で配置されている。穴29の直径は、例えば1mm程度である。この穴29は、疎水化処理室2c内に供給される上記疎水化処理ガスの流れの分布がウエハ4Wの主面全面内で均一になるように制御する機能を有している。すなわち、溝5に流れてきた疎水化処理ガスは、ウエハ4Wの外周に沿って分散配置された複数の穴29の各々を通じて疎水化処理室2c内に供給され、ウエハ4Wの外周の全域からウエハ4Wの主面中央に向かって流れるようになっている。これにより、ウエハ4Wの主面全面においてほぼ均一に疎水化処理ガスを流すことができる。なお、穴6の平面形状は、円形に限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば楕円形状や溝5に沿って細長く延びるスリット形状でも良い。また、複数の穴29は、ウエハ4Wの主面内の疎水化処理ガスの流れを均一にする趣旨からは上下左右対称に均等に配置されていることが好ましいが、非対称であり不均等に配置されていても良い。
また、配管6が溝5に繋がるガス供給口が、図26に示すように、破線YL1の左右の溝5の側面に2箇所ずつ分散された状態で配置されている。すなわち、本実施の形態2では、配管6のガス供給口が、破線XL1を中心線として上下対称に配置され、破線YL1を中心線として左右対称となるように配置されている。これにより、配管6を通じて溝5に流れてくる疎水化処理ガスを溝5に対しても偏りの無いように供給することができる。
このような本実施の形態2によれば、前記実施の形態1で得られた効果の他に、以下の効果を得ることができる。
すなわち、複数の穴29を設けたこと、また、配管6のガス供給口も複数箇所均等な間隔で分散配置したことにより、前記実施の形態1の場合よりもウエハ4Wの主面全面に流れる疎水化処理ガスの流れの分布の均一性をさらに向上させることができるので、ウエハ4Wの主面全面の疎水化処理の均一性をさらに向上させることができる。したがって、ウエハ4Wの主面全面におけるレジスト膜(レジストパターン)との密着性をさらに向上させることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態3では、疎水化処理室内の疎水化処理ガスの排気口の変形例について説明する。
前記実施の形態1,2では、疎水化処理ユニットUadにおいて疎水化処理ガスの排気口7がウエハ4Wの主面中心直上に1つだけ配置されている場合について説明した。しかし、この場合、上記疎水化処理ガスがウエハ4Wの外周から中心に向かって流れてくる最中にウエハ4W(ウエハ載置台2a)側からの熱をひろってしまうため、ウエハ4Wの中央の温度がウエハ4Wの外周の温度よりも相対的に高くなる虞がある。すなわち、ウエハ4Wの主面内に温度分布が生じ、ウエハ4Wの主面内の疎水化処理が不均一になる虞がある。一方、ウエハ4Wの中央の温度上昇を抑えるため、ウエハ載置台2a側の温度を低くしてしまうと疎水化処理の進行が遅くなり処理時間が増大する。
そこで、本実施の形態3では、疎水化処理ガスの排気口をウエハ4Wの主面上方に複数個分散させて設けた。これにより、本実施の形態3では、前記実施の形態1,2で得られた効果の他に、ウエハ4Wの主面中央の温度が相対的に高くなってしまうのを抑制または防止することができるので、ウエハ4Wの主面全面内の温度分布を均一にできる。したがって、ウエハ4Wの主面全面の疎水化処理の均一性を向上させることができる。また、ウエハ載置台2a側の温度を低くする必要もないので、処理時間が増大することもない。
図28は本実施の形態3の疎水化処理ユニットUadのチャンバ2の具体的な一例の全体平面図、図29は図28の疎水化処理ユニットUadのチャンバ2の断面図、図30および図31は図28の疎水化処理ユニットUadの疎水化処理ガスの排気口の配置の説明図をそれぞれ示している。なお、図28でも図面を見易くするため、疎水化処理ユニットUadの内部を透かして見せている。
本実施の形態3では、チャンバカバー2bの天井面に複数の排気口7(7a,7b)が形成されている。排気口7aはウエハ4Wの主面中心の直上に1つ配置されている。排気口(第1排気口)7aの直径d1は、例えば1mm程度である。この排気口7aの周囲には、この排気口7aを中心とする円を描いた時にその円に沿って均等な間隔毎に複数の排気口(第2排気口)7bが分散された状態で配置されている。排気口7bの直径は、例えば0.3〜0.5mm程度であり、中心の排気口7aの直径よりも小さい。これにより、疎水化処理ガスがウエハ4Wの外周からウエハ4Wの主面中心まで流れてくるようにすることができる。排気口7bの数は、例えば6〜8個程度である。ここでは、排気口7bが8個形成されている場合が例示されている。
排気口7(7a,7b)の一群は、上記疎水化処理ガスの流れを均一にする趣旨からウエハ4Wの主面中央に配置されていることが好ましい。ただし、排気口7の一群の配置は、ウエハ4Wの主面内に配置されていれば良い。例えば排気口7の一群は、排気口7(7a,7b)の一群の配置領域(ウエハ4Wの主面中心を中心とする円形状の領域)の直径Leが、例えばウエハ4Wの直径Lwの3/4〜1/4程度、好ましくはウエハ4Wの直径Lwの1/2〜1/3程度となるように配置されている。
また、ここでは、排気口7aを中心とする1つの円に沿って複数の排気口7bを配置した場合について説明したが、排気口7aを中心とする直径の異なる複数の円の各々に沿って複数の排気口7bを上記と同様に配置しても良い。この場合もウエハ4Wの中心から外周に向かって排気口7bの直径を小さくするか、またはウエハ4Wの中心から外周に向かって各円上の排気口7bの数を減らすようにする。これにより、疎水化処理ガスがウエハ4Wの外周からウエハ4Wの主面中心まで流れてくるようにすることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態4では、レジスト処理装置の変形例を説明する。図32は、本実施の形態4のレジスト処理装置1の斜視図を示している。本実施の形態4のレジスト処理装置1では、ユニットUの多段構成が2段程度とされている。例えばホットプレートユニットUwhは2段とされている。また、疎水化処理ユニットUadは、例えばウエハ冷却ユニットUwc上に積み重ねらている。本実施の形態4の場合は、複数のユニットUが地面に対して水平な方向に並べられており、疎水化処理ユニットUadの高さh1の規制が前記実施の形態1〜3よりは緩和されているものの、疎水化処理ユニットUadについては2段目に設けているので、積み重ね構成としないものと比べると疎水化処理ユニットUadの高さh1がある程度規制を受けている。なお、符号のUepは周辺露光ユニットを示している。周辺露光ユニットUep(U)は、上記周辺露光を行うユニットである。周辺露光ユニットUepの構成は、図11〜図14で説明した露光装置12と同じである。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野である半導体集積回路装置の製造方法に適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、例えば液晶装置の基板の製造方法やマイクロマシンの製造方法にも適用できる。
本発明は、半導体集積回路装置の製造業に適用できる。
本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の製造方法で用いるレジスト処理装置の上面図である。 図1のレジスト処理装置の正面図である。 図1のレジスト処理装置の背面図である。 図1のレジスト処理装置の疎水化処理ユニットのチャンバの一例の全体平面図である。 図4の疎水化処理ユニットのチャンバの断面図である。 疎水化処理ガスの供給口の配置の説明図である。 疎水化処理ガスの排気口の配置の説明図である。 疎水化処理ガス発生源の説明図である。 図1のレジスト処理装置のレジスト塗布ユニットの要部の一例の説明図である。 図1のレジスト処理装置の現像ユニットの要部の一例の説明図である。 露光装置の一例の説明図である。 図11の露光装置のスキャンニング露光動作を模式的に示した説明図である。 図11の露光装置の露光領域を抜き出して模式的に示した説明図である。 ステッパの露光領域の説明図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程におけるフォトリソグラフィ処理フローを示す工程図である。 図15の疎水化処理フローの工程図である。 フォトリソグラフィ処理時のレジスト処理装置の各ユニットでの処理状況の説明図である。 疎水化処理時の化学反応式を模式的に示した説明図である。 本発明の一実施の形態である半導体集積回路装置の製造工程中のウエハの要部断面図である。 図19に続く半導体集積回路装置の製造工程中のウエハの要部断面図である。 図20に続く半導体集積回路装置の製造工程中のウエハの要部平面図である。 図21のX1−X1線のウエハの断面図である。 図21および図22に続く半導体集積回路装置の製造工程中のウエハの要部断面図である。 図23に続く半導体集積回路装置の製造工程中のウエハの要部断面図である。 図24に続く半導体集積回路装置の製造工程中のウエハの要部断面図である。 本発明の他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造方法で用いる疎水化処理ユニットのチャンバの一例の全体平面図である。 図26の疎水化処理ユニットのチャンバの断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造方法で用いる疎水化処理ユニットのチャンバの一例の全体平面図である。 図28の疎水化処理のチャンバの断面図である。 図28の疎水化処理ユニットの疎水化処理ガスの排気口の配置の説明図である。 図28の疎水化処理ユニットの疎水化処理ガスの排気口の配置の説明図であ。 本発明の他の実施の形態である半導体集積回路装置の製造方法で用いるレジスト処理装置の説明図である。
符号の説明
1 レジスト処理装置
1A キャリアステーション
1B 処理ステーション
1C インターフェースステーション
2 チャンバ
2a ウエハ載置台
2b チャンバカバー
2c 疎水化処理室
3 疎水化処理ガス発生源
3a 容器
3b HMDS液
3c〜3e 配管
4W ウエハ
5 溝(供給口)
6 配管
7 排気口
7a 排気口(第1排気口)
7b 排気口(第2排気口)
8 配管
10a 塗布カップ
10b 回転支持台
10c 回転軸
10d モータ
10e ノズル
11a 現像カップ
11b 回転支持台
11c 回転軸
11d モータ
11e ノズル
12 露光装置
12a 露光光源
12b フライアイレンズ
12c アパーチャ
12d1,12d2 コンデンサレンズ
12e ミラー
12f アパーチャ
12fs スリット
12g 投影レンズ
12ga 有効露光領域
12h マスク位置制御手段
12i1 ミラー
12i2 マスクステージ
12j 試料台
12k Zステージ
12m XYステージ
12n 主制御系
12p,12q 駆動手段
12r ミラー
12s レーザ測長機
12t アライメント検出光学系
12u ネットワーク装置
13 マスク
15 ゲート絶縁層
16 ゲート電極
17 不純物導入領域
17CH p型の半導体領域
18 不純物導入領域
18S n型の半導体領域
19 絶縁層
20 コンタクトホール
21 p型の半導体領域
22 ソース電極
23 表面保護層
24 裏面電極
28 蓋
29 穴(供給口)
MA メインアーム
AL アーム通路
E 電装部
U ユニット
Urc レジスト塗布ユニット
Ud 現像ユニット
Uar 反射防止膜塗布ユニット
Uwh ホットプレートユニット
Uwc ウエハ冷却ユニット
Uad 疎水化処理ユニット
Uca ウエハ受渡ユニット
Uep 周辺露光ユニット
PE ペリクル
EXL 露光光
SA1,SA2 露光領域
R レジスト膜
RA レジストパターン
RB,RB1,RB2 レジストパターン
IL 絶縁層

Claims (20)

  1. 以下の工程を含む半導体集積回路装置の製造方法:
    (a)第1主面および前記第1主面の反対側の第2主面を持つウエハを用意する工程、
    (b)前記ウエハの第1主面に対して有機シリコン系化合物ガスを含む処理ガスを用いた疎水化処理を施す工程、
    (c)前記(b)工程後の前記ウエハの第1主面上にレジスト膜を形成する工程、
    (d)前記(c)工程後の前記ウエハの前記レジスト膜に対して露光処理を施す工程、
    (e)前記(d)工程後の前記ウエハの前記レジスト膜に対して現像処理を施すことによりレジストパターンを形成する工程を有し、
    前記(b)工程は、以下の下位の工程を含む:
    (b1)前記ウエハを疎水化処理室内に収容する工程、
    (b2)前記疎水化処理室内に前記疎水化処理の雰囲気を形成する工程を有し、
    前記(b1)工程では、前記ウエハの第2主面を前記疎水化処理室内の載置面に向け、かつ、前記ウエハの第1主面を前記載置面に対向する天井面に向けた状態とし、
    前記(b2)工程では、前記処理ガスを、前記載置面に形成された供給口から前記疎水化処理室内に供給し、前記載置面に対向する天井面に形成された排気口から外部に排気しながら前記疎水化処理を施し、
    前記処理ガスの前記供給口は、前記ウエハの外周に接する位置または前記ウエハの外周よりも外側の位置に形成されている。
  2. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記載置面の前記供給口は、前記ウエハの外周に沿って延在する溝とされている。
  3. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記載置面の前記供給口は、前記複数の穴とされている。
  4. 請求項3記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記複数の穴は、前記ウエハの外周に沿って分散されて配置されている。
  5. 請求項3記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記複数の穴は、前記ウエハの上下左右に対称となるように配置されている。
  6. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記天井面の前記排気口は、前記ウエハの第1主面の面内範囲に配置されている。
  7. 請求項6記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記天井面の前記排気口は、前記ウエハの第1主面の中央に配置されている。
  8. 請求項6記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記天井面の前記排気口は、複数個分散されて配置されている。
  9. 請求項8記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記天井面の前記排気口は、前記ウエハの第1主面の中央に配置された第1排気口と、前記第1排気口を中心とする円に沿って分散されて配置された複数個の第2排気口とを有し、前記第2排気口の寸法は、前記第1排気口の寸法よりも小さい。
  10. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記有機シリコン系化合物ガスは、ヘキサメチルジシラザンガスである。
  11. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記(a)工程と前記(b)工程との間に、前記ウエハの第1主面上に絶縁層を堆積する工程を有し、前記(b)工程においては、前記絶縁層に対して前記疎水化処理を施す。
  12. 請求項11記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記絶縁層は、酸化シリコンまたは窒化シリコンである。
  13. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記(a)工程と前記(b)工程との間に、前記ウエハの第1主面上に金属層または半導体層を堆積する工程を有し、前記(b)工程においては、前記金属層または半導体層に対して前記疎水化処理を施す。
  14. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記レジストパターンは、孤立パターンである。
  15. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記レジストパターンの前記ウエハの第1主面に沿う方向の寸法は、前記レジストパターンの前記ウエハの第1主面に交差する方向の寸法よりも小さい。
  16. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記疎水化処理室の前記載置面に交差する方向に処理室を積み重ねる構成を有する製造装置を用いる。
  17. 以下の工程を含む半導体集積回路装置の製造方法:
    (a)第1主面および前記第1主面の反対側の第2主面を持つウエハを用意する工程、
    (b)前記ウエハの第1主面に対して有機シリコン系化合物ガスを含む処理ガスを用いた疎水化処理を施す工程、
    (c)前記(b)工程後の前記ウエハの第1主面上にレジスト膜を形成する工程を有し、
    前記(b)工程は、以下の下位の工程を含む:
    (b1)前記ウエハを疎水化処理室内に収容する工程、
    (b2)前記疎水化処理室内に前記疎水化処理の雰囲気を形成する工程を有し、
    前記(b1)工程では、前記ウエハの第2主面を前記疎水化処理室内の載置面に向け、かつ、前記ウエハの第1主面を前記載置面に対向する天井面に向けた状態とし、
    前記(b2)工程では、前記処理ガスを、前記載置面に形成された供給口から前記疎水化処理室内に供給し、前記載置面に対向する天井面に形成された排気口から外部に排気しながら前記疎水化処理を施し、
    前記処理ガスの前記供給口は、前記ウエハの外周に接する位置または前記ウエハの外周よりも外側の位置に形成されている。
  18. 請求項17記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記疎水化処理室の前記載置面の前記供給口は、前記ウエハの外周に沿って延在する溝とされている。
  19. 請求項17記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記疎水化処理室の前記載置面の前記供給口は、前記複数の穴とされている。
  20. 請求項17記載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記天井面の前記排気口は、前記ウエハの第1主面の面内範囲に配置されている。
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