JP2006066390A - 燃料電池のための表面電解質sefc - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が比較的容易であり、使用が簡単であり、相対的にコスト効果的な低温モノリシック燃料電池を提供すること
【解決手段】電気エネルギーを発生するための燃料電池は電気浸透圧材料から製造された電解質を含む。特にこの材料は約10ナノメータの直径を有する孔を備えた多孔質シリカである。更に電解質は約50ミクロンの厚みを有するプレートとして形成されており、プレートの両側面に多孔質シリコンアノードと多孔質シリコンカソードとが設けられている。アノードおよびカソードにそれぞれ燃料(水素)および酸化剤(酸素)が向けられ、電気化学反応を促進する。これら反応によってプロトンが電解質を通過するように運ばれ、電子が外部回路を通るように流され、電気エネルギーを発生するようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、一般的には燃料電池に関し、より詳細には、電解質内の電荷キャリアとしてプロトン(水素イオンまたは陽子とも称される)を使用するいわゆる低温燃料電池に関する。本発明は特に水で満たされた多孔質の電気浸透圧電解質を含む表面電解質燃料電池(SEFC)として有効であるが、この電池だけに限定されるものではない。
燃料電池とは、化学反応エネルギーを電気エネルギーに変換する電気化学的デバイスのことである。燃料電池は代表的なバッテリーに類似する部品および特性を有するが、いくつかの重要な点で異なる。最も顕著なことは、バッテリーがエネルギー蓄積デバイスであるのに対し、燃料電池がエネルギー変換デバイスであることである。特に燃料電池はこのエネルギー変換のために電気化学的反応に依存している。
概観すれば、燃料電池の構造はアノード(負電極)とカソード(正電極)とを含み、これらは電解質によって分離されている。更に、それぞれの電極の各々における化学反応を加速するために、白金群金属(例えば白金(Pt)またはルテニウム)から選択された触媒を混入できる。代表的な燃料電池を作動させるために燃料電池のアノードへガス状燃料が連続的に送られ、これと同時にカソードへ酸化剤が連続的に送られる。次に、触媒によって加速される電気化学反応がそれぞれの電極で生じ、電流を発生する。当然ながら種々の異なるタイプの燃料電池がある。
燃料電池のタイプの最も一般的な分類は、電池内で使用される電解質の性質に基づく。固体高分子形燃料電池(PEFC)と、リン酸形燃料電池(PAFC)とは異なる電解質を使用するので区別できる。一方の電池(PEFC)では電解質はポリマー膜であり、他方の電池(PAFC)では電解質は液体である。詳細には、PEFC燃料電池は電解質としてイオン交換膜を使用しており、この電解質はフッ素化スルホン酸ポリマーまたは他の類似するポリマーのいずれかにすることができる。しかしながら、PEFC燃料電池の問題はこの電池が比較的低い作動温度(例えば80℃)でしか機能しないことである。この作動上の問題の大部分は膜の性質によって決まる。その結果、作動温度が低くなればなるほど触媒充填量(ほとんどのケースではPt)を多くしなければならない。Ptのような触媒を用いた場合、このような電池は高価となり得る。PEFCと対照的に、PAFC燃料電池は電解質として液状リン酸を使用している。PAFC燃料電池はより高い温度で作動するが、PEFC燃料電池よりも触媒上効率的な、より高い温度が必要となり、この場合の問題は、燃料電池が水を失わないようにするためにPAFC燃料電池内でリン酸を固定する(含まれる)ようにしなければならないことである。
燃料電池は、一般に使用される電解質の性質によって分類されるが、燃料電池は更にその作動方式によっても区別される。いわゆる低温燃料電池(65℃〜220℃)の間では、PEFCおよびPAFCにおける電解質では電荷キャリアはプロトンであるが、AFC(アルカリ燃料電池)における電荷キャリアはヒドロキシルイオンである。他方、高温燃料電池(600℃〜1000℃)では電荷キャリアは炭酸イオンおよび酸素イオンである。いずれのケースにおいても、アノードからカソードに電荷キャリアを効果的に伝える電解質の能力が極めて重要である。
一般的な作動では、PEFCおよびPAFCは同じ現象に依存している。特に水素はアノードでプロトンに変換される。次にこれらプロトンは電解質(膜、すなわち酸)に進入し、電解質内にプロトン濃度の勾配を生じさせる。この結果生じる濃度勾配によって、電解質を通ってカソードにプロトンが運搬される。カソードではプロトンと酸素とが結合し、水を生じる。ちなみに水素がプロトンに変換される際にアノードで形成される電子は外部回路を通ってカソードに進む。
上記のことを念頭にいれて、低温燃料電池に対する電解質として多孔質シリカ材料を使用することを検討する。この検討を開始するために、まず多孔質シリカ内の水チャンネルを幅2dの一次元チャンネルとしてモデル化する。周知のように、プロトンは、水に接触するとシリカのプレートから解放されて水に進入する。従って、シリカプレートは表面電荷−Σを獲得する。水内のプレート密度がnである場合、総電荷が消失しなければならず、次の式を得る。
Figure 2006066390
ここで、xはプロトンからプレートまでの垂直距離である。電気力と濃度勾配との間のバランスによって平衡密度分布が示される。
Figure 2006066390
ここで、Φは静電ポテンシャルであり、kはボルツマン定数であり、Tは温度である。この場合、x=0において、Φ=0で、かつn=nと仮定する。
ポアッソン方程式は次のように示される。
Figure 2006066390
ここで、εは誘電率であり、
Figure 2006066390
と設定すると、次の式を得る。
Figure 2006066390
上記式の解は、次のように示される。
Figure 2006066390
上記より、電気浸透圧材料の壁の近くの反対イオンのすべてが移動できるわけではないことを証明できる。その代わりに反対のイオンはファンデルワース力により壁と相互作用し、移動できない。これに関連し、移動ゾーンと非移動ゾーンとを分割する層のポテンシャルとして、ゼータポテンシャルζを定義することは一般的なことである。次に、下記の式を得る。
Figure 2006066390
一般的な電気浸透圧材料に対し、ゼータポテンシャルζは室温では約0.1ボルトであり、上記式の左側はπ/2に近似する。λの定義を使用することによって次の式を得ることができる。
Figure 2006066390
Figure 2006066390
によって定義される平均濃度、<n>は下記の式で示される。
Figure 2006066390
水中のプロトンの移動度μは次のとおりである。
Figure 2006066390
導電率σは次のようになる。
Figure 2006066390
上記式を使用することにより、T=300°K、ε=78εおよびζ=0.1ボルトの条件における導電率を推定できる。このようにすることにより、次の値を得ることができる。
Figure 2006066390
上記推定値が、PEFC燃料電池のために使用される膜材料に好ましく匹敵することがある。特にPEFC燃料電池で使用される代表的な膜は4[オームm]−1の導電率を有する。シリカの導電率が式σ=1.3×10−16/dで示されるのと同じ値を有するには、多孔性シリカ内の孔径2dを10nmとしなければならない。換言すれば、10nmの孔径を有するシリカ膜はPEFC燃料電池で使用されるポリマー膜と同じように働く。
上記に鑑み、本発明の別の目的は多孔性シリカ電解質プレートのような表面電解質を内蔵する低温燃料電池を提供することにある。本発明の別の目的は、より少ない触媒充填量でよい、比較的高い温度(例えば200℃)で有効に作動する低温モノリシック燃料電池を提供することにある。本発明の別の目的は流体の固定および収納に対する条件を不要にできる実質的に固体の電解質を有する低温モノリシック燃料電池を提供することにある。本発明の更に別の目的は、製造が比較的容易であり、使用が簡単であり、相対的にコスト効果的な低温モノリシック燃料電池を提供することにある。
本発明によれば、低温燃料電池は水で満たされた電気浸透圧電解質を含む。構造上、電解質は多孔質シリカから製造され、プレート状構造体として製造されている。電解質プレートに対して使用される材料は約10nmの直径の孔径を有する多孔質シリカであることが好ましい。また、電解質プレートは約50ミクロンよりも大きい厚みhを有することが好ましい。電解質材料の孔は水で満たされ、このプレート状構造体はアノードとカソードの間に位置する。
本発明では、電解質とは異なりアノードとカソードの双方は導電材料、例えば多孔質シリコンまたはカーボン(グラファイト)から製造される。更に電極材料は疎水性であることが好ましい。電解質プレートと組み合わされたアノードは電解質プレートの一方の側面に位置し、アノードと電解質プレートとの間には電気化学反応に対する触媒として働く白金コーティングが位置する。同様に、アノードと反対の電極プレートの他方の側面にはカソードが位置し、このカソードと電解質プレートとの間にも電気化学反応に対する触媒として働く白金コーティングが設けられる。
本発明の燃料電池を作動させるには、燃料、例えば水素ガスをアノードに向ける燃料ソースが設けられている。アノードにおいて、燃料はアノードの孔に進入し、水で満たされた電解質からの水と接触する。燃料(水素)と水との間で電気化学的反応を生じ、プロトンおよび電子を発生する。上で述べたように、アノードと電解質プレートとの間の白金コーティングはこの電気化学的反応に対する触媒として働く。この反応の結果、アノードで正イオン(例えばプロトン)が発生する。重要なことは、電解質を横断する濃度勾配が生じ、この勾配によってこれらプロトンが電解質プレートと通過してカソードまで運ばれることである。同時に、アノードの導電材料を電子が自由に移動し、外部回路で使用できるようになる。
燃料電池の一部として酸化剤ソースも設けられている。特に酸化剤ソースはカソードに対して酸化剤(例えば酸素ガス)を向けるのに使用される。従って、酸化剤(酸素)、外部回路からの電子および電解質プレートを通過するように運ばれた正イオン(プロトン)を含むカソードにおいて、電気化学反応が生じる。この場合、電解質プレートとカソードとの間の白金コーティングは正イオンの酸化および廃棄生成物としての水の形成を生じさせる反応に対する触媒として働く。このようなすべての結果として、アノードとカソードとの間に電気ポテンシャルが形成され、電気エネルギーを発生する。
構造的には本発明の燃料ソースはアノードに対して位置する金属プレートを含む。特にこの金属プレートには複数のチャンネルが形成され、各チャンネルは入口および出口を有する。アノードに対してチャンネルが位置し、金属プレートと電解質プレートとの間にアノードが位置する状態でこの金属プレートが設けられる。更に燃料ソースは燃料(水素)をそれぞれの入口を通してチャンネルに導入するためのポンプと、チャンネルの出口からの使用した燃料を除去するための排出口を含む。同様に酸化剤ソースは複数のチャンネルが形成された金属プレートを含み、各チャンネルは入口および出口を有する。カソードに対してチャンネルが位置し、金属プレートと電解質プレートとの間にカソードが位置する状態で、この金属プレートが設けられている。更に、酸化剤ソースは酸化剤(酸素)をそれぞれの入口を通してチャンネルに導入するためのポンプおよびチャンネルの出口からの欠損酸化剤および水を除去するための換気口を含む。
燃料として水素を使用し、酸化剤として酸素を使用することは単なる例にすぎないと理解すべきである。他の適当な燃料としてメタノールを挙げることができる。また、空気も適当な酸化剤となり得る。
添付図面を参照し、次の説明から、本発明の新規な特徴だけでなく、本発明自身の構造および作動について最良に理解できよう。同様な参照符号は同様な部品を示す。
まず最初に図1を参照する。ここには本発明にかかわる燃料電池が示されており、全体が番号10で示されている。図示するように、燃料電池10は外部回路14に電気的に接続された電池本体12を含む。より詳細には、外部回路14はライン16を介して燃料電池10のアノードに電気的に接続されており、更に外部回路はライン18を介して燃料電池10のカソードにも電気的に接続されている。図1は、燃料電池10が流体ライン22を介して電池本体12と流体連通するように接続された燃料ソース20を含むことも示している。燃料ソース20からセル本体12への燃料の流れを制御するために、流体ライン22との流体接続部内にポンプ24を設けてもよい。好ましくは本発明の燃料電池10が使用する燃料は水素ガス(H2)である。更に、図1は、流体ライン21を介して電池本体12と流体連通するように接続された酸化剤ソース26も含むことを示している。酸化剤ソース26から燃料電池10のセル本体12への酸化剤の流量を制御するために、この流体接続部内にポンプ20を設けてもよい。好ましくは、本発明の燃料電池10が使用する酸化剤は酸素ガス(O2)である。
さらに図1を参照すると、燃料電池10はこの電池の作動中に減損した燃料および酸化剤を収集するための容器32を含むように示されている。更に、必要に応じて減損した燃料および酸化剤を排出するための排気管34も示されている。本発明では、オプションとして容器32を設けることも想到でき、使用済燃料および酸化剤の除去を助けるために排気管34と流体連通するようにポンプ(図示せず)を接続してもよい。図2を参照することにより、電池本体12自身の特定の構造が最良に理解できよう。
図2において、電池本体12は薄いプレート状構造として形成された電解質36を含むことが理解できよう。電解質36は複数の孔46が形成された(図3参照)多孔性シリカのような電気浸透圧材料から製造することが好ましい。図3に示されるように、孔46はプレート状電解質36の側面42と44との間の流体通路となっている。重要なことは、本発明のために孔46が水で満たされていることである。本発明の目的のため、電解質36は約50ミクロンである側面42と側面44との間の厚みh(h=50μm)を有するように製造される。更に、電解質36の多孔性シリカ材料の孔46は約10ナノメートルの孔径(すなわち直径)(2d=10nm)を有するように形成される。
次に再度図2を参照する。電池本体12はアノード48も含み、このアノード48はアノード48の表面に対して位置する触媒コーティング38を含むことが理解できよう。図2は電池本体12が金属プレート50を含むことも示している。同様に、セル本体12はカソード52を含み、カソードは触媒コーティング40と金属プレート54を含む。本発明の目的のために、アノード48とカソード52の双方は多孔質の導電性材料、例えばカーボンまたはシリコンから製造され、プレート状構造として形成される。しかしながら、アノード48およびカソード52は電解質36とは異なり、疎水性であり、水で満たされていない。
図4を参照すると、ここにはアノード48の表面に当接した触媒コーティング38(好ましくは白金)と共に、アノード48の一部の横断面図が示されている。アノード48はシリコンまたは炭素のような導電性材料から製造することが好ましく、疎水性である。更に図4に示されるように、アノード48は多孔質であり、複数の孔55が形成されている。図4にも示されるように、アノード48の材料および触媒コーティング38を孔55が貫通している。従って、電解質36の側面42に対してアノード48が位置し、両者の間に触媒コーティング38が挟持されると、アノード48の多くの孔55は電解質36の多くの孔46と流体連通する。
構造上、カソード52とその触媒コーティング40の組み合わせは材料および機能の双方の点でこれまで開示したアノード48とその触媒コーティング38の組み合わせに本質的に類似する。特にカソード52内の孔はアノード48の孔55のように触媒コーティング40を介して電解質36の孔46と流体連通する。しかしながら、電解質36とは異なり、アノード48の孔55およびカソード52のそれぞれの孔は水で満たされていない。従って、アノード48とカソード52の双方(図4に示されるアノード48内の位置57は端なる例である)におけるセル本体12内では、電解質36の孔46からの水がアノード48の触媒38およびカソード52内の触媒コーティング40に接触するように露出している。
再び図2を参照すると、金属プレート50には複数の細長いチャンネル56が形成されており、これらチャンネルは相互に平行であり、金属プレート50の長手方向に沿って延びる(チャンネル56aおよび56bは単なる例である)ことも理解できよう。金属プレート50内に形成されたチャンネル56の例として、入口58および出口60を有するチャンネル56aが示されている。従って、流体燃料(例えば水素ガス)は燃料ソース20からチャンネル56aを通って排気管34へ流れることができる。重要なことは、流体燃料がチャンネル50aを通って流れる際に流体燃料がアノード48に接触し、孔55を通過して電解質36(例えば位置57)へ向かって流れることである。更にカソード52に関する限り、図2は金属プレート54には複数の細長いチャンネル62(チャンネル62aおよび62bも単なる例である)が形成されていることを示している。チャンネル56と同じように、チャンネル62も相互に平行であり、金属プレート54の長手方向に沿って伸びている。金属プレート54内に形成されたチャンネル62の例として、入口64および出口66を備えたチャンネル62aが示されているが、これら入口および出口によって流体酸化剤(例えば酸素ガス)が酸化剤ソース26からチャンネル62aを通って排気管34へ流れることが可能となっている。重要なことは、流体酸化剤がチャンネル62aを通過する際にこの酸化剤がカソード52に接触し、カソード52内の孔を通って電解質36へ向かうことである。
本発明では、いくつかの方法のうちの任意の方法で電解質36を製造できる。これら方法として、1)シリカの粒子またはクラスターを焼結する方法、2)ポリメチルシルセスキオサン(polymethylsilsesquioxane)でコーティングされた低誘電率材料を熱分解する方法、3)シリカファイバーを織る方法、4)核分裂片を固体シリカプレートに衝突させる方法、または5)「マイクロバブルテクスチャー材料を製造するための方法」を発明の名称とし、オオカワ氏に発行され、本願出願人に譲渡された米国特許第5,763,017号に開示されているようなマイクロバブル技術を挙げることができる。どの製造方法使用するにせよ、正しいサイズの孔46(すなわち約10nmの孔径)を有する多孔質シリカ材料が必要である。
上記のことを念頭に入れると、燃料が電解質36を通過し、カソード52に達することができる場合、電流を生じることなくこの燃料を酸化剤(例えば酸素)で酸化することを実現することが重要である。ガス燃料、例えば水素の場合、特別の問題は、ガスが気泡として、または溶解ガスの拡散によりカソード52に到達し得ることである。気泡の発生に関する限り、気泡の成長を防止するための最小のガス圧は気泡の直径に応じて決まる。この理由は、気泡内部のガス圧は水の表面張力と平衡状態にならなければならないからである。この場合の力のバランスは次の式によって示される。
Figure 2006066390
ここで、pはガス圧であり、γは水の表面張力であり、αは気泡の半径である。所定の周辺ガス圧に対し、固体表面で気泡が残るためには、上記の式で示されるサイズまで固体表面上で成長しなければならない。
水と電解質36の多孔質シリカとの間の界面において、潜在的な気泡の半径は孔46の孔径dの半分に制限される。従って、次の式が成立する場合、気泡は形成されない。
Figure 2006066390
80℃におけるγの値はγ=6.3×10−3N/mであることが判れば、p=1atm=10N/mのときに、上記条件はd<1.3×10−7mとなることを証明できる。従って、圧力が高くなればなるほど、それにつれて孔径も小さくなる。d=5nmの場合、圧力の制限は25atmである。
ガスの可溶性はこれまで変数αによって表示されており、このαは水の容積に対する標準状態の溶解されたガスの容積の比として定義される。溶解されたガスの分子の数の密度は次の式で示される。
Figure 2006066390
80℃における水素に対するαの値(α=1.6×10−2)の場合、溶解したガスの数の密度はn=4.3×1023−3であり、カソード52における水素の濃度は無視できるほど小さい。アノード43とカソード52の間の距離をhとした場合、カソード52に到達する水素のフラックスΓは次の式で示される。
Figure 2006066390
ここで、Dは拡散定数である。次に電解質36を通過する水素フラックスとプロトンフラックス、すなわち電流密度とを比較することができる。D=10−9/sおよびh=10−4mを使うと、水素フラックスはΓ=4.3×1018/msとなる。他方、10A/mの代表的な電流密度は6.8×1022/msのプロトンフラックスに対応する。従って、電流に関連するプロトンフラックスは拡散に起因する水素フラックスよりもかなり大きい。
本発明にかかわるSEFE燃料電池10の作動時に燃料ソース20から金属プレート50内のチャンネル56の入口58へ流体燃料(例えば水素ガス)がポンプで送られる。次に、水素はチャンネル56を通過し、アノード48に接触する。アノード48(例えばロケーション57)では、水素は触媒コーティング38において水と電気化学反応を行い、プロトンおよび自由電子に変換される。この結果生じるプロトンの濃度勾配により、プロトンは電解質36を通ってカソード52へ運ばれる。次に、アノードから外部回路14内へ自由電子が流れる。これと同時に、酸化剤ソース26から金属プレート54内のチャンネル62の入口64まで流体酸化剤(例えば酸素ガス)がポンプ送りされている。この酸素はチャンネル62を通過し、カソード52に接触する。カソード52内の触媒コーティング40において、電解質36からのプロトンおよび外部回路14からの電子が別の電気化学反応において酸素と結合し、水を発生する。ちなみに、アノード48およびカソード52におけるこれら電気化学反応の結果は、電流としてアノード48からカソード52へ電子流が流れ、外部回路14に対する電気エネルギーを発生する。
本明細書に示し、詳細に説明した燃料電池のための特定の表面電解質(SEFC)は、完全に本発明の目的を達成でき、これまで述べたような利点を与えることができるがこれは本発明の現時点で好ましい実施例を単に説明するためのものであり、特許請求の範囲に記載した以外に明細書に示した構造または設計の細部だけに発明を限定するものではないと理解すべきである。
外部回路に接続された本発明の燃料電池の略図である。 燃料電池の本体の部品要素の分解斜視図である。 図2における3−3線に沿った、燃料電池の電解質の一部の横断面図である。 図2内の4−4線に沿った、燃料電池の電極(アノードは一例にすぎない)の一部の横断面図である。
符号の説明
10 燃料電池
12 電池本体
14 外部回路
18 ライン
20 燃料ソース
22 流体ライン
24 ポンプ
26 酸化剤ソース
28 流体ライン
30 ポンプ
32 容器
34 排気管
48 アノード
50 金属プレート
52 カソード

Claims (4)

  1. 厚みhだけ離間された第1側面および第2側面を有する電解質プレートとして形成された多孔質シリカ材料を備え、前記シリカ材料が第1側面から電解質プレートを貫通し、第2側面まで延びる複数の孔を有し、各孔が約10ナノメータの直径の孔径を有し、
    更に前記電解質プレートの厚みhが約50ミクロンであり、シリカ材料の孔を満たす水を備えた、燃料電池内で使用するための電解質構造体。
  2. 燃料電池がモノリシックであり、更に燃料電池が、
    第1白金コーティングを挟持した状態で前記電解質プレートの第1側面に対して位置し、多孔質シリコン材料から製造されたアノードと、
    第2白金コーティングを挟持した状態で前記電解質プレートの第2側面に対して位置し、多孔質シリコン材料から製造されたカソードと、
    前記アノードに燃料を向け、正イオンを発生させ、正イオンを前記電解質プレートを通して前記カソードに送るための燃料ソースと、
    前記カソードに酸化剤を向け、正イオンを酸化させ、前記アノードと前記カソードとの間で電位を形成し、電気エネルギーを発生させるための酸化剤ソースとを備えた、請求項1記載の構造体。
  3. 前記燃料ソースが、
    少なくとも1つのチャンネルが形成された金属プレートを備え、前記チャンネルが入口および出口を有し、前記金属プレートと前記アノードとの間にチャンネルが形成され、前記金属プレートと前記電解質プレートとの間に前記アノードが挟持された状態で前記アノードに前記金属プレートが位置し、
    更に前記チャンネルの入口を通して前記チャンネル内に前記燃料を導入するためのポンプ手段と、
    前記チャンネルの出口から減損した燃料を除去するための排出手段とを備えた、請求項2記載の構造体。
  4. 前記酸化剤ソースが、
    少なくとも1つのチャンネルが形成された金属プレートを備え、前記チャンネルが入口および出口を有し、前記金属プレートと前記カソードとの間にチャンネルが挟持され、更に前記金属プレートと前記電解質プレートとの間に前記カソードが挟持された状態で、前記カソードに対して前記金属プレートが位置しており、
    前記チャンネルの前記入口を通して前記チャンネル内に前記酸化剤を導入するためのポンプ手段と、
    前記チャンネルの前記出口から減損した酸化剤および水を除去するための排出手段とを備えた、請求項2記載の構造体。
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