JP2006065983A - 分割光量比の制御方法とこれを用いた光学ピックアップ装置及び光記録再生装置 - Google Patents

分割光量比の制御方法とこれを用いた光学ピックアップ装置及び光記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】2以上の多波長の光に対応してより最適な分割光量比を得ることが可能な分割光量比の制御方法とこれを用いた光学ピックアップ装置及び光記録再生装置を提供する。
【解決手段】回折光学素子に入射する複数の波長の光に対応して、0次回折光及び1次回折光の分割光量比をそれぞれ所定の値に制御する。回折光学素子として、液晶による回折光学素子又は接合ホログラム素子等を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、分割光量比の制御方法に関し、特に複数の波長の光を用いて記録及び/又は再生を行う光学ピックアップ装置及びこれを有する光記録再生装置に用いて好適な分割光量比の制御方法とこれを用いた光学ピックアップ装置及び光記録再生装置に関する。
近年、光記録媒体において、記録密度が異なる種々のタイプの光記録媒体が開発されており、例えばディスク状の光記録媒体では、レーザ光の使用波長が780nm付近であるCD(Compact Disc)、使用波長が660nm付近であるDVD(Digital Versatile Disc)、使用波長が405nm付近であるBD(Blu-ray Disc)、同様に使用波長が405nm付近であるHD DVD(High Definition DVD)等が挙げられる。
現在、これら使用波長の異なる光記録媒体に対する互換性を有する記録及び/又は再生を行う光学ピックアップ装置や光記録再生装置の実現が望まれている。
ところで、光学ピックアップ装置や光記録再生装置においては、光ヘッドのフォーカス調整やトラッキング調整のため、例えばフォーカス信号検出用にSSD(Spot Size Detection)方式、またトラッキングエラー信号検出用にDPP(差動プッシュプル)方式等を利用する場合、光を3ビームに分割して記録面又は受光素子に照射している。これらの方式においては、分割したビームの光量比を最適にする必要がある。
このような光学ピックアップ装置や光記録再生装置におけるビームの分割手段としては、代表的には回折光学素子が用いられるが、図6に示すように、一つの波長の光W1に対して0次回折光L10と±1次回折光L11A及びL11Bとの分割光量比を最適に選定して回折光学素子20の格子の深さ等を構成すると、他の波長の光W2に対しては、分割光量比には自由度がないため、0次回折光L20と±1次回折光L21A及びL21Bとの分割光量比は最適値からずれてしまう。
このため、全ての波長に対応して最適な分離が行えず、使用波長の異なる光記録媒体に対して互換性を有する構成とすることが難しい。
例えば、トラッキングエラー信号を3ビームにより検出するDPP等の方式で、最適な分割光量比を得られない波長では例えば0次回折光の強度が不足して信号の記録に十分なパワーを得ることができないなどの不具合が発生する。
従来、DVDとCDの互換機においては、波長が2波長だけであるとともに、出力の高いレーザーダイオードを利用できたので、記録に必要な光強度を得ることが可能であった。
また2波長対応の場合は、例えば回折格子の格子ピッチを部分的に変化させた回折素子を用いることによって、異なるトラックピッチを有する光記録媒体に適用させる技術が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
特開2001−176115号公報
しかしながら、更に互換すべき波長の数が増える場合、すなわち例えばBD又はHD DVDと、DVD及びCDの互換機等においては、全ての波長で分割光量比を良好に保つことはきわめて難しく、例えば特定の波長に関しては記録に必要な光出力が得られなくなるという不具合がある。
本発明は、このような問題に鑑みて、特に2以上の多波長の光に対応してより最適な分割光量比を得ることが可能な分割光量比の制御方法とこれを用いた光学ピックアップ装置及び光記録再生装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明による分割光量比の制御方法は、回折光学素子に入射する複数の波長の光に対応して、0次回折光及び1次回折光の分割光量比をそれぞれ所定の値に制御することを特徴とする。
また、本発明は、上述の分割光量比の制御方法において、上記回折光学素子として、液晶を挟んで少なくとも一方の電極が回折格子状に形成された回折光学素子を用いて、上記格子状の電極に印加する電圧を制御して上記分割光量比を制御することを特徴とする。
また、本発明は、上述の分割光量比の制御方法において、上記回折光学素子として、接合ホログラム素子を用いて、上記接合ホログラム素子の波長による屈折率の分散特性により上記分割光量比の制御を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上述の分割光量比の制御方法において、上記回折光学素子として、PLZTを挟んで少なくとも一方の電極が回折格子状に形成された回折光学素子を用いて、上記格子状の電極に印加する電圧を制御して上記分割光量比を制御することを特徴とする。
更に、本発明は、複数の波長の光を用いて光記録媒体の記録及び/又は再生を行う光学ピックアップ装置であって、光源から上記光記録媒体の記録面及び該記録面から信号検出系に至る光路の一部に回折光学素子が設けられ、上記回折光学素子において、該回折光学素子に入射される複数の波長の光に対応して、0次回折光及び1次回折光の分割光量比がそれぞれ所定の値に制御されることを特徴とする。
また、本発明は、上述の光学ピックアップ装置において、上記回折光学素子により、フォーカス誤差信号を得るために光記録媒体から信号検出系に向かう光が分割されることを特徴とする。
また、本発明は、上述の光学ピックアップ装置において、上記回折光学素子により、トラッキング誤差信号を得るために上記光源から上記光記録媒体又は上記光記録媒体から信号検出系に向かう光が分割されることを特徴とする。
更に、本発明は、上述の光学ピックアップ装置において、上記信号検出系への分割された光による信号レベル比率をモニタする監視部を有し、上記監視部により上記分割光量比が検出又は制御されることを特徴とする。
また、本発明は、複数の波長の光を用いて光記録媒体の記録及び/又は再生を行う光学ピックアップ装置を有する光記録再生装置であって、光源から上記光記録媒体の記録面及び該記録面から信号検出系に至る光路の一部に回折光学素子が設けられ、上記回折光学素子において、該回折光学素子に入射される複数の波長の光に対応して、0次回折光及び1次回折光の分割光量比がそれぞれ所定の値に制御されることを特徴とする。
上述したように、本発明の分割光量比の制御方法は、異なる波長に対応して0次回折光と1次回折光との光量比を所定の値に制御して分割光量比を制御するものであり、これにより多波長の光を使用する光学ピックアップ装置及び光記録再生装置において、分割光量比を良好に保つことができる。
そして、回折光学素子として、液晶を挟んで少なくとも一方の電極が回折格子状に形成された回折光学素子を用いて、その格子状の電極に印加する電圧を制御することにより、液晶の屈折率を変化させて0次光効率と1次光効率をそれぞれ調製することができ、これにより0次回折光と1次回折光とに分割した分割光量比を良好に制御して、より最適値に近い値に保つことができる。
また、回折光学素子として、接合ホログラム素子を用いる場合は、接合ホログラム素子の波長による屈折率の分散特性を利用して、異なる波長の光に対応した分割光量比の制御を行うことができ、同様により最適値に近い値に分割光量比を保持することができる。
また、回折光学素子として、PLZTを挟んで少なくとも一方の電極が回折格子状に形成された回折光学素子を用いて、その格子状の電極に印加する電圧を制御することにより、PLZTの体積(厚み)を変化させて0次光効率と1次光効率をそれぞれ調整することができ、これにより0次回折光と1次回折光とに分割した分割光量比を良好に制御して、より最適値に近い値に保つことができる。
以上説明したように、本発明による分割光量比の制御方法によれば、0次回折光と1次回折光との光量比を異なる波長に対応して良好に保持することができる。
また、回折光学素子として、液晶を挟んで少なくとも一方の電極が回折格子状に形成された回折光学素子を用いて、その格子状の電極に印加する電圧を制御することによって、分割光量比をより最適値に近い値に調整することができる。
更に、回折光学素子として、接合ホログラム素子を用いることにより、分割光量比をより最適値に近い値に調整することができる。
また、回折光学素子として、PLZTを挟んで少なくとも一方の電極が回折格子状に形成された回折光学素子を用いることにより、分割光量比を良好に制御して、より最適値に近い値に保つことができる。
また、本発明の光学ピックアップ装置及び光記録再生装置によれば、回折光学素子により良好に分割光量比を保持することができて、ビームを分割して光記録媒体又は受光素子に照射する場合に、異なる波長の光に対応して良好な光量比をもって分割し、照射することができる。
更に、本発明の光学ピックアップ装置において、回折光学素子によりフォーカス誤差信号を得るために光記録媒体から信号検出系に向かう光が分割される構成とすることによって、異なる波長の光に対応して分割光量比を制御して良好に分割光量比を最適な値に保持することができることから、フォーカス制御をより確実に行うことができる。
更に、本発明の光学ピックアップ装置において、回折光学素子によりトラッキング誤差信号を得るために光源から光記録媒体又は上記光記録媒体から信号検出系に向かう光が分割される構成とすることによって、異なる波長の光に対応して分割光量比を制御して良好に分割光量比を最適な値に保持することができることから、トラッキング制御をより確実に行うことができる。
また、本発明の光学ピックアップ装置において、信号検出系への分割された光による信号レベル比率をモニタする監視部を有し、この監視部により分割光量比が検出又は制御される構成とすることによって、より確実にトラッキング及び/又はフォーカス制御を行うことができる。
以下本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
先ず、本発明に適用して好適な光記録再生装置及び光学ピックアップ装置の一例について、図1及び図2の概略構成図を参照して説明する。
図1に示すように、この光記録再生装置100は、外筐102内に所要の各部材及び各機構が配置されて成り、この外筐102には、図示しないが例えばディスク状の光記録媒体10の挿入口が設けられて成る。
そして外筐102内には配置されたシャーシ(図示せず)に光記録媒体10を移動させる例えばスピンドルモータが取り付けられ、このモータ軸に例えばディスクテーブル103が固定される。
シャーシには、平行なガイド軸104、104が取り付けられると共に図示しない送りモータによって回転されるリードスクリュー105が支持されている。
この光記録再生装置100の光学ピックアップ装置40は、移動ベース107とこの移動ベース107に設けられた所要の光学部品と移動ベース107上に配置された対物レンズ駆動装置108とを有し、移動ベース107の両端部に設けられた軸受け部107a、107bがそれぞれガイド軸104、104に摺動自在に支持されている。対物レンズ駆動装置108は、可動部108aと固定部108bとを有し、可動部108aが固定部108bに図示しないサスペンションを介して移動自在に支持されている。移動ベース107に設けられた図示しないナット部材がリードスクリュー105に螺合され、送りモータによってリードスクリュー105が回転されると、ナット部材がリードスクリュー105の回転方向へ応じた方向へ送られ、光学ピックアップ装置40がディスクテーブル103に装着される光記録媒体10の半径方向に移動可能とされる。
このような構成の光記録再生装置100において、スピンドルモータの回転に伴ってディスクテーブル103が回転されると、このディスクテーブル103に装着された光記録媒体10、すなわちBD、DVD、CD又はHD DVD等が回転され、同時に上述の機構により光学ピックアップ装置40は、光記録媒体10の半径方向へ移動されて、光記録媒体10の記録面全面に対向するように移動可能とされ、所定トラック位置において記録動作又は再生動作が行われる。このとき、対物レンズ駆動装置108の可動部108aが固定部108bに対して移動され、可動部108aに設けられた後述する対物レンズのフォーカシング調整及びトラッキング調整が行われる。
このような本発明による光記録再生装置100及び光学ピックアップ装置40に用いる光記録媒体10としては、上述したように、例えばBDやHD DVD、DVD、CD等があげられる。これらの光記録媒体の記録及び/又は再生時に使用するレーザ光の波長は、CDが760nm以上800nm以下、DVDが630nm以上670nm以下、BD又はHD DVDは400nm以上415nm以下とされる。
光学ピックアップ装置40は、図2に示すように、例えば第1及び第2の光源41及び42、カップリングレンズ43、光路合成素子44、ビームスプリッタ45、コリメータレンズ46、立ち上げミラー47、1/4波長板48、回折光学素子20、対物レンズ3、コンバージョンレンズ49、光軸合成素子50及び受光素子51を備え、対物レンズ3以外は上述の図1において説明した移動ベース107に配置され、対物レンズ3は対物レンズ駆動装置108の可動部108aに設けられている。
第1の光源41は、その内部に、第1の発光素子41a及び第2の発光素子41bを有して成り、第1の発光素子41aからは例えばDVDに対応する約660nmのレーザ光が出射され、第2の発光素子41bからは例えばCDに対応する約780nmのレーザ光が出射される。
また、第2の光源42はその内部に第3の発光素子42aを有して成り、BD又はHD DVDに対応する約405nmのレーザ光が出射される。
カップリングレンズ43は、第1の光源41から出射されたレーザ光の往路における光学倍率の変換を行う機能を有する。
光路合成素子44は、例えば波長選択性のあるミラー面44aを有するビームスプリッタより成る。第1の光源41の第1の発光素子41a又は第2の発光素子41bから出射された約660nm又は約780nmの波長のレーザ光は、カップリングレンズ43を介して光路合成素子44に入射され、この光路合成素子44のミラー面44aにより反射される。第2の光源42の第3の発光素子42aから出射された約405nmの波長のレーザ光は、ミラー面44aを透過する。次に本発明による分割光量比の制御方法を達成する手段である回折光学素子20に入射され、後述するように、各光記録媒体10の使用波長に対応して0次回折光と1次回折光との光量比の制御がなされる。
ビームスプリッタ45は、偏光方向の違いにより入射されたレーザ光を透過又は反射させる機能を有し、往路におけるレーザ光がスプリット面45aを透過されてコリメータレンズ46に入射され、復路におけるレーザ光がスプリット面45aで反射されて受光素子51へ向かう。
コリメータレンズ46により平行光とされたレーザ光は、立ち上げミラー47により光路を略90°変換されて反射され、1/4波長板48により偏光方向を変換されて、対物レンズ3によって光記録媒体10の記録面の所定トラック位置に集光される。
そして、光記録媒体10から反射されたレーザ光は、対物レンズ3を介して1/4波長板48に入射されて再び偏光方向を変換され、立ち上げミラー47に反射されてコリメータレンズ46を透過した後、上述したように、偏光ビームスプリッタ45のスプリット面45aにより反射されて、コンバージョンレンズ49、光軸合成素子50を介して受光素子51の所定位置に入射され、図示しないが所定の検出機構により信号が検出される。
ここで、本発明の光学ピックアップ装置40における回折光学素子20は、液晶を挟んで少なくとも一方の電極が回折格子状に形成された回折光学素子を用いてその格子状の電極に印加する電圧を制御して分割光量比を制御する構成とする場合、光を分割する機能が光の偏光方向と液晶分子の配向方向が一致した場合のみに作用することから、本実施例のように光学系が偏光系である場合には光源から1/4波長板48に至る光路の途中の任意の位置に配置することが可能であり、図2に示すように、例えば光路合成素子44と偏光ビームスプリッタ45との間に配置することができる。
また、その他DPP方式等により光記録媒体に向かう光を分割する場合、図2に示す配置の他、例えば偏光ビームスプリッタ45とコリメータレンズ46との間の破線20Aで示す位置に配置するとか、あるいは立ち上げミラー47と1/4波長板48との間の実線20Bで示す位置に配置することが可能である。
また、例えば受光素子に向かう光を分割してSSD方式にてフォーカス誤差信号を得る場合、あるいは別のDPP方式によるトラッキング誤差信号を検出するには、1/4波長板48から受光素子に至る光路に配置することができ、例えばビームスプリッタ45とコンバージョンレンズ49との間の破線20Cで示す位置に配置してもよい。
なお、回折光学素子として接合ホログラム素子あるいはPLZTを用いる場合は、実線20又は破線20Cで示す位置に配置することが望ましい。
また、回折光学素子20として、液晶を挟んで少なくとも一方の電極が回折格子状に形成された回折光学素子を用いて、電極への印加電圧を調整して分割光量比を制御する場合あるいはPLZTを挟んで少なくとも一方の電極が回折格子状に形成された回折光学素子を用いて、電極への印加電圧を調整して分割光量比を制御する場合は、受光素子51を含む信号検出系への分割された光による信号レベル比率をモニタする監視部52を有し、この監視部52により分割光量比が検出又は制御される構成としてもよい。この場合、例えば監視部52から検出した分割光量比をもとに電圧制御部53に、回折光学素子20に印加する電圧を制御する信号を出力して、より目的とする分割光量比に近づける制御を行うことが可能となる。
上述したように、本発明による分割光量比の制御方法においては、回折光学素子として、例えば図3に示すように、液晶を挟んで少なくとも一方の電極が回折格子状に形成された回折光学素子20を用いることができる。この回折光学素子20は、ガラス等より成る基板21、27の間に、ITO(インジウム−錫複合酸化物)等よりなる光透過性導電性材料より成る電極22、26と配向膜23及び25を介して液晶24が挟まれて構成される。図3において、電極22及び26には斜線を付して示す。この場合、電極26は回折格子状に、所定のピッチをもって形成された例を示す。
このような構成において、電極22及び26に印加する電圧を適切に選定することによって、例えば波長が405nm程度の矢印W1で示す光を、それぞれ所定の回折効率をもって0次回折光L10と、1次回折光L11A及びL11Bとを回折して、良好な分割光量比をもって光W1を分割する。
一方、波長が異なる例えば680nmの矢印W2で示す光に対しては、回折効率が異なるため、同じ電圧を印加した状態では、0次回折光L20と±1次回折光L21A及びL21Bとの分割光量比は最適な値とはならないが、回折光学素子20に印加する電圧を目的とする分割光量比に対応して選定することにより、図4に示すように、この波長680nmの光W2に対して、最適な回折効率をもって0次回折光L20と±1次回折光L21A及びL21Bを出射させることができる。図4において、図3と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
なお、このように液晶に電圧を部分的に印加する作用は、透過光の位相を電気的に制御するものであり、液晶に限ることなく例えばPLZT(チタン酸ジルコン酸ランタン鉛)等の他の電気光学素子を利用して回折光学素子を構成することも可能である。
また、このように電気的に透過光の位相を制御する回折光学素子を用いる場合は、分割光量比を検出または制御する手段として、図2に示すように、例えば受光素子51により0次回折光及び±1次回折光を検出し、検出された値と、目的とする分割光量比の値とを比較して制御信号を出力する監視部52を設け、回折光学素子20に電圧を印加する電圧制御部53に、最適な分割光量比に補正する制御信号を出力することによって、より最適な値に近い分割光量比となるように、安定して制御することが可能となる。
また、回折光学素子20としては、図5に示すように、異なる屈折率を有する第1及び第2の透明部材31及び32の界面に回折格子を形成して成る接合ホログラム素子を適用することも可能である。
この場合においても、異なる波長の光W1及びW2に対して、それぞれ対応する屈折率を有する第1又は第2の透明部材31又は32による回折作用によって、各光W1及びW2を、目的とする分割光量比をもって分割して出射させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、異なる波長の光に対して各波長で最適な分割光量比をもって回折光学素子により光を分離することができ、その結果、回折光学素子を多波長で共通のものとして設計できるので、これを利用した光学ピックアップ装置、光記録再生装置において、小型化、コストの低減化を図ることが可能となり、本発明を適用することによって、安定した良好な記録再生特性が得られる。
次に、上述した液晶を挟んで少なくとも一方を回折格子状の電極構成とした回折光学素子を用いて異なる波長に対して分割光量比を最適化する一例について説明する。
先ず、一般的な回折光の回折角度、回折効率について説明する。
回折格子の格子ピッチをa、回折角度をθ、入射する光の波長をλとすると、
asinθ=nλ(n=・・・,−2,−1,0,1,2・・・)
の関係がある。±1次回折光は、n=±1として、
asinθ=±λ
となる。
また、回折光学素子として液晶を用いる場合を考えると、液晶分子の配向方向に偏光した光が入射する場合を考えると、液晶に対し電圧V1を印加したときの屈折率をn1、電圧V2を印加したときの屈折率をn2、液晶の厚さをdとする。回折格子状に形成された2つの電極にV1とV2を印加すると、0次光の回折効率D0は、
D0=(cos(π(n1−n2)d/λ))・・・・・・・・(1)
となり、±1次回折光の効率D1は、
D1=(2/π)(sin(π(n1−n2)d/λ))・・(2)
となる。
ここで、屈折率n1を液晶の電圧駆動により制御して、分割光量比を各波長で最適に調整するにあたり、目的とする0次回折光効率を0.82、±1次回折光効率を0.07とする。すなわち、目的とする分割光量比を11.7143とする。
液晶の厚さdが0.004mmとして、0次回折光の回折効率が0.82となる屈折率差(n1−n2)を求めると、例えば代表的な光記録媒体の使用波長の一例である波長785nm、658nm、408nmに対してそれぞれ、下記表1に示す値となる。またこの場合において、屈折率n2を1.5とし、全波長に対して同じであるとしたときの、調整すべきn1の値も下記表2に示す。
Figure 2006065983
通常、液晶の最大屈折率差(n1−n2)は、0.2程度電圧によって変化させることができる。ゆえに、上述の各波長に対応して屈折率n1を液晶に対する印加電圧により調整することは、十分可能であることがわかる。
そして、このときの±1次回折効率は、上記式(2)より求められ、これにより得られる各波長に対する分割光量比を下記の表2に示す。
Figure 2006065983
この表2の結果から明らかなように、目的とする分割光量比(11.7=(0次回折効率)/(1次回折効率)=(0.82/0.07)を、各波長に対して実現できることがわかる。
これに対し、液晶を駆動させずにn1が下記の表3に示すように略固定とされる場合は、下記の表3に示すように、±1次回折効率がばらついてしまい、分割光量比を各波長で最適にできないことがわかる。
Figure 2006065983
以上説明したように、本発明によれば、液晶に対して、使用する波長毎に適切に電圧制御することで、各波長の光の分割光量比を調整して容易に最適値に保持するか、又は近づけることができることがわかる。
更に、このように本発明によれば、分割光量比を可変とできるので、同じ波長でもアッテネータ効果を得ることが可能であるため、記録時の0次回折光の光量比を高めることができるとともに、再生時には0次回折光の光量比を弱めて、半導体レーザ等の出力を低下することなく出射させることが可能となるため、低出力域においてノイズの比較的高い半導体レーザであっても、良好な記録再生特性が得られるという効果もある。
なお、例えば回折光学素子として、接合ホログラム素子を用いる場合においても、同様に異なる波長に対する分割光量比の制御が可能である。すなわち、上記n1とした調整を行う屈折率の透明部材に、屈折率分散特性を有する材料を用いることによって、各波長に対して適切な屈折率をもたせることができ、これにより上記表2に示す例と同様の効果を得ることができる。
また、本発明の分割光量比の制御方法に用いる回折光学素子として、PLZTを用いる場合においても、格子状の電極に印加する電圧を制御することにより、PLZTの体積(厚み)を変化させて0次光効率と1次光効率をそれぞれ調整することができ、これにより0次回折光と1次回折光とに分割した分割光量比を良好に制御して、液晶や接合ホログラム素子を用いる場合と同様に、より最適値に近い分割光量比に制御することができる。
その他、本発明は、上述の実施の形態の例において説明した材料、構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能であることはいうまでもない。
本発明の光記録再生装置の一例の概略構成図である。 本発明の光学ピックアップ装置の一例の概略構成図である。 本発明の分割光量比の制御方法の一例の説明図である。 本発明の分割光量比の制御方法の一例の説明図である。 本発明の分割光量比の制御方法の一例の説明図である。 従来の分割光量比の制御方法の説明図である
符号の説明
3.対物レンズ、10.光記録媒体、20.回折光学素子、21.基板、22.電極、23.配向膜、24.液晶、25.配向膜、26.電極、27.基板、40.光学ピックアップ装置、41.第1の光源、41a.第1の発光素子、41b.第2の発光素子、42.第2の光源、42a.第3の発光素子、43.カップリングレンズ、44.光路合成素子、45.偏光ビームスプリッタ、46.コリメータレンズ、47.立ち上げミラー、48.1/4波長板、100.光記録再生装置、102.外筐、103.ディスクテーブル、104.ガイド軸、105.リードスクリュー、107.移動ベース、107a.軸受部、107b.軸受部、108.対物レンズ駆動装置、108a.可動部、108b.固定部、118.対物レンズ

Claims (11)

  1. 回折光学素子に入射する複数の波長の光に対応して、0次回折光及び1次回折光の分割光量比をそれぞれ所定の値に制御する
    ことを特徴とする分割光量比の制御方法。
  2. 上記回折光学素子として、液晶を挟んで少なくとも一方の電極が回折格子状に形成された回折光学素子を用いて、
    上記格子状の電極に印加する電圧を制御して上記分割光量比を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の分割光量比の制御方法。
  3. 上記回折光学素子として、接合ホログラム素子を用いて、
    上記接合ホログラム素子の波長による屈折率の分散特性により上記分割光量比の制御を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の分割光量比の制御方法。
  4. 上記回折光学素子として、PLZTを挟んで少なくとも一方の電極が回折格子状に形成された回折光学素子を用いて、
    上記格子状の電極に印加する電圧を制御して上記分割光量比を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の分割光量比の制御方法。
  5. 複数の波長の光を用いて光記録媒体の記録及び/又は再生を行う光学ピックアップ装置であって、
    光源から上記光記録媒体の記録面及び該記録面から信号検出系に至る光路の一部に回折光学素子が設けられ、
    上記回折光学素子において、該回折光学素子に入射される複数の波長の光に対応して、0次回折光及び1次回折光の分割光量比がそれぞれ所定の値に制御される
    ことを特徴とする光学ピックアップ装置。
  6. 上記回折光学素子により、フォーカス誤差信号を得るために上記光記録媒体から信号検出系に向かう光が分割される
    ことを特徴とする請求項5記載の光学ピックアップ装置。
  7. 上記回折光学素子により、トラッキング誤差信号を得るために上記光源から上記光記録媒体又は上記光記録媒体から信号検出系に向かう光が分割される
    ことを特徴とする請求項5記載の光学ピックアップ装置。
  8. 上記信号検出系への分割された光による信号レベル比率をモニタする監視部を有し、
    上記監視部により上記分割光量比が検出又は制御される
    ことを特徴とする請求項5記載の光学ピックアップ装置。
  9. 上記信号検出系への分割された光による信号レベル比率をモニタする監視部を有し、
    上記監視部により上記分割光量比が検出又は制御される
    ことを特徴とする請求項6記載の光学ピックアップ装置。
  10. 上記信号検出系への分割された光による信号レベル比率をモニタする監視部を有し、
    上記監視部により上記分割光量比が検出又は制御される
    ことを特徴とする請求項7記載の光学ピックアップ装置。
  11. 複数の波長の光を用いて光記録媒体の記録及び/又は再生を行う光学ピックアップ装置を有する光記録再生装置であって、
    光源から上記光記録媒体の記録面及び該記録面から信号検出系に至る光路の一部に回折光学素子が設けられ、
    上記回折光学素子において、該回折光学素子に入射される複数の波長の光に対応して、0次回折光及び1次回折光の分割光量比がそれぞれ所定の値に制御される
    ことを特徴とする光記録再生装置。
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