JP4459206B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光ピックアップ装置に関し、特に、波長の異なるレーザ光を共通の対物レンズにてディスク上に収束させる互換型の光ピックアップ装置に用いて好適なものである。
現在、光ディスクとしてCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)が商品化され広く普及している。さらに最近では、より大容量の光ディスクとして、HDDVD(High-Definition Digital Versatile Disc)の商品化が進められている。これら光ディスクのうち、DVDとHDDVDは光透過保護層(カバー層)の厚みが同じであるが、CDは他のディスクよりも光透過保護層の厚みが大きい。このため、共通の対物レンズによってCDと他のディスクにレーザ光を収束させる場合には、光透過保護層の厚みの相違に応じて、対物レンズに対するレーザ光の共役状態を変化させる必要がある。
これを実現する方法として、たとえば、以下の特許文献1に記載の方法が知られている。この文献には、DVD用レーザ光とHDDVD用レーザ光はコリメートレンズによって平行光に変換した状態で対物レンズに入射させ、CD用レーザ光はコリメートレンズを介さずに拡散光として対物レンズに入射させる構成が示されている。この場合、DVD用レーザ光とHDDVD用レーザ光は対物レンズに対し無限共役系にて入射し、CD用レーザ光は対物レンズに対し有限共役系にて入射する。これにより、対物レンズによるレーザ光の焦点位置が前後に変化し、各波長のレーザ光を対応するディスク上に円滑に収束させ得るようになる。
特開2006−12218号公報
しかし、この場合には、ディスクによって反射されたレーザ光のうち、DVD用レーザ光とHDDVD用レーザ光は対物レンズを通過した後に平行光となり、CD用レーザ光は対物レンズを通過した後は収束光となるため、両者の焦点距離が相違し、よって、それぞれのレーザ光を共通の光検出器によって受光できないとの問題が生じる。この場合、たとえば、焦点距離の異なるCD用レーザ光のみを他のレーザ光から分離して、独立の光検出器で受光する等の方法をとることができるが、そうすると、光学系が複雑かつ大型化し、また、部品点数とコストの上昇を招く結果ともなる。
そこで、本発明は、異なる波長のレーザ光を共通の対物レンズに対し互いに相違する共役状態にて入射させつつ、それぞれのレーザ光を共通の光検出器によって円滑に受光できる光ピックアップ装置を提供することを課題とする。
上記課題に鑑み本発明は、それぞれ以下の特徴を有する。
請求項1の発明は、光ピックアップ装置において、第1の波長のレーザ光を出射する第1の半導体レーザと、前記第1の波長と異なる第2の波長のレーザ光を出射する第2の半導体レーザと、前記第1および第2の波長のレーザ光をディスク上に収束させる対物レンズと、前記第1の波長のレーザ光および第2の波長のレーザ光を、前記第1の波長のレーザ光を第2のレーザ光より緩やかな拡散度合の共役状態にて前記対物レンズに導く第1の光学系と、前記ディスクからの反射光を受光する光検出器と、前記ディスクによって反射された前記第1および第2の波長のレーザ光を前記光検出器に導く第2の光学系と、前記第2の光学系の光路を前記第1の光学系の光路から前記光検出器に向かう方向に分離する偏光ビームスプリッタと、前記第1および第2の光学系の共通光路中で且つ前記第1および第2の波長のレーザ光が共に入射する位置に配された1/4波長板と、前記偏光ビームスプリッタと前記1/4波長板の間に配されるとともに駆動信号によって動的に駆動され、前記ディスクからの反射光が入射する際の偏光方向の光にレンズ作用を付与して、前記光検出器へと向かう前記第1および第2の波長のレーザ光の焦点距離を一致させる液晶レンズとを有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記第1の共通光路中で且つ前記第1および第2の波長のレーザ光の何れか一方のみが入射する位置にコリメートレンズが配され、該コリメートレンズによって前記第1および第2の波長のレーザ光の何れか一方のみが平行光に変換されることにより、前記第1および第2の波長のレーザ光が互いに異なる共役にて前記対物レンズに導かれることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の光ピックアップ装置において、前記1/4波長板と前記液晶レンズは一体的に形成され一つの構造体となっていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の光ピックアップ装置において、前記1/4波長板と前記液晶レンズの他に、前記ディスク上におけるレーザ光の収差を抑制する収差補正素子が一体的に形成され一つの構造体となっていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3または4に記載の光ピックアップ装置において、前記一体的に形成された構造体のレーザ光通過面には、前記第1および第2の波長のレーザ光に何れか一方のみに開口制限作用を付与する波長選択膜が形成されている。
請求項1の発明によれば、第1の光学系によって、第1および第2の波長のレーザ光が互いに異なる共役状態にて対物レンズに入射されるため、対物レンズによるこれらレーザ光の焦点位置を光軸方向に前後させることができる。また、光学素子または液晶レンズによる作用によって、光検出器へと向かう第1および第2の波長のレーザ光の焦点距離が一致するようになるため、これら2つのレーザ光を共通の光検出器によって受光することができる。
また、請求項2の発明によれば、第1および第2の波長のレーザ光の何れか一方を無限共役系にて対物レンズに入射させ、他方を有限共役系にて対物レンズに入射させることができる。
また、請求項3の発明によれば、1/4波長板と液晶レンズが一体的に形成され一つの構造体とされているため、部品点数を抑制でき、また、1/4波長板と液晶レンズを配置する際の作業性を向上させることができる。
また、請求項4の発明によれば、さらにこの構造体に収差補正素子が一体化されているため、更なる部品点数の削減と配置作業の簡易化を図ることができる。
また、請求項5の発明によれば、さらにこの構造体に開口制限膜が形成されているため、別途開口制限素子を配する必要がなく、また、開口制限素子の位置調整を個別に行う必要もなく、よって部品点数の削減と、開口制限素子の位置調整作業の簡略化を図ることができる。
本発明の特徴ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により、更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施する際の一つの例示形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。本実施の形態は、光透過保護層(カバー層)の厚みが0.6mmのHDDVD(以下、「HD」と称する)およびDVDと、と光透過保護層の厚みが1.2mmのCDに対応可能な互換型光ピックアップ装置に本発明を適用したものである。
図1は、実施の形態に係る光ピックアップ装置の光学系と、これに関連する光ディスク装置側の回路構成を併せて示す図である。
図示の如く、光ピックアップ装置の光学系は、半導体レーザ101、102、103と、ダイクロプリズム104と、偏光ビームスプリッタ105と、コリメートレンズ106と、レンズアクチュエータ107と、ダイクロミラー108と、液晶レンズ109と、1/4波長板110と、対物レンズ111と、ホルダ112と、対物レンズアクチュエータ113と、検出レンズ114と、光検出器115を備えている。また、光ディスク装置は、信号演算回路201と、再生回路202と、サーボ回路203と、コントローラ204を備えている。
半導体レーザ101は、波長405nm程度のレーザ光(以下、「HD用レーザ光」という)を出射する。半導体レーザ102は、波長650nm程度のレーザ光(以下、「DVD用レーザ光」という)を出射する。半導体レーザ103は、波長780nm程度のレーザ光(以下、「CD用レーザ光」という)を出射する。ダイクロプリズム104は、HD用レーザ光を透過するとともにDVD用レーザ光を反射する。なお、半導体レーザ101、102は、ダイクロプリズム104を経由した後のHD用レーザ光とDVD用レーザ光の光軸が一致するよう配置されている。また、これらレーザ光の偏光方向が偏光ビームスプリッタ105に対してP偏光となるよう配置されている。
偏光ビームスプリッタ105は、ダイクロプリズム104側から入射されるレーザ光(P偏光)を略全透過するとともに、コリメートレンズ106側から入射されるレーザ光(S偏光)を略全反射する。コリメートレンズ106は、偏光ビームスプリッタ102側から入射されるレーザ光を平行光に変換する。なお、コリメートレンズ106は収差補正機能を有するよう設計されている。レンズアクチュエータ107は、サーボ回路203から入力されるサーボ信号に応じてコリメートレンズ106を光軸方向に変位させる。これにより、レーザ光に生じる収差が補正される。
ダイクロミラー108は、コリメートレンズ106側から入射されるレーザ光を対物レンズ111に向かう方向に反射するとともに、半導体レーザ103から出射されたCD用レーザ光を透過する。なお、半導体レーザ103は、ダイクロミラー108を透過した後のCD用レーザ光の光軸がHD用レーザ光とDVD用レーザ光の光軸に一致するよう配置されている。また、CD用レーザ光の偏光方向がHD用レーザ光とDVD用レーザ光と同じくP偏光となるよう配置されている。なお、半導体レーザ103から出射されたCD用レーザ光は、対物レンズ111に対し、CDの光透過保護層の厚みに応じた拡散状態(有限共役系)にて入射する。
液晶レンズ109はS偏光のレーザ光に拡散作用を付与する。なお、液晶レンズ109の構成は、追って、図2および図3を参照して説明する。
1/4波長板110は、ディスクへと向かうレーザ光を円偏光に変換するとともに、ディスクからの反射光をディスク入射時の偏光方向(P偏光)に直交する直線偏光(S偏光)に変換する。なお、本実施の形態では、液晶レンズ109と1/4波長板110は一体的に形成されている。また、1/4波長板110の表面には、CD用レーザ光に対してのみ開口制限機能を付与する波長選択性の開口制限膜110a(図3(b)参照)が形成されている。
対物レンズ111は、HD用レーザ光およびDVD用レーザ光をHD記録面およびDVD用記録面上に適正に収束できるよう設計されている。HD、DVD対応時、HD用レーザ光とDVD用レーザ光は無限共役系(平行光)にて対物レンズ111に入射される。一方、CD対応時には、CD用レーザ光は、1/4波長板110表面に形成された開口制限膜110aによって開口制限され、且つ、有限共役系(拡散光)の状態で対物レンズ111に入射される。これにより、CD対応時のCD用レーザ光の収束位置は、HD、DVD対応時に比べて対物レンズ111から離れることとなる。ここで、CD対応時にレーザ光に付与される開口制限作用とCD用レーザ光の共役状態は、CDレーザ光がCD記録面上に適正に収束されるよう調整されている。
ホルダ112は、液晶レンズ109、1/4波長板110および対物レンズ111を一体的に保持する。対物レンズアクチュエータ113は、従来周知の電磁駆動回路によって構成され、当該回路のうち、フォーカスコイル等のコイル部がホルダ112に装着されている。
検出レンズ114は、各ディスクによって反射されたHD用レーザ光、DVD用レーザ光およびCD用レーザ光を光検出器115上に収束させる。ここで、検出レンズ114は、シリンドリカルレンズによって構成され、ディスクからの反射光に非点収差を導入する。光検出器115は、受光したレーザ光の強度分布から再生RF信号、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を導出するためのセンサーパターンを有している。各センサからの信号は、信号演算回路201に出力される。なお、光検出器115は、平行光としてコリメートレンズ103に入射されるディスクからの反射光を受光するよう受光面の位置が調整されている。
信号演算回路201は、光検出器115から入射されるセンサ信号を演算処理して再生RF信号、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を生成し、これらを対応する回路に出力する。
再生回路202は、信号演算回路201から入力された再生RF信号を復調して再生データを生成する。サーボ回路203は、信号演算回路201から入力されたトラッキングエラー信号およびフォーカスエラー信号からトラッキングサーボ信号およびフォーカスサーボ信号を生成し、これらを対物レンズアクチュエータ113に出力する。また、コントローラ204からの指令に応じて、駆動信号を液晶レンズ109に出力する。コントローラ204は、再生対象ディスクがCDである場合に、液晶レンズ109の駆動するための指令信号をサーボ回路203に出力する。
図2に、液晶レンズ109の断面構造を示す。なお、上記の如く、液晶レンズ109は1/4波長板110と一体的に形成されているため、図2には、1/4波長板110の部分が併せて示されている。また、同図は、図1における液晶レンズ109および1/4波長板110からなる構造体をY−Z平面に平行な面で切断したときの断面構造である。
液晶レンズ109は、上面にブレーズ型の回折構造109cを有する透明電極109bとこれに対向する透明電極109fの間に、シール部材109eによって液晶を封入することにより構成される。ここで、透明電極109fの内側面と、回折構造109cの上面および透明電極109bの内側面のうち回折構造109cが形成されていない部分には、液晶層109d中の液晶分子の配向方向を揃えるための配向膜(図示せず)が形成されている。また、2つの透明電極109b、109fは、それぞれガラス基板109a、109gの内側面に形成されている。さらに、1/4波長板110の上面には、開口制限膜110aが形成されている。
回折構造109cは、図3(a)に示す如く、同心リング状に形成されている。また、開口制限膜110aは、図3(b)に示す如く、中央に円形の光透過領域(開口制限膜の非形成領域)が形成されている。同図は、回折構造109cおよび開口制限膜110aを図2のY軸方向から見たときの状態を模式的に表したものである。
回折構造109cは、レーザ光がS偏光にて入射されたときに回折格子としての機能を発現する。なお、回折構造109cは、CDによって反射されたCD用レーザ光(収束光)を平行光に変換するレンズ作用をCD用レーザ光に付与する。また、回折構造109cの形成領域の中心は、同図(b)に示す開口制限膜110aの光透過領域の中心と一致しており、またその径D1は、開口制限膜110aの光透過領域の径D2と略同じである。
液晶レンズ109は、レーザ光がS偏光の状態で入射されるときにレーザ光にレンズ効果を付与するよう調整されているため、HD用レーザ光、DVD用レーザ光およびCD用レーザ光が、対物レンズ111へと向かう往路において液晶レンズ109を通過しても、これらレーザ光(P偏光)にはレンズ作用は付与されない。よって、HD用レーザ光とDVD用レーザ光は平行光のまま液晶レンズ109を通過し、CD用レーザ光は拡散光のまま液晶レンズ109を通過する。
これに対し、ディスクによって反射され1/4波長板110を通過した後のHD用レーザ光、DVD用レーザ光およびCD用レーザ光は、その偏光方向がS偏光となっているため、液晶レンズ109を通過すると、液晶レンズ109の駆動状態に応じて、以下の如くレンズ作用を受けるようになる。
液晶レンズ109に入射する際のレーザ光がS偏光であるときの液晶層109dの屈折率は、透明電極109b、109f間に電圧が印加されない状態では、回折構造109cの屈折率と同じとなる。この場合、液晶層109dと回折構造109cの間には屈折率による境界が生じないため、回折構造109cは回折格子として機能せず、レーザ光に対するレンズ効果は生じない。
一方、透明電極109b、109fに電圧が印加されると、液晶層109d中の液晶分子の配向状態が変化し、その結果、S偏光に対する液晶層109dの屈折率が変化する。これにより、液晶層109dと回折構造109cの間に屈折率による境界が生じ、回折構造109cが回折格子として機能するようになる。その結果、レーザ光は、回折構造109cによるレンズ効果を受けるようになる。
ここで、回折構造107bは、+1次光の回折効率がほぼ100%となるよう構成されている。図4は、ブレーズ高さで生じる位相差と回折効率を、波長780nmのCD用レーザ光に対してシミュレーションしたものである。この場合、ブレーズの高さを、それにより生じる位相差が780nmとなるよう調整することにより、CD用レーザ光に対する+1次光の回折効率を100%とすることができる。この場合、CDによって反射され液晶レンズ109に入射されるCD用レーザ光は、液晶レンズ109を駆動状態に設定することにより、回折効率上の減衰を受けることなく、回折構造109cによる拡散作用を受けることとなる。
本実施の形態では、再生対象ディスクがHDおよびDVDである場合、液晶レンズ109は非駆動状態に設定される。したがって、HDおよびDVDによって反射されたHD用レーザ光およびDVD用レーザ光は、液晶レンズ109によるレンズ作用を受けることなく、平行光のまま、液晶レンズ109を通過する。
一方、再生対象ディスクがCDである場合、液晶レンズ109は駆動状態に設定される。したがって、CDによって反射されたCD用レーザ光は、液晶レンズ109によるレンズ作用を受け、液晶レンズ109を通過した後、平行光に変換される。
このように、液晶レンズ109の駆動状態を切り替え制御することにより、CD用レーザ光の反射光をHD用レーザ光およびDVD用レーザ光の反射光と同じく、平行光の状態で光検出器115方向に向かわせることができるようになる。よって、上記の如く光検出器115の受光面を、平行光としてコリメートレンズ103に入射されるディスクからの反射光を受光できる位置に調整することにより、HD用レーザ光とDVD用レーザ光の他、CD用レーザ光をも、共通の光検出器にて受光できるようになる。また、検出レンズ114を、別途CD用レーザ光の共役を考慮したものに調整する必要もなくなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態は、上記以外にも種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、収差補正機能付のコリメートレンズを用いてディスク上におけるレーザ光の収差を補正するようにしたが、図5および図6に示す如く、位相補正素子121を用いて収差補正を行うようにすることもできる。なお、図5および図6に示す例では、位相補正素子121が、液晶レンズ109および1/4波長板110と一体的に形成されている。
図6は、位相補正素子121の構成を示す図である。同図は、図5における液晶レンズ109、1/4波長板110および位相補正素子121からなる構造体をY−Z平面に平行な面で切断したときの断面構造である。図示の如く、位相補正素子121は、透明電極121aと、液晶層121bと、シール部材121cと、透明電極121dと、ガラス基板121eから構成されている。
透明電極121a、121dは、それぞれガラス基板109a、121e上に形成されている。このうち、透明電極121aは、図7に示す如く、径の異なるリング状電極を同心円上に複数形成することにより構成されている。また、透明電極121dは、透明電極121a上のリング状電極のうち最大径のリング状電極と同じ大きさの径の円形電極から構成されている。なお、透明電極121a側のリング状電極の中心軸と透明電極121d側の円形電極の中心軸は互いに一致している。
透明電極121a、121dの液晶層121b側表面には、それぞれ配向膜(図示せず)が形成されている。これら配向膜とシール部材121cの間に液晶を充填することにより、液晶層121bが構成されている。液晶層121bは、透明電極121a、121dを介して電位が印加されることにより液晶分子の配向方向が変化する。
透明電極121dを一定電位V0(例えばアース電位)としつつ透明電極121a側のリング状電極にそれぞれ異なる電位を印加すると、これらリング状電極と透明電極121dの間にある液晶分子の配向方向が印加電位に応じて変化する。これにより、液晶層121bの屈折率がリング状電極の位置において変化し、各位置を通過するレーザ光に位相の変化が生じる。その結果、液晶層121bを通過した後のレーザ光の波面状態は、かかる位相の変化の状態に応じて変化する。たとえば、図7に示す如く、各リング状電極に印加する電位をV0からV1の間でステップ状に変化させることにより、液晶層121bを通過した後のレーザ光の波面状態を、径方向に、同様のステップ形状にて変化させることができる。したがって、リング状電極に印加する電位を制御することにより、レーザ光の波面状態を調整でき、これによりディスク上におけるレーザ光の収差を抑制することができる。
また、上記実施の形態では、液晶レンズ109に形成する回折構造をブレーズ型としたが、図8に示す如く、液晶レンズ109に形成する回折構造をステップ型の回折構造とすることもできる。なお、同図は、4ステップの回折構造により、回折構造109cが構成されている。
図9は、回折構造109cを4ステップの回折構造としたときの、CD用レーザ光に生じる1ステップ当たりの位相差と回折効率の関係をシミュレーションしたものである。この場合、CD用レーザ光(波長λ:780nm)に生じる1ステップ当たりの位相差を0.25λに設定することにより、CD用レーザ光に対する回折効率を0.8程度とすることができ、回折効率によるレーザ光の減衰を抑制することができる。ただし、この回折効率は、図4の場合に比べ、0.2程低いため、回折効率の点では、図2に示す如く、回折構造109cをブレーズ型とする方が有利である。
また、上記実施の形態では、液晶レンズ109を1/4波長板110と一体的に形成してホルダ112に装着するようにしたが、液晶レンズ109を1/4波長板110に対して別体とし、たとえば、図10のAまたはBの位置等、1/4波長板110から光検出器115の間の光路中の何れかの位置に配置することもできる。ただし、図10のAまたはBの位置に配置する場合には、対物レンズ111がトラッキング方向に変位することによって、対物レンズ111の中心軸と液晶レンズ109の中心軸の間にズレが生じ、このため、上記実施の形態の場合に比べ、CD用レーザ光(反射光)の特性が劣化するとの問題が生じる。また、液晶レンズ109の位置が対物レンズ111から離れるほど、液晶レンズ109に入射する際のCD用レーザ光(反射光)のビーム径が小さくなるため、液晶レンズ109における回折構造のパターン生成が困難になり、また、レーザ光に対する回折構造の光軸調整も高い精度が求められるようになる。このようなことから、液晶レンズ109は、上記の如く、対物レンズ111を保持するホルダ112に装着するのが好ましい。
さらに、上記実施の形態では、コリメートレンズの機能について、HD用レーザ光を平行光に変換する場合について示したが、これに限らず、平行光に近づく変換であれば拡散光もしくは収束光であっても良い。この場合、対物レンズ111への入射光は有限共役になるが、CD用レーザ光の拡散度合いに比べると緩やかなものになるため、HD用レーザ光とCD用レーザ光は異なる有限共役にて対物レンズ111に入射することになる。また、この場合の液晶レンズ109の機能については、ディスクによって反射され1/4波長板110を透過した後のCD用レーザ光に拡散作用を与え、その結果、レンズ作用を受けないHD用レーザ光と同じ位置に焦点を結ぶよう設定すれば良い。
この他、本発明は、HD、DVD、CD用互換型ピックアップ装置の他、HD、CD互換型ピックアップ装置、あるいは、光透過保護層(カバー層)の厚みが異なる数種のディスクに対応可能な互換型光ピックアップ装置にも適用可能である。
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施の形態に係る光ピックアップ装置と周辺回路の構成を示す図 実施の形態に係る液晶レンズの構成を説明する図 実施の形態に係る液晶レンズの回折構造と開口制限膜を説明する図 実施の形態に係る液晶レンズの回折効率を説明する図 実施の形態に係る光ピックアップ装置と周辺回路の変更例を示す図 実施の形態に係る液晶レンズと位相補正素子を説明する図 実施の形態に係る位相補正素子の電極パターンと印加電位を示す図 実施の形態に係る液晶レンズの変更例を説明する図 実施の形態に係る液晶レンズの回折効率を説明する図 実施の形態に係る液晶レンズの配置位置の変更例を示す図
符号の説明
101、102、103 … 半導体レーザ
104 … ダイクロプリズム
105 … 偏光ビームスプリッタ
106 … コリメートレンズ
108 … ダイクロミラー
109 … 液晶レンズ
110 … 1/4波長板
111 … 対物レンズ
114 … 検出レンズ
115 … 光検出器

Claims (5)

  1. 第1の波長のレーザ光を出射する第1の半導体レーザと、
    前記第1の波長と異なる第2の波長のレーザ光を出射する第2の半導体レーザと、
    前記第1および第2の波長のレーザ光をディスク上に収束させる対物レンズと、
    前記第1の波長のレーザ光および第2の波長のレーザ光を、前記第1の波長のレーザ光を第2のレーザ光より緩やかな拡散度合の共役状態にて前記対物レンズに導く第1の光学系と、
    前記ディスクからの反射光を受光する光検出器と、
    前記ディスクによって反射された前記第1および第2の波長のレーザ光を前記光検出器に導く第2の光学系と、
    前記第2の光学系の光路を前記第1の光学系の光路から前記光検出器に向かう方向に分離する偏光ビームスプリッタと、
    前記第1および第2の光学系の共通光路中で且つ前記第1および第2の波長のレーザ光が共に入射する位置に配された1/4波長板と、
    前記偏光ビームスプリッタと前記1/4波長板の間に配されるとともに駆動信号によって動的に駆動され、前記ディスクからの反射光が入射する際の偏光方向の光にレンズ作用を付与して、前記光検出器へと向かう前記第1および第2の波長のレーザ光の焦点距離を一致させる液晶レンズと、
    を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項に記載の光ピックアップ装置において、
    前記第1の共通光路中で且つ前記第1および第2の波長のレーザ光の何れか一方のみが入射する位置にコリメートレンズが配され、該コリメートレンズによって前記第1および第2の波長のレーザ光の何れか一方のみが平行光に変換されることにより、前記第1および第2の波長のレーザ光が互いに異なる共役にて前記対物レンズに導かれる、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1または2に記載の光ピックアップ装置において、
    前記1/4波長板と前記液晶レンズは一体的に形成され一つの構造体となっている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項に記載の光ピックアップ装置において、
    前記1/4波長板と前記液晶レンズの他に、前記ディスク上におけるレーザ光の収差を抑制する収差補正素子が一体的に形成され一つの構造体となっている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項3または4に記載の光ピックアップ装置において、
    前記一体的に形成された構造体のレーザ光通過面には、前記第1および第2の波長のレーザ光に何れか一方のみに開口制限作用を付与する波長選択膜が形成されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
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