JP2009211772A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源から出射される光を光記録媒体の情報記録面へと導く光学系を複数備える光ピックアップ装置について、部品点数を削減可能な構造を有する光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】光ピックアップ装置1は、第1光学系2と第2光学系3と、を備える。光ピックアップ装置1は、第1光学系2と第2光学系3の光路上に跨って配置される液晶素子40を有し、液晶素子40に入射する際の偏光方向が、第1光源21からの直線偏光と第2光源31からの直線偏光とでは45度異なるように形成される。液晶素子40の第1光学系2の光路上にある第1領域は、1/4波長板の代わりとして使用され、液晶素子40の第2光学系3の光路上にある第2領域は、波面収差を補正する収差補正領域として使用される。
【選択図】図1

Description

本発明は、光記録媒体に光を照射して情報の読み取りや書き込みを行う光ピックアップ装置に関し、より詳細には、複数種類の光記録媒体に対して情報の読み取りや書き込みを行えるように、光源から出射される光を光記録媒体の情報記録面へと導く光学系を複数備える光ピックアップ装置の構成に関する。
コンパクトディスク(以下、CDという。)やデジタル多用途ディスク(以下、DVDという。)といった光記録媒体が普及している。更に、最近では、ブルーレイディスク(以下、BDという。)やHD−DVDといった大容量の情報を記録できる光記録媒体も実用化されている。このような光記録媒体からの情報の読み取りや光記録媒体への情報の書き込みは、光ピックアップ装置を用いて行われる。
光ピックアップ装置においては、情報の読み取りや書き込みの対象となる光記録媒体の種類が異なると、対物レンズの開口数(NA)や光源の波長を異なったものとする必要が生じる場合がある。例えば、CDに対しては、対物レンズのNAが0.45、光源の波長が780nm、DVDに対しては、対物レンズのNAが0.65、光源の波長が650nm、BDに対しては、対物レンズのNAが0.85、光源の波長が405nm、が用いられる。なお、ここでいう対物レンズは、光源から出射された光を光記録媒体の情報記録面に集光するためのレンズのことである。
このように光記録媒体の種類によって、対物レンズのNAや光源の波長を異なったものとする必要が生じる場合があるために、光記録媒体の種類に応じて異なる光ピックアップ装置を用いることも考えられる。しかし、光記録媒体の種類に応じて異なる光ピックアップ装置を使用する構成とするとコスト面等で不利が生じる。このために、従来、1つの光ピックアップ装置で複数種類の光記録媒体に対して情報の読み取りや情報の書き込みを行える光ピックアップ装置が開発されている。
そして、複数種類の光記録媒体に対応する光ピックアップ装置においては、光源から出射される光を光記録媒体の情報記録面に導く光学系を複数有し、情報の読み取りや書き込みの対象とされる光記録媒体の種類によって、使用する光学系を使い分ける構成のものが従来提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図8は、BD、DVD及びCDに対して情報の読み取りと書き込みを行える従来の光ピックアップ装置の光学系の構成例を示した概略図である。図8に示されるように、従来の光ピックアップ装置100は、BDについて情報の読み取りや書き込みを行う際に使用される第1光学系101と、DVD或いはCDについて情報の読み取りや書き込みを行う際に使用される第2光学系102と、を備える。
第1光学系101は、BDに対応した波長の光を出射するレーザダイオード(LD)1011と、LD1011から出射される光を主ビームと2つの副ビームとに分ける回折素子1012と、偏光ビームスプリッタ1013と、コリメートレンズ1014と、偏光ビームスプリッタ1013と協働して光アイソレータとして機能する1/4波長板1015と、立ち上げミラー1016と、LD1011からの光をBDの情報記録面に集光する対物レンズ1017と、BDからの戻り光に対して非点収差を与えるためのシリンドリカルレンズ1018と、戻り光を受光するフォトディテクタ1019と、を有する。
第2光学系102は、DVDに対応した波長の光とCDに対応した波長の光とを切り換えて出射可能な2波長対応のレーザダイオード1021と、入射した光を2方向に分離するハーフミラー1022と、コリメートレンズ1023と、立ち上げミラー1024と、波面収差の補正を行う液晶素子1025と、LD1021からの光をDVD或いはCDの情報記録面に集光する対物レンズ1026と、DVD或いはCDからの戻り光に対して非点収差を与えるためのシリンドリカルレンズ1027と、戻り光を受光するフォトディテクタ1028と、を有する。
このように光ピックアップ装置が複数の光学系を有する構成とした場合には、例えば、光ピックアップ装置に搭載される各光学部品が複雑な構成となるのを避けることができ、各光学部品の製造が容易になるという利点を有する。しかしながら、このような構成の光ピックアップ装置は、搭載される光学部品の点数が多くなるという問題を有する。
特開2005−310331号公報
以上の点を鑑みて、本発明の目的は、光源から出射される光を光記録媒体の情報記録面へと導く光学系を複数備える光ピックアップ装置について、部品点数を削減可能な構造を有する光ピックアップ装置を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、第1光源と、該第1光源から出射される光を光記録媒体の情報記録面に集光する第1対物レンズと、を有する第1光学系と、前記第1光源とは異なる波長の光を出射する第2光源と、該第2光源から出射される光を光記録媒体の情報記録面に集光する第2対物レンズと、を有する第2光学系と、を備える光ピックアップ装置であって、前記第1光学系と前記第2光学系の光路上に跨って配置され、前記第1光源と前記第1対物レンズ、及び、前記第2光源と前記第2対物レンズの間の光路上に配置される液晶素子が設けられ、前記液晶素子に入射する際の偏光方向が、前記第1光源からの直線偏光と前記第2光源からの直線偏光とでは45度異なるように形成され、前記液晶素子の前記第1光学系の光路上にある第1領域は、1/4波長板の代わりとして使用され、前記液晶素子の前記第2光学系の光路上にある第2領域は、波面収差を補正する収差補正領域として使用されることを特徴としている。
これによれば、1つの液晶素子を第1光学系の光路上と、第2光学系との光路上とに跨る構成としている。そして、液晶素子に対して、第1光学系においては1/4波長板の機能を発揮させ、第2光学系においては収差補正素子としての機能を発揮させる構成としている。このため、光の利用効率を良くするために第1光学系に従来配置されていた1/4波長板を配置しなくても1/4波長板を配置したのと同様の効果が得られ、部品点数の削減が可能である。
また、本発明は、上記構成の光ピックアップ装置において、前記液晶素子は、液晶層と該液晶層を挟むように設けられる2つの透明電極層とを有し、前記第1領域では、前記2つの透明電極層はいずれもベタ電極となっており、前記第2領域では、前記2つの透明電極層の少なくとも一方に波面収差を補正するための電極パターンが形成されることとしてもよい。これにより、液晶素子に対して、第1光学系においては1/4波長板の機能を発揮させ、第2光学系においては収差補正素子としての機能を発揮させる構成を容易に実現できる。
また、本発明は、上記構成の光ピックアップ装置において、前記波面収差には、少なくともコマ収差が含まれるのが好ましい。本発明の光ピックアップ装置は2つの対物レンズを有するが、この構成によれば、2つの対物レンズ間の傾きが原因となって生じるコマ収差の補正を行え、情報の読み取りや書き込みの品質を良好なものとし易い。
また、本発明は、上記構成の光ピックアップ装置において、前記第1光学系は、前記第1光源と前記液晶素子との間の光路上に配置されて、前記第1光源から出射される光を反射して前記情報記録面と直交する方向に向かわせる第1立ち上げミラーを有し、前記第2光学系は、前記第2光源と前記液晶素子との間の光路上に配置されて、前記第2光源から出射される光を反射して前記情報記録面と直交する方向に向かわせる第2立ち上げミラーを有し、前記第1光源から出射されて前記第1立ち上げミラーに入射する光の進行方向は、前記第2光源から出射されて前記第2立ち上げミラーに入射する光の進行方向に対して45度傾いていることとしてもよい。これにより、液晶素子に入射する際の偏光方向が、第1光源からの直線偏光と第2光源からの直線偏光とで45度異なる構成を容易に実現できる。
また、本発明は、上記構成の光ピックアップ装置において、前記2光学系には、前記第1光源及び前記第2光源とは異なる波長の光を出射する第3光源が更に備えられ、前記第3光源から出射される直線偏光は、前記第2光源から出射される直線偏光と同一の偏光方向で前記液晶素子に入射するとともに、前記第2対物レンズによって前記情報記録面に集光されることとしてもよい。
本発明によれば、光源から出射される光を光記録媒体の情報記録面へと導く光学系を複数備える光ピックアップ装置について、部品点数を削減可能な構造を有する光ピックアップ装置を提供できる。
以下、本発明の光ピックアップ装置の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態の光ピックアップ装置が備える光学系の構成を示す概略斜視図である。図1に示すように、本実施形態の光ピックアップ装置1は、第1光学系2と第2光学系3との2種類の光学系を有する。第1光学系2は、BDの情報を読み取る場合やBDに情報を書き込む場合に使用される。一方、第2光学系3は、DVD或いはCDの情報を読み取る場合やDVD或いはCDに情報を書き込む場合に使用される。すなわち、本実施形態の光ピックアップ装置1は、BD、DVD、及びCDの3つの光ディスクに対して情報の読み取りや書き込みが可能となっている。
第1光学系2は、第1レーザダイオード(LD)21と、回折素子22と、偏光ビームスプリッタ23と、第1コリメートレンズ24と、第1立ち上げミラー25と、液晶素子40と、第1対物レンズ26と、第1シリンドリカルレンズ27と、第1フォトディテクタ28と、を備える。
第1LD21は、波長405nm帯のレーザ光を出射する光源である。回折素子22は、その表面に所定パターンの回折格子が形成されており、第1LD21から出射されたレーザ光を主ビームと2つの副ビームとの3つのビームに分ける機能を有する。回折素子22を配置して第1LD21からのレーザ光を3つに分けるのは、サーボ制御を行うために必要な信号を得るためである。
偏光ビームスプリッタ23は、第1LD21からのレーザ光(往路のレーザ光)の大部分を反射する。一方、BDからの戻り光(復路のレーザ光)について大部分を透過する。なお、第1LD21から出射されるレーザ光は直線偏光であり、後述のように偏光ビームスプリッタ23に入射するレーザ光の偏光方向は往路と復路で異なる。このために、前述のように、偏光ビームスプリッタ23は入射するレーザ光に対して往路と復路で異なる機能を発揮することになる。
第1コリメートレンズ24は、入射するレーザ光を平行光に変換可能なレンズである。光ピックアップ装置1においては、第1コリメートレンズ24は図示しない駆動機構によって光軸方向(図1の破線矢印の方向)に移動可能となっている。この場合、第1コリメートレンズ24の位置を調整することによって、第1LD21から出射されるレーザ光について、第1対物レンズ26に入射する際の収束発散状態を変化できる。このように、第1対物レンズ26に入射する際の収束発散状態を調整できる構成とするのは、球面収差の補正を行える構成とするためである。
第1立ち上げミラー25は、第1コリメートレンズ24からのレーザ光を反射して、BDの情報記録面(図示せず)と直交する方向に向かわせる。
液晶素子40は、第1立ち上げミラー25からのレーザ光(直線偏光)を円偏光に変換可能に設けられている。より詳細には、第1光学系2においては、液晶素子40は1/4波長板と同様の機能を発揮するように構成されている。液晶素子40の構成の詳細については後述する。
第1対物レンズ26は、液晶素子40からのレーザ光を集光してBDの情報記録面に集光する。なお、第1対物レンズ26は、フォーカシング制御やトラッキング制御といったサーボ制御が可能となるように図示しないアクチュエータに搭載されている。アクチュエータは、永久磁石によって形成される磁界とコイルを流れる電流との間における電磁力作用を利用する公知の構成であるために、その詳細な構成はここでは省略する。
第1シリンドリカルレンズ27は、BDで反射され、第1対物レンズ26、液晶素子40、第1立ち上げミラー25、第1コリメートレンズ24、偏光ビームスプリッタ23の順に通過した戻り光に非点収差を付与する。このように非点収差を付与するのは、サーボ制御に必要な信号を得るためである。
第1フォトディテクタ28は、戻り光を受光して、受光した光信号を電気信号に変換して出力する。第1フォトディテクタ28から出力された電気信号は、図示しない信号処理手段によって処理されて、再生信号や、フォーカスエラー信号や、トラッキングエラー信号等となる。
第2光学系3は、第2レーザダイオード(LD)31と、ハーフミラー32と、第2コリメートレンズ33と、第2立ち上げミラー34と、液晶素子40と、第2対物レンズ35と、第2シリンドリカルレンズ36と、第2フォトディテクタ37と、を備える。なお、液晶素子40は、第1光学系2と第2光学系3の光路上に跨って配置されており、第1光学系2と第2光学系3との両方で使用される。
第2LD31は、波長650nm帯のレーザ光と、波長780nm帯のレーザ光と、を切り換えて出射できる光源(すなわち、1つで2つの光源として機能する)である。このような光源は、例えば、いわゆるモノリシック型のレーザダイオードやハイブリット型のレーザダイオードによって実現される。
ハーフミラー32は、第2LD31から出射されるレーザ光(往路のレーザ光)、及び、DVD或いはCDで反射されたレーザ光(復路のレーザ光)について、一部を反射して、一部を透過する。
第2コリメートレンズ33は、ハーフミラー32からのレーザ光を平行光に変換する。
第2立ち上げミラー34は、第2コリメートレンズ33からのレーザ光を反射して、DVD或いはCDの情報記録面(図示せず)と直交する方向に向かわせる。
液晶素子40は、第2立ち上げミラー34からのレーザ光(直線偏光)に対して、所定の位相シフトを与えることが可能となっている。第2光学系3においては、液晶素子40はコマ収差を補正できるように入射するレーザ光に位相分布を与える構成となっている。すなわち、第2光学系3においては、液晶素子40はコマ収差を補正する収差補正素子として機能するように構成されている。この点の詳細については後述する。
第2物レンズ35は、液晶素子40からのレーザ光を集光してDVD或いはCDの情報記録面に集光する。なお、第2対物レンズ35は、フォーカシング制御やトラッキング制御といったサーボ制御が可能となるように、第1対物レンズ26と共に図示しないアクチュエータに搭載されている。
第2シリンドリカルレンズ36は、DVD或いはCDで反射され、第2対物レンズ35、液晶素子40、第2立ち上げミラー34、第2コリメートレンズ33、ハーフミラー32の順に通過した戻り光に非点収差を付与する。このように非点収差を付与するのは、サーボ制御に必要な信号を得るためである。
第2フォトディテクタ37は、戻り光を受光して、受光した光信号を電気信号に変換して出力する。第2フォトディテクタ37から出力された電気信号は、図示しない信号処理手段によって処理されて、再生信号や、フォーカスエラー信号や、トラッキングエラー信号等となる。
図2は、本実施形態の光ピックアップ装置1が備える光学系を上から見た場合の概略図である。なお、図2においては、第1対物レンズ26、第2対物レンズ35、及び液晶素子40については省略して記載している。また、図2中で、矢印及び黒点を白抜きの丸で囲んだ記号は、その位置における偏光方向を示している。黒点を白抜きの丸で囲んだ記号は、偏光方向が紙面と垂直な方向であることを示している。
図2に示すように、光ピックアップ装置1の光学系は、第1LD21から出射されて第1立ち上げミラー25に入射するレーザ光の進行方向が、第2LD31から出射されて第2立ち上げミラー34に入射するレーザ光の進行方向に対して45度傾いた状態となるように形成されている。また、第1LD21及び第2LD31から出射されるレーザ光は直線偏光であって、その出射時の偏光方向は、いずれも紙面に対して垂直な方向となっている。
このために、第1LD21から出射され第1立ち上げミラー25で反射されたレーザ光の偏光方向Aと、第2LD31から出射され第2立ち上げミラー34で反射されたレーザ光の偏光方向Bと、は45度ずれた状態となる。すなわち、光源から出射され液晶素子40に入射するレーザ光の偏光方向は、第1光学系2と第2光学系3とで45度ずれた状態となる。
次に、本実施形態の光ピックアップ装置1が備える液晶素子40について、図3及び図4を参照しながら詳細に説明する。図3は、本実施形態の光ピックアップ装置1が備える液晶素子40の概略断面図である。図4は、本実施形態の液晶素子40が備える2つの透明電極層のうちの一方側の電極パターンを示した概略平面図で、支持基板に支持された状態を示している。
図3に示すように、液晶素子40は、第1支持基板41、下部透明電極層42、液晶層43、上部透明電極層44、第2支持基板45が積層された構成となっている。第1支持基板41及び第2支持基板45は、透明電極を支持する基板であって、例えばガラス等の絶縁体で形成される。本実施形態の光ピックアップ装置1においては、第1支持基板41を第2支持基板45より大きくしている。これは、第1支持基板41側に、図示しない電極端子を形成するためである。なお、液晶素子40を制御する液晶ドライバ(図示せず)と液晶素子40とは、この電極端子を介して電気的に接続される。
下部透明電極層42及び上部透明電極層44は、液晶層43に電圧を印加するための電極層である。これらの透明電極層42、44は、例えばITO(Indium Tin Oxide)によって形成される。本実施形態においては、下部透明電極層42は、一枚のITO膜から成っており、その大きさは第2支持基板45と同等の大きさである。一方、上部透明電極層44は、図4に示すように、第1領域R1と第2領域R2にITO膜から成る電極51、52が形成された構成となっている。
なお、第1領域R1は、BDに対して情報の読み取りや書き込みを行うために必要とされる光束が液晶素子40を通過する場合の通過領域(有効径内の領域)である(当然ながら第1領域R1は第1光学系2の光路上にある)。また、第2領域R2は、DVDに対して情報の読み取りや書き込みを行うために必要とされる光束が液晶素子40を通過する場合の通過領域(有効径内の領域)である(当然ながら第2領域R2は第2光学系3の光路上にある)。
第1領域R1に形成される電極51はベタ電極となっており、この部分は分割されることなく1つのITO膜から成る。一方、第2領域R2に形成される電極52は5つの分割電極52a〜52eから成っており、これらはITO膜を5つの独立した領域に分けることによって形成される。5つの分割電極は、平面視略楕円形状に形成される2つの分割電極52a、52bと、平面視略楕円形状に形成される2つの分割電極52a、52bを挟むように設けられ、平面視略円弧状に形成される2つの分割電極52c、52dと、分割電極52a〜52dのそれぞれを取り囲むように設けられる分割電極52eと、から成る。なお、分割電極52aと分割電極52b、及び、分割電極52cと分割電極52d、は各々、第2領域R2を通過するレーザ光の光軸に対して略対称に設けられている。
液晶層43は、下部透明電極層42を支持する第1支持基板41と、上部透明電極層44を支持する第2支持基板45と、の間に封入されている。本実施形態においては、液晶層43はネマチック液晶組成物から成っている。液晶層43は、電圧が印加されていない状態で、液晶分子の配向方向が、第2LD31から出射されて第2立ち上げミラー34で反射されたレーザ光の偏光方向(図2の偏光方向B)と平行な方向となるように設けられている。なお、この場合、第1LD21から出射されて第1立ち上げミラー25で反射されたレーザ光は、前述の液晶分子の配向方向と45度傾いて液晶素子40に入射することになる。
このように液晶素子40を構成した場合の作用について、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施形態の光ピックアップ装置1が備える液晶素子40の作用を説明するための模式図である。図5においては、透明電極層42、44及び液晶層43は省略されている。
なお、図5において、太い矢印は、電圧が印加されていない状態における液晶分子の配向方向を示している。細い矢印は、液晶素子40に入射或いは液晶素子40から出射されるレーザ光の偏光方向を示している。破線の矢印は、レーザ光の進行方向を示しており、上向きの矢印が往路の進行方向を示し、下向きの矢印が復路の進行方向を示している。
液晶素子40は、第1光学系2と第2光学系3の光路上に跨って配置されている。そして、液晶素子40は第1領域R1と第2領域R2とで、上部透明電極層44の電極パターンを異なる構成となっている。このために、第1光学系2と第2光学系3とで、液晶素子40に異なる機能を発揮させることができる。
液晶素子40の第1領域R1においては、上述のように液晶層43は2つのベタ電極に挟まれた構成となっている。そして、第1光学系2においては、第1LD21から出射されて液晶素子40に入射するレーザ光(直線偏光)の偏光方向は、電圧を印加していない状態における液晶分子の配向方向と45度異なる構成となっている。このために、2つのベタ電極の間に所定の電圧を印加することにより、液晶素子40に1/4波長板と同等の機能を発揮させることが可能となる。
すなわち、図5に示すように、液晶素子40は、第1LD21から出射されて液晶素子40に入射する直線偏光について、円偏光に変換して出射することが可能となる。また、BDで反射された円偏光の戻り光について、第1LD21から出射される直線偏光の偏光方向と90度異なる偏光方向を有する直線偏光として出射することが可能となる。このため、液晶素子40は偏光ビームスプリッタ23と協働して光アイソレータとして機能でき、第1光学系2における光利用効率の向上に寄与できる。
一方、液晶素子40の第2領域R2においては、液晶層43は下部側のベタ電極と、上部側の5つの分割電極52a〜52eと、の間に挟まれた構成となっている。また、第1LD21から出射されて液晶素子40に入射するレーザ光(直線偏光)の偏光方向は、電圧を印加していない状態における液晶分子の配向方向と平行な方向となっている。
このために、各分割電極52a〜52eに独立に電圧を印加した場合、印加された電圧の大きさに基づいて液晶層43の屈折率分布を変化させることができる。すなわち、各分割電極52a〜52eとベタ電極との間に与える印加電圧を調整することで、液晶素子40に入射するレーザ光に位相分布を生じさせることが可能となる。また、上部透明電極層44に形成される5つの分割電極52a〜52eから成る電極パターンは、ある一方向に発生するコマ収差の補正を行えるように形成される電極パターンである。したがって、液晶素子40は、第2光学系3においては、コマ収差の補正を行う収差補正素子として機能する。
なお、液晶素子40の第2領域R2を通過するレーザ光については、図5に示すようにその偏光方向は一定の方向となる。
以上のように、本実施形態の光ピックアップ装置1においては、第1光学系2では液晶素子40を1/4波長板の代わりに使用し、第2光学系3では収差補正素子として使用する構成となっている。そして、このように構成することにより、従来、第2光学系3に配置していた1/4波長板を抹消しても、従来の構成と同等の特性が得られ、光ピックアップ装置1の部品点数の低減を図れる。
以上に示した実施形態は一例であり、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、液晶素子40の第2領域R2の上部透明電極層44に形成する電極52の電極パターンについて、ある一方向に発生するコマ収差を補正できる構成とした。しかし、これに限定される趣旨ではない。すなわち、液晶素子40の第2領域R2の上部透明電極層44に形成する電極52の電極パターンについて、図6に示すように、例えば、ラジアル方向とタンジェンシャル方向といった2方向のコマ収差を補正できるような構成としても構わない。また、例えば、上部透明電極層44側にラジアル方向のコマ収差を補正する電極パターンを形成し、下部透明電極層42にタンジェンシャル方向のコマ収差を補正する電極パターンを形成する構成等としても構わない。
また、本実施形態では、液晶素子40の第2領域R2に、コマ収差を補正するための電極52を形成する構成としたが、これに限られる趣旨ではない。すなわち、液晶素子40の第2領域R2に、例えば図7に示すような非点収差を補正するための電極52を形成する構成等としてもよい。また、コマ収差と非点収差との両方を補正するための電極を形成する構成等としてもよい。なお、本実施形態の光ピックアップ装置1のように、2つの対物レンズ26、35を備える場合、対物レンズ間の相対的な傾きにより発生するコマ収差を補正できるのが好ましい。このため、液晶素子40の第2領域R2が、少なくともコマ収差の補正を行える構成とするのが好ましい。
また、本実施形態では、上部透明電極層44において、第1領域R1に形成される電極51と第2領域R2に形成される電極52とが電気的に非接続の構成としたが、等電位とできる部分(電極51と電極52の一部)について電気的に接続する構成等としても構わない。
また、本実施形態では、第1LD21と第2LD31から出射される直線偏光の偏光方向を同一方向とし、立ち上げミラー25、34に入射するレーザ光の進行方向を調整することで、第1光学系2と第2光学系3とで液晶素子40に入射するレーザ光の偏光方向を45度異ならせる構成とした。しかし、この構成に限定されず、他の構成によって、第1光学系2と第2光学系3とで液晶素子40に入射するレーザ光の偏光方向を45度異ならせる構成としても勿論構わない。
また、本実施形態においては、光ピックアップ装置1に、BD用の光学系とDVD及びCD用の光学系との2つの光学系を搭載する構成としたが、この構成に限定される趣旨ではない。すなわち、光ピックアップ装置が読み取りや書き込みの対象とする光記録媒体の種類が、本実施形態の構成と異なるものでも当然本発明は適用可能である。例えば、2種類や4種類以上の光記録媒体に対応する光ピックアップ装置にも本発明は適用できる。
本発明の光ピックアップ装置は、光源から出射される光を光記録媒体の情報記録面へと導く光学系を複数備える光ピックアップ装置に対して好適に使用できる。
は、本実施形態の光ピックアップ装置が備える光学系の構成を示す概略斜視図である。 は、本実施形態の光ピックアップ装置が備える光学系を上から見た場合の概略図である。 は、本実施形態の光ピックアップ装置が備える液晶素子の概略断面図である。 は、本実施形態の液晶素子が備える2つの透明電極層のうちの一方側の電極パターンを示した概略平面図で、支持基板に支持された状態を示している。 は、本実施形態の光ピックアップ装置が備える液晶素子の作用を説明するための模式図である。 は、本実施形態の光ピックアップ装置が備える液晶素子の変形例を説明するための図である。 は、本実施形態の光ピックアップ装置が備える液晶素子の変形例を説明するための図である。 は、BD、DVD及びCDに対して情報の読み取りと書き込みを行える従来の光ピックアップ装置の光学系の構成を示した概略図である。
符号の説明
1 光ピックアップ装置
2 第1光学系
3 第2光学系
21 第1レーザダイオード(第1光源)
25 第1立ち上げミラー
26 第1対物レンズ
31 第2レーザダイオード(第2光源及び第3光源)
34 第2立ち上げミラー
35 第2対物レンズ
40 液晶素子
42 下部透明電極層
43 液晶層
44 上部透明電極層
R1 第1領域
R2 第2領域

Claims (5)

  1. 第1光源と、該第1光源から出射される光を光記録媒体の情報記録面に集光する第1対物レンズと、を有する第1光学系と、
    前記第1光源とは異なる波長の光を出射する第2光源と、該第2光源から出射される光を光記録媒体の情報記録面に集光する第2対物レンズと、を有する第2光学系と、
    を備える光ピックアップ装置であって、
    前記第1光学系と前記第2光学系の光路上に跨って配置され、前記第1光源と前記第1対物レンズ、及び、前記第2光源と前記第2対物レンズの間の光路上に配置される液晶素子が設けられ、
    前記液晶素子に入射する際の偏光方向が、前記第1光源からの直線偏光と前記第2光源からの直線偏光とでは45度異なるように形成され、
    前記液晶素子の前記第1光学系の光路上にある第1領域は、1/4波長板の代わりとして使用され、前記液晶素子の前記第2光学系の光路上にある第2領域は、波面収差を補正する収差補正領域として使用されることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記液晶素子は、液晶層と該液晶層を挟むように設けられる2つの透明電極層とを有し、
    前記第1領域では、前記2つの透明電極層はいずれもベタ電極となっており、
    前記第2領域では、前記2つの透明電極層の少なくとも一方に波面収差を補正するための電極パターンが形成されることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記波面収差には、少なくともコマ収差が含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記第1光学系は、前記第1光源と前記液晶素子との間の光路上に配置されて、前記第1光源から出射される光を反射して前記情報記録面と直交する方向に向かわせる第1立ち上げミラーを有し、
    前記第2光学系は、前記第2光源と前記液晶素子との間の光路上に配置されて、前記第2光源から出射される光を反射して前記情報記録面と直交する方向に向かわせる第2立ち上げミラーを有し、
    前記第1光源から出射されて前記第1立ち上げミラーに入射する光の進行方向は、前記第2光源から出射されて前記第2立ち上げミラーに入射する光の進行方向に対して45度傾いていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  5. 前記2光学系には、前記第1光源及び前記第2光源とは異なる波長の光を出射する第3光源が更に備えられ、
    前記第3光源から出射される直線偏光は、前記第2光源から出射される直線偏光と同一の偏光方向で前記液晶素子に入射するとともに、前記第2対物レンズによって前記情報記録面に集光されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103316834A (zh) * 2013-05-23 2013-09-25 新乡市高服筛分机械有限公司 双筛箱筛分机

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