JP2006064364A - 液冷式放熱装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 放熱効率が向上した液冷式放熱装置を提供する。
【解決手段】 液冷式放熱装置1は、互いに積層状に接合された2枚の金属板3、4からなる基板2を備えている。両金属板3、4間に冷却流体循環路5を形成する。基板2を形成する2枚の金属板3、4のうちいずれか一方の金属板3に、冷却流体循環路5における短絡を防止する短絡防止用貫通穴22、23、24を形成する。冷却流体循環路5内に冷却流体を封入し、冷却流体を、循環ポンプ6により冷却流体循環路5内で循環させる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、たとえばノート型パーソナルコンピュータ、二次元ディスプレイ装置、プロジェクタなどの電子機器の発熱電子部品などの発熱体から発せられる熱を放熱する液冷式放熱装置およびその製造方法に関する。
この明細書および特許請求の範囲において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
従来、電子機器における発熱電子部品から発せられる熱を放熱する方法として、片面が発熱電子部品に熱的に接触させられる受熱面となされたアルミニウム製放熱基板と、放熱基板の他面に一体に設けられた放熱フィンとよりなるものを使用し、放熱基板の受熱面に発熱電子部品を取り付け、冷却ファンにより放熱フィンに風を当てることによって、発熱電子部品から発せられる熱を放熱基板および放熱フィンを介して空気中に逃がす方法が広く採用されていた。
しかしながら、近年の電子機器では、小型化、高性能化により発熱電子部品の発熱量が増加する傾向にあり、従来の方法では十分な放熱性能が得られなくなってきている。また、ノート型パーソナルコンピュータ、二次元ディスプレイ装置、プロジェクタなどにおいては、冷却ファンによる騒音も大きくなり、これらの機器に求められるようになってきている静粛性を満たすことができない。
そこで、これらの問題を解決するために、たとえばノート型パーソナルコンピュータにおいては、液冷システムが採用されている。この液冷システムは、冷却液が満たされたウォータジャケットからなりかつCPU(発熱電子部品)に固定された受熱器と、両端が受熱器に接続されかつ冷却液を循環させる冷却液循環チューブとを備えており、受熱器がキーボードを有するパソコン本体部に配置され、冷却液循環チューブがパソコン本体部に開閉自在に設けられたディスプレイ装置まで延ばされたものである(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1記載の液冷システムにおいては、冷却液循環チューブから放熱するだけであるので放熱面積が不足し、その結果放熱効率が悪いという問題がある。
特開2002−182797号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、放熱効率が向上した液冷式放熱装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)互いに積層状に接合された2枚以上の金属板からなる基板を備えており、すべての金属板のうち少なくとも1組の隣り合う2枚の金属板間に冷却流体循環路が形成されている液冷式放熱装置。
2)冷却流体循環路内に冷却流体が封入され、冷却流体が、循環ポンプにより冷却流体循環路内を循環するようになされている1)記載の液冷式放熱装置。
3)膨出させられた金属板の膨出部の頂壁に、内方に突出しかつこの金属板に隣り合う金属板に接合された複数の突起が形成されている上記1)または2)記載の液冷式放熱装置。
4)間に冷却流体循環路が形成されている1組の2枚の金属板のうち少なくともいずれか一方の金属板に、冷却流体循環路における短絡の発生を防止する短絡防止用貫通穴が、外部に露出するように形成されている上記1)〜3)のうちのいずれかに記載の液冷式放熱装置。
5)冷却流体循環路が複数の直線状部分を有しており、隣り合う直線状部分間において短絡防止用貫通穴が形成されている上記4)記載の液冷式放熱装置。
6)基板が2枚の金属板からなり、両金属板のうち少なくともいずれか一方の金属板を膨出させることにより冷却流体循環路が形成され、両金属板のうち少なくともいずれか一方の金属板に短絡防止用貫通穴が形成されている上記4)または5)記載の液冷式放熱装置。
7)1枚の金属板のみに短絡防止用貫通穴が形成されている上記6)記載の液冷式放熱装置。
8)金属板がアルミニウムからなる上記1)〜7)のうちのいずれかに記載の液冷式放熱装置。
9)隣り合う金属板どうしがろう付により接合されている上記1)〜8)のうちのいずれかに記載の液冷式放熱装置。
10)隣り合う金属板どうしが真空ろう付されている上記9)記載の液冷式放熱装置。
11)冷却流体循環路の途中に受熱部が設けられており、冷却流体循環路の受熱部内に、伝熱部材が配置されている上記1)〜10)のうちのいずれかに記載の液冷式放熱装置。
12)伝熱部材がフィンからなる上記11)記載の液冷式放熱装置。
13)ハウジングと、ハウジング内に配置された発熱電子部品とを備えており、上記11)または12)記載の液冷式放熱装置がハウジング内に配置され、発熱電子部品が冷却流体循環路の受熱部に熱的に接触している電子機器。
14)キーボードを有する本体部と、本体部に開閉自在に設けられたディスプレイ装置とよりなり、本体部のハウジング内に上記11)または12)記載の液冷式放熱装置が配置され、本体部のCPUが受熱部に熱的に接触させられているノート型パーソナルコンピュータ。
15)2枚の金属板を用意し、両金属板のうち少なくともいずれか一方の金属板にプレス加工を施すことにより、冷却流体循環路用膨出部を形成し、2枚の金属板を冷却流体循環路用膨出部を塞ぐように重ね合わせて相互にろう付し、基板を形成するとともに両金属板間に冷却流体循環路を形成することを特徴とする液冷式放熱装置の製造方法。
16)冷却流体循環路用膨出部の頂壁に膨出部内方に突出した複数の突起を形成しておき、2枚の金属板のろう付と同時に突起を他方の金属板にろう付する上記15)記載の液冷式放熱装置の製造方法。
17)2枚の金属板のうち少なくともいずれか一方の金属板に、冷却流体循環路における短絡の発生を防止する短絡防止用貫通穴を形成しておく上記15)または16)記載の液冷式放熱装置の製造方法。
18)1枚の金属板のみに短絡防止用貫通穴を形成する上記17)記載の液冷式放熱装置の製造方法。
19)少なくともいずれか一方の金属板を片面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートで形成し、上記少なくともいずれか一方の金属板のろう材層を利用して2枚の金属板を相互にろう付する上記15)〜18)のうちのいずれかに記載の放熱装置の製造方法。
20)上記ろう付を真空ろう付法により行う上記19)記載の液冷式放熱装置の製造方法。
上記1)および2)の液冷式放熱装置によれば、冷却流体循環路内を循環する冷却流体の有する熱は、基板全体を経て外部に放熱されることになるので、放熱面積が特許文献1記載の装置に比べて増大し、放熱効率が向上する。
上記3)の液冷式放熱装置によれば、複数の突起の働きにより伝熱面積が増大して放熱性能が向上するとともに、冷却流体循環路の耐圧性が向上する。
上記4)〜6)の液冷式放熱装置によれば、金属板を接合した後、たとえばヘリウムリーク試験を行うと、金属板間に、冷却流体循環路を基板の外縁部には通じさせないが、冷却流体循環路に短絡を生じさせるような接合不良が発生した場合、短絡防止用貫通穴を通してのヘリウムの外部への洩れが検出されるので、上記接合不良が発生していることが分かる。したがって、冷却流体循環路に短絡が発生することに起因する放熱性能の低下を防止することができる。短絡防止用貫通穴が形成されていない場合、金属板間に、冷却流体循環路を基板の外縁部には通じさせないが、冷却流体循環路に短絡を生じさせるような接合不良が発生していると、ヘリウムリーク試験を行ったとしても、ヘリウムの外部への洩れを検出することができない。そして、このような接合不良が発生すると、冷却流体循環路に短絡が発生し、冷却流体が冷却流体循環路全体を流れなくなって放熱性能が低下するおそれがある。また、いずれかの金属板に短絡防止用貫通穴が形成されているので、基板の軽量化を図ることが可能になる。
上記7)の液冷式放熱装置によれば、1枚の金属板のみに短絡防止用貫通穴が形成されているので、基板の強度低下を防止することができる。
上記8)の液冷式放熱装置によれば、金属板の伝熱性が優れたものになり、放熱性能が向上する。
上記9)の液冷式放熱装置によれば、金属板どうしを比較的簡単に接合することができる。
上記10)の液冷式放熱装置によれば、ろう付の際にフラックスを用いる必要がないので、冷却流体循環路内に残存する異物量が低減され、異物による冷却流体循環路の詰まりを防止することができるとともに、冷却流体循環路の内容積を一定にすることができ、一定量の冷却流体を正確に冷却流体循環路内に封入することができる。その結果、放熱性能が向上する。
上記11)および12)の液冷式放熱装置によれば、受熱部に発熱体が熱的に接触させられた状態で使用された場合、伝熱部材の働きにより発熱体から冷却流体循環路内の冷却流体への伝熱性が向上する。
上記15)の製造方法によれば、上記1)で述べた効果を奏する液冷式放熱装置を比較的簡単に製造することができる。
上記16)の製造方法によれば、上記3)で述べた効果を奏する液冷式放熱装置を比較的簡単に製造することができる。
上記17)の製造方法によれば、上記4)で述べた効果を奏する液冷式放熱装置を比較的簡単に製造することができる。
上記18)の製造方法によれば、上記7)で述べた効果を奏する液冷式放熱装置を比較的簡単に製造することができる。
上記19)の製造方法によれば、上記9)で述べた効果を奏する液冷式放熱装置を比較的簡単に製造することができる。
上記20)の製造方法によれば、上記10)で述べた効果を奏する液冷式放熱装置を比較的簡単に製造することができる。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、図1の左右を左右といい、同図の下側を前、これと反対側を後というものとする。また、図3の上下を上下というものとする。
図1および図2はこの発明による液冷式放熱装置の全体構成を示し、図3はその要部の構成を示す。
図1〜図3において、液冷式放熱装置(1)は、互いに積層状に接合された上下2枚の高熱伝導性板、ここではアルミニウム製金属板(3)(4)からなる平らな基板(2)を備えており、基板(2)の両金属板(3)(4)間に冷却流体循環路(5)が形成されている。基板(2)の冷却流体循環路(5)内には、不凍液などのアルミニウムに対して非腐食性を有する冷却流体が封入されており、冷却流体は、基板(2)の下面に取り付けられた循環ポンプ(6)により冷却流体循環路(5)内を循環させられるようになっている。冷却流体循環路(5)の途中には、受熱部(7)、放熱部(8)および膨張タンク部(9)が設けられている。
基板(2)を構成する両金属板(3)(4)のうちの少なくともいずれか一方の金属板は、他方の金属板を向いた面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなり、両金属板(3)(4)は、アルミニウムブレージングシートのろう材層を利用してろう付されている。
上金属板(3)には、前後方向に間隔をおいて設けられた左右方向に伸びる複数の横向き直線状部分(11a)、および前後方向に伸びかつ前後方向に隣り合う横向き直線状部分(11a)を左右交互に連結する縦向き直線状部分(11b)よりなる第1の蛇行状上方膨出部(11)と、左右方向に間隔をおいて設けられた前後方向に伸びる複数の縦向き直線状部分(12a)、および左右方向に伸びかつ左右方向に隣り合う縦向き直線状部分(12a)を前後交互に連結する横向き直線状部分(12b)よりなる第2の蛇行状上方膨出部(12)とが形成されている。なお、両蛇行状上方膨出部(11)(12)において、横向き直線状部分(11a)(12b)と縦向き直線状部分(11b)(12a)との連接部はそれぞれアール状となっている。
第1蛇行状上方膨出部(11)の後端の横向き直線状部分(11a)の右端部は他の部分に比べて幅狭になっている。第2蛇行状上方膨出部(12)における左端の縦向き直線状部分(12a)およびその右隣の縦向き直線状部分(12a)の後端部は他の部分に比べて幅狭となっており、これらの縦向き直線状部分(12a)を連結する横向き直線状部分(12b)の幅はこれらの縦向き直線状部分(12a)の幅狭部と同幅となっている。また、第2蛇行状上方膨出部(12)の右端の縦向き直線状部分(12a)の後端部は他の部分に比べて幅狭となっている。第2蛇行状上方膨出部(12)における左端の縦向き直線状部分(12a)の前端が、アール状連接部を介して第1蛇行状上方膨出部(11)における前端の横向き直線状部分(11a)の右端に連なっている。第1および第2蛇行状上方膨出部(11)(12)における幅狭部を除いた部分の頂壁に、内方に突出しかつ先端部が下金属板(4)にろう付された多数の突起(13)が形成されている。第2蛇行状上方膨出部(12)の左端の縦向き直線状部分(12a)の頂壁には突起(13)が形成されていない部分があり、この部分が受熱部形成用上方膨出部(14)となっている。
また、上金属板(3)における第1蛇行状上方膨出部(11)の後端の横向き直線状部分(11a)の右方の部分に、左右方向に長い膨張タンク部形成用上方膨出部(15)が、後端横向き直線状部分(11a)と間隔をおいて形成されている。また、膨張タンク形成用上方膨出部(15)の右方に、左右方向に長くかつ後端横向き直線状部分(11a)の幅狭部と同幅の放熱部形成用上方膨出部(16)が形成されている。
下金属板(4)には、上金属板(3)の第1蛇行状上方膨出部(11)における後端の横向き直線状部分(11a)の右端と、同じく放熱部形成用上方膨出部(16)の左端とを通じさせる下方膨出部(25)が形成されている。また、下金属板(4)には、上金属板(3)の第2蛇行状上方膨出部(12)における右端の縦向き直線状部分(12a)の後端を基板(2)下面に開口させる貫通穴(17)と、同じく放熱部形成用上方膨出部(16)の右端を基板(2)下面に開口させる貫通穴(18)とが形成されている。一方の貫通穴が循環ポンプ(6)の吐出口に、他方の貫通穴が循環ポンプ(6)の吸込口に接続されている。
そして、上金属板(3)の上方膨出部(11)(12)(15)(16)と下金属板(4)の下方膨出部(25)とにより冷却流体循環路(5)が形成されている。
上金属板(3)の受熱部形成用上方膨出部(14)内に、ここではアルミニウム製のコルゲート状伝熱フィン(19)(伝熱部材)が配置され、伝熱フィン(19)が上下金属板(4)のうちの少なくとも下金属板(4)にろう付されており、これにより冷却流体循環路(5)の途中に受熱部(7)が形成されている。伝熱フィン(19)の波頭部および波底部はその長さ方向を前後方向に向けて配置されている。基板(2)の下面における受熱部(7)と対応する部分に、発熱電子部品(20)が熱的に接触するようになっている。
また、下金属板(4)下面における上金属板(3)の放熱部形成用上方膨出部(16)の長さ方向の中間部を含む部分に、アルミニウム製のコルゲート状放熱フィン(21)がろう付されており、これにより冷却流体循環路(5)の途中に放熱部(8)が形成されている。放熱フィン(21)の波頭部および波底部はその長さ方向を前後方向に向けて配置されている。
さらに、上金属板(3)の膨張タンク部形成用上方膨出部(15)と、下金属板(4)の下方膨出部(25)とにより、冷却流体循環路(5)の途中に膨張タンク部(9)が形成されている。図示は省略したが、膨張タンク部(9)は、冷却流体中に気泡状態で含まれる空気を取り入れて保持しうるとともに、冷却流体が加熱されて膨張した際に冷却流体を流入させて内圧上昇による冷却流体循環路(5)の破損を防止しうる構造となっている。また、膨張タンク部(9)内に余剰の冷却流体を入れておくことにより、冷却流体が減少した際の冷却効率の低下を防止することが可能になる。
上金属板(3)における第1蛇行状上方膨出部(11)の隣り合う横向き直線状部分(11a)間、第2蛇行状上方膨出部(12)の隣り合う縦向き直線状部分(12a)間、および第1蛇行状上方膨出部(11)の右側の縦向き直線状部分(11b)と第2蛇行状上方膨出部(12)の左端の縦向き直線状部分(12a)との間に、それぞれ冷却流体循環路(5)からの洩れを検出する短絡防止用貫通穴(22)(23)(24)が形成されている。なお、左端において連結された前後方向に隣り合う横向き直線状部分(11a)間の短絡防止用貫通穴(22)は、第1蛇行状上方膨出部(11)の右側の縦向き直線状部分(11b)と第2蛇行状上方膨出部(12)の左端の縦向き直線状部分(12a)との間の短絡防止用貫通穴(24)に連なっている。
上述した液冷式放熱装置(1)は、たとえばキーボードを有するパソコン本体部と、パソコン本体部に開閉自在に設けられたディスプレイ装置とを備えたノート型パーソナルコンピュータにおいて、パソコン本体部のハウジング内に配置され、CPU(20)(発熱電子部品)が液冷式放熱装置(1)の冷却流体循環路(5)の受熱部(7)において基板(2)の下面に熱的に接触させられる。ノート型パーソナルコンピュータの起動時には、循環ポンプ(6)により冷却流体が冷却流体循環路(5)内を循環させられる。CPU(20)から発せられた熱は、下金属板(4)を経て伝熱フィン(19)に伝わり、伝熱フィン(19)から冷却流体に伝わる。そして、冷却流体が、冷却流体循環路(5)を循環して受熱部(7)に戻るまでの間に、冷却流体の有する熱が上下金属板(3)(4)を経て外部に放熱され、特に放熱部(8)において下金属板(4)および放熱フィン(21)を経て外部に放熱され、その結果冷却流体が冷却される。このような動作を繰り返してCPU(20)から発せられる熱が放熱される。
液冷式放熱装置(1)は、以下に述べる方法により製造される。
下面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなる上金属板(3)にプレス加工を施すことにより、第1および第2蛇行状上方膨出部(11)(12)、突起(13)、膨張タンク部形成用上方膨出部(15)、放熱部形成用上方膨出部(16)および短絡防止用貫通穴(22)(23)(24)を同時に形成する。一方、上面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなる下金属板(4)にプレス加工を施すことにより、下方膨出部(25)および貫通穴(17)(18)を同時に形成する。
ついで、上金属板(3)の第2蛇行状上方膨出部(12)における左端の縦向き直線状部分(12a)の受熱部形成用上方膨出部(14)内に伝熱フィン(19)を配置し、その後両金属板(3)(4)をそれぞれの膨出部(11)(12)(25)の開口が他方の金属板により塞がれるように重ね合わせる。ついで、下金属板(4)における放熱部形成用上方膨出部(16)の長さの中間部と対応する位置に、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなる放熱フィン(21)を配置する。その後、両金属板(3)(4)および放熱フィン(21)を適当な手段により仮止めし、両金属板(3)(4)どうしおよび下金属板(4)と放熱フィン(21)とを同時にろう付、好ましくはフラックスを用いないで真空ろうする。こうして、液冷式放熱装置(1)が製造される。
液冷式放熱装置(1)を製造した後、ヘリウムリーク試験を行う。両金属板(3)(4)間に、冷却流体循環路(5)を基板(2)の外周縁部に通じさせるような接合不良が発生している場合、基板(2)の外周縁部からのヘリウムの外部への洩れが検出される。 また、冷却流体循環路(5)を基板(2)の外周縁部には通じさせないが、冷却流体循環路(5)に短絡を生じさせるような接合不良が発生している場合、短絡防止用貫通穴(22)(23)(24)からのヘリウムの外部への洩れが検出される。
上記実施形態においては、上下両金属板(3)(4)はろう付により接合されているが、これに限定されるものではなく、他の方法、たとえば圧着により接合されていてもよい。また、上記実施形態においては、基板(2)は平らであるが、これに限定されるものではなく、少なくとも一部分が湾曲あるいは屈曲していてもよい。さらに、上記実施形態においては、基板(2)は上下2枚の金属板(3)(4)から形成されているが、これに限定されるものではなく、3枚以上の金属板から形成されていてもよい。この場合にも、すべての金属板のうち少なくとも1組の隣り合う2枚の金属板間に冷却流体循環路が形成され、冷却流体循環路を形成する2枚の金属板のうち少なくともいずれか一方の金属板に、冷却流体循環路からの冷却流体の洩れを検出する短絡防止用貫通穴が、外部に露出するように形成されていればよい。
この発明による液冷式放熱装置の平面図である。 図1に示す液冷式放熱装置の分解斜視図である。 図1のIII−III線拡大断面図である。
符号の説明
(1):液冷式放熱装置
(2):基板
(3)(4):金属板
(5):冷却流体循環路
(6):循環ポンプ
(7):受熱部
(11)(12):上方膨出部
(13):突起
(19):伝熱フィン(伝熱部材)
(20):発熱電子部品
(22)(23)(24):短絡防止用貫通穴
(25):下方膨出部

Claims (20)

  1. 互いに積層状に接合された2枚以上の金属板からなる基板を備えており、すべての金属板のうち少なくとも1組の隣り合う2枚の金属板間に冷却流体循環路が形成されている液冷式放熱装置。
  2. 冷却流体循環路内に冷却流体が封入され、冷却流体が、循環ポンプにより冷却流体循環路内を循環するようになされている請求項1記載の液冷式放熱装置。
  3. 膨出させられた金属板の膨出部の頂壁に、内方に突出しかつこの金属板に隣り合う金属板に接合された複数の突起が形成されている請求項1または2記載の液冷式放熱装置。
  4. 間に冷却流体循環路が形成されている1組の2枚の金属板のうち少なくともいずれか一方の金属板に、冷却流体循環路における短絡の発生を防止する短絡防止用貫通穴が、外部に露出するように形成されている請求項1〜3のうちのいずれかに記載の液冷式放熱装置。
  5. 冷却流体循環路が複数の直線状部分を有しており、隣り合う直線状部分間において短絡防止用貫通穴が形成されている請求項4記載の液冷式放熱装置。
  6. 基板が2枚の金属板からなり、両金属板のうち少なくともいずれか一方の金属板を膨出させることにより冷却流体循環路が形成され、両金属板のうち少なくともいずれか一方の金属板に短絡防止用貫通穴が形成されている請求項4または5記載の液冷式放熱装置。
  7. 1枚の金属板のみに短絡防止用貫通穴が形成されている請求項6記載の液冷式放熱装置。
  8. 金属板がアルミニウムからなる請求項1〜7のうちのいずれかに記載の液冷式放熱装置。
  9. 隣り合う金属板どうしがろう付により接合されている請求項1〜8のうちのいずれかに記載の液冷式放熱装置。
  10. 隣り合う金属板どうしが真空ろう付されている請求項9記載の液冷式放熱装置。
  11. 冷却流体循環路の途中に受熱部が設けられており、冷却流体循環路の受熱部内に、伝熱部材が配置されている請求項1〜10のうちのいずれかに記載の液冷式放熱装置。
  12. 伝熱部材がフィンからなる請求項11記載の液冷式放熱装置。
  13. ハウジングと、ハウジング内に配置された発熱電子部品とを備えており、請求項11または12記載の液冷式放熱装置がハウジング内に配置され、発熱電子部品が冷却流体循環路の受熱部に熱的に接触している電子機器。
  14. キーボードを有する本体部と、本体部に開閉自在に設けられたディスプレイ装置とよりなり、本体部のハウジング内に請求項11または12記載の液冷式放熱装置が配置され、本体部のCPUが受熱部に熱的に接触させられているノート型パーソナルコンピュータ。
  15. 2枚の金属板を用意し、両金属板のうち少なくともいずれか一方の金属板にプレス加工を施すことにより、冷却流体循環路用膨出部を形成し、2枚の金属板を冷却流体循環路用膨出部を塞ぐように重ね合わせて相互にろう付し、基板を形成するとともに両金属板間に冷却流体循環路を形成することを特徴とする液冷式放熱装置の製造方法。
  16. 冷却流体循環路用膨出部の頂壁に膨出部内方に突出した複数の突起を形成しておき、2枚の金属板のろう付と同時に突起を他方の金属板にろう付する請求項15記載の液冷式放熱装置の製造方法。
  17. 2枚の金属板のうち少なくともいずれか一方の金属板に、冷却流体循環路における短絡の発生を防止する短絡防止用貫通穴を形成しておく請求項15または16記載の液冷式放熱装置の製造方法。
  18. 1枚の金属板のみに短絡防止用貫通穴を形成する請求項17記載の液冷式放熱装置の製造方法。
  19. 少なくともいずれか一方の金属板を片面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートで形成し、上記少なくともいずれか一方の金属板のろう材層を利用して2枚の金属板を相互にろう付する請求項15〜18のうちのいずれかに記載の放熱装置の製造方法。
  20. 上記ろう付を真空ろう付法により行う請求項19記載の液冷式放熱装置の製造方法。
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