JP2006063787A - 柱と梁の結合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 溶接をせずにブラケットとボルトで柱と梁との結合が強固に行われ、柱及び梁は鋼管又は木製の何れでも対応可能とした柱と梁の結合構造の提供。
【解決手段】 角形状の柱1と角形状の梁2A、2Bで構成するコーナーの外角部に内側角部が当接した略L形連結金具4を柱1と両方の梁2A、2Bの端部付近の外側に当接する。柱1と梁2Aの端部付近の内側に当接する平板接合金具5と梁2Bにより構成される内角部6にコーナー連結金具7を当接する。コーナー連結金具7は一方が内角部6の平板接合金具5の側面に当接し、他方が内角部6の梁2Bの側面に当接する略L形の両方の側壁部7A、7Bを有する。両方の側壁部7A、7Bの内側角部を挾んで上部及び下部に略三角形の水平板部7Cを設ける。L形連結金具4の両方の片4A、4Bとコーナー連結金具7の側壁部7A、7B間に通しボルト12、14を挿通し、ナット13、15で締結する。
【選択図】 図1

Description

本発明は柱と梁との結合、詳しくは角形状の柱と角形状の梁との結合構造に関するものである。
建物の柱や梁等の構造材には木材や鉄骨材等が使用され、木造建物の柱と梁との結合は、ほぞ加工又は羽子板ボルト等によって結合され、鉄骨フレーム建物は角形鋼管柱にH形断面梁や角形鋼管梁を溶接により接合するか、或いは角形鋼管柱及び鋼管梁にブラケットを溶接し、ブラケット同士をボルト接合している。
ブラケット同士をボルト接合したものの一例として、特許第2759603の柱と梁の接続構造、及び実用新案登録第2515569の化粧材被覆角形鋼管からなる柱と梁との接続構造が提案されている。
しかし、木材から成る柱や梁は強度的に特に結合部に弱点を有していると共に、ほぞ加工等の結合部の加工が困難で熟練を必要とする。
一方、鉄骨材からなる柱や梁は強度はあるが、溶接によると素材に歪みが生じると共に、現場の作業性に問題がある。又、ブラケット同士をボルト接合したものは、結合部の強度は十分なものではない。
又、近年、木造建物においても耐震構造等で強度化が図られているが、木材同士では限界があり、それ故、木材と鉄骨の組み合わせが考えられ、特に木材の通し柱と鋼管梁の結合とすれば、強度も十分な木造建物となるが、結合部に工夫を必要としていたのである。
特許第2759603号公報 実用新案登録第2515569号公報
上記の点より本発明は、溶接をせずにブラケットとボルトで角形状の柱と角形状の梁との結合が強固に行われ、柱又は梁のいずれもが、鋼管又は木材から成る場合の、いずれの組み合わせでも対応可能とした柱と梁の結合構造を提供しようとするものである。
上記課題を解決するため請求項1記載の本発明柱と梁の結合構造は、角形状の柱の一角部を挾んで隣接する両側面に角形状の梁を結合する構造であって、柱の一角部を挾んで隣接する両側面に梁の口端部が突合し、柱と両方の梁で直角のコーナーが構成され、このコーナーの外角部に内側角部が当接した略L形連結金具の両片が柱と両方の梁の端部付近の外側に当接され、前記L形連結金具の一方の片と、この片と対向して一部が柱と梁の口端部間に介在し、柱と一方の梁の端部付近の内側に当接する平板接合金具とにより柱と一方の梁の端部付近が挾持され、前記平板接合金具と、この平板接合金具と直交する側の他方の梁により構成される内角部にコーナー連結金具が当接され、このコーナー連結金具は一方が前記内角部の平板接合金具の側面に当接し、他方が前記内角部の梁の側面に当接する略L形の両方の側壁部を有すると共に、両方の側壁部の内側角部を挾んで上部及び下部に略三角形の水平板部が設けられ、前記柱を挾んで平板接合金具と、これと対向するL形連結金具の一方の片間及びL形連結金具の他方の片と柱の内側側面間に通しボルトが挿通されナットで締結されると共に、L形連結金具の両方の片とコーナー連結金具の側壁間に通しボルトが挿通されナットで締結されていることを特徴とするものである。
このような構成とすることにより、柱と両方の梁の端部付近はそれぞれL形連結金具の片とコーナー連結金具の側壁間に挾持され、通しボルト及びナットで固定されるので、柱と両方の梁は強固に固定されると共に、平板接合金具により平板接合金具とL形連結金具の片間に挾持される側の梁と柱は一体化し、より強固な結合となる。
又、平板接合金具の存在により、コーナー連結金具は平板接合金具と固定し、平板接合金具は柱とも固定されているので、柱とコーナー連結金具は一体化し、これによりコーナー連結金具と固定する両梁は柱と強固な結合となる。
コーナー連結金具は、側壁部の一方が内角部の平板接合金具の側面に当接し、他方が内角部の梁の側面に当接し、両側壁部の内側角部を挾んで略三角形の水平板部が上部と下部に二枚も設けられているため、梁の歪みに十分に対処できるものとなる。
結合構造は、L形連結金具、平板接合金具、コーナー連結金具を使用し、通しボルト及びナットで柱と梁を結合するもので、溶接が不要であるため柱と梁との結合が鋼管又は木材から成る場合の、何れでも対応可能である。
次に、請求項2記載の本発明柱と梁の結合構造は、請求項1記載の柱と梁の結合構造において、梁が鋼管であり、梁の口端部の上面及び下面の中央部にそれぞれ切り欠きが設けられていること、また、請求項3記載の本発明柱と梁の結合構造は、請求項1記載の柱と梁の結合構造において、梁が木製であり、梁の口端部の中央部に上面から下面に亘る切り欠き溝が設けられていることを特徴とするものである。
このような構成とすることにより、施工時に梁をL形連結金具の片とコーナー連結金具の側壁の間に、或いは梁をL形連結金具の片と平板連結金具の間に上方より落とし込む場合に、L形連結金具から柱に挿通した通しボルトの突出端部と、この突出端部に螺合するナットに引っ掛かることがない。
次に、請求項4記載の本発明柱と梁の結合構造は、角形状の柱の三方の側面に角形状の梁を結合する構造であって、柱の一方の対向する両側面に梁の口端部がそれぞれ突合すると共に、柱と両梁の端部付近の両側が平板接合金具で挾持され、前記柱の他方の対向する側面の何れか一方の側面に、前記平板接合金具を介して梁の口端部が突合され、この梁の両側で梁と平板接合金具により構成される内角部にコーナー連結金具がそれぞれ当接され、このコーナー連結金具は一方が前記内角部の平板接合金具の側面に当接し、他方が前記内角部の梁の側面に当接する略L形の両方の側壁部を有すると共に、両方の側壁部の内側角部を挾んで上部及び下部に略三角形の水平板部が設けられ、前記柱を挾んで両平板接合金具間及び外側の平板接合金具とコーナー連結金具の側壁間に通しボルトが挿通されナットで締結されると共に、平板接合金具と直交する梁を挾んで両コーナー連結金具の側壁間に通しボルトで挿通されていることを特徴とするものである。
このような構成とすることにより、柱を挾んだ両側の梁は外側の平板接合金具とコーナー連結金具の側壁間に内側の平板接合金具を介して挾持されて通しボルト及びナットで固定され、又柱は両側の平板接合金具で挾持され、通しボルト及びナットで固定されているため柱と両側の梁は強固な結合となる。
又、平板接合金具と直交する梁は両側のコーナー連結金具の側壁間に挾持され、通しボルト及びナットで固定され、このコーナー連結金具は内側の平板接合金具が存在することにより、これに固定されると共にこの内側平板接合金具は柱とも固定されているので、柱と両コーナー連結金具は一体化し、これにより平板接合金具と直交する梁及び柱と両側の梁は一体化し、柱と強固な結合となる。
そして、内角部にコーナー連結金具が当接され、このコーナー連結金具は側壁部の一方が内角部の平板接合金具の側面に当接し、他方が内角部の梁の側面に当接し、両側壁部の内側角部を挾んで略三角形の水平板部が上部と下部に二枚設けられているため、梁の歪みに十分に対処できる。
結合構造は二枚の平板接合金具と二個のコーナー連結金具を使用し、通しボルト及びナットで柱と梁を結合するもので溶接が不要であるため、柱と梁が鋼管又は木材何れにも対応可能である。
次に、請求項5記載の本発明柱と梁の結合構造は、角形状の柱の四方の側面に角形状の梁を結合する構造であって、柱の一方の対向する両側面に梁の口端部がそれぞれ突合すると共に、柱と両方の梁の端部付近の両側が平板接合金具で挾持され、前記柱の他方の対向する両側面に、前記平板接合金具を介して梁の口端部がそれぞれ突合され、この両方の梁の両側で梁と平板接合金具により構成される内角部にコーナー連結金具がそれぞれ当接され、このコーナー連結金具は一方が前記内角部の平板接合金具に当接し、他方が前記内角部の梁の側面に当接する略L形の両方の側壁部を有すると共に、両方の側壁部の内側角部を挾んで上部及び下部に略三角形の水平板部が設けられ、前記柱を挾んで両平板接合金具間及び各梁を挾んで各コーナー連結金具の対向する側壁間にそれぞれ通しボルトが挿通されナットで締結されていることを特徴とするものである。
このような構成とすることにより、柱が平板接合金具に挾持され、通しボルト及びナットで固定され、この平板接合金具に各コーナー連結金具は固定されているため、各コーナー連結金具は柱と一体化し、この各コーナー連結金具の対向する側壁間に挾持され、通しボルト及びナットで締結された各梁も柱と一体化し、強固な結合となる。
そして、各内角部に請求項4の発明と同様のコーナー連結金具がそれぞれ当接されていることにより、請求項4の発明と同様に梁の歪みに十分に対処できる機能を有する。
結合構造は二枚の平板接合金具と四個のコーナー連結金具を使用し、通しボルト及びナットで柱と梁を結合するもので、溶接が不要であるため請求項4の発明と同様に柱と梁が鋼管又は木材の何れにも対応可能である。
次に、請求項6記載の本発明柱と梁の結合構造は、請求項4及び5記載の柱と梁の結合構造において、梁が鋼管であり、少なくとも平板接合金具と直交する側の梁の口端部の上面及び下面の中央部にそれぞれ切り欠きが設けられていること、また、請求項7記載の本発明柱と梁の結合構造は、請求項4及び5記載の柱と梁の結合構造において、梁が木製であり、少なくとも平板接合金具と直交する側の梁の口端部の中央部に上面から下面に亘る切り欠き溝が設けられていることを特徴とするものである。
このような構成とすることにより、施工時に平板接合金具と直交する側の梁をコーナー連結金具の側壁間に上方より落とし込む場合に、柱を挾んで両側の平板接合金具間に挿通した通しボルトの頭部及び通しボルトの突出端部と、この突出端部に螺合するナットに引っ掛かることがない。
本発明によれば、柱は平板接合金具を介してコーナー連結金具と一体化されているため、コーナー連結金具と固定する総ての梁は柱と一体化し強固な結合となる効果を有する。 柱と梁の結合に溶接を必要としないため、現場での作業性が良くなると共に溶接による素材の歪みが生じることもない。
又、溶接を必要としないため、柱と梁との結合が鋼管や木製であっても、いかなる組み合わせでも可能となる。
そして、木製の梁でも、柱と梁との連結部にほぞ加工等を施す必要がなく、ユニットとして大量生産が可能で、かつ熟練者でなくても簡単に現場作業ができる効果を有する。
更に、木造建物で木製の角形通し柱と角形鋼管梁の結合とすることで通し柱を多用できると共に、水平ブレースの使用も可能となったため部屋全体が強固となり、強度も十分な木造建物を提供できる効果を有する。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図3は請求項1記載の本発明柱と梁の結合構造を示し、図1は平面図、図2は図1の側面図、図3は図1の分解斜視図である。
請求項1記載の発明は、角形状の柱1の一角部を挾んで隣接する両側面に角形状の梁2を結合する構造である。
柱1は図面では角形鋼管から成る柱を示し、梁2も角形鋼管から成る梁としているけれど、木製の柱や梁でも良く、柱と梁を異種の材質としてもよい。
この柱1の一角部を挾んで隣接する両側面に梁2A、2Bの口端部が突合するように、柱1と両方の梁2A、2Bで直角のコーナーが構成されている。柱1と梁2A、2Bの口端部とに隙間があるのは、角形鋼管の温度による伸縮を考慮したものであり、木製の梁の場合は図8のように当接してと突合させることとなる。
このコーナーの外角部3に両方の片4A、4Bが略同一長さのL形連結金具4の内側角部が当接し、柱1の外側と両方の梁2A、2Bの端部付近の外側に両方の片4A、4Bが当接している。両方の片4A、4Bの高さは梁2A、2Bの側面の高さと略同一高さに形成されている。
L形連結金具4の一方の片4Aと対向して柱1と梁2Bの口端部間に一部が介在し、柱1の内側と梁2Aの端部付近の内側に平板接合金具5が当接している。
平板接合金具5はL形連結金具4の対向する片4Aと略同一の長さで、高さは梁2Aの側面の高さと略同一高さに形成されている。この平板接合金具5と、これと対向するL形連結金具4の片4Aで柱1と一方の梁2Aの端部付近が挾持されている。
平板接合金具5と、この平板接合金具5と直交する側の他方の梁2Bにより直角の内角部6が構成され、この内角部6にコーナー連結金具7が当接されている。
コーナー連結金具7は一方に内角部6の平板接合金具5の側面に当接する側壁部7Aを有し、他方に内角部6の梁2Bの側面に当接する側壁部7Bを有する略L形の両方の側壁を有すると共に、両方の側壁部7A、7Bの内側角部を挾んで上部及び下部に略三角形の水平板部7Cが設けられている。他方の梁2Bの端部付近はL形連結金具4の片4Bとコーナー連結金具7の側壁部7Bにより挾持される。
又、前記一方の梁2AもL形連結金具4の片4Aとコーナー連結金具7の平板接合金具5と接する側の他方の側壁部7Aにより挾持される。
側壁部7A、7Bの高さは梁2Aの側面の高さと略同一高さに形成され、両方の側壁部7A、7Bは同一長さで、片方の側壁部7Aの長さはコーナー連結金具7を内角部6に当接した時に、側壁部7Aと対向するL形連結金具4の片4Aの端部及び平板接合金具5の端部と端部同士が略同じ位置となる長さとなっている。上部及び下部の水平板部7Cに水平ブレース(筋交い)取り付け孔7Dが穿設されている。
水平ブレースを取り付けない場合は、図9のように上部及び下部の水平板部7Cは敢えて必要が無く、側壁部7A、7BのみのL形片としておいてもよい。
柱1のL形連結金具4の両方の片4A、4Bが当接する外側面部及び対向位置の内側面部にボルト挿通孔1aが上下二段に穿設され、このボルト挿通孔1aに対応してL形連結金具4の片4A、4Bにボルト挿通孔4aが上下二段に穿設されている。
柱1の隣接する両側面のボルト挿通孔1a、1aは、両側から後に説明する通しボルト8、10を挿通した時にボルト同士が当たらないように高さをずらして配設されている。 これに対応して、L形連結金具4の両方の片4A、4Bのボルト挿通孔4a、4aも高さをずらして配設されている。
又、平板接合金具5に柱1のボルト挿通孔1aと合致する位置にボルト挿通孔5aが上下二段に穿設されている。そして、平板接合金具5と対向するL形連結金具4の4Aのボルト挿通孔4aから通しボルト8が柱1の両側のボルト挿通孔1aを通り、平板接合金具5のボルト挿通孔5aに挿通され、ナット9で締結されている。
又、L形連結金具4の他方の片4Bのボルト挿通孔4aから通しボルト10が柱1の両側のボルト挿通孔1aに挿通され、ナット11で締結されている。
両方の梁2A、2BのL形連結金具4の片4A、4Bが当接する側面部及び対向位置の側面部にボルト挿通孔2b、2bが上下二段に横二列に穿設されている。
これに対応して、L形連結金具4の片4A、4Bに梁2A、2Bのボルト挿通孔2b,2bと合致する箇所にボルト挿通孔4b,4bが上下二段に横二列に穿設されている。
又、これに対応して平板接合金具5に梁2Aのボルト挿通孔2bと合致する箇所にボルト挿通孔5bが上下二段に横二列に穿設されている。
コーナー連結金具7の平板接合金具5の側面に当接する側壁部7Aに、平板接合金具5のボルト挿通孔5bと合致する位置にボルト挿通孔7bが上下二段に横二列に穿設されると共に、他方の側壁部7Bに梁2Bのボルト挿通孔2bと合致する箇所にボルト挿通孔7bが上下二段に横二列に穿設されている。
そして、L形連結金具4の一方の片4Aのボルト挿通孔4bから通しボルト12が梁2Aのボルト挿通孔2b及び平板接合金具5のボルト挿通孔5bを通り、コーナー連結金具7の側壁部7Aのボルト挿通孔7bに挿通され、ナット13で締結されている。
又、L形連結金具4の他方の片4Bのボルト挿通孔4bから通しボルト14が梁2Bのボルト挿通孔2bを通り、コーナー連結金具7の側壁部7Bのボルト挿通孔7bに挿通され、ナット15で締結されている。
以上により、柱1と平板接合金具5及びコーナー連結金具7は一体化し、コーナー連結金具7に固定される梁2A、2Bも柱1と一体化し、強固な結合となる。
両方の梁2A、2Bの口端部の上面及び下面の中央部に切り欠き16が設けられている。この切り欠き16は施工時に、一方の梁2AがL形連結金具4の一方の片4Aと平板接合金具5間に上方から落とし込まれる場合や、他方の梁2BがL形連結金具4の他方の片4Bとコーナー連結金具7の側壁部7B間に上方から落とし込まれる場合に、通しボルト8、10の突出端部とこれに螺合するナット9、11に梁2A、2Bの端部が引っ掛からないようなサイズに形成されたもので、梁2A、2Bを側方から挿入する場合は必要としない。
梁2A,2Bが木製の角形木材のときは、切り欠き16は梁の口端部の中央部に上面から下面に亘る切り欠き溝33に形成されることになる。
尚、柱1は図面では角形鋼管から成る柱を示しているが、木製柱の場合は柱1のボルト挿通孔1aに代え、柱1の一方の側面から対向する側面に貫通孔を穿設する。
次に、図4及び図5は請求項4記載の本発明柱と梁の結合構造を示し、図4は平面図、図5は図4の分解斜視図である。
図1乃至図3と同一又は相当する箇所にはそれと同一符号を付してあり、詳細な説明は省略する。
請求項4記載の発明は、角形状の柱1の三方の側面に角形状の梁2を結合する構造である。柱1及び梁2A、2Bは図面では角形鋼管から成るものを示しているが、木製の柱や梁でも良く、柱と梁を異種の材質としてもよいことは、図1乃至図3の場合と同様である。
柱1の一方の対向する両側面に梁2Aの口端部がそれぞれ突合し、柱1の他方の両側面側から平板接合金具20が当接され、この両側の平板接合金具20により柱1と両方の梁2Aの端部付近が挾持されている。平板接合金具20の高さは梁2Aの側面の高さと略同一高さに形成されている。
柱1の他方の対向する側面の何れか一方の側面に、平板接合金具20を介して他方の梁2Bの口端部が突合され、この梁2Bの両側で、この梁2Bと平板接合金具20により構成される内角部6に、前同様の構成を有するコーナー連結金具7が当接され、この両側のコーナー連結金具7の側壁部7Bにより梁2Bの端部付近の両側が挾持されている。
又、柱1の両側の梁2Aの端部付近は内側の平板接合金具20を介して外側の平板接合金具20とコーナー連結金具7の側壁部7A間に挾持されている。
柱1の平板接合金具20により挾持された両側面部に、ボルト挿通孔1aが上下二段に穿設されると共に、これと対応して両側の平板接合金具20、20にそれぞれボルト挿通孔20a,20aが上下二段に穿設され、外側の平板接合金具20のボルト挿通孔20aから支柱1のボルト挿通孔1aを通り、内側の平板接合金具20のボルト挿通孔20aに通しボルト21が挿通され、ナット22で締結されている。
又、平板接合金具20で挾持された両方の梁2Aの両側面部にはボルト挿通孔2b、2bが上下二段に横二列に穿設されている。
これに対応して、両側の平板接合金具20のボルト挿通孔20aを挾んだ両側にボルト挿通孔20bがそれぞれ上下二段に横二列に穿設されている。
又、このボルト挿通孔20bはコーナー連結金具7の側壁部7aのボルト挿通孔7bにも合致している。そして、外側の平板接合金具20のボルト挿通孔20bから梁2Aのボルト挿通孔2b及び内側の平板接合金具20のボルト挿通孔20bを通り、コーナー連結金具7の側壁部7Aのボルト挿通孔7bに通しボルト23が挿通され、ナット24で締結されている。
又、コーナー連結金具7の側壁部7Bで挾持された梁2Bの両側面部にボルト挿通孔2bが穿設され、このボルト挿通孔2bとコーナー連結金具7の側壁部7Bのボルト挿通孔7bは合致している。そして、一方の側のコーナー連結金具7の側壁部7Bから梁2Bのボルト挿通孔2bを通り、他方のコーナー連結金具7の側壁部7Bのボルト挿通孔7bに通しボルト25が挿通され、ナット26で締結されている。
以上により、柱1と内側の平板接合金具20及び両側のコーナー連結金具7は一体化し、コーナー連結金具7に固定される両側の梁2A及び梁2Bも柱1と一体化し、強固な結合となる。
尚、梁2A、2Bの口端部の上面及び下面の中央部に切り欠き16が前同様の理由で設けられているが、この場合は平板接合金具20と直交する側の梁2Bだけでよい。又、角形鋼管柱に代え木製柱とする場合、ボルト挿通孔1aに代え貫通孔を穿設する。
次に、図6及び図7は請求項5記載の本発明柱と梁の結合構造を示し、図6は平面図、図7は図6の側面図である。図1乃至図5と同様又は相当する箇所にはそれと同一符号を付してあり、詳細な説明は省略する。
請求項5記載の発明は、角形状の柱1の四方の側面に角形状の梁2を結合する構造である。柱1及び梁2A、2Bは図面では角形鋼管としているが、木製の柱や梁でも良いことは前記と同様である。
柱1の一方の対向する両側面に梁2Aの口端部がそれぞれ突合し、柱1の他方の両側面側から前同様の構成を有する平板接合金具20が当接され、この平板接合金具20により柱1と両側の梁2Aの端部付近が挾持されている。
又、柱1の他方の対向する両側面に平板接合金具20を介して梁2Bの口端部がそれぞれ突合し、この梁2Bの両側で、この梁2Bと平板接合金具20により構成される内角部6に前同様の構成を有するコーナー連結金具7が当接され、両側のコーナー連結金具7の側壁部7Bにより、この梁2Bの端部付近の両側が挾持される。
又、平板接合金具20で挾持された側の梁2Aも、平板接合金具20を介してコーナー連結金具7の他方の側壁部7Aにより挾持されている。
そして、柱1の平板接合金具20で挾持された両側面部にボルト挿通孔1aが穿設されると共に、これと対応して両側の平板接合金具20にそれぞれボルト挿通孔20aが穿設され、一方の平板接合金具20のボルト挿通孔20aから支柱1のボルト挿通孔1aを通り、他方の平板接合金具20のボルト挿通孔20aに通しボルト27が挿通され、ナット28で締結されている。
又、平板接合金具20で挾持された両側の梁2Aの両側面にボルト挿通孔2bが上下二段に横二列に穿設され、これに対応して平板接合金具20のボルト挿通孔20aを挾んだ両側にボルト挿通孔20bが穿設され、このボルト挿通孔20bはコーナー連結金具7の側壁部7Aのボルト挿通孔7bにも合致している。
そして、一方のコーナー連結金具7の側壁部7Aのボルト挿通孔7bから、一方の平板接合金具20のボルト挿通孔20b及び梁2Aのボルト挿通孔2b及び他方の平板接合金具20のボルト挿通孔20bを通り、他方のコーナー連結金具7の側壁部7Aに通しボルト29が挿通され、ナット30で締結されている。
又、コーナー連結金具7の側壁部7Bで挾持された梁2Bの両側面にボルト挿通孔2bが穿設され、このボルト挿通孔2bとコーナー連結金具の側壁部7Bのボルト挿通孔7bは合致している。そして、一方のコーナー連結金具7の側壁部7Bのボルト挿通孔7bから梁2Bのボルト挿通孔2bを通り、他方のコーナー連結金具7の側壁部7Bのボルト挿通孔7bに通しボルト31が挿通され、ナット32で締結されている。
以上により、柱1と柱1を挾持する平板接合金具20が固定され、この平板接合金具20に各コーナー連結金具7は固定されているため、各コーナー連結金具7は柱1とも固定され一体化し、各コーナー連結金具20の対向する側壁間に固定された各梁も柱1と一体化し、強固な結合となる。
尚、梁2A、2Bの口端部の上面及び下面の中央部に切り欠き16が前同様の理由で設けられているが、この場合も平板接合金具20と直交する側の梁2Bだけでよい。又角形鋼管支柱に代え木製柱とする場合、ボルト挿通孔1aに代え貫通孔を穿設する。
以上、本発明は実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能である。
請求項1記載の本発明柱と梁の結合構造を示す平面図である。 図1の側面図である。 図1の分解斜視図である。 請求項3記載の本発明柱と梁の結合構造を示す平面図である。 図4の分解斜視図である。 請求項5記載の本発明柱と梁の結合構造を示す平面図である。 図6の側面図である。 木製の柱と梁を用いた請求項1記載の本発明柱と梁の結合構造を示す平面図である。 他のコーナー連結金具を示す斜視図である。
符号の説明
1 柱
1a 柱のボルト挿通孔
2A、2B 梁
2b 梁のボルト挿通孔
3 外角部
4 L形連結金具
4A、4B L形連結金具の片
4a、4b L形連結金具のボルト挿通孔
5 平板接合金具
5a、5b 平板接合金具のボルト挿通孔
6 内角部
7 コーナー連結金具
7A、7B コーナー連結金具の側壁部
7C コーナー連結金具の水平板部
7D コーナー連結金具の水平ブレス取り付け孔
7b コーナー連結金具のボルト挿通孔
8、10、12、14、21、23、25、27、29、31 通しボルト
9、11、13、15、22、24、26、28、30、32 ナット
16 切り欠き
20 平板接合金具
20a、20b 平板接合金具のボルト挿通孔
33 切り欠き溝

Claims (7)

  1. 角形状の柱の一角部を挾んで隣接する両側面に角形状の梁を結合する構造であって、柱の一角部を挾んで隣接する両側面に梁の口端部が突合し、柱と両方の梁で直角のコーナーが構成され、このコーナーの外角部に内側角部が当接した略L形連結金具の両片が柱と両方の梁の端部付近の外側に当接され、前記L形連結金具の一方の片と、この片と対向して一部が柱と梁の口端部間に介在し、柱と一方の梁の端部付近の内側に当接する平板接合金具とにより柱と一方の梁の端部付近が挾持され、前記平板接合金具と、この平板接合金具と直交する側の他方の梁により構成される内角部にコーナー連結金具が当接され、このコーナー連結金具は一方が前記内角部の平板接合金具の側面に当接し、他方が前記内角部の梁の側面に当接する略L形の両方の側壁部を有すると共に、両方の側壁部の内側角部を挾んで上部及び下部に略三角形の水平板部が設けられ、前記柱を挾んで平板接合金具と、これと対向するL形連結金具の一方の片間及びL形連結金具の他方の片と柱の内側側面間に通しボルトが挿通されナットで締結されると共に、L形連結金具の両方の片とコーナー連結金具の側壁間に通しボルトが挿通されナットで締結されていることを特徴とする柱と梁の結合構造。
  2. 梁が鋼管であり、梁の口端部の上面及び下面の中央部にそれぞれ切り欠きが設けられていることを特徴とする請求項1記載の柱と梁の結合構造。
  3. 梁が木製であり、梁の口端部の中央部に上面から下面に亘る切り欠き溝が設けられていることを特徴とする請求項1記載の柱と梁の結合構造。
  4. 角形状の柱の三方の側面に角形状の梁を結合する構造であって、柱の一方の対向する両側面に梁の口端部がそれぞれ突合すると共に、柱と両梁の端部付近の両側が平板接合金具で挾持され、前記柱の他方の対向する側面の何れか一方の側面に、前記平板接合金具を介して梁の口端部が突合され、この梁の両側で梁と平板接合金具により構成される内角部にコーナー連結金具がそれぞれ当接され、このコーナー連結金具は一方が前記内角部の平板接合金具の側面に当接し、他方が前記内角部の梁の側面に当接する略L形の両方の側壁部を有すると共に、両方の側壁部の内側角部を挾んで上部及び下部に略三角形の水平板部が設けられ、前記柱を挾んで両平板接合金具間及び外側の平板接合金具とコーナー連結金具の側壁間に通しボルトが挿通されナットで締結されると共に、平板接合金具と直交する梁を挾んで両コーナー連結金具の側壁間に通しボルトで挿通されていることを特徴とする柱と梁の結合構造。
  5. 角形状の柱の四方の側面に角形状の梁を結合する構造であって、柱の一方の対向する両側面に梁の口端部がそれぞれ突合すると共に、柱と両方の梁の端部付近の両側が平板接合金具で挾持され、前記柱の他方の対向する両側面に、前記平板接合金具を介して梁の口端部がそれぞれ突合され、この両方の梁の両側で梁と平板接合金具により構成される内角部にコーナー連結金具がそれぞれ当接され、このコーナー連結金具は一方が前記内角部の平板接合金具に当接し、他方が前記内角部の梁の側面に当接する略L形の両方の側壁部を有すると共に、両方の側壁部の内側角部を挾んで上部及び下部に略三角形の水平板部が設けられ、前記柱を挾んで両平板接合金具間及び各梁を挾んで各コーナー連結金具の対向する側壁間にそれぞれ通しボルトが挿通されナットで締結されていることを特徴とする柱と梁の結合構造。
  6. 梁が鋼管であり、少なくとも平板接合金具と直交する側の梁の口端部の上面及び下面の中央部にそれぞれ切り欠きが設けられていることを特徴とする請求項4又は5記載の柱と梁の結合構造。
  7. 梁が木製であり、少なくとも平板接合金具と直交する側の梁の口端部の中央部に上面から下面に亘る切り欠き溝が設けられていることを特徴とする請求項4又は5記載の柱と梁の結合構造。
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