JP2006063418A - 溶融金属の精錬方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 溶融金属に粉粒体の精錬剤を添加して連続式の精錬を施すに際し、反応性に優れる粉粒体の精錬剤を効率良く溶融金属中へ添加すると同時に、落下する溶融金属の位置のエネルギーを利用して攪拌・混合し、溶融金属を効率的に精錬する。
【解決手段】 筒3の内部を充填させながら溶融金属8を落下させ、溶融金属の筒内の落下流に精錬剤添加用ランス4の下端を浸漬させて当該精錬剤添加用ランスから溶融金属の落下流に精錬剤9を添加し、溶融金属の落下によるエネルギーを利用して溶融金属と精錬剤とを混合させ、溶融金属と精錬剤との反応を進行させる。
【選択図】 図2
【解決手段】 筒3の内部を充填させながら溶融金属8を落下させ、溶融金属の筒内の落下流に精錬剤添加用ランス4の下端を浸漬させて当該精錬剤添加用ランスから溶融金属の落下流に精錬剤9を添加し、溶融金属の落下によるエネルギーを利用して溶融金属と精錬剤とを混合させ、溶融金属と精錬剤との反応を進行させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、溶融金属に精錬剤を添加して溶融金属を連続式に精錬する溶融金属の精錬方法に関するものである。
溶融金属を精錬する方法の1つとして、例えば、粉状の脱硫剤を溶銑に添加して行なう脱硫処理のように、粉粒体の精錬剤を溶融金属に添加し、精錬剤と溶融金属とを攪拌・混合して精錬する方法が広く行なわれている。このような粉粒体の精錬剤を用いた精錬方法では、一般に、溶融金属に比較して密度の小さい精錬剤をいかに溶融金属中へ分散させるかが重要な課題であると共に、精錬剤と溶融金属との反応を進行させるための攪拌力をいかに与えるかが重要な課題である。以下、粉粒体の精錬剤を添加する精錬方法の例として溶銑の脱硫処理を挙げ、これらの課題に対する従来の対策を説明する。
溶銑の脱硫方法としては、バッチ式脱硫方法と連続式脱硫方法とが行なわれている。バッチ式脱硫方法とは、高炉から出銑された溶銑を溶銑鍋或いはトーピードカーなどの溶銑搬送容器に収容し、脱硫設備に移動して溶銑搬送容器内で脱硫剤を添加して脱硫処理を行なう方法であり、一方、連続式脱硫方法とは、高炉から出銑されて溶銑樋などを流れる溶銑に連続的に脱硫剤を添加して脱硫する方法である。
バッチ式脱硫方法としては、(1)インペラーと呼ばれる攪拌羽根によって溶銑を攪拌しながら脱硫剤を投入し、脱硫処理を行なう機械攪拌式脱硫法、(2)脱硫剤を搬送用ガスと共に溶銑中に吹き込み、脱硫処理を行なうインジェクション法、(3)脱硫剤を溶銑へ投入し、脱硫剤とは別に溶銑中に吹き込まれたガスによって溶銑を攪拌し、脱硫処理を行なうガスバブリング法などが行なわれている。
これら従来のバッチ式脱硫方法を用いた場合には、脱硫設備として、攪拌装置、ガス及び脱硫剤の吹き込み装置、脱硫剤の添加装置、集塵装置、排滓装置及び排滓場所などの多くの装置を必要とするため、高額な設備費を必要とする。特に、機械攪拌式脱硫法では、脱硫反応の効率は高いが、巨大なインペラーを回転させ更に昇降させる必要があることから設備費が増大する。また、脱硫処理のための準備時間、脱硫処理のための時間及び排滓処理のための時間をそれぞれ必要とし、これら処理時間が長くなることによって溶銑温度が低下するという弊害を招く。更に、インペラーの顕熱、搬送用ガスの顕熱、攪拌用ガスの顕熱など、溶銑温度の低下を来す熱ロスの要因が大きいという欠点もある。
また更に、ガスバブリング法では、吹き込んだガスによって溶銑と脱硫剤とを攪拌・混合させるが、溶銑の湯面上に一旦浮上してしまった脱硫剤を溶銑中に分散させるという作用効果は期待できず、満足な混合状態が得られない。また、インジェクション法では、脱硫剤は全て溶銑中に搬送されるが、搬送用ガスの気泡内にも脱硫剤が存在し、気泡内の脱硫剤は溶銑と反応しないまま、気泡と共に溶銑湯面上に浮上してしまい、やはり脱硫剤の溶銑中への効果的な分散は期待できない。
このように、溶銑のバッチ式脱硫方法では、脱硫反応効率は高いが、設備費が高く、また処理時間が長くなるという問題点が大きいため、この問題点を解決すべく、高炉からの出銑時、流れる溶銑に対して脱硫剤を添加して行なう連続式脱硫方法が多数提案されている。
例えば、特許文献1には、高炉出銑樋の途中に湯溜部を設け、出銑中、湯溜部に溜まっている溶銑に上吹きランスから脱硫剤を吹き込み、連続的に脱硫する方法が提案されている。しかし、出銑樋の途中に湯溜部を形成することは、バッチ式脱硫方法と同様に高額な設備費を必要とするのみならず、湯溜部とはいうものの溶銑は流れており、湯溜部での脱硫処理では十分な攪拌が得られず、バッチ式脱硫方法に比べて脱硫効率が低下するという欠点もある。
また、脱硫反応の効率を向上させるために、特許文献2には、出銑樋を流れる溶銑表面に向けてガスと共に脱硫剤を吹き付ける方法が提案され、特許文献3には、出銑樋を落差のある2段の樋に二分し、上流側の樋を流れる溶銑に脱硫剤を添加し、落差によって生ずる攪拌流に脱硫剤を巻き込ませると共に、攪拌流の近傍にガスを吹き付けて脱硫剤を攪拌流に巻き込ませる方法が提案されている。しかし、これらの方法では、脱硫剤吹き付け用ランス或いはガス吹き付け用ランスが必要であり、設備は複雑で設備費用も安価とはいえず、また、攪拌力が弱く、脱硫効率は余り向上しないという欠点がある。
また、特許文献4には、出銑樋を流れる溶銑に脱硫剤を添加し、出銑樋から溶銑搬送容器に落下する溶銑の落下エネルギーを攪拌力に利用すると同時に、溶銑搬送容器に浸漬させたインジェクションランスから攪拌用ガスを吹き込みながら脱硫する方法が提案されている。しかし、この方法は、バッチ式のインジェクション法を組み合せた方法であり、バッチ式脱硫方法の設備費が高いという欠点を解決していない。
更に、特許文献5には、その内部に脱硫剤導入管を具備し、この脱硫剤導入管の下端位置よりも下側では内径が小さくなった溶銑導入管を通して下方に配置した溶銑搬送容器に溶銑を落下させる際に、溶銑導入管の下端を溶銑搬送容器内の溶銑に浸漬させると共に脱硫剤導入管から溶銑導入管内の溶銑落下流に脱硫剤を添加することにより、溶銑導入管下端部ではガスの巻き込みがなく、脱硫剤の混合された溶銑流を形成して脱硫する方法が提案されている。この技術の特徴は、(1)気泡の巻き込みを防止するために搬送用ガスの代わりに溶銑自体を搬送用液体として利用する点、(2)溶銑導入管の下端部の流路断面積を減少させ、ガスを上方へ押し戻し、脱硫剤のみを溶銑中に混合させる点、(3)溶銑導入管の下端部を溶銑中に浸漬させ、溶銑搬送容器内における脱硫剤の混合分散を促進させる点である。
しかしながら、特許文献5の技術を高炉からの出銑時に適用した場合には、以下の問題点がある。即ち、(1)搬送用ガスを用いないで粉状の脱硫剤を脱硫剤導入管へ輸送することは実際には不可能であること、(2)溶銑導入管の下端部分の流路断面積を減少させる必要があるために溶銑導入管の形状設計が複雑になり、実際に使用した場合には溶損などによって所定の形状を維持できなくなり、使用命数が極めて短くなる可能性が高いこと、(3)溶銑導入管の下端部を溶銑に浸漬させる必要があることから、溶銑搬送容器内で使用する場合には、溶銑搬送容器の高さと同等の長い導入管を必要とする、或いは、溶銑搬送容器内の溶銑の湯面上昇に合わせて溶銑導入管を上昇させるための昇降装置が必要になるなどとといった欠点がある。
特開昭53−45693号公報
特開昭58−130208号公報
特開昭49−34416号公報
特開平5−17809号公報
特開昭55−159830号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、高炉鋳床における溶銑の連続式脱硫処理方法などのように、溶融金属に粉粒体の精錬剤を添加して連続式の精錬を施すに際し、反応性に優れる粉粒体の精錬剤を効率良く溶融金属中へ添加すると同時に、落下する溶融金属の位置のエネルギーを利用して攪拌・混合し、溶融金属を効率的に精錬することのできる溶融金属の精錬方法を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく、前述した種々の脱硫方法の欠点に着目し、溶銑の脱硫方法において反応効率を向上させる方法について鋭意研究を進めた。その結果、機械攪拌式脱硫法及びガスと共に脱硫剤を吹き付ける脱硫方法における反応効率の低下原因として、脱硫剤添加の際に脱硫剤が溶銑表面まで達することなく、飛散してしまうことによる添加歩留まりの低下が原因であり、また、機械攪拌式脱硫法においては強攪拌によって脱硫剤が凝集し、この脱硫剤の凝集による反応界面積の低下が反応効率の低下につながっていることが判明した。更に、溶銑浴中への脱硫剤の添加歩留まりを上げるべくインジェクション法を用いた場合には、脱硫剤と同時に浴中へ吹き込まれる搬送用ガスの気泡の上昇が脱硫剤の浮上を促進してしまい、反応時間を減少させるのみならず、脱硫剤が気泡と共に浴中へ添加されるため、脱硫剤と溶銑との反応が阻害されるという欠点があることが分かった。
これらの結果から、インジェクション法における脱硫剤の浴中への添加歩留まりが良いという長所を生かし、欠点である気泡の存在を極力減少させることが達成されれば、脱硫反応に及ぼす気泡の悪影響を抑制することができ、高効率の脱硫反応が得られるとの知見が得られた。更に、鉛直方向に向いた筒状の容器内に溶銑の落下流が充填して形成されている場合には、その落下流中にガス吹き込み用ランスを浸漬するだけで、落下流による吸引力によってランスの内部を通って気体が吸い込まれる現象に着目し、例えば、高炉鋳床から溶銑搬送容器へ落下する溶銑の落下流による吸引力を利用することで、少ない搬送用ガスによって脱硫剤を溶銑中へ添加することができると共に脱硫剤を溶銑中に効率的に分散させることができるとの知見を得た。
そこで、図1に示す水モデル装置を用い、落下流による吸引力によってランスから気体が吸い込まれる現象を調査した。先ず、容器21に給水管22から水27を連続的に供給し、容器21に水27を滞留させながら容器21の底面に接続した液体落下用筒23を経由して水27を落下させた状態で、粉体添加用ランス24を容器21の上方から液体落下用筒23の中心へ次第に降下させていった。その結果、粉体添加用ランス24の下端が液体落下用筒23の上端よりも鉛直方向下方に位置した時点から、急速に、空気が粉体添加用ランス24の内部を通って液体落下用筒23を落下する水27の落下流に巻き込まれることが確認された。この時、巻き込まれた空気は、水27の落下流の中心部で筒状の連続した層を形成していた。
この場合、流量計26で確認しながら流量調整弁25を用いて巻き込まれる空気の流量を調整し、粉体添加用ランス24に吸引される空気の流量を、液体落下用筒23における水の落下速度u(m/秒)と粉体添加用ランス24の下端の断面積A1 (m2 )とから計算される流量V1'(m3 /秒)(V1'=A1 ×u)よりも減少させたところ、巻き込まれる空気は連続した筒状の形状から非連続的な分散した形状に変化することが確認された。巻き込まれる空気が分散した状態で、粉体添加用ランス24の上部から粉体を添加したところ、空気層の分散に伴って粉体が気泡から分離され、水27の落下流中へ分散していく状態が確認された。これは、落下流による剪断力により巻き込まれた空気が剪断されたものと考えられる。また、巻き込まれる空気の量を少なくするにつれ、落下流中へ分散する気泡の径は小さくなることが分かった。更に、巻き込まれる空気の量を極小にした場合には、空気はほとんど落下流中へ巻き込まれず、粉体のみが巻き込まれていく様子が確認できた。
このことから、巻き込まれる気泡を少なくするためには、粉体添加用ランスからの気体の流量V1'(m3 /秒)と、液体落下用筒における液体の落下速度u(m/秒)及び粉体添加用ランスの下端の断面積A1 (m2 )との関係をV1'<A1 ×uとすればよいことが分かった。粉体添加用ランスの下端の外径をd1 とするとA1 =π×(d1 /2)2 であり、従って、粉体添加用ランスの搬送用ガスの流量をV1 (Nl/分)で表示すると、前記関係式は下記の(1)式で表される。即ち、粉体添加用ランスからの搬送用ガスの流量V1 (Nl/分)と、精錬剤添加用ランスの下端部の外径d1 (mm)と、溶融金属の筒内の落下速度u(m/秒)とを、下記の(1)式を満足するように調整することで、巻き込まれる気泡が少ない状態で粉粒体の精錬剤を溶融金属に添加することができる。
尚、ここで溶融金属の筒内の落下速度uは、容器内に滞留した溶融金属の滞留深さH(m)により定まる速度であり、溶融金属の密度ρ(kg/m3 )と重力加速度g(m/秒2 )とを用い、位置エネルギーと運動エネルギーとの関係を示す下記の(2)式を整理した、下記の(3)式によって求めることができる。
更に、粉体添加用ランスを液体落下用筒中に挿入した状態でも、液体落下用筒中に充填した落下流を形成するためには、粉体添加用ランスの断面積(A1 )と液体落下用筒の流路の断面積(A2 )との比が重要であり、粉体添加用ランスの断面積A1 が液体落下用筒の流路の断面積A2 に対して大きくなり過ぎると充填流が形成されない傾向にあることが分かった。即ち、液体落下用筒の流路の断面積A2 に対する粉体添加用ランスの断面積A1 の比(A1 /A2 )が1/4以下の場合に充填流が形成されることが判明した。液体落下用筒や粉体添加用ランスの断面が円形の場合には、粉体添加用ランスの外径をd1 、液体落下用筒の内径をd2 とすると、比(A1 /A2 )が1/4となる条件は下記の(4)式で表すことができる。即ち、精錬剤添加用ランスの下端部の外径d1 と液体落下用筒の内径d2 とを、下記の(4)式を満足するように調整することで、液体落下用筒の内部に安定して充填する落下流を形成させることができる。
本発明は、上記研究結果に基づいてなされたものであり、第1の発明に係る溶融金属の精錬方法は、筒の内部を充填させながら溶融金属を落下させ、溶融金属の筒内の落下流に精錬剤添加用ランスの下端を浸漬させて当該精錬剤添加用ランスから溶融金属の落下流に精錬剤を添加し、溶融金属の落下によるエネルギーを利用して溶融金属と精錬剤とを混合させ、溶融金属と精錬剤との反応を進行させることを特徴とするものである。
第2の発明に係る溶融金属の精錬方法は、第1の発明において、前記筒の下端は、大気中へ開放されており、溶融金属の落下流は大気中を落下していくことを特徴とするものである。
第3の発明に係る溶融金属の精錬方法は、第1または第2の発明において、前記精錬剤は、精錬剤添加用ランスから搬送用ガスと共に添加されることを特徴とするものである。
第4の発明に係る溶融金属の精錬方法は、第3の発明において、前記搬送用ガスの流量V1 (Nl/分)と、溶融金属の筒内の落下速度u(m/秒)と、精錬剤添加用ランスの下端部の外径d1 (mm)とが、上記の(1)式の関係を満足することを特徴とするものである。
第5の発明に係る溶融金属の精錬方法は、第1ないし第4の発明の何れかにおいて、前記筒の内径d2 (mm)と精錬剤添加用ランスの下端部の外径d1 (mm)とが、上記の(4)式の関係を満足することを特徴とするものである。
第6の発明に係る溶融金属の精錬方法は、第1ないし第5の発明の何れかにおいて、添加する精錬剤として、粒度が100μm以下の精錬剤を使用することを特徴とするものである。
第7の発明に係る溶融金属の精錬方法は、第1ないし第6の発明の何れかにおいて、前記溶融金属が溶銑であり、前記精錬剤が脱硫剤であって、高炉鋳床から溶銑搬送容器に溶銑を注入する際に前記落下流を形成し、溶銑に対して脱硫処理を施すことを特徴とするものである。
本発明によれば、筒内を充填して落下する溶融金属の落下流による吸引力を利用して粉粒体の精錬剤を落下流中に添加するので、少ない搬送用ガスで粉粒体の精錬剤を溶融金属中に添加することが可能となり、その結果、添加された精錬剤は搬送用ガスの気泡を介在することなく溶融金属中に分散され、且つ、溶融金属と共に落下して下方の溶融金属の浴に衝突するので、精錬剤と溶融金属とが直接接触する機会が従来の方法に比較して大幅に増大すると同時に、落下エネルギーによって精錬剤と溶融金属とが強力に混合され、溶融金属と精錬剤との反応が促進される。
以下、本発明を、高炉から出銑された溶銑の溶銑樋から溶銑搬送容器内に落下する過程における脱硫処理に適用した場合を例とし、添付図面を参照して具体的に説明する。図2は、本発明に係る溶銑の脱硫精錬を実施する際に用いた高炉鋳床及び受銑設備の1例を示す概略側面図である。
図2において、1は、高炉鋳床に設置され、高炉(図示せず)から出銑される溶銑を流出させるための溶銑樋、5は、溶銑樋1の出側直下に設置される傾注樋、6は、傾注樋5からの溶銑の落下位置に配置される溶銑搬送容器としての溶銑鍋である。ここで、傾注樋5は、長い舟形の形状であり、溶銑樋1から連続して流出してくる溶銑8を舟形形状の中央部で受け、その長手方向中央部を軸として両側に傾動することにより、傾注樋5の両側の落下位置下方に配置された溶銑鍋6に注入方向を切り替えながら溶銑8を注入することの可能な装置であり、また、溶銑鍋6は、搬送用台車に積載されているが、図では搬送用台車を省略している。更に、図では溶銑搬送容器として溶銑鍋6を使用しているが、溶銑鍋6の代わりにトーピードカーを用いることもできる。
この構成の高炉鋳床及び受銑設備において、溶銑樋1と傾注樋5との間の溶銑樋1の直下には、溶銑樋1から落下する溶銑8を受けて滞留させると同時に、下方の傾注樋5に向けて溶銑8を落下させるための容器2が配置されている。即ち、容器2の底部には、溶銑8を通すための落下用筒3が略鉛直方向に向いて配置されている。この落下用筒3の内部を通って落下する溶銑8が、傾注樋5に注入するようになっている。落下用筒3の設置方向は略鉛直方向であるが、溶銑8の落下が可能であるならば斜め下方を向いた方向であってもよい。
また、容器2の上方には、上下方向の移動が可能で、その先端が落下用筒3の内部に挿入可能である、長い筒状の精錬剤添加用ランス4が配置されている。図2では精錬剤添加用ランス4の昇降装置は省略している。精錬剤添加用ランス4の上端部は、粉粒体の精錬剤としての脱硫剤9を収容するホッパー7と気送管10を介して連結しており、粉状の脱硫剤9がArガス、窒素ガスなどの搬送用ガスと共に、精錬剤添加用ランス4の先端部から精錬剤添加用ランス4の内部に供給されるようになっている。精錬剤添加用ランス4の外径はd1 、落下用筒3の流路となる内径はd2 であり、精錬剤添加用ランス4の外表面及び落下用筒3は耐火物製である。
搬送用ガスとしてはどのようなガス種であっても使用することができるが、ここでは溶銑8の脱硫処理を前提としており、脱硫反応が還元反応であることから、搬送用ガスとしては、Arガスなどの希ガス、窒素ガスなどの非酸化性ガス、或いは、プロパンガスなどの還元性ガスを使用することが好ましい。脱硫剤9としては、通常、溶銑8の脱硫処理に使用するフラックスであれば何でも使用することができる。安価な脱硫剤9としては、例えば、生石灰或いは生石灰に蛍石を混合したものなどが使用できる。
このようにして構成される高炉鋳床及び受銑設備において、本発明に係る脱硫処理方法を以下のようにして溶銑8に対して実施する。
高炉からスラグと共に出銑された溶銑8を、溶銑樋1の上流側に設置される大樋(図示せず)に設置したスキンマー(図示せず)によってスラグと分離し、分離した溶銑8を溶銑樋1から容器2に連続的に注入する。容器2に注入された溶銑8は、容器2の底部に設置された落下用筒3の内部を通って傾注樋5に落下する。落下用筒3の内部には精錬剤添加用ランス4を配置する。精錬剤添加用ランス4は、予め配置しても、溶銑8を受けてから配置してもどちらでも構わない。
溶銑8は、落下用筒3の内壁面と精錬剤添加用ランス4の外表面との間隙を通って流下するが、本発明においては、流下する溶銑8で落下用筒3の内部を充填させる必要があり、そのためには、容器2の内部に溶銑8を溜め、落下用筒3の上端部で溶銑8の静圧を作用させる必要がある。所定値以上の静圧が作用することで、容器2に滞留する溶銑8に渦巻きなどによる空気の巻き込みを形成させずに、落下用筒3の内部で溶銑8の充填流を形成させることができる。溶銑樋1からの溶銑8の供給量が或る所定の範囲にある場合、前記間隙の面積を大きくし過ぎると落下用筒3を流下する溶銑8の流量が増え、容器2に滞留する溶銑8が少なくなり、静圧が小さくなって充填流を形成しにくくなるので、落下用筒3の内径(d1 )は溶銑樋1から供給される溶銑8の流量に応じて設定する必要がある。具体的には、容器2に滞留する溶銑8の湯面高さ(H)が100mm以上確保されるように、溶銑8の供給量に応じて落下用筒3の内径(d1 )を設定することが好ましい。
また、落下用筒3の内部に安定して溶銑8の充填流を形成させるために、精錬剤添加用ランス4の下端部の外径(d1 )と落下用筒3の内径(d2 )とが、上記の(4)式の関係を満足するように設定すること、即ち、精錬剤添加用ランス4の外径(d1 )を落下用筒3の内径(d2 )の1/2以下にすることが好ましい。
落下用筒3の内部で流下する溶銑8の充填流が形成されることで、精錬剤添加用ランス4の先端部には溶銑8の流路が拡大することに基づいて負圧が発生し、少ない搬送用ガス流量であっても粉状の脱硫剤9が精錬剤添加用ランス4の先端から吸い込まれるようにして溶銑8に供給される。溶銑8に供給された脱硫剤9は、溶銑8と混合しながら落下用筒3の内部を流下し、落下用筒3の下端を抜けた以降は空気中を落下し、傾注樋5に溜まった溶銑8に衝突して傾注樋5に注入される。この衝突の際の落下エネルギーによって溶銑8と脱硫剤9とは激しく混合される。このように、落下用筒3の内部、落下用筒3からの落下時及び傾注樋5において溶銑8と脱硫剤9とは激しく混合されるので、溶銑8の脱硫反応が促進される。更に、溶銑8は、傾注樋5から溶銑鍋6へも落下して供給されるので、この落下エネルギーによっても強攪拌され、脱硫反応が促進される。
この場合、落下用筒3の下端を傾注樋5の溶銑8に浸漬させる必要はない。従って、傾注樋5に溜まる溶銑8の湯面高さに応じて落下用筒3を昇降させるなどといった作業は全く必要なく、また、落下用筒3を短くすることもできる。
また、多量のガス気泡を溶銑8に介在させずに溶銑8と脱硫剤9との混合を促進させるには、搬送用ガスの流量は少ないほど好ましく、従って、搬送用ガスの流量V1 (Nl/分)と、溶銑8の落下用筒3の内部での落下速度u(m/秒)と、精錬剤添加用ランス4の下端部の外径d1 (mm)とが、上記の(1)式の関係を満足するように設定することが好ましい。落下速度u及び精錬剤添加用ランス4の外径d1 は、脱硫処理中には変更することが実質不可能であるので、搬送用ガスの流量V1 を調整して(1)式の関係を満足するようにする。
このように、本発明方法によれば、落下用筒3の内部を充填して落下する溶銑8の落下流による吸引力を利用して粉体の脱硫剤9を落下流中に添加するので、少ない搬送用ガスで粉体の脱硫剤9を溶銑8に添加することが可能となり、添加された脱硫剤9は搬送用ガスの気泡を介在することなく溶銑8に分散され、且つ、溶銑8と共に落下して下方の傾注樋5に滞留する溶銑8の浴に衝突するので、脱硫剤9と溶銑8とが直接接触すると同時に、落下エネルギーによって脱硫剤9と溶銑8とが強力に混合され、溶銑8の脱硫剤9による脱硫処理が促進される。
尚、本発明は上記説明に限るものではなく、種々の変更が可能である。例えば、上記説明では溶銑樋1から落下する溶銑8に対して本発明方法を適用したが、溶銑樋1から落下する溶銑8の代わりに傾注樋5から落下する溶銑8に対しても上記説明に沿って本発明方法を適用することができる。また、脱硫処理に適用した例で説明したが、溶銑8の脱珪処理にも、脱硫剤9の代わりに酸化鉄を脱珪剤として使用することで適用することができる。脱珪処理の場合には搬送用ガスとして酸素ガス、空気などの酸化性ガスを使用することができる。
また、本発明方法で対象とする溶融金属は、溶銑及び溶鋼以外の非鉄金属であってもよい。溶融金属を落下させるための容器2の形状についても、略鉛直方向への溶融金属の排出が可能な形状である限り、どのような形状であってもよい。また、容器2を用いず、樋状の流路に溶融金属の湯溜まり部分を形成し、そこから溶融金属を連続的に落下させるようにしてもよい。更に、容器2を用いず、傾注樋5に落下用筒3を設置してもよい。
使用する精錬剤の粒度は、用いる精錬剤添加用ランス4の形状、精錬剤の種類、精錬の種類などに応じて最適な粒度を選択するものとする。反応界面積を増加させるためには細粒の精錬剤を用いることが好ましく、一般的に粒径が1mm以下の精錬剤を用いることが多いが、本発明方法においては、溶融金属と精錬剤との反応を促進させる観点から、使用する精錬剤は、例えば500μm以下の粒度のものが好ましく、更に、100μm以下の粒度のものが望ましい。最適な粒度分布は装置の大きさや精錬剤添加用ランス4の形状などによって異なるため、使用する設備の能力に応じた粒子径を選択することが望ましい。
本発明方法を、図2に示す設備を用い、高炉から出銑された溶銑の脱硫処理に適用した例で説明する。
先ず、精錬剤添加用ランスを容器の上方の所定位置に設置し、精錬剤添加用ランス先端の詰まりを防止するために所定量のガスを流した。この状態で高炉からの出銑に備えた。高炉からの出銑時、連続的に出銑される溶銑は大樋及び溶銑樋を経由して容器に流入する。出銑時の溶銑の組成は、珪素:0.2〜0.3質量%、炭素:4.5〜4.8質量%、硫黄:0.035〜0.04質量%であり、溶銑温度は1480〜1550℃であった。
溶銑は、容器内に溜まると同時に落下用筒を流下して傾注樋に落下する。容器内に所定量の溶銑が溜まり、落下用筒の内部に溶銑の充填落下流が形成されたなら、落下用筒の内部の所定位置に精錬剤添加用ランスの先端位置を設置し、所定量の脱硫剤を搬送用ガスのArガスと共に連続的に添加した。溶銑の充填落下流による吸引力によって脱硫剤が精錬剤添加用ランスから溶銑中に吸い込まれ、落下用筒内で分散しながら溶銑と共に傾注樋に落下し、更に、傾注樋から溶銑鍋に落下する。このようにして溶銑と脱硫剤とを混合させて脱硫処理を施した。溶銑鍋に所定量の溶銑が収容された時点で傾注樋を反対側に傾動させ、待機していた別の溶銑鍋に溶銑を注入しながら引き続き脱硫処理を行なった。
脱硫剤としては、生石灰を主成分とし、これに約5質量%の蛍石を添加したものを使用し、脱硫剤の添加量は溶銑トン当たり約5kgの一定値とした。落下用筒の内部を落下する溶銑の落下速度(u)、精錬剤添加用ランス先端の外径(d1 )、落下用筒の内径(d2 )、使用した脱硫剤の粒度、搬送用Arガスの流量(V1 )などの処理条件を変化させて脱硫処理を実施した。処理条件及び脱硫結果を下記の表1に示す。
表1に示すように、本発明に係る脱硫方法を実施することにより、高炉から出銑された溶銑に対して溶銑搬送容器に受銑する工程で連続的に脱硫処理を施すことが可能となり、しかも、処理後の溶銑中硫黄濃度を0.02質量%程度以下の低いレベルに安定させることができた。また、40%以上の脱硫率で脱硫処理することができた。
更に、精錬剤添加用ランス先端の外径(d1 )と落下用筒の内径(d2 )との関係を前述した(1)式の範囲とした場合(本発明例2)や、溶銑の落下速度(u)と搬送用Arガスの流量(V1 )との関係を前述した(4)式の範囲とした場合(本発明例3)には、50%以上の高い脱硫率が得られた。また更に、その両方の条件を兼ね備えた場合(本発明例4)には、脱硫率は更に上昇して55%であった。
また、脱硫剤を細かくしていくにつれて脱硫率は上昇した。本発明方法を用いれば、ホッパーなどからの切り出し投入による通常の上置き添加では飛散して使用できないような微粉の脱硫剤でも、歩留まり良く溶銑中へ添加することが可能であり、微粉の脱硫剤を使用することにより、脱硫反応の反応界面積が増大し、脱硫率が上昇したと考えられる。
1 溶銑樋
2 容器
3 落下用筒
4 精錬剤添加用ランス
5 傾注樋
6 溶銑鍋
7 ホッパー
8 溶銑
9 脱硫剤
10 気送管
21 容器
22 給水管
23 液体落下用筒
24 粉体添加用ランス
25 流量調整弁
26 流量計
27 水
2 容器
3 落下用筒
4 精錬剤添加用ランス
5 傾注樋
6 溶銑鍋
7 ホッパー
8 溶銑
9 脱硫剤
10 気送管
21 容器
22 給水管
23 液体落下用筒
24 粉体添加用ランス
25 流量調整弁
26 流量計
27 水
Claims (7)
- 筒の内部を充填させながら溶融金属を落下させ、溶融金属の筒内の落下流に精錬剤添加用ランスの下端を浸漬させて当該精錬剤添加用ランスから溶融金属の落下流に精錬剤を添加し、溶融金属の落下によるエネルギーを利用して溶融金属と精錬剤とを混合させ、溶融金属と精錬剤との反応を進行させることを特徴とする、溶融金属の精錬方法。
- 前記筒の下端は、大気中へ開放されており、溶融金属の落下流は大気中を落下していくことを特徴とする、請求項1に記載の溶融金属の精錬方法。
- 前記精錬剤は、精錬剤添加用ランスから搬送用ガスと共に添加されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の溶融金属の精錬方法。
- 前記搬送用ガスの流量と、溶融金属の筒内の落下速度と、精錬剤添加用ランスの下端部の外径とが、下記の(1)式の関係を満足することを特徴とする、請求項3に記載の溶融金属の精錬方法。
V1<0.047×d1 2×u …(1)
但し、(1)式において、V1 は搬送用ガスの流量(Nl/分)、d1 は精錬剤添加用ランスの下端部の外径(mm)、uは溶融金属の筒内の落下速度(m/秒)であり、下記の(3)式によって求められる。但し、(3)式において、gは重力加速度(m2 /秒2 )、Hは容器内に滞留する溶融金属の深さ(m)である。
u=(2×g×H) 1/2 …(3) - 前記筒の内径と精錬剤添加用ランスの下端部の外径とが、下記の(4)式の関係を満足することを特徴とする、請求項1ないし請求項4の何れか1つに記載の溶融金属の精錬方法。
d1/d2 <1/2 …(4)
但し、(4)式において、d1 は精錬剤添加用ランスの下端部の外径(mm)、d2 は筒の内径(mm)である。 - 添加する精錬剤として、粒度が100μm以下の精錬剤を使用することを特徴とする、請求項1ないし請求項5の何れか1つに記載の溶融金属の精錬方法。
- 前記溶融金属が溶銑であり、前記精錬剤が脱硫剤であって、高炉鋳床から溶銑搬送容器に溶銑を注入する際に前記落下流を形成し、溶銑に対して脱硫処理を施すことを特徴とする、請求項1ないし請求項6の何れか1つに記載の溶融金属の精錬方法。
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JP2004249679A JP2006063418A (ja) | 2004-08-30 | 2004-08-30 | 溶融金属の精錬方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006063418A (ja) |
-
2004
- 2004-08-30 JP JP2004249679A patent/JP2006063418A/ja active Pending
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