JP2006063245A - オレフィン系被着体を接着するための1液湿気硬化型ウレタン系接着剤 - Google Patents

オレフィン系被着体を接着するための1液湿気硬化型ウレタン系接着剤 Download PDF

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Abstract


【課題】 塗布作業性に優れ、かつ、オレフィン系被着体との接着性に優れた1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を提供する。
【解決手段】 この1液湿気硬化型ウレタン系接着剤は、末端に活性水素を2個以上有する化合物とイソシアネート化合物との反応により得られるウレタンプレポリマーと、アセチルクエン酸トリブチル、グリセリンジアセトモノラウレート又はセバシン酸ジブチルとを含有する。アセチルクエン酸トリブチル、グリセリンジアセトモノラウレート及びセバシン酸ジブチルは、単独で含有されていてもよいし、2種以上が混合されて含有されていてもよい。特に、アセチルクエン酸トリブチルとセバシン酸ジブチルとの混合物、又は、グリセリンジアセトモノラウレートとセバシン酸ジブチルとの混合物を含有させるのが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、使用時の塗布作業性に優れ、かつ、オレフィン系発泡体やオレフィン系シート等のオレフィン系被着体との接着性に優れた1液湿気硬化型ウレタン系接着剤に関するものである。
従来より、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有する1液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物は、空気中の水分と反応、硬化するため、塗料、接着剤、シーリング剤等として広く用いられている。この1液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物は、2液反応型ウレタン樹脂組成物と比較し、混合の手間が省けることや配合量のミスによる硬化不良を生じる可能性が低いなどの長所を有する。
この1液湿気硬化型ウレタン樹脂組成物は、ウレタンプレポリマー由来のウレタン結合の高い極性から、各種被着体との接着性に優れるため、ウレタン系接着剤として重宝されている。しかし、その反面、この1液湿気硬化型ウレタン系接着剤は、ウレタン結合の高い凝集力のため、高粘度であり、使用時の塗布作業性に劣るという欠点があった。
このため、トルエン等の粘度調整剤を配合し、塗布作業性の向上を図ることが行われている。しかしながら、トルエン等の有機溶剤は揮発性が高く、作業者等に対する人体の影響が問題視されている。そこで、揮発性の低い粘度調整剤として、フタル酸エステル系化合物やアジピン酸エステル系化合物等を配合することで塗布作業時の揮発性を少なくし、揮発成分による作業者等への悪影響を抑える手法等が知られている。しかし、これらを配合した場合、オレフィン系の低極性被着体との接着性が著しく低下する傾向があった。
このようなことから、特許文献1(特開2002−212534)には、オレフィン系被着体との接着性を損なわない粘度調整剤として、エーテル結合を有したエステル化合物、具体的にはジブチルジグリコールアジペートを用いる方法が提案されている。しかしながら、塗布作業性を向上させ、かつ、オレフィン系被着体との接着性を向上させる化合物について、上記したエーテル結合を有したエステル化合物以外の化合物については、全く知られていなかった。
特開2002−212534公報(特許請求の範囲の項及び段落番号0020)
本発明の課題は、特許文献1に記載された化合物以外の化合物であって、1液湿気硬化型ウレタン系接着剤に配合して、塗布作業性を向上させ、かつ、オレフィン系被着体との接着性を向上させる化合物を提供することにある。
すなわち、本発明は、末端に活性水素を2個以上有する化合物とイソシアネート化合物との反応により得られるウレタンプレポリマーと、アセチルクエン酸トリブチル、グリセリンジアセトモノラウレート及びセバシン酸ジブチルよりなる群から選ばれた化合物とを含有することを特徴とするオレフィン系被着体を接着するための1液湿気硬化型ウレタン系接着剤に関するものである。
本発明に係る1液湿気硬化型ウレタン系接着剤は、従来公知のウレタンプレポリマーと、粘度調整剤として機能する特定の化合物とを含有しているものである。従来公知のウレタンプレポリマーは、末端に活性水素を2個以上有する化合物とイソシアネート化合物との反応により得られるものである。末端に活性水素を2個以上有する化合物としては、分子量100〜20,000程度の2官能以上のポリオールやポリチオール等を挙げることができる。ポリオールとしては、ポリエーテル型ポリオール、ポリエステル型ポリオールやポリオレフィンポリオール等を用いることができる。
ポリエーテル型ポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA等のジオール類、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等のトリオール類、ソルビトール等のポリオール類等を脱水縮合して得られるものが用いられる。代表的には、ポリプロピレングリコール等のポリオキシアルキレンポリオールが用いられる。また、アンモニア、エチレンジアミン、尿素、モノメチルジエタノールアミン、モノエチルジエタノールアミン等のアミン類の1種又は2種以上の存在下、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等を開環重合して得られるランダム又はブロック共重合体等が用いられる。また、これらを2種以上混合した混合物も用いられる。
ポリエステル型ポリオールとしては、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸、フチル酸等のジカルボン酸単独若しくは混合物と、各種ジオール類単独若しくは混合物を重縮合して得られるものが用いられる。また、ε−カプロラクトンやバレロラクトン等の開環重合物等も用いられる。さらに、ヒマシ油等の活性水素を2個以上有する油脂等も用いることができる。
ポリオレフィンポリオールとしては、ポリブタジエンポリオールやポリイソプレンポリオール等を用いることができる。また、これらの水添加物を用いてもよい。
ポリチオールとしては、一般式HS−(R−SS)n−R−SH[式中、Rは、−C24−、−C36−、−C24−O−C24−、−C24−O−CH2−O−C24−、−C36−O−C36−O−C36−及び−C24−O−(C24−O)m−C24−(ただし、mは2〜50の整数である。)よりなる群から選ばれた基であり、nは2〜50の整数である。)で表される液状ポリサルファイド等が用いられる。
上記した末端に活性水素を2個以上有する化合物と反応してウレタンプレポリマーを生成するイソシアネート化合物も、従来公知のポリイソシアネート化合物が用いられる。従来公知のポリイソシアネート化合物としては、ジイソシアネート化合物や、これ以外のポリイソシアネート化合物を用いることができる。ジイソシアネート化合物としては、例えば、脂肪族ジイソシアネート化合物、脂環式ジイソシアネート化合物、芳香脂肪族ジイソシアネート化合物、芳香族ジイソシアネート化合物等を用いることができる。
脂肪族ジイソシアネート化合物としては、1,3−トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネ−ト、1,3−ペンタメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、リジンジイソシアネ−ト等を挙げることができる。
脂環式ジイソシアネート化合物としては、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香脂肪族ジイソシアネート化合物としては、1,3−キシリレンジイソシアネ−ト、1,4−キシリレンジイソシアネ−ト、ω,ω´−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン等を挙げることができる。
芳香族ジイソシアネート化合物としては、m−フェニレンジイソシアネ−ト、p−フェニレンジイソシアネ−ト、2,4−トリレンジイソシアネ−ト、2,6−トリレンジイソシアネ−ト、ナフチレン−1,4−ジイソシアネ−ト、1,5−ナフタレンジイソシアネ−ト、4,4´−ジフェニルジイソシアネ−ト、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、4,4´−ジフェニルエ−テルジイソシアネ−ト、2−ニトロジフェニル−4,4´−ジイソシアネ−ト、2,2´−ジフェニルプロパン−4,4´−ジイソシアネ−ト、3,3´−ジメチルジフェニルメタン−4,4´−ジイソシネ−ト、4,4´−ジフェニルプロパンジイソシアネ−ト、3,3´−ジメトキシジフェニル−4,4´−ジイソシアネ−トなどを挙げることができる。
なお、以上のイソシアネート系化合物を使用するに際し、黄変性が問題になる場合には、脂肪族ジイソシアネート化合物、脂環式ジイソシアネート化合物又は芳香脂肪族ジイソシアネート化合物を用いるのが好ましい。
ウレタンプレポリマーの合成方法も従来公知の方法で良い。例えば、攪拌機、コンデンサー、減圧脱水装置、窒素気流装置を備えた密閉式反応釜に、ポリオール類等の末端に活性水素を2個以上有する化合物を仕込み減圧脱水後、イソシアネート化合物を配合して窒素気流下で70〜100℃にて3〜8時間反応させて、ウレタンプレポリマーを含有するウレタン系組成物を得るのである。この際に、NCO基とOH基とのモル比が、NCO/OH=1.2以上で、ウレタンプレポリマー中のNCO質量%が、NCO%=1〜20%(最も好ましくは2〜15%)の範囲になるようにするのが好ましい。NCO質量%が高い場合は、接着強度は向上するが硬化途中の発泡が多くなり、硬化皮膜が脆くなる傾向が生じる。一方、NCO質量%が低い場合は、発泡は少なくなるがプレポリマーの粘度が高く接着剤の作業性確保が困難になる傾向が生じる。
本発明で用いるアセチルクエン酸トリブチル、グリセリンジアセトモノラウレート及び/又はセバシン酸ジブチルは、沸点260℃以上のものであり、揮発性有機化合物(VOC)の範疇に属しないものである。本発明者は、これらの化合物を1液湿気硬化型ウレタン系接着剤に添加配合することによって、塗布作業性を向上させうると共に、オレフィン系被着体との接着性を向上させうることを見出した。これらの化合物は、一分子中に複数のエステル結合を有しており、ウレタンプレポリマーとの相溶性が高くなっているため、塗布作業性の向上とオレフィン系被着体に対する接着性が向上すると考えられる。
本発明においては、アセチルクエン酸トリブチル、グリセリンジアセトモノラウレート及びセバシン酸ジブチルよりなる群から選ばれた1種の化合物を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。特に、アセチルクエン酸トリブチルとセバシン酸ジブチルとの混合物、グリセリンジアセトモノラウレートとセバシン酸ジブチルとの混合物を用いるのが好ましい。これは、塗布作業性とオレフィン系被着体に対する接着性の両者を、バランスよく向上しうるからである。
本発明に係る1液湿気硬化型ウレタン系接着剤は、従来公知のウレタンプレポリマーと上記した3種の群から選ばれた化合物とを含有するものである。従来公知のウレタンプレポリマーに配合する上記化合物の量は、任意であるが、たとえば、ウレタンプレポリマー100質量部に対して、上記化合物を10〜50質量部程度、添加配合すればよい。また、本発明に係る1液湿気硬化型ウレタン系接着剤には、上記化合物の他に、更に従来公知の任意成分が含有されていてもよい。例えば、重質炭酸カルシウム、表面処理炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、珪砂、シリカ等の充填剤、酸化チタン、カーボンブラック、その他の染料或いは顔料等の着色剤、ケトン類、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素等の希釈剤、粘接着付与剤、増粘剤、シランカップリング剤、顔料分散剤、消泡剤、チタンカップリング剤、紫外線吸収剤等の任意成分が含有されていてもよい。これらの任意成分の配合量は、従来公知の量で差し支えない。なお、充填剤には、イソシアネート化合物と反応する水分を含有することがあるため、含水率が0.2%以下、好ましくは0.1%以下となるように、脱水処理を行ってから添加含有するのが好ましい。
本発明に係る1液湿気硬化型ウレタン系接着剤は、オレフィン系被着体に適用される。オレフィン系被着体としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、その他プロピレンやエチレンを主成分とする共重合体等からなる発泡体、シートあるいはフィルム等が挙げられる。オレフィン系被着体は低極性であるため、接着力を向上させにくいが、本発明に係る1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を用いれば、十分な接着力を得ることができる。
本発明に係る1液湿気硬化型ウレタン系接着剤は、上記した3種の群から選ばれた化合物を添加配合しているので、塗布作業性に優れ、かつ、オレフィン系被着体に対する接着性に優れているという効果を奏する。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は、実施例に限定されるものではない。本発明は、特定の化合物を添加配合した1液湿気硬化型ウレタン系接着剤は、塗布作業性に優れ、かつ、オレフィン系被着体に対する接着性に優れているとの知見に基づくものとして、解釈されるべきである。
実施例1
2官能ポリプロピレングリコール(Mn=2000)700質量部と、3官能ポリプロピレングリコール(Mn=3000)200質量部と、ポリブタジエンポリオール(Mn=2000)100質量部と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)422質量部とを、2Lのセパラブルフラスコに仕込み、90℃で3時間窒素気流下で反応させて、NCO質量%が7%のウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマーを含有する反応生成物(ウレタン系組成物)500質量部、炭酸カルシウム(日東粉化社製「NS♯100」)400質量部、表面処理炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製「シーレッツ200」)150質量部、脱水剤(日本曹達社製「PTSI」)1質量部、アセチルクエン酸トリブチル(旭化成社製「ATBC」)160質量部を、5Lのセパラブルフラスコに投入し、減圧下で30分間攪拌して、1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を得た。
実施例2
アセチルクエン酸トリブチル(旭化成社製「ATBC」)に代えて、グリセリンジアセトモノラウレート(理研ビタミン社製「ポエムG−002」)を使用した他は、実施例1と同一の方法で、1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を得た。
実施例3
アセチルクエン酸トリブチル(旭化成社製「ATBC」)に代えて、セバシン酸ジブチル(豊国製油社製「DBS」)を使用した他は、実施例1と同一の方法で、1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を得た。
実施例4
アセチルクエン酸トリブチル(旭化成社製「ATBC」)160質量部に代えて、セバシン酸ジブチル(豊国製油社製「DBS」)80質量部とアセチルクエン酸トリブチル(旭化成社製「ATBC」)80質量部との混合物を使用した他は、実施例1と同一の方法で、1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を得た。
実施例5
アセチルクエン酸トリブチル(旭化成社製「ATBC」)160質量部に代えて、セバシン酸ジブチル(豊国製油社製「DBS」)80質量部とグリセリンジアセトモノラウレート(理研ビタミン社製「ポエムG−002」)80質量部との混合物を使用した他は、実施例1と同一の方法で、1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を得た。
比較例1
アセチルクエン酸トリブチル(旭化成社製「ATBC」)に代えて、フタル酸ジオクチル(ジェイ・プラス社製「DOP」)を使用した他は、実施例1と同一の方法で、1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を得た。
比較例2
アセチルクエン酸トリブチル(旭化成社製「ATBC」)に代えて、アジピン酸ジイソノニル(ジェイ・プラス社製「DINA」)を使用した他は、実施例1と同一の方法で、1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を得た。
比較例3
アセチルクエン酸トリブチル(旭化成社製「ATBC」)に代えて、ポリ−α−オレフィン(出光石油社製「PAO5002」)を使用した他は、実施例1と同一の方法で、1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を得た。
実施例1〜5及び比較例1〜3で得られた1液湿気硬化型ウレタン系接着剤に関して、以下の方法で、初期粘度、TI値、塗布作業性及び割裂接着強さを評価した。そして、この結果を表1に示した。
[初期粘度]
各1液湿気硬化型ウレタン系接着剤の製造直後、23℃下、BH型粘度計を用いて、20rpmで測定した粘度を、初期粘度[η0]とした。
[TI値]
各1液湿気硬化型ウレタン系接着剤の製造直後、23℃下、BH型粘度計を用いて、2rpmで測定した粘度を[η1]としたとき、[η1]/[η0]の値を、TI値とした。
[塗布作業性]
スレート板(JIS A5430に規定するスレート板)に、塗布量が約550g/m2となるように、23℃の雰囲気下で、クシ目ゴテにて、各1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を塗布した。その時のクシ目ゴテの抵抗感から、以下の4段階で評価した。
◎:接着剤塗布時のクシ目ゴテの抵抗感が非常に小さく、塗布作業性は非常に良好とい える。
○:接着剤塗布時のクシ目ゴテの抵抗感が小さく、塗布作業性は良好といえる。
△:接着剤塗布時のクシ目ゴテの抵抗感がやや重く、塗布作業性は不十分であるといえ る。
×:接着剤塗布時のクシ目ゴテの抵抗感が非常に重く、塗布作業性は不良であるといえ る。
[割裂接着強さ]
JIS K−6853に規定の方法に準拠して、割裂接着強さ(MPa/25mm)を測定した。すなわち、幅25mm×長さ70mmのアサダAに、幅25mm×長さ60mmのアサダBを重ね合わせて貼着した。そして、幅10mm×長さ25mm×厚さ0.5mmのスペーサーを、その長さがアサダBの幅に合致するようにして、アサダBの両端に重ね合わせて貼着した。この結果、アサダBの両端以外の部分で、幅25mm×長さ40mmの大きさの面で、アサダBの表面が露出している。この露出面に、各1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を0.5mm厚で塗布した後、この塗布面に、幅25mm×長さ70mmのオレフィン系発泡体が裏打ちされた木質床材(朝日ウッドテック社製「Gフローリング」)を貼着した。これによって、アサダA、アサダB、木質床材の順に積層された試験体を得た。そして、23℃、55%RHの条件下で、7日間放置した後、割裂接着強さ(MPa/25mm)を測定した。
[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
初期粘度 TI値 塗布作業性 割裂接着強さ
(Pa・s) (MPa/25mm)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 23.6 3.1 ○ 1.28
実施例2 18.4 3.5 ○ 1.22
実施例3 14.4 4.0 ◎ 1.12
実施例4 19.6 3.3 ○ 1.23
実施例5 17.1 3.6 ○ 1.16
比較例1 20.5 3.3 ○ 1.05
比較例2 17.4 3.7 ○ 0.98
比較例3 13.5 2.8 ○ 0.80
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表1の結果から明らかなように、実施例1〜5に係る1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を用いて得られた試験体の割裂接着強さは、比較例1〜3に係るものに比べて、相対的に高くなっていることが分かる。すなわち、実施例に係る1液湿気硬化型ウレタン系接着剤を用いて、アサダBとオレフィン系発泡体とを接着すれば、割裂接着強さが向上していることが分かる。また、実施例1〜5に係る1液湿気硬化型ウレタン系接着剤は、いずれも、塗布作業性に優れており、現場施工しやすいものであることも分かる。

Claims (1)

  1. 末端に活性水素を2個以上有する化合物とイソシアネート化合物との反応により得られるウレタンプレポリマーと、アセチルクエン酸トリブチル、グリセリンジアセトモノラウレート及びセバシン酸ジブチルよりなる群から選ばれた化合物とを含有することを特徴とするオレフィン系被着体を接着するための1液湿気硬化型ウレタン系接着剤。
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