JP2006061770A5 - - Google Patents

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陰イオン吸着炭素材料の製造装置
この発明は、硝酸イオンやフッ化物イオンなどの陰イオンを吸着する陰イオン吸着炭素材料の製造装置に関する。
重金属、農薬、有機塩素化合物による水質や土壌の汚染は、環境を破壊するものとして問題になっている。これらの有害物質は活性炭やゼオライト等の吸着材で吸着除去することができるが、陰イオンの形態で存在する硝酸性窒素または亜硝酸性窒素、フッ素、ヒ素、シアン等は吸着材による処理が難しいのが現状である。
すなわち、硝酸性窒素および亜硝酸性窒素は、茶畑やゴルフ場芝地等で用いられる肥料に含まれ、現在、大きな問題となっている地下水汚染の一因となっている。これは、硝酸イオンおよび亜硝酸イオンが、マイナス電荷を持ち、他の化学物質と結合して難溶性の塩にならないため、マイナスに荷電している土壌から最も溶脱しやすいためである。そして、上記問題の対策が必要であるが、例えば、硝酸イオンおよび亜硝酸イオンを除去するための脱窒菌などを利用した微生物処理では嫌気条件が必要であるなどの制限があり、また、その他の方法も同様であり有効な対策は見出されていない。その上、最近では、硝酸性窒素および亜硝酸性窒素が環境ホルモンである疑いまで出てきている。
また、フッ素は半導体、ガラス、メッキ工場などの排水に含まれており、工場排水中のフッ素はカルシウム化合物を添加しフッ化カルシウムとして除去する方法がとられているが、さらに活性アルミナやフッ素用の陰イオン交換樹脂による吸着塔の設置が必要でコストがかかっている。しかも、環境基準0.8mg/L以下にしようとすると、高価な専用の陰イオン交換樹脂が必要となる。その他、工場排水や地下水に含まれるヒ素やシアンなどの処理にも別途高価な陰イオン交換樹脂が必要である。
上述のように、硝酸イオンをはじめとする上記陰イオンを吸着する安価な材料は、現在のところなく、そのため、これらの陰イオンによる汚染は広まる傾向にあり、また、前記陰イオンに一度汚染されるとその修復には多大なコストが必要となる。
特開平10−165824号公報
そこで安価で環境にやさしい陰イオン吸着素材が求められている。活性炭とともに多孔質材料の代表である木炭は、調湿材や河川浄化、土壌改良材として広く普及しており、例えば排ガス中の塩素系ガスや硫黄酸化物などの除去にも利用されているが、これは活性炭と同様に多孔質炭素材料の内部の微細孔による吸着特性だけを利用しているに過ぎず、陰イオンの形態で存在する硝酸性窒素または亜硝酸性窒素、フッ素、ヒ素、シアンなどはほとんど吸着しない。
そこで、本発明者らは、鋭意研究の結果、植物からなる原料を炭化する前に、当該原料に予め金属塩化物を含む溶液、例えばCaCl2 を含む溶液を接触させて原料内にCaCl2 を導入しておき、その後、このCaCl2 を導入した原料を炭化すれば、これにより得られる炭化材料が優れた陰イオンの吸着性能を有することを知見するに至った。
この発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、安価で環境にやさしく、陰イオン吸着性に優れた陰イオン吸着炭素材料の製造装置を提供することである。
上記目的を達成するために、第1発明の陰イオン吸着炭素材料の製造装置は、炭化物に含有させた金属塩化物の塩化物イオンとのイオン交換により陰イオンを吸着する陰イオン吸着炭素材料を製造する装置であって、金属塩化物を含む溶液に接触させた植物からなる原料を炭化する炭化手段を有することを特徴としている(請求項1)。この場合、炭化手段として、炭化温度を設定可能な炭化炉が用いられている。
第2発明の陰イオン吸着炭素材料の製造装置は、炭化物に含有させた金属塩化物の塩化物イオンとのイオン交換により陰イオンを吸着する陰イオン吸着炭素材料を製造する装置であって、植物からなる原料を金属塩化物を含む溶液に接触させる手段と、接触後の前記原料を炭化する炭化手段を有することを特徴としている(請求項2)。この場合、炭化手段として、炭化温度を設定可能な炭化炉が用いられている。また、金属塩化物を含む溶液を前記植物からなる原料に接触させる手段としては、前記溶液の滴下手段、塗布手段、吹付け手段、噴霧手段なども考えられるが、前記原料を前記溶液に浸漬させる浸漬手段が最も効率的である。
前記原料としては、植物体であれば何でもよいが、天然繊維や木質材料の1種以上からなり、かつ炭化物が微細孔を有するものが好ましく、例えば、間伐材、伐採木、廃木材等全ての木質材料や麻等の天然繊維を挙げることができる。特に、前記原料として、吸水性の高い檜や杉等の針葉樹を例えば50mm以下のサイズにチップ化した木質チップを用いるのが好ましい。さらに、前記木質チップの他に、竹、おが屑、籾殻、椰子、ビンロウジュ、ジュート、藁、ミカンやリンゴの皮、ミカンやリンゴの搾りかす等の農産廃棄物を用いてもよい。また、植物体の中で特に通道組織(道管、仮道管または師管)を有する部分が好ましい。
前記原料に予め金属塩化物を含む溶液を接触させてある場合には、請求項1に示すように、陰イオン吸着炭素材料の製造装置に、金属塩化物を含む溶液に原料を接触させる手段を必要としていないが、請求項2のように、陰イオン吸着炭素材料の製造装置が金属塩化物を含む溶液に原料を接触させる手段を有する場合には、任意の植物からなる原料を使用することができる。
また、前記炭化物内に結合される金属化合物とは、炭化物内に単に付着している金属塩化物を除く金属塩化物であり、炭化物内に結合しているため、水や酸で洗い流した後に溶解せずに残留する金属塩化物をいう。そして、金属塩化物の含有量は2%を下回ると陰イオン吸着能が劣り、25%を上回っても陰イオン吸着能は向上しない傾向がある。したがって、炭化物内に結合される金属塩化物を灰分として2%〜25%含有させることが望ましい。
陰イオン吸着炭素材料を得るための中間体を乾燥する乾燥エリアを備え、この乾燥エリアで炭化手段の排熱を利用して前記中間体を乾燥するように構成してあってもよい(請求項3)。
前記炭化手段が、植物からなる原料を炭化して、その内部に微細孔を形成し、その微細孔壁表面に多数の官能基を引き出すと共に、この官能基に、吸着対象の陰イオンとイオン交換が可能な塩化物イオンを、金属イオンを介してまたは直接結合させるものであってもよい(請求項4)。なお、陰イオン吸着炭素材料が吸着可能な陰イオンは、炭素材料の微細孔壁表面に予め結合させてある陰イオンとイオン交換が可能な陰イオンであり、当然、前記炭素材料の微細孔壁表面の官能基に予め金属イオンを介してまたは直接結合させてある金属塩化物に含まれる陰イオン以外の陰イオンである。
前記炭化手段による炭化温度が400℃〜1000℃であってもよい(請求項5)。なお、この炭化温度は好ましくは500℃〜900℃であり、最も好ましいのは650℃〜750℃である。
特に金属塩化物としてCaCl2 を用いた場合には、電子顕微鏡で観察すると、炭化手段が特に約650℃〜750℃の炭化温度を1時間持続させた後に自然冷却させるものであるときに、より多くの官能基を形成でき、金属塩化物の微粒子が炭化物の微細孔壁面に半ば析出するように均一に分散させることができることを知見するに至った。
前記炭化手段で生成した炭化物を水および/または酸溶液に接触させることにより、炭化物に付着した余分な金属塩化物の結晶を除去し、陰イオンの吸着能を高める手段を備えてなってもよい(請求項6)。なお、水および/または酸を前記炭化物に接触させる方法としては、水および/または酸の滴下、塗布、吹付け、噴霧などが可能であるが、前記炭化物を水および/または酸に浸漬させることが最も効率的である。
第1,2発明の陰イオン吸着炭素材料の製造装置によって形成される陰イオン吸着炭素材料は、炭化物内に含有する金属塩化物の塩化物イオンが陰イオン交換能を発現するため、炭化物は陰イオン吸着炭素材料として機能するのである。なお、前記金属塩化物として特に、CaCl2 またはBaCl2 が挙げられる。
つまり、前記植物からなる原料を、金属塩化物として例えばCaCl2 を含む溶液に浸漬して、原料にCaイオンとClイオンとを導入処理し、その後、このCaCl2 導入材を炭化して得られたCaCl2 導入炭には、優れた陰イオン吸着能が認められる。
図5(A)に示すように、原料としての木質チップ2をCaCl2 溶液3に浸漬してCaCl2 溶液3に接触させると、CaCl2 溶液3中のCaイオンとClイオンが木質チップ2に導入され、同図(C)に示すように、CaCl2 導入チップ5が得られる。これは、同図(B)に示すように、木質チップ2中の組織、特に通道組織にCaCl2 溶液3が染み込むからである。なお、原料の前処理(接触処理)に用いる前記CaCl2 溶液3の濃度としては、CaCl2 0.1重量%〜50重量%が好ましく、1重量%〜20重量%がコスト的により好ましい。0.1重量%を下回ると高い陰イオン吸着能は発現されず、50重量%を越えても陰イオン吸着能は向上しない。
陰イオン吸着炭素材料を得るための中間体を乾燥する乾燥エリアを備え、この乾燥エリアで炭化手段の排熱を利用して前記中間体を乾燥するように構成してある場合(請求項3)には、この中間体を炭化するときに必要な加熱時間を短くすることができる。また、炭化物からなる中間体を後述する水および/または酸溶液に接触させた場合にも、これを乾燥させることにより、軽量で取扱い容易な陰イオン吸着炭素材料を得ることができる。なお、乾燥エリアでは排熱を利用して乾燥を行なうので、エネルギーを効率よく用いることができる。
前記炭化手段が、植物からなる原料を炭化して、その内部に微細孔を形成し、その微細孔壁表面に多数の官能基を引き出すと共に、この官能基に、吸着対象の陰イオン(例えばNO3 - )とイオン交換が可能な塩化物イオンを、金属イオンを介してまたは直接結合させるものである場合(請求項4)には、金属塩化物を接触させた植物からなる原料の炭化によって、陰イオンの吸着能力を効率的に引き上げることができる。
つまり、例えば前記CaCl2 導入チップ5を、図6(A)に示すように炭化すると、同図(C)に示すように炭素材料1が得られる。この炭化の過程では、CaCl2 導入チップ5中の有機物が熱で分解するのと同時に、ClイオンおよびCaイオンがCaCl2 導入チップ5の微細孔壁表面に析出する。このとき、同図(B)に示すように、ClイオンおよびCaイオンはCaCl2 導入チップ5の微細孔壁表面に微細で高分散状態に析出し、多くの官能基を微細孔壁の隅々から引き出す。その結果、同図(C)に示すように、Clイオンが、微細孔壁表面に引き出された多数の官能基に金属イオン(この場合Ca2+)を介してまたは直接結合された状態になると考えられる。
前記炭化手段による炭化温度が400℃〜1000℃である場合(請求項5)には、この発明の製造装置によって形成された陰イオン吸着炭素材料の陰イオン吸着能を高めることができる。この炭化処理温度が400℃を下回ると微細孔が発達せず吸着材としての性能が劣り、前記温度が1000℃を超えると炭素化が進みすぎることにより吸着特性が得られないためである。
前記炭化手段で生成した炭化物を水および/または酸溶液に接触させることにより、炭化物に付着した余分な金属塩化物の結晶を除去し、陰イオンの吸着能を高める手段を備えてなる場合(請求項6)には、陰イオン吸着炭素材料の陰イオンの吸着能力を高めることができるので好ましい。
すなわち、図5および図6に示したようにして得られた炭素材料(CaCl2 炭)1を、図7(A)に示すように、例えば塩酸13や硫酸等の酸に浸漬(接触)させると、炭素材料1に付着していた余分な金属塩化物の結晶が除去される。しかも、酸として塩酸13を用いた場合は、前記炭素材料1の官能基と結合するClイオンが新たに増加し、図7(B)から図7(C)に示す状態に変わり、これらのことから、製造した陰イオン吸着炭素材料の陰イオン吸着能が高まって好ましい。なお、前記炭化物に塩酸13等の酸ではなく水を接触させた場合にも、炭素材料1に付着していた余分な金属塩化物の結晶が除去され、陰イオン吸着能を高めることができる。
この発明では、陰イオン交換樹脂と同等あるいはそれ以上に優れた陰イオン吸着特性を持つ陰イオン吸着炭素材料が得られる。さらに、前記陰イオン吸着炭素材料は、植物からなる原料を主体としており、環境にやさしいものとなっている。
図1〜図8は、この発明の一実施の形態を示す。図1は、この発明の一実施の形態に係る陰イオン吸着炭素材料(以下、炭素材料という)1を製造する装置の一例を概略的に示すもので、この図において、2は原料植物で、この実施例では木質チップである。この木質チップ2は、例えば、吸水性の高い檜や杉等の針葉樹を50mm以下の適宜のサイズにチップ化したものである。
そして、前記木質チップ2は、適宜濃度の金属塩化物溶液(この実施の形態ではCaCl2 溶液)3を収容した処理槽4(金属塩化物を含む溶液に接触させる手段)に送られ、この処理槽4内において木質チップ2に対する金属塩化物(この実施の形態ではCaCl2 )の導入処理が行われ、金属塩化物導入チップ5が形成される。なお、6は処理槽4内に設けられる攪拌用羽根で、モータ(図示していない)によって回転駆動され、処理槽4内の液等を攪拌する際に用いられる。なおここで、金属塩化物溶液に対して、Ca(OH)2 を僅かに加えておくことが、陰イオン吸着能を向上させる上で好ましい。
上記のようにして得られた金属塩化物導入チップ5は、乾燥機7によって乾燥処理された後、炭化処理炉8(炭化手段)に送られ、炭化処理される。なお、前記乾燥機7は、炭素材料1を得るための中間体としての金属塩化物導入チップ5を乾燥する乾燥エリアの一例であり、炭化処理炉8から排出される排熱を前記乾燥処理に利用するように構成されている。
前記炭化処理炉8の内部には、適宜の熱源9によって加熱される炭化炉本体10が収容されている。そして、金属塩化物導入チップ5は、導入部11を経て前記炭化炉本体10内に供給され、適宜の温度(後述する)および適宜の時間(後述する)の加熱により炭化されて炭化物となり、この炭化物が炭素材料1として排出部12から炭化炉本体10外に排出される。
その後、前記炭素材料1は、水またはHCl溶液(塩酸)13を収容した処理槽14(陰イオンの吸着能を高める手段)に送られ、この処理槽14内において炭素材料1の水またはHCl溶液13に対する接触(浸漬)処理が行われる。なお、15は処理槽14内に設けられる攪拌用羽根で、モータ(図示していない)によって回転駆動され、処理槽14内の液等を攪拌する際に用いられる。酸への接触処理を行った後に水への接触処理を行うこともあり、またその逆の手順で行ってもよい。
続いて、前記炭素材料1は、乾燥機16に送られ、乾燥処理された後、適宜径の粒体(ペレット)1aやより細かな粉体1bに形成される。なお、前記乾燥機16は、ペレット1aや粉体1bに整粒される前の中間体としての炭素材料1を乾燥する乾燥エリアの一例であり、炭化処理炉8から排出される排熱を前記乾燥処理に利用するように構成されている。
なお、図2(A)には、長さが10mm程度のチップ状に形成された炭素材料1を示し、図2(B)には、前記チップ状の炭素材料1を適宜径の粒体(ペレット)1aに形成した例を示している。
次に、図1に示した装置を用いて、原料植物2から炭素材料1を得る手順の一例を、図1および図3を参照しながら詳細に説明する。まず、檜や杉等の針葉樹を10mm以下の適宜のサイズにチップ化した木質チップ2を用意する(ステップS1)。
続いて、前記木質チップ2を処理槽4内の1〜20重量%に調整されたCaCl2 溶液3内に例えば、3時間以上浸漬する。この木質チップ2の浸漬中に、攪拌羽根6を回転させることが好ましい。これによって、CaCl2 溶液3が木質チップ2に染み込むことができ、木質チップ2にCaイオンおよびClイオンが導入された金属塩化物導入チップ5が得られる(ステップS2)。
そして、前記金属塩化物導入チップ5は、乾燥機7に送られて乾燥処理される(ステップS3)。
その後、前記木質チップ2は、炭化処理炉8の炭化炉本体10に供給され、400℃〜1000℃の温度範囲(この実施の形態では700℃)で1時間程度加熱され炭化処理される(ステップS4)。これによって、炭素材料1が得られる。
前記炭素材料1は、処理槽14に供給され、処理槽14内の0.01mol/L〜11mol/L(例えば5mol/L)に調整されたHCl溶液13に浸漬処理される(ステップS5)。この場合、攪拌羽根15を回転させるのが好ましく、これによって、炭素材料1内に残留する余分な金属塩化物(CaCl2 )の結晶を除去することができるとともに、塩化物イオンをさらに付加させることができ、所望の炭素材料1が得られる。
そして、前記浸漬処理後の炭素材料1は、一般的には乾燥機16において乾燥処理される(ステップS6)。この場合、炭素材料1をそのまま乾燥機16に送るようにしてもよいが、適宜のアルカリ溶液に浸漬するなどして中和処理したり、さらには、中和処理後に水洗いしてもよい。なお、炭素材料1を湿潤状態で使用するときは、乾燥処理をしないこともある。
そして、前記乾燥処理後の炭素材料1は、チップ状のまま使用することもできるが、この実施例では適宜の加工機を用いて適宜径の粒体(ペレット)1aやより細かな粉体1bに形成してある(ステップS7)。また、前記炭素材料1は、単体で使用される以外に、例えば、不織布に添着した状態で使用されることも考えられる。
なお、前記炭素材料1は、上記ステップS1からステップS7までが全て同一工場内で行われて製造されるものに限られない。例えば、他の工場等にて上記ステップS1〜S7のうちのあるステップまで製造されている場合、途中のステップから始めて炭素材料1を製造すればよい。
前記炭素材料1は、硝酸性窒素、亜硝酸性窒素を吸着するので、例えば、以下に示す三つの用途に利用することが考えられる。まず、炭素材料1は、図4(A)に示すように、水質浄化のために用いることができる。この場合、微生物担体としても機能する。また、炭素材料1は、図4(B)に示すように、畜産による汚染の防止のために用いることができる。具体的には、畜産糞尿堆積地や堆肥化設備近傍等糞尿の流出するおそれのある地域への適用が考えられる。さらに、炭素材料1は、図4(C)に示すように、農業用として過剰施肥汚染防止のために用いることができる。すなわち、過剰施肥により植物に利用されなかった窒素分を吸着させることができ、その後の炭素材料1を緩効性肥料として利用することもできる。また、特に火災が発生した場合には大量の窒素肥料、アミノ酸の散布など窒素汚染が激しく、そのような地域への適用も可能である。
また、炭素材料1は、フッ素を吸着するので、図4(D)に示すように、排水(廃水)処理のために用いることができる。具体的には、フッ酸による洗浄を行っている半導体工場、ガラス工場、メッキ工場等に設けられた最終処理設備への適用が考えられる。
なお、この発明は上記の実施の形態に限られず、種々に変形して実施することができる。例えば、上記実施の形態では、金属塩化物として、最も高性能な陰イオン吸着炭素材料が得られるCaCl2 を挙げているが、BaCl2 やMnCl2 等でもよい。
また、上記実施の形態では、処理槽14内において炭素材料1のHCl溶液13に対する接触処理を行っているが、HCl溶液13に代えて水を用いてもよい。この場合、塩化物イオンの付加は行われず、炭素材料1内に残留する余分な金属塩化物の結晶を除去するのみとなる。
さらに、上記実施の形態では、金属塩化物導入チップ5を炭化処理炉8にて炭化処理して炭素材料1を得た後、処理槽14へと送っているが、処理槽14へと送らなくてもよい。この場合、前記炭素材料1を乾燥機16に送る必要がないので、炭素材料1の製造方法は、上記ステップS5,S6が省かれたものとなる。また、この場合、炭素材料1の製造方法としては、ステップS1〜S4で終了してもよいし、その後ステップS7を行ってもよい。
次に、前記炭素材料1の硝酸性窒素および亜硝酸性窒素の吸着性能を調べるために行った試験について説明する。硝酸性窒素および亜硝酸性窒素の吸着性能の試験方法および試験結果について説明すると、以下の通りである。
まず、以下に示す計七つのサンプル(1)〜(7)をそれぞれ200mgずつ2組用意した。すなわち、
(1)木質チップ2を700℃で1時間加熱し炭化させて得られた木炭
(2)木質チップ2を700℃で1時間加熱し炭化させ、その後、1mol/LのFeCl3 溶液に浸漬し水洗いして得られた塩化鉄木炭
(3)陰イオン交換樹脂
(4)木質チップ2を10重量%のBaCl2 溶液に浸漬した後700℃で1時間加熱し炭化させて得られたBaCl2
(5)木質チップ2を10重量%のBaCl2 溶液に浸漬した後700℃で1時間加熱し炭化させ、その後、5mol/LのHCl溶液に浸漬処理して得られたHCl処理BaCl2
(6)木質チップ2を10重量%のCaCl2 溶液に浸漬した後700℃で1時間加熱し炭化させて得られたCaCl2
(7)木質チップ2を10重量%のCaCl2 溶液に浸漬した後700℃で1時間加熱し炭化させ、その後、5mol/LのHCl溶液に浸漬処理して得られたHCl処理CaCl2
の計七つのサンプルを2組用意した。なお、(4)〜(7)のサンプルは上記炭素材料1に相当するものであり、(1)〜(3)のサンプルは炭素材料1と比較するためのものである。
そして、一方の組の各サンプルを、硝酸性窒素の濃度が50mg/L(50ppm)の硝酸性窒素溶液50mL(第1標準液)に個別に投入し、また、他方の組の各サンプルを、亜硝酸性窒素の濃度が50mg/L(50ppm)の亜硝酸性窒素溶液50mL(第2標準液)に個別に投入した。その後、200rpm、20℃の条件下で、10時間振とう後、第1標準液中の硝酸性窒素の濃度および第2標準液中の亜硝酸性窒素の濃度をそれぞれ測定し、各サンプルによる硝酸性窒素および亜硝酸性窒素の吸着量を計算した。
図9は、上記試験によって得られた各サンプルの硝酸性窒素吸着能および亜硝酸性窒素吸着能の比較結果を表す。なお、この図では、各サンプルの硝酸性窒素・亜硝酸性窒素吸着量を一対の棒グラフで示しており、左側の棒グラフが硝酸性窒素吸着量、右側の棒グラフが亜硝酸性窒素吸着量を示している。この図に示す結果から、本発明のサンプルはいずれも高い硝酸性窒素吸着能および亜硝酸性窒素吸着能を持つことがわかる。さらに、(4)のBaCl2 炭と(5)のHCl処理BaCl2 炭の硝酸性窒素および亜硝酸性窒素の吸着量を比較し、また、(6)のCaCl2 炭と(7)のHCl処理CaCl2 炭の硝酸性窒素および亜硝酸性窒素の吸着量を比較することにより、炭素材料1の硝酸性窒素・亜硝酸性窒素吸着能をより高めるためには、炭素材料1をHCl溶液に浸漬する処理(HCl処理)を行ったほうがよいことがわかる。しかし、HCl処理を行わなくても十分に高い硝酸性窒素・亜硝酸性窒素吸着能を持った炭素材料1が得られ、この場合には、HCl溶液の接触処理を行わない分だけ低いコストで炭素材料1を製造することができる。
ここで、前記炭素材料1が例えば硝酸イオンを吸着するのは、図8(A)に示すように、炭素材料(CaCl2 炭)1を硝酸溶液17に浸漬すると、炭素材料1の表面の官能基にCaイオンを介してまたは直接結合されたClイオン(同図(B)参照)と硝酸溶液17中のNO3 イオンが交換され(同図(C)参照)、NO3 イオンが炭素材料1に吸着される(同図(D)参照)からであると考えられる。
また、図8(E)は、NO3 イオンを吸着して図8(D)に示す状態となった炭素材料1を、高濃度の塩化物溶液(例えばKClやNaClの金属塩化物溶液、またはHCl溶液)に浸漬した後の状態を示す。すなわち、炭素材料1に吸着されたNO3 イオンは、塩化物溶液によってClイオンと交換され、これにより炭素材料1が再生され、NO3 イオンなどの陰イオンを吸着可能な状態となる。すなわち、この発明の炭素材料1は、上記製造方法により常に新たに得られるものに限られず、前記製造方法により得られ、陰イオン(例えばNO3 イオン)を吸着した炭素材料1から、吸着した陰イオン(NO3 イオン)が除去されるとともに、次の吸着対象の陰イオン(例えばNO3 イオン)とイオン交換が可能な陰イオン(この実施の形態ではClイオン)を前記除去した陰イオン(NO3 イオン)に替えて結合させることによって得られたもの(すなわち再生されたもの)でもよい。また、上記塩化物溶液に代えて硫酸を用いた場合は、NO3 イオンは、上記Clイオンに代えてSO4 イオンとイオン交換されることとなる。
次に、上記ステップS2において木質チップ2を浸漬する金属塩化物溶液(CaCl2 溶液)3の濃度が、製造後の炭素材料1の陰イオン吸着能に与える影響を調べるために行った試験について述べる。上記試験は、木質チップ2をCaCl2 溶液3に浸漬した後、700℃で1時間の加熱により炭化し、水洗いして得た炭素材料1を、硝酸性窒素の濃度が50mg/L(50ppm)の硝酸性窒素溶液50mL(標準液)に投入し、前記炭素材料1の硝酸性窒素の吸着能を調べたもので、前記CaCl2 溶液3として、濃度が1重量%、3重量%、5重量%、7重量%、10重量%、12重量%、14重量%、17重量%、20重量%のものが用いられた。また、比較のために、木質チップ2を10重量%のCaCl2 溶液3に浸漬した後、700℃で1時間の加熱により炭化し、HCl処理して得た炭素材料1の硝酸性窒素の吸着能についても調べた。上記試験の結果を図10に示す。
図10に示す結果から明らかなように、炭素材料1の陰イオン吸着能はCaCl2 溶液の濃度に比例して高くなるわけではなく、コスト面等から考えれば、10重量%程度とすることが最も好ましいといえる。また、この図10に示す結果からも、炭素材料1の陰イオン吸着能をより高めるためには、炭素材料1をHCl処理したほうがよいことがわかる。
次に、硝酸性窒素の吸着に使用された炭素材料1をKCl(またはNaCl)溶液によって再生し、再生された炭素材料1の硝酸性窒素吸着能を調べるために行った再生試験について説明する。
まず、炭素材料1として、木質チップ2を10重量%のCaCl2 溶液に浸漬した後700℃で1時間加熱し炭化させて得られたCaCl2 炭を200mg用意した。そして、このCaCl2 炭を、硝酸性窒素の濃度が50mg/L(50ppm)の硝酸性窒素溶液50mL(標準液)に投入し、200rpm、20℃の条件下で、10時間振とう後、前記標準液中の硝酸性窒素の濃度を測定し、前記CaCl2 炭による硝酸性窒素の吸着量を計算した(初回)。
続いて、前記CaCl2 炭を1mol/LのKCl(またはNaCl)溶液で洗浄し、さらに水洗いして再生した。その後、新たに用意した標準液(すなわち、硝酸性窒素の濃度が50mg/Lの硝酸性窒素溶液50mL)に再生したCaCl2 炭を投入し、200rpm、20℃の条件下で、10時間振とう後、前記標準液中の硝酸性窒素の濃度を測定し、前記CaCl2 炭による硝酸性窒素の吸着量を計算した。そして、このCaCl2 炭の再生から硝酸性窒素の吸着量の計算までの処理を計3回行った(再生一回目〜三回目)。
上記再生試験の結果、すなわち、CaCl2 炭による硝酸性窒素の吸着量は、
初回 …9.5mg/g
再生一回目…9.0mg/g
再生二回目…9.1mg/g
再生三回目…8.8mg/g
であった。以上のことから、硝酸性窒素の吸着に使用した炭素材料1(CaCl2 炭)は、濃いKCl(またはNaCl)溶液で洗浄しさらに水洗いすれば再生することが確認された。これは、硝酸性窒素を吸着したCaCl2 炭をKCl(またはNaCl)溶液で洗浄し、さらに水洗いすることにより、CaCl2 炭から硝酸性窒素が除去され、この除去された硝酸性窒素に代わってCl- が官能基に結合されるためであると考えられる。また、上記再生試験の結果から、炭素材料1(CaCl2 炭)は、KCl(またはNaCl)溶液を用いた洗浄と水洗いとを行うことにより再生させれば、硝酸性窒素の吸着に複数回使用することができることも確認された。なお、前記炭素材料1(CaCl2 炭)を亜硝酸性窒素の吸着に使用した場合でも、再生する原理は同じである。
次に、炭素材料1として、木質チップ2を10重量%のCaCl2 溶液に浸漬した後700℃で1時間加熱し炭化させ、その後、5mol/LのHCl溶液に浸漬処理して得られたHCl処理CaCl2 炭を用い、このHCl処理CaCl2 炭について上記と同様に再生試験を行った結果を示す。
上記再生試験の結果、すなわち、HCl処理CaCl2 炭による硝酸性窒素の吸着量は、
初回 …11.0mg/g
再生一回目…11.0mg/g
再生二回目…10.8mg/g
再生三回目…10.8mg/g
であった。以上のことから、炭化後にHCl溶液に浸漬処理して得られる炭素材料1(HCl処理CaCl2 炭)についても、硝酸性窒素の吸着に使用後、濃いKCl(またはNaCl)溶液で洗浄し、さらに水洗いすることにより、再生することが確認された。また、HCl溶液への浸漬処理によって向上したHCl処理CaCl2 炭の硝酸性窒素吸着能は、KCl(またはNaCl)溶液を用いた洗浄と水洗いとを行ってHCl処理CaCl2 炭を繰り返し再生させても持続すること(向上したままであること)が確認された。
次に、前記炭素材料1のフッ化物イオンの吸着性能を調べるために行った試験について説明する。まず、この試験を行うために、上述した硝酸性窒素および亜硝酸性窒素の吸着性能の試験で用いた計七つのサンプル(1)〜(7)をそれぞれ50mgずつ1組用意した。そして、各サンプルを、フッ化物イオン濃度が50mg/L(50ppm)の溶液50mL(標準液)に個別に投入し、200rpm、20℃の条件下で、10時間振とう後、標準液中のフッ化物イオンの濃度をそれぞれ測定し、各サンプルによるフッ化物イオンの吸着量を計算した。
図11は、上記試験によって得られた各サンプルのフッ化物イオン吸着能の比較結果を表す。この図に示す結果から、本発明のサンプルはいずれも高いフッ化物イオン吸着能を持つことがわかる。さらに、(4)のBaCl2 炭と(5)のHCl処理BaCl2 炭のフッ化物イオンの吸着量を比較し、また、(6)のCaCl2 炭と(7)のHCl処理CaCl2 炭のフッ化物イオンの吸着量を比較することにより、炭素材料1のフッ化物イオン吸着能をより高めるためには、炭素材料1をHCl溶液に浸漬する処理(HCl処理)を行ったほうがよいことがわかる。しかし、HCl処理を行わなくても十分に高いフッ化物イオン吸着能を持った炭素材料1が得られ、この場合には、HCl溶液の接触処理を行わない分だけ低いコストで炭素材料1を製造することができる。
次に、フッ化物イオンの吸着に使用された炭素材料1を塩酸(または硫酸)によって再生し、再生された炭素材料1のフッ化物イオン吸着能を調べるために行った再生試験について説明する。
まず、炭素材料1として、木質チップ2を10重量%のCaCl2 溶液に浸漬した後700℃で1時間加熱し炭化させて得られたCaCl2 炭を200mg用意した。そして、このCaCl2 炭を、フッ化物イオンの濃度が50mg/L(50ppm)の溶液50mL(標準液)に投入し、200rpm、20℃の条件下で、10時間振とう後、前記標準液中のフッ化物イオンの濃度を測定し、前記CaCl2 炭によるフッ化物イオンの吸着量を計算した(初回)。
続いて、前記CaCl2 炭を1mol/Lの塩酸(または硫酸)で洗浄し、さらに水洗いして再生した。その後、新たに用意した標準液(すなわち、フッ化物イオンの濃度が50mg/Lの溶液50mL)に再生したCaCl2 炭を投入し、200rpm、20℃の条件下で、10時間振とう後、前記標準液中のフッ化物イオンの濃度を測定し、前記CaCl2 炭によるフッ化物イオンの吸着量を計算した。そして、このCaCl2 炭の再生からフッ化物イオンの吸着量の計算までの処理を計3回行った(再生一回目〜三回目)。
上記再生試験の結果、すなわち、CaCl2 炭によるフッ化物イオンの吸着量は、
初回 …22.5mg/g
再生一回目…22.4mg/g
再生二回目…21.7mg/g
再生三回目…21.9mg/g
であった。以上のことから、フッ化物イオンの吸着に使用した炭素材料1(CaCl2 炭)は、濃い塩酸(または硫酸)で洗浄しさらに水洗いすれば再生することが確認された。これは、フッ化物イオンを吸着したCaCl2 炭を塩酸(または硫酸)で洗浄し、さらに水洗いすることにより、CaCl2 炭からフッ化物イオンが除去され、この除去されたフッ化物イオンに代わってCl- (またはSO4 2- )が官能基に結合されるためであると考えられる。また、上記再生試験の結果から、炭素材料1(CaCl2 炭)は、塩酸(または硫酸)を用いた洗浄と水洗いとを行うことにより再生させれば、フッ化物イオンの吸着に複数回使用することができることも確認された。
次に、炭素材料1として、木質チップ2を10重量%のCaCl2 溶液に浸漬した後700℃で1時間加熱し炭化させ、その後、5mol/LのHCl溶液に浸漬処理して得られたHCl処理CaCl2 炭を用い、このHCl処理CaCl2 炭について上記と同様に再生試験を行った結果を示す。
上記再生試験の結果、すなわち、HCl処理CaCl2 炭によるフッ化物イオンの吸着量は、
初回 …32.0mg/g
再生一回目…31.5mg/g
再生二回目…31.4mg/g
再生三回目…31.2mg/g
であった。以上のことから、炭化後にHCl溶液に浸漬処理して得られる炭素材料1(HCl処理CaCl2 炭)についても、フッ化物イオンの吸着に使用後、塩酸(または硫酸)溶液で洗浄し、さらに水洗いすることにより、再生することが確認された。また、HCl溶液への浸漬処理によって向上したHCl処理CaCl2 炭のフッ化物イオン吸着能は、塩酸(または硫酸)を用いた洗浄と水洗いとを行ってHCl処理CaCl2 炭を繰り返し再生させても持続すること(向上したままであること)が確認された。
この発明の一実施の形態に係る陰イオン吸着炭素材料を製造する装置の構成を概略的に示す説明図である。 (A)は、陰イオン吸着炭素材料の一例を示す図、(B)は、前記陰イオン吸着炭素材料の加工例を示す図である。 前記製造装置を用いて前記炭素材料を製造する工程の一例を示す図である。 (A)〜(D)は、前記炭素材料の適用例を示す図である。 (A)〜(C)は、図3におけるステップS2の工程の詳細を示す図である。 (A)〜(C)は、図3におけるステップS4の工程の詳細を示す図である。 (A)〜(C)は、図3におけるステップS5の工程の詳細を示す図である。 (A)〜(D)は、上記実施形態における硝酸イオン吸着の詳細を示す図、(E)は、再生後の炭素材料を示す図である。 前記炭素材料および比較材料の硝酸性窒素・亜硝酸性窒素の吸着量の比較結果を示すグラフである。 ステップS2におけるCaCl2 溶液の濃度を変えて作成された炭素材料およびHCl処理して得られた炭素材料の硝酸性窒素の各吸着量を示すグラフである。 前記炭素材料および比較材料のフッ化物イオンの吸着量の比較結果を示すグラフである。
符号の説明
1,5 中間体
2 植物からなる原料原料
3 金属塩化物を含む溶液
4 金属塩化物を含む溶液に接触させる手段
7,16 乾燥エリア
8 炭化手段
14 陰イオンの吸着能を高める手段
CaCl2 金属塩化物 Ca2+ 金属イオン
Cl- 陰イオン
NO3 - 吸着対象の陰イオン

Claims (6)

  1. 炭化物に含有させた金属塩化物の塩化物イオンとのイオン交換により陰イオンを吸着する陰イオン吸着炭素材料を製造する装置であって、金属塩化物を含む溶液に接触させた植物からなる原料を炭化する炭化手段を有することを特徴とする陰イオン吸着炭素材料の製造装置。
  2. 炭化物に含有させた金属塩化物の塩化物イオンとのイオン交換により陰イオンを吸着する陰イオン吸着炭素材料を製造する装置であって、植物からなる原料を金属塩化物を含む溶液に接触させる手段と、接触後の前記原料を炭化する炭化手段を有することを特徴とする陰イオン吸着炭素材料の製造装置。
  3. 陰イオン吸着炭素材料を得るための中間体を乾燥する乾燥エリアを備え、この乾燥エリアで炭化手段の排熱を利用して前記中間体を乾燥するように構成してある請求項1または2に記載の陰イオン吸着炭素材料の製造装置。
  4. 前記炭化手段が、植物からなる原料を炭化して、その内部に微細孔を形成し、その微細孔壁表面に多数の官能基を引き出すと共に、この官能基に、吸着対象の陰イオンとイオン交換が可能な塩化物イオンを、金属イオンを介してまたは直接結合させるものである請求項1〜3の何れかに記載の陰イオン吸着炭素材料の製造装置。
  5. 前記炭化手段による炭化温度が400℃〜1000℃である請求項1〜4の何れかに記載の陰イオン吸着炭素材料の製造装置。
  6. 前記炭化手段で生成した炭化物を水および/または酸溶液に接触させることにより、炭化物に付着した余分な金属塩化物の結晶を除去し、陰イオンの吸着能を高める手段を備えてなる請求項1〜5の何れかに記載の陰イオン吸着炭素材料の製造装置。
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