JP2006061519A - シャンプーボールに取付けられる頭部支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の被洗髪者の頭部を枕体で支持して洗髪を行うものにあっては、該枕体がシャンプーボールに固定されているため、頭部の形状における個人差を吸収できず、後頭部を枕体で支持した状態で頸部が首受け部から浮いた状態となって、その隙間から洗髪時の水が外部に流れ落ちることがあり、逆に、頸部が首受け部と密着しているが枕体が低い位置にあるため頸部を中心に後頭部が下がり過ぎて、頸部に圧迫感を与えるという問題があった。
【解決手段】 被洗髪者の首後ろ部を受ける頸部支持部51を、理美容用のシャンプーボール4における首受け部49に回動自在に取付けられているシャンプーボールに取付けられる頭部支持装置である。
【選択図】 図7

Description

本発明は、シャンプーボールに仰臥姿勢で洗髪を行う場合において、被洗髪者の頸部と頭部の2か所を支持して安楽な状態で洗髪するのに適したシャンプーボールに取付けられる頭部支持装置に関する。
従来、理美容院において被施術者の洗髪を行う場合、椅子に座っている被施術者を仰臥姿勢にして、シャンプーボールの首受け(凹状部分)に被施術者の頸部を支持した状態で洗髪を行っていたが、頸部に痛みを与えたり、動脈を圧迫して気分が悪くなったりするといった問題があった。
そこで、洗髪時に被洗髪者の頸部のみならず頭部をも支持して前記した問題を解決するものとして、例えば、特開2003−180440に開示されている発明がある。この発明は、シャンプーボール内に後頭部を支持する枕体を取付け、被洗髪者の頸部をシャンプーボールの首受けで支持し、後頭部を枕体で支持した構造のものである。
特開2003−180440
ところで、前記した公開公報の発明にあっては、被洗髪者の頸部と後頭部の2か所が支持されることから、前記した頸部に痛みを与えたり、動脈を圧迫して気分が悪くなるといった問題は解決できたが、枕体はシャンプーボールに固定されているため、頭部の形状における個人差を吸収できず、後頭部を枕体で支持した状態で頸部が首受け部から浮いた状態となって、その隙間から洗髪時の水が外部に流れ落ちることがあり、逆に、頸部が首受け部と密着しているが枕体が低い位置にあるため頸部を中心に後頭部が下がり過ぎて頸部に圧迫感を与えるという問題があった。
本発明は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、少なくとも被洗髪者の首後ろ部を支持する頸部支持部を支持する支持部材を回動自在にシャンプーボールの首受け部に取付けたことにより、首後ろ部の位置関係における個人差を吸収して頸部を圧迫したり痛みを与えたりすることのないシャンプーボールに取付けられる頭部支持装置を提供せんとするにある。
本発明のシャンプーボールに取付けられる頭部支持装置は前記した目的を達成せんとするもので、請求項1の手段は、被洗髪者の首後ろ部を受ける頸部支持部を、理美容用のシャンプーボールにおける首受け部に回動自在に取付けたものである。
請求項2の手段は、前記した請求項1において、前記頸部支持部に被洗髪者の後頭部を受ける頭部支持部が一体的に形成されているものである。
請求項3の手段は、前記した請求項1において、前記頭部支持部は後頭部を左右2か所で支持するように一対で構成されているものである。
請求項4の手段は、前記した請求項3において、少なくとも前記頭部支持部には後頭部を弾性的に支持するために、ジェルや発泡材等のクッション材で包含されていることを特徴とする。
本発明は前記したように、被洗髪者の首後ろ部を受ける頸部支持部を有する頭部支持部材を、理美容用のシャンプーボールにおける首受け部に回動自在に取付けたので、頸部支持部が被洗髪者の頸部を身長に合わせて回動することから、被洗髪者の頸部が圧迫されて苦痛を与えることがない。
また、頭部支持部材における頸部支持部に被洗髪者の後頭部を受ける頭部支持部が一体的に形成されているので、頸部と後頭部の両方が同時に支持されることから被洗髪者の頭部を安定した状態で支持され、かつ、頸部と後頭部の位置関係における個人差を吸収して頸部を圧迫したり痛みを与えたりすることがない。
さらに、頭部支持部は後頭部を左右2か所で支持するように一対で構成することで、洗髪時にシャワーヘッドや手が後頭部に届き易くなって洗髪作業が簡単となり、かつ、洗髪も綺麗に行うことができる。
また、支持部材の少なくとも前記頭部支持部には後頭部を弾性的に支持するために、ジェルや発泡材等のクッション材で構成することで、被洗髪者の頭部に圧迫感を与えることがなく、かつ、長時間の洗髪にも局部的に痛みを与えることがない等の効果を有するものである。
理美容用のシャンプーボールにおける首受け部に、被洗髪者の頸部を受ける頸部支持部と、後頭部を受ける頭部支持部とを一体的に形成した支持部材を回動自在に取付けたものである。
次に、本発明のシャンプーボールに取付けられる頭部支持装置の実施例を図面と共に説明する。
図1〜図5は、本発明の頭部支持装置を装備したシャンプーボールを椅子の背凭れ部先端に一体的に取付けた状態を示し、図6〜図8は本発明の頭部支持装置を示している。
図1〜図5において、1は床面に設置される基台、2はベッド状の椅子、3は前記基台1に一端が回動自在に軸支され、他端が前記椅子2の下部に回動自在に軸支され、椅子2を上下方向に平行移動させるための昇降手段である。この昇降手段3は図4、図5に示すように、一端が基台1から起立された起立板31に軸支され、他端が椅子2より垂下された垂下板21に軸支された平行リンク32と、一端が基台1に軸支され、他端が前記平行リンク32の一つに軸支された油圧シリンダ33と、該油圧シリンダ33および平行リンク32を覆う覆い板34とから構成されている。
前記椅子2はベッド状に形成され、かつ、長手方向の一辺には椅子への乗り降りを容易にするための凹み部22が形成されると共に、該凹み部22と対向する他の片には椅子2に仰臥した状態の被洗髪者が洗髪作業中、あるいは、椅子への乗り降り時に手摺り代わり持つための隆起部23が形成されている。また、椅子2の形状保持板24の裏面には中間板25を介して背凭れ部27の先端側に向かって延長板26が取付けられ、この延長板26に前記垂下板21が取付けられている。
4はシャンプーボールにして、前記延長板26に一端が固定された取付板41の他端に固定されている。シャンプーボール4の裏面側から前記椅子2の裏面側を覆う目隠し板42内には、シャンプーボール4の排水口43よりの排水を行うための排水管44およびシャワーヘッド45に温水を供給するための温水管46が挿通され、かつ、昇降手段3の覆い板34内を介して図示しない床下面に配管されている排水パイプと温水パイプに接続されている。
なお、47は水栓48とシャワーヘッド45とを接続するホースである。
また、前記したシャンプーボール4には所望温度の温水が水栓48に供給される場合について説明したが、床下に比較的高温の湯と水の2本のパイプを配管し、シャンプーボール4に混合栓を取付け、この混合栓から所望の温水をシャワーヘッド45に供給するようにしてもよい。
5は図6〜図8において詳細に示す頭部支持装置にして、前記したシャンプーボール4の凹状の切欠部49に回動自在に軸支されている。頭部支持装置5は、側面L字状に形成された頸部支持部51と頭部支持部52とからなる支持部材53と、前記シャンプーボール2の切欠部49に固定され、前記支持部材53を回動自在に軸支する支持金具54とから構成されている。
前記頸部支持部51は上面が湾曲部となっており被洗髪者の首後ろ部を支持するのに適した形状となっている。また、湾曲部51にはジェルや発泡材等を革や合成樹脂等のシートで覆ったクッション材51aが取付けられている。また、頭部支持部52は前記頸部支持部51から2本のアームが突出し、頭部を2か所で支持する形状となっており、該アームの上面にもジェルや発泡材等を革や合成樹脂等のシートで覆ったクッション材52aが取付けられている。前記頸部支持部51の湾曲最下部と頭部支持部52の上面とは、頸部支持部51が垂直状態にある時に高さが同じか、あるいは、頭部支持部52が僅かに下方に位置するように構成されている。
そして、このように構成した支持部材53は切欠部49に固定された支持金具54の起立部54aに挿通される軸を支持部材53に形成された軸孔53aに挿通することで、支持部材53は支持金具54に対して回動自在となる。
なお、図1、図2において、6は昇降手段3の油圧シリンダを制御するためのフットコントローラである。
また、前記した昇降手段3としては、平行リンク32と油圧シリンダ33とを組み合わせたものについて説明したが、1本あるいは多段の油圧シリンダによって昇降するようにしてもよい。
次に、前記した構成に基づいて動作を説明する。
被洗髪者を椅子2の凹み部22側から乗せ、この時、膨出部23を手摺り代わりにして使用することで椅子2への乗り込み容易となる、その後に仰向けに寝かせ、該被洗髪者の首後ろ部を頭部支持装置5における頸部支持部51に乗せ、首後ろ部より離れた後頭部を頭部支持部52に乗せる。この時、被洗髪者の個人差による後頭部と頸部の位置関係に相違があっても、頭部支持装置5は回動自在であることから後頭部と頸部の位置関係が大きな場合には、図7の仮想線で示すように後方(図において時計方向)に回動し、また、前記位置関係が小さい場合には実線に示すように頸部支持部51が略垂直状態の位置となって、被洗髪者の首を支点として屈曲するのを防止して苦痛を与えることがない。
そして、被洗髪者の頭部が安定した状態において、洗髪者が立って洗髪を行う、あるいは、座って洗髪を行う何れの場合であっても、フットコントローラ6を踏み込んで洗髪に適した位置まで椅子2を上昇させ、洗髪作業を行う。洗髪が終了したなら、フットコントローラ6を踏み込んで椅子を下降させた後、被洗髪者を凹み部22側から下ろすことで洗髪作業は終了する。なお、椅子2には隆起部23が形成されていることにより、手摺り代わりに使用することで椅子2への乗り込み容易となる。
次に、第2の実施例を図9、図10と共に説明する。
この実施例は、前記した実施例がベッド状の椅子であるのに対して、シャンプーボール4が取付けられた椅子2の形状を長手方向の足側(図において左方向)を短く形成して補助椅子部材2′とし、該補助椅子部材2′に被洗髪者を乗せる椅子7を取付けたものである。
この椅子7は、椅子1に対して座部基板71aを介して座部71が固定されている。そして、座部基板71aの先端には前垂れ72がアーム72aを介して揺動自在に軸支され、また、前記座部基板71aの後端側には背凭れ73がアーム73aを介して起伏自在に軸支されている。また、座部71の裏面側には油圧シリンダ74の一端が軸支され、他端は背凭れ73から延長されたアーム73bに軸支されている。また、アーム73bと前垂れ72の裏面に取付けられているアーム72bとの間にリンク75が軸支されている。
なお、基台1、昇降手段3、シャンプーボール4および頭部支持装置5の構成は、前記した第1の実施例と同一構造なので説明は省略する。
この実施例においては、図9に示すように油圧シリンダ74のピストンを突出させて前垂れ72を垂下させ、かつ、背凭れ73を起立状態となし、この状態において被洗髪者を座部71に腰掛けさせる。次いで、油圧シリンダ74のピストンを収縮させて前垂れ72および背凭れ73を水平状態となし(図10参照)、被洗髪者を仰向けに寝かせて、首後ろ部を頸部支持部51に後頭部を頭部支持部52に乗せている。
この状態において、被洗髪者の座高の多少の違いは、頭部支持装置5がシャンプーボール4の首受け部49に対して回動することから、首に無理な負担をかけることなくフィット感を与えることができる。この頭部を安定した状態で支持した後に、図示しないフットコントローラを踏み込んで洗髪者による洗髪作業が行い易い高さまで補助椅子部材2′を上昇させて洗髪作業を行う。
そして、洗髪作業が終了したならば、油圧シリンダ74のピストンに油を供給して前垂れ72を垂下させると共に背凭れ73を起立させて図9の状態に戻し、被洗髪者を座った状態に戻して洗髪作業は終了する。なお、油圧シリンダ74の制御もフットコントローラによって行う。
本発明に係る頭部支持装置を椅子に取付けた状態の斜視図である。 同上の側面図である。 同上の平面図である。 同上のA−A線断面図である。 同上の椅子を上昇させた状態の断面図である。 シャンプーボールの上面側から見た斜視図である。 頭部支持装置の部分を断面した拡大断面図である。 (a)は頭部支持装置の側面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。 第2の実施例における椅子を起立した状態の側面図である。 同上の椅子を倒した状態の側面図である。
符号の説明
2 椅子
3 昇降手段
4 シャンプーボール
44 排水管
46 温水管
5 頭部支持装置
51 頸部支持部
51a クッション材
52 頭部支持部
52a クッション材

Claims (4)

  1. 被洗髪者の首後ろ部を受ける頸部支持部をを、理美容用のシャンプーボールにおける首受け部に回動自在に取付けられていることを特徴とするシャンプーボールに取付けられる頭部支持装置。
  2. 前記頸部支持部に被洗髪者の後頭部を受ける頭部支持部が一体的に形成されていることを特徴とする請求項1記載のシャンプーボールに取付けられる頭部支持装置。
  3. 前記頭部支持部は後頭部を左右2か所で支持するように一対で構成されていることを特徴とする請求項1記載のシャンプーボールに取付けられる頭部支持装置。
  4. 少なくとも前記頭部支持部には後頭部を弾性的に支持するために、ジェルや発泡材等のクッション材で包含されていることを特徴とする請求項2記載のシャンプーボールに取付けられる頭部支持装置。
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