しかしながら、携帯情報端末において監視情報を閲覧する際に、その都度全ての監視情報を監視制御装置から受信していたのでは、通信時間がかかり、実際に閲覧したいデータを探し出すのに手間がかかるという問題点がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、携帯情報端末を用いて監視情報を閲覧する際に、種々の条件を指定して監視情報を閲覧可能な遊技機監視システム、監視制御装置及び携帯情報端末を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の遊技機監視システムは、遊技機に取り付けられ、他のICタグと識別するための識別情報を記憶したICタグと無線通信を行うことで遊技機の監視を行う監視制御装置と、携帯可能で表示画面を備えた端末である携帯情報端末とを有する遊技機監視システムであって、前記監視制御装置は、前記携帯情報端末と無線通信を行う第1通信手段と、前記ICタグの識別情報と、当該ICタグと無線通信を行うためのアンテナとを対応させて記憶する識別情報記憶手段と、前記ICタグと無線通信が行えない場合、又は、前記識別情報記憶手段に記憶されている識別情報と異なる識別情報のICタグと通信を行った場合にエラーと判断するエラー判断手段と、当該エラー判断手段による判断の結果に関する情報を監視情報として記憶する監視情報記憶手段と、前記監視情報の取得を指示する取得指示情報を前記第1通信手段により前記携帯情報端末から受信する取得指示情報受信手段と、当該取得指示情報受信手段で前記取得指示情報を受信した場合に、予め定められている条件又は前記携帯情報端末から指定された条件に基づいて、前記監視情報記憶手段に記憶されている前記監視情報から、当該監視情報の個々のデータである個別データを抽出する抽出手段と、当該抽出手段により抽出された前記監視情報を前記第1通信手段により前記携帯情報端末へ送信する監視情報送信手段とを備え、前記携帯情報端末は、前記監視制御装置と無線通信を行う第2通信手段と、前記取得指示情報を第2通信手段により前記監視制御装置へ送信する取得指示情報送信手段と、前記監視情報送信手段から送信された前記監視情報を第2通信手段により受信する監視情報受信手段と、当該監視情報受信手段が受信した前記監視情報を前記表示画面に表示する表示制御手段とを備えており、前記監視情報は、1つ又は複数の個別データで構成され、監視場所を識別する符号、個別データを識別する符号、個別データが前記監視情報記憶手段に記憶された日付、個別データが前記監視情報記憶手段に記憶された時刻、前記エラー判断手段により判断された日付、前記エラー判断手段により判断された時刻、前記エラー判断手段によりエラーと判断された理由、前記エラー判断手段の判断結果、及び、前記携帯情報端末へ当該個別データが送信済か否かの情報である出力情報のうちの少なくとも1つ
の項目を含むことを特徴とする構成となっている。尚、前記ICタグを呼び出す呼出波を送信し、前記ICタグから返送される反射波を受信するICタグ通信手段を備え、前記エラー判断手段における前記ICタグと通信が行えない場合とは、ICタグ通信手段による通信が行えない場合としてもよい。
また、請求項2に係る発明の遊技機監視システムでは、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記監視制御装置は、前記監視情報記憶手段に記憶されている前記監視情報の個別データについて、出力情報が送信済とされているか否かを判断する判断手段を備え、前記監視情報送信手段は、当該判断手段により送信済とされていないと判断された個別データを前記第1通信手段により前記携帯情報端末へ送信することを特徴とする構成となっている。
また、請求項3に係る発明の遊技機監視システムでは、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記出力情報は、送信先の前記携帯情報端末を識別可能に前記監視情報記憶手段に記憶されており、前記監視情報送信手段は、前記監視情報記憶手段に記憶されている前記監視情報のうちで、前記取得指示情報を送信した携帯情報端末について前記出力情報が送信済とされていない個別データを送信することを特徴とする構成となっている。
また、請求項4に係る発明の遊技機監視システムでは、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記携帯情報端末は、前記監視情報記憶手段に記憶されている前記監視情報の中から取得したい個別データの抽出条件を指定する条件指定手段を備え、前記取得指示情報送信手段は、前記条件指定手段により指定された前記抽出条件を前記取得指示情報と共に第2通信手段により前記監視制御装置へ送信し、前記監視制御装置において、前記抽出手段は、前記抽出条件に基づいて前記監視情報記憶手段に記憶されている前記監視情報を抽出することを特徴とする構成となっている。
また、請求項5に係る発明の遊技機監視システムでは、請求項4に記載の発明の構成に加えて、前記携帯情報端末において、前記条件指定手段では、前記監視情報の各項目のうちの少なくとも1つの項目について抽出条件を指定可能であることを特徴とする構成となっている。
また、請求項6に係る発明の遊技機監視システムでは、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記第1通信手段は、前記監視制御装置に接続したICタグである中継タグであり、前記第2通信手段は、前記中継タグと通信するためのアンテナ及び通信回路であることを特徴とする構成となっている。
また、請求項7に係る発明の監視制御装置では、遊技機に取り付けられ、他のICタグと識別するための識別情報を記憶したICタグと無線通信を行うことで遊技機の監視を行う監視制御装置であって、携帯可能で表示画面を備えた端末である携帯情報端末と無線通信を行う第1通信手段と、前記ICタグの識別情報と、当該ICタグと無線通信を行うためのアンテナとを対応させて記憶する識別情報記憶手段と、前記ICタグと無線通信が行えない場合、又は、前記識別情報記憶手段に記憶されている識別情報と異なる識別情報のICタグと通信を行った場合にエラーと判断するエラー判断手段と、当該エラー判断手段による判断の結果に関する情報を監視情報として記憶する監視情報記憶手段と、前記監視情報の取得を指示する取得指示情報を前記第1通信手段により前記携帯情報端末から受信する取得指示情報受信手段と、当該取得指示情報受信手段で前記取得指示情報を受信した場合に、予め定められている条件又は前記携帯情報端末から指定された条件に基づいて、前記監視情報記憶手段に記憶されている前記監視情報から、当該監視情報の個々のデータである個別データを抽出する抽出手段と、当該抽出手段により抽出された前記監視情報を前記第1通信手段により前記携帯情報端末へ送信する監視情報送信手段とを備え、前記監視情報は、1つ又は複数の個別データで構成され、監視場所を識別する符号、個別データを識別する符号、個別データが前記監視情報記憶手段に記憶された日付、個別データが前記監視情報記憶手段に記憶された時刻、前記エラー判断手段により判断された日付、前記エラー判断手段により判断された時刻、前記エラー判断手段によりエラーと判断された理由、前記エラー判断手段の判断結果、及び、前記携帯情報端末へ当該個別データが送信済か否かの情報である出力情報のうちの少なくとも1つの項目を含むことを特徴とする構成となっている。
また、請求項8に係る発明の監視制御装置では、請求項7に記載の発明の構成に加えて、前記監視情報記憶手段に記憶されている前記監視情報の個別データについて、前記出力情報が送信済とされているか否かを判断する判断手段を備え、前記監視情報送信手段は、当該判断手段により送信済とされていないと判断された個別データを前記第1通信手段により前記携帯情報端末へ送信することを特徴とする構成となっている。
また、請求項9に係る発明の監視制御装置では、請求項8に記載の発明の構成に加えて、前記出力情報は、送信先の前記携帯情報端末を識別可能に前記監視情報記憶手段に記憶されており、前記監視情報送信手段は、前記監視情報記憶手段に記憶されている前記監視情報のうちで、前記取得指示情報を送信した携帯情報端末について前記出力情報が送信済とされていない個別データを送信することを特徴とする構成となっている。
また、請求項10に係る発明の監視制御装置では、請求項7乃至9のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記抽出手段は、前記携帯情報端末において指定され、前記取得指示情報と共に送信された抽出条件に基づいて前記監視情報記憶手段に記憶されている前記監視情報を抽出することを特徴とする構成となっている。
また、請求項11に係る発明の監視制御装置では、請求項7乃至10のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記抽出条件は、前記監視情報の各項目のうちの少なくとも1つの項目について指定されていることを特徴とする構成となっている。
また、請求項12に係る発明の監視制御装置では、請求項7乃至11のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記第1通信手段は当該監視制御装置に接続したICタグである中継タグであり、前記携帯情報端末に備えられている通信回路と前記携帯情報端末に備えられているアンテナを介して通信することを特徴とする構成となっている。
また、請求項13に係る発明の携帯情報端末では、携帯可能で表示画面を備えた端末である携帯情報端末であって、遊技機に取り付けられ、他のICタグと識別するための識別情報を記憶したICタグと無線通信を行うことで遊技機の監視を行う監視制御装置と無線通信を行う第2通信手段と、前記監視制御装置による遊技機の監視において作成される監視情報の中から抽出条件を指定する条件指定手段と、前記監視情報の取得を指示する取得指示情報を第2通信手段により前記監視制御装置へ送信する取得指示情報送信手段と、前記監視制御装置から送信された前記監視情報を第2通信手段により受信する監視情報受信手段と、当該監視情報受信手段が受信した前記監視情報を前記表示画面に表示する表示制御手段とを備えており、前記取得指示情報送信手段は、前記条件指定手段により前記抽出条件が指定されている場合には、前記抽出条件を前記取得指示情報と共に前記監視制御装置へ送信し、前記監視情報は、1つ又は複数の個別データで構成され、監視場所を識別する符号、個別データを識別する符号、個別データが作成された日付、個別データが作成された時刻、エラーが発生した日付、エラーが発生した時刻、エラーと判断された理由、エラーか否かを判断した判断結果、及び、当該個別データが送信済か否かの情報である出力情報のうちの少なくとも1つの項目を含むことを特徴とする構成となっている。
また、請求項14に係る発明の携帯情報端末では、請求項13に記載の発明の構成に加えて、前記条件指定手段では、前記監視情報の各項目のうちの少なくとも1つの項目について抽出条件を指定可能であることを特徴とする構成となっている。
また、請求項15に係る発明の携帯情報端末では、請求項13又は14に記載の発明の構成に加えて、前記監視制御装置は当該携帯情報端末と通信するためのICタグである中継タグを備えており、前記第2通信手段は、前記中継タグと通信するためのアンテナ及び通信回路であることを特徴とする構成となっている。
請求項1に係る発明の遊技機監視システムでは、監視制御装置の第1通信手段は、携帯情報端末と無線通信を行い、識別情報記憶手段は、ICタグの識別情報と、ICタグと無線通信を行うためのアンテナとを対応させて記憶し、エラー判断手段は、ICタグと無線通信が行えない場合、又は、識別情報記憶手段に記憶されている識別情報と異なる識別情報のICタグと通信を行った場合にエラーと判断し、監視情報記憶手段は、エラー判断手段による判断の結果に関する情報を監視情報として記憶し、取得指示情報受信手段は、監視情報の取得を指示する取得指示情報を第1通信手段により携帯情報端末から受信し、抽出手段は、取得指示情報受信手段で取得指示情報を受信した場合に、予め定められている条件又は携帯情報端末から指定された条件に基づいて、監視情報記憶手段に記憶されている監視情報から、監視情報の個々のデータである個別データを抽出し、監視情報送信手段は、抽出手段により抽出された監視情報を第1通信手段により携帯情報端末へ送信することができる。また、携帯情報端末の第2通信手段は、監視制御装置と無線通信を行い、取得指示情報送信手段は、取得指示情報を第2通信手段により監視制御装置へ送信し、監視情報受信手段は、監視情報送信手段から送信された監視情報を第2通信手段により受信し、表示制御手段は、監視情報受信手段が受信した監視情報を表示画面に表示することができる。そして、監視情報は、1つ又は複数の個別データで構成され、監視場所を識別する符号、個別データを識別する符号、個別データが監視情報記憶手段に記憶された日付、個別データが監視情報記憶手段に記憶された時刻、エラー判断手段により判断された日付、エラー判断手段により判断された時刻、エラー判断手段によりエラーと判断された理由、エラー判断手段の判断結果、及び、携帯情報端末へ個別データが送信済か否かの情報である出力情報のうちの少なくとも1つの項目を含んでいる。したがって、監視制御装置では、予め定められている条件や携帯情報端末で指定された条件に基づいて監視情報を抽出することができるので、監視情報記憶手段に記憶されている監視情報の全てでなく、条件に合致した監視情報のみを携帯情報端末に送信することができ、通信時間が節約される。また、携帯情報端末には抽出された監視情報のみが表示されるので、閲覧したい個別データを探し出しやすい。
また、請求項2に係る発明の遊技機監視システムでは、請求項1に記載の発明の効果に加えて、監視制御装置の判断手段は、監視情報記憶手段に記憶されている監視情報の個別データについて、出力情報が送信済とされているか否かを判断することができる。また、監視情報送信手段は、判断手段により送信済とされていないと判断された個別データを第1通信手段により携帯情報端末へ送信することができる。したがって、送信済でない個別データのみが監視制御装置から携帯情報端末へ送信されるので、まだ閲覧していない個別データのみを閲覧したいような場合に有効である。
また、請求項3に係る発明の遊技機監視システムでは、請求項2に記載の発明の効果に加えて、出力情報は、送信先の携帯情報端末を識別可能に監視情報記憶手段に記憶することができ、監視情報送信手段は、監視情報記憶手段に記憶されている監視情報のうちで、取得指示情報を送信した携帯情報端末について出力情報が送信済とされていない個別データを送信することができる。したがって、携帯情報端末が複数存在するような場合に、各携帯情報端末毎にまだ閲覧していない個別データのみを閲覧することができる。
また、請求項4に係る発明の遊技機監視システムでは、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、携帯情報の端末条件指定手段は、監視情報記憶手段に記憶されている監視情報の中から取得したい個別データの抽出条件を指定することができる。また、取得指示情報送信手段は、条件指定手段により指定された抽出条件を取得指示情報と共に第2通信手段により監視制御装置へ送信し、監視制御装置の抽出手段は、抽出条件に基づいて監視情報記憶手段に記憶されている監視情報を抽出することができる。したがって、携帯情報端末で閲覧したい個別データの条件を指定して、その条件に合致する監視情報のみに絞り込んで閲覧することができるので、全ての監視情報の中から閲覧したい個別データを探すのに便利である。
また、請求項5に係る発明の遊技機監視システムでは、請求項4に記載の発明の効果に加えて、携帯情報端末の条件指定手段では、監視情報の各項目のうちの少なくとも1つの項目について抽出条件を指定可能である。したがって、個別データのデータ項目である、監視場所を識別する符号、個別データを識別する符号、監視情報記憶手段に記憶された日付、監視情報記憶手段に記憶された時刻、エラー判断手段により判断された日付、エラー判断手段により判断された時刻、エラー判断手段によりエラーと判断された理由、エラー判断手段の判断結果、及び、出力情報を指定して抽出条件とすることができる。
また、請求項6に係る発明の遊技機監視システムでは、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第1通信手段として、監視制御装置に接続したICタグである中継タグを使用し、第2通信手段として、中継タグと通信するためのアンテナ及び通信回路を使用することができる。したがって、中継タグを利用して携帯情報端末と監視制御装置との通信を行うことができる。
また、請求項7に係る発明の監視制御装置では、第1通信手段は、携帯可能で表示画面を備えた端末である携帯情報端末と無線通信を行い、識別情報記憶手段は、ICタグの識別情報と、ICタグと無線通信を行うためのアンテナとを対応させて記憶し、エラー判断手段は、ICタグと無線通信が行えない場合、又は、識別情報記憶手段に記憶されている識別情報と異なる識別情報のICタグと通信を行った場合にエラーと判断し、監視情報記憶手段は、エラー判断手段による判断の結果に関する情報を監視情報として記憶し、取得指示情報受信手段は、監視情報の取得を指示する取得指示情報を第1通信手段により携帯情報端末から受信し、抽出手段は、取得指示情報受信手段で取得指示情報を受信した場合に、予め定められている条件又は携帯情報端末から指定された条件に基づいて、監視情報記憶手段に記憶されている監視情報から、監視情報の個々のデータである個別データを抽出し、監視情報送信手段は、抽出手段により抽出された監視情報を第1通信手段により携帯情報端末へ送信することができる。また、監視情報は、1つ又は複数の個別データで構成され、監視場所を識別する符号、個別データを識別する符号、個別データが監視情報記憶手段に記憶された日付、個別データが監視情報記憶手段に記憶された時刻、エラー判断手段により判断された日付、エラー判断手段により判断された時刻、エラー判断手段によりエラーと判断された理由、エラー判断手段の判断結果、及び、携帯情報端末へ個別データが送信済か否かの情報である出力情報のうちの少なくとも1つの項目を含んでいる。したがって、監視制御装置では、予め定められている条件や携帯情報端末で指定された条件に基づいて監視情報を抽出することができるので、監視情報記憶手段に記憶されている監視情報の全てでなく、条件に合致した監視情報のみを携帯情報端末に送信することができ、通信時間が節約される。また、携帯情報端末には抽出された監視情報のみが表示されるので、閲覧したい個別データを探し出しやすい。
また、請求項8に係る発明の監視制御装置では、請求項7に記載の発明の効果に加えて、判断手段は、監視情報記憶手段に記憶されている監視情報の個別データについて、出力情報が送信済とされているか否かを判断することができる。また、監視情報送信手段は、判断手段により送信済とされていないと判断された個別データを第1通信手段により携帯情報端末へ送信することができる。したがって、すでに送信済で携帯情報端末により閲覧された個別データを再度送信して、送信時間を無駄にすることがない。また、携帯情報端末で監視情報を閲覧する場合においても、直近のデータを閲覧したいような場合には有効である。
また、請求項9に係る発明の監視制御装置では、請求項8に記載の発明の効果に加えて、出力情報は、送信先の携帯情報端末を識別可能に監視情報記憶手段に記憶することができ、監視情報送信手段は、監視情報記憶手段に記憶されている監視情報のうちで、取得指示情報を送信した携帯情報端末について出力情報が送信済とされていない個別データを送信することができる。したがって、携帯情報端末が複数あるような場合であっても、それぞれの携帯情報端末に送信済でない個別データを抽出して送信することができる。
また、請求項10に係る発明の監視制御装置では、請求項7乃至9のいずれかに記載の発明の効果に加えて、抽出手段が、携帯情報端末において指定された抽出条件に基づいて監視情報記憶手段に記憶されている監視情報を抽出することができる。
また、請求項11に係る発明の監視制御装置では、請求項7乃至10のいずれかに記載の発明の効果に加えて、抽出条件として、監視情報の各項目のうちの少なくとも1つの項目を指定することができる。したがって、監視場所を識別する符号、個別データを識別する符号、個別データが監視情報記憶手段に記憶された日付、個別データが監視情報記憶手段に記憶された時刻、エラー判断手段により判断された日付、エラー判断手段により判断された時刻、エラー判断手段によりエラーと判断された理由、エラー判断手段の判断結果、及び、出力情報のうちの少なくとも1つを検索条件として指定できるので、閲覧する個別データを絞り込むことができる。
また、請求項12に係る発明の監視制御装置では、請求項7乃至11のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第1通信手段として監視制御装置に接続したICタグである中継タグを使用することができ、携帯情報端末に備えられている通信回路と携帯情報端末に備えられているアンテナを介して通信することができる。
また、請求項13に係る発明の携帯情報端末では、第2通信手段は、遊技機に取り付けられ、他のICタグと識別するための識別情報を記憶したICタグと無線通信を行うことで遊技機の監視を行う監視制御装置と無線通信を行い、条件指定手段は、監視制御装置による遊技機の監視において作成される監視情報の中から抽出条件を指定し、取得指示情報送信手段は、監視情報の取得を指示する取得指示情報を第2通信手段により監視制御装置へ送信し、監視情報受信手段は、監視制御装置から送信された監視情報を第2通信手段により受信し、表示制御手段は、監視情報受信手段が受信した監視情報を表示画面に表示することができる。そして、取得指示情報送信手段は、条件指定手段により抽出条件が指定されている場合には、抽出条件を取得指示情報と共に監視制御装置へ送信しすることができる。また、監視情報は、1つ又は複数の個別データで構成され、監視場所を識別する符号、個別データを識別する符号、個別データが作成された日付、個別データが作成された時刻、エラーが発生した日付、エラーが発生した時刻、エラーと判断された理由、エラーか否かを判断した判断結果、及び、個別データが送信済か否かの情報である出力情報のうちの少なくとも1つの項目を含んでいる。
また、請求項14に係る発明の携帯情報端末では、請求項13に記載の発明の効果に加えて、条件指定手段では、監視情報の各項目のうちの少なくとも1つの項目について抽出条件を指定可能である。
また、請求項15に係る発明の携帯情報端末では、請求項13又は14に記載の発明の効果に加えて、監視制御装置は携帯情報端末と通信するためのICタグである中継タグを備えており、第2通信手段として、中継タグと通信するためのアンテナ及び通信回路を使用することができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して以下の順で説明する。
1.システム構成の概要説明
2.装置の説明
3.監視場所の説明
4.ICタグの説明
5.携帯情報端末の説明
6.監視情報の説明
7.監視情報参照処理の説明
8.HT400の動作の説明
9.R/Wユニット30の動作の説明
10.実施の形態と請求項との対比
11.変形例の説明
1.システム構成の概要説明
図1は、本実施の形態の遊技機監視システムの構成図である。パチンコ機1にはパチンコ機1の部材の監視を行う「監視制御装置」であるリーダライタユニット(以下、R/Wユニット)30が付属しており、遊技場内にある複数台のパチンコ機1を背中合わせに2列に並べて設置した遊技機設置島200の各々に島管理端末100が設置されている。さらに、パチンコ機1に付属のR/Wユニット30が無線通信による店内ネットワーク150を介して島管理端末100に接続される構成となっている。また、島管理端末100は遊技場全体を管理する遊技場管理端末300に接続されており、この遊技場管理端末300が各島管理端末100を一括管理している。また、「携帯情報端末」であるハンディターミナル(以下、「HT」と称する。)400は、携帯可能でパチンコ機1と無線で通信可能である。
尚、パチンコ機1には、監視を行う場所に「ICタグ」である監視タグ86が備えられ、正常に設置されている場合に監視タグ86と通信可能な位置に監視アンテナ68が備えられている。本実施の形態では、機枠や基板ボックス等合計3箇所に備えられているが、具体的な設置場所については図2および図3を参照して後述する。そして、監視の結果、異常が発生したり、異常が回復したりした場合には、その情報が監視情報としてR/Wユニット30のRAM34(図4参照)に記憶される。また、異常が回復した場合には、その監視場所に備えられている監視タグ86のEEPROM863(図5参照)に、異常の発生情報と回復情報が監視情報として記憶される。また、これらの情報は島管理端末100に送信されて、さらに遊技場管理端末300へ送信される。島管理端末100は受信した監視情報を報知し、その監視情報に対して遊技場内で係員が対応できるように構成されており、遊技場管理端末300では店内ネットワーク150に接続している全てのパチンコ機1の監視情報を収集し、蓄積することができるように構成されている。
そして、HT400では、種々の条件を指定し、R/Wユニット30に記憶されている監視情報を閲覧することができる。また、R/Wユニット30は認証アンテナ69を備えたカード読み取り器90(図4参照)を接続しており、遊技場の係員が所有する認証カード99に組み込まれている認証タグ96と通信する。そして、R/Wユニット30では認証カード99を認識すると、係員作業中と判断して、R/Wユニット30を認証状態として、島管理端末100において監視情報を報知しないようにしている。尚、カード読み取り器90は、パチンコ機1の上部、パチンコ機1とパチンコ機1との間に設置されているカードサンド(図示外)の上部等パチンコ機1の近隣に設置されている。
2.装置の説明
次に、図2乃至図4を参照してパチンコ機1の構造、パチンコ機1に備えられたR/Wユニット30について説明する。図2は、パチンコ機1の前面枠111及び本体枠110を開いた状態をパチンコ機1の前面から見た斜視図である。図3はパチンコ機1の背面図である。図4は、パチンコ機1及びパチンコ機1に付属したR/Wユニット30の電気的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、パチンコ機1は、機枠112と、本体枠110と、前面枠111とから構成されている。機枠112は、パチンコ機1を遊技機設置島200に固定するためのものである。また、本体枠110には、パチンコ機1の制御を司る種々の基板、図示外の発射機に遊技球を供給し、かつ、賞品球を受ける上皿5、賞品球を受ける下皿6、遊技球を発射するための発射ハンドル7、音声を発するスピーカー48から成る本体113及び遊技盤2がはめ込まれている。種々の基板は、本体枠110の背面に備えられている。また、略正方形の遊技盤2は、本体113の正面の上半分の部分に設けられ、遊技盤2の下方部には上皿5が設けられ、上皿5の直下には下皿6が設けられ、下皿6の右横には発射ハンドル7が設けられ、上皿5と下皿6の間にはスピーカー48が設けられている。そして、前面枠111は、透明なガラス板111aを保持し、遊技盤2を保護のため覆っている。また、遊技盤2には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が設けられており、発射ハンドル7を操作することにより発射された遊技球がガイドレール3に導かれて、遊技領域4へ侵入し、流下する。尚、遊技領域4の下部には、大入賞口16が設けられ、さらに、種々の入賞口、電飾ランプ、風車、障害釘及び図柄表示装置等が設けられている。
次に、図3を参照して、パチンコ機1の背面の構造について説明する。図3はパチンコ機1の背面図である。図3に示すように、パチンコ機1の左下部背面には、パチンコ機1の主制御を司る主基板41を収納した透明な樹脂製の主基板ボックス81が設けられ、主基板ボックス81の右隣には音基板43が、音基板43の右隣上方には電源基板42がそれぞれ透明な樹脂製のボックスに収められ、その下方には払出制御基板45が透明な樹脂製の払出制御基板ボックス82に収められて配置されている。さらに、主基板ボックス81の上方には、遊技盤の裏面を保護し、各種配線を覆うセンターカバー80が配置され、そのセンターカバー80の外側には、R/Wユニット30が設置されている。尚、R/Wユニット30の電源は、電源基板42からではなく遊技機設置島200の電源装置(図示外)から供給されている。
次に、図4を参照してパチンコ機1及びR/Wユニット30の主な構成要素の電気的構成について説明する。パチンコ機1には、主基板41、電源基板42、音基板43、図柄表示基板44、払出制御基板45、電飾基板46、中継基板47、発射基板66、サブ統合基板58等が設けられている。主基板41には、各種の演算処理を行うCPU51が設けられており、フラグやカウンタ値やデータを記憶するRAM52と、制御プログラム及び各種の初期値のデータや遊技領域4に設けられた図柄表示装置への表示内容のデータ等を記憶したROM53とが接続している。また、CPU51は、I/Oインタフェイス54に接続しており、I/Oインタフェイス54には、サブ統合基板58、払出制御基板45、中継基板47が接続している。さらに、サブ統合基板58には図柄表示基板44、電飾基板46、音基板43が接続され、払出制御基板45には発射基板66が接続されている。電源基板42は遊技機設置島に備えられた電源から電源供給を受けており、主基板41、サブ統合基板58、払出制御基板45、発射基板66に電源供給を行っている。
また、R/Wユニット30には、R/Wユニット30の制御を司るCPU32が設けられている。CPU32はフラグやデータ等を一時的に記憶するRAM34、制御プログラム及び各種の初期値のデータ等を記憶したROM33が内蔵されている。そして、CPU32には、監視情報等を記憶するEEPROM35、監視タグ86a,監視タグ86b,監視タグ86cへ呼出波を送信し、反射波を受信するためのRadio Frequency回路(以下、RF回路と称する)38、パチンコ機1の主基板41の出力ポート55と接続する入力ポート39、時間管理を行うRTC71、I/Oインタフェイス37が接続している。I/Oインタフェイス37には、島管理端末100に接続するための店内ネットワーク150に接続する通信回路36が接続されている。さらに、HT400と通信するための中継タグ24がI/Oインタフェイス37に接続している。尚、この中継タグ24は図2に示すように、パチンコ機1の前面枠111の内側の開閉軸側上部にに貼り付けられており、ケーブル24kを介してI/Oインタフェイス37に接続している。さらに、RF回路38に監視タグ86a,監視タグ86b,監視タグ86cと通信するための監視アンテナ68a,監視アンテナ68b,監視アンテナ68c、及び、認証カード99の認証タグ96と通信するための認証アンテナ69が接続されている。尚、認証アンテナ69は、パチンコ機1の近隣に設置されたカード読み取り器90に取り付けられている。
尚、監視タグ86a,監視タグ86b,監視タグ86cは、パチンコ機1の各監視場所に貼り付けられており、各監視場所が閉じられている状態で各監視タグ86a,監視タグ86b,監視タグ86cと通信可能な位置に監視アンテナ68a,監視アンテナ68b,監視アンテナ68cが設置されている。そして、監視アンテナ68aは監視タグ86aと通信をし、監視アンテナ68bは監視タグ86bと通信をし、監視アンテナ68cは監視タグ86cと通信をする。尚、監視場所と、監視タグ86との対応関係はRAM34の監視場所情報記憶エリア(図示外)に記憶されており、例えば、第1監視場所の監視を行う際には、監視アンテナ68aから呼出波を送信し、受信した反射波に含まれる識別情報と、監視場所情報記憶エリアに第1監視場所に対応して記憶されている識別情報とが比較される。
3.監視場所の説明
次に、図2、図3を参照して、監視タグ86a〜86cが備えられている監視場所について説明する。監視場所は、主基板41が収容されている主基板ボックス81(第1監視場所)、本体枠110と機枠112(第2監視場所)、前面枠111と本体枠110(第3監視場所)の3箇所であり、その開閉が監視されている。尚、第1監視場所である主基板ボックス81を監視するために、監視タグ86a及び監視アンテナ68a(図3では図示外、図4参照)が使用され、第2監視場所である本体枠110と機枠112を監視するために、監視タグ86b及び監視アンテナ68bが使用され、第3監視場所である前面枠111と本体枠110を監視するために、監視タグ86c及び監視アンテナ68cが使用される。
図3に示すように、主基板ボックス81の図3における正面視右下の内面には監視タグ86aが貼り付けられている。尚、主基板ボックス81は、透明な樹脂製の平面視略長方形の上蓋部と、同じく透明な樹脂製の平面視略長方形の下蓋部とから構成されおり、上蓋部に対向する下蓋部上にパチンコ機1の主制御を司る主基板41が配置されている。そして、上蓋部の裏面側には、小型で長方形の監視タグ86aが接着剤等で接着されている。さらに、主基板41の右下端部には切り欠きが設けられ、下蓋部の切り欠きに対向する位置にコイル状の監視アンテナ68aが設けられ、この監視タグ86a用の監視アンテナは同軸ケーブルによりR/Wユニット30のRF回路38に接続されている。よって、主基板ボックス81が開けられた場合には、監視タグ86aは監視アンテナ68aと通信不能となる。
また、図2に示すように、機枠112の図2における右枠の内面には監視タグ86bが貼り付けられており、本体113の右側面には監視アンテナ68bが備えられている。尚、監視タグ86bと監視アンテナ68bとは本体枠110と機枠112とが閉じられた場合に、向き合う位置に配置されている。そして、本体枠110と機枠112とが閉じられている状態(正常な状態)では、監視タグ86bと監視アンテナ68bとが通信可能となり、本体枠110と機枠112とが開けられた状態(異常な状態)では、監視タグ86bと監視アンテナ68bとが通信不能となる。また、前面枠111と本体枠110とが閉じられた状態での、前面枠111の正面視右上の裏面(本体枠110と向き合う面)には、監視タグ86cが貼り付けられている。そして、本体枠110の上枠の表面(前面枠111と向き合う面)には、監視アンテナ68cが備えられている。尚、監視タグ86cと監視アンテナ68cとは前面枠111と本体枠110とが閉じられた場合に、向き合う位置に配置されている。そして、前面枠111と本体枠110とが閉じられている状態(正常な状態)では、監視タグ86cと監視アンテナ68cとが通信可能となり、前面枠111と本体枠110とが開けられた状態(異常な状態)では、監視タグ86cと監視アンテナ68cとが通信不能となる。
尚、本実施形態において、監視タグ86と監視アンテナ68は、13.56MHzの短波帯で通信を行っている。この周波数での通信はノイズによる影響を比較的受けにくいため、パチンコ機1の設置環境に適している。監視アンテナ68aと監視タグ86aとの距離は、上蓋部と下蓋部を組み付けた状態で約3mmになるように配置されている。この距離間ではRF送受信が可能であり監視アンテナ68aを介したR/Wユニット30からの呼び出しに監視タグ86aが応答することができ、監視アンテナ68aと監視タグ86aとの距離が約5mmを超えると通信不能となるように設定されている。この通信可能距離は、監視アンテナ68のコイルの巻き数やリアクタンス値により調節が可能である。このように通信可能距離を設定することにより、上蓋部のわずかな隙間の開放であっても検知することができ、また、振動等によるわずかな揺れでは通信不能とならないように調整されている。また、上述したように、この周波数帯での通信はノイズによる影響を比較的受けにくいが、他の電磁波を使用する部材からのノイズの影響による誤動作を少しでも防ぐために、監視タグ86や監視アンテナ68は、ソレノイドを使用している払出装置や発射基板66の発射モータから離した位置である主基板41の右下端部に配置している。
4.ICタグの説明
次に、図5を参照して監視タグ86a〜86cの構造について説明する。図5は、監視タグ86a〜86cの電気的回路構成を示すブロック図である。監視タグ86a〜86cは、それぞれ同様の構造をしており、薄いフレキシブルプリント基板上にアンテナ862及びICチップ864が設けられている。図5に示すように、監視タグ86のICチップ864には、R/Wユニット30からの呼出波に応答して反射波を放出するRF回路861とEEPROM863が一体となって構成されており、RF回路861はアンテナ862を接続している。さらに、EEPROM863には、監視タグ86を他の監視タグから識別するための識別情報であるIDコードが上書消去禁止区域に記憶されている。
この監視タグ86は、R/Wユニット30から監視アンテナ68を介して呼出波が送られてくると、アンテナ862がこれを受信するが、この呼出波には搬送波成分が含まれており、これを受信してRF回路861で整流して直流電圧を得る。したがって、監視タグ86は、電池や外部電源を使用せずに必要な時にいつでもデータを送信することができる。データの送信は、EEPROM863からIDコードを読み出して反射波に乗せ、RF回路861から送信する。
また、図6は、中継タグ24の電気的回路構成を示すブロック図である。中継タグ24も監視タグ86a〜86cと同様に、薄いフレキシブルプリント基板上にアンテナ24b及びICチップ24dが設けられており、さらに、R/Wユニット30へ接続するためのケーブル24kが設けられている。また、ICチップ24dにはRF回路24aとEEPROM24cだけでなく、RAM24g内蔵型のCPU24f及びROM24eを備えている。そして、監視タグ86a〜86cと同様に、EEPROM24cには、中継タグ24を他のICタグと識別するための識別情報であるIDコードが上書消去禁止区域に記憶されている。
5.携帯情報端末の説明
次に、図7及び図8を用いてHT400について説明する。このHT400では、パチンコ機1の前面枠111の内側の開閉軸側上部に備えられた中継タグ24(図6参照)と通信し、R/Wユニット30に記憶されている監視情報を取得して閲覧したり、監視タグの交換に伴うIDコードの変更等の設定を行ったりすることができる。図7は、HT400の斜視図である。図8は、HT400の電気的構成のブロック図である。
まず、図7を参照してHT400の形状を説明する。図7に示すように、HT400は、周知の携帯型情報端末であるPDA(Personal Digital Assistants)であり、上部にSDメモリカード(Secure Digital Memory Card)やMMC(Multi Media Card)等のメモリカード、あるいは小型フラッシュメモリカードやPCカード型のPHSアダプタ等を挿入するためのカードスロットを備え、カードスロットには、アンテナ402とRF回路410(図8参照)を備えた読取ユニット401が挿入されている。読取ユニット401は、アンテナ402を中継タグ24に適切な角度で向けられるように、回転軸406を中心に90度の範囲で屈折可能な構成となっている。また、HT400の正面にはメニュー画面や受信した監視情報を表示する表示パネル403、表示パネル403に表示されるカーソルや表示内容を上下左右に移動させるための方向キー405、表示パネル403の画面を操作するためのメニューキー404を備えている。さらに、HT400の側面には赤外線通信用の赤外線通信ポート(図示外)が、底面には入出力ポート(図示外)からクレードル等を介してパーソナルコンピュータ等の外部機器に接続するためのコネクタ(図示外)が設けられている。
次に、図8を参照してHT400の電気的構成を説明する。図8に示すように、HT400には、HT400の制御を司るCPU411が設けられ、CPU411には、各種のデータを一時的に記憶するRAM413と、CPU411で実行される制御プログラムや表示パネル403に操作画面を表示するための画面情報等を記憶したROM412と、不揮発性メモリの一種であるフラッシュメモリ414と、データの受け渡しの仲介を行うI/Oインタフェイス409とが接続されている。フラッシュメモリ414には、パチンコ機1から取得した監視情報や、パチンコ機毎の中継タグ24のIDコード等が記憶されている。また、読取ユニット401は、中継タグ24と通信するアンテナ402と、送信回路及び受信回路であるRF回路410を備えており、アンテナ402はRF回路410に接続し、RF回路410はI/Oインタフェイス409に接続している。また、表示パネル403と、外部装置とデータのやり取りを行う入出力回路407と、赤外線通信回路408と、入力キーであるメニューキー404及び方向キー405とがI/Oインタフェイス409に接続している。
6.監視情報の説明
次に、R/Wユニット30のRAM34の監視情報記憶エリア341に記憶されている監視情報について、図9を参照して説明する。図9は、監視情報記憶エリア341の模式図である。図9に示すように、監視情報記憶エリア341には、データNO欄、日付欄、時刻欄、監視場所欄、状態欄、内容欄、認証欄、送信状況欄が設けられている。データNO欄には、監視情報のレコード番号が「1」から順にセットされている。日付欄及び時刻欄にはエラーが発生又は回復した日付及び時刻がそれぞれセットされ、監視場所欄には監視場所を示すコードがセットされ、状態欄にはエラーが発生したか回復したかの状態がセットされ、内容欄にはエラーの内容がセットされ、認証欄にはそのエラーの派生又は回復が認証中である場合に認証とした認証コードがセットされ、送信状況欄は登録済みのHT400毎にその情報を送信したか否かのコードがセットされる。尚、状態欄はエラーが発生した場合に「1」、エラーが回復した場合に「2」がセットされる。また、内容欄には監視タグ86と通信できない応答エラーの場合に「1」、通信した監視タグ86のIDコードがあらかじめ登録されたものと異なる場合に「2」がセットされる。また、送信状況欄には送信済の場合に「1」、未送信の場合に「0」がセットされる。尚、送信状況欄のHT番号「1001」及び「1002」以外のHT400についての情報は省略されている。
図9に示す例では、データNO「1」〜「311」までのレコードは省略されており、データNO「312」は、2004年7月16日12:05:30に第3監視場所において応答エラーが認証ID「4SH5T8R6」で認証状態中に発生したことを記録しており、このデータはHT番号「1001」及び「1002」のHT400に送信されている。データNO「313」は、2004年7月16日12:06:25に第3監視場所において応答エラーが認証ID「4SH5T8R6」で認証状態中に回復したことを記録しており、このデータはHT番号「1001」及び「1002」のHT400に送信されている。データNO「314」は、2004年7月19日2:12:55に第3監視場所において応答エラーが発生したことを記録しており、このデータはHT番号「1001」のHT400には送信されているが、HT番号「1002」には送信されていない。データNO「315」は、2004年7月19日2:15:40に第3監視場所において応答エラーが回復したことを記録しており、このデータはHT番号「1001」のHT400には送信されているが、HT番号「1002」には送信されていない。データNO「316」は、2004年7月19日2:15:41に第1監視場所においてIDエラーが発生したことを記録しており、このデータはHT番号「1001」のHT400には送信されているが、HT番号「1002」には送信されていない。データNO「317」は、2004年7月20日8:42:15に第3監視場所において応答エラーが認証ID「15ERGE32」で認証状態中に発生したことを記録しており、このデータはHT番号「1001」及び「1002」のHT400の両方にまだ送信されていない。データNO「318」は、2004年7月20日8:45:21に第3監視場所において応答エラーが認証ID「15ERGE32」で認証状態中に回復したことを記録しており、このデータはHT番号「1001」及び「1002」のHT400の両方にまだ送信されていない。データNO「319」は、2004年7月20日8:45:22に第1監視場所においてIDエラーが認証ID「15ERGE32」で認証状態中に回復したことを記録しており、このデータはHT番号「1001」及び「1002」のHT400の両方にまだ送信されていない。データNO「320」は、2004年7月21日11:21:33に第3監視場所において応答エラーが発生したことを記録しており、このデータはHT番号「1001」及び「1002」のHT400の両方にまだ送信されていない。データNO「321」は、2004年7月21日11:21:35に第3監視場所において応答エラーが回復したことを記録しており、このデータはHT番号「1001」及び「1002」のHT400の両方にまだ送信されていない。
7.監視情報参照処理の説明
本実施の形態では、HT400で種々の条件を指定して、R/Wユニット30に記憶されている監視情報を閲覧することができる。そこで、図10乃至図14を参照して、監視情報参照時にHT400の表示パネル403に表示される画面について説明する。図10は、メインメニュー画面501のイメージ図であり、図11は、監視情報取得画面502のイメージ図であり、図12は、監視情報取得処理の条件指定画面503のイメージ図であり、図13は、監視情報取得処理の表示画面504のイメージ図であり、図14は、監視情報取得処理の表示画面505のイメージ図である。
まず、図10を参照して、メインメニュー画面501について説明する。このメインメニュー画面501はHT400を起動させると表示される画面である。図10に示すようにメインメニュー画面501には、「監視情報取得」メニュー、「設定」メニュー、「その他」メニュー、「終了」の各ボタンが表示されている。「監視情報取得」メニューが選択されると、図11に示す監視情報取得画面502が表示され、本発明の要部である監視情報の閲覧を行うことができる。「設定」メニューが選択されると、遊技機監視システムに関する各種設定を行うことができ、「その他」メニューが選択されると、HT400に関する各種処理を行うことができる。「終了」が選択されると、HT400は終了処理が行われて電源がOFFされる。
次に、図11を参照して、監視情報取得画面502について説明する。図11に示すように監視情報取得画面502には、「最新」、「条件指定」、「全件」、「終了」の各ボタンが表示されている。「最新」が選択されると、当該HT400に受信していないデータをR/Wユニット30から受信し、図13に示す表示画面504のように表示される。「条件指定」が選択されると、図12に示す条件指定画面503が表示され、R/Wユニット30から受信したいデータの条件を入力することができ、そしてその条件に合致したデータを受信し、図14に示す表示画面505のように表示される。「全件」が選択されると、HT400から全件の監視情報を受信し、表示される。「終了」が選択されると、監視情報取得メニューを終了して、メインメニュー画面501へ戻る。
次に、図12を参照して、監視情報取得処理の条件指定画面503について説明する。図12に示すように監視情報取得処理の条件指定画面503には、条件指定の入力項目として、データ種類欄、期間欄、エラー内容欄、場所欄、認証者欄、データNO欄、受信状況欄が設けられ、さらに「送信」ボタン及び「キャンセル」ボタンが設けられている。
データ種類欄は、リストボックスから選択できるようになっており、監視情報のうち全てのデータである「全てのデータ」、認証状態中に発生したデータである「認証中の監視データ」、認証状態中でない状態(監視状態)に発生したデータである「監視中のデータ」の3種類から選択することができる。そして期間欄は、期間の始まりから終わりの日時を、それぞれ年、月、日、時、分のリストボックスから数値を選択することにより指定することができる。エラー内容欄もリストボックスから選択できるようになっており、監視タグ86と通信できなくなったことによるエラーである「応答エラー」と、IDコードの異なる監視タグ86と通信していることをしめす「IDエラー」との2種類から選択することができる。場所欄もリストボックスから選択できるようになっており、主基板41が収容されている主基板ボックス81を「ボックス」、第2監視場所である本体枠110と機枠112を「本体」、第3監視場所である前面枠111と本体枠110を「扉」として、「ボックス」、「本体」、「扉」の3種類から選択することができる。認証者欄はテキストボックスであり、認証カード99を所有している係員の氏名又は認証コードを入力して、人称状態とした人物を特定することができる。データNO欄は2つのテキストボックスであり、データNOの始まりNOと終わりNOを入力することができる。受信状況欄はリストボックスから選択できるようになっており、全てのデータを示す「全て」、受信済みのデータのみを示す「済」、未受信のデータのみを示す「未済」の3種類から選択できるようになっている。尚、認証IDは、その認証IDの認証カード99を所持している店員の氏名等の情報と共にRAM413に記憶されている。
図12に示す例では、データ種類として「認証中のデータ」が選択されており、期間として2004年7月10日10:12から2004年7月12日24:00が指定されており、エラー内容として「応答エラー」が指定され、監視場所として「扉」が指定され、認証者及びデータNOの指定はなく、受信状況で「すべて」が指定されている。
次に、図13を参照して、監視情報取得処理の表示画面504について説明する。図13に示すように監視情報取得処理の表示画面504には、パチンコ機1の台番号が画面右上に表示され、「最新データ」の文言と共に受信した抽出情報が表示されている。図13に示す例は、HT番号1002において、監視情報取得画面502において「最新」メニューが実施された際に、図9に示した監視情報記憶エリア341からデータが抽出された場合の例であり、2004年7月19日2:12:55に扉において応答エラーが発生したデータ、2004年7月19日2:15:40に扉において応答エラーが回復したデータ、2004年7月19日2:15:41にボックスにおいてIDエラーが発生したデータ、2004年7月20日8:42:15に扉において応答エラーが認証IDが「15ERGE32」の認証カード99を使用した田中という名前の係員により認証状態とされている間に発生したデータ、2004年7月20日8:45:21に扉において応答エラーが認証IDが「15ERGE32」の認証カード99を使用した田中という名前の係員により認証状態とされている間に回復したデータ、2004年7月20日8:45:22にボックスにおいてIDエラーが認証IDが「15ERGE32」の認証カード99を使用した田中という名前の係員により認証状態とされている間に回復したデータ、2004年7月21日11:21:33に扉において応答エラーが発生したデータ、2004年7月21日11:21:35に扉において応答エラーが回復したデータが表示されている。さらに、「終了」ボタンが表示されており、この「終了」ボタンが選択されると、メインメニュー画面501へ戻る。
次に、図14を参照して、監視情報取得処理の表示画面505について説明する。図14に示すように監視情報取得処理の表示画面505には、指定された条件及び受信した監視情報が表示される。図14に示すように監視情報取得処理の表示画面505には、パチンコ機1の台番号が画面右上に表示され、条件指定画面503で指定された条件が表示されている。図14に示す例では、認証者として認証コードが「4SH5T8R6」の認証カード99を所持している係員鈴木が認証状態としている間に発生した監視情報で、2004年7月1日から2004年7月20日に作成されたものという条件が表示されている。そして、抽出された監視情報として、2004年7月16日12:05:30に扉において応答エラーが発生したデータ、2004年7月16日12:06:25に第1監視場所において応答エラーが回復したデータが表示されている。さらに、「終了」ボタンが表示されており、この「終了」ボタンが選択されると、メインメニュー画面501へ戻る。
次に、図15を参照して、HT400を用いて監視情報を参照する際の処理の流れについて説明する。図15は、監視情報参照時の処理の流れ図である。まず、HT400の監視情報取得画面502において、「最新」ボタン若しくは「全件」ボタンを選択すること、又は、条件指定画面503で抽出条件を入力して「送信」ボタンを選択することにより、条件の指定をし(S201)、取得指示情報を含む呼出波をパチンコ機1の前面に設置されている中継タグ24へ向けて送信する(S202)。すると、中継タグ24では、アンテナ24bでその呼出波を受信し(S301)、RF回路24aにより呼出波に含まれている取得指示情報を読み出してR/Wユニット30へ送信する(S302)。R/Wユニット30ではI/Oインタフェイス37を介して取得指示情報を受信すると(S401)、その取得指示情報の条件に基づいて監視情報記憶エリア341からデータを抽出し(S402)、抽出したデータである抽出情報をI/Oインタフェイス37を介して送信する(S403)。中継タグ24では、抽出情報を受信すると(S303)、その抽出情報を含む反射波を生成してアンテナ24bから送信する(S304)。そして、HT400ではアンテナ402で反射波を受信すると(S203)、RF回路410で反射波に含まれる抽出情報を読み出し、そして表示パネル403へ抽出情報を表示する(S204)。
またここで、図16を参照して取得指示情報について説明する。図16は、取得指示情報の模式図である。図16に示すように、取得指示情報には、データ種別、データ種類、開始期間、終了期間、エラー内容、場所、認証者、開始データNO、終了データNO、受信状況がデータ項目として設けられている。データ種別へは、この情報が取得指示情報であることを示すコード(例えば、頭1桁目が「1」、下4桁がHT番号)がセットされる。また、データ種類には、条件指定画面503のデータ種類欄に入力された内容が反映される。例えば、「全てのデータ」では「1」、「認証中の監視データ」では「2」、「監視中のデータ」では「3」となる。また、開始期間及び終了期間には、条件指定画面503の期間欄に入力された値が反映される。また、エラー内容にはエラー内容欄で入力された内容が反映され、例えば、「応答エラー」では「1」、「IDエラー」では「2」となる。また、場所には場所欄に入力された内容が反映され、例えば、「ボックス」では「1」、「本体」では「2」、「扉」では「3」となる。そして、認証者には認証者欄に入力された内容がセットされ、開始データNO及び終了データNOではデータNO欄に入力された値が反映される。そして、受信状況には受信状況欄の値が入力され、例えば、「全て」では「1」、「済」では「2」、「未済」では「3」がセットされる。尚、何れのデータ項目においても、条件指定画面503で入力が成されていない(選択されていない)場合には、「0」がセットされる。
図16に示す例は、図12に示す条件指定画面503の入力内容により作成された取得指示情報であり、データ種別はHT番号1001のHT400からの取得指示情報であることを示す「11002」、データ種類は認証中のデータを示す「2」、開始期間は2004年7月10日10時12分を示す「200407101012」、終了期間は2004年7月12日24時を示す「200407122400」、エラー内容は応答エラーを示す「1」、場所は扉を示す「3」、認証者は入力されていないので「0」、開始データNO及び終了データNOは入力されていないので「0」、受信状況は全てを示す「1」がセットされている。
8.HT400の動作の説明
ここで、図17乃至図19のフローチャートを参照して、HT400の動作の詳細について説明する。図17はHT400で行われるHTメイン処理のフローチャートであり、図18は、HTメイン処理の中で実施される監視情報取得処理のフローチャートであり、図19は、監視情報取得処理の中で実施されるエラー条件指定処理のフローチャートであり、図20は、監視情報取得処理の中で実施される受信表示処理のフローチャートである。
HTメイン処理は、HT400に電源が入れられると起動する。まず、ROM412等の記憶手段の動作確認、各種変数への初期値の設定等の初期処理が行われ(S101)、メインメニュー画面501が表示パネル403へ表示される(S102)。そして、「監視情報取得」ボタンが選択されたか否かの判断(S103)、「設定」ボタンが選択されたか否かの判断(S104)、「その他」ボタンが選択されたか否かの判断(S105)、「終了」ボタンが選択されたか否かの判断(S106)が繰り返し実施される。「監視情報取得」ボタンが選択されると(S103:YES)、監視情報取得処理が行われ(S107)、S103へ戻る。この監視情報取得処理については、図18を参照して後に詳述する。また、「設定」ボタンが選択されると(S104:YES)、設定処理が行われ(S108)、S103へもどる。この設定処理では、監視場所の追加や変更、各監視場所の監視タグ86のIDコードの変更、認証カード(認証ID)の追加、認証IDの変更など、遊技機監視システムに関する各種設定を行うことができる。また、「その他」ボタンが選択されると(S105:YES)、その他の処理が行われ(S109)、S103へ戻る。このその他の処理では、HT400に関する各種処理を行うことができる。「終了」が選択されると(S106:YES)、HT400はパワーオフのための終了処理が行われて(S110)、パワーオフされ、終了する。
次に、図18のフローチャートを参照して、監視情報取得処理について説明する。まず、監視情報取得画面502が表示パネル403に表示される(S121)、そして、「最新」ボタンが選択されたか否かの判断(S122)、「条件指定」ボタンが選択されたか否かの判断(S123)、「全件」ボタンが選択されたか否かの判断(S124)、「終了」ボタンが選択されたか否かの判断(S125)が繰り返し実施される。
そこで、「最新」が選択されると(S122:YES)、抽出条件が「当該HT400について受信が未済」であるデータの取得を指示する取得指示情報が作成され(S126)、取得指示情報を含む呼出波がアンテナ402から送信され(S127)、受信表示処理が行われる(S128、図20参照)。そして、S122へ戻る。この受信表示処理では、R/Wユニット30で抽出された抽出情報を受信すると、その抽出情報が表示パネル403へ表示される。「最新」が選択された場合には、抽出情報として当該HT400がまだ受信していないデータが送信されてくるので、そのデータが図13に示す表示画面504のように表示される。
また、「条件指定」が選択されると(S123:YES)、条件指定処理が行われる(S129、図19参照)。この条件指定処理では、図19に示すように、まず、条件指定画面503(図12参照)が表示される(S141)。そして、入力の受付処理が行われる(S142)。その中で「送信」ボタンが選択された場合には(S143:YES)、抽出条件を条件指定画面503で入力(選択)されている内容としたデータ取得を指示する取得指示情報が作成され(S145)、その取得指示情報を含む呼出波がアンテナ402から送信される(S146)。そして、受信表示処理が行われ(S147、図20参照)、受信表示処理が終了したら、監視情報取得処理のS122へ戻る。この受信表示処理では、R/Wユニット30で抽出された抽出情報を受信すると、その抽出情報が表示パネル403へ表示される。「条件指定」が選択された場合には、条件指定画面503で入力された条件に基づいて抽出されたデータが抽出情報として送信されてくるので、その条件及びデータが図14に示す表示画面505のように表示される。尚、「送信」が選択されず、「キャンセル」ボタンが選択された場合には(S144:YES)、何もせずに監視情報取得処理のS122へ戻る。尚、「送信」ボタンも「キャンセル」ボタンも選択されない場合には(S143:NO、S144:NO)、繰り返し入力の受付処理が行われる(S142)。
また、監視情報取得処理において「全件」が選択されると(S124:YES)、抽出条件を「全件」とした取得指示情報が作成され(S130)、その取得指示情報を含む呼出波がアンテナ402から送信される(S131)。そして、受信表示処理が行われ(S132、図20参照)、受信表示処理が終了したら、監視情報取得処理のS122へ戻る。この受信表示処理では、R/Wユニット30で抽出された抽出情報を受信すると、その抽出情報が表示パネル403へ表示される。「全件」が取得された場合には、R/Wユニット30の監視情報記憶エリア341に記憶されている全ての監視情報のデータが抽出情報として送信されてくるので、それらのデータが表示パネル403に表示される。
また、「終了」が選択されると(S125:YES)、HTメイン処理のS103へ戻る。尚、この際に監視情報取得画面502は閉じられる。
ここで、図20のフローチャートを参照して、受信表示処理について説明する。ここでは、R/Wユニット30から中継タグ24を介して返送された反射波から抽出情報を取り出し、表示パネル403へ表示する処理が行われる。
まず、所定時間(例えば5秒)以内に反射波をアンテナ402が受信したか否かの判断が行われ(S151)、所定時間以内に反射波を受信しない場合には(S151:NO)、「正常に通信できませんでした」等のエラーメッセージが表示され(S152)、監視情報取得処理又は条件指定処理へ戻る。
反射波を受信した場合には(S151:YES)、反射波に含まれているIDコードが、登録済みの中継タグ24のIDコードと一致するか否かの判断が行われる(S153)。IDコードが一致しない場合には(S153:NO)、中継タグ24以外のICタグと通信しているので、「中継タグとの通信を失敗しました」等のメッセージが表示され(S154)、監視情報取得処理又は条件指定処理へ戻る。
IDコードが一致していた場合には(S153:YES)、反射波に抽出情報が含まれているかの判断が行われる(S155)。抽出情報でない情報が含まれている場合には(S155:NO)、「処理が正常に行われませんでした」等のメッセージが表示され(S156)、監視情報取得処理又は条件指定処理へ戻る。
抽出情報が含まれていた場合には(S155:YES)、その抽出情報及び抽出条件を表示したデータ表示画面(表示画面504や表示画面505等)が表示され(S157)、そのデータ表示画面中の「終了」ボタンが選択されたか否かの判断が行われて(S158)、「終了」ボタンが選択されるまでは(S158:NO)、繰り返し「終了」ボタン選択の判断が行われ(S158)、「終了」ボタンが選択されたら(S158:YES)、監視情報取得処理又は条件指定処理へ戻る。
9.R/Wユニット30の動作の説明
次に、図21乃至図23のフローチャートを参照して、R/Wユニット30の動作について説明する。図21は、R/Wユニット30で行われるメイン処理のフローチャートであり、図22は、メイン処理の中で実施される監視処理のフローチャートであり、図23は、メイン処理の中で実施されるHT処理のフローチャートである。
まず、図21のフローチャートを参照して、メイン処理について説明する。このメイン処理は、R/Wユニット30に電源が供給されると、CPU32において実行され、認証処理、各監視場所の監視処理、HT400との通信による処理であるHT処理が繰り返し実施される。まず、各エラーフラグに初期値の「0」がセットされる等の初期処理が行われる(S1)。エラーフラグは、「0」が記憶されている場合には監視タグ86との通信が正常に行われており、「1」が記憶されている場合には監視タグ86との通信が正常に行われていないこと、つまり異常が発生していることを示している。そして、第1監視場所〜第3監視場所毎に応答エラーフラグ及びIDエラーフラグが設けられている。尚、応答エラーは監視アンテナ68から送信された呼出波に対して、監視タグ86が反射波を返信してこなかった場合を示し、IDエラーは反射波に含まれているIDコードが予め登録されているものと異なっている場合を示している。
次いで、認証処理が行われる(S2)。この認証処理では、カード読み取り器90に設置されている認証アンテナ69から呼出波を送信し、認証カード99の認証タグ96から反射波が返送されてくるか否かの判断が行われ、予め登録されているIDコードを含む反射波を受信したら、R/Wユニット30を「認証状態」とする。また、「認証状態」中においては、呼出波を送信しても反射波が返送されてこなかった場合には「認証状態」を解除する。
次いで、主基板ボックス81(第1監視場所)(S3)、本体枠110と機枠112(第2監視場所)(S4)、前面枠111と本体枠110(第3監視場所)(S5)の順で監視が行われる。この監視処理については、図22に示すフローチャートを参照して、後に詳述するが、どの監視場所の監視処理を行うのかの情報は、監視場所を示す番号を用いて監視処理に指示される。
次いで、HT処理が行われる(S6、図23参照)。このHT処理では、中継タグ24がHT400送信された呼出波をRF回路24aに接続したアンテナ24bで受信すると、その呼出波に含まれている情報をI/Oインタフェイス37を介して、R/Wユニット30のCPU32へ送信している。そこで、HT処理ではこの情報をこの受信すると、その情報で指示されている処理が行われ、その結果がI/Oインタフェイス37を介して中継タグ24へ伝えられる。
次に、図22のフローチャートを参照して、監視処理について説明する。まず、メイン処理から指示されている監視場所の監視アンテナ68から呼出波が送信される(S41)。そして、監視タグ86から反射波の返送があるか否かの判断が行われる(S42)。反射波の返送がない場合には(S42:NO)、応答エラーが発生している。しかし、既に応答エラーが発生して、応答エラーフラグが「ON」となっている場合には、既に応答エラー発生の監視情報は記憶されているので、監視情報の記憶は行われない。そこで、応答エラーフラグが「ON」となっているか否かの判断が行われる(S43)。
応答エラーフラグが「ON」となっている場合(S43:YES)、そのまま処理は終了されて、メイン処理へ戻る。「ON」となっていない場合(S43:NO)には、当該監視場所の応答エラーフラグに「1」が記憶され「ON」となる(S44)。そして、R/Wユニット30のRAM34の監視情報記憶エリア341に監視情報が記憶される(S45)。具体的には、データNO欄には最新のデータNOに「1」加算された値、日付欄に本日日付、時刻欄に現在の時刻、監視場所欄に当該監視場所の番号、状態欄に発生を示す「1」、内容欄に応答エラーを示す「1」、認証欄に「認証状態」であれば認証状態とした認証タグのIDコード、送信状況欄に全て未送信を示す「0」がセットされた新しいレコードが追加記憶される。そして、島管理端末100へ応答エラー発生を示すデータが送信され(S46)、処理は終了されて、メイン処理へ戻る。
また、監視タグ86から反射波の返送があった場合には(S42:YES)、反射波に含まれているIDコードが予め登録されているものと一致しているか否かの判断が行われる(S51)。尚、各監視場所に備えられている監視タグ86のIDコードは監視場所を示すコードに対応してR/Wユニット30のEEPROM35に記憶されている。IDコードが一致していない場合には(S51:NO)、IDエラーが発生している。しかし、既にIDエラーが発生して、IDエラーフラグが「ON」となっている場合には、既にIDエラー発生の監視情報は記憶されているので、監視情報の記憶は行わない。そこで、IDエラーフラグが「ON」となっているか否かの判断が行われる(S52)。
IDエラーフラグが「ON」となっている場合(S52:YES)、監視情報は記憶されないので、そのまま処理は終了されて、メイン処理へ戻る。「ON」となっていない場合(S52:NO)、当該監視場所のIDエラーフラグに「1」が記憶され「ON」とされる(S53)。そして、監視情報記憶エリア341に監視情報が記憶される(S54)。具体的には、データNO欄には最新のデータNOに「1」加算された値、日付欄に本日日付、時刻欄に現在の時刻、監視場所欄に当該監視場所の番号、状態欄に発生を示す「1」、内容欄にIDエラーを示す「2」、認証欄に「認証状態」であれば認証状態とした認証タグのIDコード、送信状況欄に全て未送信を示す「0」がセットされた新しいレコードが追加記憶される。そして、島管理端末100へIDエラー発生を示すデータが送信され(S55)、処理は終了されて、メイン処理へ戻る。
また、反射波に含まれているIDコードと予め登録されているIDコードとが一致している場合には(S51:YES)、監視タグ86と正常に通信が行われており、監視タグ86も不正なものではないということ、すなわち、当該監視場所は正常であるということになる。そこで、応答エラーフラグ及びIDエラーフラグが「ON」であるかの確認が行われる。「ON」となっている場合には、エラーが発生しており、回復して、現在正常となっているので、各エラーフラグをクリアし、回復したことを示す監視情報を記憶する必要がある。
そこで、まず、応答エラーフラグが「ON」であるか否かの判断が行われる(S61)。応答エラーフラグが「ON」である場合には(S61:YES)、当該監視場所の応答エラーフラグに「0」が記憶されて「OFF」とされる(S62)。そして、監視情報記憶エリア341に監視情報が記憶される(S63)。具体的には、データNO欄には最新のデータNOに「1」加算された値、日付欄に本日日付、時刻欄に現在の時刻、監視場所欄に当該監視場所の番号、状態欄に回復を示す「2」、内容欄に応答エラーを示す「1」、認証欄に「認証状態」であれば認証状態とした認証タグのIDコード、送信状況欄に全て未送信を示す「0」がセットされた新しいレコードが追加記憶される。そして、島管理端末100へ応答エラー回復を示すデータが送信され(S64)、処理は終了されて、メイン処理へ戻る。
また、応答エラーフラグが「ON」でない場合には(S61:NO)、IDエラーフラグが「ON」であるか否かの判断が行われる(S65)。IDエラーフラグが「ON」である場合には(S65:YES)、当該監視場所のIDエラーフラグに「0」が記憶されて「OFF」とされる(S66)。そして、監視情報記憶エリア341に監視情報が記憶される(S67)。具体的には、データNO欄には最新のデータNOに「1」加算された値、日付欄に本日日付、時刻欄に現在の時刻、監視場所欄に当該監視場所の番号、状態欄に回復を示す「2」、内容欄にIDエラーを示す「2」、認証欄に「認証状態」であれば認証状態とした認証タグのIDコード、送信状況欄に全て未送信を示す「0」がセットされた新しいレコードが追加記憶される。そして、島管理端末100へIDエラー回復を示すデータが送信され(S68)、処理は終了されて、メイン処理へ戻る。
そして、IDエラーフラグが「ON」でない場合には(S65:NO)、前回の監視から引き続き正常であることを示しているので、そのまま処理は終了されて、メイン処理へ戻る。以上のようにして、第1監視場所〜第3監視場所の監視が行われる。
次に、HT処理について図23のフローチャートを参照して説明する。まず、中継タグ24から取得指示情報を受信したか否かの判断が行われる(S11)。取得指示情報を受信していれば(S11:YES)、その取得指示情報で指定されている条件に従って、監視情報記憶エリア341に記憶されている監視情報のレコードが抽出され(S12)、それらのレコードで抽出情報が作成される(S13)。例えば、図16に示すような取得指示情報であれば、全ての監視情報から2004年7月10日10時12分以降かつ、2004年7月12日24時以前のレコードであり、認証欄に認証コードがセットされているレコードであり、エラー内容欄が「1」であり、監視場所欄が「3」であるレコードが抽出される。そして、その抽出情報がI/Oインタフェイス37を介して中継タグ24へ送信される(S14)。そして、メイン処理へ戻る。
また、受信した情報が取得指示情報でなかった場合には(S11:NO)、その他の指示情報であるか否かの判断が行われ(S15)、その他の指示情報であれば(S15:YES)、それらの指示に基づいた処理(例えば、監視場所の追加や変更、各監視場所の監視タグ86のIDコードの変更、認証カードの追加、認証IDの変更など)が行われる(S16)。そしてメイン処理へ戻る。また、その他の指示情報でもなければ(S15:NO)、なにもせずにメイン処理へ戻る。
以上のようにして、HT400を操作してR/Wユニット30に記憶されている監視情報を、種々の条件で抽出して閲覧することができる。
10.実施の形態と請求項との対比
RAM34の監視場所情報記憶エリアが「識別情報記憶手段」に該当し、図9に示すR/Wユニット30のRAM34の監視情報記憶エリア341が「監視情報記憶手段」に該当し、監視情報の1つ1つのレコードが「個別データ」に該当する。また、中継タグ24が「第1通信手段」に該当し、アンテナ402及びRF回路410が「第2通信手段」に該当する。図22に示す監視処理のS42,S51の処理を実行するR/Wユニット30のCPU32が「エラー判断手段」に相当する。また、図23に示すHT処理のS11の処理を実行するR/Wユニット30のCPU32が「取得指示情報受信手段」に相当し、S13の処理を実行するCPU32が「抽出手段」に相当し、S14の処理を実行するCPU32が「監視情報送信手段」に相当し、S13の処理を実行する際に、「送信状況」欄の値が「1」であるか否かを判断するCPU32が「判断手段」に相当する。
また、図18に示す監視情報取得処理のS127,S131、図19に示す条件指定処理のS146の処理を行うHT400のCPU411が「取得指示情報送信手段」に相当し、図20に示す受信表示処理のS151,S153,S155の処理を行うCPU411が「監視情報受信手段」に相当し、S157の処理を行うCPU411が「表示制御手段」に相当する。図19に示す条件指定処理のS141、S142の処理を行い、図12に示す条件指定画面503を表示し、入力の受付を行うCPU411が「条件指定手段」に相当する。
11.変形例の説明
尚、本発明は、以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。以下に、本発明を適用する実施の形態の変形例について説明する。まず、本実施形態では所定の動作を行う装置として、遊技機の一種であるパチンコ機を例に挙げているが、所定の動作を行う装置は遊技機であるパチンコ機に限られず、パチコン機、パチスロ台等の各種の遊技機に適用可能である。
また、上記実施の形態では、被監視部材としてパチンコ機1の主基板ボックス81、本体枠110と機枠112、前面枠111と本体枠110、夫々一箇所に監視タグを設置したが、移動を監視される部材はこれに限らず、他の基板収納ボックスや、大入賞口や普通図柄始動ゲート等の入賞口に設置して、その開閉状態を監視してもよい。また、監視タグを設置する場所は各部材に一箇所である必要はなく、複数の位置に設置してもよい。さらに、遊技機がパチンコ機1でない場合にはもちろん、移動を監視される部材は上記実施の形態の部材に限らず、遊技機に備えられ、開閉が行われる開閉部材や装置を構成する構成部材であればよく、開閉部材の開閉や構成部材の所在を監視するために、1つ又は複数の監視タグを開閉部材や構成部材に設置して、その部材の移動を監視してもよい。
また、上記実施の形態では、HT400としてPDAの形状をしている端末装置を使用したが、これはPDAに限らず、携帯電話や他の携帯情報端末や専用機でも構わず、RF回路38を備え、R/Wユニット30の中継タグ24と通信を行うことができるものであればよい。また、中継タグ24の設置位置はパチンコ機1の前面上部でなくとも、前面側にあり、HT400のアンテナ402を向けたときに通信をし易い位置であればよい。また、R/Wユニット30の設置位置もパチンコ機1の背面のセンターカバー80でなくともよく、カード読取装置90と一体化させてパチンコ機1の上部等、パチンコ機1の近傍に設置してもよい。また、第1通信手段は中継タグ24(ICタグ)でなくともよく、HT400とR/Wユニット30との通信方法は赤外線通信等の無線通信や、ケーブル等を用いた有線通信であってもよい。また、その際には、第1通信手段に対応した通信手段が第2通信手段となり、例えば手段方法が赤外線通信による場合には、第1通信手段及び第2通信手段は赤外線通信回路となる。
また、上記実施の形態では、監視情報をRAM34の監視情報記憶エリア341のみに記憶しているが、監視タグ86のEEPROM863やR/Wユニット30のEEPROM35に記憶してもよい。また、例えば、R/Wユニット30のEEPROM35では、履歴として記憶するのではなく最新のデータのみ記憶し、その監視場所の現在の状況のみを記録するようにしてもよい。また、上記実施の形態では、監視情報に認証状態中でのデータも記憶しているが、認証状態中のデータのみを、例えば作業情報として別の記憶エリアに記憶し、監視情報には認証状態でない際に発生したデータのみ記憶するようにしてもよい。また、上記実施の形態では、監視情報記憶エリア341において日付欄及び時刻欄に、データが記憶された日付及び時刻がセットされているが、この日付及び時刻はS42又はS52の判断処理が実施された日付及び時刻であっってもよい。
また、条件指定画面503は、図12に示すようなものに限らない。リストボックスを使用している入力項目においてもテキストボックスを使用したり、その他のGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェイス)を使用してもよい。また、例えば、期間を指定する場合においては、具体的な日時を入力するのではなく、現在から所定時間前、所定日数前、所定月数前というよいうに現在からさかのぼる期間を入力させるようにしてもよい。また、入力項目は上記実施の形態で説明したものに限らず、監視情報において他のデータ項目を有し、そのデータ項目についての検索を実施できるようにしてもよい。