JP2006059486A - 光ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電流電圧変換回路から出力される信号のノイズレベルを低減することが可能な光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】 ビームスプリッタ6で反射された光は、ホログラム素子11によって、+1次回折光P1と0次回折光P0とを含む複数の回折光に分岐される。+1次回折光P1は、サーボ信号検出部12において電流信号に変換される。0次回折光P0は、情報信号検出部13において電流信号に変換される。IV部14sのIV回路14a〜14dは、サーボ信号検出部12から出力される電流信号を電圧信号に変換した出力信号Sa〜Sdをそれぞれ出力する。IV回路14tは、情報信号検出部13から出力される電流信号を電圧信号に変換した再生信号Stを出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ビームスプリッタ6で反射された光は、ホログラム素子11によって、+1次回折光P1と0次回折光P0とを含む複数の回折光に分岐される。+1次回折光P1は、サーボ信号検出部12において電流信号に変換される。0次回折光P0は、情報信号検出部13において電流信号に変換される。IV部14sのIV回路14a〜14dは、サーボ信号検出部12から出力される電流信号を電圧信号に変換した出力信号Sa〜Sdをそれぞれ出力する。IV回路14tは、情報信号検出部13から出力される電流信号を電圧信号に変換した再生信号Stを出力する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、光ピックアップ装置に関し、特に、光ディスクに記録された情報データの再生信号を検出する光ピックアップ装置に関する。
近年、BD(Blu-ray Disc;登録商標)、MD(Mini Disc;登録商標)およびDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクに対して情報を記録再生する光ピックアップが開発されている。記録再生される情報の大容量化にともない、光ディスクの高密度化および処理の高速化が進んでいる。そのため、高密度に記録された光ディスクから検出される微小信号を高い信頼性で再生することのできる光ピックアップが望まれている。
また、高い信頼性を確保するために、フォーカスエラー検出およびトラッキングエラー検出だけでなく、光ディスクの傾き、対物レンズの変位および光ビームの収差などを検出する機能を有する光ピックアップが望まれている。フォーカスエラー検出とは、光ビームの焦点を光ディスクの記録面に合わせるための機能である。トラッキングエラー検出とは、光ビームを正しく記録トラックに追従させるための機能である。
図5は、従来の光ピックアップ100が搭載された光ディスク装置1000の概略的な構成を示した図である。
図5を参照して、従来の光ディスク装置1000は、光ディスク2と、スピンドルモータ3と、光ピックアップ100とを備える。光ピックアップ100は、半導体レーザ4と、コリメータレンズ5と、ビームスプリッタ6と、対物レンズ7と、受光部108と、電流電圧変換部(以下、IV部)109と、演算回路110とを含む。受光部108は、4つの受光領域108a〜108dを有する。IV部109は、4つの受光領域108a〜108dに対応した4つのIV回路109a〜109dを含む。
光ディスク2は、スピンドルモータ3により回転駆動される。半導体レーザ4から出射された光は、コリメータレンズ5によって平行光にされた後、ビームスプリッタ6を透過する。ビームスプリッタ6を透過した光は、対物レンズ7によって光ディスク2に集光される。光ディスク2に集光された光は、反射されて再び対物レンズ7を通過し、ビームスプリッタ6で反射される。
ビームスプリッタ6で反射された光は、受光部108において電流信号に変換される。受光部108の受光領域108a〜108dには、たとえばフォトダイオードが用いられる。なお、ビームスプリッタ6と受光部108との間には、通常、光信号の方向等を制御するための光学系が配置されるが、説明を簡単にするため、図5では図示していない。
受光部108の受光領域108a〜108dから出力される電流は、IV部109のIV回路109a〜109dでそれぞれ電圧信号に変換される。IV回路109a〜109dは、出力信号S1〜S4をそれぞれ出力する。演算回路110は、出力信号S1〜S4を加算した再生信号S5を出力する。
光ピックアップ100から出力される出力信号S1〜S4は、図示しない演算回路によって演算される。その結果、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号などが生成される。フォーカスエラー信号は、たとえば(S1+S3)−(S2+S4)の演算によって生成される。トラッキングエラー信号は、たとえば(S1+S4)−(S2+S3)の演算によって生成される。光ピックアップ100から出力される再生信号S5は、光ディスク2の反射光量の変化として検出される情報信号の再生に用いられる。
上記のような構成を有する従来の光ピックアップにおいて、光ディスクから検出される信号のノイズを低減し、検出される信号の信頼性を確保するための技術がいくつか提案されている。
特許文献1に記載の光信号検出ユニットは、光ディスクからの反射光が検出される複数のフォトダイオードからの信号と、当該複数のフォトダイオードにそれぞれ対応して配置され、光ディスクからの反射光が遮光されている他の複数のフォトダイオードからの信号との差信号をそれぞれ生成する。これにより、電圧変動によるノイズ、半導体レーザの高周波重畳回路およびデジタル回路等から電磁誘導で配線に侵入するノイズ、およびフォトダイオード自体が発生するノイズなどが相殺除去される。
特許文献2に記載の光ディスク装置は、光ディスクからの反射光を検出するフォトダイオードの一方側の端子(たとえばカソード)から出力される検知信号を低速アンプで電流電圧変換してトラッキングに使用し、当該フォトダイオードの他方側の端子(たとえばアノード)から出力される検知信号を高速アンプで電流電圧変換して記録データの再生に用いている。これにより、高速アンプを多用する必要がなくなり、高速アンプによるノイズの影響が排除されるとともに信号帯域が拡大する。また、電流電圧変換された信号が複数の演算増幅器に供給されるので、信号のドライブ能力および抵抗値等の設計に種々の制限が生じなくなる。
特開2001−67709号公報
特開平3−142719号公報
高密度に記録された光ディスクから検出される微小信号を高い信頼性で再生するためには、より低ノイズな条件下で再生信号の検出を行なうことのできる光ピックアップが要求される。
図5に示した光ピックアップ100では、IV部109の4つのIV回路109a〜109dの出力信号S1〜S4を加算して再生信号S5を生成している。このため、IV部109のノイズは、IV回路が1つの場合に比べて増加してしまう。
特に、半導体レーザ4に青色半導体レーザを用いた場合、受光部108の受光領域108a〜108dに用いられるフォトダイオードの波長依存性により、光ディスク2からの反射光の検出感度が低くなり検出信号が小さくなる。このため、受光領域108a〜108dから出力される電流を電圧に変換するIV回路109a〜109dには、極めて低いノイズレベルが要求される。検出信号の変調度が低い光磁気ディスクを再生する光ピックアップにおいても同様に、極めて低いノイズレベルが要求される。
特許文献1に記載の光信号検出ユニットは、複数のIV回路を用いて複数のフォトダイオードの信号をそれぞれ電流電圧変換しており、その出力信号を加算して再生信号を得ている。再生信号を得る際、外来ノイズなどの同相ノイズなどを除去するために、信号検出に用いないフォトダイオードの出力電流を電流電圧変換するIV回路の出力信号も加算している。そのため、外来ノイズなどの同相ノイズを除去することはできるものの、IV回路自体が発生する相関のないノイズを除去することはできない。
ここで、ノイズNpを有する信号SpとノイズNqを有する信号Sqとを想定した場合、和信号Sp+Sqであっても差信号Sp−Sqであっても、ノイズレベルは(Sp2+Sq2)1/2となる。したがって、複数のIV回路によるノイズは、演算の加減算によらず増加し、IV回路の数が増えるにつれて出力信号の品質が低下してしまう。これは、光ディスクの傾き、対物レンズ変位などを検出する機能を実現するために、より多くの分割フォトダイオードを用いた場合にも同様である。
特許文献2に記載の光ディスク装置は、複数のフォトダイオードの一方端から各フォトダイオードの信号を検出してサーボエラー検出に用い、他方端から各フォトダイオードの加算信号を検出している。そのため、加算するIV回路の数を減らしてノイズを低減することが可能である。しかしながら、フォトダイオードの両端から信号を検出しているため、信号のダイナミックレンジを大きくとることができず、出力信号が小さくなる。その結果、出力信号のS/N比が悪くなるという問題があった。
それゆえに、この発明の目的は、電流電圧変換回路から出力される信号のノイズレベルを低減することが可能な光ピックアップ装置を提供することである。
この発明は、記録媒体を光学的に走査して情報を記録または再生する光ピックアップ装置であって、光源と、光源の出射光が記録媒体に集光して反射された反射光を少なくとも第1および第2の回折光に分離する光学分離素子と、第1の回折光を受光する、複数の受光領域を含むサーボ信号検出部と、第2の回折光を受光する情報信号検出部と、サーボ信号検出部の複数の受光領域からそれぞれ出力される複数の電流信号を複数の電圧信号にそれぞれ変換する複数の電流電圧変換回路と、情報信号検出部から出力される電流信号を電圧信号に変換する第2の電流電圧変換回路とを備える。第2の電流電圧変換回路から出力される電圧信号は、記録媒体に記録された情報を再生するための再生信号を生成するのに用いられ、第1の回折光と第2の回折光との総和に対する第2の回折光の分光比率は、複数の電流電圧変換回路の数に応じて定まる。
好ましくは、分光比率は、複数の電流電圧変換回路の数の平方根の逆数よりも大きい。
好ましくは、複数の電流電圧変換回路の各々の出力レベルは、光源からの出射光が記録媒体に情報を記録する際の高パワーであっても飽和しないように設定されている。
好ましくは、第2の電流電圧変換回路のゲインは、複数の電流電圧変換回路の各々のゲインと同等かそれ以上である。
好ましくは、サーボ信号検出部、情報信号検出部、複数の電流電圧変換回路および第2の電流電圧変換回路は、1つの半導体基板上に形成されており、サーボ信号検出部、情報信号検出部、複数の電流電圧変換回路、第2の電流電圧変換回路および光学分離素子は、1つのユニットに集積化されている。
好ましくは、情報信号検出部は、分割されていない1つの受光領域において第2の回折光を受光する。
この発明によれば、電流電圧変換回路から出力される信号のノイズレベルを低減することが可能となる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による光ピックアップ1が搭載された光ディスク装置10の概略的な構成を示した図である。
図1は、この発明の実施の形態1による光ピックアップ1が搭載された光ディスク装置10の概略的な構成を示した図である。
図1を参照して、実施の形態1の光ディスク装置10は、光ピックアップ1と、光ディスク2と、スピンドルモータ3とを備える。光ピックアップ1は、半導体レーザ4と、コリメータレンズ5と、ビームスプリッタ6と、対物レンズ7と、ホログラム素子11と、サーボ信号検出部12と、情報信号検出部13と、電流電圧変換部(以下、IV部)14sと、IV回路14tとを含む。
サーボ信号検出部12は、4つの受光領域12a〜12dを有する。IV部14sは、4つの受光領域12a〜12dに対応した4つのIV回路14a〜14dを含む。IV回路14a〜14d,14tを総称して、IV回路14と称する。
光ディスク2は、スピンドルモータ3により回転駆動される。半導体レーザ4から出射された光は、コリメータレンズ5によって平行光にされた後、ビームスプリッタ6を透過する。ビームスプリッタ6を透過した光は、対物レンズ7によって光ディスク2に集光される。光ディスク2に集光された光は、反射されて再び対物レンズ7を通過し、ビームスプリッタ6で反射される。
ビームスプリッタ6で反射された光は、ホログラム素子11によって、+1次回折光P1と0次回折光P0とを含む複数の回折光に分岐される。+1次回折光P1は、サーボ信号検出部12において電流信号に変換される。サーボ信号検出部12の受光領域12a〜12dには、たとえばフォトダイオードが用いられる。
サーボ信号検出部12の受光領域12a〜12dから出力される電流信号は、IV部14のIV回路14a〜14dでそれぞれ電圧信号に変換される。IV回路14a〜14dは、出力信号Sa〜Sdをそれぞれ出力する。
光ピックアップ1から出力される出力信号Sa〜Sdは、図示しない演算回路によって演算される。その結果、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号などが生成される。フォーカスエラー信号は、出力信号Sa,Sbの差動演算によって生成される。トラッキングエラー信号は、出力信号Sc,Sdの差動演算によって生成される。
図2は、ホログラム素子11によって回折された+1次回折光P1がサーボ信号検出部12の受光領域12a〜12dに入射する様子を示した模式図である。
図2に示すように、ホログラム素子11は、3つのホログラム領域11ab,11c,11dを有する。ホログラム領域11abに入射した+1次回折光P1abは、サーボ信号検出部12の受光領域12a,12bの方向に回折される。受光領域12a,12bで受光された+1次回折光P1abからは、たとえばフーコー法と呼ばれる検出方式により、フォーカスエラー信号が検出される。
ホログラム領域11cに入射した+1次回折光P1cは、サーボ信号検出部12の受光領域12cの方向に回折される。ホログラム領域11dに入射した+1次回折光P1dは、サーボ信号検出部12の受光領域12dの方向に回折される。受光領域12c,12dで受光された+1次回折光P1c,P1dからは、たとえばプッシュプル法と呼ばれる検出方式により、トラッキングエラー信号が検出される。
再び図1を参照して、ホログラム素子11によって分岐された0次回折光P0は、情報信号検出部13において電流信号に変換される。情報信号検出部13には、たとえば1つのフォトダイオードが用いられる。情報信号検出部13から出力される電流信号は、IV回路14tで電圧信号に変換される。IV回路14tは、再生信号Stを出力する。光ピックアップ1から出力される再生信号Stは、図示しない再生信号処理回路で2値データに変換される。これにより、光ディスク2に記録された情報の再生が行なわれる。
ここで仮に、IV回路14a〜14dの出力信号Sa〜Sdを加算した信号を上記再生信号として用いる場合を考える。IV回路14a〜14dのノイズは、相関のないノイズ(ホワイトノイズ)であると一般に考えられる。そのため、IV回路14a〜14dのノイズは単純に加算され、IV回路全体のノイズレベルは2乗和の平方根となる。
IV回路14a〜14dの各ノイズをそれぞれN1〜N4とすると、IV回路全体のノイズレベルは(N12+N22+N32+N42)1/2となる。IV回路14a〜14dの各ノイズが等しくNcであるとすれば、IV回路全体のノイズレベルは(4Nc2)1/2=2Ncとなり、1つのIV回路のノイズの2倍となる。
これに対し、実施の形態1の光ピックアップ1では、1つのIV回路14tを用いて再生信号の検出を行なっている。このとき、IV回路全体のノイズレベルは、IV回路14tのノイズレベルNcとなる。したがって、ホログラム素子11の0次回折光P0を電流信号に変換した後、1つのIV回路14tを用いて情報再生信号を検出することにより、IV回路全体でのノイズレベルを半減することができる。
次に、ホログラム素子11で光束を分岐することに伴う再生信号のレベル低下の影響について考察する。ホログラム素子11で分岐される+1次回折光P1の光量PP1と、0次回折光P0の光量PP0との比は、
(PP0/(PP0+PP1))>0.5 (1)
に設定されている。式(1)の右辺の値は、IV回路部14sにおけるIV回路数(図1では4つ)の平方根の逆数である。
(PP0/(PP0+PP1))>0.5 (1)
に設定されている。式(1)の右辺の値は、IV回路部14sにおけるIV回路数(図1では4つ)の平方根の逆数である。
式(1)は、ホログラム素子11で分岐される+1次回折光P1の光量PP1と0次回折光P0の光量PP0との総和に対して、情報信号検出部13に入射する0次回折光P0の光量PP0がその0.5倍よりも大きいことを意味する。これは、ホログラム素子11で光束を分岐することに伴う再生信号(0次回折光)のレベル低下が0.5倍よりも小さいことを意味している。
これに対し、ホログラム素子11で分岐された0次回折光から1つのIV回路14tを用いて再生信号を検出した場合、上記したように、IV回路全体でのノイズレベルは半減する。したがって、式(1)に従うことにより、ホログラム素子11で光束を分岐することに伴う再生信号のレベル低下よりも、それによるIV回路全体でのノイズレベルの低減効果の方を大きくすることができる。これにより、得られる再生信号Stの品質を高めることが可能となる。
図3は、光ピックアップ1におけるIV回路14a〜14d,14tを代表したIV回路14の構成の一例を示した回路図である。
図3を参照して、IV回路14は、IV変換部31と、フォトダイオード37とを含む。IV変換部31は、オペアンプ32と、抵抗33,35と、キャパシタ34,36とを含む。
フォトダイオード37は、アノード端子が接地ノードに、カソード端子がオペアンプ32の反転入力端子に、それぞれ接続されている。抵抗33は、オペアンプ32の反転入力端子と出力端子との間に接続されており、抵抗33と並列にキャパシタ34が接続されている。抵抗35は、基準電圧Vrefの電源ノードとオペアンプ32の非反転入力端子との間に接続されており、抵抗35と並列にキャパシタ36が接続されている。
キャパシタ34は、IV回路14の発振を防いで、動作を安定化させるためのものである。抵抗35およびキャパシタ36は、オペアンプ32の出力オフセットを低減し、IV回路14の動作を安定化させるためのものである。
フォトダイオード37に光が入射すると、入射光量に比例した電流Iphがカソード端子に流れる。電流Iphが抵抗33(抵抗値をRとする)を流れることで、抵抗33の両端に電位差が発生する。この電位差が、図1のIV回路14の出力信号Sxとして、オペアンプ32の出力端子から出力される。基準電圧Vrefに対する出力信号Sxの電圧値は、上記の入射光量に比例して上昇する。すなわち、出力信号Sxの電圧Vxは、
Vx=Iph・R+Vref (2)
と計算される。式(2)から分かるように、IV回路14の電流電圧変換ゲイン(変換係数)は、抵抗33の抵抗値Rによって決まる。抵抗値Rが大きいほど電流電圧変換ゲインが大きくなり、より大きな出力信号Sxが得られる。なお、図1のIV回路14a〜14d,14tの各電流電圧変換ゲインは、全て同じ値に設定されている。
Vx=Iph・R+Vref (2)
と計算される。式(2)から分かるように、IV回路14の電流電圧変換ゲイン(変換係数)は、抵抗33の抵抗値Rによって決まる。抵抗値Rが大きいほど電流電圧変換ゲインが大きくなり、より大きな出力信号Sxが得られる。なお、図1のIV回路14a〜14d,14tの各電流電圧変換ゲインは、全て同じ値に設定されている。
上述したように、ホログラム素子11で分岐される+1次回折光P1の光量PP1と、0次回折光P0の光量PP0との比は、(PP0/(PP0+PP1))>0.5に設定されている。そのため、再生信号Stの検出に用いられる0次回折光P0を一括して受光するIV回路14tの出力電流は、1次回折光P1を分割して受光するIV回路14a〜14dの4つの出力電流の和よりも大きい。
図1を参照して、IV回路14a〜14d,14tの各電流電圧変換ゲインは、全て同じ値に設定されている。そのため、IV回路14tから出力される再生信号Stのレベルは、IV回路14a〜14dからそれぞれ出力される出力信号Sa〜Sdの各レベルの4倍以上となる。
IV回路14a〜14dの各出力レベルは、半導体レーザ4からの出力光が光ディスク2に情報データを記録する際の高パワーであっても飽和しないように設定されている。このため、IV回路14tの電流電圧変換ゲインがIV回路14a〜14dの各電流電圧変換ゲインと同等かそれ以上であっても、半導体レーザ4からの出力光が再生時のレーザパワーであれば、再生信号Stが飽和することはない。
一般に、情報データを記録する際の半導体レーザ4のレーザパワーは、再生時の4倍以上である。したがって、IV回路14tから出力される再生信号StのレベルがIV回路14a〜14dからそれぞれ出力される出力信号Sa〜Sdの各レベルの4倍以上であっても、半導体レーザ4からの出力光が再生時のレーザパワーであれば、再生信号Stが飽和することはない。なお、再生信号Stは情報データを記録する際には用いられないので、記録時にたとえ再生信号Stが飽和したとしても問題にはならない。
このように、実施の形態1のIV回路14tは、0次回折光P0を一括して受光する場合でも電流電圧変換ゲインを低下させることなく再生信号Stを検出することができる。これにより、再生信号StのS/N比を向上させることが可能となる。
以上のように、実施の形態1によれば、光ディスクからの反射光をサーボ信号検出部と情報信号検出部とに分割し、両者に分配される光量をサーボ信号検出部に対するIV回路の数に応じて調整することによって、IV回路全体でのノイズレベルを低減することが可能となる。
[実施の形態2]
図4は、この発明の実施の形態2による光ピックアップ1Aの概略的な構成を示した断面図である。
図4は、この発明の実施の形態2による光ピックアップ1Aの概略的な構成を示した断面図である。
図4を参照して、実施の形態2の光ピックアップ1Aは、実施の形態1の光ピックアップ1の一部を1つのユニットに集積化したものである。光ピックアップ1Aは、半導体レーザ4と、ビームスプリッタ6aと、全反射ミラー6bと、ホログラム素子11と、カバー40と、サブマウント(台座)41と、光検出ユニット42とを含む。光検出ユニット42は、サーボ信号検出部12と、情報信号検出部13と、IV部14sと、IV回路14tとを含む。
半導体レーザ4は、サブマウント(台座)41の上に設置されている。カバー40は、半導体レーザ4と、サブマウント41と、光検出ユニット42とを覆っている。カバー40は、半導体レーザ4の出射光および図1の光ディスク2からの反射光が通過できるように、光の通る部分が透明であるか、または開口された構造を有する。
半導体レーザ4から出射された光は、ビームスプリッタ6aを透過して、光ピックアップ1Aから出射される。光ピックアップ1Aから出射された光は、図4では示していないが、コリメータレンズによって平行光にされた後、対物レンズによって光ディスクに集光される(図1参照)。当該光ディスクに集光された光は、反射されて再び対物レンズを通過し、光ピックアップ1Aに再び入射する。
光ピックアップ1Aに再び入射した光は、ビームスプリッタ6aで反射された後、全反射ミラー6bによってさらに反射される。全反射ミラー6bによって反射された光は、ホログラム素子11によって、+1次回折光P1と0次回折光P0とを含む複数の回折光に分岐される。+1次回折光P1は、サーボ信号検出部12において電流信号に変換される。0次回折光P0は、情報信号検出部13において電流信号に変換される。
光検出ユニット42は、サーボ信号検出部12と、情報信号検出部13と、IV部14sと、IV回路14tとを含み、一つの半導体基板上に形成されている。IV部14sは、サーボ信号検出部12から出力される電流信号を電圧信号に変換した出力信号Sa〜Sdを出力する。IV回路14tは、情報信号検出部13から出力される電流信号を電圧信号に変換した再生信号Stを出力する。こうして、出力信号Sa〜Sdおよび再生信号Stが光ピックアップ1Aから出力される。
以上のように、実施の形態2によれば、光ピックアップの一部を1つのユニットに集積化することにより、情報信号検出部およびそれに対応するIV回路を新たに設けても、光ピックアップを小型化することが可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の光ピックアップを用いることによって、信頼性の高い再生信号を得ることができる。本発明の光ピックアップは、特に、再生信号の検出感度が低い光ピックアップに好適に用いることができる。
したがって、本発明は、単に、光ピックアップを製造する産業分野のみならず、発光素子や光情報記録再生装置を製造する産業分野や、光ピックアップに関する他の各種電子・電気部品を製造する産業分野に対しても適用することができる。
1,1A,100 光ピックアップ、2 光ディスク、3 スピンドルモータ、4 半導体レーザ、5 コリメータレンズ、6,6a ビームスプリッタ、6b 全反射ミラー、7 対物レンズ、10、1000 光ディスク装置、11 ホログラム素子、11ab,11c,11d ホログラム領域、12 サーボ信号検出部、12a〜12d,108a〜108d 受光領域、13 情報信号検出部、14s,109 電流電圧変換部(IV部)、14a〜14d,14t,14,109a〜109d IV回路、31 IV変換部、32 オペアンプ、33,35 抵抗、34,36 キャパシタ、37 フォトダイオード、40 カバー、41 サブマウント(台座)、42 光検出ユニット、108 受光部、110 演算回路。
Claims (6)
- 記録媒体を光学的に走査して情報を記録または再生する光ピックアップ装置であって、
光源と、
前記光源の出射光が前記記録媒体に集光して反射された反射光を少なくとも第1および第2の回折光に分離する光学分離素子と、
前記第1の回折光を受光する、複数の受光領域を含むサーボ信号検出部と、
前記第2の回折光を受光する情報信号検出部と、
前記サーボ信号検出部の前記複数の受光領域からそれぞれ出力される複数の電流信号を複数の電圧信号にそれぞれ変換する複数の電流電圧変換回路と、
前記情報信号検出部から出力される電流信号を電圧信号に変換する第2の電流電圧変換回路とを備え、
前記第2の電流電圧変換回路から出力される前記電圧信号は、前記記録媒体に記録された情報を再生するための再生信号を生成するのに用いられ、
前記第1の回折光と前記第2の回折光との総和に対する前記第2の回折光の分光比率は、前記複数の電流電圧変換回路の数に応じて定まる、光ピックアップ装置。 - 前記分光比率は、前記複数の電流電圧変換回路の数の平方根の逆数よりも大きい、請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 前記複数の電流電圧変換回路の各々の出力レベルは、前記光源からの出射光が前記記録媒体に情報を記録する際の高パワーであっても飽和しないように設定されている、請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 前記第2の電流電圧変換回路のゲインは、前記複数の電流電圧変換回路の各々のゲインと同等かそれ以上である、請求項3に記載の光ピックアップ装置。
- 前記サーボ信号検出部、前記情報信号検出部、前記複数の電流電圧変換回路および前記第2の電流電圧変換回路は、1つの半導体基板上に形成されており、前記サーボ信号検出部、前記情報信号検出部、前記複数の電流電圧変換回路、前記第2の電流電圧変換回路および前記光学分離素子は、1つのユニットに集積化されている、請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 前記情報信号検出部は、分割されていない1つの受光領域において前記第2の回折光を受光する、請求項1に記載の光ピックアップ装置。
Priority Applications (1)
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