JP2006057208A - 使い捨てパンツ - Google Patents

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Abstract

【課題】パンツを構成する部材の部分的な折れ曲りやロール状のめくれ等を防止すること。
【解決手段】略環状に連なる前腹部2及び後背部3と、その前腹部2及び後背部3間に連なって設けられる股部4とを備えている。前腹部2は、左前腹部2a及び右前腹部2bとに左右に展開できる。股部4の前股部4aの両側縁部に、その幅寸法をその端縁側に向けて徐々に小さくする傾斜辺48aが形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、パンツやおむつ等として利用される使い捨てパンツに関する。
この種の従来の使い捨てパンツとしては、特許文献1に記載の技術がある。この特許文献1に記載のパンツは、前部と背部とが股部により連結されている。また、背部の両側縁部に第1横区画及び第2横区画が固定され、この第1横区画及び第2横区画が面ファスナ等を介して前部に取外し可能に取付けられることで、パンツ状形態に組立てられるようになっている。
特表2003−526406号公報
しかしながら、特許文献1に開示のパンツでは、第1横区画及び第2横区画を前部に重ね合せるように取付けており、前部の周縁部が第1横区画及び第2横区画に対してめくれ易い構成となっている。このため、例えば、本パンツをパンツ状形態に組立てて身体に着用した状態で、該パンツを上げ下げ等すると、前部の周縁部が身体表面に引っ掛かる等して、部分的な折れ曲りやロール状のめくれ等を生じることがある。
そこで、本発明の課題は、パンツを構成する部材の部分的な折れ曲りやロール状のめくれ等を防止できる使い捨てパンツを提供することである。
この発明の使い捨てパンツは、略環状に連なる前腹部及び後背部と、その前腹部及び後背部間に連なって設けられる股部と、前記股部に設けられた吸収体と、を備え、前記股部のうち前記前腹部に重ねられる側の前側端部と、前記股部のうち前記後背部に重ねられる後側端部とのうち少なくとも一方側の端部の両側縁部に、その端部の幅寸法をその端縁側に向けて徐々に小さくする傾斜辺が形成されたものである。
この場合に、前記前腹部が前記股部に重ねられる部分で着脱自在に分断され、前記傾斜辺は、前記股部の前側端部の両側縁部に形成されていてもよい。
また、前記傾斜辺は、前記股部の少なくとも一方側の端部の両側縁部を折畳むことによって形成されていてもよい。
前記傾斜辺は、前記股部の少なくとも一方側の端部の両側縁部を切除することによって形成されていてもよい。
さらに、前記傾斜辺は、前記吸収体の配設領域を避けた位置に形成されていてもよい。
また、前記傾斜辺は、直線状に延びる形状であってもよく、また、曲線状に延びる形状であってもよい。
さらに、曲線状に延びる形状に形成する場合には、傾斜辺は、外向きに湾曲している形状であってもよく、或は、内向きに湾曲している形状であってもよい。
この発明によると、股部の少なくとも一方側の端部の両側縁部に、その端部の幅寸法を端縁側に向けて徐々に小さくする傾斜辺が形成されているため、股部のうち傾斜辺が形成された部分において部分的な折れ曲りやロール状のめくれ等が生じ難くなる。
ところで、前腹部が股部に重ねられる部分で着脱自在に分断されるタイプのパンツにあっては、特に、股部の前側端部が前腹部から離れて、折れ曲りやめくれ等を生じ易い。そこで、このような開閉式タイプのパンツにおいて、股部の前側端部の両側縁部に傾斜辺を設けることが有効である。
また、上記のような開閉式タイプのパンツにおいては、股部の前側端部の両側縁部の折曲り部分やめくれ部分が、前腹部の着脱部分に介在すると、前腹部が意図せずに外れてしまう恐れがある。そこで、上記のように、股部の前側端部の両側縁部に傾斜辺を設けることで、意図せずに前腹部が外れてしまうことを防止できる。
特に、傾斜辺が、股部の端部の両側縁部を折畳むことによって形成されていると、傾斜辺が折畳み部分によって構成されるため、着用者の肌に対する刺激を少なくすることができる。
また、傾斜辺が、股部の端部の両側縁部を切除することによって形成されていると、その傾斜辺周縁部を薄くして、着用者の肌に対する刺激を少なくすることができる。また、切除によって比較的容易に、傾斜辺を形成することができる。
さらに、傾斜辺が吸収体の配設領域を避けた位置に形成されていると、該傾斜辺が吸収体によって着用者の肌に押付けられることがなく、従って、着用者の肌に対する刺激を少なくすることができる。
また、傾斜辺を直線状に形成した場合には、折畳みや切除等の加工作業を容易に行えるという利点がある。
一方、傾斜辺を曲線状に形成した場合には、着用者の肌に対する刺激を少なくすることができるという利点がある。
この場合、特に、傾斜辺が外向きに湾曲していると、着用者の肌に対する刺激をより少なくすることができる。
また、特に、傾斜辺が内向きに湾曲していると、傾斜辺が周囲に引っ掛かり難くなり、股部の部分的な折れ曲りやロール状のめくれ等をより有効に防止でき、また、パンツの上げ下げもスムーズに行える。
<概略説明>
図1ないし図13を参照して、本発明の実施形態に係る使い捨てパンツ1について説明する。この使い捨てパンツ1は、図1ないし図8に示すように、略環状に連なる前腹部2及び後背部3と、その前腹部2及び後背部3間に連なって設けられる股部4とを備えて構成され、パンツとしてもおむつとしても利用可能となっている。なお、この使い捨てパンツ1の説明において、左及び右とは着用者から見て左手側及び右手側を指すものとする。
前腹部2及び後背部3とは、この使い捨てパンツ1における主に着用者の前腹部及び後背部に面する部分を指す。前腹部2の左右の縁部と後背部3の左右の縁部とは互いに接合され、これによって前腹部2と後背部3とは略環状に連なっている。このため、使い捨てパンツ1の左右の縁部には、前腹部2の左右の縁部と後背部3の左右の縁部とを接合する左サイド接合部11a及び右サイド接合部11bが形成されている。このサイド接合部11a,11bでの接合は、接着剤、例えばホットメルト接着剤による接着と超音波溶着(あるいは、加熱溶着)とのいずれか一方、又はその両方の併用により行われる。
股部4とは、この使い捨てパンツ1における主に着用者の股部に面する部分を指し、その前股部4a及び後股部4bがそれぞれ前腹部2及び後背部3にそれぞれ連なっている。本実施形態では、股部4の前股部4a及び後股部4bが前腹部2及び後背部3に接着剤、例えばホットメルト接着剤により接合されている。なお、変形例として、股部4を前腹部2及び後背部3の一方又は両方と連続した部材により一体に形成してもよい。
このように略環状に連なった前腹部2及び後背部3の上縁部12,13によりウエスト開口部Qが形成されている。前腹部2の左前腹部2aの下縁部14a、後背部3の左斜め下の傾斜状の縁部15a、及び股部4の左縁部16aにより左脚開口部Raが形成されている。前腹部2の右前腹部2bの下縁部14b、後背部3の右斜め下の傾斜状の縁部15b、及び股部4の右縁部16bにより右脚開口部Rbが形成されている。
<前腹部>
前腹部2は、図1に示すように、全体形状としては平面視略横長矩形状であり、左前腹部2a、右前腹部2b、及びそれらの中間に位置する中前腹部2cを備えている。中前腹部2cは本発明の中間領域に相当している。左前腹部2aと中前腹部2cとの間には、前腹部2を上下に縦断する左破断部17aが形成され、右前腹部2bと中前腹部2cとの間には、前腹部2を上下に縦断する右破断部17bが形成されている。中前腹部2cには、図7に示すように、股部4の前股部4aとの接合部分18が形成される。接合部分18での接合は、接着剤、例えばホットメルト接着剤を用いて行われる。破断部17a,17bは、図2に示すように、ミシン目により形成され、この破断部17a,17bを破断することにより、図3ないし図6に示すように、前腹部2を破断部17a,17bの部分で切り離して分断できるようになっている。ここで、破断部17a,17bは、図2に示すように直線状に形成してもよいし、必要に応じて曲線状に形成してもよい。
左前腹部2a及び右前腹部2bの上縁部12a,12bには、ウエスト用弾性部材19a,19bが左右方向に伸張された状態で取り付けられている。左前腹部2a及び右前腹部2bの下縁部14a,14bには脚用弾性部材20a,20bが左右方向に伸張された状態で取り付けられている。左前腹部2a及び右前腹部2bの上縁部12a,12bと下縁部14a,14bとの間の部分には、ボディ用弾性部材21a,21bが左右方向に伸張された状態で取り付けられている。これらの弾性部材19a,19b,20a,20b,21a,21bの収縮・伸張により前腹部2(特に、左前腹部2a及び右前腹部2b)が着用者の腹部に沿うように柔らかくフィットすることができる。
このような前腹部2は、図7に示すように、肌面側の内層シート57と、外側の外層シート58との間に弾性部材19a,19b,20a,20b,21a,21bを挟み込んで構成されている。
左前腹部2a及び右前腹部2bの外面側における中前腹部2c側の端部には、略シート状の左付着片22a及び右付着片22bが接着剤、例えばホットメルト接着剤により接合されている。この付着片22a,22bは、破断部17a,17bを破断した際に、このパンツ1の止着のために用いられるものであり、前腹部2の外面側において、左右の破断部17a,17bを跨ぐように設けられている。中前腹部2cの外面側には、付着片22a,22bを付着させるための第1付着部に相当する付着部23が設けられている。この付着部23は、所定の形成領域A1内に連続的に面状に形成されている。この形成領域A1の横幅W1は、図4に示すように、左右の破断部17a,17b間の間隔D(すなわち、中前腹部2cの横寸法)以下に設定され、その縦幅W2は、付着片22a,22bの縦寸法L1とほぼ等しく設定されている。
付着片22a,22bは、略縦長帯状の本体部24と、その本体部24から上下に二股に分かれてその自由端側に向けて延設された2個の張出し部25,26とをそれぞれ有している。本体部24の左右方向外方側端部は、図7に示すように、接着剤66、例えばホットメルト接着剤により、左前腹部2a及び右前腹部2bにおける破断部17a,17b側の端部に接合されている。
付着片22a,22bの各張出し部25,26の中前腹部2cに面する側の面(内面側)には、付着部27,28がそれぞれ設けられ、本体部24の内面側にも付着部29が設けられている。これらの付着部27〜29は、第2付着部に相当するものであり、中前腹部2cに設けられた付着部23に対して着脱自在に付着するようになっている。
付着部23の具体例としては、表面に微細なループ構造が密に形成された不織布、織布、編み物等を有するループ材が考えられ、付着部27〜29の具体例としては、そのループ材に着脱自在に係合する微細なフック構造が表面に密に形成されたフック材が考えられる。さらに具体的には、付着部23としては、例えば、面ファスナーのループ材として好適に用いられる不織布、織布等を表面に有するプラスチックフィルム複合材が用いられる。付着部27〜29としては、面ファスナーのフック材として好適に用いられる表面に密に形成されたピンを有するプラスチックフィルムが用いられる。あるいは、ループ材を別部材として中前腹部2cに貼着するのではなく、中前腹部2cの外面側を表面処理してループ材(付着部23)として機能させるようにしてもよい。
また、付着部23の他の具体例としては、粘着剤との繰り返し剥離性を有するように表面処理、例えばピーロイル加工されたプラスチックフィルム等が考えられ、付着部27〜29の他の具体例としては、繰り返し利用可能な接着剤などが考えられる。
なお、前記の付着部23及び付着部27〜29の前記2つの具体例において、付着部23側の構成と付着部27〜29側の構成を入れ替えてもよい。
また、付着片22a,22bの各張出し部25,26の先端部は、付着片22a,22bをつまみやすくするために、つまみ部31(図4参照)となっている。このつまみ部31には、付着部27,28は設けられていない。
このような構成により、右側の付着片22bの張出し部25,26をつまんで付着片22bの付着部27〜29を付着部23から引き剥がし、右方向外方に引っ張ると、図3に示すように、右破断部17bが破れて、右前腹部2bが付着片22bと一体となって右側に展開する。同様に、左側の付着片22aの張出し部25,26をつまんで付着片22aの付着部27〜29を付着部23から引き剥がし、左方向外方に引っ張ると、図4に示すように、左破断部17aが破れて、左前腹部2aが付着片22aと一体となって左側に展開する。このとき、中前腹部2cは股部4と接合された状態に保たれ、前股部4aの外側に残ることになる。
このため、この使い捨てパンツ1は、図1に示すように、破断部17a,17bを破断する前の製品出荷時の状態では、前腹部2と股部4とが接合部分18によって固定されているため、パンツとして機能し、付着片22a,22b等の開閉手段のない通常の使い捨てパンツと同様に容易に上げ下げできるようになっている。また、この状態では、仮に付着片22a,22bと付着部23との係合が外れても、前腹部2と股部4とが別々になってしまうことがない。
また、この使い捨てパンツ1がパンツ状態で着用させている場合において、後述する吸収体43が排泄物を吸収、保持した場合には、付着片22a,22bの係合を解除して、破断部17a,17bを破断して展開して、パンツ1を着用者から容易に取り除くことができる。この場合、着用者の衣服を脱がさなくとも、パンツ1の取外しができる。
また、付着片22a,22bの係合を解除して破断部17a,17bを破断し、前腹部2を展開して、パンツ1の内部の汚染状況を確認した後、付着片22a,22bを付着部23に係合させて、パンツ1を元のパンツ状態に戻すことができる。また、このパンツ1と尿取りパット等の補助パットとを併用しているときにも、付着片22a,22bを着脱して補助パットの交換等を容易に行うことができる。
また、着用させる前に、パンツ1を図5に示す状態に展開しておいて着用者の臀部にあてがって、図4、図3、図1の順に閉じてゆくことにより、このパンツ1を通常の使い捨ておむつのように利用することもできる。この場合、着用者の衣服を脱がさなくとも、パンツ1の着用及び取り外しができる。
<股部>
股部4は、図5に示すように、全体形状としては展開すると前後方向に延びる略帯状の形態を有し、前股部4a、後股部4b、及びそれらの中間に位置する中股部4cを備え、主に中股部4cを中心として着用者の股間部にあてがわれる。前股部4aは、図5ないし図7に示すように、中前腹部2cの内面側に重ね合わされた状態で接合部分18によって中前腹部2cと接合されている。後股部4bは、図5に示すように、後背部3の内面側に重ね合わされた状態で後背部3と接着固定されている。このような股部4の左縁部16a及び右縁部16bには、脚用弾性部材40a,40bが縁部16a,16bの延設方向に伸張された状態で取り付けられている。
股部4は、透液性のトップシート41と不透液性のバックシート42との間に、吸収体43を挟み込んで構成されている。吸収体43は、所定の横幅を有し、中股部4cを中心にして前後方向に帯状に広がっている。股部4の内面側における吸収体43の左右両側には、股部4の延設方向に沿って延びる起立部44a,44bが設けられている。
例えば、トップシート41は透液性の不織布等により構成され、バックシート42は撥水性不織布等により構成される。また、吸収体43は、例えば、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維等の親水性繊維集合層に粒状の高分子吸収体を混合した塊をティッシュペーパーなどの紙シート又は透液性不織布シート等の被覆シートで包み、所定形状に成形されたものである。
トップシート41及びバックシート42の吸収体43と重ならない部分は、互いに対向する面同士が接着剤、例えばホットメルト接着剤によって互いに接合されている。より好ましくは、図8に示すように、トップシート41の横幅は、吸収体43の肌面側を覆い、かつバックシート42の横幅よりも若干狭く設定され、トップシート41の吸収体43を超えて前後左右に張り出した部分が、接着剤、例えばホットメルト接着剤によりバックシート42と接合されている。バックシート42におけるトップシート41の左右両側に張り出した部分の肌面側には、起立部44a,44bを構成する左右のサイドシート45a,45bが接着剤、例えばホットメルト接着剤によって接合されている。
また、サイドシート45a,45bの前後方向の両端縁は、股部4の前後方向の両端縁に接着剤60、例えばホットメルト接着剤により接合されている。サイドシート45a,45bの左右方向内方側縁部は、前後方向に伸びる弾性部材46を包み込むようにして、封止部47にて熱溶着(又は超音波溶着)等により固定されている。起立部44a,44bは、弾性部材46の収縮力によりその左右方向内方側縁部が縮められ、これによって図8に示すように着用者の肌に押し付けられる方向に起立する。
なお、股部4の構成の変形例として、吸収体43をシート41,42の間に挟み込むのではなく、吸収体43をシート42の肌面側に貼着し、シート41を省略する構成としてもよい。あるいは、吸収体43の前後の端部にシートを接合したものを股部4として用いるようにしてもよく、大型の吸収体43を用いてその吸収体43を股部4として用い、シート41,42を省略するようにしてもよい。
ところで、このような股部4は、吸収体を覆うように保持する必要があり、その中股部4cの幅寸法をある程度大きくする必要がある。また、中股部4cのうち前股部4a及び後股部4b側の部分の幅をある程度大きくしてギャザーを付与する等して、着用者の腹部に沿うように柔らかくフィットし易くすることが好ましい。そして、このような要請による中股部4cの幅寸法に合わせて前股部4a及び後股部4bを比較的幅広に形成してしまうと、その前股部4aや後股部4bの周縁部に部分的な折れ曲りやロール状のめくれ等が生じ易い。
そこで、本実施形態では次の構成を採用している。
すなわち、本実施形態では、図3〜図6に示すように、股部4における前腹部2及び後背部3の腰回り部3aと重なる重複部分、即ち、股部4の前側端部である前股部4aと後側端部である後股部4bの左右の側縁部を傾斜辺48a,48b,49a,49bとし、その横幅寸法を前後方向の端縁側に向けて徐々に減少させるようにしている。
そして、傾斜辺48a,48bにより、使い捨てパンツ1を上げ下げする際に、前股部4aや後股部4bが着用者の肌等に引っ掛かってロール状にめくれたり、折れ曲がったりするのを防止するようにしている。
また、通常、後背部3と股部4とが重なる領域については、後背部3の収縮力が弱まる傾向にあるが、前記傾斜辺49a,49bによるトリム領域を形成することにより、後背部3の伸縮部分の面積が後背部3の上側に向けて徐々に増えてゆき、これによって後背部3が着用者の後背部にフィットしやすくなる。
上記傾斜辺48a,48b,49a,49bの具体的な構成例を、図9〜図13を参照して説明する。
図9は、前股部4a又は後股部4bの両側縁部を折畳むことで、傾斜辺148aを形成した例を示している。
すなわち、図9では、股部4を構成するシート材であるシート41,42のうち、前股部4a又は後股部4bのコーナー部に対応する部分150を、前股部4a又は後股部4bの端縁151と側縁152とが略直交する形状に形成している。そして、端縁151の途中部分と側縁152の途中部分とを結ぶ斜めのライン153Lに沿って前記コーナー部150を折畳むことで、傾斜辺148aが形成されている。
この例では、傾斜辺148aが、前股部4a又は後股部4bの両側縁部を折畳むことによって形成されているため、傾斜辺148aがシート41,42の折畳み部分によって構成される。そして、シート41,42の折畳み部分は、比較的滑らかであるため、着用者の肌に対する刺激を少なくすることができる。
図10は、前股部4a又は後股部4bの両側縁部を切除することで、傾斜辺248aを形成した例を示している。
すなわち、図10に示す例では、シート41,42のコーナー部250を、前股部4a又は後股部4bの端縁251と側縁252とが略直交する形状に形成している。そして、端縁251の途中部分と側縁252の途中部分とを結ぶ斜めのライン253Lに沿って前記コーナー部250を切断除去することで、傾斜辺248aが形成されている。
この場合、コーナー部250を部分的に切除することで傾斜辺248aが形成されるため、その傾斜辺248a周縁部を薄くして、着用者の肌に対する刺激を少なくすることができる。また、切除によって比較的容易に、傾斜辺248aを形成することができる。
なお、図9及び図10に示す例のように、傾斜辺148a,248aを直線状に形成すると、折畳みや切除等の加工作業を容易に行えるという利点もある。
図11及び図12は、曲線状に延びる形状とした傾斜辺348a.448aを示している。このように、傾斜辺348a.448aを曲線状に形成することで、着用者の肌に対する刺激をより少なくすることができる。
特に図11では、コーナー部350に、内向きに湾曲するように曲線状に延びる形状とした傾斜辺348aを形成している。このように、傾斜辺348aを内向きに湾曲する形状とすることで、傾斜辺348aが周囲に引っ掛かり難くなり、前股部4a又は後股部4bの周縁部における部分的な折れ曲りやロール状のめくれ等をより有効に防止でき、また、パンツ1の上げ下げもスムーズに行える。
また、図12では、コーナー部450に、外向きに湾曲するように曲線状に延びる形状とした傾斜辺448aを形成している。このように、傾斜辺448aが外向きに湾曲していると、着用者の肌に対する刺激をより少なくすることができる。
図13は、股部4のうち吸収体43の配設領域を避けた位置に、傾斜辺548aを形成した状態を示している。このように、傾斜辺548aが吸収体43の配設領域を避けた位置に形成されていると、該傾斜辺548aが吸収体43によって着用者の肌に押付けられることがなく、従って、この点からしても、着用者の肌に対する刺激を少なくすることができる。
<後背部>
後背部3は、図3ないし図6に示すように、展開すると略矩形の左右下側の角を略斜めに切り落としたような形態を有し、着用者の背面側の腰回り部から臀部にかけた部分にあてがわれる。このため、この後背部3は、着用者の背面側の腰回り部に主に位置する平面視略横長帯状の腰回り部3aと、その腰回り部3aの下側に連なり着用者の臀部に主に位置する平面視略台形状の臀部3bとを備えている。腰回り部3aの上縁部13には、ウエスト用弾性部材51が左右方向に伸張された状態で取り付けられており、腰回り部3aのそれ以外の領域には、ボディ用弾性部材52が左右方向に伸張された状態で取り付けられている。後背部3の左斜め下の傾斜状の縁部15aには、脚用弾性部材53aが縁部15aに沿って伸張された状態で取り付けられており、後背部3の右斜め下の傾斜状の縁部15bには、脚用弾性部材53bが縁部15bに沿って伸張された状態で取り付けられている。これらの弾性部材51,52,53a,53bの収縮、伸張により後背部3が着用者の後背部及び臀部にフィットしやすくなっている。
特に、後背部3の臀部3bは、下側に向けて横幅が徐々に狭くなる構成とされているとともに、その左右の傾斜状の縁部15a,15bに脚用弾性部材53a,53bが設けられているため、脚用弾性部材53a,53bの収縮力により縁部15a,15bが縮められると、臀部3bが着用者の臀部にフィットしやすくなっている。
なお、脚用弾性部材53a,53bは、臀部3bの左右の傾斜状の縁部15a,15b及び下縁部15cに沿って連続的に臀部3bに取り付けられた後、少なくとも股部4の吸収体43と重なる部分54(図6参照)について、弱化処理が施されている。弱化処理とは、その部分54の弾性部材を切断したり、収縮力を弱める処理を行う等により、ノーテンション状態とすることである。これによって、脚用弾性部材53a,53bの収縮力によって吸収体43に不所望な歪み等が生じ、その吸収機能が低下するのが防止される。
<その他の構成及び各部の材料等>
なお、前腹部2に設ける左右の弾性部材19a,19b、弾性部材20a,20b及び弾性部材21a,21bについては、前記脚用弾性部材53a,53bの場合と同様に、弾性部材20a,20b,21a,21bを中前腹部2cを介して左右方向に連続的に前腹部2に設けた後、弾性部材20a,20b,21a,21bの中前腹部2cに位置する部分について、弱化処理を施すのが好ましい。
また、付着片22a,22bの材料構成としては、不織布、織布、編布、プラスチップ材から適宜選択できる。中でも、スパンボンド法、エアースルー法、ポイントボンド法、メルトブロー法及びエアレイド法のうちの1つ又は複数の製法の組み合わせによって製造される不織布が好ましい。さらに、目付30〜100g/m2で、スパンボンド法若しくは、スパンボンド法とメルトブロー法とを組み合わせたSMS法により製造された不織布が強度の点から好ましい。最も好ましいのは、目付50〜85g/m2でスパンボンド法により製造された不織布である。材質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維、パルプ、絹等の天然繊維から適宜選択できるが、好ましくはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルといった合成繊維が利用でき、中でもポリプロピレン、ポリエステル繊維を主成分とするものは強度があり、好適である。最も好ましいのは、ポリエステル繊維である。
また、弾性部材19a,19b,20a,20b,21a,21b,40a,40b,46,53a,53bとしては、通常使い捨てパンツに用いられる弾性伸縮材料(ポリウレタン糸、ポリウレタンフィルム、天然ゴム等)が用いられ、伸張状態でホットメルト接着剤、熱溶着、超音波溶着などの貼着手段によりパンツ1の所定部位に貼着される。
以上のように、本実施形態に係る使い捨てパンツ1では、股部4の前股部4a及び後股部4bの両側縁部に、その端部の幅寸法を端縁側に向けて徐々に小さくする傾斜辺48a,148a,248a,348a,448a,548aが形成されているため、使い捨てパンツ1を上げ下げする際に、前股部4aや後股部4bの周縁部が着用者の肌等に引っ掛かり難くなる。従って、前股部4aや後股部4bの周縁部が部分的にロール状にめくれたり、折れ曲がったりするのを有効に防止できる。
特に、本実施形態のように、前腹部2が、左前腹部2a及び右前腹部2bとに着脱自在に分断される開閉タイプのパンツ1にあっては、特に、股部4の前側である前股部4aが前腹部2から離れて、折れ曲りやめくれ等を生じ易い。そこで、このような開閉式タイプのパンツにおいては、股部4の前股部4aの両側縁部に傾斜辺48aを設けることが有効である。
また、上記のような開閉タイプのパンツ1では、股部4の前股部4aの周縁部の折曲り部分やめくれ部分が、前腹部2の着脱部分、即ち、付着片22a,22bと付着部23との間に介在すると、両者間の止着力が弱くなり、左右の前腹部2a,2bが意図せずに外れてしまう恐れがある。そこで、上記のように、股部4の前股部4aの両側縁部に傾斜辺48a,148a,248a,348a,448a,548aを設けることで、意図せずに左右の前腹部2a,2bが外れてしまうことを防止できる。
本発明の第1実施形態に係る使い捨てパンツの正面図である。 図1の使い捨てパンツの右付着片を破断した図である。 図1の使い捨てパンツの右破断部を破断して右前腹部を展開した状態を示す図である。 図3の使い捨てパンツの左破断部を破断して左前腹部を展開した状態を示す図である。 図4の使い捨てパンツの股部を展開した状態を示す図である。 図5の使い捨てパンツを図5の反対側から見た図である。 図1の使い捨てパンツのC1−C1線に沿った部分の断面図である。 図5の使い捨てパンツのC2−C2線に沿った部分の断面図である。 折畳みによって形成した傾斜辺を示す図である。 切除によって形成した傾斜辺を示す図である。 内向きに湾曲する曲線状の傾斜辺を示す図である。 外向きに湾曲する曲線状の傾斜辺を示す図である。 吸収体を避けた位置に形成した傾斜辺を示す図である。
符号の説明
1 パンツ、2 前腹部、2a,2b 左右の前腹部、3 後背部、4 股部、4a 前股部、4b 後股部、22a,22b 付着片、23 付着部、41 トップシート、42 バックシート、43 吸収体、48a,48b,49a,49b 傾斜辺、148a,248a,348a,448a,548a 傾斜辺、150,250 コーナー部

Claims (9)

  1. 略環状に連なる前腹部及び後背部と、
    その前腹部及び後背部間に連なって設けられる股部と、
    前記股部に設けられた吸収体と、を備え、
    前記股部のうち前記前腹部に重ねられる側の前側端部と、前記股部のうち前記後背部に重ねられる後側端部とのうち少なくとも一方側の端部の両側縁部に、その端部の幅寸法をその端縁側に向けて徐々に小さくする傾斜辺が形成された、使い捨てパンツ。
  2. 請求項1記載の使い捨てパンツであって、
    前記前腹部が前記股部に重ねられる部分で着脱自在に分断され、
    前記傾斜辺は、前記股部の前側端部の両側縁部に形成されている、使い捨てパンツ。
  3. 請求項1又は請求項2記載の使い捨てパンツであって、
    前記傾斜辺は、前記股部の少なくとも一方側の端部の両側縁部を折畳むことによって形成されている、使い捨てパンツ。
  4. 請求項1又は請求項2記載の使い捨てパンツであって、
    前記傾斜辺は、前記股部の少なくとも一方側の端部の両側縁部を切除することによって形成されている、使い捨てパンツ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の使い捨てパンツであって、
    前記傾斜辺は、前記吸収体の配設領域を避けた位置に形成されている、使い捨てパンツ。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の使い捨てパンツであって、
    前記傾斜辺は、直線状に延びる形状である、使い捨てパンツ。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の使い捨てパンツであって、
    前記傾斜辺は、曲線状に延びる形状である、使い捨てパンツ。
  8. 請求項7記載の使い捨てパンツであって、
    前記傾斜辺は、外向きに湾曲している、使い捨てパンツ。
  9. 請求項7記載の使い捨てパンツであって、
    前記傾斜辺は、内向きに湾曲している、使い捨てパンツ。
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