JP2006055872A - ダイクッション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ダイクッションの種類に関わることなく、ワーク成形の際に発生するサージ圧力を低減し衝撃を緩和する。
【解決手段】
クッションパッドと駆動手段との間に、ワーク成形の際に発生するサージ圧力を低減する程度の弾力を生ずる弾性部材が設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ワーク成形の際に発生するサージ圧力を低減するダイクッション装置に関する。
図1はプレス機械の構成を示す模式図である。
プレス機械においては、上部に位置するスライド2と下部に位置するボルスタ8とが互いに対向するように設けられる。スライド2は上方のスライド駆動機構1から動力を受けて昇降動作する。スライド2の下部には上型3aが取り付けられる。一方、ボルスタ8はベッド9の上部に固定されており、ボルスタ8の上部には下型3bが取り付けられる。ボルスタ8及び下型3bには上下方向に貫通する複数の孔が設けられ、この孔にはクッションピン7が挿通される。クッションピン7の上端は下型3bの凹部分に設けられたブランクホルダ5の下部に当接し、クッションピン7の下端はベッド9内に設けられたダイクッション10のクッションパッド11に当接する。ベッド9の内壁面間にはビーム6が設けられ、ビーム6でダイクッション10が支持される。
プレス加工の際にはブランクホルダ5上にワーク(ブランク)4が載置される。スライド2と共に上型3aが下降すると、上型3aの凸部とワーク4が当接する。上型3aの凸部とブランクホルダ5でワーク4が狭持されてしわ押さえがなされる。さらにスライド2及び上型3aが下降すると、ワーク4は上型3aと下型3bによって絞り成形がなされる。この際、クッションパッド11、クッションピン7及びブランクホルダ5は一体となって上方への付勢力を発生させつつ下降する。
従来は油圧や空気圧を用いてクッションパッドに付勢力すなわちクッション圧を発生させる油圧ダイクッション、空気圧ダイクッションが主流であった。しかし近年は図1で示されるように、電動サーボモータ12を用いてクッション圧を発生させる電動サーボダイクッションが注目されている。下記特許文献1〜3には電動サーボダイクッションが開示されている。
ところでワーク成形の際に、スライド2が下降して上型3aとワーク4とが接すると、スライド2の押圧力がブランクホルダ5、クッションピン7を介して一気にクッションパッド11に伝達される。このとき大重量のスライド2とクッションパッド11が衝突するような状態となり、クッションパッド11に瞬間的に大きな荷重が作用するため、プレス機械には大きなサージ圧力が発生する。このサージ圧力の大小がプレス機械に生ずる衝撃の大小に影響する。
サージ圧力が継続して発生すると、金型の摩耗速度が早くなる。またサージ圧力が大きいと、その際に発生する衝撃音が大きくなる。さらに大きなサージ圧力はクッション圧に振動を与える原因となりしわ押さえ力の精度が低下する。これらの問題を回避するために、サージ圧力を極力小さくしたいという要望がある。
サージ圧力を低減し衝撃を緩和するために、制御面ではスライド2の下降動作と同期してクッションパッド11を下降動作させて、ワーク側(クッションパッド11)と上型側(スライド2)との相対速度を遅くする所謂予備加速が行われる。しかしこの予備加速には限界があり、例えばスライド2の下降速度が速い場合などはサージ圧力を低減しきれないこともある。そこで制御面だけでなく、ダイクッション10の構造面での工夫が望まれている。
下記特許文献4には、衝撃を緩和する油圧ダイクッションの構造が開示されている。クッションパッドの昇降動作は油圧室の圧油の制御によってなされる。この油圧室内にはクッションパッドに接続された第1のピストンの受圧部と、バネに接続された第2のピストンの受圧部が設けられる。クッションパッドがスライド側から押圧されると、第1のピストンの受圧部で油圧室の圧油が押圧され、圧油を媒体として第2のピストンの受圧部が押圧される。するとバネが縮退し、サージ圧力が低減される。
特開平6−544号公報(図4) 特開平6−543号公報(図1、図2) 特開平10−202327号公報(図1) 特開平10−24400号公報(図1)
しかしながら、特許文献4の技術は油圧ダイクッションを対象としており、電動サーボダイクッションには適用できない。現在電動サーボダイクッションに関しては駆動制御にのみ頼ることなく構造面でもサージ圧力を低減する技術が必要とされている。
本発明はこうした実状に鑑みてなされたものであり、ダイクッションの種類に関わることなく、ワーク成形の際に発生するサージ圧力を低減し衝撃を緩和することを解決課題とするものである。
第1発明は、
クッションパッドと、該クッションパッドを駆動する駆動手段と、前記クッションパッドと前記駆動手段との間に介在され、前記駆動手段の駆動力を前記クッションパッドに伝達する駆動力伝達手段と、を備えたダイクッション装置において、
前記駆動力伝達手段に、前記クッションパッドからの押圧力を受けて該クッションパッドの下降方向と平行する方向に縮退し、ワーク成形の際に発生するサージ圧力を低減する程度の弾力を生ずる弾性部材を備えたこと
を特徴とする。
本発明では、クッションパッドと駆動手段との間に、ワーク成形の際に発生するサージ圧力を低減する程度の弾力を生ずる弾性部材が設けられる。
本発明を電動サーボダイクッションに適用する場合には、駆動手段としては電動サーボモータ及び電動サーボモータの制御機構を想定し、駆動力伝達手段としてはクッションパッドと電動サーボモータの間に介在される機構又は部材を想定する。また本発明を油圧ダイクッションに適用する場合は、駆動手段として油圧室及び油圧室内の圧力制御機構を想定し、駆動力伝達手段としてクッションパッドと油圧室の間に介在される機構又は部材を想定する。また駆動力伝達手段に設けられる弾性部材としては、例えば皿バネ、スプリングバネ、硬質ウレタン材等、ワーク成形の際に発生するサージ圧力を低減できる程度の弾性を有するものを想定する。
ワーク成形の際にスライド下部に固定された上型とクッションパッド上部に載置されたワークとが当接すると、クッションパッドはスライド側からの押圧力を受けて下降する。さらに弾性部材が設けられた駆動力伝達手段もスライド側からの押圧力を受ける。よって弾性部材の上方に位置する構成要素もスライド側からの押圧力を直に受けて下降することになる。このとき弾性部材はスライド側からの押圧力によって縮退しつつ、上方の構成要素の衝撃を緩和する役目を果たす。弾性部材の下方に位置する構成要素はスライド側からの押圧力を弾性部材を介して受けて徐々に下降する。弾性部材がある程度縮退すると、上方の構成要素は下方の構成要素に追いつき、両者は一体となって下降する。弾性部材は上方の構成要素と下方の構成要素の相対速度を小さくする役目も果たす。相対速度をゼロにする弾性部材が理想的である。
第2発明は、第1発明において、
前記弾性部材の一端に接する第1の制限部と、前記弾性部材の他端に接する第2の制限部とからなり、前記弾性部材の縮退量が所定量未満の状態で第1、第2の制限部が互いに離隔し、前記弾性部材の縮退量が所定量に到達した状態で第1、第2の制限部が互いに当接して前記弾性部材の縮退を制限する縮退量制限部を備えたこと
を特徴とする。
縮退量制限部は弾性部材の両端にそれぞれ接する第1、第2の制限部からなる。ここで第1の制限部がクッションパッド側に位置し、第2の制限部が駆動手段側に位置しているとする。クッションパッドがスライド側からの押圧力を受けない状態で弾性部材は伸張し、第1、第2の制限部は離隔する。クッションパッドがスライド側からの押圧力を受けると、弾性部材は第1の制限部を介してその押圧力を受け縮退する。弾性部材の縮退に伴い第1、第2の制限部は接近し、縮退量が所定量に到達した時に第1、第2の制限部は当接する。第1、第2の制限部で挟まれる弾性部材の縮退はそれ以上進まなくなる。そしてクッションパッドと第1、第2の制限部は一体となって下降する。
本発明によれば、弾性部材によってワーク成形の際に発生するサージ圧力が低減される。サージ圧力が低減するとプレス機械に発生する衝撃は緩和する。
また第2発明によれば、弾性部材の縮退が所定量で制限された後は駆動手段の駆動力が直接クッションパッドに伝達される。したがって弾性部材の存在によって制御精度が低下することを防止できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図2は第1の実施形態に係るダイクッションの構成を示す模式図である。
プレス機械の全体の構成については図1を用いて説明したため、ここではそのうちのダイクッションについてを説明する。以下の説明で使用される“上下”とは、図1及び図2における上下方向すなわちクッションパッドの昇降方向と同一であるとする。
図2で示されるように、クッションパッド11の下方にはバネ下部材13が配置される。クッションパッド11とバネ下部材13との間には一以上のバネ12が介在される。クッションパッド11の下面11aにはバネ12の上端が接する。バネ下部材13の上面13aには所定深さのバネ穴13bが設けられる。バネ穴13bにはバネ12の下部が挿入され、バネ穴13bの底面13cにはバネ12の下端が接する。クッションパッド11からの押圧力によってバネ12は下方に縮退する。その縮退量がバネ穴13aの所定深さに達すると、クッションパッド11の下面11aとバネ下部材13の上面13aが当接する。またバネ下部材13の内部には油圧室14が設けられる。油圧室14にはピストン部材15がクッションパッド11の昇降方向に摺動自在にして設けられる。
なおここではクッションパッド11とバネ下部材13との間にバネ12が介在されているが、クッションパッド11の下面11a側にバネ上部材を設け、バネ上部材とバネ下部材13との間にバネ12が介在されるようにしてもよい。
バネ下部材13の下方にはボールネジ16が配置される。ボールネジ16は大きくは螺合されるスクリュー部16aとナット部16bとからなる。スクリュー部16aの上部はピストン部材15の下部に接合される。ナット部16bはベッド9の内壁面間に設けられた図示しないビームにベアリングを介して回転自在に支持され、さらにタイミングベルト17を介して電動サーボモータ18の回転軸に連結される。
電動サーボモータ18は図示しないコントローラによって制御される。コントローラは、クッションパッド11の位置に応じて電動サーボモータ18を制御する位置制御又はクッションパッド11に作用する圧力に応じて電動サーボモータ18を制御する圧力制御を行う。
油圧室14はリリーフ弁21の入力ポートと管路を介して連通し、リリーフ弁21の出力ポートはタンク22と管路を介して連通する。クッションパッド11がスライド側から押圧され、油圧室15の圧力がリリーフ弁21の設定値を超えるとリリーフ弁21が開放状態となり、油圧室14の圧油がタンク22に排出される。また油圧室14とリリーフ弁21を連通する管路には圧力センサ23が設けられる。
電動サーボモータ18の回転軸が一方向に回転するとナット部16bは同方向に回転し、スクリュー部16aは上昇動作する。スクリュー部16aの上昇動作はピストン部材15、油圧室14、バネ下部材13、バネ12を介してクッションパッド11に伝達される。よってクッションパッド11は上昇動作する。電動サーボモータ18の回転軸が他方向に回転するとナット部16bは同方向に回転し、スクリュー部16aは下降動作する。スクリュー部16aの下降動作はピストン部材15、油圧室14、バネ下部材13、バネ12を介してクッションパッド11に伝達される。よってクッションパッド11は下降動作する。
次にバネ12の上方に位置する構成要素(クッションパッド11等)と下方に位置する構成要素(バネ下部材13等)及びスライドの動作について、図3を用いて説明する。
図3はプレス機械の各部の速度を時間経過と共に示す図である。図3において、曲線Aはバネ12の上方の構成要素すなわち本実施形態でいえばクッションパッド11の速度を示し、曲線Bはバネ12の下方の構成要素すなわち本実施形態でいえばバネ下部材13の速度を示し、直線Cはスライドの速度を示す。
時刻t0から時刻t1の範囲ではスライドは下降しているが上型とワークが当接していない。したがってクッションパッド11、バネ下部材13は停止している。
時刻t1で上型とワークとが当接する。するとクッションパッド11はスライド側からの押圧力を受け急激に加速される。このとき衝突による衝撃力とバネ12の復元力によってクッションパッド11の速度は変動するが、すぐにスライドの速度と等しくなる。クッションパッド11は比較的軽量なので衝撃力は小さい。バネ下部材13はバネ12を介してスライド側からの押圧力を受け徐々に加速される。バネ12が硬過ぎると、この時刻t1で大きなサージ圧力が発生する。図3で示されるように、クッションパッド11の速度がすぐにスライド速度と等しくなるということは、バネ12がクッション装置として機能していると考えられる。
時刻t1から時刻t2の範囲ではスライド及びクッションパッド11の速度にバネ下部材13の速度が徐々に近づく。これはバネ12の縮退量が徐々に大きくなり、バネ下部材13が受けるスライド側からの押圧力が徐々に大きくなることにより、バネ下部材13が徐々に加速されるためである。
時刻t2でバネ12の縮退量が所定値に達する。つまりクッションパッド11がバネ下部材13に追いつき、クッションパッド11の下面11aとバネ下部材13の上面13aとが当接する。このときの両者の相対速度Vrが小さいほど(理想的にはゼロ)クッションパッド11とバネ下部材13の当接によって発生するサージ圧力が小さくなる。バネ12が軟らか過ぎると、この時刻t2で大きなサージ圧力が発生する。
次にバネ12について説明する。
本実施形態ではワーク成形の際に発生するサージ圧力を低減できる程度の弾性を有するものとしてバネを想定している。例えばバネには皿バネやスプリングバネ等が考えられる。なおバネでなく硬質ウレタン材のような弾力を有するものであってもよい。上型とワークとが当接すると、バネ12はスライド側からの押圧力を受けてクッションパッド11の下降方向と平行する方向に縮退する。バネ12にはサージ圧力を低減する程度のバネ定数が必要である。
図4は油圧室に発生する力を時間経過と共に示す図である。図4における横軸の起点は上型とワークの当接時である。図4において、曲線Dはバネが硬い(バネ定数大)場合を示し、曲線Eはバネが軟らかい(バネ定数小)場合を示し、曲線Fはバネが最適又は最適に近い場合を示す。
曲線Dでは大きなサージ圧力が発生している。このサージ圧力はクッションパッド11とバネ下部材13とが接した直後に発生するものである。曲線Dからは、硬すぎるバネ12は殆ど縮退しないためクッションパッド11のクッション装置としてあまり機能しないことが判る。
曲線Eでは曲線Dよりも遅れて大きなサージ圧力が発生している。このサージ圧力はバネ12が縮退し、クッションパッド11の下面11aとバネ下部材13の上面13aとが当接したときに発生するものである。曲線Eからは、軟らかすぎるバネ12は縮退が早いためクッションパッド11のクッション装置としてあまり機能しないことが判る。
曲線Fでは曲線Eよりも若干遅れて小さなサージ圧力が発生している。このサージ圧力はバネ12が縮退し、クッションパッド11の下面11aとバネ下部材13の上面13aとが当接したときに発生するものである。曲線Fからは、硬すぎも軟らかすぎもしない適正なバネ12は適度に縮退してクッションパッド11とバネ下部材13の相対速度を小さくするためクッションパッド11のクッション装置として機能することが判る。
図5はクッションパッドとバネ下部材が当接した時に発生する力とバネ定数との関係を示す図である。図5において、曲線Gは油圧室14に発生する力とバネ定数との関係を示し、曲線Hはバネ12に発生する力とバネ定数との関係を示す。図5で示されている油圧室14に発生する力はサージ圧力に相当すると考えられるため、ここでは曲線Gに注目する。
図5から分かるように、[バネ定数]≦[第1の閾値]の場合は、バネ定数の増加に伴い油圧室14に発生する力は減少する。しかし[第1の閾値]<[バネ定数]≦[第2の閾値]の場合は、バネ定数の増加に伴い油圧室14に発生する力も増加する。そして[第2の閾値]<[バネ定数]の場合は、油圧室14に発生する力はバネを設けない場合とほぼ同等になる。この結果から、バネ定数が第1の閾値又は第1の閾値に近い値であることが望ましいといえる。
図4、図5からは、サージ圧力を低減するためには最適なバネ定数が存在するということが判る。バネ定数が小さすぎると、バネは簡単に縮退してしまいバネ下部材を加速する弾力が発生しない。よってバネはサージ圧力を低減する役目を果たさない。逆にバネ定数が大きすぎると、バネは縮退せずスライド側からの押圧力を直に下方の機構に伝達する。よってバネはサージ圧力を低減する役目を果たさない。
図6はクッションパッドとバネ下部材が当接した時の両者の相対速度とバネ定数との関係を示す図である。図6において、曲線Iはスライドの速度を100%出した場合のバネ定数と相対速度との関係を示し、曲線Jはスライドの速度を50%出した場合のバネ定数と相対速度との関係を示し、曲線Kはスライドの速度を30%出した場合のバネ定数と相対速度との関係を示す。
図6からはスライド速度が速いほど相対速度は大きくなることが判る。またバネ定数が大きいほど相対速度が小さくなることが判る。但し図6では示されていないが、曲線I〜Kはあるバネ定数で相対速度がゼロになり、そのバネ定数以上の範囲ではクッションパッドとバネ下部材が当接しなくなる。相対速度がゼロになるバネ定数は図5で示される第1の閾値と等しくなる。
最適なバネ定数すなわち図5で示される第1の閾値はダイクッションの容量やスライドの速度等に応じて異なる。このためプレス機械の仕様や使用状態に応じて適宜決定する必要がある。しかしながらバネ定数が極端に大きすぎたり小さすぎたりしない限り、ある程度の衝撃緩衝効果は期待できる。
また本実施形態では、バネ穴13bの存在によって、バネ12の縮退量が所定量に到達するとクッションパッド11の下面11aとバネ下部材13の上面13aとが当接してバネ12の縮退が制限される。このようにバネ12の縮退量を制限しているのは、コントローラによる圧力制御をし易くするためである。サージ圧力は瞬間的にインパルス状に発生するので、バネ力はサージ圧力が発生する時にのみあればよい。その後のワークの絞り成形の段階ではクッションパッド11の圧力制御が行われるが、このときにはバネ力は不要である。圧力制御時にバネ12のような弾力を有する部材が存在すると、制御精度が低下する。バネ穴13bの存在によって、こうした制御精度の低下が抑制される。
なおバネ穴13bを設ける代わりに、所定の厚みを有する部材をクッションパッド11の下面11a又はバネ下部材13の上面13aに設けるようにしてもよい。
図7は第2の実施形態に係るダイクッションの構成を示す模式図である。
本実施形態のダイクッションは、第1の実施形態において油圧室14が無いものである。この場合はバネ下部材13の下部とボールネジ16のスクリュー部16aの上部が直接接続しており、両者は一体となって動作する。その他の構成は第1の実施形態と同じである。
図8は第3の実施形態に係るダイクッションの構成を示す模式図である。
第1、第2の実施形態が電動サーボモータを備えたダイクッションであるのに対し、本実施形態のダイクッションは油圧サーボダイクッションである。図8において図2と同一の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
バネ下部材13の下部とロッド31の上部は接続しており、両者は一体となって動作する。ロッド31の下部は油圧シリンダ32内を摺動自在であるピストン33と接続する。油圧シリンダ32内にはピストン33で仕切られる上部油圧室34と下部油圧室35が形成される。ロッド33は上部油圧室34を経由してピストン33と接続する。上部油圧室34と下部油圧率35は管路を介してサーボバルブ36に連通する。またサーボバルブ36には油圧ポンプ37も連通する。サーボバルブ36の切換によって油圧ポンプ37と上部油圧室34が連通し又は油圧ポンプ37と下部油圧室35が連通する。
サーボバルブ37は図示しないコントローラによって制御される。コントローラは、クッションパッド11の位置に応じてサーボバルブ37を制御する位置制御又はクッションパッド11に作用する圧力に応じてサーボバルブ37を制御する圧力制御を行う。
サーボバルブ37によって油圧ポンプ37と下部油圧室35とが連通すると上部油圧室34よりも下部油圧室35が高圧になり、ピストン33は上昇動作する。ピストン33の上昇動作はロッド32を介してクッションパッド11に伝達される。よってクッションパッド11も上昇動作する。サーボバルブ37によって油圧ポンプ37と上部油圧室34とが連通すると下部油圧室35よりも上部油圧室34が高圧になり、ピストン33は下降動作する。ピストン33の下降動作はロッド32を介してクッションパッド11に伝達される。よってクッションパッド11も下降動作する。
第3の実施形態においても第1の実施形態と同様にバネ12の他に弾性を有する部材を用いることが可能である。
ここまで説明した第1〜第3の実施形態では電動サーボダイクッションや油圧ダイクッションに弾性部材を適用した実施例を説明した。しかし本発明は電動サーボダイクッションや油圧ダイクッションだけでなく空気圧ダイクッションに適用することも可能である。
第1〜第3の実施形態によれば、ワーク成形の際に発生するサージ圧力が低減される。サージ圧力が低減するとプレス機械に発生する衝撃は緩和する。
また弾性部材の縮退が所定量で制限された後は電動サーボモータや油圧シリンダの駆動力が直接クッションパッドに伝達される。したがって弾性部材の存在によって制御精度が低下することを防止できる。
図1はプレス機械の構成を示す模式図である。 図2は第1の実施形態に係るダイクッションの構成を示す模式図である。 図3はプレス機械の各部の速度を時間経過と共に示す図である。 図4は油圧室に発生する力を時間経過と共に示す図である。 図5はクッションパッドとバネ下部材が当接した時に発生する力とバネ定数との関係を示す図である。 図6はクッションパッドとバネ下部材が当接した時の両者の相対速度とバネ定数との関係を示す図である。 図7は第2の実施形態に係るダイクッションの構成を示す模式図である。 図8は第3の実施形態に係るダイクッションの構成を示す模式図である。
符号の説明
10…ダイクッション
11…クッションパッド
11a…下面
12…バネ
13…バネ下部材
13a…上面
13b…バネ穴
13c…底面
14…油圧室
15…ピストン部材
16…ボールネジ
16a…スクリュー部
16b…ナット部
17…タイミングベルト
18…電動サーボモータ

Claims (2)

  1. クッションパッドと、該クッションパッドを駆動する駆動手段と、前記クッションパッドと前記駆動手段との間に介在され、前記駆動手段の駆動力を前記クッションパッドに伝達する駆動力伝達手段と、を備えたダイクッション装置において、
    前記駆動力伝達手段に、前記クッションパッドからの押圧力を受けて該クッションパッドの下降方向と平行する方向に縮退し、ワーク成形の際に発生するサージ圧力を低減する程度の弾力を生ずる弾性部材を備えたこと
    を特徴とするダイクッション装置。
  2. 前記弾性部材の一端に接する第1の制限部と、前記弾性部材の他端に接する第2の制限部とからなり、前記弾性部材の縮退量が所定量未満の状態で第1、第2の制限部が互いに離隔し、前記弾性部材の縮退量が所定量に到達した状態で第1、第2の制限部が互いに当接して前記弾性部材の縮退を制限する縮退量制限部を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載のダイクッション装置。
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