JP3225678B2 - 衝撃力制御装置 - Google Patents

衝撃力制御装置

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JP3225678B2
JP3225678B2 JP8263793A JP8263793A JP3225678B2 JP 3225678 B2 JP3225678 B2 JP 3225678B2 JP 8263793 A JP8263793 A JP 8263793A JP 8263793 A JP8263793 A JP 8263793A JP 3225678 B2 JP3225678 B2 JP 3225678B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、対称物に与えられる衝
撃力の大きさと作用速度とを制御する衝撃力制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平3−14904号には、ピストン
とクランクシャフトとを連接する連接棒の製造に衝撃力
を利用することが記載されている。連接棒においては、
クランクシャフトと連結される側の連結端部が半割りに
されて、連接棒本体とキャップとに分割されるのが普通
である。従来はこれら連接棒本体とキャップとが当初か
ら別個に製造されていたのであるが、これらを一体に形
成した後、クランクシャフトとの連結端部を衝撃力によ
って破壊し、連接棒本体とキャップとに分割することが
提案されているのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように衝撃力は機
械部品の製造等に有効に利用できるのであるが、衝撃力
を制御することは容易ではない。例えば、上記連接棒の
製造装置においては、ウエイトを所定の高さから落下さ
せ、連接棒のクランクシャフト側連結端部に係合させら
れている破壊工具に衝突させて、衝撃力をクランクシャ
フト側連結端部に加えるようになっている。この場合、
ウエイトの落下距離を変えれば衝撃力の大きさと作用速
度とを変え得るのであるが、両者を別個に変えることが
できない。衝撃力の大きさと作用速度とをそれぞれ任意
に変えるためには、ウエイトの質量と落下速度との両方
を変えることが必要なのであり、作業が面倒である上、
装置の構造が複雑となってコストが高くなる。圧縮気
体,火薬の爆発等により衝撃力を発生させる他の衝撃力
発生装置を利用する場合でも、衝撃力の大きさおよび作
用速度を制御することはやはり困難である。本発明は、
衝撃力の大きさと作用速度を別個に変更することが容易
であり、かつ低廉な衝撃力制御装置を得ることを課題と
してなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、衝撃力制御装置を、(1) 入力衝撃力を受ける入力
部材と、(2) その入力衝撃力に基づく出力衝撃力を対象
物に与える出力部材と、(3) 入力衝撃力の大きさが設定
値より小さい間は入力部材の運動をそのまま出力部材に
伝達し、設定値に達した後は入力部材の余力の運動を吸
収することにより設定値に対応する大きさの伝達衝撃力
を出力部材に伝達する衝撃力伝達装置と、(4) 出力部材
の運動速度を制御する運動速度制御手段とを含むように
することにある。
【0005】
【作用】本発明の衝撃力制御装置においては、入力部材
が入力衝撃力を受け、出力部材が入力衝撃力に基づいた
出力衝撃力を対象物に与える。対称物に与えられる衝撃
力の大きさ、すなわち、出力部材の出力衝撃力の大きさ
は衝撃力伝達装置によって制御され、対称物に与えられ
る衝撃力の作用速度、すなわち、出力部材の運動速度は
運動速度制御手段によって制御される。
【0006】衝撃力伝達装置において、入力衝撃力の大
きさが設定値より小さい間は入力衝撃力がそのまま出力
部材に伝達され、設定値に達した後は入力部材の余分の
運動が吸収されることにより設定値に対応する大きさの
伝達衝撃力が出力部材に伝達される。
【0007】衝撃力伝達装置は、例えば、入力部材およ
び出力部材と共同して液圧室を形成するシリンダと、そ
のシリンダ内の液圧室の液圧が設定液圧より小さい間は
閉状態にあり、設定液圧に達すると開状態になるリリー
フ弁とを含むものとすることができる。液圧室の液圧が
リリーフ弁の設定液圧より小さい間は、液圧制御弁は閉
状態にあるため、液圧室の容積は実質的に不変である。
そのため、出力部材には入力部材の運動がそのまま伝達
され、伝達衝撃力は入力衝撃力の増加に伴って増加させ
られる。ここで、「入力部材の運動を出力部材にそのま
ま伝達する」とは、入力部材の運動が吸収されずに出力
部材に伝達されることを意味して、必ずしも、出力部材
が入力部材と同一方向に同一速度で運動させられること
を意味するわけではない。
【0008】液圧室の液圧がリリーフ弁の設定液圧に達
すると、リリーフ弁が開かれ、入力部材の運動に伴って
液圧室の作動液が流出させられる。そのため、液圧室の
容積が入力部材の運動に伴って減少させられ、また、減
少に対応する入力部材の運動は出力部材には伝達され
ず、衝撃力伝達装置に吸収される。また、液圧室の液圧
はリリーフ弁の設定液圧に保たれ、出力部材に伝達され
る伝達衝撃力はリリーフ弁の設定液圧に対応する大きさ
になる。したがって、リリーフ弁の設定液圧を変更する
ことにより伝達衝撃力の大きさを変更することができ
る。
【0009】運動速度制御手段によって、出力部材の運
動速度が制御される。運動速度制御手段は、例えば、出
力部材と共同して液圧室を形成するシリンダと、そのシ
リンダ内の液圧室からの作動液の流出量を制御する流量
制御弁とを含むものとすることができる。流量制御弁に
よって制御される流出量が大きい場合には出力部材の運
動速度が大きくなり、流出量が小さい場合には小さくな
る。流量制御弁は、液圧室の液圧の大きさに係わらず流
出量を一定に制御するものであっても、液圧室の液圧に
応じて流出量が変化するものであってもよい。
【0010】
【発明の効果】このように、本発明の衝撃力制御装置に
よれば、対象物に与えられる出力衝撃力の大きさおよび
作用速度を容易に制御することができる。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例である衝撃力制御装置を打
抜き加工装置に適用した実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。図2において、打抜き加工装置のフレーム1
0の上部には、衝撃力発生装置12が設けられ、下部に
は金型14が設けられている。また、衝撃力発生装置1
2と金型14との間には、衝撃力制御装置16が設けら
れている。衝撃力発生装置12においてウエイト18が
落下させられると、ウエイト18が衝撃力制御装置16
の入力部材としての入力ピストン20上に落下する。こ
の入力ピストン20が受けた入力衝撃力が制御されて出
力部材としての出力ピストン22に伝達衝撃力として伝
達され、この出力ピストン22の出力衝撃力が金型14
に与えられてワーク24が打ち抜かれる。
【0012】衝撃力発生装置12は、ウエイト18,シ
リンダ30,フック32,ガイド34,36等を備えて
いる。ウエイト18の上部には、引っ掛け金具38が取
り付けられ、フック32が掛けられるようにされてい
る。フック32はシリンダ30から延び出させられたピ
ストンロッド40に取り付けられている。また、ガイド
34,36はフレーム10に上下方向に延びる姿勢で固
定されており、ウエイト18がこれらガイド34,36
に沿って移動可能とされている。
【0013】ウエイト18は、常には、フック32によ
って予め決められた位置(落下距離H)において支持さ
れているが、フック32を支持しているシリンダ30の
ロッド側室(図2において下側の液室)が開放される
と、ウエイト18がガイド34,36に沿って自重で落
下し、衝撃力制御装置16の入力ピストン20に衝突す
る。落下距離Hは、ウエイト18の下面と入力ピストン
20の上面との距離であり、ウエイト18の質量が同じ
場合には、落下距離Hが大きいほどウエイト18の入力
ピストン20に衝突する時点における落下速度が大きく
なり、入力ピストン20に与え得る衝撃力の大きさおよ
び作用速度が大きくなる。
【0014】衝撃力制御装置16は図1に示すように、
シリンダ44と液圧回路46とを備えている。シリンダ
44のシリンダボア48には入力ピストン20と出力ピ
ストン22とが液密かつ摺動可能に設けられている。入
力ピストン20と出力ピストン22とは互いに対向して
設けられ、入力ピストン20のピストンロッド54およ
び出力ピストン52のピストンロッド56はそれぞれシ
リンダ44の端面から突出させられている。出力ピスト
ン22のピストンロッド56にはスリーブ58が取り付
けられ、ストッパ58がシリンダ44に当接することに
よって出力ピストン22の上方への移動限度が決められ
る。
【0015】また、シリンダボア48内の、入力ピスト
ン20のピストンロッド54側が第一室60とされ、入
力ピストン20と出力ピストン22との間が第二室62
とされ、出力ピストン22のピストンロッド56側が第
三室64とされる。
【0016】液圧回路46は、タンク66,モータ駆動
のポンプ68,2位置電磁弁70〜74,液圧制御弁と
してのリリーフ弁76,流量制御弁としての可変絞り弁
78,逆止弁80〜88,これらを接続する複数の液通
路等を備えたものである。第一室60は、2位置電磁弁
70を介してポンプ68に接続されるとともに、逆止弁
80を介してタンク66に接続されている。2位置電磁
弁70は、常には、図示の第一位置にあり、第一室60
を逆止弁82を経てタンク66に連通させているが、ソ
レノイド90の励磁によって第二位置に切り換えられる
と、ポンプ68からの作動液が第一室60に供給される
ことを許容する。また、第一室60内が負圧になると、
タンク66の作動液が逆止弁80を経て吸入される。
【0017】第二室62は、設定液圧の可変なリリーフ
弁76および2位置電磁弁72を介してタンク66に接
続されるとともに、逆止弁84を介して2位置電磁弁7
2に接続されている。2位置電磁弁72は、常には、図
示の第一位置にあり、第二室62をタンク66に連通さ
せているが、ソレノイド92の励磁によって第二位置に
切り換えられると、ポンプ68からの作動液が逆止弁8
4を経て第二室62に供給されることを許容する。
【0018】リリーフ弁76は、第二室62の液圧が設
定液圧より小さい間は閉状態にあるが、設定液圧に達す
ると開状態となるものである。すなわち、入力ピストン
20が受ける入力衝撃力の大きさが小さく、第二室62
の液圧がリリーフ弁76の設定液圧より小さい間は、第
二室62の作動液は流出を阻止されている。したがっ
て、作動液の圧縮性を無視すれば、第二室62の容積は
不変であり、入力ピストン20と出力ピストン22とは
一体的に移動する。また、出力ピストン22への伝達衝
撃力の大きさは、第二室62の液圧に比例するため、入
力衝撃力の大きさの増加に伴って増加させられる。
【0019】入力衝撃力が大きくなり、第二室62の液
圧がリリーフ弁76の設定液圧に達すると、第二室62
の作動液がリリーフ弁76および2位置電磁弁72を経
てタンク66に流出させられる。その結果、第二室62
の容積が入力ピストン20の運動に伴って減少させら
れ、入力ピストン20が出力ピストン22に接近するた
め、その分の運動は出力ピストン22には伝達されな
い。また、伝達衝撃力はリリーフ弁76の設定液圧に対
応する大きさになる。
【0020】このように、第二室62およびリリーフ弁
76によって衝撃力伝達装置が構成され、リリーフ弁7
6の設定液圧が特許請求の範囲にいう入力衝撃力の設定
値を決定することになる。この設定液圧は、換言すれ
ば、伝達衝撃力の最大値であり、最大伝達衝撃力は設定
液圧の変更によって変更し得る。
【0021】第三室64は、逆止弁77を備えた可変絞
り弁78および2位置電磁弁74を介してタンク66に
接続されている。2位置電磁弁74は、常には、図示の
第一位置にあり、第三室64が可変絞り弁78を介して
タンク66に連通させている。ソレノイド94の励磁に
よって第二位置に切り換えられると、2位置電磁弁7
0,72と同様に、ポンプ68からの作動液が逆止弁8
8を経て第三室64に供給されることを許容する。ま
た、2位置電磁弁74には、逆止弁86を介して第二室
62が接続されている。2位置電磁弁74が第二位置に
切り換えられて、ポンプ68からの作動液が第三室64
に供給され、出力ピストン22が上昇するとき第二室6
2から作動液がタンク66へ流出することを許容するた
めである。
【0022】可変絞り弁78は、第三室64と2位置電
磁弁74およびタンク66とを接続する液通路96の流
路面積を絞ることによって作動液の流出量を制御するも
のである。液通路96の流路面積が小さいほど第三室6
4からの作動液の流出量が少なくなり、出力ピストン2
2の運動速度が小さくなる。第三室64,可変絞り弁7
8,液通路96等によって運動速度制御手段が構成され
ているのである。なお、可変絞り弁78は、液通路96
を絞るだけのものであるため、第三室64から流出する
作動液の量は、第三室64の液圧が小さくなるにつれて
少なくなる。すなわち、出力ピストン22の運動速度
は、第三室64の液圧および可変絞り弁78による設定
流路面積によって決まるのである。
【0023】出力ピストン22から金型14に与えられ
る出力衝撃力は、伝達衝撃力(定常状態ではリリーフ弁
76の設定液圧で決まる最大伝達衝撃力)から第三室6
4の液圧と出力ピストン22の第三室64側の受圧面積
との積を引いた大きさとなり、第三室64の液圧は、出
力ピストン22の運動速度によって変わる。出力衝撃力
の大きさおよび作用速度は互いに独立して変わるのでは
なく、関連し合って変わるのである。しかし、リリーフ
弁76の設定液圧と可変絞り弁78の設定流路面積とを
変えることによって、出力衝撃力の大きさと作用速度と
を任意に変更することができる。
【0024】金型14は上型100と下型102とを備
えている。上型100は,ポンチ104,シャンク10
6,ブッシュ108等を備え、下型102はダイ11
0,ダイホルダ112,ガイド114,ストッパ116
等を備えている。下型102がダイホルダ112を介し
てフレーム10に固定され、上型100が下型102に
対して接近・離間可能に設けられている。また、ワーク
24はダイ110の上面にセットされる。上型100
は、シャンク106に衝撃力制御装置16の出力ピスト
ン22の出力衝撃力が与えられることによって移動させ
られ、その移動限度はブッシュ108がストッパ116
に当接することによって規定される。両者が当接する時
期には、ポンチ104によるワーク24の打ち抜きが終
了している。
【0025】ポンチ104がワーク24を打ち抜くのに
必要な力はウエイト18が発生し得る衝撃力より小さく
てよく、打抜き速度はウエイト18が入力ピストン20
に衝突するときの落下速度より小さくてよい。すなわ
ち、ウエイト18の有するエネルギはワーク24の加工
に必要なエネルギより大きいのである。したがって、本
実施例の打抜き加工装置においては、ウエイト18が有
するエネルギの一部が衝撃力制御装置16において吸収
され、残りのエネルギが上型100に与えられる。
【0026】以上のように構成された打抜き加工装置の
作動を説明する。図2に示すように、ウエイト18,入
力ピストン20および出力ピストン22が上昇させら
れ、金型14が開かれた状態で、ダイ110上のワーク
24がセットされる。次に、2位置電磁弁70が第二位
置に切り換えられ、第一室60にポンプ68からの作動
液が供給される。それによって、入力ピストン20が下
降させられ、出力ピストン22が下降させられる。この
際、第二室62の液圧はリリーフ弁76の設定圧力より
かなり小さいため、第二室62内の作動液が流出させら
れることはない。また、第三室64内の作動液は可変絞
り弁78,2位置電磁弁74を経てタンク66に戻され
る。第一室60には、出力ピストン22の下面がシャン
ク106に当接し、ポンチ104がワーク24に当接す
るまで作動液が供給される。第一室60の液圧はポンプ
68に設けられたリリーフ弁の設定圧に等しくなり、第
二室62の液圧がそれに対応する大きさとなる。衝撃力
が与えられる前に予備加圧が行われるのである。
【0027】次に、ウエイト18が落下させられ、入力
ピストン20に衝突させられる。それによって入力ピス
トン20が下降させられ、第二室62の液圧が入力衝撃
力の増加に伴って増加する。第二室62の液圧がリリー
フ弁76の設定液圧より小さい間は、第二室62内の作
動液は流出しないため、出力ピストン22には入力ピス
トン20の運動が吸収されずに伝達される。また、出力
ピストン22への伝達衝撃力は入力衝撃力の増加に伴っ
て増加する。出力ピストン22によって上型100が下
降させられ、ポンチ104がワーク24を打ち抜く。
【0028】第二室62の液圧がリリーフ弁76の設定
液圧に達した後は、第二室62の作動液が流出し、入力
ピストン20が出力ピストン22に接近する。入力ピス
トン20の運動のうち作動液の流出分は出力ピストン2
2に伝達されず、出力ピストン22に伝達される伝達衝
撃力はリリーフ弁76の設定液圧に対応する大きさに制
御される。
【0029】また、出力ピストン22の運動速度は、第
三室64の液圧と可変絞り弁78による設定流出量とに
よって決まる大きさに制御される。第三室64の液圧
は、伝達衝撃力の大きさと、ワーク24から上型100
を介して出力ピストン22に加えられる打抜抵抗との差
によって決まり、打抜抵抗は打抜速度、すなわち、出力
ピストン22の運動速度が大きいほど大きくなる。した
がって、出力ピストン22の出力衝撃力の大きさおよび
作用速度はワーク24の影響を受けることになるが、ワ
ーク24が決まれば、リリーフ弁76設定液圧と可変絞
り弁78の設定流路面積とを調節することによって、任
意に調節することができる。
【0030】ワーク24の打抜き時に、上型100が受
ける出力衝撃力はウエイト18が出力し得る衝撃力より
小さく、ポンチ104の運動速度(ワーク24の打抜速
度)はウエイト18の落下速度より小さい。すなわち、
ワーク24に与えられるエネルギはウエイト18が有す
るエネルギより小さいのである。これによって、ポンチ
104がワーク24を適正な打抜速度で打ち抜くため、
打抜き時に発生する騒音,振動が従来より小さくなって
作業環境が改善させれるとともに、寸法精度の良い打抜
製品が得られる。
【0031】また、余分なエネルギが衝撃力制御装置1
6により吸収されるのであるが、この際、衝撃力制御装
置16は緩衝作用を為すため、ウエイト18が入力ピス
トン20に衝突する時の衝突音および振動の発生が抑制
される。さらに、上型100に与えられるエネルギは、
ワーク24の打抜きに必要なエネルギよりやや大きい程
度に制御されるため、打抜き完了後にブッシュ108が
ストッパ116に衝突する際に消費されるべきエネルギ
が小さくて済み、この際に発生する衝突音および振動も
小さくて済む。
【0032】打抜き終了後、シリンダ30によってウエ
イト18が上昇させられ、予め定められた位置に停止さ
せられる。続いて、2位置電磁弁72が第二位置に切り
換えられ、ポンプ68からの作動液が逆止弁84を経て
第二室62に供給されて、入力ピストン20が上昇端位
置まで上昇させられる。この際、2位置電磁弁70が第
一位置にあるため、第一室60の作動液が逆止弁82を
経てタンク66へ流出することが許容される。
【0033】続いて、2位置電磁弁72が第一位置へ復
帰させられるとともに2位置電磁弁74が第二位置に切
り換えられ、ポンプ68からの作動液が逆止弁88,7
7を経て第三室64に供給されて、出力ピストン22が
上昇端位置まで上昇させられる。この際、第二室62の
作動液が逆止弁86および2位置電磁弁74を経てタン
ク66へ流出する。出力ピストン22の上昇とともに上
型100も上昇させられ、金型14が開かれて、打抜き
加工後のワーク24が取り出されるとともに次のワーク
がセットされる。
【0034】なお、上記実施例においては、可変絞り弁
78が単に液通路96を狭めるだけの可変絞り弁78と
されていたため、第三室64の液圧の大きさに応じて流
出速度が変化するが、液圧の大きさに応じて流路面積が
変化させられ、液圧の大きさに係わらず一定の流量を保
ち得る制御弁にしてもよい。このようにすれば、出力ピ
ストン22の運動速度を第三室64の液圧とは無関係
に、予め予定された大きさに制御することができる。ま
た、流量制御弁が可変であることは不可欠ではなく、液
通路96の少なくとも一部に流路面積の小さいオリフィ
ス部を設けるだけであってもよい。このようにすれば、
出力ピストン22の運動速度が規制され、入力ピストン
20の運動速度より小さくされる。さらに、可変絞り弁
78の代わりに第三室64の液圧を制御する液圧制御弁
を設けてもよい。伝達衝撃力が同じである場合には、第
三室64の液圧が大きければ出力衝撃力が小さくなり、
出力ピストン22の運動速度が小さくなるのである。ま
た、第三室64の液圧が小さければ、出力衝撃力が大き
くなり、出力ピストン22の運動速度が大きくなる。
【0035】また、上記実施例においては、本発明の一
実施例である衝撃力制御装置が打抜き加工装置に適用さ
れていたが、打抜き加工装置に限らず、プレス加工装
置,かしめ加工装置等種々な衝撃力を利用した装置に適
用することができる。
【0036】さらに、上記実施例においては、衝撃力を
加える以前に予備加圧が行われるようにされていたが、
予備加圧を行うことは必ずしも不可欠なことではない。
また、上記実施例においては、ウエイト18が自由落下
するようにされていたが、シリンダ30によって加速さ
れて落下するようにしてもよい。さらに、フック32の
開放がシリンダ30を使用しないで自動にまたは手動で
行われるようにしてもよく、その場合には、シリンダ3
0はウエイト18を加工以前の位置に戻す場合に使用さ
れることになる。
【0037】さらに、衝撃力制御装置は、上記実施例に
限らず、図3に示すものであってもよい。図3におい
て、シリンダ200のシリンダボア202は小径部20
4と大径部206とからなる段付状とされ、小径部20
4には入力ピストン208が、大径部206には出力ピ
ストン210がそれぞれ摺動可能に設けられている。す
なわち、入力ピストン208の受圧面積より出力ピスト
ン210の受圧面積の方が大きくされている。そのた
め、出力ピストン210に伝達される伝達衝撃力は入力
衝撃力より常に受圧面積の比だけ大きくなる。また、上
記実施例と同様に、シリンダボア202内の入力ピスト
ン208のピストンロッド側が第一室212とされ、入
力ピストン208と出力ピストン210との間が第二室
214とされ、出力ピストン210のピストンロッド側
が第三室216とされている。
【0038】第一室212には、2位置電磁弁220が
接続されるとともに逆止弁222が接続されている。し
たがって、第一室212の圧力が大気圧以下になると、
逆止弁222を経て大気が流入する。2位置電磁弁22
0が図示する第一位置にある場合には、圧力タンク22
6が第一室212から遮断されているが、第二位置に切
り換えられると第一室212に連通させられ、圧縮空気
が流入させられる。れる。
【0039】第二室214には、上記実施例と同様に、
リリーフ弁232,2位置電磁弁234を介してタンク
236が接続されるとともに、入力ピストン208と出
力ピストン210との間には、リターンスプリング23
8が配設されている。
【0040】第三室216は、逆止弁239を備えた可
変絞り弁240および2位置電磁弁242を介してタン
ク236に接続されるとともにシリンダボア202の端
壁と出力ピストン210との間にはリターンスプリング
244が配設されている。また、2位置電磁弁242に
は、逆止弁246を介して第二室214が接続されてい
る。シリンダボア202の小径部204と大径部206
との段部248は出力ピストン210の上昇端を決める
ストッパとされている。
【0041】以上のように構成された衝撃力制御装置の
作動を説明する。図3の状態から、2位置電磁弁220
が第二位置に切り換えられ、第一室212に圧縮気体が
供給され、入力ピストン208および出力ピストン21
0が下降させられる。第一室212には出力ピストン2
10が対象物250に当接するまで圧縮気体が供給され
る。すなわち、上記実施例の衝撃力制御装置16におけ
る場合と同様に予備加圧が行われるのである。次に、入
力ピストン208に図示しない衝撃力発生装置によって
衝撃力が加えられるのであるが、これに伴う作動は前記
実施例における場合と同様であるため省略する。
【0042】作動終了後、図示しない衝撃力発生装置に
おいてウエイトが原位置に戻されるとともに衝撃力制御
装置において2位置電磁弁234,242がそれぞれ第
二位置に切り換えられ、入力ピストン208および出力
ピストン210が加工以前の位置に戻される。入力ピス
トン208および出力ピストン210それぞれはリター
ンスプリング238,244の弾性力によって上昇端位
置に戻され、それに伴って第二室214および第三室2
16にはタンク236の作動液が吸入される。
【0043】以上のように、本実施例の衝撃力制御装置
においては、作動終了後に入力ピストン208や出力ピ
ストン210がリターンスプリング238,244の弾
性力によって原位置に戻されるようにされているため、
第二室214,第三室216にポンプで作動液を供給す
る必要がなく、ポンプやモータが不要となり、その分コ
ストダウンを図ることができる。また、シリンダボア2
02が段付にされたため、リリーフ弁232の設定液圧
が上記実施例におけるリリーフ弁76の設定液圧と同じ
場合には、出力ピストン210に伝達される伝達衝撃力
をその分大きくすることができる。
【0044】さらに、衝撃力制御装置を図4に示すよう
に構成することも可能である。図4において、シリンダ
300のシリンダボア302は小径部304と大径部3
06とを備えている。小径部304には入力ピストン3
08が、大径部306には出力ピストン310がそれぞ
れ摺動可能に設けられている。また、前記実施例と同様
に、シリンダボア302内の入力ピストン308のピス
トンロッド312側が第一室314とされ、入力ピスト
ン308と出力ピストン310との間が第二室316と
され、出力ピストン310のピストンロッド側が第三室
318とされている。
【0045】第一室314は大気に開放されているた
め、圧力は常に大気圧である。第二室316の入力ピス
トン308と出力ピストン310との間には圧縮コイル
スプリング322が配設されるとともに、入力ピストン
308と出力ピストン310とがボルト324によって
限られた範囲で互いに接近・離間可能に連結されてい
る。入力ピストン308のピストンロッド312の内部
には孔325が設けられ、ボルト324の頭部326が
移動可能に収容されている。また、ボルト324の先端
部が出力ピストン310に螺合されているのである。圧
縮コイルスプリング322は、前記リータンスプリング
238に比較して弾性係数が著しく大きいものであり、
相当量圧縮されて大きなセット荷重が与えられている。
【0046】圧縮コイルスプリング322は、入力ピス
トン308の受ける入力衝撃力が圧縮コイルスプリング
322のセット荷重より小さい間は圧縮されない。した
がって、入力ピストン308は出力ピストン310に接
近せず、出力ピストン310には入力ピストン308の
運動がそのまま伝達される。この状態では、出力ピスト
ン310に伝達される伝達衝撃力は入力ピストン308
が受ける入力衝撃力の増加に応じて増加する。入力衝撃
力がセット荷重に達すれば、圧縮コイルスプリング32
2が圧縮され始める。したがって、入力ピストン308
は出力ピストン310に接近させられ、その接近分、す
なわち、圧縮コイルスプリング322の圧縮分は出力ピ
ストン310に伝達されない。出力ピストン310に伝
達される伝達衝撃力は、ほぼセット荷重に対応する大き
さに規制されるのである。
【0047】第三室318には、前記実施例と同様に、
可変絞り弁340,2位置電磁弁342を介してタンク
344が接続されるとともに、リターンスプリング34
6が配設されている。
【0048】以上のように構成された衝撃力制御装置の
作動を説明する。本実施例においては、予備加圧が行わ
れないで、入力ピストン308に図示しない衝撃力発生
装置によって入力衝撃力が与えられる。入力衝撃力が圧
縮コイルスプリング322のセット荷重に対応する力よ
り小さい間は、出力ピストン310には入力ピストン3
08の運動がそのまま伝達され、出力ピストン310に
は入力衝撃力に応じた大きさの伝達衝撃力が伝達され
る。入力衝撃力がセット荷重に対応する力に達した後
は、圧縮コイルスプリング322が圧縮され、その圧縮
分の運動が吸収される。出力ピストン310にはほぼセ
ット荷重に対応する伝達衝撃力が伝達される。出力ピス
トン310の出力衝撃力は、圧縮コイルスプリング32
2のセット荷重の大きさと可変絞り弁340による設定
流量とによって制御され、対象物350に与えられる。
【0049】作動終了後、図示しない衝撃力発生装置に
おけるウエイトを上昇させるとともに2位置電磁弁34
2を第2位置に切り換えれば、入力ピストン308が圧
縮コイルスプリング322によって上昇端位置に戻さ
れ、出力ピストン310がリターンスプリング346に
よって上昇端位置に戻される。第一室314は大気圧に
保たれ、第三室318にはタンク344の作動液が吸入
される。
【0050】以上のように、本実施例においては、シリ
ンダ300,圧縮コイルスプリング322,ボルト32
4等によって衝撃力伝達装置が構成されている。また、
リリーフ弁等が不要になるため、その分、液圧回路の構
造を簡単にすることができ、コストダウンを図ることが
できる。
【0051】また、衝撃力制御装置は、図5に示すよう
に、入力ピストン400の受ける入力衝撃力の方向と出
力ピストン402の出力衝撃力の方向とが異なるものと
することも可能である。さらに、入力ピストン208,
400と出力ピストン210,402との受圧面積の大
きさを逆にすることも可能である。
【0052】その他、いちいち例示することはしない
が、特許請求の範囲を逸脱することなく当業者の知識に
基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である衝撃力制御装置の概略
図である。
【図2】上記衝撃力制御装置を打抜き加工装置に適用し
た場合における一実施例の正面図である。
【図3】本発明の別の実施例である衝撃力制御装置の概
略図である。
【図4】本発明のさらに別の実施例である衝撃力制御装
置の概略図である。
【図5】本発明のさらに別の実施例である衝撃力制御装
置の概略図である。
【符号の説明】
16 衝撃力制御装置 20,208,308,400 入力ピストン 22,210,310,402 出力ピストン 44,200,300 シリンダ 62 第二室 76,232 リリーフ弁 78,236,340 可変絞り弁 214 第二室 312 ピストンロッド 322 圧縮コイルスプリング 324 ボルト

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力衝撃力を受ける入力部材と、 その入力衝撃力に基づく出力衝撃力を対象物に与える出
    力部材と、 前記入力衝撃力の大きさが設定値より小さい間は前記入
    力部材の運動をそのまま前記出力部材に伝達し、設定値
    に達した後は入力部材の余分の運動を吸収することによ
    り設定値に対応する大きさの伝達衝撃力を出力部材に伝
    達する衝撃力伝達装置と、 前記出力部材の運動速度を制御する運動速度制御手段と
    を含むことを特徴とする衝撃力制御装置。
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