JP2006053057A - 漏水センサーおよび漏水検出システム - Google Patents

漏水センサーおよび漏水検出システム Download PDF

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Abstract

【課題】安価で使い勝手のよい漏水センサーおよび漏水検出システムを提供することを目的とする。
【解決手段】筐体10内部に水分が供給されると、電解質15が溶解し電解液が生成され、この電解液、正極11および負極12により化学変化が生じ、正極11と負極12との間に電位差が発生する。これにより、導線17、18を介して正極11および負極12に接続されている電子回路16に電力が供給され、電子回路16が駆動する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、漏水を検出する漏水センサーおよび漏水検出システムに関するものであり、より詳しくは検出機構に化学電池を用いた漏水センサーおよび漏水検出システムである。
工場やビルにおいて、循環冷却水や水道管からの漏水事故は、事業の操業停止等の重篤な事態を招きかねない。このため、従来より工場やビルでは、漏水が起こりやすい箇所や漏水を避けなければならない箇所等に漏水センサーを設け、漏水の発生を監視している。
また、育児や老人介護の分野においても、オムツの交換の遅れは、介護人の仕事の効率低下、新生児や被介護人の不快感の増長等を招いている。このため、オムツに漏水センサーを設け、失禁を早期に発見することが提案されている。
上述したような場面で用いられている漏水センサーは、主に二種の異なる金属電極間の漏水時に生じる抵抗変化や容量変化をモニタリングすることにより、漏水を検出している。具体的には、二種の電極間の電流ベクトルを測定したり(例えば、特許文献1参照。)、二種の金属管を流れる電流を測定することにより(例えば、特許文献2参照。)、漏水を検出している。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
特開平5−18849号公報 特開平8−166313号公報
しかしながら、従来の漏水センサーは、センサーに通電することにより漏水を検出しているので、センサーに電力を供給するのが必要不可欠であった。このため、例えば、センサーを大量に配設すると、電気配線が複雑になるので煩雑な工事が必要となり、手間やコストがかかっていた。また、電気配線の煩雑な工事を避けるため、電力供給源として電池を用いたとしても、電池交換等のメンテナンスや電池の寿命管理に手間がかかり、高コストが避けられない。さらに、漏水センサーをオムツに配設する場合は、使い捨て等の事情を考慮すると、低コストであるのが必須条件である。
そこで、本発明は上述したような課題を解決するためになされたものであり、安価で使い勝手のよい漏水センサーおよび漏水検出システムを提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明にかかる漏水センサーは、開口を有する筐体と、この筐体内に配設された少なくとも1対の電極と、少なくともこれらの電極間に配設された電解質およびショートを防ぐためのセパレータ膜と、電極に接続された電子回路とを有し、1対の電極は、それぞれイオン化傾向の異なる金属材料、合金材料および金属酸化物の何れかから成り、開口から筐体内に水分が侵入すると、電解質の水溶液との化学変化によって電池のアノードおよびカソードとして作用し、電子回路は、電極間に生じた電位差によって起動して漏水が発生したことを報知することを特徴とする。筐体内部に水分が供給されると、電解質が溶解し電解液が生成され、この電解液と2つの電極により化学変化が生じ、2つの電極間に電位差が発生する。
上記漏水センサーにおいて、筐体の表面および開口に配設された水分を吸収するポリマーをさらに有するようにしてもよい。これにより、筐体表面に供給された水分が筐体内部に効果的に導入される。
また、本発明にかかる他の漏水センサーは、開口を有する筐体と、この筐体内に配設された金属電極および酸素を電気化学的に還元する触媒が添加されたカーボン電極と、少なくとも金属電極とカーボン電極との間に配設された電解質およびショートを防ぐためのセパレータ膜と、金属電極およびカーボン電極に接続された電子回路とを有し、金属電極およびカーボン電極は、開口から筐体内に水分が侵入すると、電解質の水溶液との化学変化によって電池のアノードおよびカソードとして作用し、電子回路は、金属電極とカーボン電極の間に生じた電位差によって起動して漏水が発生したことを報知することを特徴とする。筐体内部に水分が供給されると、電解質が溶解し電解液が生成され、この電解液、カーボン電極による空気中の酸素および金属電極により化学変化が起こり、カーボン電極と金属電極との間に電位差が発生する。
上記漏水センサーにおいて、カーボン電極は、筐体内部の筐体に複数の孔が形成された面に配設され、孔が設けられた面を除く筐体の表面および開口に配設された水分を吸収するポリマーをさらに有するようにしてもよい。
上記漏水センサーにおいて、複数の漏水センサーを直列または並列に電気的に接続するようにしてもよい。
上記漏水センサーにおいて、電子回路は、無線信号を発信する無線装置、警報音を発生する音響装置および警告灯を点灯させる点灯装置の何れかから構成されるようにしてもよい。
また、本発明にかかる漏水検出システムは、少なくとも1つの上記漏水センサーと、漏水センサーから漏水が発生したことを検出する少なくとも1つの検出装置と、この検出装置と通信回線により接続され、検出装置から漏水が発生したことに関する情報を受信する管理装置とから構成されることを特徴とする。
本発明によれば、漏水が発生して筐体内部に水分が侵入すると、筐体内部で化学変化が発生して電極間に生じる電位差により電子回路が起動する。このように本発明では、外部からの電力供給なしで漏水が発生したことを報知することができる。これにより、電気配線や電池が不要なので、低コストを実現することができる。また、面倒な電気配線や電池交換が不要なので、使い勝手がよい。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる漏水センサーの構成を示す断面図である。
漏水センサー1は、一の側面に開口10aを有する筐体10と、この筐体10の上面の内側に配設された正極11と、筐体10の底面の内側に配設された負極12と、正極11と負極12との間に配設された一対のセパレータ13,14と、このセパレータ13,14間に配設された電解質15と、筐体10の上面の外側に配設された電気回路16と、この電気回路16と正極11とを接続する導線17と、電気回路16と負極12とを接続する導線18と、筐体10の上面に配設され導線18を中継するスイッチ19と、筐体10の外部表面を覆う吸水体20と、この吸水体20と連続して筐体10の開口10aに配設された導水路21とを有する。
筐体10は、例えば樹脂等から構成され、図1に示すように直方体の形状を有し、一の側面に開口10aが形成されている。なお、筐体10の形状は、内部に正極11、負極12、電解質15等の漏水センサー1を構成する構成要素を配設可能な形状であるならば、直方体に限定されず、正方体、円柱形状など適宜自由に設定することができる。
正極11は、二酸化マンガンを含む材料から構成され、筐体10の上面の内側に配設される。
ここで、正極11の材料は、漏水により生じた水分が筐体内部に流入したときに電池反応の速度を増加させるために微粒子状であるのが好ましい。
二酸化マンガンは、導電率が低く内部抵抗が大きくなる可能性がある。このため、導電助剤として正極の重量当たり30〜40%のカーボン粉末と、バインダーとして正極の重量当たり10〜20%のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはポリ塩化ビニデン(PVDF)を二酸化マンガン粉末と混合し、ロールプレスなどよって膜状に成型したコンポジット電極を正極11として用いるようにしてもよい。
負極12は、亜鉛を含む材料から構成され、筐体10の底面の内側に配設される。
このような負極12は、シート状の亜鉛箔を筐体10の底面の内側に配設することにより構成するようにしてもよい。また、正極12の場合と同様、カーボン粉末およびバインダーを亜鉛粉末に混合したコンポジット電極を用いるようにしてもよい。
このように、正極11を筐体10の上面に配設し、負極12を筐体10の底面に配設することにより、正極11と負極12とが筐体10内部で対向するように配設される。
セパレータ13は、親水性を有する公知の材料から構成され、筐体の形状や大きさに合わせて、シート状の素材から、ポンチなどの適切な治具を用いて、適切な形状および寸法に切り出したものであり、対となるセパレータ14および正極11と離間または接触し、かつ、それぞれと略平行になるよう筐体10内部に配設される。
セパレータ14は、親水性を有する公知の材料から構成され、筐体の形状や大きさに合わせて、シート状の素材から、ポンチなどの適切な治具を用いて、適切な形状および寸法に切り出したものであり、対となるセパレータ13および負極12と離間または接触し、かつ、それぞれと略平行になるよう筐体10内部に配設される。
このようにセパレータ13,14を正極11と負極12との間に配設することにより、正極11と負極12とが接触してショートするのを防ぐことができる。
なお、セパレータ13、14の筐体10内部への配設は、例えば、セパレータ13、14の一端を吸収体20と連結させ、水分を効率的に筐体10内部に導入するようにしてもよい。
セパレータ13,14としては、ポリエチレンやポリエステル等のポリマーシートやガラス繊維からなるシートの何れか、またはこれらを含むコンポジット膜を用いるようにしてもよい。
電解質15は、塩化アンモニウム、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムの何れかから構成され、セパレータ13、14の間に配設される。
ここで、電解質15は、漏水により生じた水分が筐体10内部に流入したときに溶解しやすいよう微粉状のものが好ましい。
電解質15をセパレータ13、14の間に配設することにより、漏水前に電解質15と正極11および負極12とが接触して腐食するのを防ぐことができる。
電界質15の量は、漏水により筐体内部が水分で満たされたとき、電解液の濃度が3mol/l以上になるように設定するのが望ましい。また、筐体10の構造から大量に電解質15を添加できる場合は、電解液濃度が8mol/l程度になるのが好適である。
なお、電解質15として水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムを用いる場合は、水の分解による水素発生を抑制するために酸化亜鉛も同時に筐体10内部に添加することが望ましい。
電子回路16は、ブザーやスピーカ等の音響装置、LED(Light Emitting Diode)等の発光装置、無線信号を発信する通信装置等から構成される。この電子回路16は、正極11に接続された導線17と負極12に接続された導線18に接続されており、これらの導線17,18を介して漏水により発生した電力が供給され、この電力により動作する。
なお、電子回路16を配設する位置は、導線17,18に接続可能な位置であるならば筐体10の上面の外側に限定されず、筐体10の側面や底面など、漏水センサー1の用途等に応じて適宜自由に設定することができる。
導線17は、銅線等から構成され、漏水により筐体10の内部に流入する水分に接触しないよう筐体10に埋設されており、一端が正極11に、他端が電子回路16に接続される。
導線18は、銅線等から構成され、漏水により筐体10の内部に流入する水分に接触しないよう筐体10内部に埋設されており、一端が負極12に、他端が電子回路16に接続される。
スイッチ19は、公知のスイッチから構成され、導線18に接続されており、漏水センサー1外部から操作可能なように筐体10の上面の外側に配設されている。このスイッチ19を設けることにより、ユーザによる電子回路16のON/OFFの動作制御が可能となる。
このようなスイッチ19を配設する位置は、ユーザが漏水センサー1外部から操作可能な位置であるならば、筐体10の上面に限定されず、筐体10の側面や底面など、漏水センサー1の用途に応じて適宜自由に設定することができる。
吸収体20は、紙おむつ等に用いられ水分を内部に吸収すると外部に滲み出さない機能を有する公知の吸収ポリマー等から構成され、筐体10の外側表面に配設される。
なお、電子回路16およびスイッチ19の表面には、吸収体20を配設しないようにしてもよい。
導水路21は、紙おむつ等に用いられる公知の吸収ポリマー等から構成され、吸収体20と連続して筐体10の開口10aから筐体10内部のセパレータ13、14に接続するように配設される。
このような漏水センサー1に水分が供給されると、漏水センサー1の表面に配設された吸収体20を構成するポリマーの内部に水分が吸収される。この水分は、毛細管現象で吸収体20内部を浸透して導水路21に到達し、この導水路21から筐体10内部に供給される。筐体10内部に供給された水分は、電解質15を溶解して電解液を生成する。すると、以下の化学式にしたがって、正極11と負極12との間に電位差が発生する。
正極:2MnO2+2H2O+2e-→2MnOOH+2OH-
負極:Zn+4OH-→Zn(OH)4 2-+2e-
全反応:Zn+2MnO2+2H2O+2OH-→Zn(OH)4 2-+2MnOOH
この反応により、漏水センサー1のサイズにも依存するが、1V程度の電圧、1〜10mA程度の電流、すなわち1〜10mW程度の電力が得られ、この電力によって電子回路16が起動し、漏水を警告する信号、アラームなどの警報、LEDなどの警告灯の点灯が可能となる。
このように、本実施の形態によれば、外部から電力を供給されずに漏水が発生したことを報知することができる。このため、電気配線や電池が不要なので、低コスト化を実現することができる。また、面倒な電気配線や電池交換が不要なので、使い勝手がよい。
警告信号を発生することができる作動時間は、漏水センサー1のサイズにより本センサーを使用する場所の特性に合わせて調整することが可能である。例えば電子回路16により無線信号を発生させる場合は、短時間の作動でも遠方に位置するメンテナンスセンターなどに警告を発信して漏水に対処することが可能なので、漏水センサー1を小型化することができる。
一方、ユーザの目視等により電子回路16の警告灯から漏水を発見する場合は、ユーザが巡視する時間間隔に基づいて、正極11、負極12および電解質15の量を設定することによりセンサーの作動時間を調節できる。
また、漏水センサー1は、内部に水分が流入しない場合でも正極11、負極12および電解質15の構成材料である二酸化マンガン、亜鉛、電解質粉末等が空気中で安定なので、劣化することなく半永久的に敷設し続けることが可能である。
また、電子回路16として高出力型の高輝度LED等を用いた場合、1つのセンサーで電力の出力が不足するときは、電子回路16を有する漏水センサー1に複数個の電子回路16を有しない漏水センサー1を直列または並列に配線することにより、動作させることが可能となる。このように複数個の漏水センサー1を使用すると、複数の漏水センサー1が動作しないと電子回路16が動作可能とならないため、漏水センサー1の誤作動を防ぐことが可能となる。
漏水を早急に検出するためには、電子回路16に無線通信回路を用いて、電波や超音波により漏水を集中管理センターに知らせるセンサーネットワークを構築することが望ましい。電子回路16に音響装置や発光装置を用いた場合は、ブザー音を検出するマイクロフォンシステムや光信号を確認するための監視カメラシステムを備えるセンサーネットワークシステムを構築することにより、早期の漏水を検出することが可能となる。
また、本実施の形態では、筐体10の外部に吸収体20を配設することにより、筐体10内部の電解質溶液が外部に漏洩するのを防ぐことができる。
また、本実施の形態では、吸収体20の吸水量および筐体10の容量を調節することにより、漏水を検出するしきい値を設定することができる。例えば、少量の水分でも漏水を検出したい場合は、筐体10を覆う吸収体20の量を少なくし、さらに筐体10の容量も小さくすることにより、少量の水分でも漏水を検出することが可能となる。
また、結露などにより生じる水滴を漏水と区別して誤動作を防ぐためには、吸収体20の量を多くすればよい。このようにすると、吸収体20に大量の水分が吸収されないと筐体10内部へは水分が流入しないので、少量の水分での誤動作は起こらない。
[実施例1]
上述した本実施の形態の実施例について説明する。
正極11には、電界二酸化マンガン(EMD)、アセチレンブラック、およびPTFEを重量比で50:35:15でよく混合し、ロールプレスにより500μmのシート状にして、半径1cmの円形に切り抜き、チタンメッシュ上に圧着したものを用いた。このときの正極11に含まれるEMDの量は46mgであった。
負極12には、厚さ0.1mmの亜鉛箔を正極と同形状に切り抜き、チタンメッシュ上に圧着したもの用いた。
このような正極11および負極12は、容量が約10mlのPTFE製の筐体10にスポット溶接することにより固定した。このとき、正極11および負極12は、筐体10に配設されている銅線からなる導線17,18とそれぞれ接続されるように筐体10に溶接される。
電解質15には、水酸化カリウムを用い、水分が筐体10内部を満たしたとき電解液の濃度が約8mol/lになるよう水酸化カリウムの粉末0.45gを筐体10の形状に合わせて適宜切り取ったポリマー素材からなる二枚のセパレータ13,14の間に挟み込んだ。
吸収体20および導水路21には、市販の紙おむつに用いられている吸水ポリマー(0.5g)を用い、筐体10に公知の接着剤で貼り付けた。このポリマーの性能は、ポリマー1g当たり100mlの水分を吸収できる能力を有している。したがって、吸収体20および導水路21は、50mlの水分吸収能を有していることになる。
また、電子回路16には、電子ブザー(スター社製、MMB−01、必要電力3.4mW)を用いた。
このような漏水センサー1の動作を確認するために、吸水体20に水60mlを徐々に吸収させ、このときの電子回路16によるブザー音の確認と電流・電圧の変化をモニタリングした。この結果を表1に示す。
Figure 2006053057
吸収体20へ水分の供給を開始すると、本実施例の漏水センサー1は、すぐにブザー音を発生させた。ブザー音の音量は、鳴動開始から約2〜3分間は強弱の変動があったが、この後は安定した音量で鳴動した。これは正極11、負極12への電解液の染み込み程度と初期の電解液濃度に偏りが生じたためと考えられる。
ブザーは、4時間鳴動し、EMDの利用効率は約90%と高い利用効率を得られた。また、筐体10内部から水酸化カリウム水溶液の漏洩は発生しなかった。
このように、本実施例の漏水センサー1は、電気配線が必要なく、4時間の動作が可能であることが確認された。
なお、本実施の形態では、正極11に酸化銀、負極12に亜鉛、電解質15に塩化アンモニウム、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウム何れかを用いるようにしてもよい。このようにしても、電気配線なくても漏水センサーを動作させることが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、図2を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図2は、本実施の形態にかかる漏水センサーの構成を示す断面図である。
漏水センサー2は、一の側面に開口30aを有しかつ上面に複数の孔30bが設けられた筐体30と、この筐体30の上面の内側に配設された正極31と、筐体30の底面の内側に配設された負極32と、正極31と負極32との間に配設された一対のセパレータ33,34と、このセパレータ33,34間に配設された電解質35と、筐体30の上面の外側に配設された電気回路36と、この電気回路36と正極31とを接続する導線37と、電気回路36と負極32とを接続する導線38と、筐体30の側面に配設され導線38を中継するスイッチ39と、筐体30の外部表面を覆う吸水体40と、この吸水体40と連続して筐体30の開口30aに配設された導水路31とを有する。
筐体30は、例えば樹脂等から構成され、図2に示すように直方体の形状を有し、一の側面に開口30aが形成されている。また、筐体30の上面には、貫通孔である孔30bが複数設けられている。
なお、筐体30の形状は、内部に正極31、負極32、電解質35等の漏水センサー2を構成する構成要素を配設可能な形状であるならば、直方体に限定されず、正方体、円柱形状など適宜自由に設定することができる。
正極31は、カーボンを主成分とするガス拡散型電極(以下、空気極という)から構成され、筐体30の孔30bが複数設けられた上面に配設される。このような正極31は、空気中の酸素を活物質として用い、空気中の酸素と筐体30内部の電解液を反応させる。上述したように、筐体30の上面には貫通孔である孔30bが複数設けられており、この上面の内側に正極31を配設する。これにより、筐体30外部の空気は、正極31の近傍まで搬送される。
また、正極31には、酸素と電解液の反応をスムーズに進行させるための酸素還元触媒を添加することが望ましい。触媒としては、白金、ルテニウムなどの貴金属、コバルトポルフィリンなどの有機金属錯体、酸化マンガンやペロブスカイト型酸化物などの金属酸化物等を用いることができる。
このような正極31は、カーボン、触媒、および、バインダーとしてのPTFEまたはPVDFを混合し、ホットプレスすることにより作成することができる。
負極32は、亜鉛、アルミニウム、鉄、マグネシウムの何れかを含む材料から構成され、筐体10の底面の内側に配設される。
負極32は、コストや電解液中での安定性を考慮すると、亜鉛を用いることが望ましい。このような負極32は、第1の実施の形態の負極12と同等の方法で製造することができる。
このように、正極31を筐体30の上面に配設し、負極32を筐体10の底面に配設することにより、正極31と負極32とが筐体30内部で対向するように配設される。
セパレータ33は、親水性を有する公知の材料から構成され、筐体の形状や大きさに合わせて、シート状の素材から、ポンチなどの適切な治具を用いて、適切な形状および寸法に切り出したものであり、対となるセパレータ34および正極31と離間または接触し、かつ、それぞれと略平行になるよう筐体30内部に配設される。
セパレータ34は、親水性を有する公知の材料から構成され、筐体の形状や大きさに合わせて、シート状の素材から、ポンチなどの適切な治具を用いて、適切な形状および寸法に切り出したものであり、対となるセパレータ33および負極32と離間または接触し、かつ、それぞれと略平行になるよう筐体30内部に配設される。
このようにセパレータ33,34を正極31と負極32との間に配設することにより、正極31と負極32とが接触してショートするのを防ぐことができる。
なお、セパレータ33、34の筐体30内部への配設は、例えば、セパレータ33、34の一端を吸収体40と連結させて、筐体30内部に水分が効率的に導入されるようにするのが望ましい。
セパレータ13,14としては、ポリエチレンやポリエステル等のポリマーシートやガラス繊維からなるシートの何れか、またはこれらを含むコンポジット膜を用いるようにしてもよい。
電解質35は、塩化アンモニウム、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムの何れかから構成され、セパレータ33、34の間に配設される。
ここで、電解質35は、漏水により生じた水分が筐体30内部に流入したときに溶解しやすいよう微粉状のものが好ましい。
電解質35をセパレータ33、34の間に配設することにより、漏水前に電解質35と正極31および負極32とが接触して腐食するのを防ぐことができる。
電界質35の量は、漏水により筐体内部が水分で満たされたとき、電解液の濃度が3mol/l以上になるように設定するのが望ましい。また、筐体30の構造から大量に電解質35を添加できる場合は、電解液濃度が8mol/l程度になるのが好適である。
なお、電解質35として水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムを用いる場合は、水の分解による水素発生を抑制するために酸化亜鉛も同時に筐体30内部に添加することが望ましい。
電子回路36は、ブザーやスピーカ等の音響装置、LED等の発光装置、無線信号を発信する通信装置等から構成される。この電子回路36は、正極31に接続された導線37と負極32に接続された導線38に接続されており、これらの導線37,38を介して漏水により発生した電力が供給され、この電力により動作する。
なお、電子回路36を配設する位置は、導線37,38に接続可能な位置であるならば筐体30の上面の外側に限定されず、筐体30の側面や底面など、漏水センサー2の用途等に応じて適宜自由に設定することができる。
導線37は、銅線等から構成され、漏水により筐体30の内部に流入する水分に接触しないよう筐体30に埋設されており、一端が正極31に、他端が電子回路36に接続される。
導線38は、銅線等から構成され、漏水により筐体30の内部に流入する水分に接触しないよう筐体30内部に埋設されており、一端が負極32に、他端が電子回路36に接続される。
スイッチ39は、公知のスイッチから構成され、導線38に接続されており、漏水センサー2外部から操作可能なように筐体30の側面の外側に配設されている。このスイッチ39を設けることにより、ユーザによる電子回路36のON/OFFの動作制御が可能となる。
このようなスイッチ39を配設する位置は、ユーザが漏水センサー2外部から操作可能な位置であるならば、筐体30の側面に限定されず、筐体10の上面や底面など、漏水センサー2の用途に応じて適宜自由に設定することができる。
吸収体40は、紙おむつ等に用いられ水分を内部に吸収すると外部に滲み出さない機能を有する公知の吸収ポリマー等から構成され、筐体30の外側表面に配設される。
ここで、吸収体40は、例えば、筐体30の上面には配設しないなど、筐体30の上面に設けられた孔30aを塞がないように筐体30の外側表面に配設される。
また、電子回路36およびスイッチ39の表面には、吸収体40を配設しないようにしてもよい。
導水路41は、紙おむつ等に用いられる公知の吸収ポリマー等から構成され、吸収体40と連続して筐体30の開口30aから筐体30内部のセパレータ33、34に接続するように配設される。
このような漏水センサー2に水分が供給されると、漏水センサー2の表面に配設された吸収体40を構成するポリマーの内部に水分が吸収される。この水分は、毛細管現象で吸収体40内部を浸透して導水路41に到達し、この導水路41から筐体30内部に供給される。筐体30内部に供給された水分は、電解質35を溶解して電解液を生成する。すると、以下の化学式にしたがって、正極31と負極32との間に電位差が発生する。
なお、以下の化学式は、負極32に亜鉛を用いた場合の反応を示している。
正極:O2+2H2O+4e-→4OH-
負極:2Zn+8OH-→2Zn(OH)4 2-+4e-
全反応:2Zn+O2+2H2O+4OH-→2Zn(OH)4 2-
この反応により、漏水センサー1のサイズにも依存するが、1V程度の電圧、1〜10mA程度の電流、すなわち1〜10mW程度の電力が得られ、この電力によって電子回路36が起動し、漏水を警告する信号、アラームなどの警報、LEDなどの警告灯の点灯が可能となる。
上述したような構成を有することにより、本実施の形態では、第1の実施の形態と同等の作用効果を有することができる。
また、本実施の形態では、空気中の酸素を活物質として用いるため、実施の形態1と比較して、同体積でも長時間の作動が可能である。したがって、本実施の形態にかかる漏水センサー2は、漏水による警告信号を長時間発する場合に用いるのに適している。
本実施の形態において、上記反応をスムーズに進行させるためには、常に安定した速度で空気中の酸素が孔30bから筐体30内部に供給され、かつ、孔30bから水分が筐体30内部に侵入するのを防ぐ必要がある。このため、本実施の形態では、孔30bを筐体30の上面に、吸収体40を筐体40の底面および側面に配設し、漏水を筐体30の側面および底面から検出する構成を採る。この構成により、本実施の形態では、空気が孔30bから安定して筐体30内部に供給されるので、上記反応が
このとき、筐体30の上面に撥水コートを施すようにしてもよい。これにより、孔30bを水分が塞いだり、孔30bから筐体30内部に水分が侵入することを防ぐことが可能となる。
また、電子回路36は、筐体30上部や導線37または38を延長し筐体30から離れた位置に配設することが望ましい。
[実施例2]
上述した本実施の形態の実施例について説明する。
正極31には、ペロブスカイト型酸化物(La0.6Sr0.4MnO3)、ケチェンブラック、およびPTFEを重量比で50:35:15でよく混合し、半径1cmのチタンメッシュ上にホットプレスすることにより作製したものを用いた。
負極32には、亜鉛粉末100mgをチタンメッシュ上に圧着したものを用いた。
このような正極31および負極32は、容量が約10mlのPTFE製の筐体30にスポット溶接することにより固定した。このとき、正極31および負極32は、筐体30に配設されている銅線からなる導線37,38とそれぞれ接続されるように筐体30に溶接される。
電解質35には、水酸化カリウムを用い、水分が筐体30内部を満たしたとき電解液の濃度が約8mol/lになるよう水酸化カリウムの粉末0.45gを筐体30の形状に合わせて適宜切り取ったポリマー素材からなる二枚のセパレータ33,34の間に挟み込んだ。
吸収体40および導水路41には、市販の紙おむつに用いられている吸水ポリマー(0.4g)を用い、筐体30に公知の接着剤で貼り付けた。このポリマーの性能は、ポリマー1g当たり100mlの水分を吸収できる能力を有している。したがって、吸収体20および導水路21は、40mlの水分吸収能を有していることになる。
なお、本実施例では、実施例1とは異なり、筐体30の上面に複数の孔30bが形成されており、空気極へ酸素を送り込む構造を有する。このため、吸収体40は、筐体30側面と底面に貼り付けた。また、筐体30の上面には、孔30bへの水の侵入を防ぐために、公知の撥水コート剤を塗布した。
電子回路16には、市販のLED素子を用いた。他の実験方法は、実施例1と同様である。
このような漏水センサー2の動作を確認するために、吸水体20に尿60mlを徐々に吸収させ、このときの電子回路16によるLED素子の発光の確認と電流・電圧の変化をモニタリングした。この結果を表2に示す。
Figure 2006053057
本実施例の漏水センサー2の作動時間は、空気が常に供給されるため、亜鉛の充填量に依存する。本実施例の漏水センサー2は、亜鉛の利用効率は70%と実施例1と比較すると低い値であるが、18.5時間という長時間の動作が確認された。また、筐体30内部からの水酸化ナトリウム水溶液の漏洩は発生しなかった。
このように、本実施例の漏水センサー2は、電気配線が必要なく、18.5時間という長時間の作動可能であることを確認した。
[第3の実施の形態]
次に、図3を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。図3は、本実施の形態にかかる漏水センサーの構成を示す断面図である。
なお、本実施の形態は、第1、2の実施の形態で示した使い捨て用途の漏水センサーとは異なり、繰り返しの使用が可能な漏水センサーであり、第1の実施の形態の漏水センサー1を改良したものである。したがって、本実施の形態において、第1の実施の形態と同等の構成要素については、同じ符号および名称を付し適宜説明を省略する。
漏水センサー3は、底面50aが開口した筐体50と、この筐体50の内部に配設され底面に開口51aを有する筐体からなるカートリッジ51と、このカートリッジ51の上面の内側に配設された正極11と、カートリッジ51の底面の内側に配設された負極12と、正極11と負極12との間に配設され適当な形状に切り取られたポリマー素材からなる一対のセパレータ13,14と、このセパレータ13,14間に配設された電解質15と、筐体50の上面の外側に配設された電気回路16と、この電気回路16と正極11とを接続する導線17と、電気回路16と負極12とを接続する導線18と、筐体50の上面に配設され導線18を中継するスイッチ19と、カートリッジ51との底面を覆う吸水体20と、この吸水体20と連続してカートリッジ51と開口51aに配設された導水路21とを有する。
筐体50は、例えば樹脂等から構成され、図3に示すように底面50aが開口した直方体の形状を有する。
カートリッジ51は、例えば樹脂等から構成され、図3に示すように直方体の形状を有し、底面の側面近傍の任意の箇所に開口51aが形成されている。
このようなカートリッジ51は、上面を筐体50の底面に対向させた状態で、筐体50内部に挿入することにより、筐体50内部に配設される。
導線17は、筐体50に設けられた導線17aと、カートリッジ51に設けられた導線17bとから構成される。このような導線17aと導線17bは、カートリッジ51を筐体50内部に配設したときに、互いに接続されるように筐体50またはカートリッジ51に配設されている。
導線18は、筐体50に設けられた導線18aと、カートリッジ51に設けられた導線18bとから構成される。このような導線18aと導線18bは、カートリッジ51を筐体50内部に配設したときに、互いに接続されるように筐体50またはカートリッジ51に配設されている。
吸収体20は、紙おむつ等に用いられ水分を内部に吸収すると外部に滲み出さない機能を有する公知の吸収ポリマー等から構成され、カートリッジ51の底面の外側に配設される。
導水路21は、紙おむつ等に用いられる公知の吸収ポリマー等から構成され、吸収体20と連続してカートリッジ51の開口51aからカートリッジ51内部のセパレータ13、14に接続するように配設される。
このように本実施の形態にかかる漏水センサー3は、正極11、負極12、セパレータ13,14、電解質15、吸収体20、導水路21がカートリッジ51に配設されており、このカートリッジ51を筐体50から取り外すことが可能である。
第1、2の実施の形態で示した漏水センサーは、筐体内部が水分が侵入して一度漏水を検出した後は、漏水センサーとして再利用することができない。これに対して、本実施の形態にかかる漏水センサー3は、漏水を検出しても、カートリッジ51を交換することにより、再び漏水を検出することが可能となる。これにより、筐体50に配設された電子回路16およびスイッチ19を再利用できるので、低コスト化を実現することができる。
次に、上述した漏水センサーを用いた漏水検出システムについて図4を参照して説明する。図4は、漏水検出システムの構成説明する図である。
漏水検出システム4は、このシステム全体を管理する集中管理センター5と、この集中管理センター5とそれぞれ無線または有線により接続された無線装置6、集音装置7、監視カメラ8と、無線装置6により監視される漏水センサー1aと、集音装置7により監視される漏水センサー1bと、監視カメラ8により監視される漏水センサー1cとから構成される。
なお、図4において、漏水センサー1a、1b、1cには、第1の実施の形態で説明した漏水センサー1を適用するが、第2、3の実施の形態で説明した漏水センサー2,3を適用してもよい。
集中管理装置5は、無線装置6、集音装置7および監視カメラ8と無線または有線により接続されており、無線装置6、集音装置7および監視カメラ8から漏水に関する情報を受信すると、集中管理装置5が適用されたシステムにおける漏水箇所に対応する機器の動作を停止したり、漏水が発生したことを表示装置に表示する等によりユーザに警告する。
このような集中管理装置5は、CPU等の演算装置、メモリ、HDD等の記憶装置、無線装置6、集音装置7および監視カメラ8と各種情報の送受を行うI/F装置、キーボード、マウス等の入力装置、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)、FED(Field Emission Display)または有機EL(Electro Luminescence)等の表示装置などを備えたコンピュータと、このコンピュータにインストールされたプログラムとからそれぞれ構成されており、上記ハードウェア装置がプログラムによって制御されることによって、すなわちハードウェア資源とソフトウェアが協働することによって、集中管理装置5の各機能部を実現する。
無線装置6は、漏水センサー1aから漏水が発生したことを示す無線信号を受信すると、集中管理装置5に漏水が発生したことを伝える。このとき、無線装置6は、この無線装置6または漏水センサー1aの位置を示す情報を集中管理装置5に送信するようにしてもよい。
集音装置7は、漏水センサー1bから漏水が発生したことを示す警報音を検出すると、集中管理装置5に漏水が発生したことを伝える。このとき、集音装置7は、この集音装置7または漏水センサー1bの位置を示す情報を集中管理装置5に送信するようにしてもよい。
監視カメラ8は、漏水センサー1cから漏水が発生したことを示す警告光を検出すると、集中管理装置5に漏水が発生したことを伝える。このとき、監視カメラ8は、この監視カメラ8または漏水センサー1cの位置を示す情報を集中管理装置5に送信するようにしてもよい。
漏水センサー1aは、電子回路16として無線発信器を備えており、筐体10内部に水分が侵入して電力が発生すると、漏水が発生したことを示す無線信号を発信する。
なお、漏水センサー1aは、図4に示すように、同じ漏水センサー1aを3つ直列に接続するようにしてもよい。このように漏水センサーを複数接続することにより、電子回路16の規格に応じてた電力を発生することができる。
漏水センサー1bは、電子回路16として電子ブザーを備えており、筐体10内部に、水分が侵入して電力が発生すると、ブザー音を鳴動させる。
漏水センサー1cは、電子回路16としてLED素子を備えており、筐体10内部に、水分が侵入して電力が発生すると、LED素子を点灯させる。
このような構成を有する漏水検出システム4では、漏水センサー1a〜1cの何れかが漏水を検出し、無線信号、ブザー音または光点灯動作を行うと、これらの動作または無線信号を無線装置6、集音装置7または監視カメラ8が検出する。無線装置6、集音装置7または監視カメラ8は、漏水が発生したことに関する情報および漏水が発生した位置に関する情報等を集中管理装置5に送信する。これにより、集中管理装置5は、漏水が発生したことおよび漏水の発生箇所を検出する。
このような漏水検出システム4は、漏水センサー1a〜1cに一切の電気配線を用いていないので、漏水センサーを大量に漏水の恐れがある箇所に設置することが可能となる。
なお、上述した第1〜3の実施の形態において、二次電池として作用するよう電極および電解質を組み合わせるようにしてもよい。
第1の実施の形態にかかる漏水センサーの構成を示す断面図である。 第2の実施の形態にかかる漏水センサーの構成を示す断面図である。 第3の実施の形態にかかる漏水センサーの構成を示す断面図である。 漏水検出システムの構成説明する図である。
符号の説明
1,2,3…漏水センサー、4…漏水検出システム、5…集中管理装置、6…無線装置、7…集音装置、8…監視カメラ、10,30,50…筐体、10a,30a…開口、11,31…正極、12,32…負極、13,14,33,34…セパレータ、15,35…電解質、16,36…電気回路、17,18,17a,17b,18a,18b,37,38…導線、19,39…スイッチ、20,40…吸収体、21,41…導水路、30b…孔、51…カートリッジ、51a…開口。

Claims (7)

  1. 開口を有する筐体と、
    この筐体内に配設された少なくとも1対の電極と、
    少なくともこれらの電極間に配設された電解質およびセパレータ膜と、
    前記電極に接続された電子回路と
    を有し、
    前記1対の電極は、それぞれイオン化傾向の異なる金属材料、合金材料および金属酸化物の何れかから成り、前記開口から前記筐体内に水分が侵入すると、前記電解質の水溶液との化学変化によって電池のアノードおよびカソードとして作用し、
    前記電子回路は、前記電極間に生じた電位差によって起動して漏水が発生したことを報知する
    ことを特徴とする漏水センサー。
  2. 前記筐体の表面および前記開口に配設された水分を吸収するポリマー
    をさらに有することを特徴とする請求項1記載の漏水センサー。
  3. 開口を有する筐体と、
    この筐体内に配設された金属電極および大気中の酸素を電気化学的に還元する触媒が添加されたカーボン電極と、
    少なくとも前記金属電極と前記カーボン電極との間に配設された電解質およびセパレータ膜と、
    前記金属電極および前記カーボン電極に接続された電子回路と
    を有し、
    前記金属電極および前記カーボン電極は、前記開口から前記筐体内に水分が侵入すると、前記電解質の水溶液との化学変化によって電池のアノードおよびカソードとして作用し、
    前記電子回路は、前記金属電極と前記カーボン電極の間に生じた電位差によって起動して漏水が発生したことを報知する
    ことを特徴とする漏水センサー。
  4. 前記カーボン電極は、前記筐体内部の前記筐体に複数の孔が形成された面に配設され、
    前記孔が設けられた面を除く前記筐体の表面および前記開口に配設された水分を吸収するポリマー
    をさらに有することを特徴とする請求項3記載の漏水センサー。
  5. 複数の漏水センサーを直列または並列に電気的に接続する
    ことを特徴とする請求項請求項1乃至4の何れか1項に記載の漏水センサー。
  6. 前記電子回路は、無線信号を発信する無線装置、警報音を発生する音響装置および警告灯を点灯させる点灯装置の何れかから構成されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の漏水センサー。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載された少なくとも1つの漏水センサーと、
    前記漏水センサーから漏水が発生したことを検出する少なくとも1つの検出装置と、
    この検出装置と通信回線により接続され、前記検出装置から漏水が発生したことに関する情報を受信する管理装置と
    から構成されることを特徴とする漏水検出システム。
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