JP2006052549A - ひび割れ誘発目地構造及び化粧目地部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ひび割れ誘発溝を必要としない新たなひび割れ誘発目地構造及びそれに利用される化粧目地部材を提供する。
【解決手段】 ひび割れ誘発目地構造20は、コンクリート構造物10の内部に配置されるひび割れ誘発部材22と、コンクリート構造物の表面近傍に配置される化粧目地部材24を有し、ひび割れ誘発部材と化粧目地部材の間にひび割れ46を誘発するものである。そして、化粧目地部材は、コンクリート構造物の表面に沿って配置されるとともに、型枠16と面接触する型枠接触面36と、型枠接触面を有する本体部32と、本体部からひび割れ誘発部材のひび割れ誘発部44に向かって「ハ」字状に伸びる2つの脚部34を有する。
【選択図】図2
【解決手段】 ひび割れ誘発目地構造20は、コンクリート構造物10の内部に配置されるひび割れ誘発部材22と、コンクリート構造物の表面近傍に配置される化粧目地部材24を有し、ひび割れ誘発部材と化粧目地部材の間にひび割れ46を誘発するものである。そして、化粧目地部材は、コンクリート構造物の表面に沿って配置されるとともに、型枠16と面接触する型枠接触面36と、型枠接触面を有する本体部32と、本体部からひび割れ誘発部材のひび割れ誘発部44に向かって「ハ」字状に伸びる2つの脚部34を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、コンクリート構造物の目的の場所にひび割れを誘発させるひび割れ誘発目地構造及び該誘発目地構造に利用される化粧目地部材に関する。
一般に、コンクリート構造物はコンクリートを打ち継いで構築される。例えば、図5に示すコンクリート構造物100の場合、まず底版コンクリート102を打設し、次に該底版コンクリート102の上に側壁コンクリート104を打設する。この場合、コンクリートの収縮率は経時的に変化し、コンクリート打設直後の収縮率は、コンクリート打設から数日を経過した時点の収縮率よりも大きい。そのため、後に打設された側壁コンクリート104の収縮変形が先に打設された底版コンクリート102によって拘束され、側壁コンクリート104に大きな内部応力が発生して該側壁コンクリート104にひび割れが発生する。このようなひび割れは、コンクリート内部に進入する水の通路となり、コンクリートの内部に配置されている鉄筋の腐食やコンクリート構造物の強度低下を招来する原因となる。しかし、このようなひび割れの発生自体を防止することは極めて困難と考えられる。したがって、近年は、ひび割れ自体の発生を防止することに代えて、コンクリート構造物の中でひび割れが発生しても強度や耐久の点で問題が無い箇所に集中的にひび割れを発生させるひび割れ誘発技術が提案されている。
このひび割れ誘発技術として、図6に示すように、コンクリート構造物100の表面106から所定の被りをとって配置された鉄筋108a、108bの外側にひび割れ誘発部材110を取り付けることが提案されている(特許文献1)。このひび割れ誘発部材110は、コンクリート表面106に向かって突出した∧形状のひび割れ誘発部112を備えており、このひび割れ誘発部112の先端角部をコンクリート表面18に形成されたひび割れ誘発溝114(図5参照)に対向させて配置される。その結果、コンクリートの収縮応力がひび割れ誘発部112の先端角部とひび割れ誘発溝114の間の薄肉部分に集まり、図7に示すように、ひび割れ誘発部112の先端角部とひび割れ誘発溝114との間にひび割れ116を誘発する。
特許2868994号公報
しかしながら、このようなひび割れ誘発技術では、コンクリート打設後、コンクリート表面106に残るひび割れ誘発溝114を適当な材料(例えば、シーリング材、樹脂モルタル等)で埋めなければならない。また、ひび割れ116は、ひび割れ誘発部112の先端からコンクリート表面106に下ろした垂線を中心とする45度の領域118内に発生すると考えられることから、ひび割れ誘発溝114は領域118を完全に含む大きさにしなければならない。そのため、ひび割れ誘発溝114の処理に多くの材料、時間及び労力を要するという問題がある。
そこで、本発明は、ひび割れ誘発溝を必要としない新たなひび割れ誘発目地構造及びそれに利用される化粧目地部材を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明は、
コンクリート構造物(10)の内部に配置されるひび割れ誘発部材(22)と、コンクリート構造物(10)の表面近傍に配置される化粧目地部材(24)を有し、ひび割れ誘発部材(22)と化粧目地部材(24)の間にひび割れ(46)を誘発するひび割れ誘発目地構造(20)に利用される化粧目地部材(24)であって、
化粧目地部材(24)は、
(a)コンクリート構造物(10)の表面に沿って配置されるとともに、コンクリート構造物(10)のコンクリート打設時にコンクリート構造物(10)の表面に接して配置される型枠(16)と面接触する型枠接触面(36)と、
(b)型枠接触面(36)を有する本体部(32)と、
(c)本体部(32)からひび割れ誘発部材(22)のひび割れ誘発部(44)に向かって「ハ」字状に伸びる2つの脚部(34)を有することを特徴とする。
コンクリート構造物(10)の内部に配置されるひび割れ誘発部材(22)と、コンクリート構造物(10)の表面近傍に配置される化粧目地部材(24)を有し、ひび割れ誘発部材(22)と化粧目地部材(24)の間にひび割れ(46)を誘発するひび割れ誘発目地構造(20)に利用される化粧目地部材(24)であって、
化粧目地部材(24)は、
(a)コンクリート構造物(10)の表面に沿って配置されるとともに、コンクリート構造物(10)のコンクリート打設時にコンクリート構造物(10)の表面に接して配置される型枠(16)と面接触する型枠接触面(36)と、
(b)型枠接触面(36)を有する本体部(32)と、
(c)本体部(32)からひび割れ誘発部材(22)のひび割れ誘発部(44)に向かって「ハ」字状に伸びる2つの脚部(34)を有することを特徴とする。
この化粧目地部材において、本体部(32)は、型枠接触面(36)の両縁部からそれぞれコンクリート構造物(10)の内側に向かって伸びる側面(38)を有し、
側面(38)の両縁部に隣接する表面部分は、本体部(32)の内側に向かって窪んだ曲面(40)で形成することが好ましい。
側面(38)の両縁部に隣接する表面部分は、本体部(32)の内側に向かって窪んだ曲面(40)で形成することが好ましい。
また、本体部(32)は、化粧目地部材(24)を型枠(16)に固定するための固定具(例えば、釘)を本体部(32)から型枠(16)に打ち込む際に該固定具の先端を位置決めする窪み(42)を有することが好ましい。
さらに、窪み(42)は曲面(40)に形成されていることが好ましい。
本発明はまた、コンクリート構造物(10)の内部に配置されるひび割れ誘発部材(22)と、コンクリート構造物(10)の表面近傍に配置される化粧目地部材(24)を有し、ひび割れ誘発部材(22)と化粧目地部材(24)の間にひび割れ(46)を誘発するひび割れ誘発目地構造(20)に関し、
化粧目地部材(24)が、
(a)コンクリート構造物(10)の表面に沿って配置されるとともに、コンクリート構造物(10)のコンクリート打設時にコンクリート構造物(10)の表面に接して配置される型枠(16)の内面と面接触する型枠接触面(36)と、
(b)型枠接触面(36)を有する本体部(32)と、
(c)本体部(32)からひび割れ誘発部材(22)のひび割れ誘発部(44)に向かって「ハ」字状に伸びる2つの脚部(34)を有することを特徴とする。
化粧目地部材(24)が、
(a)コンクリート構造物(10)の表面に沿って配置されるとともに、コンクリート構造物(10)のコンクリート打設時にコンクリート構造物(10)の表面に接して配置される型枠(16)の内面と面接触する型枠接触面(36)と、
(b)型枠接触面(36)を有する本体部(32)と、
(c)本体部(32)からひび割れ誘発部材(22)のひび割れ誘発部(44)に向かって「ハ」字状に伸びる2つの脚部(34)を有することを特徴とする。
このひび割れ誘発目地構造(20)において、「ハ」字状に伸びる2つの脚部(34)の末端は、ひび割れ誘発部材(22)のひび割れ誘発部(44)からコンクリート構造物(10)の表面に向かって下ろした垂線を中心として約45度の角度をもって広がる領域(48)の外側に突出していることが好ましい。
このような構成を備えた化粧目地部材及び該化粧目地部材を備えたひび割れ誘発目地構造によれば、コンクリート構造物の表面にひび割れ誘発溝が存在しない。そのため、従来のひび割れ誘発構造では、コンクリート表面に形成されたひび割れ誘発溝を埋めるために多くの労力を要していたが、本発明によればこのような仕上げ処理が不要になる。
以下、添付図面を参照して本発明の複数の形態を説明する。なお、以下の説明では、発明の理解を容易にするために、図面に表された各部を説明する際に「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語を用いるが、これらの用語の意味によって発明の技術的範囲が限定されるものでない。また、複数の実施形態において、同一の部分には同一の符号を付して重複した説明は省略する。
図1は、実施形態1に係るひび割れ誘発構造及びそこに採用されている化粧目地部材を示す断面図である。図において、コンクリート構造物10は、コンクリート12からなる構造部分(例えば、壁、床、天井、柱、屋根)であり、コンクリート技術の分野では周知のとおり、縦方向又は横方向若しくは縦横両方向に配置された鉄筋14(縦筋14a、横筋14b)を一対の対向する型枠16で挟み、これら対向する型枠16の間にコンクリート12を打設して構築される(図面を簡略化するため、図1から型枠は削除されているが、型枠の位置する場所が符号16で示してある。)。コンクリート技術の分野では周知のとおり、型枠16と鉄筋14は適宜セパレータ(図示せず)によって相互に連結され、型枠16と鉄筋14の間に必要なスペース(後に被りとなるスペース)が確保される。
実施形態において、コンクリート構造物10は対向する一対のコンクリート表面18を備えており、それぞれの表面近傍に鉄筋14が配置されており、それぞれのコンクリート表面18とこれに隣接する鉄筋14との間にひび割れ誘発構造20が配置されている。
ひび割れ誘発構造20は、鉄筋14に固定されるひび割れ誘発部材22と、ひび割れ誘発部材22に対向してコンクリート表面近傍に配置される化粧目地部材24からなる。これらひび割れ誘発部材22と化粧目地部材24は、縦筋14aと平行に伸びる細長い部材で、長手方向の任意の位置における横断面が図示する形状を有する。
図2に示すように、ひび割れ誘発部材22は、横断面が略∧形状の本体部26と、この本体部26の両脚先端から逆方向に(図面の左右方向に)伸びる固定フランジ部28を一体的に有する。このひび割れ誘発部材22は、型枠内に打設されるコンクリートの衝撃によって変形しない強度を有する材料又は変形してもコンクリートの圧力に対抗してもとの形状に回復する弾性を有する、金属、硬質ゴム、硬質プラスチックで形成することが好ましい。また、ひび割れ誘発部材22の表面、特に、∧形状本体部26の外側表面は、コンクリートに密着する高分子材料の粘着層を有することが好ましい。この粘着層の材料としては、例えば、ブチルゴム製の粘着剤が好適に利用できる。
化粧目地部材24は、コンクリート表面18からその内部に向かって伸びる本体部32と、本体部32の内側末端部から内方に且つ外側に向かって斜めに「ハ」字状に伸びる2つの脚部34を有する。この化粧目地部材24は、ひび割れ誘発部材22と同様に、型枠内に打設されるコンクリートの衝撃によって変形しない強度を有する材料又は変形してもコンクリートの圧力に対抗してもとの形状に回復する弾性を有する、金属、硬質ゴム、硬質プラスチックで形成することが好ましい。
コンクリート表面側の本体部32の末端部は、コンクリート表面18を形成する型枠表面に接触する表面部分(型枠接触面36)を有する。また、型枠接触面36の両縁端から内方に伸びる側面38は、型枠接触面36の近傍表面部分に、型枠接触面36の両縁端を始端とする、内側に向かって窪んだ曲面40を有する。
実施形態では、曲面40の略中央部には窪み42が形成されている。窪み42は、横断面が略V字形状に形成されているが、半円形状、四角形状であってもよい。また、化粧目地部材24が射出成形で形成される場合、この窪み42は長手方向に連続していることが好ましいが、他の成形方法を採用する場合、窪み42は不連続であってもよい。
図示するように、2つの脚部34は本体部32を中心として左右対称に配置されていることが好ましいが、この点は本発明にとって必須のことではない。さらに、実施形態において、脚部34の開き角θは約90度であるが、この角度は限定的ではない。さらにまた、実施形態において、脚部34の末端は断面円形としてあるが、この点も本発明にとって必須のことではない。
このように構成されたひび割れ誘発部材22と化粧目地部材24は、コンクリート12の打設前に、鉄筋14と型枠16に対して以下のように取り付けられる。例えば、ひび割れ誘発部材22は、既に組み立てられた鉄筋14に対し、フランジ部28に形成された貫通孔(図示せず)に挿通した結束線を鉄筋に縛り付けて固定される。また、化粧目地部材24は、本体部32の型枠接触面36を型枠16の内面に当て、曲面40に形成されている窪み42から型枠16に向かって固定手段である無頭釘(図示せず)を打ち込み、型枠16に固定される。このとき、固定手段の先端が窪み42で位置決めされるので、容易に固定手段を打ち込むことができる。そして、化粧目地部材24を取り付けた型枠16を鉄筋14に対して建て付ける。鉄筋14に対して型枠16を建て付ける際、化粧目地部材24の本体部32をひび割れ誘発部材22の∧状本体部26に対向させる。また、化粧目地部材24の両脚部34とひび割れ誘発部材22との間には、それらの間にコンクリート12が流れ込むために必要な隙間が確保される。さらに、図2に示すように、ひび割れ誘発部材22の∧状本体部先端(ひび割れ誘発部44)から型枠表面(コンクリート表面18に相当する。)に下ろした垂線を中心とする約45度の領域(垂線から両側に約22.5度の角度を隔てた二本の線47の内側にある領域)48の外側に、化粧目地部材24における両脚部34の先端を位置させる。
このようにして建て付けられた型枠16の内側にコンクリート12が打設される。コンクリート12の養生期間が経過すると、出来上がったコンクリート構造物10から型枠16が外される。このとき、化粧目地部材24の曲面40を貫通して型枠16に打ち込まれた無頭釘は、型枠16を取り外す際にこれと一緒に化粧目地部材24から取り外される。そして、型枠16が取り除かれたコンクリート12の表面には、化粧目地部材24の型枠接触面36が露出しており、従来のような溝(図7に示すひび割れ誘発溝114)がコンクリート表面18に残ることはない。したがって、型枠16を取り除いた後でコンクリート表面18を仕上げ処理(例えば、窪みをシーリング材で充填する作業)が不要である。また、コンクリート打設後のコンクリート収縮時、ひび割れ誘発部44から約45度の開き角の領域48に発生すると考えられるひび割れ46は、図示するように、その領域48内に位置するひび割れ脚部部分によって遮断され、そこからコンクリート表面18に向かって伸びることが無い。したがって、外部からコンクリート内部に水が進入することもない。さらに、化粧目地部材24に接するコンクリート表面角部は、化粧目地部材24の曲面40によって面取りされるので、このコンクリート角部が欠けることもない。
なお、上述のように、化粧目地部材24はその一部が常時外気に接触しているため、対候性がよく比較的耐久性の良好な硬質樹脂で形成することが好ましい。好ましい樹脂としては、例えばアクリル樹脂、エチレンオレフィン共重合体、エチレン酢ビ塩ビ共重合体、エチレン塩化ビニル共重合体、エポキシ樹脂、EVA樹脂、フッ素樹脂、メタクリルスチレン共重合体、二トリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアリレート、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、メタクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリスチレン、スチレン共重合体、ブタジエンスチレン樹脂、ポリウレタン、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、シリコーン樹脂、キシレン樹脂、変性ポリオレフィン樹脂、AAS樹脂、ABS樹脂、ACS樹脂、アクリル酸エステル共重合体、アミノ樹脂、クマロン樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリエーテル、フッ素樹脂、飽和ポリエステルなどがあげられる。
また、化粧目地部材24の表面、特に、コンクリート表面12からコンクリート12の内部に伸びる側面38は、コンクリートに密着する高分子材料の粘着層を、型枠16の建て付け前に塗布してもよい。
さらに、上記実施形態の説明では、鉄筋14の外側に配置されるひび割れ誘発構造20について説明したが、図1に示すように、左右両側に配置された2つの鉄筋14の間に別のひび割れ誘発構造50を設けてもよい。このひび割れ誘発構造50は2つのひび割れ誘発部材52を有する。図示するように、ひび割れ誘発部材52は、略T字形状を有し、平坦な板状の固定基部54と、この固定基部54のほぼ中央部から該固定基部54から垂直に伸びる延伸部56からなる。また、延伸部56の両面には、例えば亜鉛めっき鋼板の表面にコンクリート12との密着性に優れたブチルゴム製の粘着層を取り付けることが好ましい。このように構成されたひび割れ誘発構造50のひび割れ誘発部材52は、鉄筋14を挟んでひび割れ誘発部材22の反対側に対向して配置される。また、各ひび割れ誘発部材52は、固定基部54に形成された貫通孔(図示せず)に挿通した結束線を鉄筋14に縛り付けて固定される。このようなひび割れ誘発構造50によれば、打設されたコンクリート12の収縮応力が2つのひび割れ誘発部材52の間に集まり、図示するように、ひび割れ誘発部材延伸部56の間にひび割れ60が発生する。したがって、他の部分にひび割れが発生せず、コンクリート構造物10の強度が確保される。
上述の実施形態で説明した化粧目地部材の形状は限定的ではなく、例えば図3と図4に示す形状も考えられる。具体的に、図3に示す化粧目地部材24Aにおいて、本体部32は中空四角形の箱型断面を有する。この化粧目地部材24Aの場合、両脚部34の間を繋ぐ連結部62の中央に、上述した窪み42に相当する窪み64を設けることができる。また、図4に示す化粧目地部材24Bは、本体部32が、型枠接触面36を有する板状部66と、この板状部66と脚部34を連結する3つの壁68,70,72で構成されている。この化粧目地部材24Bの場合、両脚部34の付け根部分に形成されている凹状角部74を上記窪み42に代えて利用することができる。
また、上述した実施形態では、化粧目地部材に2つの脚部34を備えているが、その数は限定的ではない。
さらに、上述した実施形態では、ひび割れ誘発部材として略∧形状の本体部を有するものを利用したが、本発明のひび割れ誘発構造に利用できるひび割れ誘発部材の形状は限定的ではなく、現在提案されている種々のひび割れ誘発部材が利用できる。
そして、以上の説明では鉄筋コンクリート構造物に本発明を適用した場合を説明したが、本発明のひび割れ誘発構造は無筋コンクリート構造物にも適用可能である。また、本発明のひび割れ誘発構造は特定のコンクリート構造物又は特定の構造部位に限定して利用できものでなく、あらゆる箇所に利用できる。
10:コンクリート構造物、12:コンクリート、14:鉄筋、16:型枠、18:コンクリート表面、20:ひび割れ誘発構造、22:ひび割れ誘発部材、24:化粧目地部材、26:本体部、28:フランジ部、30:粘着層、32:本体部、34:脚部、36:型枠接触面、38:側面、40:曲面、42:窪み、44:ひび割れ誘発部、46:線、48:領域、50:ひび割れ誘発構造、52:ひび割れ誘発部材、54:固定基部、56:延伸部、60:ひび割れ。
Claims (6)
- コンクリート構造物の内部に配置されるひび割れ誘発部材と、上記コンクリート構造物の表面近傍に配置される化粧目地部材を有し、上記ひび割れ誘発部材と上記化粧目地部材の間にひび割れを誘発するひび割れ誘発目地構造に利用される上記化粧目地部材であって、
上記化粧目地部材は、
(a)上記コンクリート構造物の表面に沿って配置されるとともに、上記コンクリート構造物のコンクリート打設時に上記コンクリート構造物の表面に接して配置される型枠と面接触する型枠接触面と、
(b)上記型枠接触面を有する本体部と、
(c)上記本体部から上記ひび割れ誘発部材のひび割れ誘発部に向かって「ハ」字状に伸びる2つの脚部を有することを特徴とする化粧目地部材。 - 上記本体部は、上記型枠接触面の両縁部からそれぞれ上記コンクリート構造物の内側に向かって伸びる側面を有し、
上記側面の上記両縁部に隣接する表面部分は、上記本体部の内側に向かって窪んだ曲面で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の化粧目地部材。 - 上記本体部は、上記化粧目地部材を上記型枠に固定するための固定具を上記本体部から上記型枠に打ち込む際に上記固定具の先端を位置決めする窪みを有することを特徴とする請求項1に記載の化粧目地部材。
- 上記窪みが上記曲面に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の化粧目地部材。
- コンクリート構造物の内部に配置されるひび割れ誘発部材と、上記コンクリート構造物の表面に配置される化粧目地部材を有し、上記ひび割れ誘発部材と上記化粧目地部材の間にひび割れを誘発するひび割れ誘発目地構造であって、
上記化粧目地部材が、
(a)上記コンクリート構造物の表面に沿って配置されるとともに、上記コンクリート構造物のコンクリート打設時に上記コンクリート構造物の表面に接して配置される型枠の内面と面接触する型枠接触面と、
(b)上記型枠接触面を有する本体部と、
(c)上記本体部から上記ひび割れ誘発部材のひび割れ誘発部に向かって「ハ」字状に伸びる2つの脚部を有することを特徴とするひび割れ誘発目地構造。 - 上記「ハ」字状に伸びる2つの脚部の末端は、上記ひび割れ誘発部材のひび割れ誘発部から上記コンクリート構造物の表面に向かって下ろした垂線を中心として約45度の角度をもって広がる領域の外側に突出していることを特徴とする請求項5に記載のひび割れ誘発目地構造。
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