JP2006052288A - 熱成形用発泡シート及び果菜容器、並びに熱成形用発泡シートの製造方法 - Google Patents

熱成形用発泡シート及び果菜容器、並びに熱成形用発泡シートの製造方法 Download PDF

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健一 高瀬
Taku Kawada
卓 川田
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Abstract


【課題】 本発明は、発泡剤の早期抜けを防ぎ、緩衝性に優れると共に適度なコシ強度を有し、二次発泡性及び金型再現性に優れる発泡シート及び該発泡シートの製造方法を提供することを課題とする。更に、本発明は該発泡シートを熱成形してなる果菜容器を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明の熱成形用発泡シートは、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)との樹脂組成物を主成分とし、連続気泡率が10%未満であり、ブタン残存量が3重量%以上である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱成形に優れると共に好ましいソフト感を有し、緩衝性に優れるポリスチレン系樹脂発泡シート及び該熱成形用発泡シートから得られる果菜容器、並びに該熱成形用発泡シートの製造方法に関する。
従来から、林檎、梨、桃等の出荷用等に使用される果菜容器として、ポリスチレン系樹脂発泡シートを熱成形することによって得られる果菜容器が使用されてきた。
上記発泡シートとしては、例えば特開2003−183438号公報(特許文献1)、特開平8−231749号公報(特許文献2)、特開平8−231748号公報(特許文献3)に記載されたものがある。特許文献1には、発泡層をポリスチレン樹脂/スチレン系エラストマー/低密度ポリエチレンで構成することが記載され、特許文献2には、発泡層をポリスチレン樹脂/スチレン系エラストマーで構成することが記載され、特許文献3には、発泡層を耐衝撃性ポリスチレン系樹脂/スチレン系エラストマーで構成することが記載されている。
しかしながら、これらの発泡シートはいずれも成形性や二次発泡性が悪く、未だ改良の余地を残すものであった。具体的には次のような問題点を有していた。
本発明者らは、特許文献1に記載された発泡シートを試作し熱成形し、深い収納凹部が多数ある容器を成形したところ、ナキや中割れが発生した。このナキや中割れは、発泡シートの熱成形時の伸びが不充分なことに起因して起こる現象で、ナキは、得られた成形品の口縁部付近の周壁に亀裂が発生する現象であり、中割れは、成形品の側面部に亀裂が発生する現象であり、ナキや中割れが発生した成形品は商品として価値がないものである。
そこで、本発明者等は熱成形時におけるナキや中割れの発生を防止するため、特許文献1に記載されたポリスチレン樹脂/スチレン系エラストマー/低密度ポリエチレンからなる発泡層にポリオレフィン系樹脂層を共押出法により積層することを試みた。
しかし、ポリオレフィン系樹脂層を積層した上記積層発泡シートは、ポリオレフィン系樹脂層を積層しないものに比べ発泡剤の抜けが早く、熱成形する際、二次発泡性が悪くなった。
上記特許文献1の問題点を解決するため、本発明者等は、発泡剤の急激な抜けを防ぐため、特許文献2に記載されたポリスチレン樹脂/スチレン系エラストマーからなる発泡シートを試作した。しかし、得られた発泡シートは緩衝性が劣り、桃等を包装した場合、その表面に傷をつけやすいものであった。さらに、共押出法により該発泡シートの片面又は両面にポリオレフィン系樹脂層を積層したため、得られた発泡シートは連続気泡率が高いものであり、発泡剤の抜けが早く、二次発泡性が悪くなった。そのため、ポリスチレン樹脂/スチレン系エラストマーで構成される発泡層につき、スチレン系エラストマーの量を多くして緩衝性を向上させることを試みた。しかし、緩衝性は向上したものの、発泡剤の抜けが極端に早くなり、そのため二次発泡性が悪くなった。
上記特許文献1、特許文献2の問題点を解決するため、本発明者らは、特許文献3に記載された耐衝撃性ポリスチレン系樹脂/スチレン系エラストマーからなる発泡シートを試作した。しかし、得られた発泡シートは連続気泡率が高く、二次発泡性が悪く、熱成形性も劣るものであった。特に、発泡倍率13倍(見掛け密度80kg/m未満)以上になると、発泡剤の抜けが極端に早くなり、二次発泡性が悪くなるものであった。
特開2003−183438号公報 特開平8−231749号公報 特開平8−231748号公報
本発明は、発泡剤の早期抜けを防ぎ、緩衝性に優れると共に適度なコシ強度を有し、二次発泡性及び金型再現性に優れる発泡シート及び該発泡シートの製造方法を提供することを課題とする。更に、本発明は該発泡シートを熱成形してなる果菜容器を提供することを課題とする。
本発明者らは、特許文献3に記載された発泡シートの早期の発泡剤の抜けを防止するため、スチレン系エラストマーの溶融粘度に着目して研究した結果、特定のスチレン系エラストマーを用いれば、連続気泡率を低くすることができ、その結果、発泡剤の早期抜けを抑えることができ、二次発泡性が向上することを見出し、本発明に到達した。本発明によれば、以下に示す熱成形用発泡シート及び果菜容器、並びに熱成形用発泡シートの製造方法が提供される。
〔1〕 耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)との樹脂組成物を主成分とし、厚みが2mmを超え、見掛け密度が40〜80kg/mであり、連続気泡率が10%未満であり、ブタン残存量が3重量%以上であることを特徴とする熱成形用発泡シート。
〔2〕 少なくとも片面に、厚み2〜70μmのポリオレフィン系樹脂からなる樹脂層が積層されてなることを特徴とする前記〔1〕に記載の熱成形用発泡シート。
〔3〕 該ポリオレフィン系樹脂の引張弾性率が300MPa以上であることを特徴とする前記〔2〕に記載の熱成形用発泡シート。
〔4〕 該ポリオレフィン系樹脂の密度が930g/Lを超えることを特徴とする前記〔2〕又は〔3〕に記載の熱成形用発泡シート。
〔5〕 前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の熱成形用発泡シートを熱成形してなる果菜容器。
〔6〕 少なくとも耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)を用いて厚みが2mmを超え、見掛け密度が40〜80kg/m、連続気泡率が10%未満の熱成形用発泡シートを製造する方法であって、
該耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)80〜97重量部に対してスチレン系エラストマー(B)3〜20重量部(但し、AとBとの合計量が100重量部である。)を用い、
該耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)の連続層内に分散しているゴム状重合体粒子の平均粒子径が3μm以下であり、該耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)の溶融粘度(I)と該スチレン系エラストマー(B)の溶融粘度(II)との比(I/II)が0.35〜1.5であると共に、該スチレン系エラストマー(B)の溶融粘度(II)が1500Pa・s以上であることを特徴とする熱成形用発泡シートの製造方法。
本発明の請求項1に係わる熱成形用発泡シートは、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)との樹脂組成物を主成分とし、厚みが2mmを超え、見掛け密度が40〜80kg/mなので、軽量性に富み、ソフトな感触があり、緩衝性と適度なコシ強度を有する。また、連続気泡率が10%未満、ブタン残存量が3重量%以上なので、発泡剤の早期抜けが起こることがなく、長期にわたって優れた成形性、高い二次発泡倍率が確保される。
本発明の請求項2〜4に係わる発明によれば、特定のポリオレフィン系樹脂からなる樹脂層が積層されているので、成形性、コシ強度がより向上した熱成形用発泡シートが提供される。
本発明の請求項5に係わる果菜容器は、前記請求項1〜4に係わる発泡シートを熱成形することにより得られたものであり、軽量で緩衝性に優れ、好ましいコシ強度を有するものである。
本発明の請求項6に係わる発明方法によれば、特定の耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)を用い、溶融粘度を特定の範囲に制御することにより、前記請求項1に係わる発泡シートを容易に得ることができる。
以下、本発明の熱成形用発泡シート及び果菜容器、並びに熱成形用発泡シートの製造方法について詳細に説明する。
本発明の熱成形用発泡シートは、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)との樹脂組成物を主成分とし、その厚みが2mmを超え、見掛け密度が40〜80kg/m、連続気泡率が10%未満、発泡剤のブタン残存量が3重量%以上である。
尚、本明細書において、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)との樹脂組成物を主成分とするとは、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)との樹脂組成物の含有量が、全体の90重量%以上であることをいう。
本発明の熱成形用発泡シート(以下、単に「発泡シート」ともいう。)は、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)との樹脂組成物から構成されているので、ソフトな感触があり、緩衝性に優れ、同時に適度なコシ強度を有する。
本発明の発泡シートにおいては、連続気泡率が10%未満であり、ブタン残存量が3重量%以上である。連続気泡率が10%以上であると、発泡剤の保持性が低下し、発泡剤の早期抜けが発生するので、熱成形時の二次発泡力に乏しくなり、得られる成形品の緩衝性が失われる虞がある。これに対し、連続気泡率が10%未満であれば、発泡剤の早期抜けが起こることがなく、長期にわたってブタン残存量が3重量%以上であり、高い二次発泡倍率と優れた成形性が確保され、金型の形状と同じ形の成形品を容易に得ることができる。この観点から連続気泡率は8%以下が好ましく、6%以下がより好ましく、0%が特に好ましい。
ブタン残存量が3重量%に満たない場合、二次発泡性が不十分となる。この観点から3.5重量%以上がより好ましく、4重量%以上がさらに好ましい。一方、多すぎる場合は、熱成形時に表面荒れが発生する等の熱成形性が劣るものとなる。かかる観点から、発泡シートのブタン残存量は6重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましい。
なお、ブタンにはイソブタン、ノルマルブタンがあるが、発泡剤の保持性の観点からイソブタンが好ましい。但し、上記残存量は、発泡シート(但し、樹脂層が積層されている場合は樹脂層を含まない。)100重量部に対しての値である。
本明細書における連続気泡率の測定は、ASTM D−2856−70(手順C)に準じて次の様に行なう。
東芝ベックマン株式会社製の空気比較式比重計930型を使用して測定試料の真の体積Vx(cm)を求め、測定試料の外寸から見掛けの体積Va(cm)を求め、下記(1)式により連続気泡率(%)を計算する。
尚、真の体積Vxとは、測定試料中の樹脂の体積と独立気泡部分の体積との和である。
連続気泡率(%)={(Va−Vx)/(Va−W/ρ)}×100・・・(1)
Wは測定試料の重量(g)、ρは発泡体を構成する基材の密度(g/cm)である。
尚、試験片を構成する樹脂の密度ρ(g/L)及び試験片の重量W(g)は、発泡体試験片を加熱プレスにより気泡を脱泡させてから冷却する操作を行い、得られた試験片から求めることができる。後述する少なくとも片面に樹脂層が積層されている場合も、上記した方法と同様に測定することができる。
本明細書におけるブタン残存量の測定は、以下の通り行なわれる。
まず、発泡シートのロール体最外周部のシート幅方向中央部よりサンプルを切り出し、このサンプル1gをトルエンの入った蓋付きの試料ビンの中に入れ、内部標準としてシクロペンタンを加え、蓋を閉めた後十分に攪拌して発泡シート中の有機系物理発泡剤をトルエンに溶解させ、ガスクロマトグラフィー分析を行なって得たガスクロマトグラムのピーク面積から下記(2)式を用いて試料中における各物理発泡剤の濃度(重量%)を計算する。
=(F×A×W×100)÷(A×Wsm)・・・(2)
:試料中における物理発泡剤の重量%濃度
:1.08(ブタンの補正係数)
:標準物質のピーク面積
:発泡剤のピーク面積
:標準物質の重量
sm:試料重量
測定機は(株)島津製作所製GC−14Bを用い、次の条件で測定する。
(a)カラム:(株)島津製作所製カラムSilicone DC550 20% on Chromosorb W AW-DMCS 60/80メッシュ、4.1m×3.2mm
(b)カラム温度:40℃
(c)検出器温度:180℃
(d)注入口温度:180℃
(e)検出器:FID
(f)キャリアガス:窒素140ml/min.
(g)試料量:2μl
本発明において、発泡シートの厚みが2mm以下になると、緩衝性とコシ強度を両立させることが困難となり、得られる成形品は果物等の包装材として使用することができない虞がある。かかる観点から、本発明における厚みは、2.1mm以上が好ましく、2.2mm以上がより好ましい。一方、厚みが厚すぎると、熱成形性が悪くなり、成形品に厚みむらが発生する虞がある。かかる観点から、本発明における厚みは、好ましくは8mm以下であり、より好ましくは5mm以下である。なお、ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂層が積層してなる発泡シートの場合、発泡シートの厚みとは、樹脂層を除いた部分の厚みをいう。
なお、以下の説明において、発泡シートに樹脂層が積層されている場合、樹脂層を除いた部分を発泡層ともいう。
本発明において、見掛け密度が40kg/m未満になると、得られる成形品の緩衝性は優れるが、コシ強度が低下する虞がある。かかる観点から、42kg/m以上がより好ましく、45kg/m以上がさらに好ましい。一方、見掛け密度が80kg/mを超えると、見掛け密度が大きすぎて、軽量性、緩衝性等の所期の目的を達成できない虞がある。かかる観点から、本発明における見掛け密度は、75kg/m以下が好ましく、70kg/m以下がより好ましい。
本明細書における厚みの測定は、発泡シートの厚み方向垂直断面において、幅方向において等間隔に20箇所以上の測定点を選定して発泡シートの厚みを測定し、各々の厚みの算術平均値として求めた。また、見掛け密度の測定は、JIS K 6767(1994年)に準拠して行なう。但し、発泡シートに未発泡の樹脂層が積層されている場合は、樹脂層を剥がした試料について測定するものとする。
発泡シートに樹脂層が積層されてなる場合であって、樹脂層を容易に剥がすことができない場合、厚み、見掛け密度は次のように測定する。
まず、発泡シートから、無作為に選んだ地点において、発泡シートの押出(MD)方向(以下、単に「MD方向」ともいう)と一致する方向に50cm、且つ発泡シートのMDと直交する幅(TD)方向(以下、単に「TD方向」ともいう)と一致する方向に50cmの正方形のサンプルを切り出す。尚、この際、TDの中央部とサンプル中央部が一致するようにする。
次に、サンプルの幅方向(TD)のいずれか一方の切断面において、片方の端部を基準として5cm間隔で他方の端部に至るまでのTD両端部を除く合計九箇所の地点について、発泡シート全体の厚みと発泡層の厚みを、顕微鏡で撮影し、その写真より求める。
尚、後述の計算には、上記測定によって得られた小数点以下2桁目までの数値を使用するが、請求範囲中の発泡層の厚みは、小数点以下2桁目を四捨五入して小数点以下1桁まで求める。
発泡シートの厚み(mm)は、上記9点の測定値の相加平均値として求める。また、樹脂層の厚み(mm)は、発泡シートの厚みの上記9点の測定値の相加平均値(mm)から発泡層の相加平均値(mm)を引くことによって得られる値をもって代用する。
次に、サンプルの重量をg単位まで測定し、その測定値を1m当たりの発泡シート全体の重量に換算し、発泡シート全体の坪量(kg/m)を求める。樹脂層の坪量(kg/m)を、樹脂層の密度(例えば、ポリスチレン系樹脂の場合は1050kg/mである。)に上記樹脂層の厚み(mm)を1000で割ってm単位に変換した値を掛算することによって求める。また、発泡層の坪量(kg/m)を、発泡シート全体の坪量(kg/m)から樹脂層の坪量(kg/m)を引算することによって求める。
発泡層の見掛け密度は、発泡層の坪量(kg/m)を上記発泡層の厚み(mm)を1000で割ってm単位に変換した値で割ることによって求める。
本発明の発泡シートの少なくとも片面には、厚み2〜70μmのポリオレフィン系樹脂からなる樹脂層が積層されていることが好ましく、5〜60μmのポリオレフィン系樹脂層がより好ましく、8〜50μmのポリオレフィン系樹脂層が更に好ましい。かかる樹脂層が設けられていると、熱成形時に樹脂層が発泡層に追随して、その表面を覆った状態で伸びるので、発泡層の表面の破壊を防止することができる。その結果、ナキや中割れが発生しにくくなり、成形の温度範囲が広がる。また、得られた成形品の輸送時における割れが低減される。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、プロピレン単独共重合体、高溶融張力プロピレン共重合体等が挙げられる。
本発明で樹脂層として用いるポリオレフィン系樹脂の引張弾性率は、300MPa以上であることが好ましく、400MPa以上であることがより好ましく、500MPa以上であることがさらに好ましい。かかるポリオレフィン系樹脂を用いると、得られた成形品のコシ強度が強くなり、端部を持っても垂れ下がりを小さくできるので、果物等の包装資材として好適な成形品を得ることができる。通常、その上限値は1500MPaである。
上記引張弾性率は、JIS K7162(1994年)に準拠して射出により得られた試験片1A形のサンプルを用い、JIS K7161(1994年)に準拠して測定される。この場合、前記サンプルを23℃、湿度50%、24時間放置後、試験速度1mm/minで引張試験を行い、得られた応力-ひずみ曲線から、引張弾性率を算出する。上記測定を5回行い、得られた引張弾性率の相加平均値を採用することとする。
上記ポリオレフィン系樹脂の密度は、930g/Lを超えることが好ましい。かかるポリオレフィン樹脂としては、高密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレン等を挙げることができる。これらの樹脂を用いると、樹脂層が薄い場合であっても、強いコシ強度が得られる。通常、密度の上限は970g/Lである。
次に、本発明の発泡シートの製造法について説明する。
該製造法としては、(1)フラットダイを用いシート状に押出して製造する方法、(2)環状ダイを用いて押出して筒状の発泡体を製造し、ついで筒状発泡体を切り開いて発泡シートとする方法がある。上記のうち、幅が1000mm以上もある幅広の発泡シートを得るには環状ダイを用いた押出法が適している。
また、少なくとも片面にポリオレフィン系樹脂からなる樹脂層が積層されてなる発泡シートを得るには、(1)上記のようにして一旦発泡層を製造し、その後製造工程ライン上または別ラインで、樹脂層を構成するための樹脂溶融物を別の押出機から供給して発泡層に樹脂層を積層する方法、(2)一旦発泡層を製造し、この製造工程ライン上または別ラインで、樹脂層を構成するためのポリオレフィン系樹脂フィルムを供給すると共に、更に別の押出機から樹脂層を構成する樹脂と同様の樹脂の溶融物を供給して発泡層に樹脂フィルムを積層する方法、(3)一旦発泡層を製造し、この製造工程ライン上または別ラインで単層又は多層のフィルムを導入して熱ロールにより積層する方法、(4)および多層共押出法により少なくとも片面に樹脂層(単層又は多層の樹脂層)を有する発泡シートを製造する方法などが挙げられる。
これらの方法のうち多層共押出法が、他の方法に比べ工程がシンプルであり、コストの面からも好ましい方法であり、発泡層と樹脂層との接着強度が高い良好な発泡シートが得られる。
本発明の製造方法においては、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)80〜97重量部に対してスチレン系エラストマー(B)3〜20重量部(但し、AとBとの合計量が100重量部である。)を用いる。
スチレン系エラストマー(B)の配合量が20重量部を超える場合、発泡剤が抜けやすくなり二次発泡性が低下するため、熱成形性が悪くなる虞がある。かかる観点から、18重量部以下がより好ましく、16重量部以下がさらに好ましい。一方、スチレン系エラストマー(B)の配合量が3重量部未満の場合、得られる成形品の緩衝性が悪くなるばかりか、発泡シートの熱成形性も悪くなる虞がある。かかる観点から、スチレン系エラストマーの配合量は、4重量部以上がより好ましく、5重量部以上がさらに好ましい。
本発明方法で用いる耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)のスチレン成分の含有量は、65重量%以上が好ましく、75重量%以上がより好ましく、85重量%以上がさらに好ましい。該スチレン含有量が65重量%未満では、連続気泡率が10%未満の発泡シートを得ることができない虞がある。なお、通常スチレン成分の上限値は95重量%である。
また、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)の連続層内に分散しているゴム状重合体粒子の平均粒子径は3μm以下であり、2μm以下が好ましく、1.3μm以下がより好ましい。
ゴム状重合体粒子の平均粒子径が大きすぎると、押出し発泡時の気泡膜の形成が不完全となり、発泡シートの連続気泡率が増大し、成形時の二次発泡性が悪くなる。その結果、得られる成形品が肉厚不足になるので、緩衝性も悪くなる。
なお、該平均粒子径の下限は、通常、0.2μmである。
本発明方法で用いる耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)に分散しているゴム状重合体粒子の平均粒子径は、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)の超薄切片の透過型電子顕微鏡写真について、分散ゴム粒子500個の粒子径を測定し、下記(3)式により算出した値である。なお、ゴム粒子が配向しているものについては、短径と長径との平均値をもって粒子径とする。
平均粒子径=Σn /Σn ・・・(3)
上記(3)式中、niは粒子径Diのゴム状重合体粒子の数である。
本発明の耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)としては、例えば、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム等のゴム状重合体の共存下に、スチレン、α―メチルスチレン、P−メチルスチレン等のスチレン系単量体を重合することにより得られたものが挙げられる。
また、上記耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)においては、そのZ平均分子量が45万未満であることが好ましく、より好ましくは42万以下である。Z平均分子量が45万以上になると、溶融粘度が高いため、押出時に発熱しやすくなり、得られる発泡シートが連続気泡化する虞がある。Z平均分子量の下限は30万である。Z平均分子量が30万未満になると、得られる発泡シートの剛性が低下しすぎる虞がある。
本明細書において、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)のZ平均分子量は、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)をクロロホルムに溶かしたものを濾過してゲル分を除去したものについて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて下記の条件で測定した値である。
装置 : 株式会社ジーエルサイエンス製 高速液体クロマトグラフ
カラム : 昭和電工株式会社製 Shodex GPC KF−806、KF−805、KF−803
移動相 : テトラヒドロフラン
試料濃度 : 0.15重量%
測定温度 : 40℃
検出器 : UV/VIS(測定波長254nm)
本発明のスチレン系エラストマー(B)には、例えば、SEBS系やSEPS系のものや、SBS系又はSlS系のもの等が包含される。SBS系又はSIS系のものは、ハードセグメントとしてポリスチレンの結晶相を有し、ソフトセグメントとしてポリブタジエン又はポリイソプレンがブロック的に共重合された構造を有する。一方、SEBS系やSEPS系のものは、前記SBS系やSIS系のものに含まれているポリブタジエン、ポリイソプレンを高度に水素化してその主鎖中の二重結合を飽和させたものである。これらのSEBS系や、SEPS系、SBS系及びSIS系等のスチレン系熱可塑性エラストマーについては、「プラスチックエージ」、第101頁〜第106頁(June 1985)に詳述されている。
本発明方法で用いるスチレン系エラストマー(B)のスチレン成分の含有量は、30〜60重量%であることが好ましく、40〜55重量%であることがより好ましい。
該スチレン含有量が30重量%に未たない場合、スチレン系エラストマーの分散状態が悪化し、熱成形性が悪くなる虞がある。一方、スチレン含有量が60重量%を超えると、熱成形性が悪くなるばかりか、十分な緩衝性が得られない虞がある。
本発明方法においては、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)の溶融粘度(I)と該スチレン系エラストマー(B)の溶融粘度(II)との比(I/II)が0.35〜1.5であると共に、該スチレン系エラストマー(B)の溶融粘度(II)が1500Pa・s以上であることを要する。
上記比(I/II)が0.35〜1.5の範囲内であれば、厚みが2mmを超え、見掛け密度が40〜80kg/m、連続気泡率が10%未満の発泡シートを容易に得ることができる。これ対し、比(I/II)が0.35未満あるいは1.5を超える場合、溶融粘度のアンバランスにより、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)と該スチレン系エラストマー(B)の混練状態が悪化し成形性が悪くなる虞がある。また、押出し発泡時の気泡膜の形成が不完全となり、発泡シートの連続気泡率が増大し、成形時の二次発泡性が悪くなり、得られる成形品が肉厚不足になるので、緩衝性も悪くなる虞がある。この観点から比(I/II)は0.4以上が好ましく、0.5以上がより好ましい。一方、1.3以下が好ましく、1.1以下がより好ましい。
スチレン系エラストマー(B)の溶融粘度(II)が1500Pa・sに満たない場合、発泡剤が抜け易くなる傾向があり、二次発泡性が悪くなる虞がある。かかる観点から、1700Pa・s以上がより好ましく、1900Pa・s以上がさらに好ましい。一方、溶融粘度(II)が高すぎると、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)の混練状態が悪化し、成形性が悪くなる虞がある。かかる観点から、溶融粘度(II)は、4000Pa・s以下がより好ましく、3000Pa・s以下がさらに好ましい。
本明細書における溶融粘度(I)、溶融粘度(II)の測定は、株式会社島津製作所製の島津フローテスタ CFT−500を用いて、次のように測定するものとする。
予め、同装置のシリンダを190℃に昇温しておき、そのシリンダ中に、測定試料を1.5g入れ、4分間置いてから、プランジャを下降させることにより、内径1.0mm、長さ10mmのノズルから190℃の試料を押出す操作を繰り返して行なう。この際、繰り返しのたびに同じ種類の新たな試料に取り替え、荷重を変更することでプランジャの押出速度(せん断速度)を変更する。得られた測定結果から、せん断速度と下記(4)式より計算される溶融粘度との関係をグラフ化し、そのグラフよりせん断速度100sec−1における溶融粘度を読み取る。
溶融粘度(Pa・s)=(π×R×P)/(8×L×Q) ・・・(4)
但し、上記(4)式において、Rはノズル半径(cm)、Lはノズル長さ(cm)、Pは試験圧力(Pa)、Qは流れ値(ml/s)である。
本発明の果菜容器は、前記発泡シートを熱成形して得られたものであり、軽量で緩衝性に優れ、好ましいコシ強度を有するものである。該果菜容器は、特に表面が傷つき易い野菜や果物として好ましく、トマト、林檎、梨、桃等の出荷用等に使用される果菜容器として好ましい。
本発明の果菜容器は、従来公知の成形方法によって成形することができる。成形方法としては、真空成形、圧空成形や、これらの応用として、フリードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リッジ成形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレープ成形、リバースドロー成形、エアスリップ成形、プラグアシスト成形、プラグアシストリバースロード成形等やこれらを組合せた方法等が採用される。
実施例、比較例で用いられる樹脂を下記に示した。
<耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)>
H0103:H0103(HIPS)PSジャパン株式会社製(スチレン含有量91%、Z平均分子量38.3×10、密度1040kg/m、MFR:2.6g/10min)
H0104:H0104(HIPS)PSジャパン株式会社製(スチレン含有量88%、Z平均分子量36.4×10、密度1040kg/m、MFR:3.0g/10min)
IT41:IT41(HIPS)PSジャパン株式会社製(スチレン含有量92%、Z平均分子量63.7×10、密度1040kg/m、MFR:25g/10min)
<スチレン系エラストマー(B)>
TR2250:JSR TR2250(SBS)JSR株式会社製(スチレン含有量52%、密度980kg/m、MFR:4g/10min)
H1041:タフテック(登録商標)H1041(SEBS)旭化成ケミカルズ株式会社製(スチレン含有量30%、密度910kg/m、MFR:3.5g/10min)
TR2500:JSR TR2500(SBS)JSR株式会社製(スチレン含有量35%、密度920kg/m、MFR:12g/10min)
<樹脂層に用いたポリオレフィン系樹脂>
130J:IDEMITSU HD 130J(HDPE)出光石油化学株式会社製(引張弾性率900MPa、密度953kg/m、MFR:10g/10min)
210JZ:IDEMITSU HD 210JZ(HDPE)出光石油化学株式会社製(引張弾性率1100MPa、密度965kg/m、MFR:4.7g/10min)
AM777A:ジェイレクス LL AM777A(LLDPE)日本ポリオレフィン株式会社製(引張弾性率340MPa、密度935kg/m、MFR:10g/10min)
実施例1〜3、比較例1、2
直径90mmの第一押出機と直径120mmの第二押出機を用い、第二押出機の出口に直径90mm、厚み0.5mmの円筒状細隙を有するサーキュラーダイを取付けた。
第一押出機の原料投入口より表1、表2に示す耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)との樹脂混合物100重量部に対し、表1、表2に示す量の気泡調整剤を供給して加熱混練して約200℃に調整された溶融樹脂混合物とした後、該樹脂混合物(100重量部)に対して表1、表2に示す種類、配合量の発泡剤を直径90mmの押出機内に圧入して混練して発泡性溶融混練物とした。次いで第一押出機に接続された第二押出機内で上記発泡性溶融混練物を冷却し、表1又は表2に示した樹脂温度に調整し、前記サーキュラーダイを通して円筒状に発泡させた。次いでこの円筒状の発泡体を直径333mmに冷却された円筒状の冷却装置(マンドレル)の側面に沿わせて引き取りながら押出方向に1箇所切り開いて発泡シートを得た。
実施例4〜7、比較例3〜7
直径90mmの第一押出機と直径120mmの第二押出機を用い、第二押出機の出口に直径90mm、厚み0.5mmの円筒状細隙を有する共押出用サーキュラーダイを取付けた。
第一押出機の原料投入口より表1、表2に示す耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)との樹脂混合物100重量部に対し、表1、表2に示す量の気泡調整剤を供給して加熱混練して約200℃に調整された溶融樹脂混合物とした後、樹脂混合物(100重量部)に対して発泡剤として表1、表2に示す種類、量の発泡剤を第一押出機内に圧入して混練して発泡性溶融混練物とした。次いで第一押出機に接続された第二押出機内で上記発泡性溶融混練物を冷却し、表1、表2に示した樹脂温度に調整した。
一方、直径40mmの押出機に表1、表2に示すポリオレフィン系樹脂を供給して樹脂層形成用溶融混練物とし、表1、表2に示した樹脂温度に調整した。
上記発泡性溶融混練物と樹脂層形成用溶融混練物とを共押出用サーキュラーダイに供給して、表1、表2に示すように樹脂層形成用溶融混練物を発泡性溶融混練物の片面又は両面に積層させてから、共押出して円筒状に発泡させた。次いでこの円筒状の発泡体を直径333mmの冷却された円筒状の冷却装置(マンドレル)の側面に沿わせて引き取りながら、押出方向に1箇所切り開いてポリオレフイン系樹脂からなる樹脂層を積層してなる発泡シートを得た。
実施例、比較例で得られた発泡シートの物性を表1、表2に示した。
尚、表1、表2のシート構成欄において、ゴム状重合体粒子の平均粒子径は、ゴム粒径として示した。
Figure 2006052288
Figure 2006052288
なお、表1及び表2の樹脂層を積層した発泡シートの厚みと見掛け密度は、樹脂層を容易に剥がすことができない場合に該当したので、前述した通りの方法で測定した。
(ブタン残存量)
下記に示したサンプルを用いて前述した方法にて測定を行なった。
発泡シート製造直後に、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気の養生室にロール体を移動し、そこで15日間放置後に発泡シートのロール体最外周部のシート幅方向中央部より切り出したサンプルを用いた。
(二次発泡性の評価)
発泡シートを温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下に置き、製造から15日間経過後、260mm×260mmに切り出した発泡シートをタバイエスペック(株)製恒温器:パーフェクトオーブンオリジナルPH−200を用い、145℃で17秒間加熱して発泡(二次発泡)させた時の厚みを測定し(任意の4点で測定し、その平均を二次発泡後の厚みとした)、二次発泡後の発泡シートの厚みを加熱前の発泡シートの厚みで割算して二次発泡倍率を求め、以下のように評価した。
二次発泡倍率が2倍以上・・・・○
二次発泡倍率が2倍未満・・・・×
(成形性の評価)
実施例、比較例で得られた発泡シートを次のように加熱成形した。
単発真空成型機((株)浅野研究所製FKS型)を用い、350℃に設定したヒーターで発泡シートを加熱した後、外寸が290mm×290mmの短形状で開口部縦80mm、横75mm、深さ35mmの半球形状の凹部を9個有する金型を用いて賦形した。得られた成形品について、ナキ、中割れ、表面ヤケのない良好な成形品が得られる加熱時間の範囲により、以下のように評価した。なお、ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂層が積層してなる発泡シートの場合、樹脂層を成形体の外側に位置するようにした。
加熱時間が4秒を超える ・・・・○
加熱時間が1秒以上4秒以下・・・△
加熱時間が1秒未満 ・・・・×
(コシ強度の評価)
二次発泡性の評価と同じ雰囲気下で製造から15日間放置後の発泡シートを成形品の厚みに相当するように、二次発泡倍率が約2倍になるように二次発泡させ、以下の評価を行った。
二次発泡させた発泡シートから縦100mm、横25mmのサンプルを作製し、JIS K7203(1982年)に準拠し、試験速度10mm/minで曲げ試験を行い、1mmたわんだ時の荷重により以下のように評価した。
1mmたわみ荷重が100cN以上 ・・・・○
1mmたわみ荷重が80cN以上100cN未満・・・△
1mmたわみ荷重が80cN未満 ・・・・×
(緩衝性の評価)
二次発泡させた発泡シートから縦50mm、横50mmのサンプルを作製し、JIS Z0234(1976年)のA法に従い、試験速度10mm/minで圧縮試験を行い、0.5mm圧縮した時の応力により以下のように評価した。
0.5mm圧縮応力が60kPa以上140kPa以下 ・・・・○
0.5mm圧縮応力が140kPaを超える・・・・×
比較例2、6以外については、成形性の評価で成形した成形品に桃を収容して輸送テストを行なった結果、桃の表面に傷がつきにくい等の緩衝性に優れるものであった。

Claims (6)

  1. 耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)との樹脂組成物を主成分とし、厚みが2mmを超え、見掛け密度が40〜80kg/mであり、連続気泡率が10%未満であり、ブタン残存量が3重量%以上であることを特徴とする熱成形用発泡シート。
  2. 少なくとも片面に、厚み2〜70μmのポリオレフィン系樹脂からなる樹脂層が積層されてなることを特徴とする請求項1に記載の熱成形用発泡シート。
  3. 該ポリオレフィン系樹脂の引張弾性率が300MPa以上であることを特徴とする請求項2に記載の熱成形用発泡シート。
  4. 該ポリオレフィン系樹脂の密度が930g/Lを超えることを特徴とする請求項2又は3に記載の熱成形用発泡シート。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の熱成形用発泡シートを熱成形してなる果菜容器。
  6. 少なくとも耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)とスチレン系エラストマー(B)を用いて厚みが2mmを超え、見掛け密度が40〜80kg/m、連続気泡率が10%未満の熱成形用発泡シートを製造する方法であって、該耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)80〜97重量部に対してスチレン系エラストマー(B)3〜20重量部(但し、AとBとの合計量が100重量部である。)を用い、該耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)の連続層内に分散しているゴム状重合体粒子の平均粒子径が3μm以下であり、該耐衝撃性ポリスチレン系樹脂(A)の溶融粘度(I)と該スチレン系エラストマー(B)の溶融粘度(II)との比(I/II)が0.35〜1.5であると共に、該スチレン系エラストマー(B)の溶融粘度(II)が1500Pa・s以上であることを特徴とする熱成形用発泡シートの製造方法。
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