JP2006051752A - 耐油紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、揚げたての揚げ物をテイクアウトするパッケージにおいて、内容物の油の紙層方向への浸透を抑制すると同時に、内容物の水蒸気を外部に放出する機能を有する耐油紙を提供することを目的とする。
【解決手段】紙基材層(1)の少なくとも片面に所定の格子状の水性接着剤、水溶性接着剤、溶剤型接着剤、無溶剤型接着剤、熱溶融型接着剤のいずれかからなる接着剤層(2)を設け、さらに前記接着剤層(2)を含む全面上に撥油性のあるシリコーン樹脂加工紙、パラフィン紙(グラシン紙)、パーチメント紙(硫酸紙)、ワックスペーパーのいずれかからなる撥油紙層(3)を設けたことを特徴とする耐油紙である。
【選択図】図1

Description

本発明は、揚げたての揚げ物をテイクアウトするパッケージにおいて、内容物の油の紙層方向への浸透を抑制すると同時に、内容物の水蒸気を外部に放出する機能を有する耐油紙に関するものである。
油の浸透を抑制する機能を有する耐油紙は、フライドポテトなどの揚げ物食品やバターやマーガリンなどの油脂食品やその他クッキー、ペットフードなどの油を含む食品の包装用または容器用、更には潤滑油などが付着した機械部品などの包装用途などに巾広く使用されている。
紙を耐油化するためには、加工処理面の臨界表面張力を油性物質の表面張力より小さくすることが必要である。
このような機能を有する薬品を耐油剤と称し、主に過フッ素炭化水素のアクリルレートまたはリン酸エステルなどのフッ素系化合物が使用されている。
前記フッ素系耐油剤は、パルプ繊維に直接からみつき造膜化していないが、フッ素のもっている表面張力の低さで、液体の水や油をはじく作用をしている。
しかし、水蒸気での水分は繊維間から外部に抜けていく、すなわち耐油性と通気性の両方の機能を備えている。
したがって、フッ素系耐油剤を使用した耐油紙は、内容物の耐油性と水蒸気を外部に放出する通気性の両機能が要求される揚げたての揚げ物をテイクアウトするパッケージには、最適な耐油紙である。
このような耐油紙は、内添と呼ばれる耐油剤を紙に漉き込む方法によって作製する耐油剤内添紙と、外添と呼ばれる該耐油剤を紙の表面に塗工する方法で作製する耐油剤塗工紙の二つに大きく分けられる。
なかでも、フッ素系耐油剤を紙に内添した内添紙は、紙表面だけでなく紙内部における耐油性も保持されているため、カートン形態にした時の罫線部(折り曲げ部)の耐油性にも優れ、コストも安く、包装紙用途以外の容器用途など耐油紙を折り曲げて使用する必要がある用途には好適とされている。
フッ素系耐油剤を用いた耐油紙は、紙の表面張力を下げ、濡れの現象から油の浸透を防止するという、その優れた特性によって、耐油紙の本命であり、テイクアウトカートンなどの食品包装分野などを中心として、各種の工業製品包装分野のほか家庭用品包装分野に至るまで極めて広範囲に使用されている。
しかし、近年、このフッ素系耐油剤は、それを用いて製造した耐油紙を100℃以上に加熱すると、フッ化水素のような腐食性の強いガスを発生し、炭化水素系の樹脂とは異なる有機ガスが発生することが確認され、高温で使用される用途に不適当であることが分かってきた。
また、該フッ素系炭化水素は、自然界において、難分解性であり、自然界(人体内にお
いても)に蓄積する可能性があり、そのためフッ素系耐油剤は、環境ホルモン(内分泌撹乱化学物質)の疑惑問題がクローズアップされている。
一般的に耐油紙は、食品包装用途として使用されることが多く、また食品の加温とともに電子レンジなどで一緒に加温されるなど高温下で使用されることもあることから、フッ素系耐油剤を用いた耐油紙の見直しが検討されている。
従来から、例えば、シリコーン樹脂加工紙、パラフィン紙(グラシン紙)、パーチメント紙(硫酸紙)、ワックスペーパー、ポリエチレン加工紙、塩化ビニリデン加工紙、防湿セロハンおよびアルミ箔ラミネート紙などがあるが、これらは、撥油・撥水性はあるが、完全な耐油性がない。
さらに、フッ素系以外の耐油紙としては、アクリル系、ポリエステル系、ワックス系、澱粉系など各種の内面コートタイプの耐油紙が上市されているが、造膜化が必須のために通気性がない。
また、このような耐油紙をカートン形状にした場合は、罫線上で皮膜のクラックが入り易く耐油性が劣ってしまう。
次に、板紙と上質紙の間にポリエチレン樹脂をサンドして加工した加工紙(板紙/SPE/上質紙)の場合は、内面の上質紙で油を吸うために外部への油染みはないが、中間のポリエチレン樹脂の皮膜により、蒸気が抜けず、通気性が全くない。
そこでサンドしたポリエチレン樹脂皮膜に傷をつけて通気性をもたせることを検討したが、上質紙に吸われた油がその傷がついた穴から抜け出て、外側の板紙に油染みが発生してしまった。
さらに、板紙と撥油紙(シリコーン樹脂加工紙、パラフィン紙(グラシン紙)、パーチメント紙(硫酸紙)、ワックスペーパーなど)の間に接着剤を全面に塗布して加工した加工紙(板紙/接着剤/撥油紙)の場合は、外部への油染みはないが、中間の接着剤の皮膜により、蒸気が抜けず、通気性が全くない。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決しようとするものであり、揚げたての揚げ物をテイクアウトするパッケージにおいて、内容物の油の紙層方向への浸透を抑制すると同時に、内容物の水蒸気を外部に放出する機能を有する耐油紙を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、本発明の請求項1に係る発明は、紙基材層(1)の少なくとも片面に所定の格子状の接着剤層(2)を設け、さらに前記接着剤層(2)を含む全面上に撥油性のある撥油紙層(3)を設けたことを特徴とする耐油紙である。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の耐油紙において、前記接着剤層(2)が、水性接着剤、水溶性接着剤、溶剤型接着剤、無溶剤型接着剤、熱溶融型接着剤のいずれかからなることを特徴とする耐油紙である。
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の耐油紙において、前記撥油紙層
(3)が、シリコーン樹脂加工紙、パラフィン紙(グラシン紙)、パーチメント紙(硫酸紙)、ワックスペーパーのいずれかからなることを特徴とする耐油紙である。
本発明の耐油紙は、紙基材層の少なくとも片面に所定の格子状の接着剤層を設け、さらに前記接着剤層を含む全面上に撥油性のある撥油紙層を設けることにより、内容物の油の紙層方向への浸透を抑制すると同時に、内容物の水蒸気を外部に放出する機能を有する。
本発明に係る耐油紙の実施の形態を、図1および図2に基づいて、以下に詳細に説明する。
図1は本発明に係る耐油紙の1実施例を示す側断面図であり、図2は図1の平面図である。
先ず、本発明に係る耐油紙の1実施例として、図1に示すように、紙基材層(1)の少なくとも片面に所定の格子状の接着剤層(2)を設け、さらに前記接着剤層(2)を含む全面上に撥油性のある撥油紙層(3)を設けた構成になっている。
本発明の耐油紙に用いる紙基材層(1)としては、該紙基材層(1)面に接着剤層(2)を設けることができれば、特に制約されることはないが、例えば、コートボール、ノーコートボール、マニラボール(アイボリー、カード、特殊マニラ)などの板紙、上質紙、クラフト紙、純白ロール紙などを使用することができる。
食品用カートンに使用する場合は、坪量260g/m2以上の白板紙を使用することが一般的である。
前記白板紙は、少なくとも表層、中層、裏層の3層以上の多層抄きされた板紙で、好ましくは5〜11層抄きのものである。
全層に、木材などの植物原料を化学的、または機械的に処理してセルロースを取り出した状態のパルプで不純物を含まない100%のバージンパルプを使用することが、好ましい。
また、食品用耐油紙は、美粧性や良好な印刷適性が求められる場合が多く、前記白板紙の表層の上に、顔料とバインダーを主成分とする塗料を塗布したコート板紙を使用することが多い。
前記塗料に使用する顔料としては、クレー、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、硫酸バリウムなどが挙げられる。
次に、バインダーとしては、カゼイン、澱粉、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子、またはアクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレン、ブタジェンなどのビニルモノマーを単独重合、または共重合した重合体の水分散液が使用できる。
また、紙基材層(1)に印刷を施す場合の印刷インキは、残留溶剤の問題から、水性インキが使用される。
この水性インキを紙基材層(1)に印刷する印刷方式は、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、フレキソ印刷方式、シルクスクリーン印刷方式などを使用することができる
が、臭気、残留溶剤などの点を考慮すると、アクリル系のグラビア水性インキを使用したグラビア印刷方式が好ましい。
次に、図1および図2に示すように、紙基材層(1)の少なくとも片面に所定の格子状の接着剤層(2)を設け、さらに前記接着剤層(2)を含む全面上に撥油性のある撥油紙層(3)を設ける方法について詳細に説明する。
先ず、紙基材層(1)の少なくとも片面に所定の格子状の接着剤層(2)を設け、さらに前記接着剤層(2)を含む全面上に撥油性のある撥油紙層(3)を設ける方法は、ウェットラミネーション法、ドライラミネーション法(溶剤型、無溶剤型)、ホットメルトラミネーション法などを使用することができるが、紙基材層(1)と撥油紙層(3)のように紙層同士の場合は、ウェットラミネーション法が好ましい。
このウェットラミネーション法とは、紙(板紙)/紙、紙/アルミニウム箔、紙/プラスチックフィルム、セロファン/アルミニウム箔などのラミネーションによく使用される方法で、一方の基材に接着剤を塗工し、該接着剤が湿潤の状態(水分が存在していて接着剤が被膜形成していない状態)で他方の基材とラミネーションし、しかる後、乾燥装置で水分を蒸発乾燥させて接着されるラミネーションの方法である。
本発明においては、基材同士をラミネーションする際、一方の基材に接着剤を全面に塗工するのではなくて、所定の格子状の接着剤層を設けて、他方の基材とラミネーションを行なうものである。
また、一方の基材に所定の格子状の接着剤層を設ける方法は、例えば、グラビアロールコーティング方式、シルクスクリーン印刷方式、フレキソ印刷方式などを使用できるが、各種の接着剤に対応できる、グラビアロールコーティング方式が好ましい。
該グラビアロールコーティング方式とは、鉄製の円筒(シリンダー)表面上に銅メッキを施して下地を形成し、該銅メッキ面上に剥離層を設け、更に銅メッキをして、その表面を鏡面状に研磨した銅面に彫刻方式や腐食方式により、凹部(セル)を作成したロールを使用する方式であり、該セル内の接着剤を該基材層に転移させる方法である。
前記接着剤層(2)に使用する接着剤としては、ウェットラミネーション法の場合は、例えば、水性接着剤と水溶性接着剤に大別される。
前記水性接着剤としては、エマルジョン型接着剤とラテックス型接着剤に区分され、エマルジョン型には、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、アイオノマー樹脂などからなる接着剤が挙げられる。
ラテックス型接着剤には、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジェン共重合体、アクリロニトリル−ブタジェン共重合体などからなる接着剤が挙げられる。
次に、水溶性接着剤としては、澱粉系として、澱粉、デキストリン、蛋白質系として、膠、カゼイン、セルロース系として、カルボキシメチルセルロース、合成高分子系として、ポリピニルアルコール、無機質系として珪酸ソーダが挙げられる。
次に、ドライラミネーション法(溶剤型、無溶剤型)とは、一方の基材に接着剤を塗工し、該接着剤を乾燥させてから、他方の基材とラミネーションを行なう方法である。
このドライラミネーション法では、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などの接着剤を有機溶剤で溶かした溶剤型接着剤を使用する。
この際、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などの接着剤を有機溶剤で溶かすのではなくて、熱で軟らかくして基材に塗工し、他方の基材とラミネーションを行なう方法を、特にノンソルベントラミネーション法(無溶剤型ラミネーション法)と呼んでいる。
この方法は、乾燥装置がいらないので高速でラミネーションができ、残留溶剤の心配もいらないが、物性面で一般的な溶剤型ドライラミネーション法より、劣る面があるのでドライラミネーションの主流にはなっていない。
いずれにしろ、これらのドライラミネーション法(溶剤型、無溶剤型)は、ラミネーションを行なう基材がどちらも水分を通さないプラスチックフィルムなどの場合に使用されるのが一般的である。
次に、ホットメルトラミネーション法とは、100%不揮発性の熱可塑性樹脂などを使用し、通常アプリケーターと呼ばれる装置で溶融され、溶融状態のまま直接、一方の基材に塗工し、他方の基材とラミネーションする方法である。
この熱溶融型接着剤であるホッメルト接着剤は、ベースポリマー(EVA、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンなど)、ワックス類[天然系ワックス(パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなど)と合成系ワックス(エチレンを原料とするポリエチレンワックスなど)]、粘着付与剤(ロジン、キシレン樹脂、テルペン系樹脂、スチレン系樹脂など)、充填剤(炭酸カルシウム、炭酸バリウム、酸化チタンなど)、酸化防止剤(ヒンダードフェノールなど)などを各種の割合で配合されたものが使用されている。
該ホッメルト接着剤は、加熱溶融し、冷却によって接着剤が固化し、接着力を得るため、他のラミネーションの接着剤に比べ接着時間も数秒ですみ、硬化の最も早い工業的な接着剤である。
次に、撥油性のある撥油紙層(3)としては、シリコーン樹脂加工紙、パラフィン紙(グラシン紙)、パーチメント紙(硫酸紙)、ワックスペーパーなどを使用することができる。
前記シリコーン樹脂加工紙を構成しているシリコーン樹脂は、ケイ素(Si)という元素が入った高分子である。
シリコーンは、ケイ石(SiO2)を原料として、多量の電気エネルギーを使って金属ケイ素を作り、石油成分と反応させて製造される。
シリコーンは、ケイ素と酸素が交互につながった線状の非常に柔らかい鎖をしているので通常はオイルであるが、それを化学的に処理するとゴムや硬い樹脂になる。
シリコーン樹脂は、炭素が入った一般の高分子とはかなり異なった性質をもっており、例えば、耐熱性や気体透過性に優れており、また水をはじく性質(撥水性)や泡を消す性質(消泡性)などの特異な性質を有している。
次に、パラフィン紙(グラシン紙)は、石油系のパラフィンワックスを紙に含浸させて作られたもので、慣用としてグラシン紙とも呼ばれる。
多少、油脂分を弾くが、基本的には油脂分が浸透するが、適度の通気性、浸水性および耐油性をもち、滑らず、艶があり、しなやかである。
次に、パーチメント紙(硫酸紙)は、グリセリンを含む硫酸溶液に浸漬して製造したもので、多少、ざらついた半透明の洋紙であり、製図のトレーシングペーパーとしても使用されているもので、耐水性や耐油性および通気性がある加工紙である。
次に、ワックスペーパーは、天然ワックスや合成ワックスを含浸して作製した加工紙であり、耐水性や耐油性および通気性がある加工紙である。
以上のように、本発明の耐油紙は、紙基材層(1)の少なくとも片面に所定の格子状の接着剤層(2)を設け、さらに前記接着剤層(2)を含む全面上に撥油性のある撥油紙層(3)を設けることにより、内容物の油の紙層方向への浸透を抑制すると同時に、内容物の水蒸気を外部に放出する機能を有するものである。
すなわち、本発明の耐油紙は、紙基材層(1)上に接着剤層(2)を全面に被覆していないので耐油性をもちながら、適度に通気性を有することと、さらに撥油紙層(3)が同様に適度に耐油性をもち、且つ通気性があるので内容物の油分の浸透を防ぐと同時に内容物の蒸気を透過することができる。
次に、このような耐油紙をカートンにするには、一般的に紙器加工に使用されている切れ刃と罫線刃(折り目線を設ける押し刃)を埋め込んだ表抜き抜型を使用することができる。
したがって、特に特別な装置を用意することもないし、また作業工程も従来と全く同様に行うことができる。
一般的に、紙器加工に使用されている抜型は、雄型と雌型から構成されており、雄型は合板に函の形状に合せて、レーザー切断装置で溝を切り込み、紙に折り目線(折り罫線)をつける罫線刃と切断する切刃を植え込んである。
一方の雌型は、鉄板(面板またはカッティングプレートと呼ぶ)上に、堅い紙であるプレスボードを貼り付け、罫線刃の当たる部分に溝を作製する。
このような抜型を平板打抜機に取り付け、この平板打抜機の雄・雌の抜型の間にあらかじめ印刷・表面加工された紙を送り込み、平圧式で加圧して打ち抜きを行い、切刃による切断と罫線刃による折り目線(折り罫線)を同時に加工して、所定の寸法・形状のブランクを作製し、サック貼機などで製函する。
以下には、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明をするが、これらに限定されるものではなくもっと広範囲に適用されるものである。
<実施例1>
本発明の耐油紙の構成としては、紙基材層(1)には、坪量310g/m2の片面コートで裏面ノーコートの板紙を、接着剤層(2)には、エマルジョン型酢酸ビニル樹脂接着剤を、撥油紙層(3)には、シリコーン樹脂加工紙を使用した。
前記板紙上にエマルジョン型酢酸ビニル樹脂接着剤を、格子状のグラビアシリンダー版
を使用し、ウェットラミネーション法により、シリコーン樹脂加工紙とラミネーションを行なって耐油紙を作製した。
その後、この耐油紙を使用し、函状に仕上げ、揚げたて直後の揚げ物を中に入れ、6時間後に確認したところ、外側の油染みは、全く発生せず、また通気性もあるため揚げ物の食感もカリットして、クリスピー感が損なわれなかった。
<実施例2>
実施例1において、紙基材層(1)には、坪量310g/m2のアイボリーを、接着剤層(2)には、エマルジョン型酢酸ビニル樹脂接着剤を、撥油紙層(3)には、パラフィン紙(グラシン紙)を使用した以外は同様にして、耐油紙を得て、函状に仕上げ、揚げたて直後の揚げ物を中に入れ、6時間後に確認したところ、外側の油染みは、全く発生せず、また通気性もあるため揚げ物の食感もカリットして、クリスピー感が損なわれなかった。
<実施例3>
実施例1において、紙基材層(1)には、坪量310g/m2の両面ノーコートボールを、接着剤層(2)には、エマルジョン型酢酸ビニル樹脂接着剤を、撥油紙層(3)には、パーチメント紙(硫酸紙)を使用した以外は同様にして、耐油紙を得て、函状に仕上げ、揚げたて直後の揚げ物を中に入れ、6時間後に確認したところ、外側の油染みは、全く発生せず、また通気性もあるため揚げ物の食感もカリットして、クリスピー感が損なわれなかった。
<実施例4>
実施例1において、紙基材層(1)には、坪量310g/m2の両面コートボールを、接着剤層(2)には、エマルジョン型酢酸ビニル樹脂接着剤を、撥油紙層(3)には、ワックスペーパーを使用した以外は同様にして、耐油紙を得て、函状に仕上げ、揚げたて直後の揚げ物を中に入れ、6時間後に確認したところ、外側の油染みは、全く発生せず、また通気性もあるため揚げ物の食感もカリットして、クリスピー感が損なわれなかった。
<実施例5>
本発明の耐油紙の構成としては、紙基材層(1)には、坪量310g/m2の片面コートで裏面ノーコートの板紙を、接着剤層(2)には、ホットメルト接着剤を、撥油紙層(3)には、シリコーン樹脂加工紙を使用した。
前記板紙上にホットメルト接着剤を、格子状のグラビアシリンダー版を使用し、ホットメルトラミネーション法により、シリコーン樹脂加工紙とラミネーションを行なって耐油紙を作製した。
その後、この耐油紙を使用し、函状に仕上げ、揚げたて直後の揚げ物を中に入れ、6時間後に確認したところ、外側の油染みは、全く発生せず、また通気性もあるため揚げ物の食感もカリットして、クリスピー感が損なわれなかった。
<実施例6>
実施例5において、紙基材層(1)には、坪量310g/m2のアイボリーを、接着剤層(2)には、ホットメルト接着剤を、撥油紙層(3)には、パラフィン紙(グラシン紙)を使用した以外は同様にして、耐油紙を得て、函状に仕上げ、揚げたて直後の揚げ物を中に入れ、6時間後に確認したところ、外側の油染みは、全く発生せず、また通気性もあるため揚げ物の食感もカリットして、クリスピー感が損なわれなかった。
<実施例7>
実施例5において、紙基材層(1)には、坪量310g/m2の両面ノーコートボールを、接着剤層(2)には、ホットメルト接着剤を、撥油紙層(3)には、パーチメント紙(硫酸紙)を使用した以外は同様にして、耐油紙を得て、函状に仕上げ、揚げたて直後の揚げ物を中に入れ、6時間後に確認したところ、外側の油染みは、全く発生せず、また通気性もあるため揚げ物の食感もカリットして、クリスピー感が損なわれなかった。
<実施例8>
実施例5において、紙基材層(1)には、坪量310g/m2の両面コートボールを、接着剤層(2)には、ホットメルト接着剤を、撥油紙層(3)には、ワックスペーパーを使用した以外は同様にして、耐油紙を得て、函状に仕上げ、揚げたて直後の揚げ物を中に入れ、6時間後に確認したところ、外側の油染みは、全く発生せず、また通気性もあるため揚げ物の食感もカリットして、クリスピー感が損なわれなかった。
以上のように、本発明の耐油紙は、紙基材層(1)の少なくとも片面に所定の格子状の接着剤層(2)を設け、さらに前記接着剤層(2)を含む全面上に撥油性のある撥油紙層(3)を設けることにより、内容物の油の紙層方向への浸透を抑制すると同時に、内容物の水蒸気を外部に放出する機能を有するものである。
すなわち、本発明の耐油紙は、紙基材層(1)上に接着剤層(2)を全面に被覆していないので耐油性をもちながら、適度に通気性を有することと、さらに撥油紙層(3)が同様に適度に耐油性をもち、且つ通気性があるので内容物の油分の浸透を防ぐと同時に内容物の蒸気を透過することができる。
本発明に係る耐油紙の1実施例を示す側断面図である。 図1の平面図である。
符号の説明
1・・・紙基材層
2・・・接着剤層
3・・・撥油紙層

Claims (3)

  1. 紙基材層の少なくとも片面に所定の格子状の接着剤層を設け、さらに前記接着剤層を含む全面上に撥油性のある撥油紙層を設けたことを特徴とする耐油紙。
  2. 前記接着剤層が、水性接着剤、水溶性接着剤、溶剤型接着剤、無溶剤型接着剤、熱溶融型接着剤のいずれかからなることを特徴とする請求項1記載の耐油紙。
  3. 前記撥油紙層が、シリコーン樹脂加工紙、パラフィン紙(グラシン紙)、パーチメント紙(硫酸紙)、ワックスペーパーのいずれかからなることを特徴とする請求項1又は2記載の耐油紙。
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