JP2006049732A - 半導体パッケージの製造方法および半導体パッケージの製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体素子の上面全域に渡って、放熱部材の対向面との距離を均一にするとともに、半導体素子上に一定の距離で放熱部材が配置される半導体パッケージの製造方法および半導体パッケージの製造装置を提供する。
【解決手段】回路基板12上に搭載された半導体素子11を覆う状態で、半導体素子11上に放熱部材13を接着固定する半導体パッケージ10の製造方法および製造装置であって、半導体素子11の上面と放熱部材13の対向面との平行出しを行い、平行となる傾きで半導体素子11の上面および放熱部材13の対向面を固定する第1工程と、平行となる傾きを維持した状態で、半導体素子11と放熱部材13とを離間させて、半導体素子11上に接着層14を形成する第2工程と、平行となる傾きを維持した状態で、半導体素子11上に接着層14を介在させて放熱部材13を配置し、半導体素子11上に放熱部材13を固定する第3工程とを有することを特徴とする半導体パッケージの製造方法および製造装置である。
【選択図】図1
【解決手段】回路基板12上に搭載された半導体素子11を覆う状態で、半導体素子11上に放熱部材13を接着固定する半導体パッケージ10の製造方法および製造装置であって、半導体素子11の上面と放熱部材13の対向面との平行出しを行い、平行となる傾きで半導体素子11の上面および放熱部材13の対向面を固定する第1工程と、平行となる傾きを維持した状態で、半導体素子11と放熱部材13とを離間させて、半導体素子11上に接着層14を形成する第2工程と、平行となる傾きを維持した状態で、半導体素子11上に接着層14を介在させて放熱部材13を配置し、半導体素子11上に放熱部材13を固定する第3工程とを有することを特徴とする半導体パッケージの製造方法および製造装置である。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体パッケージの製造方法および半導体パッケージの製造装置に関するものであり、特に、回路基板上に搭載された半導体素子から発生した熱を放熱する放熱部材を備えた半導体パッケージの製造方法および半導体パッケージの製造装置に関するものである。
電気製品の小型化、低消費電力化といった要求に応えるため、半導体素子の高集積化技術とともに、これらの半導体素子を高密度に配置する実装技術も展開されてきている。このような実装技術のうち、多層配線が形成された回路基板(インターポーザ)上に、半導体素子がフリップチップ接続によりフェイスダウン実装された半導体パッケージは、半導体パッケージの小型化だけではなく、高速化の点からも有利である。
このような半導体パッケージには、回路基板上に搭載された半導体素子から発生する熱を放熱するため、回路基板上の半導体素子を覆う状態で、放熱部材が接着固定されている。このような放熱部材は、例えば半導体素子の上部を覆う放熱板と、半導体素子の側壁周辺を囲う状態で配置され、放熱板を支持する枠状の支持部とが一体で構成されている。そして、このような放熱部材は、半導体素子上に接着層を介して放熱板が配置されるとともに、回路基板上に接着層を介して支持部が配置されることで、半導体素子を覆う状態で配置されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、接着層は樹脂材料を主成分として構成されており、特に、半導体素子上の接着層は熱伝導性に優れた材料で構成されている。また、半導体素子上の接着層は、放熱部材を固定するとともに、半導体素子と放熱部材との熱膨張率の差による応力を緩和する役割も果たしている。
そして、上述したような放熱部材を、接着層を介して半導体素子上および回路基板上に接着固定する半導体パッケージの製造方法としては、次のように行うことが一般的である。まず、例えば凹部が配列形成された矩形状のトレイの各凹部内に、半導体素子が搭載された複数の回路基板を、回路基板が凹部の底面側に配置される状態で、それぞれ収納する。次いで、半導体素子上と放熱部材の支持部が配置される回路基板の領域上に、それぞれペースト状の接着剤を塗布して接着層を形成する。続いて、放熱部材の放熱板を半導体素子上に、支持部を回路基板上に配置した後、トレイの全域を覆う矩形状の蓋体を配置し、蓋体とトレイの四隅をネジ等で固定して、蓋体とトレイとを圧縮する。その後、このトレイをオーブンに入れて加熱することで接着層を硬化させて、放熱部材を半導体素子上および回路基板上に接着固定する。
しかし、上述したような製造方法では、トレイの各凹部に収納された回路基板上および半導体素子上に接着層を介して放熱部材を配置するが、この放熱部材をトレイの蓋体により全体的に押圧することから、トレイと蓋体とを固定する4隅側がより押圧され易く、各凹部内で放熱部材への押圧が均等になり難い。このため、回路基板上に搭載された半導体素子の上面に対して、放熱部材の半導体素子との対向面を平行に配置することが困難であった。したがって、半導体素子の上面全域に渡って放熱部材の対向面との距離が均一にならず、半導体素子の表面が部分的に高温になり易いため、半導体素子の誤動作が発生するという問題が生じていた。
また、上述したように、各凹部内で放熱部材への押圧が均等になり難いため、半導体素子上の接着層の膜厚を精密に制御することが難しく、半導体素子の上面に対して放熱部材を一定の距離に配置することが困難であった。このため、半導体素子の上面に対して、半導体素子と放熱部材との熱膨張率の差による応力が緩和される範囲で、放熱性を向上させるためにより近接させた距離に、放熱部材を配置することは難しかった。したがって、半導体素子の上面に放熱部材が近すぎる場合には上記応力による半導体素子の破損が生じ、遠すぎる場合には十分な放熱性が得られないという問題が生じていた。
上述したような課題を解決するために、本発明における半導体パッケージの製造方法は、回路基板上に搭載された半導体素子を覆う状態で、半導体素子上に放熱部材を接着固定する半導体パッケージの製造方法であって、次のような製造工程を順次行うことを特徴としている。まず、第1工程では、半導体素子の上面と前記放熱部材の対向面との平行出しを行い、平行となる傾きで半導体素子の上面および放熱部材の対向面の傾きを固定する工程を行う。次に、第2工程では、この傾きを維持した状態で、半導体素子と放熱部材とを離間させて、半導体素子上に接着層を形成する工程を行う。続いて、第3工程では、この傾きを維持した状態で、半導体素子上に接着層を介在させて放熱部材を配置し、半導体素子上に固定する工程を行うことを特徴としている。
このような半導体パッケージの製造方法によれば、回路基板上に搭載された半導体素子の上面に対して、放熱部材の対向面の平行出しを行い、平行となる半導体素子の上面および放熱部材の対向面の傾きを維持した状態で、半導体素子上に接着層を介在させて放熱部材を配置し、半導体素子上に放熱部材を固定する。これにより、半導体素子の上面に対して放熱部材の対向面を平行に配置した状態で接着固定することができるため、半導体素子の上面全域に渡って、放熱部材の対向面との距離を均一にすることが可能となる。また、予め半導体素子の上面に対する放熱部材の対向面の距離を、所定の距離となるように規定しておき、第3工程で、所定の距離となるように、放熱部材を半導体素子上に配置する場合には、放熱部材を半導体素子の上面に対して一定の距離で配置し、その位置で放熱部材を半導体素子上に接着固定することが可能となる。
また、本発明の半導体パッケージの製造装置は、回路基板上に搭載された半導体素子を覆う状態で、放熱部材を配置する半導体パッケージの製造装置であって、回路基板を保持可能な第1保持手段と、第1保持手段に対向配置されるとともに放熱部材を保持可能な第2保持手段とを備え、第1保持手段または第2保持手段は、対向する第1保持手段または第2保持手段の保持面に対して近接可能に構成されており、第1保持手段または第2保持手段の保持面の傾きが変動自在に構成されるとともに、第1保持手段に保持された回路基板上の半導体素子と、第2保持手段に保持された放熱部材の対向面とが平行となる傾きで保持面を固定可能な平行出し機構を備えていることを特徴としている。
このような半導体パッケージの製造装置によれば、第1保持手段または第2保持手段の保持面の傾きが変動自在に構成されるとともに、第1保持手段に保持された回路基板上の半導体素子と、第2保持手段に保持された放熱部材の対向面とが平行となる傾きで保持面を固定可能な平行出し機構を備えていることから、半導体素子の上面に対して放熱部材の対向面を平行に配置することができる。これにより、半導体素子の上面全域に渡って、放熱板の対向面との距離を均一にすることが可能となる。また、第1保持手段の保持面と、対向する第2保持手段の保持面との距離を、所定の距離となるように制御する制御部が設けられている場合には、放熱部材を半導体素子の上面に対して一定の距離で配置することが可能となる。
以上説明したように、本発明の半導体パッケージの製造方法ならびに半導体パッケージの製造装置によれば、半導体素子の上面全域に渡り、放熱板の対向面との距離を均一にすることができる。したがって、半導体素子の表面が部分的に高熱になるのを防ぐことができるため、半導体素子の誤動作が防止されることから、信頼性の高い半導体パッケージを得ることができる。
また、半導体素子の上面に対して、一定の距離で放熱部材を配置することができるため、半導体素子の上面に対して、半導体素子と放熱部材との熱膨張率の差による応力が緩和される範囲で、放熱性を向上させるためにより近接させた距離で、放熱部材を配置することができる。したがって、応力による半導体素子の破損を防止するとともに、半導体素子から発生する熱を効率よく放熱することが可能である。
以下、本発明の半導体パッケージの製造方法およびこの製造方法に用いる半導体パッケージの製造装置の実施の形態を詳細に説明する。まず、本発明における半導体パッケージの製造装置の実施形態の一例を、図1を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態における半導体パケージの製造装置100は、半導体素子11が搭載された回路基板12上に、半導体素子11を覆う状態で放熱部材13を接着固定するものである。
この製造装置100は、回路基板12を保持可能な第1保持手段101と、第1保持手段101に対向配置されるとともに、放熱部材13を保持可能な第2保持手段102と、第1保持手段101の保持面101aと第2保持手段102の保持面102aとの距離を制御する制御部103と、第1保持手段101に保持された回路基板12上および半導体素子11上に接着層を形成する接着層形成手段104とを備えている。
第1保持手段101は、例えば半導体素子11が搭載された回路基板12を半導体素子11側を上方に向けた状態で載置固定する実装ステージである。この第1保持手段101は、第1保持手段101の保持面101a上に載置された回路基板12を吸着固定するための吸着源となる真空ポンプ(図示省略)を備えており、保持面101a下には、回路基板12を加熱するためのコンスタントヒータ(図示省略)からなる加熱機構が内蔵されている。
また、第1保持手段101には、回路基板12が載置固定される保持面101aとは別の領域となる保持面101bが設けられている。保持面101b上には、例えば半導体素子11から発生した熱を放熱する放熱板13aと、放熱板13aを支持する枠状の支持部13bとが一体で構成された放熱部材13が載置される。そして、放熱部材13は、後述する第2保持手段102に保持されて、第1保持手段101に保持された回路基板12上に配置されるため、支持部13b側を下方に向けた状態で載置されることとする。
さらに、第1保持手段101は、水平方向、すなわち、図面上xy方向に移動自在に構成されており、第1保持手段101の上方に配置されている第2保持手段102および接着層形成手段104の下方に、その保持面101a、101bを配置可能に構成されている。
第2保持手段102は、例えば放熱部材13を保持可能に構成された圧着ヘッドであり、その保持面102aが第1保持手段101の保持面101aに対向配置される状態で、第1保持手段101の上方に設けられている。この第2保持手段102は、その保持面102aを上下方向、すなわち図面上z方向に移動自在とする駆動部105を備えており、保持面102aに保持された放熱部材13を、第1保持手段101の保持面101aに保持された回路基板12に対して、近接および離間可能に構成されている。
また、第2保持手段102は、この駆動部105に支持される平行出し機構106を備えている。平行出し機構106は、例えば、駆動部105に支持される上部ホルダ106aと、この上部ホルダ106aと係合する状態で設けられた下部ホルダ106bと、下部ホルダ106bの下端部に配置されたパルスヒータ106cからなる加熱機構とで構成されている。ここで、下部ホルダ106bは上方に凸状の曲面を有しており、上部ホルダ106aにはこの凸状の曲面を受ける凹状の曲面が設けられている。そして、例えば上部ホルダ106aには、上部ホルダ106aと下部ホルダ106bとの当接面間に、エアーを供給可能なエアー回路が接続されており、この当接面間にエアーベアリングを形成可能に構成されている。これにより、下部ホルダ106bは上部ホルダ106aに対して摺動可能となる。
この下部ホルダ106bの下端部に配置されたパルスヒータ106cの下面側が、放熱部材13を保持する保持面102aとなる。このパルスヒータ106cには、放熱部材13を保持面102aに吸着保持可能な吸着源となる真空ポンプ(図示省略)が設けられている。そして、下部ホルダ106bが上部ホルダ106aに対して摺動することで、保持面102aの傾きが変動自在となり、第1保持手段101に保持された回路基板12上の半導体素子11の上面に対して、保持面102aに保持された放熱部材13における放熱板13aの半導体素子11との対向面の平行出しが可能となる。
さらに、平行出し機構106には、第1保持手段101および第2保持手段102に保持された状態で、半導体素子11の上面と放熱板13aの対向面とを近接させた場合に、その平行状態を検知するためのセンサーが設けられており、平行となる傾きで、下部ホルダ106bが固定され、保持面102aの傾きが維持されるように構成されていることとする。
また、ここでの図示は省略したが、第2保持手段102には、第1保持手段101に保持された回路基板12上に、第2保持手段102に保持された放熱部材13を配置した場合に、押圧した状態で保持面102aの位置を微調整する、スクラブ機構が設けられていることとする。このスクラブ機構は、0.1mm〜0.2mmの振幅で図面上xy方向に微振動するように構成されている。これにより、半導体素子11と放熱部材13との間に介在される接着層が金属粒子等のフィラーを含有している場合であっても、接着層の膜厚の調整が容易であるため、半導体素子11の上面と放熱部材13との距離の微調整が可能である。なお、ここでは、スクラブ機構により保持面12aの下降位置の微調整が行われることとするが、第2保持手段102が超音波発生手段を備えていてもよく、超音波による振動で、保持面102aの下降位置の微調整を行ってもよい。
また、制御部103は、第1保持手段101の保持面101aと対向する第2保持手段102の保持面102aとの距離を制御するように設けられている。この制御機構103は第1の測定用ヘッド107と、第2の測定用ヘッド108と、第1の測定用ヘッド107および第2の測定用ヘッド108からの測定値を処理し、駆動部105による第2保持手段102の下降位置を制御する演算処理部109とを備えている。
ここで、第1の測定用ヘッド107は、例えば、後述する接着層形成手段104に設けられており、第1保持手段101の保持面101a上に載置固定された回路基板12上の半導体素子11の保持面101aからの高さおよび保持面101bに載置された放熱部材13の厚みを測定する。放熱部材13の厚みとしては、放熱板13aの厚みおよび支持部13bの厚みを測定するように構成されていることとする。この測定された値は、演算処理部109で処理され、演算処理部109からの指令により、第1保持手段101に載置された回路基板12上の半導体素子11の上面と第2保持手段102に保持された放熱部材13の半導体素子11との対向面とが所定の距離となるように、第1保持手段101の保持面101aに対する第2保持手段102の保持面102aの下降位置が規定される。
また、この下降位置が規定されることで、後述する接着層形成手段104により半導体素子11上に形成する接着層の膜厚が、この所定の距離となるように規定される。この場合、半導体素子11上に塗布形成する際の接着層の膜厚は、後工程で放熱部材13により接着層を押圧することで膜厚の調整を行うことから、上述した所定の距離以上となるように規定されることとする。これにともない、回路基板12上に形成する接着層の膜厚も規定される。
また、第2の測定用ヘッド108は、例えば、第2保持手段102に設けられており、第1保持手段101の保持面101aに保持された回路基板12上に、第2保持手段102に保持された放熱部材13を接着層を介して配置した状態の、保持面101aからの放熱部材13の高さを測定するように構成されている。この測定された値は、演算処理部109で処理され、半導体素子11の上面と放熱部材13の対向面との距離が所定の距離となっているかどうかの確認が行われる。そして、規定された距離になっていない場合には、第2保持手段102の保持面102aの下降位置を微調整する。
また、接着層形成手段104は、第1保持手段101の上方に設けられており、例えば第1保持手段101に保持された回路基板12およびこの回路基板12上の半導体素子11に接着剤を塗布可能なディスペンサーであることとする。この接着層形成手段104は、上下方向、すなわち図面上z方向に可動するための駆動部110を備えており、その下端部側に2つのディスペンスヘッド111a、111bを備えている。これらのディスペンスヘッド111a、111bはxy方向に微動可能に構成されることで、第1保持手段101に載置固定された状態の半導体素子11上および回路基板12上に、それぞれ接着剤を塗布可能に構成されている。この場合、上述した制御部103により予め規定された膜厚となるように、接着剤が塗布されることとする。
次に、上述したような半導体パッケージの製造装置100を用いた半導体パッケージの製造方法について、図2のフローチャートの順序(S101〜S107)に従い、図3、図4の製造工程断面図を用いて説明する。
まず、図3(a)に示すように、第1保持手段101の保持面101a上に、半導体素子11が搭載された回路基板12を、半導体素子11側を上方に向けた状態で、真空ポンプ(図示省略)による吸着保持により、載置固定する(S101)。
また、図1に示すように、第1保持手段101の保持面101b上に、支持部13bを下方に向けた状態で放熱部材13を載置する。そして、第1保持手段101をxy方向に移動させて、放熱部材13が載置された保持面101bを接着層形成手段104の直下に配置し、第1の測定用ヘッド107により、放熱部材13の放熱板13aの厚みと支持部13bの高さを測定する(S102)。
次に、第1保持手段101をxy方向に移動させて、回路基板12が載置された保持面101aを接着層形成手段104の直下に配置する。そして、再び第1の測定用ヘッド107により、保持面101aから半導体素子11の上面までの高さを測定する(S103)。このS102およびS103で得られた測定値が演算処理部109で処理されることで、第2保持手段102の駆動部105による放熱部材13の下降位置および、半導体素子11上と回路基板12上とに塗布する接着層の膜厚が規定される。
具体的には、後工程で半導体素子11上に塗布形成する接着層の膜厚は、半導体素子11と放熱部材13の熱膨張率の差による応力を緩和可能な膜厚で形成される必要がある。また、半導体素子11の上面に対して、放熱部材13の放熱板13aが近接して配置される方が、放熱性が向上されるため、好ましい。このため、上記応力を緩和可能な範囲でより近接した所定の距離となるように、半導体素子11の上面と放熱板13aの対向面との距離を規定する。そして、この距離に基づき、第2保持手段102の保持面102aの下降位置が規定され、また、半導体素子11上に塗布形成する接着層の膜厚がこの距離以上となるように規定される。さらに、これにともない、放熱部材13の位置が規定されるため放熱部材13の支持部13bを固定するために回路基板12上に塗布形成する接着層の膜厚も規定される。
上述したように、半導体素子11の高さと放熱部材13の厚みを測定した後、第1保持手段101をxy方向に移動させて、放熱部材13が載置された保持面101bを第2保持手段102の直下に配置する。続いて、第2保持手段102を下降させて、真空ポンプ(図示省略)を稼働させることで、下部ホルダ106bの下端部に配置されたセラミックヒータ106cの保持面102aに放熱部材13を吸着保持させる(S104)。この際、後述する工程で、第1保持手段101に保持された回路基板12上の半導体素子11の上面に対して、第2保持手段102に保持された放熱部材13における放熱板13aの対向面の平行出しを行うため、下部ホルダ106bの中心と放熱部材13の放熱板13aの中心が合致する状態で保持させることとする。その後、第2保持手段102を上昇させる。
次いで、図3(b)に示すように、第1保持手段101をxy方向に移動させて、回路基板12が載置された保持面101aを第2保持手段102の直下に配置する。その後、第1保持手段101に保持された回路基板12上の半導体素子11を覆う状態で、予め規定された所定の距離まで第2保持手段102の保持面102aを下降させる。そして、平行出し機構106により、半導体素子11の上面と放熱部材13における放熱板13aの半導体素子11との対向面の平行出しを行う。具体的には、エアーベアリングにより上部ホルダ106aに対して下部ホルダ106bを摺動させることで、保持面102aの傾きを調整し、平行出しを行う。そして、平行となる保持面102aの傾きを検出し、その傾きで下部ホルダ106bを固定する(S105)。
ここで、平行状態の検知方法としては、例えば第1保持手段101に保持された回路基板12上の半導体素子11と、第2保持手段102に保持された放熱部材13とを近接させた状態で、半導体素子11と放熱板13aとの間に光を照射して反射させることで、半導体素子11の上面と放熱板13aの対向面との距離を測定し、平行状態を検知することとする。なお、ここでは、半導体素子11の上面と放熱板13aの対向面との平行出しを行うこととしたが、回路基板12の上面と半導体素子11の上面が平行である場合には、回路基板12の上面と放熱板13aの対向面との平行出しを行ってもよい。
その後、平行となる保持面102aの傾きを維持した状態で、第2保持手段102を上昇させて、放熱部材13を第1保持手段101に保持された回路基板12上の半導体素子11から離間させる。
次いで、第1保持手段101をxy方向に移動させて、回路基板12が載置された保持面101aを、図1を用いて説明した接着層形成手段104の直下に配置する。次に、この接着層形成手段104を駆動部110により下降するとともに、ディスペンスヘッド111aをxy方向に微動させて、図3(c)に示すように、予め規定された膜厚以上となるように半導体素子11上に接着層14を塗布形成する。この接着層14は、半導体素子11から発生する熱を放熱板13a(前記図3(b)参照)に伝導するため、金属粒子等からなる熱伝導性の良好なフィラーが含有された熱硬化性の樹脂材料で形成されていることとする。なお、ここでは、接着層14は熱硬化性の樹脂材料で形成されていることとするが、硬化しないタイプの樹脂材料を用いてもよい。この場合には、後述する回路基板12上に設けられる接着層には、硬化性のものを用いることとする。
続いて、ディスペンスヘッド111b(前記図1参照)をxy方向に微動させて、回路基板12上の放熱部材13の支持部13b(前記図3(b)参照)が配置される領域上に、予め規定された膜厚となるように、接着層15を塗布形成する(S106)。ここでは、この接着層15は熱硬化性の樹脂材料で形成されていることとするが、速硬化性の樹脂材料で形成されていてもよい。
その後、図4(d)に示すように、第1保持手段101をxy方向に移動させて、回路基板12が載置された保持面101aを第2保持手段102の直下に配置する。そして、再び、放熱部材13を、回路基板12上の半導体素子11を覆う状態で配置する。この場合には、第2保持手段102の保持面102aの傾きを維持した状態で、半導体素子11の上面から所定の距離となるように、接着層14を介して放熱板13aを配置し、接着層15を介して支持部13bを回路基板12上に配置する。この際、第2保持手段102の保持面102aをスクラブさせながら、放熱部材13を半導体素子11および回路基板12上に押圧し、放熱部材13の下降位置を微調整する。
その後、第2保持手段102に設けられた第2測定用ヘッド108(前記図1参照)により、保持面101aからの放熱部材13の高さを測定し、半導体素子11の上面と放熱板13aの対向面が所定の距離で配置されているかどうかを確認する。そして、配置されていない場合には、第2保持手段102の保持面102aの高さを微調整する。
これにより、第1保持手段101に保持された回路基板12上の半導体素子11の上面に対して、第2保持手段102に保持された放熱部材13における放熱板13aの対向面が、予め規定された所定の距離で、平行に配置される。続いて、第1保持手段101および第2保持手段102による保持状態を維持したまま、約105℃に第1保持手段101と第2保持手段102を加熱する。これにより、接着層14、15を硬化し、放熱部材13を半導体素子11上および回路基板12上に固定する(S107)。よって、半導体素子11の上面に対して、放熱板13aの対向面が所定の距離で平行に配置された状態で硬化されるため、その状態を維持することが可能となる。このようにして、回路基板12上に搭載された半導体素子11を覆う状態で放熱部材13が接着固定された半導体パッケージ10が形成される。
なお、ここでは、接着層15が熱硬化性の樹脂材料で形成されている例について説明したが、上述したように、接着層15が速硬化性の樹脂材料で形成されている場合には、半導体素子11の上面に対して放熱板13aを所定の距離となるように平行に配置した後、放熱板13aよりも先に支持部13bが接着層15を介して回路基板12上に接着固定される。これにより、半導体素子11上の接着層14が硬化しなくても放熱板13aは所定の距離に固定されることから、第1保持手段101および第2保持手段102による保持状態を維持したまま、半導体素子11上の接着層14を硬化しなくてもよく、上記保持手段から外した後に、オーブン等で硬化してもよい。これにより、S107の工程が短縮化される。
次いで、図4(e)に示すように、第1保持手段101(前記図4(d)参照)の回路基板12の吸着保持を解除し、第2保持手段102を上昇させることで、半導体パッケージ10を、収納容器112内に収納する。この後は冷却を行うが、この半導体パッケージ10が収納された収納容器112をオーブン(図示省略)に入れて再度加熱することにより、接着層14、15中の溶剤等を除去してもよい。
以上のような半導体パッケージの製造方法および半導体パッケージの製造装置によれば、回路基板12上に搭載された半導体素子11の上面に対して、放熱板13aの半導体素子11との対向面の平行出しを行い、平行となる半導体素子11の上面および放熱板13aの対向面の傾きを維持した状態で、半導体素子11上に接着層14を介在させて放熱部材13を配置し、半導体素子11上に放熱部材13を固定する。これにより、半導体素子11の上面に対して放熱板13aの対向面を平行に配置した状態で接着固定することができるため、半導体素子11の上面全域に渡って、放熱板13aの対向面との距離を均一にすることが可能となる。したがって、半導体素子11の表面が部分的に高熱になるのを防ぐことができるため、半導体素子11の誤動作が防止されることから、信頼性の高い半導体パッケージ10を得ることができる。
また、予め半導体素子11の上面と放熱板13aの対向面との距離を、半導体素子11と放熱部材13との熱膨張率の差による応力の緩和される範囲で、より近接した所定の距離となるように規定しておき、半導体素子11の上面に対して、この所定の距離となるように放熱板13aに配置する。これにより、半導体素子11の上面に対して一定の距離で放熱部材13を配置し、その位置で接着固定することが可能となる。したがって、応力による半導体素子11の破損を防止するとともに、半導体素子11から発生する熱を効率よく放熱することが可能である。
なお、本実施形態では、第1保持手段101がxy方向に移動自在とし、第2保持手段102および接着層形成手段104がz方向に移動自在であることとしたが、本発明はこれに限定されず、第1保持手段101がz方向に移動自在であってもよく、第2保持手段102および接着層形成手段104がxy方向移動自在であってもよい。
また、ここでは、第2保持手段102側にエアーベアリングによる平行出し機構が設けられる例について説明したが、上部ホルダ102bと下部ホルダ102cの当接面の摩擦が少なければ、エアーを供給しなくても構わない。また、上記当接面間にオイルを供給するオイルベアリングであってもよく、ボールが配置されたボールベアリングであってもよい。さらに、保持面102aの傾きが変動自在であり、第1保持手段に保持された回路基板12上の半導体素子11の上面と、第2保持手段12に保持された放熱部材13の対向面とが平行となる傾きで固定可能な平行出し機構106が設けられていれば、本実施形態のような構成でなくてもよい。また、この平行出し機構106は第1保持手段101側に設けられていてもよい。
また、ディスペンサーからなる接着層形成手段104により、接着層14、15を塗布形成することとしたが、本発明はこれに限定されず、例えばシート状の接着剤を手動または自動により、半導体素子11上および回路基板12上に貼着して接着層14、15を形成してもよい。
さらに、本実施形態では、放熱板13aと枠状の支持部13bとを備えた放熱部材13を、半導体素子11を覆う状態で、半導体素子11上および回路基板12上に接着固定する例について説明したが、本発明はこの放熱部材13の形状に限るものではなく、放熱板13aのみで構成された放熱部材13であってもよい。この場合には、例えば枠状の補強材(スティフナー)を、半導体素子11の側壁を囲う状態で、回路基板12の外縁部上に接着層を介して固定する。そして、補強材上と半導体素子11上とに接着層をそれぞれ形成して、放熱部材13を配置する。この場合の平行出しの工程は、補強材を回路基板12上に固定する前に行っても、固定した後に行ってもよい。
101…第1保持手段、102…第2保持手段、101a,102a…保持面、103…制御部、104…接着層形成手段、11…半導体素子、12…回路基板、13…放熱部材
Claims (7)
- 回路基板上に搭載された半導体素子を覆う状態で、当該半導体素子上に放熱部材を接着固定する半導体パッケージの製造方法であって、
前記半導体素子の上面と前記放熱部材の対向面との平行出しを行い、平行となる傾きで前記半導体素子の上面および前記放熱部材の対向面の傾きを固定する第1工程と、
前記傾きを維持した状態で、前記半導体素子と前記放熱部材とを離間させて、前記半導体素子上に接着層を形成する第2工程と、
前記傾きを維持した状態で、前記半導体素子上に前記接着層を介在させて前記放熱部材を配置し、前記半導体素子上に前記放熱部材を固定する第3工程とを有する
ことを特徴とする半導体パッケージの製造方法。 - 請求項1記載の半導体パッケージの製造方法において、
前記半導体素子の上面に対する前記放熱部材の対向面の距離を、所定の距離となるように規定し、
前記第3工程では、前記所定の距離となるように前記半導体素子上に前記放熱部材を配置し、前記半導体素子上に前記放熱部材を固定する
ことを特徴とする半導体パッケージの製造方法。 - 請求項1記載の半導体パッケージの製造方法において、
前記第3工程では、前記接着層を加熱することで硬化し、前記半導体素子上に前記放熱部材を固定する
ことを特徴とする半導体パッケージの製造方法。 - 回路基板上に搭載された半導体素子を覆う状態で、当該半導体素子上に放熱部材を接着固定する半導体パッケージの製造装置であって
前記回路基板を保持可能な第1保持手段と、
前記第1保持手段に対向配置されるとともに、前記放熱部材を保持可能な第2保持手段とを備え、
前記第1保持手段または前記第2保持手段は、対向する前記第1保持手段または前記第2保持手段の保持面に対して近接可能に構成されており、
前記第1保持手段または前記第2保持手段の前記保持面の傾きが変動自在に構成されるとともに、前記第1保持手段に保持された回路基板上の半導体素子の上面と、第2保持手段に保持された放熱部材の対向面とが平行となる傾きで、前記保持面を固定可能な平行出し機構を備えている
ことを特徴とする半導体パッケージの製造装置。 - 請求項4記載の半導体パッケージの製造装置において、
前記第1保持手段の前記保持面と、対向する前記第2保持手段の前記保持面との距離を、所定の距離となるように制御する制御部が設けられている
ことを特徴とする半導体パッケージの製造装置。 - 請求項4記載の半導体パッケージの製造装置において、
前記第1保持手段に保持された前記回路基板上の前記半導体素子上に、接着層を形成する接着層形成手段を備えている
ことを特徴とする半導体パッケージの製造装置。 - 請求項4記載の半導体パッケージの製造装置において、
前記第1保持手段および前記第2保持手段には、加熱機構が設けられている
ことを特徴とする半導体パッケージの製造装置。
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JP2004231802A JP2006049732A (ja) | 2004-08-09 | 2004-08-09 | 半導体パッケージの製造方法および半導体パッケージの製造装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008300561A (ja) * | 2007-05-30 | 2008-12-11 | Renesas Technology Corp | 半導体装置の製造方法 |
JP2011049311A (ja) * | 2009-08-26 | 2011-03-10 | Shinko Electric Ind Co Ltd | 半導体パッケージ及び製造方法 |
JP2018160499A (ja) * | 2017-03-22 | 2018-10-11 | トヨタ自動車株式会社 | 放熱型電子部品の製造方法 |
WO2020096549A1 (en) * | 2018-11-09 | 2020-05-14 | Kale Oto Radyatör Sanayi̇ Ve Ti̇caret Anoni̇m Şi̇rketi̇ | Automatic multi row tube radiator aligning machine |
-
2004
- 2004-08-09 JP JP2004231802A patent/JP2006049732A/ja active Pending
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